JPH09199938A - 円偏波受信アンテナ装置 - Google Patents

円偏波受信アンテナ装置

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JPH09199938A
JPH09199938A JP776996A JP776996A JPH09199938A JP H09199938 A JPH09199938 A JP H09199938A JP 776996 A JP776996 A JP 776996A JP 776996 A JP776996 A JP 776996A JP H09199938 A JPH09199938 A JP H09199938A
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JP
Japan
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phase
polarized wave
circularly polarized
array antenna
microstrip radiating
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Application number
JP776996A
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English (en)
Inventor
Koichi Takano
好一 高野
Takao Murata
孝雄 村田
Masa Fujita
雅 藤田
Noboru Toyama
昇 外山
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Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜め方向からの円偏波を高い利得で、しかも
高い交差偏波識別度で受信し、これによって極めて薄い
アンテナ装置を実現して、乗用車などにも搭載可能にす
る。 【解決手段】 帯状の誘電体13が装荷された各マイク
ロストリップ放射素子4の給電点V11〜V44から出力さ
れるV偏波の成分と、前記各マイクロストリップ放射素
子4の給電点H11〜H44から出力されるH偏波の成分と
を同相合成装置5に供給し、同相合成回路6〜8によっ
て、低雑音増幅した後、これらV偏波の成分、H偏波の
成分のいずれか一方の位相を移相してこれらを同相にす
るとともに、等振幅にして、同相合成して16個のVH
合成信号を生成し、これらを縦方向毎、横方向毎に同相
合成してビームの指向方向を制御し1つの受信信号を生
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BS移動受信装置
や移動衛星連絡電話、超薄型の衛星通信基地局などに使
用される円偏波受信アンテナ装置に係わり、特にアンテ
ナの方位角方向を機械的に回転制御しながら電波を受信
する際、誘電体導波路等を使用することにより、斜め方
向からの円偏波の電波を効率良く受信し、かつ同相合成
回路技術によって円偏波の軸比を改善し、これによって
超薄型のBS移動受信装置を実現する円偏波受信アンテ
ナ装置に関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、1枚の基板上に
配置された多数のマイクロストリップ放射素子からなる
アレーアンテナによって、アンテナ面に対して斜め方向
から入射する放送衛星(例えば、BSなど)などの円偏
波を効率良く受信するものであり、BS移動受信装置に
応用することで、厚さを数cm(2〜3cm)にした超
薄型のBS移動受信装置を実現する。
【0003】一般に、基本モードで動作するマイクロス
トリップ放射素子は、基板面に対し、垂直な方向(法線
方向)に最大感度を有するため、この放射素子を斜め方
向からの電波の受信に用いる場合、特に衛星放送で用い
られている円偏波を受信する場合、極端に軸比特性が悪
くなり、薄型のBS移動受信装置を実現する際の大きな
障害になっていた。
【0004】本発明では、同相合成技術により、円偏波
を直交する2つの直線偏波成分(V偏波とH偏波)とし
て受信し、低雑音特性を確保した後、アクティブな同相
合成回路で同相合成することにより、円偏波の軸比特性
を等価的に改善する。これによって斜め方向の円偏波を
効率良く受信し得るようにしている。また、同相合成時
の振幅を等しくすることにより、逆旋の円偏波が受信機
に混入しても、そのレベルを自動的に、かつ極めて低く
することができる。さらに、誘電体導波路を使うことに
より、斜め方向のアンテナ利得の改善も実現している。
【0005】
【従来の技術】薄型のBS移動受信装置の従来例として
は、複数のマイクロストリップ放射素子(または、ヘリ
カル素子)によって構成されたアンテナ装置を斜め方向
に向け、斜め方向から到来した円偏波を受信し、これに
よって得られた各受信信号をパッシプ回路のみで、同相
合成して1つの受信信号を再生する円偏波受信アンテナ
装置が知られている。
【0006】この円偏波受信アンテナ装置では、マイク
ロストリップ放射素子を高次モードで動作させたり、ヘ
リカル素子の特性を利用したりすることにより、斜め方
向からの円偏波の受信を可能にするとともに、アンテナ
装置全体の薄型化を可能にしている。
【0007】但し、この場合、各マイクロストリップ放
射素子は、斜め方向に対する利得が小さいため、アンテ
ナ装置全体として大きな利得を確保しようとすると、マ
イクロストリップ放射素子の数を多くしなければなら
ず、アンテナ装置全体が大型化してしまうことから、ア
ンテナ装置全体を小型化したときには、あまり大きな利
得を得ることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高さが低い
超薄型のBS移動受信装置を実現するためには、受信ア
ンテナとして平面アンテナを使用し、この平面アンテナ
の方位方向(北方向、東方向を基準とする水平周り方
向)を機械的に回転制御しながら、BSからの電波を受
信する場合、斜め方向(仰角方向)からの電波を高い利
得で受信しなければならない。
【0009】しかしながら、このような平面アンテナで
使用されているマイクロストリップ放射素子は、本来、
基本モードで動作させたときに、素子面と垂直な方向に
電波を放射するものである。このため、斜め方向からの
電波を捕捉させると、素子の構造的寸法で定められてい
る位相差発生を避けることができないという問題があっ
た。
【0010】また、放送衛星のように、円偏波の電波が
用いられている場合には、E面のアンテナ利得と、H面
のアンテナ利得とが電波の到来する斜めの方向で一致
し、しかもE面とH面との間に位相のズレが生じてはな
らないという制約が加わるため、実現が非常に困難であ
るという問題があった。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、斜め方向からの円偏波を高い利得
で、しかも高い交差偏波識別度で受信することができ、
これによって極めて薄いアンテナ装置を実現して、乗用
車などにも搭載することができる円偏波受信アンテナ装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明による円偏波受信アンテナ装置は、請求項1
では、多数のマイクロストリップ放射素子を有するアレ
