JPH09204027A - ハロゲン化銀カラー感光材料およびそれを用いるカラーフィルターの作成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー感光材料およびそれを用いるカラーフィルターの作成方法

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JPH09204027A
JPH09204027A JP31686496A JP31686496A JPH09204027A JP H09204027 A JPH09204027 A JP H09204027A JP 31686496 A JP31686496 A JP 31686496A JP 31686496 A JP31686496 A JP 31686496A JP H09204027 A JPH09204027 A JP H09204027A
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group
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coupler
color
silver halide
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JP31686496A
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Tatsuya Igarashi
達也 五十嵐
Hiroki Mizukawa
裕樹 水川
Hiroyuki Hirai
博幸 平井
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カラーフィルターの作成に適した、分光透過特
性、熱および光堅牢性に優れた青色像を形成できるハロ
ゲン化銀カラー感光材料を提供する。 【解決手段】少なくともシアンカプラー成分を含む単量
体とマゼンタカプラー成分を含む単量体の双方を繰り返
し単位として有するポリマーカプラーを含有するハロゲ
ン化銀カラー感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分光透過特性、熱
堅牢性および光堅牢性に優れた青色画像を形成すること
ができるハロゲン化銀カラー感光材料に関するものであ
り、また膜厚が薄く、平面性、熱堅牢性および光堅牢性
の優れたカラーフィルターを製造するのに適したハロゲ
ン化銀感光材料およびこれを用いるカラーフィルターの
作成方法に関する。本発明はさらに高濃度の黒色部を有
するカラーフィルターを簡易に製造するのに適したハロ
ゲン化銀感光材料およびこれを用いるカラーフィルター
の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターはブラウン管表示用カ
ラーフェイスプレート、複写用光電変換素子プレート、
単管式カラーテレビカメラ用フィルター、液晶を用いた
フラットパネルディスプレー、カラー固体撮像素子等に
用いられている。通常用いられているカラーフィルター
は、赤色、緑色および青色の三原色が規則的に配列して
構成されているが、必要に応じて四色あるいはそれ以上
の色相からなるものもある。例えば、撮像管用カラーフ
ィルターや液晶表示装置用カラーフィルターでは、種々
の目的で黒色のパターン(ブラックマトリックス)が必
要とされる。赤色、緑色、青色の具体的な配列方法には
モザイク、ストライプ、デルタ配列等があり、必要に応
じて選択できる。
【0003】従来から知られているカラーフィルターの
製造方法としては、蒸着法、染着法、印刷法、顔料分散
法、電着法、レジスト電着転写法等がある。しかしなが
ら、これらの方法で得られたカラーフィルターは、複雑
な製造工程を必要としたり、ピンホールや傷が生じやす
い、歩留まりが悪い、精度が出ない等の欠点を持ってい
る。
【0004】これらの欠点を解消するために、ハロゲン
化銀感光材料を用いた外型現像法(例えば、特開昭55
−6342号)および内型現像法(例えば、特開昭62
−148952号、同62−71950号)によるカラ
ーフィルターの製造方法が検討された。しかし前者の方
法は少なくとも三回発色現像をする必要があり、処理工
程が簡易とは言い難い。また、後者の方法は膜厚が厚く
なり、例えば、LCDパネル製造工程において、ラビン
グ処理時に膜剥がれが起きたり、断線を生じやすい等の
問題点を有していることが判った。特に内型カラー感光
材料は感光層が多く膜厚が厚くなるために鮮明なパター
ンが得られにくいという問題があった。これらの問題点
を解決するためにバインダー塗布量を低減することが考
えられるが、塗布層中の低融点有機化合物の比率が相対
的に高まり、生成した色素が高温時に拡散し易くピクセ
ルパターンにボケを生じる問題を引き起こすことが判っ
た。カラーフィルターは、例えば、カラー液晶表示装置
等に用いる場合に、保護膜の塗布、透明電極の蒸着、配
向膜の塗設等、後工程で150℃以上の温度になること
を余儀なくされ、この温度で色素が堅牢であることと共
に熱拡散しないことが要求される。また、カラーフィル
ターはバックライトで長時間照射されるために、用いら
れる色素の光堅牢性が高いものが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の第
一の目的は、熱および光堅牢性に優れた青色画像を形成
することができるハロゲン化銀カラー感光材料を提供す
ることである。本発明の第二の目的は、膜厚が薄く、か
つ画素のボケが少ないカラーフィルターを提供すること
にある。本発明の第三の目的は、熱および光堅牢性に優
れた青色または黒色を有するカラーフィルターを提供す
ることにある。また、本発明の第四の目的は、複雑な工
程を必要とせず、量産適性があり、かつLCDパネル製
造工程においても欠陥を生じにくい、光透過性の優れた
カラーフィルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、 (1) 少なくとも一種の一般式(I)で表されるマゼンタ
カプラー単量体と少なくとも一種の一般式(II)で表さ
れるシアンカプラー単量体より誘導される共重合体、あ
るいは少なくとも一種の一般式(I)で表されるマゼン
タカプラー単量体、少なくとも一種の一般式(II)で表
されるシアンカプラー単量体および芳香族一級アミン現
像主薬の酸化体とカップリングする能力を持たない少な
くとも一個のエチレン基を含有する非発色性単量体の一
種以上との共重合体から選択される少なくとも一種のポ
リマーカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化
銀カラー感光材料またはカラーフィルター用ハロゲン化
銀カラー感光材料。 一般式(I)
【0007】
【化6】
【0008】式中、R1 は水素原子、塩素原子、アルキ
ル基、またはアリール基を表し、L1 は−C(=O)N
(R2)−、−C(=O)O−、−N(R2)C(=O)
−、−OC(=O)−、下記一般式(III) 、一般式(I
V)または一般式(V)を表す。R2 は水素原子、アル
キル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L2 はL
1とQ1 を結ぶ2価の連結基を表し、iは0または1を
表す。jは0または1を表し、Q1 は芳香族一級アミン
現像主薬の酸化体とカップリングしてマゼンタ色素を形
成しうるマゼンタカプラー残基を表す。 一般式(II)
【0009】
【化7】
【0010】式中、R3 はR1 と同義であり、L3 はL
1 と同義であり、L4 はL2 と同義である。gはiと同
義であり、hはjと同義である。Q2 は芳香族一級アミ
ン現像主薬の酸化体とカップリングしてシアン色素を形
成しうるシアンカプラー残基を表す。 一般式(III)
【0011】
【化8】
【0012】一般式(IV)
【0013】
【化9】
【0014】一般式(V)
【0015】
【化10】
【0016】式中、R4 は置換基を表し、R5 はR2
同義である。kは0から4の整数を表す。 (2) 支持体上に、異なる感色性を持つ少なくとも3つの
ハロゲン化銀乳剤層を有し、各ハロゲン化銀乳剤層は芳
香族一級アミン現像主薬の酸化体とカップリングしてそ
れぞれ青色、緑色、赤色を発色するようにカプラーを組
み合わせて含有することを特徴とするカラーフィルター
用ハロゲン化銀感光材料であって該青色を形成するカラ
ーカプラーとして(1) 記載のポリマーカプラーを用いた
もの。 (3) 異なる感色性を持つ3つのハロゲン化銀乳剤層の他
に、さらに別の感色性を持つ少なくとも1つのハロゲン
化銀乳剤層を有し、このハロゲン化銀乳剤層は、支持体
上の全てのカプラーを反応させた時、透過濃度2.5以
上の実質的な黒色となるように色補正するカプラーを含
有する層であることを特徴とする(2) に記載のカラーフ
ィルター用ハロゲン化銀感光材料。 (4) (2) ないし(3) のいずれかに記載のハロゲン化銀感
光材料をパターン露光し、発色現像処理および脱銀処理
して、青色、緑色、赤色のピクセルパターンを有するカ
ラーフィルターを作成する方法。 (5) (4) の方法で作成されたカラーフィルター。 (6) 少なくとも一種の前記一般式(I)で表されるマゼ
ンタカプラー単量体と少なくとも一種の前記一般式(I
I)で表されるシアンカプラー単量体より誘導される共
重合体、あるいは少なくとも一種の前記一般式(I)で
表されるマゼンタカプラー単量体、少なくとも一種の前
記一般式(II)で表されるシアンカプラー単量体および
芳香族一級アミンの酸化体とカップリングする能力を持
たない少なくとも一個のエチレン基を含有する非発色性
単量体の一種以上との共重合体から選択される少なくと
も一種のポリマーカプラーと芳香族一級アミンの酸化体
とのカップリング反応によって形成された色素を含有す
ることを特徴とするカラーフィルター。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。一般式(I)で表されるマゼンタカプラー単量体
および一般式(II)で表されるシアンカプラー単量体を
更に詳しく説明する。一般式(I)および一般式(II)
のR1 およびR3 はそれぞれ水素原子、塩素原子、アル
キル基、またはアリール基を表し、アルキル基は炭素数
1〜18、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜8
の直鎖、分岐鎖または環状の無置換または置換アルキル
基を表す。置換アルキル基の置換基はハロゲン原子(例
えば、フッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシ基、シアノ
基、カルボキシル基、アリール基(炭素数6〜18。例
えば、フェニル、ナフチル)、アルコキシ基(炭素数1
〜24。例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ、ドデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、メ
トキシエトキシ基、イソプロポキシ)、アリールオキシ
基(炭素数6〜18。例えば、フェノキシ、4−クロロ
フェノキシ、2−メトキシフェノキシ)、ヘテロ環オキ
シ基(炭素数2〜12。例えば、5−ピラゾリルオキシ
基、2−ピリジルオキシ)、アルキルチオ基(炭素数1
〜18。例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチ
オ、オクチルチオ、ドデシルチオ、2−エチルヘキシル
チオ)、アリールチオ基(炭素数6〜18。例えば、フ
ェニルチオ、ナフチルチオ)、アルコキシカルボニル基
(炭素数2〜24。例えば、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、オクチル
オキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(炭
素数7〜16。例えば、フェノキシカルボニル、4−エ
トキシフェノキシカルボニル、2,4−ジ−t−アミル
フェノキシカルボニル)、カルボニルオキシ基(炭素数
2〜24。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカ
ルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、ヘプタカ
ルボニルオキシ)、アシルアミノ基(炭素数2〜18。
例えば、アセチルアミノ、ブタンアミド、ベンズアミ
ド、ピバリン酸アミド)、カルバモイル基(炭素数1〜
18。例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイ
ル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバ
モイル、N−フェニルカルバモイル、N−シクロヘキシ
ルカルバモイル)、スルホンアミド基(炭素数1〜1
8。例えば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンア
ミド、ブタンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンア
ミド)、スルファモイル基(炭素数1〜18。例えば、
N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイ
