JPH09206473A - 遊戯対戦装置 - Google Patents

遊戯対戦装置

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JPH09206473A
JPH09206473A JP4053096A JP4053096A JPH09206473A JP H09206473 A JPH09206473 A JP H09206473A JP 4053096 A JP4053096 A JP 4053096A JP 4053096 A JP4053096 A JP 4053096A JP H09206473 A JPH09206473 A JP H09206473A
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JP
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image
expression
hand
opponent
forms
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JP4053096A
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Inventor
Teruo Kato
輝雄 加藤
Masahiko Yoshimura
礼彦 吉村
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Ricoh Elemex Corp
Original Assignee
Ricoh Elemex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対戦相手の手等その表現動作物体の画像とそ
の背景とのコントラストを強調でき、画像の検出精度に
優れた遊戯対戦装置を提供する。 【解決手段】 遊戯対戦装置100は下記の要件を含ん
で構成され、判別された対戦相手の表現形態と、装置側
の表現形態との組合せを判定できるようにする。形態
表現手段90:装置側の表現形態として、予め定められ
た互いに異なる複数の表現形態のうちのいずれかを示
す。画像検出部201、202:対戦相手の表現形態
の画像を、該表現形態に使用される表現動作物体からの
反射光に基づいて検出する。入射外乱光遮断手段20
4、205:反射光の画像検出部201、202への入
射経路に入り込む外乱光の少なくとも一部を遮断するこ
とにより、画像とその背景との間のコントラストを増大
させる。形態判別手段102:検出された画像に基づ
いて、対戦相手の表現形態が、装置側の表現形態に対応
する互いに異なる複数の表現形態のうちのいずれである
かを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャンケン等の身
体の一部を用いた遊戯対戦を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述のような遊戯対戦装置とし
て、ジャンケンロボットが知られている。これは、観客
が出したグー、チョキ、パー等の手状態に対し、曲げ伸
ばし可能に構成された複数の指を有する手機構により、
ロボット側の手状態を観客に示してジャンケン対戦を行
う。そして、観客の手状態をカメラにより画像検出し、
その画像に基づいて認識された観客の手状態とロボット
側の手状態との組合せに基づいて勝敗の判定が行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ロボットにおいて
は、観客の手の画像は、例えば照明や太陽からの光を手
の表面で反射させ、その反射光により検出することが行
われている。ところで、この方法においては、検出すべ
き反射光に対して、例えば周囲の配置物等で反射された
外乱光が混入すると、検出すべき手の画像とその背景と
のコントラストが低下して、像の検出精度が劣化する問
題を生ずることがある。一方、検出すべき手の背後の空
間に外乱光が混入して背景が明るくなっていても、同様
に像の検出精度が劣化する。
【0004】本発明の課題は、対戦相手の手等の表現動
作物体の画像とその背景とのコントラストを強調でき、
画像の検出精度に優れた遊戯対戦装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明の
第一の構成は、対戦相手との間で、身体の一部又は表現
具等の表現動作物体を用いて形成される、予め定められ
た複数の表現形態のいずれかを互いに出し合うことによ
り遊戯対戦を行う装置に係り、上述の課題を解決するた
めに下記の要件を含んで構成され、それによって判別さ
れた対戦相手の表現形態と、前記装置側の表現形態との
組合せを判定できるようにしたことを特徴とする。 形態表現手段:対戦相手に対し、装置側の表現形態と
して、予め定められた互いに異なる複数の表現形態のう
ちのいずれかを示す。 画像検出部:対戦相手の表現形態の画像を、該表現形
態に使用される表現動作物体からの反射光に基づいて検
出する。 入射外乱光遮断手段:反射光の画像検出部への入射経
路に入り込む外乱光の少なくとも一部を遮断することに
より、前記画像とその背景との間のコントラストを増大
させる。 形態判別手段:検出された画像に基づいて、対戦相手
の表現形態が、装置側の表現形態に対応する互いに異な
る複数の表現形態のうちのいずれであるかを判別する。
すなわち、入射外乱光遮断手段が、反射光の入射経路に
入り込む外乱光の少なくとも一部を遮断するので、表現
動作物体の画像とその背景との間のコントラストが増大
し、該表現動作物体の画像の検出精度を高めることがで
きる。
【0006】一方、本発明の第二の構成は、上記第一の
構成において、その入射外乱光遮断手段に代え、対戦相
手の表現動作物体の背後に入り込む外乱光の少なくとも
一部を遮断することにより、画像とその背景との間のコ
ントラストを増大させる背景外乱光遮断手段が設けられ
たことを特徴とする。この構成によっても同様に、画像
とその背景との間のコントラストが増大し、画像の検出
精度を高めることができる。
【0007】なお、上記第一及び第二の構成の入射外乱
光遮断手段と背景外乱光遮断手段とを併用する構成とす
れば、画像の検出精度をさらに高めることができる。こ
の場合、入射外乱光遮断手段は、上記反射光の入射経路
の少なくとも一部を覆う覆い部とされ、背景外乱光遮断
手段は、対戦相手の表現動作物体に面する側が開口する
ように、該表現動作物体の背後空間を覆う覆い部とする
ことができる。そして、それら両覆い部の間に対戦相手
の表現動作物体が配置される空隙を形成し、その空隙か
ら採光された光を表現動作物体の表面で反射させて、画
像検出部に入射させるように構成することができる。
【0008】次に、対戦相手側の表現動作物体を画像検
出部の画像検出領域に存在させない状態で該画像検出部
により画像検出を行い、その検出された画像のデータを
補正画像データとして設定するとともに、画像検出領域
に上記表現動作物体を存在させた状態で検出された画像
のデータと補正画像データとの差に基づいて、表現動作
物体に相当する画像部分のデータを抽出する画像補正手
段を設けることができる。こうすれば、補正画像データ
により、画像背景部のノイズ等をキャンセルすることが
でき、表現形態の画像の背景部に対するコントラストを
さらに高めることができる。
【0009】一方、画像検出部の各受光素子の検出出力
の総和又は平均値に基づいて、該検出出力を2値化する
ための閾値を設定する閾値設定手段と、各受光素子の検
出出力を上記閾値よりも大きいか否かに基づいて2値化
することにより、対戦相手の表現形態の画像データを2
値画像データとして生成する2値画像データ生成手段と
を設けることができる。こうすれば、背景部も含めた画
像の全体の明るさに応じて2値化の閾値が自動調整さ
れ、表現形態の画像の背景部に対するコントラストが一
層明確となってその検出精度が高められる。
【0010】本発明の装置が対象とする遊戯対戦は、手
を使用するものとすることができる。この場合、前述の
複数の表現形態は、指の曲げ伸ばしに基づいて表現され
る互いに異なる複数の手形態とすることができる。遊戯
対戦は、より具体的にはジャンケンを例示することがで
きる。この場合、互いに異なる複数の手形態として、全
ての指を伸ばした形態(「パー」ないし「紙」の形
態)、一部の指のみを伸ばした形態(例えば、「チョ
キ」ないし「鋏」の形態)及び全ての指が曲げられた形
