JPH09198524A - 漸進的メッシュ - Google Patents

漸進的メッシュ

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JPH09198524A
JPH09198524A JP9003755A JP375597A JPH09198524A JP H09198524 A JPH09198524 A JP H09198524A JP 9003755 A JP9003755 A JP 9003755A JP 375597 A JP375597 A JP 375597A JP H09198524 A JPH09198524 A JP H09198524A
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  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリゴンメッシュによる3次元幾何学的物体
の能率的で損失がない連続的解像度表現を提供する。 【解決手段】 3次元幾何学的物体を粗い精細レベルに
おいて近似する複数の頂点および複数の面を有する基本
ポリゴンメッシュを特定し、前記基本ポリゴンメッシュ
に連続的に適用した場合、前記3次元幾何学的物体を漸
進的により高い精細レベルにおいて近似するポリゴンメ
ッシュの連続を発生するメッシュ精細化変換の組のシー
ケンスを特定する漸進的メッシュ表現を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、コンピュ
ータグラフィックにポリゴンメッシュを使用する幾何学
モデリングに関係し、特に、詳細レベルが変化するポリ
ゴンメッシュモデルの表示、記憶および伝送を最適化す
る技術に関係する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータグラフィックスにおけるモ
デルは、しばしば、三角形メッシュを使用して表現され
る。幾何学的に、三角形メッシュ(例えば、図6の三角
形メッシュの例の部分)は、互いにエッジに沿って結合
された三角形面から成る断片状線状表面である。以下の
論考において、三角形メッシュのジオメトリを、タプル
(K,V)によって表し、ここで、Kを、メッシュ単一
性(すなわち、頂点、エッジおよび面の隣接)の接続性
を特定する単体複体とし、V={vb1 ,...,vb
m }(符号に添えたbは、その符号が太文字であること
を示すものとする)をRb3 における前記メッシュの形
状を規定する頂点位置vbj =(xj ,y j ,zj )の
組とする。より正確には、パラメトリック領域、|K|
⊂Rbm は、Kの各々の頂点をRbm のカノニカル基本
ベクトルと同一に扱うことによって構成し、前記メッシ
ュを、画像、φV (|K|)として規定し、ここで、φ
V :Rbm →Rb3 を線型マップとする。(例えば、H.
Hoppe他による、「Mesh Optimization 」1993 Compute
r Graphics Proceedings 19-26を参照されたい。)三角
形メッシュの頂点(例えば、図6のメッシュ80の頂点
82−89)を、v1,...,vm として示し、エッ
ジ(例えば、92−95)を、隣接した頂点の対によっ
てe={vj ,vk }として示し、面(例えば、面10
0−107)を、相互接続された頂点の三つ組によって
f={vj ,vk ,vl }として示す。
【0003】代表的なコンピュータグラフィック用途に
おいて、ジオメトリ(すなわち、上述した単体複体およ
び頂点位置タプル(K,V))以外の面の外観の属性
も、前記メッシュに関係する。これらの属性を、2つの
タイプ、離散属性およびスカラ属性に分類することがで
きる。離散属性は、通常、前記メッシュの面に関係す
る。共通離散属性である材料指示子は、前記メッシュの
面のレンダリングにおいて使用されるシェーダ関数を、
シェーダ関数の全体的なパラメータのいくつかと同様に
決定する。例として、普通のシェーダ関数は、指定され
たテクスチャマップ内の簡単なルックアップを含む。
(例えば、S. Upstill, The RenderMan Companion (Ad
dison-Wesley 1990 )を参照されたい。)
【0004】多くのスカラ属性は、しばしばメッシュに
関係し、拡散色(r,g,b)、法線(nx ,ny ,n
z )およびテクスチャ座標(n,v)を含む。より一般
的に、これらの属性は、メッシュ面において規定される
シェーダ関数のローカルパラメータを指定する。スカラ
領域における不連続を攻略するために、隣接面が異なっ