ル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−フェニル
スルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイ
ル)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2〜2
4。例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカル
ボニルアミノ)、カルバモイルアミノ基(炭素数2〜1
8。例えば、N−メチルカルバモイルアミノ、N,N−
ジエチルカルバモイルアミノ、N−フェニルカルバモイ
ルアミノ)、アシル基(炭素数2〜18。例えば、アセ
チル、ベンゾイル、ピバロイル)、イミド基 (炭素数
3〜21。例えば、コハク酸イミド、フタル酸イミド、
ヒダントイン1−イル)、スルホニル基(炭素数1〜2
4。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フ
ェニルスルホニル)等が挙げられる。
【0018】アリール基は置換または無置換のアリール
基(フェニル基、ナフチル基)を表し、置換アリール基
の置換基は前記の置換アルキル基の置換基として説明し
た置換基またはアルキル基を表す。
【0019】R1 およびR3 は水素原子またはアルキル
基が好ましく、水素原子または無置換の炭素数1〜4の
アルキル基がさらに好ましい。最も好ましくは水素原子
またはメチル基である。
【0020】一般式(I)および一般式(II)のL1
よびL3 はそれぞれ−C(=O)N(R2)−、−C(=
O)O−、−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)
−、下記一般式(III) 、一般式(IV)または一般式
(V)を表し、R2 は水素原子、アルキル基、アリール
基またはヘテロ環基を表す。
【0021】
【化11】
【0022】式中、R4 は置換基を表し、R5 はR2
同義である。kは0から4の整数を表す。R2 は一般式
(III) 、一般式(IV)および一般式(V)をさらに詳し
く説明する。R2 は水素原子、アルキル基、アリール基
またはヘテロ環基を表し、アルキル基は炭素数1〜3
6、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8の置換
または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を
表し、アリール基は置換または無置換のアリール基を表
す。ヘテロ環基は、N、O、S原子の少なくとも1つを
有する5〜6員のヘテロ環の基であり、例えばピラゾリ
ル、イミダゾリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリ
ル等がある。ヘテロ環基は置換基を有していてもよく、
前記R1 の置換アルキル基で説明した置換基を有してい
てもよい。置換アルキル基の置換基は前記R1 の置換ア
ルキル基の置換基で説明した置換基と同義である。アリ
ール基は置換または無置換のアリール基を表し、置換ア
リール基の置換基は前記R1 の置換アルキル基の置換基
で説明した置換基またはアルキル基を表す。R2 は水素
原子、無置換のアルキル基または無置換のアリール基が
好ましく、水素原子または無置換のアルキル基がさらに
好ましい。最も好ましくは水素原子である。
【0023】一般式(III) 、一般式(IV)および一般式
(V)のR4 は置換基を表し、kは0〜4の整数を表
す。R5 はR2 と同義である。R4 の置換基はハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシ基、
シアノ基、カルボキシル基、スルホキシ基、ニトロ基、
アルキル基(炭素数1〜36。例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ヘキサデ
シル)、アリール基(炭素数6〜18。例えば、フェニ
ル、ナフチル)、アルコキシ基(炭素数1〜24。例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ドデ
シルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、メトキシエトキ
シ基、イソプロポキシ)、アリールオキシ基(炭素数6
〜18。例えば、フェノキシ基、4−クロロフェノキ
シ、2−メトキシフェノキシ)、ヘテロ環オキシ基(炭
素数2〜12。例えば、5−ピラゾリルオキシ基、2−
ピリジルオキシ)、アルキルチオ基(炭素数1〜18。
例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ、オクチ
ルチオ、ドデシルチオ、2−エチルヘキシルチオ)、ア
リールチオ基(炭素数6〜18。例えば、フェニルチ
オ、ナフチルチオ)、アルコキシカルボニル基(炭素数
2〜24。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロピルオキシカルボニル、オクチルオキシカ
ルボニル)、アリールオキシカルボニル基(炭素数7〜
16。例えば、フェノキシカルボニル、4−エトキシフ
ェノキシカルボニル、2,4−ジ−t−アミルフェノキ
シカルボニル)、カルボニルオキシ基(炭素数2〜2
4。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニ
ルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、ヘプタカルボニ
ルオキシ)、アシルアミノ基(炭素数2〜18。例え
ば、アセチルアミノ、ブタンアミド、ベンズアミド、ピ
バリン酸アミド)、カルバモイル基(炭素数1〜18。
例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−
エチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、
N−フェニルカルバモイル、N−シクロヘキシルカルバ
モイル)、スルホンアミド基(炭素数1〜18。例え
ば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、ブ
タンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド)、
スルファモイル基(炭素数1〜18。例えば、N−メチ
ルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N
−ジプロピルスルファモイル、N−フェニルスルファモ
イル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、アルコキ
シカルボニルアミノ基(炭素数2〜24。例えば、メト
キシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ)、
カルバモイルアミノ基(炭素数2〜18。例えば、N−
メチルカルバモイルアミノ、N,N−ジエチルカルバモ
イルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、アシ
ル基(炭素数2〜18。例えば、アセチル、ベンゾイ
ル、ピバロイル、シクロヘキサノイル)、イミド基(炭
素数3〜21。例えば、コハク酸イミド、フタル酸イミ
ド、3−ヘキサデセニルコハク酸イミド、ヒダントイン
−1−イル)、スルホニル基(炭素数1〜24。例え
ば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルス
ルホニル)、ヘテロ環基(炭素数1〜24。ヘテロ原子
として例えば、窒素原子、酸素原子または硫黄原子を少
なくとも1個以上有し3〜12、好ましくは5もしくは
6員環の炭環もしくは縮合環。例えば、2−ピリジル、
1−ピロリル、モルホリノ、1−ピラゾリル、1−イミ
ダゾリル)等が挙げられる。これらの基はさらに置換基
を有していてもよい。
【0024】R4 はハロゲン原子、ヒドロキシ基、シア
ノ基、カルボキシル基、アルキル基、アリール基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルコキシカルボニル基、カルボニルオキシ
基、アシルアミノ基、カルバモイル基、スルホンアミド
基、スルファモイル基、アルコキシカルボニルアミノ
基、カルバモイルアミノ基、スルホニル基が好ましく、
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキル
チオ基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基、カ
ルバモイル基、スルホンアミド基、スルファモイル基が
さらに好ましい。最も好ましくはハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシ
ルアミノ基、カルバモイル基、スルホンアミド基、スル
ファモイル基である。
【0025】kは0〜4の整数を表し、kが2〜4の時
にはR4 は同一であっても異なっていてもよい。kは
0、1または2が好ましく、0または1がさらに好まし
い。最も好ましくは0である。
【0026】一般式(I)および一般式(II)のL2
よびL4 はそれぞれに連結基を表し、具体的には下記一
般式(VI)で表される。 一般式(VI)
【0027】
【化12】
【0028】式中、J1 、J2 、J3 は同じであっても
異なっていても良く、−R7 −、−C(=O)−、−S
2 −、−C(=O)N(R6)−、−SO2 N(R6)
−、−N(R6)R7 −、−N(R6)R7 N(R8)−、−
O−、−S−、−N(R6)C(=O)N(R8)−、−N
(R6)SO2 N(R8)−、−C(=O)O−、−OC
(=O)−、N(R6)C(=O)O−、−N(R6)C
(=O)−、−OC(=O)N(R6)−または−HN
(R6)SO2 −を表す。R6 は水素原子、アルキル基、
またはアリール基を表し、R7 はアルキレン基、アラル
キレン基またはアリーレン基を表す。R8 は水素原子、
アルキル基、またはアリール基を表す。X1 、X2 、X
3 は同じであっても異なっていてもよく、アルキレン
基、アリーレン基、またはアラルキレン基を表し、q、
rおよびsはそれぞれOまたは1を表す。
【0029】R6 、R7 、R8 、X1 、X2 、およびX
3 をさらに詳しく説明する。R6 およびR8 は各々水素
原子、アルキル基またはアリール基を表す。R6 および
8 は同一であっても異なっていてもよい。R6 および
8 のアルキル基は、炭素数1〜24、好ましくは1〜
18の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のア
ルキル基を表し、置換アルキル基の置換基は前記R1
置換アルキル基の置換基で説明した置換基と同義であ
る。例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オク
チル、ドデシル、オクタデシル、イソプロピル、t-ブチ
ル、シクロヘキシル、アダマンチル、2-ドデシルオキシ
エチル、3-テトラデシルオキシプロピル、3-(2,4-ジ-t
- アミルフェノキシ)プロピルが挙げられる。R6 およ
びR8 のアリール基は、炭素数6〜24、好ましくは6
〜18の置換または無置換のアリール基を表し、置換ア
リール基の置換基は前記R4 で説明した置換基と同義で
ある。例えば、フェニル、ナフチル、2-メトキシフェニ
ル、2,5-ジクロロフェニル、3-エトキシカルボニルフェ
ニル、3-カルボキシフェニル、4-t-ブチルフェニル、4-
メチルフェニル、2-フルオロフェニル、3-アセチルアミ
ノフェニル、3-(N-ヘキシルカルバモイル)フェニル、
2-ブトキシ-5- オクチルフェニルが挙げられる。R6
よびR8 は水素原子またはアルキル基が好ましく、水素
原子または無置換のアルキル基がさらに好ましい。最も
好ましくは水素原子または炭素数1〜18の直鎖または
分岐鎖の無置換アルキル基である。
【0030】R7 はアルキレン基、アラルキレン基また
はアリーレン基を表す。アルキレン基は炭素数1〜2
4、好ましくは1〜12の置換または無置換の直鎖、分
岐鎖または環状のアルキレン基を表す。置換アルキレン
基の置換基は前記R4 で説明した置換基と同義である。
例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、プロピルメ
チレン、ヘキシルメチレン、シクロヘキシレンが挙げら
れる。アラルキレン基は炭素数7〜24、好ましくは7
〜12の置換または無置換のアラルキレン基を表し、置
換アラルキレン基の置換基は前記R4 で説明した置換基
と同義である。例えば、フェニルメチレン、フェニルエ
チレンが挙げられる。アリーレン基は炭素数6〜24、
好ましくは6〜12の置換または無置換のアリーレン基
を表し、置換アリーレン基の置換基は前記R4 で説明し
た置換基と同義である。例えば、フェニレン、ナフチレ
ンが挙げられる。
【0031】X1 、X2 、X3 は同じであっても異なっ
ていてもよく、アルキレン基、アリーレン基、またはア
ラルキレン基を表す。アルキレン基は炭素数1〜24、
好ましくは1〜12の置換または無置換の直鎖、分岐鎖
または環状のアルキレン基を表す。置換アルキレン基の