態(「グー」ないし「石」の形態)の、少なくとも3形
態を採用することができる。
【0011】また、形態表現手段は、曲げ伸ばし可能に
構成された複数の指を有する手機構と、手機構の指の曲
げ伸ばしの駆動を制御し、該手機構の形態を、前述の予
め定められた互いに異なる複数の手形態のいずれかのも
のとする手機構制御手段とを備えたものとすることがで
きる。すなわち、人間の手の動作を模写する手機構を備
ることにより、ジャンケン等、手を使用した遊戯行為を
よりリアルに演じることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の遊戯対
戦装置を具体化したロボットシステムの一構成例を示す
ものである。ロボットシステム100は、ロボット10
1とロボット制御部102を備え、画像検出部としての
CCDカメラ(以下、単にカメラともいう)201及び
202が、コントローラ103を介してロボット制御部
102に接続されている。
【0013】ロボット101は手機構90を備えてい
る。図2に示すように、手機構90は掌部を構成する枠
体105と、その枠体105に取り付けられた5本の指
106〜110を備える。図3に示すように、各指10
6〜110(以下、人差指107で代表させる)は、複
数(例えば3つ)の指骨を形作るリンク111〜113
が、指関節に相当するピン(回動支点部)114及び1
15により長さ方向に連なるように、かつ互いに回動可
能に接続されている。
【0014】また、指の付け根の部分に相当するリンク
113の後端部には、リンク116がピン119により
接続され、さらにそのリンク116には、枠体105上
に固定されたシリンダ135により進退駆動させられる
ピストン145の先端部が、ピン120を用いて回動可
能に取り付けられている。また、リンク113の後端部
は、これに近接して枠体105に設けられた固定部12
1に対し、ピン122により回動可能に固定されてい
る。
【0015】一方、リンク112の後端部と固定部12
1との間には、両者をつなぐリンク123がピン124
及び125により回動可能に取り付けられている。ま
た、先端の指骨を形作るリンク111の後端部と、リン
ク113の先端部との間には、両者をつなぐリンク12
6がピン127及び128により回動可能に取り付けら
れている。このようにして構成された指107は、ピス
トン145が収縮すると(a)に示す伸長状態となり、
ピストン145が伸長すると(b)に示す屈曲状態とな
る。
【0016】また、図2に示すように、各指106〜1
10を屈伸させるシリンダ131〜135のうち、親指
106、薬指109及び小指110に対応するシリンダ
131〜133は同一のシリンダ駆動制御部136に接
続され、各ピストン141〜143を同時に伸縮させ
る。これにより、親指106、薬指109及び小指11
0は同時に曲げ伸ばし駆動される。一方、人差指107
と中指108に対応するシリンダ135及び134は、
それぞれ別のシリンダ駆動制御部137及び138に接
続され、人差指107と中指108とを互いに独立に曲
げ伸ばし駆動させる。これらシリンダ駆動制御部136
〜138がロボット制御部102とともに手機構制御手
段を構成することとなる。なお、各シリンダ駆動制御部
136〜138は、ON状態で対応するシリンダのピス
トンを伸長させ、OFF状態でピストンを収縮させるも
のとする。
【0017】これにより、全てのシリンダ駆動制御部1
36〜138がOFF状態のときには、全ての指106
〜110が伸長状態となり、手機構90は図2に示すよ
うに、ジャンケンの「紙」を表す形態(以下、「パー」
形態という)となる。また、シリンダ駆動制御部136
のみがON状態のときには、人差指107と中指108
のみが伸長状態となり、手機構90は図4に示すよう
に、ジャンケンの「鋏」を表す形態(以下、「チョキ」
形態という)となる。そして、全てのシリンダ駆動制御
部136〜138がON状態のときには、全ての指10
6〜110が曲げられ、図5に示すように、手機構90
はジャンケンの「石」を表す形態(以下、「グー」形態
という)となる。ここで、シリンダ駆動制御部137の
みをOFF状態とすれば、人差指107のみを伸ばした
形態を作ることもできる。一方、手機構90を上記3形
態の間でのみ駆動制御する場合は、シリンダ134及び
135を一つのシリンダ駆動制御部で駆動制御するよう
にしてもよい。
【0018】次に、ロボット101は、図6に示すよう
に、関節機構31〜37で互いに接続された下記の骨格
単位を有する骨格19を備える。 ・頭部20:それぞれ駆動可能な目部20aと口部20
cを備え、目部20aには明滅可能なランプ20bが配
置される。口部20cは開閉駆動可能とされている。こ
こで、図1に示すように、口部20cの開閉駆動は口部
開閉制御部153により、ランプ20bの明滅はランプ
点灯制御部155によりそれぞれ制御される。また、口
部20cに対応して、ロボット102がメッセージ等を
音声出力するためのスピーカ156が設けられ、これに
アンプ157及び音声合成部158が接続されている
(図1)。また、口部20cの開閉は、スピーカ156
からの音声出力と同期して制御されるようになってい
る。 ・肩21、背骨22、腰骨23:これらは、互いに結合
されて胴体部を形成している。 ・左右の腕部:それぞれ上腕骨24、下腕骨25を備え
る。 ・左右の脚部:それぞれ上肢骨26、下肢骨27、足首
30を備える。 そして、左右の腕部のいずれか少なくとも一方に、前述
の手機構90が接続される。また、各骨格単位は、関節
機構31〜37に設けられたパルスモータ、サーボモー
タ、ピストンシリンダ等の骨格アクチュエータ150
(図1)により駆動され、その駆動制御は図1の骨格駆
動制御部151が行う。
【0019】次に、図8は、対戦相手の手の画像を検出
するための画像検出部の構成例を示している。すなわ
ち、画像検出部200は、手前から差し出される対戦相
手の手Hを横方向から撮影する第一のカメラ201と、
ほぼ真上方向から撮影する第二のカメラ202とを備え
ている。第一のカメラ201は、例えばロボット101
の動作場所である舞台250上において、図示しない観
客席に面する側の縁部に沿う向きに配置されている。ま
た、第二のカメラ202は、舞台250上に立てられた
支持フレーム203により、その撮影方向が第一のカメ
ラ201の撮影方向とほぼ直交するように、手Hの上方
で支持されている。図9に示すように、これらカメラ2
01及び202は、照明あるいは太陽光等の光SLを手
Hの表面で反射させ、その反射光RLに基づいて手Hの
画像を検出するものとされている。
【0020】次に、第一のカメラ201への手Hからの
反射光RLの入射経路に対しては、手H側が開口し、該
入射経路をカメラ201とともに覆う入射外乱光遮断手
段としての入射側覆い部204が設けられている。一
方、第二のカメラ202に対しても同様の構成の入射側
覆い部205が設けられている。これら入射側覆い部2
04及び205は遮光性を有する材料で構成され、手H
からの反射光RLの入射経路に入り込む外乱光(例えば
舞台250の表面など、周囲の配置物からの反射光な
ど)の少なくとも一部を遮断することにより、カメラ2
01及び202により検出される手Hの画像とその背景
との間のコントラストを増大させる役割を果たす。
【0021】一方、手Hに関して第一のカメラ201の
反対側(すなわち、手Hの背後側)には、手H側に開口
するとともに、カメラ201から見た手Hの背後空間を
覆う背景外乱光遮断手段として背景側覆い部206が設
けられている。また、手Hに関して第二のカメラ202
の反対側(手Hの下側)には、舞台250の上面側に開
口し、カメラ202から見た手Hの背後空間を覆う背景
側覆い部207が、舞台250の内側下方に入り込む形
で設けられている。これら背景側覆い部206及び20
7は、手Hの背後に入り込む外乱光の少なくとも一部を
遮断することにより、カメラ201及び202により検
出される手Hの画像とその背景との間のコントラストを
増大させる役割を果たす。
【0022】そして、第一のカメラ201用の入射側覆
い部204と背景側覆い部206との間、及び第二のカ
メラ202用の入射側覆い部205と背景側覆い部20
7との間には、対戦相手の手Hが配置される空隙Pが形
成されており、その空隙Pから採光された光SLが手H
の表面で反射されて、各カメラ201及び202に入射
するようになっている。
【0023】なお、図8に示すように、第一のカメラ2