ーアンテナと、前記全てのマイクロストリップ放射素子
のV偏波用給電点から出力されるV偏波成分とH偏波用
給電点から出力されるH偏波成分とを取り込み、これら
V偏波成分、H偏波成分の振幅を等しくして各マイクロ
ストリップ放射素子毎に同相合成する手段と、この同相
合成動作で得られた受信信号を指向方向に応じてさらに
同相合成する手段とを備えて、斜め方向から入射する円
偏波を高感度で受信する同相合成装置と、を具備するこ
とを特徴としている。
【0013】上記構成の請求項1では、同相合成装置に
よって全てのマイクロストリップ放射素子のV偏波用給
電点から出力されるV偏波成分と各マイクロストリップ
放射素子のH偏波用給電点から出力されるH偏波成分と
を取り込み、これらV偏波成分、H偏波成分の振幅を等
しくした後、各マイクロストリップ放射素子毎に同相合
成するとともに、この同相合成動作で得られた受信信号
を指向方向に応じてさらに同相合成して、斜め方向から
入射する円偏波を高感度で受信することにより、アクテ
ィブ回路による同相合成回路技術により、斜め方向から
入射する円偏波を高い利得で、しかも高い交差偏波識別
度で受信可能にする。
【0014】請求項2では、請求項1に記載の円偏波受
信アンテナ装置において、前記アレーアンテナは、該ア
レーアンテナの放射面上に、各マイクロストリップ放射
素子の電波到来方向に近い側の約半分を覆うように帯状
の誘電体導波路を互いに平行に配置し、これらの各誘電
体導波路に直交する方向で、アレーアンテナ面に対し、
斜め方向からの電波に対する受信感度を高くした斜め受
信アレーアンテナであることを特徴としている。
【0015】上記構成の請求項2では、多数のマイクロ
ストリップ放射素子を有するアレーアンテナの放射面上
に、各マイクロストリップ放射素子の電波到来方向に近
い側の約半分を覆うように帯状の誘電体導波路を互いに
平行に配置し、これらの各誘電体導波路に直交する方向
で、アレーアンテナ面に対し、斜め方向の電波に対する
受信感度を高くした斜め受信アレーアンテナによって斜
め方向から入射する電波を受信し、同相合成装置によっ
て前記斜め受信アレーアンテナを構成する全てのマイク
ロストリップ放射素子のV偏波用給電点から出力される
V偏波成分と前記各マイクロストリップ放射素子のH偏
波用給電点から出力されるH偏波成分とを取り込み、こ
れらV偏波成分、H偏波成分の振幅を等しくした後、各
マイクロストリップ放射素子毎に同相合成するととも
に、この同相合成動作で得られた受信信号を指向方向に
応じてさらに同相合成して、斜め方向から入射する円偏
波を高感度で受信することにより、誘電体導波路の原理
とアクティブ回路による同相合成回路技術とを併用し、
斜め方向からの円偏波を高い利得で、しかも高い交差偏
波識別度で受信可能にし、これによって極めて薄いアン
テナ装置を実現して、乗用車などにも搭載可能にする。
【0016】請求項3では、請求項2に記載の円偏波受
信アンテナ装置において、前記斜め受信アレーアンテナ
を構成する誘電体導波路に代えて、各マイクロストリッ
プ放射素子全体を覆う誘電体を配置するとともに、この
誘電体上の各マイクロストリップ放射素子の真上を中心
として、各マイクロストリップ放射素子の1辺の長さの
1/10程度電波到来方向にずれた位置に、各マイクロ
ストリップ放射素子の大きさと同一、またはほぼ同一の
大きさを持つパラサイト放射素子を配置することを特徴
としている。
【0017】上記構成の請求項3では、前記斜め受信ア
レーアンテナを構成する誘電体導波路に代えて、各マイ
クロストリップ放射素子全体を覆う誘電体を配置すると
ともに、前記設定位置にパラサイト放射素子を配置する
ことにより、電波の到来方向に対するアレーアンテナの
実効開口長を大きくすることができ、これによって電波
の到来方向に対する利得を向上させている。このため、
上述した請求項と同様に、斜め方向からの円偏波を高い
利得で、しかも高い交差偏波識別度で受信可能にし、こ
れによって極めて薄いアンテナ装置を実現して、乗用車
などにも搭載可能にする。
【0018】請求項4では、請求項1、2または3に記
載の円偏波受信アンテナ装置において、前記アレーアン
テナまたは斜め受信アレーアンテナを構成する各マイク
ロストリップ放射素子のうち、電波到来方向と直交する
方向に配置された各マイクロストリップ放射素子を単位
アンテナとし、各マイクロストリップ放射素子のV偏波
用給電点、H偏波用給電点を単位アンテナ毎にマイクロ
ストリップ給電線で相互に接続して、前記単位アンテナ
に含まれる各マイクロストリップ放射素子から出力され
るV偏波成分、H偏波成分を前記マイクロストリップ給
電線の合成点V、Hで合成し、前記同相合成装置は、前
記各単位アンテナの合成点V、Hから出力されるV偏波
成分、H偏波成分の振幅を等しくして各単位アンテナ毎
に同相合成するとともに、この同相合成動作で得られた
受信信号を指向方向に応じてさらに同相合成して、斜め
方向から入射する円偏波を高感度で受信することを特徴
としている。
【0019】上記構成の請求項4では、前記単位アンテ
ナに含まれる各マイクロストリップ放射素子から出力さ
れるV偏波成分、H偏波成分を前記マイクロストリップ
給電線の合成点V、Hで合成し、前記同相合成装置で、
前記各単位アンテナの合成点V、Hから出力されるV偏
波成分、H偏波成分の振幅を等しくした後、各単位アン
テナ毎に同相合成するとともに、この同相合成動作で得
られた受信信号を指向方向に応じてさらに同相合成し
て、斜め方向から入射する円偏波を高感度で受信するこ
とにより、上述した請求項と同様に、斜め方向からの円
偏波を高い利得で、しかも高い交差偏波識別度で受信可
能にし、これによって極めて薄いアンテナ装置を実現し
て、乗用車などにも搭載可能にする。
【0020】請求項5では、請求項1、2、3、4のい
ずれかに記載の円偏波受信アンテナ装置において、前記
アレーアンテナまたは斜め受信アレーアンテナを構成す
る各マイクロストリップ放射素子は、多層基板の上面、
下面に分けて配置され、必要な放射パターンに応じた形
状にされた2枚の放射素子から構成されることを特徴と
している。
【0021】上記構成の請求項5でも、上述した請求項
と同様に、斜め方向から入射する円偏波を高い利得で、
しかも高い交差偏波識別度で受信可能にし、これによっ
て極めて薄いアンテナ装置を実現して、乗用車などにも
搭載可能にする。
【0022】請求項6では、請求項2、3、4、5のい
ずれかに記載の円偏波受信アンテナ装置において、前記
斜め受信アレーアンテナは、各マイクロストリップ放射
素子の上部に比誘電率が異なる複数の誘電体層によって
構成される多層誘電体導波路を配置し、かつこの多層誘
電体導波路によって斜め方向からの到来電波を屈折させ
て、前記各マイクロストリップ放射素子への入射角を法
線方向に近づけるとともに、反射波を少なくするよう
に、前記多層誘電体導波路を構成する各誘電体層の比誘
電率、厚さを設定することを特徴としている。
【0023】上記構成の請求項6では、斜め受信アレー
アンテナは、各マイクロストリップ放射素子の上部に比
誘電率が異なる複数の誘電体層によって構成される多層
誘電体導波路が配置され、かつ各誘電体層の比誘電率、
及び厚さは、多層誘電体導波路によって斜め方向からの
到来電波を屈折させて前記各マイクロストリップ放射素
子への入射角を法線方向に近づけるとともに、反射波が
少なくなるように設定されている。