たシェーディング関数を有するかもしれないため、スカ
ラ属性はメッシュの頂点に関係せず、そのコーナに関係
するのが一般的である。(例えば、Apple Computer, In
c., 3d Graphics Programming with QuickDraw 3d (Ad
dison-Wesley 1995 )を参照されたい。)コーナは、
(頂点,面)タプルとして規定される。コーナc=(v
j ,fk )におけるスカラ属性s(v,f) は、頂点vにお
ける面fに対するシェーディングパラメータを特定す
る。例として、折り目(滑らかでない法線領域を横切る
面における曲線)をモデル化するために、メッシュにお
ける曲線(エッジの連続)を指定し、その経路に沿った
各々の頂点において、前記曲線は、前記コーナを2つの
組に分割し、これらの組の各々に関して1つが関係する
2つの法線が前記コーナに関係する。このようにスカラ
および離散表面属性を有するメッシュを、タプルM=
(K,V,D,S)として示し、ここで、Dを面f=
{vj ,vk ,vl }∈Kに関係する離散属性df の組
とし、SをKのコーナ(v,f)に関係するスカラ属性
(v,f) の組とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】コンピュータグラフィ
ックスにおけるリアリズムの絶え間ない追求において、
高細密ジオメトリックモデルは、急速に一般化した。現
在のモデリングシステムを使用すると、創造者は、融通
がきくモデリング操作(例えば、押し出し、ソリッドジ
オメトリ構造(CSG)および自由形状変形(FE
D))を、ジオメトリックプリミティブ(例えば、不均
一有理化B−スプライン(NURBS)および内在面
(Blobbies))に用いることによって、物体の高細密ジ
オメトリックモデルを形成することができる。(T. Sed
erberg and S. Parry, Free-form Deformation of Soli
d Geometric Models, 1986 Computer Graphics Proceed
ings[FFD]; Rockwood, Real-time Rendering of Trim
med Surfaces, 1989 Computer Graphics Proceedings
[NURBS ]; および、J. Blinn, A Generalization of
Algebraic Surface Drawing, 1982 ACM Transactions o
n Graphics 1(3)235-256[Blobbies]を参照された
い。)表示する目的のために、通常はこれらの創作モデ
ルを、上述した形式の三角形メッシュにモザイク式にす
る。精細なモデルを、物理的物体を構造化ライトシステ
ム、例えば、レーザレンジスキャナによって走査するこ
とによって迅速に得て、メッシュを生成することもでき
る。いずれの場合においても、結果として得られる複雑
なメッシュを、記憶し、伝送し、再現するのは費用が掛
かり、したがって多数の実際的な問題が生じる。
【0006】メッシュ単純化。モデリングおよび走査シ
ステムによって生成されたメッシュは、代表的に表示性
能に関して最適化されない。大部分の用途において、通
常これらの初期メッシュを、ほぼ識別できない近似によ
ってより少ない面に置き換え、レンダリング効率を改善
することができる。現在、コンピュータユーザ(例え
ば、グラフィカルアーティストまたはデザイナ)は、最
適化コンパイラの登場前のアセンブリコードをへたにい
じくり回しているプログラマとほとんど同様に、しばし
ば、このメッシュの手動による調節の責任を負わされ
る。より良い方法は、メッシュ単純化ツールを開発し、
この骨の折れる仕事を自動化することである。他の利益
として、このようなツールは、性能が変化するプラット
フォームに1つのモデルをポーティングすることを可能
にする。
【0007】精細レベル近似。精細なメッシュが見る人
から離れている場合、スクリーンの小さい領域のみを占
めるかもしれない。重要な仕事は、少ない数の画素にし
か影響しないメッシュのレンダリングに労力を費やさな
ければならないことである。代わりに、より粗いメッシ
ュ(すなわち、より少ない頂点および面を有するメッシ
ュ)は、ほぼ同一に見えるであろう。この問題を取り上
げるために、多くのアプリケーションは、種々の精細レ
ベルにおける幾つかの変形のモデルを使用する。物体が
近い場合、十分に精細なメッシュを使用し、物体が遠ざ
かるにつれてより粗い近似を代わりに使う。(T.A. Fun
khouser およびC.H. Sequin, AdaptiveDisplay Algorit