01用の入射側覆い部204及び背景側覆い部206は
舞台250上に置かれ、その外側が、空隙Pの対応部分
を切り欠いた装飾用等の補助覆い部208により覆われ
ているが、この補助覆い部208が十分な遮光性を有し
ている場合には、入射側覆い部204及び背景側覆い部
206を省略することができる。この場合、補助覆い部
208が入射外乱光遮断手段ないし背景外乱光遮断手段
を形成すると見ることができる。一方、舞台250内に
配置された第二のカメラ202用の背景側覆い部207
についても、同様に省略することができ、この場合は舞
台250が背景外乱光遮断手段を構成する。
【0024】なお、外乱光の発生状況を勘案して、入射
側覆い部及び背景側覆い部204〜207の一部のもの
を省略することができる。例えば図10は、第一のカメ
ラ201側の背景側覆い部206を省略し、代わって背
景板209を配置した例を示している。また、例えば図
11に示すように、カメラ201(202)を入射側覆
い部204(205)の外側に配置することも可能であ
る。さらに、外乱光の発生状況に応じて、入射側覆い部
204(205)あるいは背景側覆い部206(20
7)は、カメラ201(202)の光軸LAの周囲全体
を覆うのではなく、一部のみを覆う構造、例えば図12
(a)及び(b)に示すように、光軸LAに対して側方
部分のみあるいは上下部分のみを覆う構造とすることも
可能である。
【0025】図1に示すように、各カメラ201及び2
02は2次元CCDセンサ104を備え、図示しないレ
ンズにより手Hの画像をそれらCCDセンサ104上に
結像するようになっている。各CCDセンサ104は、
シーケンサ159、アンプ160、A/D変換器16
1、比較器162を含んで構成されたセンサコントロー
ラ103に接続されている(なお、図面において、第一
のカメラ201用のコントローラ103の内部構成は、
第二のカメラ202用のものと全く同じであるので、記
載を省略している)。CCDセンサ104は感光素子が
縦横にマトリクス状に配置された構造を有し、各感光素
子に蓄積された電荷は、シーケンサ159によりマトリ
クス配列に従い所定のクロック周波数で順次取り出さ
れ、その取り出された電荷信号がアンプ160で増幅さ
れた後、A/D変換器161により手Hの画像データを
構成するデジタル信号に変換される。
【0026】次に、ロボット制御部102は、I/Oポ
ート163と、これに接続されるCPU164、RAM
166、ROM167等を備える。また、I/Oポート
163には、コントローラ103、手機構90のシリン
ダ駆動制御部136〜138、骨格駆動制御部151、
口部開閉制御部153、ランプ点灯制御部155、音声
合成部158、タイマー170、入力部171等がそれ
ぞれ接続される。なお、CPU164は、形態判別手段
及び手機構制御手段の主体をなす。
【0027】ROM167には、以下の各プログラムと
データが格納されている。 (1)ロボット動作プログラム167a:手機構90によ
るジャンケン動作の実行と、その判定結果に基づくロボ
ット101の駆動を行う。 (2)カメラ設定プログラム167b:2台のカメラ20
1及び202からの画像により対戦相手の手形態判別を
行う際に、対戦相手の方向に応じてどちらのカメラの画
像を判別対象画像として設定するかを定める(以下、判
別対象画像が設定される側のカメラを主カメラ(第一の
画像検出部)、他方を従カメラ(第二の画像検出部)と
もいう)。 (3)基準画像設定プログラム167c:後述する「最初
はグー」ステップにおいて、「グー」形態(すべての指
が閉じられた形態)の対戦相手の手Hの画像を取り込
み、これを基準画像として設定する。
【0028】(4)ジャンケン判定プログラム167d:
対戦相手の手形態の判別結果に基づいて、ジャンケンの
勝敗の判定を行う。 (5)手形態判別プログラム167e:検出された手Hの
画像の面積、周長、及び円形からの偏差を示すパラメー
タとしての円形度等に基づいて、手形態がすべての指が
曲げられた形態(「グー」形態)、すべての指が伸ばさ
れた形態(「パー」形態)、及び一部の指のみが伸ばさ
れた形態(「チョキ」形態)であるかを判別する。 (6)静止判定プログラム167f:手Hの画像が静止し
ているかどうかの判定を行う。
【0029】(7)範囲確認プログラム167g:手Hの
画像が、カメラ201ないし202の画像検出領域の所
定の位置に存在するか否かを、後述する判別領域として
の判別ウィンドウの位置、及び該ウィンドウ内の像形成
位置に基づいて判定する。 (8)画像取込みプログラム167h:カメラ201及び
202からの画像取込み処理を司る。
【0030】(9)背景キャンセルプログラム167i:
手Hが存在しない場合の画像データを取り込んでおき、
手が存在する場合の画像データとの例えば排他的論理和
をとることで、手Hの像の背景部分のノイズをキャンセ
ルする処理を行う。 (10)2値化プログラム167j:各カメラ201及び2
02のCCDセンサ104の、各感光素子からの出力の
2値化の閾値を設定し、その閾値に基づいて前述のデジ
タル画像データの2値化を行う。 (11)勝敗テーブル167k:図7に示すように、手機構
90の形態と、対戦相手の手形態の各組み合わせに対す
るジャンケンの勝敗データを与える。
【0031】また、RAM166には、以下の各記憶部
が形成されている。 (1)基準画像データ記憶部166a:前述の基準画像の
データを格納する。 (2)判別対象画像データ記憶部166b:前述の判別対
象画像のデータを格納する。 (3)ロボット側結果メモリ166c:対戦相手に示すべ
きロボット側の手形態の決定結果を格納する。
【0032】以下、ロボットシステム100の作用及び
処理の流れをフローチャートを用いて説明する。図13
は、処理の全体の流れを示している。まず、ジャンケン
の本対戦に先立ち、「最初はグー」の掛け声とともにロ
ボット101及び対戦相手が「グー」の手を出しあうス
テップ(以下、「最初はグー」ステップという)が実行
される。すなわち、S1において、「最初はグー」の音
声をスピーカ156から音声出力させる。これと並行し
て、ロボット骨格19のうち、ジャンケン動作に係る手
機構90が取り付けられた腕部(24、25)を前方に
突き出すための制御が行われ、さらにS2において、手
機構90をグー形態とする制御が行われる。これによ
り、ロボット101は「最初はグー」と言いながら、腕
を突き出して手機構90をグー形態とする(以下、”
「グー」を出す”等という)。
【0033】次いで、S3の基準画像設定処理に移る。
処理の詳細を図14のフローチャートに示している。ま
ず、S301において、第一及び第二のカメラ201及
び202(以下、第一のカメラ201をAカメラ、第二
のカメラ202をBカメラともいう)のCCDセンサ1
04の各感光素子からの、出力値の合計(検出画像の平
均の明るさに相当)に基づいてデータ2値化のための閾
値を設定する。なお、像の明るさの変動がそれほど生じ
ない状況であれば、閾値を固定として上記閾値設定ステ
ップは省略してもよい。
【0034】次に、「最初はグー」の掛け声がかかる少
し前のタイミングであれば、対戦相手は空隙P(図8)
内にまだ手Hを入れていない状況であるから、S302
において両カメラにより、手Hが存在しない状態の画像
を取り込み、これを補正画像データとして設定する処理
を行う。そして、「最初はグー」の掛け声がかかると、
間もなくして、両カメラは「グー」形態の手Hの画像を
検出しはじめる。そして、S303では、その検出され
た手Hの画像が静止しているか否かの判定が行われる
(手静止確認処理)。その処理の詳細は、図15に示す
通りであって、T501において、各カメラ201及び
202の画像検出領域内に設定された所定の処理エリア
に手Hが進入したか否かを判定するために手Hの画像取
込みを行い、次いでその画像データと補正画像データと
の排他的論理和をとることにより、画像補正が行われ
る。この原理を図19に示している。すなわち、手Hの
画像部分(以下、手画像部分という)IHの背景部分に
外乱光の侵入等に基づくノイズ部分INが生じている場
合、補正画像にも同様のノイズ部分INが形成されるの
で、これら画像データの排他的論理和をとれば上記ノイ
ズ部分INがキャンセルされ、処理エリアEA内の手H
の画像部分IHのみが抽出される。この補正処理は、以
降のステップにおいて、画像取込みが行われる度に行わ
れる。なお、前述の外乱光遮断手段により外乱光の影響