置換基は前記R4 で説明した置換基と同義である。例え
ば、メチレン、エチレン、プロピレン、プロピルメチレ
ン、ヘキシルメチレン、シクロヘキシレンが挙げられ
る。アリーレン基は炭素数6〜24、好ましくは6〜1
2の置換または無置換のアリーレン基を表し、置換アリ
ーレン基の置換基は前記R4 で説明した置換基と同義で
ある。例えば、フェニレン、ナフチレンが挙げられる。
アラルキレン基は炭素数7〜24、好ましくは7〜12
の置換または無置換のアラルキレン基を表し、置換アラ
ルキレン基の置換基は前記R4 で説明した置換基と同義
である。例えば、フェニルメチレン、フェニルエチレン
が挙げられる。q、rおよびsは各々0または1を表
す。
【0032】一般式(I)のQ1 はマゼンタカプラー残
基を表し、例えば、5−ピラゾロン型、ピラゾロベンツ
イミダゾール型、ピラゾロトリアゾール型、ピラゾロイ
ミダゾール型、イミダゾトリアゾール型、またはシアノ
アセトフェノン型のカプラー残基が挙げられる。
【0033】マゼンタカプラー残基の好ましい例は、下
記の一般式(Cp−1)、一般式(Cp−2)、一般式
(Cp−3)、一般式(Cp−4)および一般式(Cp
−5)で表される。
【0034】
【化13】
【0035】式中、R51、R53、R54およびR55は各々
置換基を表し、R52はアルキル基、アリール基またはヘ
テロ環基を表す。mは0から4の整数を表し、Z1 は水
素原子または芳香族一級アミン現像薬の酸化体との反応
において離脱する基を表す。R51、R52、R53、R54
よびR55のいずれかで連結基L1 またはL2 と結合して
いる。
【0036】R51、R52、R53、R54、R55、Z1 およ
びmを詳しく説明する。以下で、R41はアルキル基、ア
リール基またはヘテロ環基を表し、R42、R43およびR
44は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環
基を表す。R51はR41と同じ意味の基、R41−C(=
O)N(R42)−基、R41−SO2−N(R42)−基、
41N(R42)−基、R41S−基、R42O−基、または
44N(R42)C(=O)N(R43)−基を表す。R51
は好ましくはR41と同じ意味の基、R41−C(=O)N
(R42)−基、R41−SO2 −N(R42)−基、R41
(R42)−基、またはR44N(R42)C(=O)N(R
43)−基が挙げられ、より好ましくはR41−C(=O)
N(R42)−基、R41N(R42)−基、またはR44
(R42)C(=O)N(R43)−基が挙げられる。最も
好ましいR51はR41−C(=O)N(R42)−基、また
はR41N(R42)−基が挙げられる。
【0037】R52はR41と同じ意味の基を表す。R53
よびR54は各々R42と同じ意味の基、R41S−基、R42
O−基、R41−C(=O)N(R42)−基、R41−SO
2 −N(R42)−基、R41N(R42)−基、R41O−C
(=O)N(R42)−基、R43O−C(=O)−基、R
44N(R42)C(=O)N(R43)−基、R41SO2
基、シアノ基、またはイミド基を表す。R53は好ましく
はR42と同じ意味の基、R41S−基、R42O−基、R41
−C(=O)N(R42)−基、R41N(R42)−基、R
41O−C(=O)N(R42)−基、R44N(R42)C
(=O)N(R43)−基、またはイミド基が挙げられ、
より好ましくはR41と同じ意味の基、R41S−基、R42
O−基、またはR41N(R42)−基が挙げられる。最も
好ましいR53はR41と同じ意味の基、またはR41O−基
が挙げられる。R54は好ましくはR42と同じ意味の基、
42O−基、R41−C(=O)N(R42)−基、R41
(R42)−基、R41O−C(=O)N(R42)−基、ま
たはR44N(R42)C(=O)N(R43)−基が挙げら
れ、より好ましくはR42と同じ意味の基、R42O−基、
またはR41−C(=O)N(R42)−基が挙げられる。
最も好ましいR54はR41と同じ意味の基が挙げられる。
【0038】R55はR41と同じ意味の基、R42C(=
O)N(R43)−基、R42N(R43)C(=O)−基、
41−SO2 −N(R42)−基、R41N(R42)SO2
−基、R41SO2 −基、R43O−C(=O)−基、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ヒドロキ
シル基、イミド基、R41N(R42)−基、またはR41
(=O)−基を表す。mはOないし4の整数を表し、複
数個のR55がある時には各々同じものまたは異なるもの
を表す。
【0039】Z1 は水素原子または芳香族一級アミン現
像主薬の酸化体との反応により離脱可能な基を表し、例
えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、
窒素原子で離脱するヘテロ環基およびイミド基(例え
ば、特開昭56−38044号、特公昭58−1073
9号、同56−54134号、同56−45135号記
載の離脱基)、アルキルチオ基(例えば、特開昭56−
126833号記載の離脱基)、アリールチオ基(例え
ば、米国特許4351897号、特開平2−16023
3号記載の離脱基)、アルコキシ基(例えば、欧州特許
第423727号記載の離脱基)、アリールオキシ基
(例えば、欧州特許第428902号、同299726
号記載の離脱基)、米国特許第4072525号、特開
平5−34878号、同5−313322号、欧州特許
第514896号、特開平6−347960号および特
願平5−212194号に記載の離脱基、カルボニルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基等の離脱基が挙げられ
る。
【0040】Z1 はハロゲン原子(フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素)、窒素原子で離脱するヘテロ環基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アリールオキシ基等の離脱
基が好ましく、より好ましくは、ハロゲン原子(塩
素)、窒素原子で離脱するヘテロ環基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アリールオキシ基が挙げられる。
最も好ましくはピラゾリル基または塩素原子である。
【0041】Q1 は一般式(Cp−2)、一般式(Cp
−3)および一般式(Cp−4)で表されるカプラー残
基が好ましく、一般式(Cp−2)および一般式(Cp
−3)で表されるカプラー残基がさらに好ましい。最も
好ましくは一般式(Cp−2)で表されるカプラー残基
である。
【0042】一般式(II)のQ2 はシアンカプラー残基
を表し、例えば、フェノール型、ナフトール型、5−ア
ミドナフトール型(例えば、特開昭61−153640
号)、さらに米国特許第4746602号、同5256
526号、同5270153号、欧州特許第24945
3号、および特開平6−84315号等に記載のカプラ
ー残基であってもよい。
【0043】Q2 で表されるシアンカプラー残基の好ま
しい例は下記一般式(Cp−6)〜一般式(Cp−1
0)で表される。
【0044】
【化14】
【0045】R56、R57、R58、R59、R60、R61、R
62、R63、R64、d、e、n、A、およびZ2 について
詳しく説明する。以下で、R41はアルキル基、アルケニ
ル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R42はアリ
ール基またはヘテロ環基を表し、R43、R44およびR45
は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基ま
たはヘテロ環基を表す。R56及びR58はそれぞれにR41
と同じ意味の基、R41O−基、またはR41N(R43)−
基を表す。R57はR41と同じ意味の基、R41C(=O)
N(R43)−基、R41OC(=O)N(R43)−基、R
41SO2 N(R43)−基、R43(R44)NC(=O)N
(R45)−基、R41O−基、R41S−基、ハロゲン原子
またはR41N(R43)−基を表す。dは0〜3を表す。
dが複数のとき複数個のR57は同じ置換基または異なる
置換基を表す。R59はR41と同じ意味の基を表す。
【0046】R60は−NH2 、R41と同じ意味の基、R
43C(=O)N(R44)−基、R41OC(=O)N(R
43)−基、R41N(R43)C(=O)N(R44)−基、
41SO2 N(R43)−基、R41N(R43)SO2
(R44)−基、R41O−基、R41N(R43)−基、R41
OC(=O)−基、R41N(R43)C(=O)−基、R
41SO2 −基、R41N(R43)SO3 −基、またはハロ
ゲン原子を表す。eは0〜4を表す。eが複数のとき複
数個のR60は同じ置換基または異なる置換基を表す。R
61およびR62は各々−NH2 、R41と同じ意味の基、R
43C(=O)N(R44)−基、R43N(R44)C(=
O)−基、R41SO2 N(R43)−基、R41N(R43
SO2 −基、R41SO2 −基、R43OC(=O)−基、
43OSO2 −基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、またはR43CO
−基を表す。
【0047】R63はR43と同じ意味の基、R41S−、R
43O−、R41C(=O)N(R43)−基、R41SO2
(R43)−基、R41N(R43)−基、またはR45N(R
43)C(=O)N(R44)−基を表す。R64はR43と同
じ意味の基を表す。nは0または1を表す。Aは結合す
る炭素原子と共に5員、6員または7員の環を形成する
に必要な原子群を表す。Z2 は前記Z1 で説明した基と
同義である。R56〜R64のいずれかの置換基が連結基L
3 またはL4 結合している。R56、R57、R58、R59
60、R61、R62、R63およびR64はさらに前記R1
説明した置換基を有していてもよい。
【0048】Q2 で表されるシアンカプラー残基は下記
一般式(Cp−11)〜一般式(Cp−14)で表され
る残基がさらに好ましい。
【0049】
【化15】
【0050】式中、R65、R66、R68およびR69はそれ
ぞれ独立に前記R56と同じ意味の基、R67はR59と同じ
意味の基、R70は前記R63と同じ意味の基、R71〜R74
はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、またはアリール基を表す。R71とR72、R72
73、およびR73とR74は互いに結合して5員、6員ま
たは7員の環を形成してもよい。Z2 は前記Z1 で説明
した基と同義である。
【0051】R65〜R74を詳しく説明する。R65および
66はそれぞれ独立に前記R56と同じ意味の基を表し、
好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ルコキシ基が挙げられ、さらに好ましくはアルキル基、
アルケニル基、またはアリール基が挙げられる。最も好
ましくはアルキル基またはアリール基である。R67は前
記R59と同じ意味の基を表し、好ましくはアルキル基、
アリール基またはヘテロ環基が挙げられ、さらに好まし
くはアルキル基またはアリール基が挙げられ、最も好ま
しくはアルキル基である。R68は前記R56と同じ意味の
基を表し、好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、ヘテロ環基またはアルコキシ基が挙げられ、さ
らに好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基ま
たはアルコキシ基が挙げられる。最も好ましくはアルキ
ル基、アリール基またはアルコキシ基である。R69は前
記R56と同じ意味の基を表し、好ましくはアルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルアミノ基、アリールアミノ基またはヘテロ環アミノ基
が挙げられる。さらに好ましくはアルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基また
はヘテロ環アミノ基が挙げられる。最も好ましくはアル
コキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、また
はアリールアミノ基である。R70は前記R63と同じ意味
の基を表し、好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテ
ロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルア
ミノ基、またはアミド基が挙げられ、さらに好ましくは
アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、
またはアリールオキシ基が挙げられる。最も好ましくは
アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基である。R
71〜R74はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、またはアリール基を表し、R71とR72、R72