【0024】請求項7では、請求項1、2、3、4、
5、6のいずれかに記載の円偏波受信アンテナ装置にお
いて、前記アレーアンテナまたは斜め受信アレーアンテ
ナを構成する各マイクロストリップ放射素子を電波到来
方向に傾けて、受信感度を大きくしたことを特徴として
いる。
【0025】上記構成の請求項7でも、上述した請求項
と同様に、誘電体導波路の原理とアクティブ回路による
同相合成回路技術とを併用し、斜め方向からの円偏波を
高い利得で、しかも高い交差偏波識別度で受信可能に
し、これによって極めて薄いアンテナ装置を実現して、
乗用車などにも搭載可能にする。
【0026】請求項8では、請求項1、2、3、4、
5、6、7のいずれかに記載の円偏波受信アンテナ装置
において、前記アレーアンテナまたは斜め受信アレーア
ンテナを構成する各マイクロストリップ放射素子は、正
方形のマイクロストリップ放射素子または円形のマイク
ロストリップ放射素子によって構成されることを特徴と
している。
【0027】上記構成の請求項8でも、上述した請求項
と同様に、誘電体導波路の原理とアクティブ回路による
同相合成回路技術とを併用し、斜め方向からの円偏波を
高い利得で、しかも高い交差偏波識別度で受信可能に
し、これによって極めて薄いアンテナ装置を実現して、
乗用車などにも搭載可能にする。
【0028】
【発明の実施の形態】
《第1の実施形態》図1は本発明による円偏波受信アン
テナ装置の第1の実施形態で使用されるアレーアンテナ
の一例を示す平面図、図2は図1に示すアレーアンテナ
で使用される同相合成装置の一例を示すブロック図であ
る。
【0029】図1に示すアレーアンテナ1は、板状に形
成される誘電体基板2と、この誘電体基板2の裏面に形
成された導体板により構成されるアース板3と、誘電体
基板2の表面側にエッチング技術などを使用して形成さ
れる、4×4素子のマイクロストリップ放射素子4とを
備えており、各マイクロストリップ放射素子4によって
円偏波を直交する直線偏波として受信し、各マイクロス
トリップ放射素子4に設けられた給電点V11〜V44から
V偏波成分を出力して、同相合成装置5(図2参照)に
供給するとともに、各マイクロストリップ放射素子4に
設けられた給電点H11〜H44からH偏波成分を出力し
て、同相合成装置5に供給する。
【0030】同相合成装置5は、図2に示す如く各マイ
クロストリップ放射素子4の給電点V11〜V44から出力
されるV偏波成分と、各マイクロストリップ放射素子4
の給電点H11〜H44から出力されるH偏波成分とを取り
込んで、低雑音増幅した後、これらV偏波成分、H偏波
成分のいずれか一方の位相を約90度移相して同相にし
た後、振幅を等しくして各々、同相合成することによ
り、主に軸比の改善を行なう16個の同相合成回路6
と、各同相合成回路6によって同相合成されたVH合成
信号のうち、縦方向に配置された4つのマイクロストリ
ップ放射素子4を各々、同相合成することにより、主に
ビーム指向性の制御を行なう4つの同相合成回路7と、
これらの各同相合成回路7によって同相合成されたVH
合成信号を同相合成して、主にビーム指向性の制御を行
なう1つの同相合成回路8とを備えている。また、16
個の同相合成回路6によって第1段階の同相合成部10
が構成され、4つの同相合成回路7によって第2段階の
同相合成部11が構成され、同相合成回路8によって第
3段階の同相合成部12が構成されている。
【0031】そして、この同相合成装置5では、アレー
アンテナ1を構成する各マイクロストリップ放射素子4
の給電点V11〜V44から出力されるV偏波成分と、各マ
イクロストリップ放射素子4の給電点H11〜H44から出
力されるH偏波成分とを取り込んで、16個の同相合成
回路6によって構成される第1段階の同相合成部10
で、低雑音増幅した後、これらV偏波成分、H偏波成分
のいずれか一方の位相を移相してこれらを同相にすると
ともに、振幅を等しくして同相合成し、16個のVH合
成信号を生成する。次いで、4つの同相合成回路7によ
って構成される第2段階の同相合成部11で、第1段階
の同相合成部10から出力される16個のVH合成信号
を縦方向毎に同相合成してビームの指向方向を制御した
後、同相合成回路8によって構成される第3段階の同相
合成部12で、第2段階の同相合成部11から出力され
る4つのVH合成信号を同相合成して、ビームの指向方
向を制御し、斜め方向から到来する電波の受信信号を生
成する。
【0032】この場合、各同相合成回路6〜8は、文献
1(高野好一 他、“衛星放送移動受信装置”テレビジ
ョン学会誌、Vol.48,No.9,pp.1133
−1140(1994))に記載されているPLL方式
の同相合成回路などを用いて同相合成を行なう。
【0033】このようにこの第1の実施形態では、アレ
ーアンテナ1を構成する各マイクロストリップ放射素子
4の給電点V11〜V44から出力されるV偏波成分と、各
マイクロストリップ放射素子4の給電点H11〜H44から
出力されるH偏波成分とを取り込み、第1段階の同相合
成部10によって、低雑音増幅した後、これらV偏波成
分、H偏波成分のいずれか一方の位相を移相してこれら
を同相にするとともに、振幅を等しくして同相合成した
後、第2段階の同相合成部11によって、第1段階の同
相合成部10から出力される16個のVH合成信号を縦
方向毎に同相合成してビームの指向方向を制御し、さら
に第3段階の同相合成部12によって、第2段階の同相
合成部11から出力される4つのVH合成信号を同相合
成して、ビームの指向方向を制御して、1つの受信信号
を生成するようにしたので、斜め方向からの電波に対す
る受信効率を高めることができ、これによって乗用車な
どに搭載される移動体衛星放送受信装置の高さを大幅に
低くすることができる。
【0034】また、この第1の実施形態では、直交する
2つの直線偏波の組み合わせで円偏波を受信するアレー
アンテナ1を使用し、このアレーアンテナ1で得られた
各V偏波成分と各H偏波成分とを低雑音増幅した後、振
幅を等しくしてアクティブ回路による同相合成を行なう
方式であることから、等振幅同相合成により逆旋偏波成
分をキャンセルすることでき、これによって等価的に偏
波識別度を良好な状態にすることができるとともに、パ
ッシブ回路の円偏波アンテナで問題になっていた軸比特
性の制約を無くすことができる。
【0035】《第2の実施形態》図3は本発明の第2の
実施形態を示しており、上述した第1の実施形態の円偏
波受信アンテナ装置で使用されるアレーアンテナ1の利
得を向上させる構成例を示す平面図である。図4は図3
に示すアレーアンテナ1の断面図である。なお、これら
の図においては、給電系が省略され、図1、図2の各部
に示す部分と同じ部分に、同じ符号が付されている。こ
れらの図を参照しながら、上述した第1の実施形態で使
用されるアレーアンテナ1の利得を向上させる機構につ
いて説明する。
【0036】各図に示すアレーアンテナ1は、図1に示
すアレーアンテナ1に設けられている各マイクロストリ
ップ放射素子4に対し、縦方向に配置された各マイクロ
ストリップ放射素子4毎に、その表面の電波の到来方向
側、すなわち各マイクロストリップ放射素子4に対し、
電波の到来方向に近い図3、図4における左側部分の表
面に各マイクロストリップ放射素子4の1辺の長さの約
半分の幅を持つ帯状の誘電体13を密着配置させたもの
であり、請求項2の斜め受信アレーアンテナを構成して