をほとんど無視できるような場合には、上記画像補正処
理を省略することができる。
【0035】図15に戻ってT502に進み、エリアE
A内の手画像部分IHの面積S0を算出する。面積S0
は、例えば2値化された画像データのうち、手画像部分
IHを表すビットデータ(以下、本実施例ではビットデ
ータが、手画像部分IHに対しては「1」、背景部分に
対しては「0」になっている場合を例にとる)の個数に
基づいて算出することができる。そして、T503にお
いてS0が基準値SB未満であれば、エリア内への手Hの
進入が不十分と判断してT501へ戻り、手Hの画像を
再度取り込む。
【0036】一方、基準値SB以上であればT504へ
進み、静止状態確認のために手Hの画像を取り込むとと
もに、図20に示すように、抽出された手画像部分IH
の重心G0の位置を算出する(T505)。例えば画像
データを所定の方向に走査して、「1」状態が連続して
いるビット列を判別し、そのビット列の両端に位置する
データを抽出すれば、手画像部分IHの輪郭OHを表す
ビットデータの組を得ることができる。そして、その輪
郭OHの各ビットデータの座標値に基づき、重心G0の
位置座標を算出することができる。
【0037】そして、上記画像取込みが行われるとタイ
マー170(図1)が時間計測を開始し、予め定められ
た時間が経過すると、T506において再び手Hの画像
を取り込み、T507で同様にして重心G1の座標を算
出する。そして、T508で、先に算出された重心G0
と後で算出された重心G1との間の距離d1(図20)
が、設定値Gs(例えば入力部171から入力され、R
AM166の静止判定設定値メモリ166dに記憶され
る)よりも小さければ静止と判定して手静止確認処理を
終了し、リターンする。一方、T508で距離d1がGs
を超えていた場合には静止していないと判断してT50
9に進み、G0の座標をG1の座標で置き換えてT506
へ戻り、距離d1がGs以下となるまで処理を繰り返す。
なお、静止判定用の目印点として重心以外の点、例えば
図20に示すように、手画像部分IHの特定方向に(例
えば手の長さ方向)における先端位置THを使用するこ
とも可能である。
【0038】図14に戻り、手Hの静止が確認されると
S304に進み、判別用の画像が取り込まれる。そし
て、S305に進んで、その判別用の画像が所定の処理
範囲内に存在しているかどうかの確認処理となる。図1
6に、その確認処理の詳細を示している。まず、T60
1において判別ウィンドウの設定を行う。
【0039】図21は、その判別ウィンドウの設定例を
示している。すなわち、同図(a)に示すように、AB
両カメラの各画像検出領域221は、例えば幅がK、長
さJの長方形状に形成されており、その長さJ方向の一
方の側から手Hが差し出されるようになっている。そし
て、判別ウィンドウ220は、同図(b)に示すよう
に、手の差出方向Qにおける手画像部分IHの先端を基
準位置Fとして、その基準位置Fを通って画像検出領域
221の幅K方向に沿って延び、かつほぼ幅Kと等しい
長さの前方側基準線220aと、該基準位置Fから手H
の手首へ向かう方向において、手画像部分IHの最大幅
Dmaxに基づく所定の長さLだけ離間した位置におい
て、上記前方側基準線220aとほぼ平行にかつ同じ長
さで設定された後方側基準線220bとを含んでいる。
例えば、長さLは、手画像部分IHの幅が最大幅Dmax
となる位置から、手首側へ(1/2)Dmaxだけ離間し
た位置に後方側基準線220bが形成されるように設定
される。
【0040】図22に示すように、手Hの位置が、画像
検出領域221から長さJ方向(差出方向Q)において
前方側に外れた場合には、判別ウィンドウ220の前方
側基準線220aは、画像検出領域221の前方側の端
縁221aと一致する(すなわち接する)位置に形成さ
れ、手画像部分IHは上記端縁221aから外へはみ出
す前方部分が途切れた形状となる。一方、後方側にはず
れた場合は、判別ウィンドウ220の後方側基準線22
0bが、画像検出領域221の後方側の端縁221bか
らはみ出してしまい、手画像部分IHも後方部分が画像
検出領域221の外へはみ出して途切れてしまうことと
なる。また、手Hの位置が、画像検出領域221の幅K
方向において外れている場合、手画像部分IHは、該領
域221からはみ出す部分が途切れ、結果として判別ウ
ィンドウ221の幅方向における両端縁221cないし
221dと接して形成されることとなる。そして、判別
ウィンドウ220の形成位置と、手画像部分IHの判別
ウィンドウ220に対する形成位置とが上記いずれかの
状態となっている場合には、処理範囲外の判定がなさ
れ、それ以外の場合には処理範囲内の判定がなされるこ
ととなる。
【0041】ここで、差出方向Qにおいて、手Hの画像
検出領域221からの外れが生ずる場合は、Aカメラ2
01とBカメラ202の双方で必ず同時に生ずることと
なるので、そのいずれか一方で、判別ウィンドウ220
の形成位置の判定を行わないようにしても差しつかえな
い。本実施例では、手Hを側方から撮影するAカメラ2
01については、上記すべての方向における判定を行う
ものとし、上方から撮影するBカメラ202について
は、手の差出方向Qにおける判定は行わないようにして
いる(以上、図16:T601〜615)。なお、手画
像部分IHの画像データは画像検出領域221内に存在
する部分のみが切り取られて、判別用の画像データとし
て使用される。
【0042】ここで、図23に示すように、手Hの差出
方向Qにおいて前方側に障壁等のストッパ225を設け
たり、あるいは差出方向Qの両側にガイド226を設け
ることにより、画像検出領域221の幅Kないし長さJ
のいずれかの方向における画像外れの心配がない場合に
は、対応する方向における判別ウィンドウ220の形成
位置及び手画像部分IHの判別ウィンドウ220に対す
る形成位置の判定のいずれかを省略することもできる。
また、ストッパ225ないしガイド226を設けること
で、画像外れの恐れが全くなくなる場合には、上記判定
処理のすべてを省略することもできる。
【0043】図14に戻り、S306において、手画像
部分IHの位置が処理範囲外であると判定された場合
は、S311で「やり直し」の音声出力を行って図13
のS1に戻り、「最初はグー」からの処理を再度行う。
一方、処理範囲内にある場合はS307に進み、AB両
カメラによる手画像部分IHの最大幅Aw及びBwを画像
データから算出する。最大幅Aw及びBwは、例えば手画
像部分IHの幅方向(画像検出領域221の幅K方向)
に画像を走査し、連続して「1」となるビットデータの
数の最大値に基づいて算出することができる。
【0044】図24に示すように、「グー」、「チョ
キ」、「パー」のいずれの手形態も、なるべく掌に対向
する方向からの画像を用いれば認識が比較的容易である
ので、以下の処理においては、掌に対向する方向に最も
近い画像を判別対象画像として形状判別を行うことを前
提とする。この場合、同じ手形態の画像であればほとん
どの場合、掌側から見た画像の幅が、他方向から見た画
像の幅よりも大きく表れることから、上記算出された最
大幅がより大きい方の手画像部分IHを、基準画像とし
て採用すればよい(図14、S308及び309)。な
お、最大幅の小さいほうの画像も補助基準画像として使
用することが可能であり、本実施例では該補助基準画像
も取り込むものとして説明を行う。以上で、基準画像設
定処理(S3)は終了する。
【0045】次に図13に戻り、対戦相手とのジャンケ
ン対戦処理に移る。すなわちS4において「ジャンケン
ポン」の音声を出力させながら、ロボット101が「グ
ー」、「チョキ」、「パー」のどれを出すかを決定す
る。その決定方法は、例えば乱数を発生させてそれを3
で割り(S5)、例えばその余りが1の場合は「チョ
キ」を、2の場合は「グー」を、0の場合は「パー」を
出すように判断する。そして、手機構90をそれぞれ対
応する形態にする制御を実行し、また、どれを出すかの
判断をロボット側結果情報としてロボット側結果メモリ
166cに記憶させる(S6〜S12)。
【0046】続いてS13のジャンケン判定処理に移
る。その詳細を図17に示している。すなわち、「ジャ
ンケンポン」の掛け声とともに対戦相手は、手Hを「グ
ー」、「チョキ」、「パー」のいずれかの形態にして、
図8の空隙Pに差し出してきている。そして、S130
1〜S1303において、前述の基準画像設定処理と全
く同様にして、手静止確認処理及び画像が所定の処理範