とR73、およびR73とR74は互いに結合して5員、6員
または7員の環を形成してもよい。R71〜R74は水素原
子、アルキル基、アリール基、またはR71とR72、R72
とR73、およびR73とR74は互いに結合して5員、また
は6員の環を形成しているものが好ましい。さらに好ま
しくは水素原子、アルキル基、またはR71とR72、R72
とR73、およびR73とR74は互いに結合して5員または
6員の炭化水素環を形成しているものが好ましい。最も
好ましくは水素原子またはアルキル基が挙げられる。Z
2 は前記Z1 で説明した基と同義であり、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、カルボニルオキシ基、また
はカルバモイルオキシ基が好ましく、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボニル
オキシ基、またはカルバモイルオキシ基がさらに好まし
い。最も好ましくは水素原子またはハロゲン原子が挙げ
られる。
【0052】最も好ましいQ2 は一般式(Cp−14)
で表されるカプラー残基であり、R71、R72、R73、R
74は水素原子、アルキル基またはアリール基が好まし
く、R65はアルキル基、アリール基、アルケニル基が好
ましい。Z2 は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基
またはアリールオキシ基が好ましい。さらに好ましくは
71、R72、R73、R74は水素原子、アルキル基または
アリール基が好ましく、Z2 は水素原子またはハロゲン
原子が好ましい。最も好ましくはR71、R72はアルキル
基が好ましく、R73、R74は水素原子が好ましい。Z2
は水素原子またはハロゲン原子が好ましい。
【0053】次に一般式(I)および一般式(II)で表
されるカプラー単量体の好ましい範囲について説明す
る。一般式(I)で表されるマゼンタカプラー単量体は
好ましくは、Q1 は前記一般式(Cp−1)〜一般式
(Cp−5)で表され、R1 は水素原子またはアルキル
基で、L1 は−C(=O)N(R2)−、C(=O)O
−、−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)−、前記
の一般式(III) 、一般式(IV)または一般式(V)で、i
は0または1で、R2 は水素原子、無置換のアルキル基
または無置換のアリール基で、L2 は二価の連結基(ア
ルキレン基、アリーレン基、またはアラルキレン基)を
表し、jは0または1で表される。
【0054】さらに好ましいマゼンタカプラー単量体
は、Q1 が前記一般式Cp−2)または一般式(Cp−
3)で表され、R1 は水素原子またはアルキル基で、L
1 は−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)−、前記
の一般式(III) 、一般式(IV)または一般式(V)で、i
は1で、R2 は水素原子、無置換のアルキル基または無
置換のアリール基で、L2 は二価の連結基(アルキレン
基、アリーレン基、またはアラルキレン基)を表し、j
は0または1で表される。
【0055】最も好ましいマゼンタカプラー単量体は、
1 が前記一般式(Cp−2)で表され、R1 は水素原
子または炭素数1〜4のアルキル基で、L1 は−N(R
2)C(=O)−、−OC(=O)−、前記の一般式(II
I) 、一般式(IV)または一般式(V)で、iは1で、R
2 は水素原子で、L2 は二価の連結基(アルキレン基、
アリーレン基、またはアラルキレン基)を表し、jは0
または1で表される。一般式(Cp−1)〜一般式(C
p−5)、一般式(III) 、一般式(IV)および一般式
(V)の各々の置換基についての好ましい範囲は前述し
た通りである。
【0056】一般式(II)で表されるシアンカプラー単
量体は好ましくはQ2 は、前記の一般式(Cp−6)〜
一般式(Cp−10)で表され、R3 は水素原子または
アルキル基で、L3 は−C(=O)N(R2)−、C(=
O)O−、−N(R2)C(=O)−、−OC(=O)
−、前記の一般式(III) 、一般式(IV)または一般式
(V)で、iは0または1で、R2 は水素原子、無置換
のアルキル基または無置換のアリール基で、L4 は二価
の連結基を表し、jは0または1で表されるシアンカプ
ラー単量体が好ましい。
【0057】さらに好ましくは、Q2 は前記一般式(C
p−11)〜一般式(Cp−14)で表され、R3 は水
素原子またはアルキル基で、L3 は−N(R2)C(=
O)−、−OC(=0)−、前記の一般式(III) 、一般
式(IV)または一般式(V)で、iは1で、R2 は水素原
子、無置換のアルキル基または無置換のアリール基で、
4 は二価の連結基を表し、jは0または1で表される
シアンカプラー単量体が好ましい。
【0058】最も好ましくは、Q2 は前記一般式(Cp
−14)で表され、R3 は水素原子または炭素数1〜4
の無置換アルキル基で、L3 は−N(R2)C(=O)
−、−OC(=O)−、前記の一般式(III) 、一般式(I
V)または一般式(V)で、iは1で、R2 は水素原子、
無置換のアルキル基または無置換のアリール基で、L4
は二価の連結基を表し、jは0または1で表されるシア
ンカプラー単量体が好ましい。一般式(Cp−6)〜一
般式(Cp−14)、一般式(III) 、一般式(IV)および
一般式(V)の各々の置換基の好ましい範囲については
前述した通りである。本発明で使用するマゼンタカプラ
ー単量体の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限
定されない。
【0059】
【化16】
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】
【化19】
【0063】
【化20】
【0064】
【化21】
【0065】
【化22】
【0066】
【化23】
【0067】
【化24】
【0068】
【化25】
【0069】本発明で使用するシアンカプラー単量体の
具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されな
い。
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】
【化29】
【0074】
【化30】
【0075】
【化31】
【0076】
【化32】
【0077】
【化33】
【0078】次に、芳香族一級アミンの酸化体とカップ
リングしない非発色性エチレン様単量体としては、アク
リル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリル
酸(例えば、アクリル酸、メタアクリル酸)、およびそ
れらのアクリル酸から誘導されるエステル類あるいはア
ミド類(例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミ
ド、t−ブチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、メチルアクリレート、
メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−プロ
ピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−
ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、アセトアセトキシエチル
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、およびメ
チレンビスアクリルアミド)、ビニルエステル(例え
ば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、および
ビニルラウレート)、アクリロニトリル、メタアクリロ
ニトリル、芳香族ビニル化合物(例えば、スチレンおよ
びその誘導体(例えば、スチレンスルフィン酸カリウ
ム、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルフィ
ン酸ナトリウム等)、ビニリデンクロライド、ビニルア
ルキルエーテル(例えば、ビニルエチルエーテル)、マ
レイン酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−
ビニルピリジンおよび2−および4−ビニルピリジン等
が挙げられる。特にアクリル酸エステル類、メタアクリ
ル酸エステル類、アクリルアミド類、メタアクリルアミ
ド類、スチレンおよびその誘導体類が好ましい。
【0079】本発明に用いられるポリマーカプラーは水
可溶性のものでも、水可溶性のものでもよいが、親油性
ポリマーカプラーが好ましい。本発明のポリマーカプラ
ーは、カプラー単量体の重合で作った親油性ポリマーカ
プラーまたはテロマーカプラーをいったん取り出した後
に、改めて有機溶媒に溶解したものを乳化分散してもよ
いし、乳化重合法で作ったポリマーカプラーラテックス
さらには層構造ポリマーカプラーラテックスを直接ゼラ
チンハロゲン化乳剤に加えてもよい。あるいは、いった
ん取り出した親水性ポリマーカプラーを改めて水または
水/水混和性有機溶媒に溶かしたものを直接ゼラチンハ
ロゲン化乳剤に加えてもよい。
【0080】一般式(I)で表されるマゼンタカプラー
単量体と、一般式(II)で表されるシアンカプラー単量
体の割合は、それぞれのカプラー単量体の色素の吸光係
数や吸収波長等により異なるが、通常はモル比で1:1
00〜100:1の割合で用いられる。好ましくは1:
50〜50:1の割合で用いられる。さらに好ましくは
1:30〜30:1の割合で用いられる。ポリマーカプ
ラー中に占める発色部分の割合は5〜90重量%が好ま
しいが、色再現性、発色性および安定性の点から10〜
80重量%がさらに好ましい。特に好ましくは20〜7
0重量%である。
【0081】カプラーの合成法には、大きく分けて、
i)乳化重合法、ii)シード重合法、およびiii)溶液重
合法があり、それぞれi)ポリマーカプラーラテック
ス、ii)層構造ポリマーカプラーラテックス、およびii
i)親油性ポリマーカプラーラテックス、テロマーカプラ
ーおよび親水性ポリマーカプラーが得られる。それらの
重合体の製法および乳剤への添加方法は、それぞれに
i)米国特許第4080211号、ii)特開昭58−4
2044号、iii)米国特許第3451820号、特開昭
62−276548号、特開昭60−218646号に
記載されている。
【0082】ポリマーカプラーラテックス、層構造ポリ
マーカプラーラテックス、親油性ポリマーカプラーまた
はテロマーカプラーが好ましく、ポリマーカプラーラテ
ックス、層構造ポリマーカプラーラテックス、または親
油性ポリマーカプラーがさらに好ましい。最も好ましく
は親油性ポリマーカプラーが挙げられる。次に合成した
ポリマーカプラーの組成を表1〜表6に示すが、本発明
はこれらに限定されない。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】本発明の感光材料に使用できるハロゲン化
銀粒子は、塩化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、沃塩臭化銀で
ある。好ましくは、塩化銀含有率が50モル%以上であ
る。さらに好ましくは、塩化銀含有率80モル%以上で
ある。沃化銀含有率は、2モル%以下が好ましいが、よ
り好ましくは1モル%以下である。さらに好ましくは、
0.5モル%以下である。本発明で使用されるハロゲン
化銀乳剤は、表面潜像型であっても、内部潜像型であっ
てもよい。内部潜像型乳剤は、造核剤や光カブラセとを
組み合わせて直接反転乳剤として使用される。また、結
晶構造は一様なものでも、粒子内部と粒子表面で異なる
ハロゲン組成を持っている多重構造粒子であってもよ
い。また、エピタキシャル接合によって組成の異なるハ
ロゲン化銀が接合されていてもよく、さらに例えばロダ
ン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合さ
れていてもよい。特に、本発明で使用される高塩化銀乳
剤においては、臭化銀局在相を、先に述べたように、層
状もしくは非層状にハロゲン化銀内部および/または表
面に有する構造のものも使用できる。上記局在相のハロ
ゲン組成は、臭化銀含有率が少なくとも20モル%のも
のが好ましく、30モル%を越えるものが好ましい。臭
化銀局在相の臭化銀含有率は、X線回折法等で分析され
る。例えば、シー アールベリイ、エス ジェイ マリ
ノ(C.R.Berry,S.J.Marino)著フォトグラフィックサイ
エンス アンド テクノロジー(Photographic Science
and Technology )2巻149頁(1955)および同
4巻22頁(1957)にX線回折法のハロゲン化銀粒
子への適用法が記載されている。臭化銀局在相は、粒子
内部、粒子表面のエッジ、コーナー、あるいは面上にあ
ることができるが、好ましい例として、粒子のコーナー
部にエピタキシャル接合したものがあげられる。
【0090】本発明に使用するハロゲン化銀粒子の平均
粒径は、できるだけ低銀量で比表面積が大きく、高い現
像活性を得るために、0.05〜0.9μmが好まし
く、特に0.1〜0.5μmが好ましい。平板粒子の場
合は厚みが0.05〜0.9μmが好ましく、特に0.