おり、これらの各誘電体13によって斜め方向からの電
波を受信する際の受信利得を向上させている。
【0037】次に、図5〜図7を参照しながら、これら
の各誘電体13を装荷した第2の実施形態の効果につい
て、詳細に説明する。
【0038】図5は誘電体13を装荷したときの効果を
説明するための図であり、以下の説明では、この図5に
示す如くアレーアンテナ1が水平に置かれた状態で、電
波を受信するものとする。
【0039】そして、各マイクロストリップ放射素子4
上に密着配置される誘電体13の比誘電率をεr 、厚さ
をtとし、各マイクロストリップ放射素子4の左端を
P、右端をQ、その中間点をOとし、誘電体13が辺P
O上に装荷され、電波が仰角αで左上から到来するもの
と仮定する。さらに、辺PO、OQの中間点を各々、
B、Dとし、B点へ到達する電波が誘電体13へ入射す
る点(入射点)をA、同様にD点へ到達する電波のA点
に相当する空間上の点をCとすると、厚さtの誘電体1
3のAB間(路長;d1 )の位相差φe は、
【数1】 φe =ke ・d1 …(1) 但し、ke :ke =√εr ×360/λ0 λ0 :自由空間波長 となり、同様に、CD間(路長d2 )の位相差φ0 は、 φ0 =k・d2 …(2) 但し、k:k=360/λ0 λ0 :自由空間波長 となる。
【0040】この場合、路長d1 は、空気層14と、誘
電体13との境界で生じた屈折により、曲げられた電波
経路長であり、
【数2】 d1 =t/cosθt …(3) 但し、θt :θt =sin-1(√εr -1・sinθi ) となる。これに対し、路長d2 は、 d2 =t/cosθi …(4) となる。
【0041】そして、これら路長d1 、d2 間を通過す
る電波間の位相差ΔΦは、 ΔΦ=φe −φ0 …(5) となる。
【0042】これら(1)式〜(5)式に対して、12
GHz帯での具体的な数値として、 λ0 =25.32mm(周波数11.85GHzの電波) α=38度 (東京におけるBSの仰角) εr =10 (セラミック系誘電体の代表的な比誘電率) を当てはめると、12GHz帯における位相差ΔΦ12G
は、 ΔΦ12G =23.63・t …(6) となる。
【0043】図6はマイクロストリップ放射素子1の一
辺の両端間に生じる位相差を説明するための図であり、
この図6に示す如く斜め方向から到来すた電波に対する
点Pと、点Qとの間に生じる位相差を計算すると、次に
述べるようになる。
【0044】まず、図6に示す如くアレーアンテナ1が
水平に置かれた状態で、電波を受信するものとし、各マ
イクロストリップ放射素子4の左端をP、右端をQ、そ
の中間点をOとし、さらに、辺PO、OQの中間点を各
々、M、Nとすると、PQ間へ到達する電波の位相差φ
d は、入射する電波のPQ間の路長差l、 l=m・cosα …(7) 但し、m:マイクロストリップ放射素子4の1辺の長さ
PQ により計算することができ、次式に示す値になる。
【0045】 φd =360・l/λ0 (度) …(8) これら(7)式、(8)式に対して、12GHz帯での
具体的な数値として、m≒9mm、仰角α=38度を当
てはめてみると、位相差φd は、 φd ≒101度 となる。
【0046】図7は図5、図6の関係を基に、誘電体1
3を装荷したときの効果を説明するベクトル図である。
【0047】この図7では、Xはベクトルの起点、P、
M、O、N、Qは、図5の点P、点M、点O、点N、点
Qのベクトル方向を表わしている。そして、図6で、P
M=MO=ON=NQであり、点Pと、点Qとの位相差
がφd であることから、マイクロストリップ放射素子4
上に到来する電波の位相推移は、ベクトル図に示すよう
にPとQとの間に分布している。
【0048】そして、マイクロストリップ放射素子4の
辺PO上に、図5に示す如く誘電体13を装荷し、この
誘電体13の厚さtをφd /2にすると、点Pから点O
までの範囲で、マイクロストリップ放射素子4上に到来
する電波の位相推移が扇形PXOを扇形OXQに重ねた
ときと等価になることから、扇形PXQを単独で位相合
成した場合より、大幅に利得を向上させることができ
る。
【0049】12GHz帯での値を使用して、具体的に
計算してみると、 ΔΦ=φd /2 =50.5度 となり、誘電体13の厚さtを2.2mmにしたとき、
最大の利得を確保することができる。
【0050】このようにこの第2の実施形態では、第1
の実施形態と同様の効果に加え、各マイクロストリップ
放射素子4上に誘電体13を装荷し、斜め方向から到来
する電波に対する各マイクロストリップ放射素子4の利
得を向上させているので、マイクロストリップ放射素子
4の素子数を少なくしつつ、所要の利得を確保すること
ができ、これによってアレーアンテナ1の小型化を図る
ことができる。
【0051】《第3の実施形態》図8は本発明の第3の
実施形態を示しており、上述した第1の実施形態の円偏
波受信アンテナ装置で使用されるアレーアンテナ1の利
得を向上させる構成の他の例を示す平面図、図9は図8
に示すアレーアンテナ1の断面図である。これらの図を
参照しながら、上述した第1の実施形態で使用されるア
レーアンテナ1の利得を向上させる他の例について説明
する。なお、これらの図においても、給電系が省略さ
れ、図1、図2の各部に示す部分と同じ部分に、同じ符
号が付されている。
【0052】これらの図に示すアレーアンテナ1は、図
1に示すアレーアンテナ1に設けられている各マイクロ
ストリップ放射素子4の上部側に、板状の誘電体層16
を設けるとともに、この誘電体層16の表面上の各マイ
クロストリップ放射素子4と対応する位置、すなわち各
マイクロストリップ放射素子4の真上から、電波の到来
方向(図8、図9において左側方向)に所定距離(図中
では、2mm)ずれた位置に、各マイクロストリップ放
射素子4とほぼ同じ大きさを持つ方形状のパラサイト素
子(無給電パッチ)17を各マイクロストリップ放射素
子4と並行に配置することにより、等位相面をシフトさ
せ、電波の到来方向に対する指向性を高くしている。
【0053】この場合、アレーアンテナ1によって受信
される電波が12GHz帯であれば、図8、図9に示す
ように、各マイクロストリップ放射素子4に対し、対応
する各パラサイト素子17を電波到来方向に2mmずら
すことにより、電波の到来方向に対するアレーアンテナ
1の実効開口長を大きくすることができ、これによって
電波の到来方向に対する利得を向上させることができ
る。
【0054】このようにしても、上述した第1、第2の
実施形態と同様の効果を奏するとともに、各マイクロス
トリップ放射素子4上に誘電体層16を介在させた状態
で、パラサイト素子17を装荷し、斜め方向から到来す
る電波に対する各マイクロストリップ放射素子4の利得
を向上させているので、マイクロストリップ放射素子4
の素子数を少なくしながら、所要の利得を確保すること
ができ、これによってアレーアンテナ1の小型化を図る
ことができる。
【0055】《第4の実施形態》図10は本発明による
円偏波受信アンテナ装置の第4の実施形態で使用される
アレーアンテナの一例を示す平面図、図11は図10に
示すアレーアンテナで使用される同相合成装置の一例を
示すブロック図である。
【0056】図10に示すアレーアンテナ21は、板状
に形成される誘電体基板22と、この誘電体基板22の
裏面に形成された導体板などによって構成されるアース
板23と、誘電体基板22の表面側に配置され、1×4