囲内に存在しているかどうかの確認処理が実行される。
そして、もし手画像部分IHの位置が処理範囲外である
と判定された場合は、S1310で手の位置の変更を促
すメッセージ、例えば「手をよく見せて」の音声出力を
行う。対戦相手はこのメッセージを聴いて手の位置を変
更する。そして、S1302に戻り以下の処理を繰り返
す。
【0047】そして、S1304において処理範囲内と
判定されれば、AB両カメラによる手画像部分IHの最
大幅Aw及びBwを画像データから算出する。そして、最
大幅の大きい画像を検出しているカメラを主カメラとし
て設定し、その検出している画像を判別対象画像として
採用する。一方、最大幅の小さい方の画像を検出してい
るカメラは従カメラとして設定され、その画像は補助判
別用画像として使用される(以上S1305〜S130
7)。なお、補助判別用画像の取り込みは行わない処理
態様も可能である。
【0048】さらにS1308に進み、手形態判別処理
となる。その詳細は図18に示している。すなわち、T
701で主従両カメラの判定ウィンドウを作成し、各ウ
ィンドウ内で主カメラ側の判別対象画像と基準画像とを
用いた主判定処理と、従カメラ側の補助判別用画像と補
助基準画像とを用いた従判定処理とをそれぞれ行うこと
となる。次に、S702に進み、円形度、面積、周囲長
等の手Hの形態判別に必要な特徴値が、判別対象画像及
び補助判別画像についてそれぞれ抽出される。例えば円
形度については、図25に示すように、手画像部分IH
の最大幅Dmax(Aw又はBwのいずれかに対応)を直径
とした円C1を描き、その円C1と画像の輪郭OHとの
偏差、例えば円C1と輪郭OHとの間に挟まれる領域の
合計面積Sdに相当するビットデータ数に基づいて算出
できる(例えば円C1の全面積をS0として、円形度=
1−(Sd /S0 )とする)。一方、面積については手
画像部分IHを形成するビットデータ数、周長について
は輪郭OHを形成するビットデータ数にそれぞれ基づい
て算出できる。
【0049】その判別は、判別対象画像ないし補助判別
用画像の各特徴値(以下、測定値という)と、基準画像
ないし補助基準画像の特徴値に基づいて設定された判定
基準値との比較を順次行うことにより実施される。以下
の説明では、基準画像の特徴値について比較が行われる
場合は、主カメラ側の「(特徴値名)」の比較が行われ
る等といい、同じく従カメラ側で補助基準画像の特徴値
について比較が行われる場合は、従カメラ側の「(特徴
値名)」の比較が行われる等という。また、判定基準値
はその種類によらず「IS」と略記し、測定値は「I
T」と略記する。なお、本実施例の場合、「グー」形態
の画像を基準画像(ないし補助基準画像)としており、
「グー」とそれ以外のものを判別するか、あるいは「チ
ョキ」と「パー」の判別を行うかに応じて、互いに異な
る所定の係数を基準画像の特徴値に乗ずることにより、
該特徴値に対応する判定基準値を設定している。
【0050】まず、T703からT705で「グー」と
それ以外の手形態の判別が行われる。その要旨は、判別
対象画像の円形度が「グー」判定用の判定基準値よりも
大きい場合にグー判定とする処理が行われることであ
る。まず、T703において主カメラ側で円形度の比較
が行われ、IT≧ISであればT704に進み、さらに
従カメラ側で確認のための円形度の比較が行われる。そ
してIT≧ISであれば、T705において主カメラ側
で確認のための面積の比較が行われ、IT≧ISであれ
ばT713に進んで「グー」判定となる。この確認の面
積比較を行なう理由であるが、図26に示すように、判
定ウィンドウに対し、手画像IHが斜め方向に進入して
いる場合、主カメラ側で「グー」と「チョキ」との円形
度の値が接近してしまうことが生じうる。しかしなが
ら、この場合、面積値は「グー」の方が「チョキ」に較
べて大きくなることから、両形態の判別をさらに確実に
行なうことができる。なお、一方、面積がIT<ISで
あれば「グー」でないと判断してT708に進み、「チ
ョキ」及び「パー」の判別に移る。
【0051】一方、T703においてIT<ISであれ
ばT706に進み、従カメラ側の円形度を比較する。結
果がIT≧ISであれば「グー」の可能性があるとして
T707に進み、従カメラ側で面積の比較が行われ、I
T≧ISであればT713に進んで「グー」判定とな
る。一方、T704でIT<ISであればT707に進
み、その結果がIT≧ISであれば同様に「グー」判定
となる。他の場合は「グー」でないと判断してT708
に進み、「チョキ」及び「パー」の判別に移る。
【0052】次に、「チョキ」及び「パー」の判別処理
の要旨は、周囲長及び面積の少なくともいずれかが「チ
ョキ」及び「パー」判定用の判定基準値よりも大きけれ
ば「パー」と判定し、双方とも小さければ「チョキ」と
判別することである。まず、図27に示すように、この
段階において判別ウィンドウ220は長さがLに設定さ
れているが、前述の方法では、この長さLは「グー」の
判別には適しているが、同図(b)及び(c)に示すよ
うに、「チョキ」及び「パー」の形態に対してはその手
画像部分2Hの全体を包含するには小さすぎる場合が多
い。そこで、ウィンドウ220の長さを、その前方側を
基準として後方側に所定の寸法(本実施例ではL→2L
とした)だけ拡張し、判別に十分な手画像部分2Hのデ
ータを確保する。続いて、T709において、主カメラ
側で周囲長の比較がおこなわれ、IT≧ISであればT
712に進んで「パー」判定となる。一方、IT<IS
であればT710に進み、主カメラ側で面積の比較が行
われる。そして、IT≧ISであればT712に進んで
「パー」判定となり、IT<ISであればT711に進
んで「チョキ」判定となる。以上で手形態判別処理が終
了する。
【0053】次に、図13に戻り、その対戦相手の手形
態の判別結果(すなわち、「グー」、「チョキ」、「パ
ー」のどれであるか。以下、結果情報という)と、メモ
リ16cに記憶されているロボット101側の決定結果
とを比較する。さらに、図7の勝敗テーブル167kに
基づいて勝敗を判定し(S14)、その判定内容に応じ
て異なる処理が実行される。まず、「あいこ」の場合に
はS15へ進み、メッセージ「あいこでしょ」を音声出
力させ、S5に戻ってジャンケン対戦及び判定の処理を
繰り返す。次に、「勝ち」の場合には勝ち動作処理(S
16)となり、例えば「私の勝ちだ、ワハハハ。」とい
うメッセージを音声出力し、さらに骨格駆動制御部15
1が、腕を振り上げて万歳をするなどの「喜び」動作を
ロボット骨格19に行わせる。また、ランプ点灯制御部
155は、ロボット101の目部に嵌め込まれたランプ
20bを点灯させる。一方、「負け」の場合には、負け
動作処理(S17)となり、例えば「負けた、クヤシ
イ。」というメッセージを音声出力し、さらに骨格駆動
制御部151が、頭を抱えたり地団駄を踏むなどの「悔
しがる」動作をロボット骨格19に行わせる。そして、
次の相手との対戦を引き続き行う場合には、S1に戻っ
て同様の処理が繰り返される。
【0054】なお、従カメラが検出する画像に基づい
て、対戦相手の手から主カメラまでの距離を算出するよ
うにし、その算出された距離に基づいて、主カメラが検
出する判別対象画像の寸法を補正することができる。寸
法補正は、例えば主カメラから対戦相手の手までの標準
距離をDS、測定された距離をDMとした場合、補正後
の画像は、補正前の画像を相似比DM/DSで相似変換
したものとすれば、これを常に標準距離DSにおける画
像に近いものとすることができる。
【0055】なお、手機構90に代えて、図28に示す
ように、手形態の画像252を示すモニタ等の表示装置
250を手形態表現手段として使用することもできる。
【0056】また、カメラは1台のみとしてもよい。
【0057】また、遊戯対戦は、手を使用するものに限
らず、足や腕、顔の表情など、手以外の身体部分を用い
た所定の複数の表現形態を出し合い、その組合せに基づ
いて勝敗を決するものとしてもよい。この場合は画像検
出部は、これら表現形態を検出するものとされる。ま
た、対戦相手は、自分の手を用いて「グー」、「チョ
キ」、「パー」等の手形態を示すのではなく、例えば図
29に示すように、手形態の画像252を形成したプラ
カード251等の表現具を使用することもできる。ま
た、表現具としては、曲げ伸ばし可能に構成された複数
の指機構を有する模型など、立体的な形状を有するもの
であってもよい。この場合は画像検出部は、表現具の形