1〜0.5μmが好ましい。狭い粒子サイズ分布を有す
る単分散乳剤を用いてもよい。単分散乳剤は、例えば、
粒子数あるいは重量で平均粒子サイズの±30%以内に
全粒子の80%以上が入るような粒子サイズ分布を有す
るハロゲン化銀乳剤である。また変動係数で20%以
下、特に15%以下の単分散ハロゲン化銀乳剤であって
もよい。広い粒子サイズ分布を有する多分散乳剤を用い
てもよい。
【0091】本発明に使用できるハロゲン化銀乳剤は、
例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)誌、17
6巻No. 17643(1978年12月)、22〜23
頁、“I.乳剤製造(Emulsion preparation and type
s)"、および同No. 18716(1979年11月)、
648頁、グラフキデ著「写真の物理と化学」、ポール
モンテル社刊 (P.Glafkides, Chimie et Physique Phot
ographique、(Paul Montel, 1967)ダフィン著「写
真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊 (G. F. Duffin,
Photographic Emulsion Chemistry (Focal Press, 19
66))、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フ
ォーカルプレス社刊 (V. L. Zelikman etal. Making an
d Coating Photographic Emulsion. (Focal Press, 1
964))などに記載された方法を用いて調製することが
できる。
【0092】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約5以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子はガトフ著、フォトグラフィッ
ク・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff,
Photographic Science and Engineering) 、第14巻、
248〜257頁(1970年):米国特許第4,43
4,226号、同4,414,310号、同4,43
3,048号、同4,439,520号および英国特許
第2,112,157号などに記載の方法により簡単に
調製することができる。また種々の結晶形の粒子の混合
物を用いてもよい。
【0093】感光性ハロゲン化銀乳剤は通常は化学増感
されたハロゲン化銀乳剤である。本発明の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤の化学増感には、通常型感光材料用乳剤で公
知の硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法などのカ
ルコゲン増感法、金、白金、パラヂウムなどを用いる貴
金属増感法および還元増感法などを単独または組みわせ
て用いることもできる(例えば特開平3−110,55
5号、特願平4−75,798号など)。これらの化学
増感を含窒素複素環化合物を存在下で行うこともできる
(特開昭62−253,159号)。また後掲するかぶ
り防止剤を化学増感終了後に添加することができる。具
体的には、特開平5−45,833号、特開昭62−4
0,446号記載の方法を用いることができる。化学増
感時のpHは好ましくは5.3〜10.5、より好まし
くは5.5〜8.5であり、pAgは好ましくは6.0
〜10.5、より好ましくは6.8〜9.0である。本
発明において使用される感光性ハロゲン化銀乳剤の塗設
量は、銀換算1mgないし10mg/m2の範囲である。
【0094】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀に
緑感性、赤感性、紫外感性の感色性を持たせるために
は、感光性ハロゲン化銀乳剤をメチン色素類その他によ
って分光増感する。また、必要に応じて青感性乳剤に青
色領域の分光増感を施してもよい。用いられる色素に
は、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソ
ノール色素が包含される。具体的には、米国特許第4,
617,257号、特開昭59−180,550号、同
64−13,546号、特開平5−45,828号、同
5−45,834号などに記載の増感色素が挙げられ
る。これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それら
の組合わせを用いてもよく、増感色素の組合わせは特
に、強色増感や分光感度の波長調節の目的でしばしば用
いられる。増感色素とともに、それ自身分光増感作用を
持たない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない化合
物であって、強色増感を示す化合物を乳剤中に含んでも
よい(例えば米国特許第3,615,641号、特開昭
63−23,145号等に記載のもの)。これらの増感
色素を乳剤中に添加する時期は化学熟成時もしくはその
前後でもよいし、米国特許第4,183,756号、同
4,225,666号に従ってハロゲン化銀粒子の核形
成前後でもよい。またこれらの増感色素や強色増感剤
は、メタノールなどの有機溶媒の溶液、ゼラチンなどの
分散物あるいは界面活性剤の溶液で添加すればよい。添
加量は一般にハロゲン化銀1モル当り10-8ないし10
-2モル程度である。
【0095】このような工程で使用される添加剤は、前
記のRDNo. 17,643、同No.18,716および
同No. 307,105に記載されており、その該当箇所
を下記の表にまとめる。 添加剤種類 RD17643 RD18716 RD307105 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2 感度上昇剤 648頁右欄 3 分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 866〜868頁 強色増感剤 649頁右欄 4 蛍光増白剤 24頁 648頁右欄 868頁 5 かぶり防止剤、 24〜25頁 649頁右欄 868〜870頁 安定剤 6 光吸収剤、フ 25〜26頁 649頁右欄〜 873頁 ィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 8 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 9 バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 10 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 11 塗布助剤、界面 26〜27頁 650頁右欄 875〜876頁 活性剤 12 スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877頁
【0096】本発明で使用しうるカラー現像薬は、ハロ
ゲン化銀を現像することにより生成した現像薬の酸化体
がカプラーとカップリング反応して色素を形成するもの
であればよく、写真業界で公知のものである。カラー現
像薬の具体例は、T.H.James「The Theory of the Photo
graphic Process」第4版291〜334頁および35
3〜361頁等に記載されている。特に好ましいカラー
現像薬はp−フェニレンジアミン誘導体である。
【0097】本発明には前記本発明のカプラーとともに
公知の種々のカラーカプラーを使用することができ、そ
の具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャー(R
D)No. 17643、VII −C〜Gに記載された特許に
記載されている。本発明に用いるカプラーとしては、活
性位が水素原子の四当量カラーカプラーよりも離脱基で
置換された二当量カラーカプラーの方が、塗布銀量を低
減できる点で好ましい。
【0098】本発明に併用できるイエローカプラーとし
ては、オイルプロテクト型のアシルアセトアミド系カプ
ラーが代表例として挙げられる。その具体例は、米国特
許第2,407,210号、同第2,875,057号
および同第3,265,506号などに記載されてい
る。本発明には、二当量イエローカプラーの使用が好ま
しく、米国特許第3,408,194号、同第3,44
7,928号、同第3,935,501号および同第
4,022,620号などに記載された酸素原子離脱型
のイエローカプラーあるいは特公昭58−10739
号、米国特許第4,401,752号、同第4,32
6,024号、RD18053(1979年4月)、英
国特許第1,425,020号、西独出願公開第2,2
19,917号、同第2,261,361号、同第2,
329,587号および同第2,433,812号など
に記載された窒素原子離脱型のイエローカプラーがその
代表例として挙げられる。α−ピバロイルアセトアニリ
ド系カプラーは発色色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れ
ており、一方、α−ベンゾイルアセトアニリド系カプラ
ーは高い発色濃度が得られる。
【0099】本発明に併用できるマゼンタカプラーとし
ては、オイルプロテクト型の、好ましくは5−ピラゾロ
ン系およびピラゾロトリアゾール類などピラゾロアゾー
ル系のカプラーが挙げられる。5−ピラゾロン系カプラ
ーは3−位がアリールアミノ基もしくはアシルアミノ基
で置換されたカプラーが、発色色素の色相や発色濃度の
観点で好ましく、その代表例は、米国特許第2,31
1,082号、同第2,343,703号、同第2,6
00,788号、同第2,908,573号、同第3,
062,653号、同第3,152,896号および同
第3,936,015号などに記載されている。二当量
の5−ピラゾロン系カプラーの離脱基として、米国特許
第4,310,619号に記載された窒素原子離脱基ま
たは米国特許第4,351,897号に記載されたアリ
ールチオ基が特に好ましい。また欧州特許第73,63
6号に記載のバラスト基を有する5−ピラゾロン系カプ
ラーは高い発色濃度が得られる。
【0100】ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米
国特許第3,369,879号記載のピラゾロベンズイ
ミダゾール類、好ましくは米国特許第3,725,06
7号に記載されたピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,
4〕トリアゾール類、リサーチ・ディスクロージャー2
4220(1984年6月)に記載のピラゾロテトラゾ
ール類およびリサーチ・ディスクロージャー24230
(1984年6月)に記載のピラゾロピラゾール類が挙
げられる。発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光
堅牢性の点で欧州特許第119,741号に記載のイミ
ダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類は好ましく、欧州特許
第119,860号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕
〔1,2,4〕トリアゾールは特に好ましい。
【0101】本発明に併用できるシアンカプラーとして
は、米国特許第2,474,293号、同第4,05
2,212号、同第4,146,396号、同第4,2
28,233号および同第4,296,200号などに
記載されたナフトール系カプラー、米国特許第3,77
2,002号に記載されたフェノール核のメター位にエ
チル基以上のアルキル基を有するフェノール系シアンカ
プラー、米国特許第2,772,162号、同第3,7
58,308号、同第4,126,396号、同第4,
334,011号、同第4,327,173号、西独特
許公開第3,329,729号および特公平3−181
75号などに記載された2,5−ジアシルアミノ置換フ
ェノール系カプラーおよび米国特許第3,446,62
2号、同第4,333,999号、同第4,451,5
59号および同第4,427,767号などに記載され
た2−位にフェニルウレイド基を有しかつ5−位にアシ
ルアミノ基を有するフェノール系カプラーなどである。
特に耐熱性、耐光性に優れたカプラーとしては特願平6
−84315号に記載されたカルボスチリル系カプラー
が好ましく、本発明に使用できる。本発明には前述のカ
プラー以外にも下記のような種々のカプラーを使用する
ことができる。ポリマー化された色素形成カプラーの典
型例は、米国特許第3,451,820号、同第4,0
80,211号、同第4,367,282号、英国特許
2,102,137号等に記載されている。カップリン
グに伴って写真的に有用な残基を放出するカプラーもま
た本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放出する
DIRカプラーは、前述のRD17643、VII 〜F項
に記載された特許、特開昭57−151944号、同5
7−154234号、同60−184248号、米国特
許第4,248,962号に記載されたものが好まし