素子のマイクロストリップ放射素子24によって構成さ
れる第1アレーアンテナ群25a〜第4アレーアンテナ
群25dと、これら第1アレーアンテナ群25a〜第4
アレーアンテナ群25d毎に、電波の到来方向側にずら
して設けられる帯状の誘電体26a〜26dとを備えて
おり、左側から到来した電波を各誘電体26a〜26d
によって第1アレーアンテナ群25a〜第4アレーアン
テナ群25dを構成する各マイクロストリップ放射素子
24に誘導しながら、これらの各マイクロストリップ放
射素子24によって直交する直線偏波としてこれを受信
して、V偏波成分と、H偏波成分とを生成し、これらを
同相合成装置28(図11参照)に供給する。
【0057】この際、このアレーアンテナ21では、第
1アレーアンテナ群25aを構成する各マイクロストリ
ップ放射素子24の各給電点V11〜V14から出力される
V偏波成分をマイクロストリップ給電線29aの合成点
1 で合成した後、同相合成装置28に供給するととも
に、給電点H11〜H14から出力されるH偏波成分をマイ
クロストリップ給電線30aの合成点H1 で合成した
後、同相合成装置28に供給し、また第2アレーアンテ
ナ群25bを構成するマイクロストリップ放射素子24
の各給電点V21〜V24から出力されるV偏波成分をマイ
クロストリップ給電線29bの合成点V2 で合成した
後、同相合成装置28に供給するとともに、給電点H21
〜H24から出力されるH偏波成分をマイクロストリップ
給電線30bの合成点H2 で合成した後、同相合成装置
28に供給する。
【0058】さらに、第3アレーアンテナ群25cを構
成するマイクロストリップ放射素子24の各給電点V31
〜V34から出力されるV偏波成分をマイクロストリップ
給電線29cの合成点V3 で合成した後、同相合成装置
28に供給するとともに、給電点H31〜H34から出力さ
れるH偏波成分をマイクロストリップ給電線30cの合
成点H3 で合成した後、同相合成装置28に供給し、ま
た第4アレーアンテナ群25dを構成するマイクロスト
リップ放射素子24の各給電点V41〜V44から出力され
るV偏波成分をマイクロストリップ給電線29dの合成
点V4 で合成した後、同相合成装置28に供給するとと
もに、給電点H41〜H44から出力されるH偏波成分をマ
イクロストリップ給電線30dの合成点H4 で合成した
後、同相合成装置28に供給する。
【0059】同相合成装置28は、図11に示す如く第
1アレーアンテナ群25aの合成点V1 、H1 から出力
されるV偏波成分とH偏波成分とを取り込んで、低雑音
増幅した後、これらV偏波成分、H偏波成分のいずれか
一方の位相を約90度移相して同相にした後、振幅を等
しくして各々、同相合成することにより、主に軸比の改
善を行なう同相合成回路31aと、第2アレーアンテナ
群25bの合成点V2、H2 から出力されるV偏波成分
とH偏波成分とを取り込んで、低雑音増幅した後、これ
らV偏波成分、H偏波成分のいずれか一方の位相を約9
0度移相して同相にした後、振幅を等しくして各々、同
相合成することにより、主に軸比の改善を行なう同相合
成回路31bと、第3アレーアンテナ群25cの合成点
3 、H3 から出力されるV偏波成分とH偏波成分とを
取り込んで、低雑音増幅した後、これらV偏波成分、H
偏波成分のいずれか一方の位相を約90度移相して同相
にした後、振幅を等しくして各々、同相合成することに
より、主に軸比の改善を行なう同相合成回路31cとを
備えている。
【0060】さらに、同相合成装置28は、第4アレー
アンテナ群25dの合成点V4 、H4 から出力されるV
偏波成分とH偏波成分とを取り込んで、低雑音増幅した
後、これらV偏波成分、H偏波成分のいずれか一方の位
相を約90度移相して同相にした後、振幅を等しくして
各々、同相合成することにより、主に軸比の改善を行な
う同相合成回路31dと、これらの各同相合成回路31
a〜31dから出力されるVH合成信号を取り込み、同
相合成することにより、主にビーム指向性の制御を行な
う同相合成回路40とを備えている。4個の同相合成回
路31a〜31dによって第1段階の同相合成部41が
構成され、同相合成回路40によって第2段階の同相合
成部42が構成されている。
【0061】そして、この同相合成装置28では、アレ
ーアンテナ21を構成する第1アレーアンテナ群25a
〜第4アレーアンテナ群25dの各合成点V1 〜V4
ら出力されるV偏波成分と、第1アレーアンテナ群25
a〜第4アレーアンテナ群25dの各合成点H1 〜H4
から出力されるH偏波成分とを取り込み、4個の同相合
成回路31a〜31dによって構成される第1段階の同
相合成部41で、低雑音増幅した後、これらV偏波成
分、H偏波成分のいずれか一方の位相を移相して同相に
するとともに、振幅を等しくした後、同相合成して、4
個のVH合成信号を生成し、さらに1つの同相合成回路
40によって構成される第2段階の同相合成部42で、
第1段階の同相合成部41から出力される4つのVH合
成信号を同相合成して、1つの受信信号を生成する。
【0062】このようにこの第4の実施形態では、アレ
ーアンテナ21を構成する第1アレーアンテナ群25a
〜第4アレーアンテナ群25dの各合成点V1 〜V4
ら出力されるV偏波成分と、第1アレーアンテナ群25
a〜第4アレーアンテナ群25dの各合成点H1 〜H4
から出力されるH偏波成分とを取り込み、4個の同相合
成回路31a〜31dによって構成される第1段階の同
相合成部41で、低雑音増幅した後、これらV偏波成
分、H偏波成分のいずれか一方の位相を移相して同相に
するとともに、振幅を等しくして同相合成し、さらに1
つの同相合成回路40によって構成される第2段階の同
相合成部42で、第1段階の同相合成部41から出力さ
れる4つのVH合成信号を同相合成して、1つの受信信
号を生成するようにしたので、斜め入射の電波に対する
受信効率を高めることができ、これによって乗用車など
に搭載される移動体衛星放送受信装置の高さを大幅に低
くすることができる。
【0063】また、この第4の実施形態では、直交する
2つの直線偏波の組み合わせで円偏波を受信するアレー
アンテナ21を使用し、このアレーアンテナ21で得ら
れた各V偏波成分と各H偏波成分とを低雑音増幅した
後、アクティブ回路による同相合成を行なう方式である
ことから、等振幅同相合成により逆旋偏波成分をキャン
セルすることでき、これによって等価的に偏波識別度を
良好な状態にすることができ、パッシブ回路の円偏波ア
ンテナで問題になっていた軸比特性の制約を無くすこと
ができる。
【0064】さらに、この第4の実施形態では、各マイ
クロストリップ放射素子24上に誘電体26a〜26d
を装荷し、斜め方向から到来する電波に対する各マイク
ロストリップ放射素子24の利得を向上させているの
で、マイクロストリップ放射素子24の素子数を少なく
しながら、所要の利得を確保することができ、これによ
ってアレーアンテナ21の小型化を図ることができる。
【0065】なお、この第4の実施形態では、各マイク
ロストリップ放射素子24上に帯状の誘電体26a〜2
6dを配置して、各マイクロストリップ放射素子24の
指向方向を電波到来方向に向けているが、図8、図9に
示すようなパラサイト素子17を使用して、各マイクロ
ストリップ放射素子24の指向方向を電波到来方向に向
けるようにしても、同様な効果を得ることができる。
【0066】《第5の実施形態》また、上述した各実施