状ないしそれに描かれた画像に基づく表現形態を検出す
るものとできる。
【0058】なお、説明した本願請求項に記載した発明
には、以下に述べるA〜Dの各発明の内容を少なくとも
1つ付け加えることができる。
【0059】(1)発明A 対戦相手との間で、予め定められた複数の手形態のいず
れかを互いに出し合うことによりジャンケン等の遊戯対
戦を行う装置であって下記の要件を含んで構成され、そ
れによって判別された対戦相手の手形態と、前記装置側
の手形態との組合せを判定できるようにしたことを特徴
とする。 手形態表現手段:対戦相手に対し、装置側の手形態と
して、予め定められた互いに異なる複数の手形態のうち
のいずれかの手形態を示す。 複数の画像検出部:対戦相手が出した手形態の画像を
互いに異なる方向から検出する。 手形態判別手段:それら検出された複数の画像に基づ
いて、対戦相手の手形態が、装置側の手形態に対応する
互いに異なる複数の手形態のうちのいずれであるかを判
別する。 このように構成されていれば、対戦相手の手形態が複数
方向から画像検出されるので、手を出す向きによって認
識精度が低下する等の問題が生じにくくなる。
【0060】上記構成においては、複数の画像検出部に
より各々検出された手形態の画像のうち、予め定められ
た方向における寸法が最大となるものを判別対象画像と
して設定する判別対象画像設定手段を設けることができ
る。この場合、手形態判別手段は、その判別対象画像と
予め設定された基準画像とを比較することにより、手形
態の判別を行うものとされる。例えば、ジャンケンの場
合、グー、チョキ、パー等の手形態は、掌側からの画像
を用いれば認識が比較的容易である。そして、同じ手形
態の画像であればほとんどの場合、掌側から見た画像の
幅が、他方向から見た画像の幅よりも大きく表れる。そ
こで、各方向からの画像のうち、手の画像の定められた
方向における寸法、具体的には幅方向の寸法が最大とな
るものを手形態判別の対象画像として採用すれば、判別
精度を一層向上させることができる。
【0061】次に、対戦に先立って、基準として定めら
れた形態にある対戦相手の手形態の画像を複数の画像検
出部により予め検出しておき、その検出された各手形態
の画像のうち、その幅方向における寸法の最も大きいも
のが基準画像として設定されるように構成することがで
きる。すなわち、所定の形態の対戦相手自身の手の画像
が基準画像として設定されるので、該対戦相手の手形態
の判別精度を著しく高めることができる。
【0062】次に、複数の画像検出部を下記のように使
用する構成とすることもできる。すなわち手形態に対す
る画像の検出方向が互いにほぼ直交するように、2の画
像検出部を設ける。そして、それら画像検出部のうち、
その検出している手形態の画像が判別対象画像として設
定されているものを第一の画像検出部、他方のものを第
二の画像検出部として、第二の画像検出部が検出する画
像に基づいて、対戦相手の手形態から第一の画像検出部
までの距離を演算する距離演算手段を設ける。さらに、
その演算された距離に基づいて、第一の画像検出部が検
出する判別対象画像の寸法を補正する寸法補正手段を設
ける。すなわち、対戦相手の手から画像検出部までの距
離は一定しないことが多く、距離に応じて画像の大きさ
も変化することとなり、手形態の判別精度に影響が生ず
ることもありうる。上記構成によれば、判別対象画像検
出側に設定されていない画像検出部(第二の画像検出
部)を利用して、判別対象画像検出側における画像検出
部と手との間の距離を検出し、それに基づいて判別対象
画像の寸法が補正されるので、手形態の判別精度がさら
に向上する。
【0063】本発明の装置が対象とする遊戯対戦として
は、具体的にはジャンケンを例示することができる。こ
の場合、前述の互いに異なる複数の手形態は、全ての指
を伸ばした形態(「パー」ないし「紙」の形態)、一部
の指のみを伸ばした形態(例えば、「チョキ」ないし
「鋏」の形態)及び全ての指が曲げられた形態(「グ
ー」ないし「石」の形態)の、少なくとも3形態を含む
ものとすることができる。
【0064】また、手に対する画像の検出方向が互いに
ほぼ直交する2つの画像検出部を下記のように用いる構
成とすることもできる。すなわち、検出している手形態
の画像が判別対象画像として設定されているものを第一
の画像検出部、他方のものを第二の画像検出部とする。
そして、手形態判別手段は、第一の画像検出部による検
出画像に基づいて、手の形態が、すべての指が曲げられ
た形態(例えば「グー」の形態)か又はそうでない形態
かを判別する一方、第二の画像検出部による検出画像に
基づいて、手の形態が、すべての指が伸ばされた形態
(例えば「パー」の形態)であるか又は一部の指のみが
伸ばされた形態(例えば、「チョキ」の形態)であるか
を判別する。すなわち、第二の画像検出部による側方か
ら見た手の画像においては、指がすべて曲げられている
形態と、一部又は全部が伸ばされている形態とでは、画
像の長さないし面積等に著しい違いが生ずるので、両形
態の比較的判別が容易である。そして、該画像により、
上記両形態を予め判別しておき、指がすべて閉じられて
いない場合に限って、第一の画像検出部による判別対象
画像に基づき、すべての指が伸ばされた形態であるか又
は一部の指のみが伸ばされた形態を判別するようにすれ
ば、ジャンケンに使用される上記各手形態を効率よく判
別することができる。
【0065】(2)発明B 対戦相手との間で、予め定められた複数の手形態のいず
れかを互いに出し合うことによりジャンケン等の遊戯対
戦を行う装置であって下記の要件を含んで構成され、そ
れによって判別された対戦相手の手形態と、装置側の手
形態との組合せを判定できるようにしたことを特徴とす
る。 手形態表現手段:対戦相手に対し、装置側の手形態と
して、予め定められた互いに異なる複数の手形態のうち
のいずれかの手形態を示す。 画像検出部:対戦相手の手形態の画像を検出する。 判別領域設定手段:画像検出部の画像検出領域に対
し、手形態の画像の少なくとも一部を包含する判別領域
を、該手形態の画像に対応する位置に設定する。 手形態判別手段:判別領域内の手形態の画像に基づい
て、対戦相手の手形態が、装置側の手形態に対応する互
いに異なる複数の手形態のうちのいずれであるかを判別
する。 判別制御手段:判別領域の画像検出領域に対する設定
位置と、判別領域内の手形態の画像の位置との少なくと
もいずれかが、手形態の判別に適さない特定の状態であ
る場合は、手形態判別手段による手形態の判別を禁止す
る。
【0066】上記構成によれば、手形態の画像の少なく
とも一部を包含する判別領域が画像検出領域に設定さ
れ、その判別領域の画像検出領域に対する設定位置と、
判別領域内の手形態の画像の位置との少なくともいずれ
かが、手形態の判別に適さない特定の形態(例えば手が
画像検出領域からはみ出している場合など)である場合
は手形態の判別が禁止される。これにより、本来判別に
適さない状態の画像が無条件に使用されて、手の形態を
誤認識してしまう問題を未然に防ぐことができる。
【0067】判別制御手段は、画像検出領域の予め定め
られた方向における両端のいずれか一方に対し、判別領
域がこれと接して又ははみ出して形成されている場合
に、手形態の判別を禁止するものとすることができる。
一方、判別制御手段は、判別領域内において手形態の画
像が、予め定められた方向における両端のいずれかに接
して位置している場合に、手形態の判別を禁止するもの
とすることができる。すなわち、定められた方向におい
てその判別領域が画像検出領域の端に接している場合、
あるいは定められた方向において手形態の画像が、判別
領域の端に接している場合には、手形態の位置が画像検
出領域から外れている確率が極めて高い。そこで、この
場合に、手形態の判別を禁止することとすれば、誤認識
の確率をさらに小さくすることができる。
【0068】次に、判別領域は、検出される手形態の画
像に対応する形状及び大きさに形成することができる。
この場合、判別領域設定手段は、画像検出部により検出
される手形態の画像の先端を基準位置とし、該基準位置
から手首へ向かう方向に、手形態の画像の最大幅に基づ
く所定の長さで判別領域を設定するものとすることがで
きる。こうすれば、対戦相手の手形態の大きさに応じた
最適の大きさないし形状に判別領域が設定されるので、
判別精度をさらに向上させることができる。なお、手形
態の判別は、判別領域内の画像データのみを選択的に使
用して行うことができる。こうすれば、判別領域から外