い。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出
するカプラーとしては、英国特許第2,097,140
号、同第2,131,188号、特開昭59−1576
38号、同59−170840号に記載のものが好まし
い。
【0102】その他、本発明の感光材料に用いることの
できるカプラーとしては、米国特許第4,130,42
7号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,
472号、同4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号等に記載のDIRレドックス化合物放出カプ
ラー、欧州特許第173,302A号に記載の離脱後復
色する色素を放出するカプラー等が挙げられる。また黒
色補正用のカプラーはイエロー、マゼンタ、シアンに発
色するものでなくても、例えば褐色、オレンジ色、紫
色、黒色等に発色するものでもよい。本発明において各
ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀対カプラーの当量
比は0.5以上100以下であり、好ましくは1以上1
0以下であり、さらに1以上3以下が好ましい。特に平
均粒子サイズ(平均粒子の場合は厚みで規定)が0.9
μm 以下、特に0.5μm 以下のハロゲン化銀乳剤を用
いる場合は1以上2以下がより好ましい。ここでいう当
量比とは、カプラーをすべて発色させるのに必要なハロ
ゲン化銀の理論量を当量比1とし、例えば理論量の2倍
量ハロゲン化銀を塗布する場合、当量比2である。すな
わち2当量カプラーを使用する場合、カプラー1モルに
対して塗布銀量が2モルであるとき、当量比1であり、
塗布銀量が4モルのとき、当量比2である。
【0103】本発明に併用する上記カプラーは、種々の
公知分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分
散法に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,32
2,027号などに記載されている。高沸点溶媒の量は
カプラー1gに対して10g以下、好ましくは5g以
下、より好ましくは1g〜0.1gである。また、バイ
ンダー1gに対しては2g以下、好ましくは1g以下、
より好ましくは0.5g以下である。水中油滴分散法で
得られるカプラー分散物(カプラー乳化物)のサイズは
0.05μm〜0.9μm、好ましくは0.1μm〜
0.5μmである。
【0104】ラテックス分散法の工程、効果、および含
浸用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,
363号、西独特許出願(OLS)第2,541,27
4号および同第2,541,230号などに記載されて
いる。本発明に係わる感光材料には、カプラーを含有す
る層に欧州公開特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾール系マゼンタカプラーとの併用
が好ましい。
【0105】即ち、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬と反応して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物(F)及び/又は発
色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬の酸化
体と反応して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化
合物を生成する化合物(G)を同時に又は単独に用いる
ことが、例えば処理後の保存における膜中残存発色現像
主薬ないしその酸化体とカプラーとの反応による発色色
素生成によるステイン発生その他の副作用を防止する上
で好ましい。
【0106】本発明に係わる感光材料のハロゲン化銀乳
剤層や中間層等には、色カブリ防止剤または混色防止剤
として、ヒドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導
体、没食子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体等を含有し
てもよい。これらの化合物の中で、160〜200℃に
加熱してもステインを発生しにくいものが好ましい。
【0107】また、シアン色素像の熱および特に光によ
る劣化を防止するためには、シアン発色層及びそれに隣
接する両側の層に紫外線吸収剤を導入することがより効
果的である。紫外線吸収剤としては、アリール基で置換
されたベンゾトリアゾール化合物(例えば、米国特許第
3,533,794号に記載のもの)、4−チアゾリド
ン化合物(例えば、米国特許第3,314,794号や
同3,352,681号に記載のもの)、ベンゾフェノ
ン化合物(例えば、特開昭46−2784号に記載のも
の)、ケイ皮酸エステル化合物(例えば、米国特許第
3,705,805号や同3,707,395号に記載
のもの)、ブタジエン化合物(例えば、米国特許第4,
045,229号に記載のもの)あるいはベンズオキサ
ゾール化合物(例えば、米国特許第3,406,070
号や同4,271,307号に記載のもの)を用いるこ
とができる。紫外線吸収性のカプラー(例えば、α−ナ
フトール系のシアン色素形成カプラー)や紫外線吸収性
のポリマー等を用いてもよい。これらの紫外線吸収剤は
特定の層に媒染されていてもよい。中でも前記のアリー
ル基で置換されたベンゾトリアゾール化合物が好まし
い。
【0108】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防菌防黴剤を添加するのが好ましい。
【0109】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層や
中間層、保護層に用いることができるバインダーまたは
保護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが有利であ
るが、それ以外の親水性ポリマーも用いることができ
る。親水性ポリマーとして、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリビニル
ブチラール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、
ポリビニルピラゾール、カラギーナン、アラビアゴム、
更にヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、セルロース硫酸エステル、セルロースアセ
テート水素フタレートおよびアルギン酸ナトリウムなど
のセルロース誘導体等の単一あるいは共重合体を挙げら
れる。また、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ーでもよく、ゼラチン−グラフトポリマーとしては、ゼ
ラチンにアクリル酸、メタアクリル酸、それらのエステ
ル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、スチレン
などのビニル系モノマーの単一または共重合体をグラフ
トさせたものを用いることができる。ことにゼラチンと
ある程度相溶性のあるポリマーたとえばアクリル酸、メ
タアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリルアミド、
ヒドロキシアルキルメタアクリレート等の重合体とのグ
ラフトポリマーが好ましい。これらの例は米国特許2,
763,625号、同2,831,767号、同2,9
56,884号、特開昭56−65133号等に記載が
ある。代表的な合成親水性高分子物質として、例えば西
独特許出願(OLS)2,312,708号、米国特許
3,620,751号、同3,879,205号、特公
昭43−7561号等に記載のものも使用できる。上記
の親水性ポリマーは単独で使用してもよいし、2種類以
上を併用してもよい。
【0110】ゼラチンとしてはアルカリ処理、酸処理、
酵素処理のいずれかを施したもの、あるいはこれらの混
合物を用いてもよい。またゼラチンに例えば酸ハライ
ド、酸無水物、イソシアネート類、ブロモ酢酸、アルカ
ンサルトン、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド
化合物類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物
類等種々の化合物を反応させて得られるゼラチン誘導体
も用いられる。ゼラチン誘導体の具体例は米国特許2,
614,928号、同3,132,945号、同3,1
86,846号、同3,312,553号、英国特許8
61,414号、同1,033,189号、同1,00
5,784号、特公昭42−26845号等に記載され
ている。
【0111】本発明に用いる感光材料における全バイン
ダー量は3〜10g/m2が好ましく、各ハロゲン化銀乳
剤層や中間層等のバインダー含有量は一層当り0.1〜
1.5g/m2が好ましく、特に0.2〜1.0g/m2
好ましい。
【0112】本発明に用いる支持体は光透過性基板であ
ることが望ましいが、特願平6−1363号に記載のご
とく、別の支持体上に塗設したハロゲン化銀乳剤層を光
透過性基板上に転写密着させて、カラーフィルター用感
光材料を形成してもよい。この場合は支持体は必ずしも
光透過性である必要はなく、例えば支持体のバック面に
カーボンブラック等を塗布したものでもよい。なお、こ
の場合に設けられる剥離層やバック層のバインダー量
は、上記の「全バインダー量」には算入しない。
【0113】光透過性基板を構成する素材の例として
は、光学的に等方性で、耐熱性に優れているものが望ま
しく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレートンポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、酢酸セ
ルロース、ポリアリレート、ソーダガラス、ホウ珪酸ガ
ラス、石英等が挙げられる。これらの素材で構成される
基板の表面は必要に応じて下塗り処理されてもよい。さ
らにグロー放電、コロナ放電、紫外線(UV)照射等の
処理を施しても良い。光透過性基板は、板状、シート状
あるいはフィルム状等の形態で使用することができる。
基板の厚みは、用途および材質にあわせて適宜に設定で
きるが、一般には0.01〜10mmである。例えばガラ
ス基板のときは、厚みが0.3〜3mmの範囲である。
【0114】本発明に係わるポリマーカプラーは、青感
性乳剤層にイエローカプラーを、緑感性乳剤層にマゼン
タカプラーを、そして赤感性乳剤層にシアンカプラーを
含有する通常のネガ型またはポジ型のカラー写真感光材
料のいずれかの層に使用することができる他に、下記
(I)および(II)の構成を有する感光材料に使用する
ことができる。 (I) 本発明のハロゲン化銀感光材料の一例として図
1に示す特性曲線を有する材料を使用し、青感性乳剤層
には本発明のシアンカプラー成分とマゼンタカプラー成
分を有するポリマーカプラー(青カプラー)を含有さ
せ、緑感性乳剤層にはイエローカプラーとシアンカプラ
ーを含有させ、赤感性乳剤層にはイエローカプラーとマ
ゼンタカプラー(または赤カプラー)を含有させる。そ
して図1のA点とB点の位置の露光を与えることのでき
るパターンを有する図3のような4種のマスクフィルタ
ー(各々カラーフィルターの赤色部、緑色部、青色部、
黒色部に対応する光透過部を有する)および感光材料の
分光感度に合致した色フィルターを用いて、赤色、緑
色、青色および白色光で露光する。その後発色現像、脱
銀処理、水洗処理を施すことにより図2に示すような赤
色、緑色、青色および黒色に発色したカラーフィルター
が得られる。
【0115】(II) 本発明のハロゲン化銀感光材料の
一例として、上記(I)の感光材料にさらに赤外感性乳
剤層を設け、この乳剤層には支持体上の全カプラーを反
応させた時、透過濃度2.5以上の実質的な黒色(EN
D≧2.5)となるように色補正するカプラーを含有さ
せる。この第4のハロゲン化銀乳剤層である赤外感性乳
剤層は2つ以上の単位層で構成してもよい。この場合、
各単位層の層構成と含有カプラーを適当に選択すること
により、隣接する他のハロゲン化銀乳剤層との間の中間
層を除去することもできる。また、色補正用のカプラー
は赤、緑、および青感性乳剤層で用いたカプラーと同一
であっても異なっていてもよい。上記(I)の場合と同
様に図3のような4種のマスクフィルターおよび感光材
料の分光感度に合致した色フィルターを用いて赤色、緑
色、青色および白色光(必要とする赤外光も含む)露光
したのち、発色現像、脱銀処理、水洗処理を施すことに
より図2に示すような赤色、緑色、青色および高濃度の
黒色に発色したカラーフィルターが得られる。
【0116】上記(I)または(II)において、感色性
は青感性、緑感性、赤感性および赤外感性の組合せに限
らず、紫外感性や黄感性などと組合わせてもよいし、感
光波長領域の異なる赤外感性を複数採用してもよい。ま
た異なる感色性を持つハロゲン化銀乳剤層の塗設の順序
は必ずしも上記の順のみでなく任意に設定できる。さら
に上記の層構成に加えて、必要に応じて下引き層、中間
層、漂白可能な黄色フィルター層、保護層あるいは紫外
線吸収層などを設けてもよい。本発明においては、上記
(I)または(II)が色再現上特に好ましく用いられ
る。
【0117】本発明に用いる感光材料は、前述のRD.