形態では、1枚の方形パッチを使用してマイクロストリ
ップ放射素子4、24を構成しているが、図12の平面
図、図13の断面図に示す如く裏面にアース板48が設
けられた多層基板45を用いて、V偏波用のマイクロス
トリップ放射素子46と、H偏波用のマイクロストリッ
プ放射素子47とを積層し、これを1つのマイクロスト
リップ放射素子4、24として使用するようにしたアレ
ーアンテナ1、21を用いるようにしても良い。
【0067】この場合、多層基板45を構成する各誘電
体層49、50の比誘電率を約2、これらの各誘電体4
9、50の厚さを0.8mmとすると、12GHz帯で
は、図12、図13に示す寸法諸元となる。
【0068】そして、V偏波用のマイクロストリップ放
射素子46と、H偏波用のマイクロストリップ放射素子
47とを各々、1点給電にしているため、V偏波と、H
偏波との分離度を向上させることができるとともに、各
偏波に合わせた寸法で放射特性を決めることができ、こ
れによって放射特性を決める際の自由度を高めることが
できる。
【0069】次に、図14に示すグラフを参照しなが
ら、図12、図13に示すアレーアンテナ1、21を構
成するV偏波用のマイクロストリップ放射素子46、H
偏波用のマイクロストリップ放射素子47の寸法につい
て、詳細に説明する。
【0070】まず、図14に示すグラフから明らかなよ
うに、一辺の長さをa、他辺の長さをbとし、これら
a、bをa=bとした方形のマイクロストリップ放射素
子51では、E面の放射パターンと、H面の放射パター
ンがずれてしまう。
【0071】これに対し、一辺の長さをaとし、他辺の
長さbをb=2・aとしたマイクロストリップ放射素子
52では、方形のマイクロストリップ放射素子51に比
べて、H面の放射パターンと、E面の放射パターンとを
ほぼ等しくすることができる。
【0072】これによって、このようなマイクロストリ
ップ放射素子52を使用してV偏波用のマイクロストリ
ップ放射素子46などを構成すれば、BS受信での離軸
角が50度付近になっても、E面の利得と、H面の利得
との差(利得差)を僅かにすることができる。この結
果、逆旋偏波をキャンセルするために等振幅にした後、
同相合成を行なう際、方形のマイクロストリップ放射素
子51を使用する場合には、アンテナ利得差が入力信号
のC/Nの差になり、その分だけ、合成後のC/Nが低
下するが、このマイクロストリップ放射素子52のよう
に、E面の利得と、H面の利得との差(利得差)が僅か
であるときには、このような問題が生じないようにする
ことができる。
【0073】なお、12GHz帯では、方形のマイクロ
ストリップ放射素子51の寸法が、a=b=0.36λ
0 (但し、λ0 は自由空間長)であることから、マイク
ロストリップ放射素子52の寸法を、短辺a=4.5m
m、長辺b=9mmにする。
【0074】《第6の実施形態》さらに、上述した各実
施形態では、マイクロストリップ放射素子4、24の上
部側に帯状の誘電体13、26a〜26dを配置する方
法やパラサイト素子17を配置する方法で、斜め方向か
ら到来する電波をマイクロストリップ放射素子4、24
に誘導するようにしているが、図15に示す如く、比誘
電率が異なる第1誘電体層55、第2誘電体層56、第
3誘電体層57を積層した多層誘電体58をマイクロス
トリップ放射素子4、24上に積層し、斜め方向から入
射する電波の反射を少なくしながら、この電波をマイク
ロストリップ放射素子4、24に誘導するようにしても
良い。
【0075】この場合、アレーアンテナ1、21を構成
する各マイクロストリップ放射素子4、24上に積層さ
れる第1誘電体層55〜第3誘電体層57の比誘電率ε
1 〜ε3 を、空間に近い方からマイクロストリップ放射
素子4、24に近くなる程、高くなるように、ε1 <ε
2 <ε3 と設定する。、これにより電波を屈折させてマ
イクロストリップ放射素子4、24への入射角をマイク
ロストリップ放射素子4、24の法線方向(垂直軸方
向)に近づけるとともに、BS受信での仰角中央値とな
るα=38度(仰角範囲を稚内の29度から鹿児島の4
7度とする場合)で、反射が少なくなるように、これら
第1誘電体層55〜第3誘電体層57の厚さt1 〜t3
を設定する。
【0076】この際、電波が入射角θi1=52度(但
し、52度=90度−38度)で最上部にある第1誘電
体層55に入射したとき、第1誘電体層55〜第3誘電
体層557の境界となる点A、点B、点Cでその都度、
屈折させて電波の入射角θi2、θi3が除々に浅くしなが
ら、マイクロストリップ放射素子4、24に到達させ、
さらに第1誘電体層55〜第3誘電体層57間で生じる
反射波成分間の干渉が逆相となる位相条件を満足させる
ために、第1誘電体層55〜第3誘電体層57の比誘電
率ε1 〜ε3 の値として、間に挟まれる誘電体層の比誘
電率を、上下にある誘電体層の比誘電率の幾何平均値に
して、インピーダンス整合変成(振幅条件)を行わせ、
さらに第1誘電体層55〜第3誘電体層57の厚さt1
〜t3 を、第1誘電体層55〜第3誘電体層57間で生
じる反射波成分間の干渉が逆相となる位相条件を満たす
厚さにすることにより、反射波を最小にする。
【0077】次に、図16を参照しながら、このような
条件を満たす第1誘電体層55〜第3誘電体層57の比
誘電率ε1 〜ε3 と、厚さt1 〜t3 との関係について
説明する。
【0078】今、簡単なモデルとして、比誘電率が相互
に異なり、多重反射しない3つの媒質間の干渉について
考える。そして、このモデルにおいて、第1媒質(空気
層)から第2媒質(最上部にある第1誘電体層55)に
入射角θi で入射する電波として、I1 、I2 を考える
と、これら電波I1 、I2 の一部が反射波として、点A
から点O1 へ向かう成分と、点Bから点O2 へ向かう成
分とが発生する。
【0079】このとき、電波I1 、I2 の同相面が線分
AFとなり、点O1 、O2 に向かう反射波の同相面が線
分GBとなり、反射によってこれらの位相関係が変化し
ないことから、これらの成分に干渉が発生しない。
【0080】一方、電波I1 の一部が点Aから第2媒質
に入射する屈折波となり第2、第3媒質間の境界になっ
ている点Cで反射し、点Bを経て点O2 へ出ることか
ら、この反射波が点Bで反射して点O2 へ出る電波I2
の反射波と干渉し、これら2つの反射波の位相関係によ
り反射波の強さが変化する。
【0081】これにより、これらの各反射波の位相関係
が逆相となるように、第2媒質の厚さdを決めれば、点
Bから点O2 への反射波を最小にすることができる。
【0082】この際、電波I1 、I2 の同相面が線分F
Aとなり、第2媒質の屈折波の同相面が線分EBとなる
ため、線分ECと、線分CBとの和が線分EDの長さと
等しくなり、これが相互に干渉する2波間の路長差ΔL
となる。
【0083】したがって、路長差ΔL、位相量ΔΦは、
【数3】 ΔL=2d・cos(θt ) …(9) ΔΦ=n1 ・ΔL …(10) 但し、n1 :屈折率を示す値であり、n1 =√(ε2
ε1 )となり、第2媒質の厚さdを、ΔΦ=π、すなわ
ち2分の1波長となる厚みにすれば、逆相条件を満たす
ことができる。
【0084】これにより、 d=(λ/4n1 )/cos(θt ) …(11) θt =sin-1(n1 -1・sin(θi ))…(12) 但し、λ:第1媒質での波長 が逆相条件となる。