れる画像データは使用されないので処理効率が向上す
る。
【0069】(3)発明C 対戦相手との間で、身体の一部又は表現具等の表現動作
物体を用いて形成される、予め定められた複数の表現形
態のいずれかを互いに出し合うことにより遊戯対戦を行
う装置であって下記の要件を含んで構成され、それによ
って判別された対戦相手の表現形態と、装置側の表現形
態との組合せを判定できるようにしたことを特徴とす
る。 形態表現手段:対戦相手に対し、装置側の表現形態と
して、予め定められた互いに異なる複数の表現形態のう
ちのいずれかを示す。 画像検出部:対戦相手の表現形態の画像を検出する。 形態判別手段:検出された画像に基づいて、対戦相手
の表現形態が、装置側の表現形態に対応する互いに異な
る複数の表現形態のうちのいずれであるかを判別する。 静止判定手段:画像検出部により検出されている対戦
相手の表現形態が静止しているか否かを判定する。 判別制御手段:表現形態が静止していると判定された
場合に、形態判別手段に表現形態の判別を行わせる。
【0070】上記構成によれば、静止判定手段により対
戦相手の表現形態が静止したか否かが判定され、静止と
判定されれば形態判別手段により表現形態の判別が行わ
れる。これにより、ジャンケンのために動く手など、移
動する表現動作物体の瞬間画像を取り込む必要がなくな
るので、高感度画像入力カメラや高速度シャッター、ス
トロボ、さらには画像入力タイミング検出用の検出セン
サー等の周辺機器が不要となり、システムを簡略かつ安
価に構成できる。しかも、静止状態の表現動作物体部分
を検出するので画像検出精度に優れ、ひいては手状態等
の表現形態の判別精度が向上する。
【0071】静止判定手段は、表現形態の画像を所定の
時間間隔で取り込む画像取込手段と、その取り込まれた
表現形態の画像のデータに基づいて、該画像に対し目印
点を設定する目印点設定手段とを備えたものとすること
ができる。この場合、該静止判定手段は、取り込まれた
各画像に対して設定された該目印点の位置の相違に基づ
いて、表現形態が静止しているか否かを判定するものと
される。すなわち、目印点の位置の時間的変化によって
画像の静止が判定されるので、静止判定のためのデータ
処理量を大幅に減らすことができ、ひいては表現形態の
判別効率が向上する。この場合目印点は、表現形態の輪
郭を表すデータに基づいて、該画像の重心に対応する位
置に設定することができる。こうすれば、目印点設定の
ための演算量を減らすことができ、静止判定をさらに能
率的に行うことができる。
【0072】(4)発明D 対戦相手との間で、予め定められた複数の手形態のいず
れかを互いに出し合うことによりジャンケン等の遊戯対
戦を行う装置であって下記の要件を含んで構成され、そ
れによって判別された対戦相手の手形態と、装置側の手
形態との組合せを判定できるようにしたことを特徴とす
る。 手形態表現手段:対戦相手に対し、装置側の手形態と
して、予め定められた互いに異なる複数の手形態のうち
のいずれかの手形態を示す。 画像検出部:対戦相手の手形態の画像を検出する。 基準画像設定手段:対戦に先立って、基準として定め
られた形態にある対戦相手の手形態の画像を画像検出部
により予め検出しておき、その検出された手形態の画像
を基準画像として設定する。 手形態判別手段:その基準画像と、対戦時において検
出された手形態の画像との面積の差異及び周長の差異の
少なくとも一方の差異を判別基準に含んで、該対戦時に
おける対戦相手の手形態が、装置側の手形態に対応する
互いに異なる複数の手形態のうちのいずれであるかを判
別する。
【0073】すなわち、所定の形態の対戦相手自身の手
形態の画像が基準画像として設定されるので、該対戦相
手の手形態の判別精度を著しく高めることができるほ
か、大人と子供のように、検出される手形態の大きさに
よって判別精度が影響を受けたりすることもない。そし
て、そのようにして設定された基準画像と、対戦時にお
いて検出された手形態の画像との面積の差異及び周長の
差異の少なくとも一方の差異を判別基準として、対戦相
手の手形態の判別が行われるので、判別精度が高められ
るほか、その判別のアルゴリズムも比較的単純で処理効
率がよい。
【0074】上記遊戯対戦としては具体的にジャンケン
を採用することができる。この場合、前述の互いに異な
る複数の手形態は、全ての指を伸ばした形態(「パー」
ないし「紙」の形態)、一部の指のみを伸ばした形態
(例えば、「チョキ」ないし「鋏」の形態)及び全ての
指が曲げられた形態(「グー」ないし「石」の形態)
の、少なくとも3形態を含むものとすることができる。
【0075】基準画像は、すべての指が曲げられた形態
(すなわち、「グー」の形態)にある対戦相手の手形態
の画像として設定することができる。基準画像としてい
わゆる「グー」の手形態の画像を採用することの利点は
主に2つある。1つは、「グー」の手形態は握こぶし状
で比較的外形形状が単純であり、判定のための演算の基
礎として使用しやすい点である。もう1つは、ある人気
の高いジャンケン形態においては、その1ステップを基
準画像取込みのステップとして巧みに利用できる点であ
る。これについて説明を補足すれば、ジャンケンの本対
戦に先立ち、「最初はグー」の掛け声とともに双方の対
戦者が「グー」の手を出し、その後で「ジャンケンポ
ン」の掛け声とともに本対戦を行うジャンケンの実施形
態が最近になって全国的に広まっており、特に子供等の
間では、ジャンケンと言えばこの実施形態で行うことを
意味するほど、その普及率は著しいものがある。そこ
で、この「最初はグー」のステップを利用して対戦相手
が出す「グー」の手形状を基準画像として取り込んでし
まえば、対戦相手や観客等に対し作為感を与えることな
く、基準画像の設定処理を自然に行うことができるわけ
である。
【0076】また、手形態判別手段は、手形態の画像の
周形状の円形からの隔たりの大小を一判定基準として、
該手形態がすべての指が曲げられた形態か又はそうでな
い形態かを判別するものとすることができる。これによ
り、例えば「グー」の手形態の判別精度を上げることが
できる。
【0077】次に、手形態判別手段は、基準画像と、対
戦時において検出された手形態の画像との面積及び円形
度の少なくともいずれかの差異に基づいて、手形態がす
べての指が曲げられた形態(例えば「グー」の形態)か
又はそうでない形態かを判別する一方、基準画像と対戦
時において検出された手形態の画像との少なくとも周長
の差異に基づいて、手形態がすべての指が伸ばされた形
態(例えば「パー」の形態)であるか又は一部の指のみ
が伸ばされた形態(例えば、「チョキ」の形態)である
かを判別するものとすることができる。すなわち、指が
すべて曲げられている形態と、一部又は全部が伸ばされ
ている形態とでは、画像の面積あるいは円形度に著しい
違いが生ずるので、面積ないし円形度により両形態を比
較的容易にかつ精度よく判別することができる。そし
て、指がすべて曲げられていない場合に限って、すべて
の指が伸ばされた形態であるか又は一部の指のみが伸ば
された形態であるかを、画像の周長により判別するよう
にすれば、ジャンケンに使用される上記各手形態を効率
よく判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊戯対戦装置としてのロボットシステ
ムの全体構成を示すブロック図。
【図2】全ての指を伸ばした状態の手機構の平面図。
【図3】指の側面図。
【図4】一部の指のみを伸ばした状態の手機構の平面
図。
【図5】すべての指を曲げた状態の手機構の平面図。
【図6】ロボット骨格の模式図。
【図7】勝敗テーブルの一例を示す説明図。
【図8】画像検出部の構成例を示す斜視図。
【図9】外乱光遮断手段の構成例を示す側面断面図。
【図10】外乱光遮断手段の第一の変形例を示す側面断
面図。
【図11】同じく第二の変形例を示す側面断面図。
【図12】同じく第三の変形例を示す正面断面図。
【図13】図1のロボットシステムの全体の処理の流れ
を示すフローチャート。
【図14】基準画像設定処理のフローチャート。
【図15】手静止確認処理のフローチャート。
【図16】画像が処理範囲内にあるか否かを確認する処
理のフローチャート。
【図17】ジャンケン判定処理のフローチャート。
【図18】手形態判別処理のフローチャート。
【図19】背景キャンセル処理の説明図。
【図20】重心位置に基づき画像の静止判定を行う方法
の説明図。
【図21】判別ウィンドウの設定例を示す説明図。
【図22】画像が処理範囲内にあるか否かの判定方法を