No. 17643の28〜29頁、および同No. 1871
6の651左欄〜右欄等に記載された通常の方法により
発色現像処理することによりマイクロカラーフィルター
を得る。
【0118】例えば、発色現像処理工程、脱銀処理工
程、水洗処理工程が行なわれる。脱銀処理工程では、漂
白液を用いた漂白工程と定着液を用いた定着工程の代わ
りに、漂白定着液を用いた漂白定着処理工程を行なうこ
ともできるし、漂白処理工程、定着処理工程、漂白定着
処理工程を任意の順に組み合わせてもよい。水洗処理工
程の代わりに安定化工程を行なってもよいし、水洗処理
工程の後に安定化工程を行なってもよい。また、発色現
像、漂白、定着を1浴中で行なう1浴現像漂白定着処理
液を用いたモノバス処理工程を行なうこともできる。こ
れらの処理工程に組み合わせて、前硬膜処理工程、その
中和工程、停止定着処理工程、後硬膜処理工程、調整工
程、補力工程等を行なってもよい。これらの処理におい
て、発色現像処理工程の代わりに、いわゆるアクチベー
ター処理工程を行なってもよい。また特願平5−302
804号等に記載のごとく、内部潜像型オートポジ乳剤
を用いて、造核剤や光カブラセとを組合せて、発色現像
処理および脱銀処理を行なってもよい。
【0119】現像処理装置としては、可撓性支持体(基
板)である場合には、通常の写真処理に使用する現像処
理機を用いることができる。またガラス等のハードな支
持体の場合には、ガラス乾板用の現像処理機もしくは、
特開平7−56015号記載のような現像装置を用いる
ことができる。
【0120】本発明に適用される露光法としては、マス
クを通した面露光方式やスキャンニング露光方式があ
る。スキャンニング方式としては、ライン(スリット)
スキャンニングやレーザー露光などによるポイントスキ
ャンニング方式が適用できる。光源としては、タングス
テン灯、ハロゲン灯、ケイ光灯、(3波長型ケイ光灯な
ど)水銀灯、レーザー光、発光ダイオードなどが用いら
れる。特に、ハロゲン灯、ケイ光灯、レーザー光が好ま
しい。本発明に適用できる別の露光法としては、特願平
7−24563号記載のように、本発明により作成した
カラーフィルターを組み込む予定の液晶表示パネルを用
い、色フィルターと組み合わせて順次3回露光する方法
がある。
【0121】本発明の方法により製造されたカラーフィ
ルターは、最外層に、耐熱性、耐水性、高比電気抵抗率
を有する樹脂を保護層(オーバーコート層)として塗設
することができる。かかる樹脂の例は米国特許4,69
8,295号、同4,668,601号、欧州特許出願
EP−179,636A号、同556,810A号、特
開平3−163416号、同3−188153号、同5
−78443号、同1−276101号、特開昭60−
216307号、同63−218771号等に記載され
ている。
【0122】本発明の方法により製造されたカラーフィ
ルターはさらに蒸着被覆、例えば真空蒸着またはスパッ
タリング法により透明電極(ITO)を設けることがで
きる。さらにその上にはポリイミド樹脂等の配向膜を設
けることができる。また、カラーフィルターの光透過性
基板の乳剤面とは反対側の面には偏光板や位相差フィル
ムを設置してもよい。
【0123】本発明のカラーフィルターを用いたカラー
液晶表示装置(LCD)について述べる。図4に液晶表
示の断面略図の一例を示す。ガラス基板1上に本実施例
によって作成したカラーフィルター2の表面は図面に示
してないが前記の樹脂で被覆され、保護層が形成されて
いる。その保護膜上に透明電極(例えばITO電極)3
が真空成膜装置を用いて付着している。透明電極3はT
FTのような三端子スイッチングアレイを用いるアクテ
ィブマトリックス駆動LCDでは全面一体電極として形
成され、単純マトリックス駆動LCDやMIMのような
二端子スイッチングアレイを用いるアクティブマトリッ
クス駆動LCDではストライプ電極として通常形成され
る。この透明電極3の上には液晶分子を整列させるため
ポリイミド等の配向層4が配置される。一方、液晶層
5、スペーサー(図示してない)およびシール材6を挟
んで向側のガラス基板7上にも透明電極(例えばITO
電極)8およびその上に配向層4が配置される。透明電
極8はTFTのような三端子スイッチングアレイを用い
るアクティブマトリックス駆動LCDではTFT素子で
接続された画素電極であり、STNのような単純マトリ
ックス駆動LCDでは通常ストライプ電極であり、透明
電極3と直交して配置される。R・G・Bの各画素間に
は通常ブラックマトリックス9が形成され、コントラス
トや色純度の向上が図られている。ブラックマトリック
ス9は本発明のようにR・G・Bの各画素と同時に形成
することもできるし、Cr膜やカーボン膜などを別途形
成することもできる。また、ガラス基板1および2の背
面には偏光板10および11を設置する。各ガラス基板
と偏光板の間には位相補償フィルム(図示してない)を
設置することもできる。カラーフィルターを用いるLC
Dの光透過率は小さいので、通常カラーフィルターと色
再現的に整合性のとれた光源としてバックライト12を
設置する。
【0124】光透過性基板としてガラス基板に代えて、
ガス・バリヤ層やハード・コート層を設置したプラスチ
ック・フィルム基板を用いることができる。カラーLC
Dやその製造法についての詳細は、松本正一・角田市良
共著「液晶の基礎と応用」(1991年 工業調査会発
行)、日経マイクロデバイス編「フラットパネル・ディ
スプレイ 1994」(1993年 日経BP社発
行)、特開平1−114820号等に記載されている。
本発明の一般式(I)で表されるポリマーカプラーと芳
香族一級アミンの酸化体から形成される色素を、従来か
らよく知られているカラーフィルター作製方法において
使用し、該色素を含有するカラーフィルターを作製する
こともできる。例えば、(1)天然高分子のゼラチン、
カゼインや合成高分子のPVA、PVP、アクリル等を
感光化させたものを基板上に塗布し、フォトマスクを用
いて紫外線で露光した後に、現像し、ついで本発明の一
般式(I)で表されるポリマーカプラーと芳香族一級ア
ミンの酸化体から形成される色素で染色する染色法、
(2)予め本発明の一般式(I)で表されるポリマーカ
プラーと芳香族一級アミンの酸化体から形成される色素
を用いて調色したフォトレジストを基板上に塗布し、染
色法と同様に露光現像する顔料分散法(フォトリソ
法)、(3)ITOをフォトリソ法で所定のパターンに
なるようにエッチングし、これを電極として電気泳動法
で、本発明の一般式(I)で表されるポリマーカプラー
と芳香族一級アミンの酸化体から形成される色素を電極
に膜形成する電着法、(4)印刷法において本発明の一
般式(I)で表されるポリマーカプラーと芳香族一級ア
ミンの酸化体から形成される色素を用いる方法、等によ
って、カラーフィルターを形成することもできる。な
お、上記において芳香族一級アミンとしては前記した芳
香族一級アミン現像主薬と同じ化合物を使用することが
できる。
【0125】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。 比較例1 感光性ハロゲン化銀乳剤(I)の調整法について述べ
る。良く攪拌している第7表に示す組成のゼラチン水溶
液を、第8表に示す(I)液を1分間添加する。(I)
液添加開始20秒後に(II)液を40秒間で添加し、そ
の2分後、(III) 液と(IV)液を4分かけて同時に添加し
た。
【0126】
【表7】
【0127】
【表8】
【0128】
【化34】
【0129】定法により、水洗、脱塩(沈降剤(a) を用
いてpH4.0で行った)後、脱灰処理ゼラチン22g
を加えて分散した。pH6.0に調整した後、塩化ナト
リウム10%水溶液を4cc加え、さらに、防腐剤を7
0mgを加えて、粒子サイズ0.15μm の塩化乳剤を得
た。この乳剤の収量は630gであった。
【0130】
【化35】
【0131】ハロゲン化銀乳剤(II)の調整法について
述べる。ゼラチン水溶液および(I)液と(II)液の組
成を第9表、第10表のように変更した以外は、ハロゲ
ン化銀乳剤(I)と同様にして、塩化銀含有率70モル
%の塩臭化銀乳剤を調整した。粒子サイズは0.18μ
m であった。
【0132】
【表9】
【0133】
【表10】
【0134】バック層としてカーボンブラックをポリ塩
化ビニルに分散させて塗布した厚さ100μm のポリエ
チレンテレフタレート支持体にゼラチン下引きを施し、
その上に以下に示す構成の第1層から第10層を多層同
時塗布しカラー感光材料1Aを作成した。以下に成分と
塗布量(g/m2単位)を示す。なおハロゲン化銀につい
ては銀換算の塗布量を示す。
【0135】 第1層(剥離層) ヒドロキシエチルセルロース(HEC-SP500 :ダイセル化学工業 (株)製) ・・・0.35 末端アルキル変性ポリビニルアルコール(平均重合度300) ・・・0.08 帯電防止剤(Cpd−1) ・・・0.03
【0136】 第2層(ゼラチン隣接層) ゼラチン ・・・0.50
【0137】 第3層(青感層) 青色増感色素(ExS−1、2)で分光増感したハロゲン化銀 乳剤(II) ・・・0.33 ゼラチン ・・・0.99 シアンカプラー(ExC−2) ・・・0.54 マゼンタカプラー(ExM−1) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.28
【0138】 第4層(中間層) ゼラチン ・・・0.38 混色防止剤(Cpd−7) ・・・0.09 混色防止剤(Cpd−10) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv-3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−5) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−4) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−6) ・・・0.02 ポリマー(Cpd−8) ・・・0.04 第5層(赤外感層) 赤外増感色素(ExS−6)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(II) ・・・0.39 安定剤(Cpd−9) ・・0.008 ゼラチン ・・・1.29 シアンカプラー(ExC−2) ・・・0.10 マゼンタカプラー(ExM−2) ・・・0.28 イエローカプラー(ExY−1) ・・・0.41 褪色防止剤(Cpd−2) ・・・0.05 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.19 高沸点溶媒(Solv-2) ・・・0.04 高沸点溶媒(Solv-4) ・・・0.08 ポリマー(Cpd−11) ・・・0.03
【0139】 第6層(中間層) ゼラチン ・・・0.38 混色防止剤(Cpd−7) ・・・0.09 混色防止剤(Cpd−10) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv-3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−5) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−4) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−6) ・・・0.02 ポリマー(Cpd−8) ・・・0.04 イエロー染料(YF−1) ・・・0.17
【0140】 第7層(緑感層) 緑色増感色素(ExS−3)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(I) ・・・0.43 ゼラチン ・・・1.09 シアンカプラー(ExC−1) ・・・0.33 イエローカプラー(ExY−2) ・・・0.42 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.08 高沸点溶媒(Solv-2) ・・・0.11 ポリマー(Cpd−11) ・・・0.03
【0141】 第8層(中間層) ゼラチン ・・・0.38 混色防止剤(Cpd−7) ・・・0.09 混色防止剤(Cpd−10) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv-3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−5) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−4) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−6) ・・・0.02 ポリマー(Cpd−8) ・・・0.04 イラジエーション防止染料(Dye−1) ・・0.005 イラジエーション防止染料(Dye−2) ・・・0.02