【0085】多層誘電体45を構成する第1誘電体層5
5〜第3誘電体層57間における各層での反射波につい
ても同様になる。
【0086】この結果、図15の具体例では、第1誘電
体層55〜第3誘電体層57間における各層間の屈折率
の値を21/2 にするとき、これら第1誘電体層55〜第
3誘電体層57の比誘電率、厚さを、 第1誘電体層55 比誘電率ε1 =2 厚さt1 ≒5.4mm 第2誘電体層56 比誘電率ε2 =4 厚さt2 ≒3.4mm 第3誘電体層57 比誘電率ε3 =8 厚さt3 ≒2.3mm にすれば、逆相条件を満たし、反射波を最小にしなが
ら、マイクロストリップ放射素子4、24への入射角を
52度よりはるかに小さい約16度にすることができ、
これによって受信効率を向上させることができる。
【0087】《第7の実施形態》図17は本発明による
円偏波受信アンテナ装置を構成するアレーアンテナを用
いたアンテナ装置の一例を示す斜視図、図18は図17
に示すアンテナ装置の一部拡大側面図である。
【0088】これらの図に示すアンテナ装置61は、長
板状に形成されるアンテナ基台62と、アンテナ基台6
2上に並べて配置される複数のアレーアンテナ63と、
これらの各アレーアンテナ63を電波の到来方向に傾斜
させた状態でアンテナ基台62に固定する複数の支持部
材67とを備えており、アンテナ基台62の長手方向の
軸を電波到来方向に向けることにより、各アレーアンテ
ナ63によって電波を受信し、これによって得られたV
偏波成分と、H偏波成分とを同相合成装置に供給し、受
信信号を生成させる。
【0089】この場合、各アレーアンテナ63は、長板
状に形成される誘電体基板64と、この誘電体基板64
の裏面に形成されるアース板65と、上述したマイクロ
ストリップ放射素子4、24と同様な構造で、高さ方向
に1素子、横方向に4素子を配置され、誘電体基板64
の表面に形成される1×4個のマイクロストリップ放射
素子66とを備えている。
【0090】この場合、各アレーアンテナ63の傾き角
度を小さくするため、各マイクロストリップ放射素子6
6上に、必要に応じて上述した誘電体13、26a〜2
6d、多層誘電体58、パラサイト素子17が装荷され
る。
【0091】これにより、マイクロストリップ放射素子
66の各辺の長さを9mmにした12GHz帯用でも、
アレーアンテナ63の高さを1cmにすることができ、
これによってアンテナ装置61全体の高さを低く抑える
ことができる。
【0092】《第8の実施形態》また、上述した各実施
形態では、各マイクロストリップ放射素子4、24とし
て、方形のものを使用しているが、図19に示す如く直
交方向に給電点V11と、給電点H11とを設けた円形のマ
イクロストリップ放射素子70を使用するようにして
も、上述した各実施形態と同様な効果を得ることができ
る。
【0093】この場合、円形のマイクロストリップ放射
素子70については、文献2(文献2:最新平面アンテ
ナ技術;羽石 操、(株)総合技術センター、平成5年
3月25日発行)などに記載されている円形放射素子の
設計手法など、確立されている技術を用いて、マイクロ
ストリップ放射素子の設計を行なう。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように各請求項記載の発明
によれば、斜め入射の電波に対する受信効率を高めるこ
とができ、これによって乗用車などに搭載される移動体
衛星放送受信装置の高さを大幅に低くすることができ
る。
【0095】また、直交する直線偏波の組み合わせで円
偏波を受信するアレーアンテナを使用し、各受信信号を
低雑音増幅した後、アクティブ回路による同相合成を行
なう方式であることから、等振幅同相合成により、逆旋
偏波成分をキャンセルすることができ、これによって等
価的に偏波識別度の良好な状態を実現させるることがで
きるとともに、パッシブ回路の円偏波素子アンテナで問
題になっていた軸比特性の制約を無くすことができる。
【0096】さらに、誘電体を装荷した際には、斜め方
向入射の電波に対する利得を改善することができ、これ
によって少ない素子数のアンテナで所要の利得を確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第1の
実施形態で使用されるアレーアンテナの一例を示す平面
図である。
【図2】図1に示す円偏波受信アンテナ装置の第1の実
施形態で使用される同相合成装置の一例を示すブロック
図である。
【図3】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第2の
実施形態で使用されるアレーアンテナの一例を示す平面
図である。
【図4】図3に示すアレーアンテナの断面図である。
【図5】図3、図4に示すアレーアンテナにおいて誘電
体を装荷したときの効果を説明するための図である。
【図6】図3、図4に示すアレーアンテナにおいて誘電
体を装荷していないときにおける、マイクロストリップ
放射素子の一辺の両端間に生じる位相差を説明するため
の図である。
【図7】図5、図6の関係を基に、誘電体を装荷したと
きの効果を説明するベクトル図である。
【図8】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第3の
実施形態で使用されるアレーアンテナの一例を示す平面
図である。
【図9】図8に示すアレーアンテナの断面図である。
【図10】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第4
の実施形態で使用されるアレーアンテナの一例を示す平
面図である。
【図11】図10に示す円偏波受信アンテナ装置の第4
の実施形態で使用される同相合成装置の一例を示すブロ
ック図である。
【図12】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第5
の実施形態で使用されるパラサイト素子を使用したマイ
クロストリップ放射素子の一例を示す平面図である。
【図13】図12に示すパラサイト素子を使用したマイ
クロストリップ放射素子によって構成されるアレーアン
テナの断面図である。
【図14】図12、図13に示すアレーアンテナを構成
するV偏波用のマイクロストリップ放射素子、H偏波用
のマイクロストリップ放射素子の寸法を説明するための
グラフである。
【図15】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第6
の実施形態で使用される多層誘電体を装荷したマイクロ
ストリップ放射素子の一例を示す断面図である。
【図16】図15に示す第1〜第3誘電体層の比誘電率
ε1 〜ε3 と、厚さt1 〜t3 との関係を説明するため
の図である。
【図17】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第7
の実施形態を構成するアレーアンテナを用いたアンテナ
装置を示す斜視図である。
【図18】図17に示すアンテナ装置の一部拡大側面図
である。
【図19】本発明による円偏波受信アンテナ装置の第8
の実施形態で使用される円形のマイクロストリップ放射