示す説明図。
【図23】手の差出位置を規定するガイドないしストッ
パの例を示す概念図。
【図24】ジャンケンに使用される手形態の説明図。
【図25】画像の円形度の測定方法の説明図。
【図26】判別ウィンドウに対し、手画像部分が斜めに
進入している例を示す説明図。
【図27】判別ウィンドウを拡張する方法を示す説明
図。
【図28】画像により装置側の手形態を表現する例を示
す説明図。
【図29】対戦相手側の手形態を表現する表現具の例を
示す説明図。
【符号の説明】
90 手機構(形態表現手段、手形態表現手段) 100 ロボットシステム(遊戯対戦装置) 102 ロボット制御部 102 ロボット制御部(手形態設定手段、手機構制御
手段、組合せ判定手段) 104 2次元CCDセンサ(画像検出部) 106〜110 指 136〜138 シリンダ駆動制御部(手機構制御手
段) 164 CPU(形態判別手段、手機構制御手段) 200 画像検出部 201 第一のカメラ(画像検出部) 202 第二のカメラ(画像検出部) 204、205 入射側覆い部(入射外乱光遮断手段) 206、207 背景側覆い部(背景外乱光遮断手段) H 手 IH 手画像部分(手の画像) G0、G1 重心 220 判別ウィンドウ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対戦相手との間で、身体の一部又は表現
    具等の表現動作物体を用いて形成される、予め定められ
    た複数の表現形態のいずれかを互いに出し合うことによ
    り遊戯対戦を行う装置であって、 対戦相手に対し、装置側の表現形態として、予め定めら
    れた互いに異なる複数の表現形態のうちのいずれかを示
    す形態表現手段と、 対戦相手の表現形態の画像を、該表現形態に使用される
    前記表現動作物体からの反射光に基づいて検出する画像
    検出部と、 前記反射光の前記画像検出部への入射経路に入り込む外
    乱光の少なくとも一部を遮断することにより、前記画像
    とその背景との間のコントラストを増大させる入射外乱
    光遮断手段と、 前記検出された画像に基づいて、前記対戦相手の表現形
    態が、前記装置側の表現形態に対応する互いに異なる複
    数の表現形態のうちのいずれであるかを判別する形態判
    別手段と、 を含むことを特徴とする遊戯対戦装置。
  2. 【請求項2】 対戦相手との間で、身体の一部又は表現
    具等の表現動作物体を用いて形成される、予め定められ
    た複数の表現形態のいずれかを互いに出し合うことによ
    り遊戯対戦を行う装置であって、 対戦相手に対し、装置側の表現形態として、予め定めら
    れた互いに異なる複数の表現形態のうちのいずれかを示
    す形態表現手段と、 対戦相手の表現形態の画像を、該表現形態に使用される
    前記表現動作物体からの反射光に基づいて検出する画像
    検出部と、 前記対戦相手の前記表現動作物体の背後に入り込む外乱
    光の少なくとも一部を遮断することにより、前記画像と
    その背景との間のコントラストを増大させる背景外乱光
    遮断手段と、 前記検出された画像に基づいて、前記対戦相手の表現形
    態が、前記装置側の表現形態に対応する互いに異なる複
    数の表現形態のうちのいずれであるかを判別する形態判
    別手段と、 を含むことを特徴とする遊戯対戦装置。
  3. 【請求項3】 対戦相手との間で、身体の一部又は表現
    具等の表現動作物体を用いて形成される、予め定められ
    た複数の表現形態のいずれかを互いに出し合うことによ
    り遊戯対戦を行う装置であって、 対戦相手に対し、装置側の表現形態として、予め定めら
    れた互いに異なる複数の表現形態のうちのいずれかを示
    す形態表現手段と、 対戦相手の表現形態の画像を、該表現形態に使用される
    前記表現動作物体からの反射光に基づいて検出する画像
    検出部と、 前記反射光の前記画像検出部への入射経路に入り込む外
    乱光の少なくとも一部を遮断することにより、前記画像
    とその背景との間のコントラストを増大させる入射外乱
    光遮断手段と、 前記対戦相手の前記表現動作物体の背後に入り込む外乱
    光の少なくとも一部を遮断することにより、前記画像と
    その背景との間のコントラストを増大させる背景外乱光
    遮断手段と、 前記検出された画像に基づいて、前記対戦相手の表現形
    態が、前記装置側の表現形態に対応する互いに異なる複
    数の表現形態のうちのいずれであるかを判別する形態判
    別手段と、 を含むことを特徴とする遊戯対戦装置。
  4. 【請求項4】 前記入射外乱光遮断手段は、前記反射光
    の入射経路の少なくとも一部を覆う覆い部とされ、 前記背景外乱光遮断手段は、前記対戦相手の前記表現動
    作物体に面する側が開口するように、該身体の背後空間
    を覆う覆い部とされ、 それら両覆い部の間には前記対戦相手の前記表現動作物
    体が配置される空隙が形成され、その空隙から採光され
    た光を前記表現動作物体の表面で反射させて、前記画像
    検出部に入射させるようになっている請求項3記載の遊
    戯対戦装置。
  5. 【請求項5】 前記対戦相手側の表現動作物体を、前記
    画像検出部の画像検出領域に存在させない状態で該画像
    検出部により画像検出を行い、その検出された画像のデ
    ータを補正画像データとして設定するとともに、前記画
    像検出領域に前記表現動作物体を存在させた状態で検出
    された画像のデータと前記補正画像データとの差に基づ
    いて、前記対戦相手の前記表現動作物体に相当する画像
    部分のデータを抽出する画像補正手段が設けられている
    請求項1ないし4のいずれかに記載の遊戯対戦装置。
  6. 【請求項6】 前記画像検出部の各受光素子の検出出力
    の総和又は平均値に基づいて、該検出出力を2値化する
    ための閾値を設定する閾値設定手段と、 前記各受光素子の検出出力を前記閾値よりも大きいか否
    かに基づいて2値化することにより、前記対戦相手の表
    現形態の画像データを2値画像データとして生成する2
    値画像データ生成手段と、 を備える請求項1ないし5のいずれかに記載の遊戯対戦
    装置。
  7. 【請求項7】 前記遊戯対戦は手を使用するものであ
    り、前記複数の表現形態は、指の曲げ伸ばしに基づいて
    表現される互いに異なる複数の手形態である請求項1な
    いし6のいずれかに記載の遊戯対戦装置。
  8. 【請求項8】 前記遊戯対戦はジャンケンであり、前記
    複数の手形態は、全ての指を伸ばした形態、一部の指の
    みを伸ばした形態、及び全ての指が曲げられた形態の、
    少なくとも3形態を含むものである請求項7記載の遊戯
    対戦装置。
  9. 【請求項9】 前記形態表現手段は、 曲げ伸ばし可能に構成された複数の指を有する手機構
    と、 前記手機構の前記指の曲げ伸ばしの駆動を制御し、該手
    機構の状態を前記互いに異なる複数の手形態のうちのい
    ずれかのものとする手機構制御手段とを備えたものであ
    る請求項7又は8に記載の遊戯対戦装置。
JP4053096A 1996-02-02 1996-02-02 遊戯対戦装置 Pending JPH09206473A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001224731A (ja) * 2000-02-18 2001-08-21 Namco Ltd ゲーム装置および情報記憶媒体
JP2005242694A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp ハンドパターンスイッチ装置
US7289645B2 (en) 2002-10-25 2007-10-30 Mitsubishi Fuso Truck And Bus Corporation Hand pattern switch device
JP2010083206A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Denso Corp 車載用電子機器操作装置

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