【0142】 第9層(赤感層) 赤色増感色素(ExS−4、5)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(I) ・・・0.35 ゼラチン ・・・1.14 イエローカプラー(ExY−1) ・・・0.60 マゼンタカプラー(ExM−2) ・・・0.25 褪色防止剤(Cpd−2) ・・・0.06 ポリマー(Cpd−11) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv-1) ・・・0.12 高沸点溶媒(Solv-2) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv-4) ・・・0.11
【0143】 第10層(保護層) ゼラチン ・・・0.70 ハレーション防止染料(微粒子分散) ・・・0.15 カルボキシメチルセルロース ・・・0.05 ポリマー(Cpd−12) ・・・0.14 界面活性剤(Cpd−13) ・・・0.03 硬膜剤(H−1) ・・・0.12
【0144】各層には乳化分散助剤としてドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、補助溶媒として酢酸エチ
ル、塗布助剤として界面活性剤(Cpd−14)を、さ
らに、増粘剤としてポリスチレンスルホン酸カリウムを
用いた。
【0145】
【化36】
【0146】
【化37】
【0147】
【化38】
【0148】
【化39】
【0149】
【化40】
【0150】
【化41】
【0151】比較例2 次に、カラー感光材料1Aにおける第3層(青感層)お
よび第5層の(赤外感層)の高沸点溶媒の塗布量を2倍
にした以外は同様の構成を有するカラー感光材料1Bを
作成した。
【0152】比較例3 次に、カラー感光材料1Aにおける第3層(青感層)お
よび第5層の(赤外感層)のマゼンタカプラーおよびシ
アンカプラーを、それぞれに比較カプラー(A)のマゼ
ンタカプラーと比較カプラー(B)のシアンカプラーに
等モル(各カプラーユニット単位の分子量で換算)置き
換えた以外は同様の構成を有するカラー感光材料1Cを
作成した。
【0153】
【化42】
【0154】実施例1 次に、第3層のマゼンタカプラー(ExM−1)および
シアンカプラー(ExC−2)を本発明のカプラー(P
−1)、(P−2)、(P−3)、(P−4)、(P−
5)、(P−6)、(P−7)、(P−9)、(P−1
0)、(P−12)、(P−13)、(P−20)、
(P−24)、(P−30)、(P−39)、(P−4
0)、(P−47)、(PL−1)、(PL−6)、
(T−1)、(T−6)、(LP−1)、および(HP
−1)に等モル代えて(マゼンタユニット単位の分子量
で換算)カラー感光材料2A〜2Wを作成した。なお、
カラー感光材料2A〜2Xでは高沸点溶媒としてSolv-
1をカプラーと等重量使用した。
【0155】実施例2 次に、第5層のマゼンタカプラー(ExM−1)および
シアンカプラー(ExC−2)を本発明のカプラー(P
−1)、(P−2)、(P−3)、(P−8)、(P−
11)、(P−15)、(P−16)、(P−26)、
(P−31)、(PL−4)、および(T−5)に等モ
ル代えて(マゼンタユニット単位の分子量で換算)カラ
ー感光材料3A〜3Kを作成した。なお、カラー感光材
料3A〜3Hでは高沸点溶媒としてSolv-1をカプラー
と等重量使用した。
【0156】光透過基板として厚さ1.1mmの透明な無
アルカリガラス(20cm×30cm)を用い、その表面に
ゼラチンとコロイダルシリカ(平均粒子サイズ7〜9m
μ)を重量比で1:3に混合し、界面活性剤としてサポ
ニンを加えて塗布した。乾膜の塗布厚は0.2μであっ
た。
【0157】光透過基板の塗膜面に前述のカラー感光材
料の保護層とを密着させた。その後密着面の温度が約1
30℃になるように温度設定をしたラミネーターを用
い、線速0.45m/分で通過させた。ほぼ室温に冷却
した後、感光材料の支持体を剥離層と共に乳剤面から引
き剥がした。基板上に第2層から上の乳剤面が一様に密
着しており白抜けは見られなかった。
【0158】以上のようにして作成した乳剤層を有する
基板に乳剤面側から図3に示すマスクフィルターと感光
材料の分光感度に合致した色フィルターを重ねてタング
ステン光を用いて順次4回露光した。露光済基板を下記
の工程に従い現像処理し、1回の操作でB、G、R三色
および黒に発色したカラーフィルターを作成した。 (処理工程) (温度) (時間) 硬膜処理 38℃ 3分 水洗−1 35℃ 1分 発色現像 38℃ 80秒 漂白定着 38℃ 90秒 水洗−2 35℃ 40秒 水洗−3 35℃ 40秒 乾 燥 60℃ 2分
【0159】各処理液の組成は、以下の通りである。 硬膜液 硫酸ナトリウム(無水) 160.0g 炭酸ナトリウム(無水) 4.6g グリオキザール・プロピレングリコール付加物(55%) 20.0ml 水を加えて 1リットル pH(25℃)=9.5 発色現像液 水 800ml ジエチレングリコール 12.0ml ベンジルアルコール 13.5ml エチレンジアミン四酢酸 3.0g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸二 ナトリウム塩 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 塩化カリウム 6.5g 臭化カリウム 0.03g 炭酸カリウム 27.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシル アミン 5.0g トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウム 0.1g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3− メチル−4−アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 5.0g 水を加えて 1リットル pH(25℃)=10.0
【0160】 漂白定着液 水 600ml チオ硫酸アンモニウム(750g/リットル) 93ml 亜硫酸アンモニウム 40.0g 臭化アンモニウム 25.0g エチレンジアミン4酢酸・第二鉄アンモニウム 55.0g エチレンジアミン4酢酸 5.0g 硝酸(67%) 30.0g 水を加えて 1リットル pH(25℃)=5.8
【0161】水洗水 導電率5μS以下の脱イオン水
【0162】得られたカラーフィルターはいずれも色濁
りがなく分光透過性の優れたRGBおよび高濃度の黒色
のブラックストライプを有していた。次に、各カラーフ
ィルターを180℃のオーブンに2時間入れて加熱し
た。加熱後のカラーフィルターの青色の画素およびブラ
ックストライプを光学顕微鏡で観察し、ボケの程度を判
定した。さらに、Xe褪色試験機(85000ルックス
10日間)を用いて光堅牢性を評価した。実施例1の結
果を表11に、実施例2の結果を表12に示した。
【0163】
【表11】
【0164】
【表12】
【0165】表11及び表12の結果から判るように、
本発明のポリマーカプラーを用いて作成したカラーフィ
ルターは青色部及びブラックストライプ部の熱によるボ
ケが少なく、かつ、マゼンタ成分およびシアン成分の光
堅牢性が向上し、本発明のカプラーが優れていることが
明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いることのできる感光材料の特性曲
線を示すグラフである。
【図2】本発明のRGBカラーフィルターの一態様を示
す模式図である。
【図3】本発明の感光材料を露光するときに用いるマス
クフィルターの一態様を示す模式図である。
【図4】本発明のカラーフィルターを用いたカラー液晶
表示装置(LCD)の断面略図の一例である。
【符号の説明】
図4における符号の説明をする。 1、7 ・・・・・ガラス基板。 2 ・・・・・RGBカラーフィルター。 3、8 ・・・・・透明電極。 4 ・・・・・配向層。 5 ・・・・・液晶。 6 ・・・・・シール剤。 9 ・・・・・ブラックマトリックス。 10、11 ・・・・・偏光板。 12 ・・・・・バックライト。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一種の一般式(I)で表され
    るマゼンタカプラー単量体と少なくとも一種の一般式
    (II)で表されるシアンカプラー単量体より誘導される
    共重合体、あるいは少なくとも一種の一般式(I)で表
    されるマゼンタカプラー単量体、少なくとも一種の一般
    式(II)で表されるシアンカプラー単量体および芳香族
    一級アミン現像主薬の酸化体とカップリングする能力を
    持たない少なくとも一個のエチレン基を含有する非発色
    性単量体の一種以上との共重合体から選択される少なく
    とも一種のポリマーカプラーを含有することを特徴とす
    るハロゲン化銀カラー感光材料。 一般式(I) 【化1】 式中、R1 は水素原子、塩素原子、アルキル基、または
    アリール基を表し、L1 は−C(=O)N(R2)−、−
    C(=O)O−、−N(R2)C(=O)−、−OC(=
    O)−、下記一般式(III) 、一般式(IV)または一般式
    (V)を表す。R2 は水素原子、アルキル基、アリール
    基またはヘテロ環基を表す。L2 はL1とQ1 を結ぶ2
    価の連結基を表し、iは0または1を表す。jは0また
    は1を表し、Q1 は芳香族一級アミン現像主薬の酸化体
    とカップリングしてマゼンタ色素を形成しうるマゼンタ
    カプラー残基を表す。 一般式(II) 【化2】 式中、R3 はR1 と同義であり、L3 はL1 と同義であ
    り、L4 はL2 と同義である。gはiと同義であり、h
    はjと同義である。Q2 は芳香族一級アミン現像主薬の
    酸化体とカップリングしてシアン色素を形成しうるシア
    ンカプラー残基を表す。 一般式(III) 【化3】 一般式(IV) 【化4】 一般式(V) 【化5】 式中、R4 は置換基を表し、R5 はR2 と同義である。
    kは0から4の整数を表す。
  2. 【請求項2】 少なくとも一種の一般式(I)で表され
    るマゼンタカプラー単量体と少なくとも一種の一般式
    (II)で表されるシアンカプラー単量体より誘導される
    共重合体、あるいは少なくとも一種の一般式(I)で表
    されるマゼンタカプラー単量体、少なくとも一種の一般
    式(II)で表されるシアンカプラー単量体および芳香族
    一級アミン現像主薬の酸化体とカップリングする能力を
    持たない少なくとも一個のエチレン基を含有する非発色
    性単量体の一種以上との共重合体から選択される少なく
    とも一種のポリマーカプラーを含有することを特徴とす
    るカラーフィルター用ハロゲン化銀カラー感光材料。
  3. 【請求項3】 支持体上に、異なる感色性を持つ少なく
    とも3つのハロゲン化銀乳剤層を有し、各ハロゲン化銀
    乳剤層は芳香族一級アミン現像主薬の酸化体とカップリ
    ングしてそれぞれ青色、緑色、赤色を発色するようにカ
    プラーを組み合わせて含有することを特徴とする請求項
    2に記載のカラーフィルター用ハロゲン化銀カラー感光
    材料。
  4. 【請求項4】 異なる感色性を持つ3つのハロゲン化銀
    乳剤層の他に、さらに別の感色性を持つ少なくとも1つ
    のハロゲン化銀乳剤層を有し、このハロゲン化銀乳剤層
    は、支持体上の全てのカプラーを反応させた時、透過濃
    度2.5以上の実質的な黒色となるように色補正するカ
    プラーを含有する層であることを特徴とする請求項2な
    いし請求項3に記載のカラーフィルター用ハロゲン化銀
    感光材料。
  5. 【請求項5】 請求項3ないし請求項4のいずれかに記
    載のハロゲン化銀感光材料をパターン露光し、発色現像
    処理および脱銀処理して、青色、緑色、赤色のピクセル
    パターンを有するカラーフィルターを作成する方法。
  6. 【請求項6】 請求項5の方法で作成されたカラーフィ
    ルター。
  7. 【請求項7】 少なくとも一種の請求項1記載の一般式
    (I)で表されるマゼンタカプラー単量体と少なくとも
    一種の請求項1記載の一般式(II)で表されるシアンカ
    プラー単量体より誘導される共重合体、あるいは少なく
    とも一種の前記一般式(I)で表されるマゼンタカプラ
    ー単量体、少なくとも一種の前記一般式(II)で表され
    るシアンカプラー単量体および芳香族一級アミンの酸化
    体とカップリングする能力を持たない少なくとも一個の
    エチレン基を含有する非発色性単量体の一種以上との共
    重合体から選択される少なくとも一種のポリマーカプラ
    ーと芳香族一級アミンの酸化体とのカップリング反応に
    よって形成された色素を含有することを特徴とするカラ
    ーフィルター。
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