素子の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 アレーアンテナ(斜め受信アレーアンテナ) 2 誘電体基板 3 アース板 4 マイクロストリップ放射素子 5 同相合成装置 6,7,8 同相合成回路 10 第1段階の同相合成部 11 第2段階の同相合成部 12 第3段階の同相合成部 13 帯状の誘電体(帯状の誘電体導波路) 14 空気層 16 板状の誘電体層 17 パラサイト素子 21 アレーアンテナ(斜め受信アレーアンテナ) 22 誘電体基板 23 アース板 24 マイクロストリップ放射素子 25a〜25d 第1アレーアンテナ群〜第4アレーア
ンテナ群(単位アンテナ) 26a〜26d 帯状の誘電体(帯状の誘電体導波路) 28 同相合成装置 29a〜29d,30a〜30d マイクロストリップ
給電線 31a〜31d,40 同相合成回路 41 第1段階の同相合成部 42 第2段階の同相合成部 45 多層基板 46 V偏波用のマイクロストリップ放射素子 47 H偏波用のマイクロストリップ放射素子 48 アース板 49,50 誘電体層 51,52 マイクロストリップ放射素子 55〜57 第1〜第3誘電体層 58 多層誘電体(多層誘電体導波路) 61 アンテナ装置 62 アンテナ基台 63 アレーアンテナ 64 誘電体基板 65 アース板 66 マイクロストリップ放射素子 67 支持部材 70 円形のマイクロストリップ放射素子
フロントページの続き (72)発明者 外山 昇 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のマイクロストリップ放射素子を有
    するアレーアンテナと、 前記全てのマイクロストリップ放射素子のV偏波用給電
    点から出力されるV偏波成分とH偏波用給電点から出力
    されるH偏波成分とを取り込み、これらV偏波成分、H
    偏波成分の振幅を等しくして各マイクロストリップ放射
    素子毎に同相合成する手段と、この同相合成動作で得ら
    れた受信信号を指向方向に応じてさらに同相合成する手
    段とを備えて、斜め方向から入射する円偏波を高感度で
    受信する同相合成装置と、 を具備することを特徴とする円偏波受信アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の円偏波受信アンテナ装
    置において、 前記アレーアンテナは、 該アレーアンテナの放射面上に、各マイクロストリップ
    放射素子の電波到来方向に近い側の約半分を覆うように
    帯状の誘電体導波路を互いに平行に配置し、これらの各
    誘電体導波路に直交する方向で、アレーアンテナ面に対
    し、斜め方向からの電波に対する受信感度を高くした斜
    め受信アレーアンテナであることを特徴とする円偏波受
    信アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の円偏波受信アンテナ装
    置において、 前記斜め受信アレーアンテナを構成する誘電体導波路に
    代えて、各マイクロストリップ放射素子全体を覆う誘電
    体を配置するとともに、この誘電体上の各マイクロスト
    リップ放射素子の真上を中心として、各マイクロストリ
    ップ放射素子の1辺の長さの1/10程度電波到来方向
    にずれた位置に、各マイクロストリップ放射素子の大き
    さと同一、またはほぼ同一の大きさを持つパラサイト放
    射素子を配置することを特徴とする円偏波受信アンテナ
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の円偏波受
    信アンテナ装置において、 前記アレーアンテナまたは斜め受信アレーアンテナを構
    成する各マイクロストリップ放射素子のうち、電波到来
    方向と直交する方向に配置された各マイクロストリップ
    放射素子を単位アンテナとし、各マイクロストリップ放
    射素子のV偏波用給電点、H偏波用給電点を単位アンテ
    ナ毎にマイクロストリップ給電線で相互に接続して、前
    記単位アンテナに含まれる各マイクロストリップ放射素
    子から出力されるV偏波成分、H偏波成分を前記マイク
    ロストリップ給電線の合成点V、Hで合成し、 前記同相合成装置は、前記各単位アンテナの合成点V、
    Hから出力されるV偏波成分、H偏波成分の振幅を等し
    くして各単位アンテナ毎に同相合成するとともに、この
    同相合成動作で得られた受信信号を指向方向に応じてさ
    らに同相合成して、斜め方向から入射する円偏波を高感
    度で受信することを特徴とする円偏波受信アンテナ装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3、4のいずれかに記載
    の円偏波受信アンテナ装置において、 前記アレーアンテナまたは斜め受信アレーアンテナを構
    成する各マイクロストリップ放射素子は、多層基板の上
    面、下面に分けて配置され、必要な放射パターンに応じ
    た形状にされた2枚の放射素子から構成されることを特
    徴とする円偏波受信アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 請求項2、3、4、5のいずれかに記載
    の円偏波受信アンテナ装置において、 前記斜め受信アレーアンテナは、各マイクロストリップ
    放射素子の上部に比誘電率が異なる複数の誘電体層によ
    って構成される多層誘電体導波路を配置し、かつこの多
    層誘電体導波路によって斜め方向からの到来電波を屈折
    させて、前記各マイクロストリップ放射素子への入射角
    を法線方向に近づけるとともに、反射波を少なくするよ
    うに、前記多層誘電体導波路を構成する各誘電体層の比
    誘電率、厚さを設定することを特徴とする円偏波受信ア
    ンテナ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5、6のいずれ
    かに記載の円偏波受信アンテナ装置において、 前記アレーアンテナまたは斜め受信アレーアンテナを構
    成する各マイクロストリップ放射素子を電波到来方向に
    傾けて、受信感度を大きくしたことを特徴とする円偏波
    受信アンテナ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6、7のい
    ずれかに記載の円偏波受信アンテナ装置において、 前記アレーアンテナまたは斜め受信アレーアンテナを構
    成する各マイクロストリップ放射素子は、正方形のマイ
    クロストリップ放射素子または円形のマイクロストリッ
    プ放射素子によって構成されることを特徴とする円偏波
    受信アンテナ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217638A (ja) * 2001-01-23 2002-08-02 Mitsubishi Electric Corp アンテナ装置
JP2008072701A (ja) * 2006-08-14 2008-03-27 Toto Ltd 高周波センサ装置
JP2018536337A (ja) * 2015-10-13 2018-12-06 華為技術有限公司Huawei Technologies Co.,Ltd. マルチセクタmimoアクティブ・アンテナ・システムおよび通信デバイス

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