hm for Interactive Frame Rates During Visualizatio
n of Complex Virtual Environments, 1993 Computer G
raphics Proceedings 247-254を参照されたい。)さら
に、所定のモデルの2つの精細レベル間の瞬時の切り換
えは、知覚しうる″ポッピング″表示効果を生じる恐れ
がある。この理由のため、異なった精細レベルを有する
メッシュ間の、幾何形態(geomorphs )と呼ばれる、滑
らかな視覚変化を構成する可能性が望まれる。
【0008】漸進的伝送。複雑なメッシュは、相当な時
間を消費して通信ラインを通じて伝送し、しばしばメッ
シュにおける図形によって画像を視覚的にレンダリング
するのに掛かる時間より長い多くの時間が掛かる。メッ
シュを通信ラインを通じて伝送する場合、データを増加
して受けるごとに、モデルのより良い近似を漸進的に示
す図形をレンダリングするのに類似している。最も簡単
な既知の方法は、個々の三角形を、これらを受ける毎に
描画することであるが、もちろん、これは非常にへたな
方法に思われる。他の先行技術による方法は、連続する
精細レベルの近似を伝送することであるが、これは、追
加の伝送時間を必要とする。
【0009】メッシュ圧縮。モデルを、最も小さいメモ
リ量またはディスク空間に記憶すべきである。この問題
を処理するために2つの直交する方法が存在する。一方
は、上述したように、メッシュ単純化を使用し、モデル
における面の数をその外観が保たれる限りできる限り多
く減少させることである。他方は、メッシュ圧縮であ
り、個々のメッシュが選択されて与えられたモデルを記
憶するために占められる空間を最小化することである。
【0010】選択的精細化。精細表示レベルのより精細
なメッシュに切り換える場合、細部は、モデル表面全体
に均一に追加される。いくつかのモデルに対して、メッ
シュを選択された領域においてのみ精細化することが望
まれる。例えば、利用者が地形モデル全体を保存してる
場合、見る人の近くにおいてのみ、そして視野内におい
てのみ完全に精細に地形を示すことが望ましい。
【0011】これらの問題を解決するための多数のメッ
シュ単純化技術が存在する。G. Turk, Re-Tiling Polyg
onal Surfaces, 1992 Computer Graphics Proceedings
55-64 [以下、″Turk92″]に記載されている技術は、
局部的な曲率の推定によって重み付けした密度によって
メッシュ上に点の組を散在させ、これらの点を基礎とし
て再三角形化する。
【0012】W.J. Schroeder他,Decimation of Triang
le Meshes, 1992 Computer Graphics Proceedings 65-9
7 [以下、″Schroeder-etal92″]およびA. Varshney,
Hierarchical Geometric Approximations, PhD thesi
s, Department of Computer Science , University of
North Carolina at Chapel Hill (1994) [以下、″Ver
shney94″]の双方は、メッシュから頂点を反復的に除
去し、結果として生じる穴を再三角形化する技術を開示
している。Vershney94における技術は、ユーザが指定し
た許容差に対する近似の最大誤差を、元のメッシュに対
して2つのオフセット表面を規定し、組み合わせ探索を
使用することによって制限することができる。
【0013】H. Hoppe他,Mesh Optimization, 1993 Co
mputer Graphics Proceedings 19-26 [以下、Hoppe93
]は、メッシュ最適化と呼ばれる技術を開示してお
り、これは、任意の元のメッシュを、エッジ折り畳み、
エッジ分割およびエッジ交換を含む組から選択した連続
的な変換を行うことによって、エネルギ関数が最小にな
るように単純化する。精度の軸26および簡単さの軸2
7を有する図2のグラフ25によって示すように、この
エネルギ関数は、精度と簡単さとの競争のゴールを、元
のメッシュから点の密な組を標本化し、これらの点を使
用して 選択された変換により結果として得られるより
単純なメッシュと元のメッシュとの間の距離の計量を規
定することによって、明白にモデル化する。
【0014】さらに特に、Hoppe93 において記載されて
いるメッシュ最適化方法の目的は、点xi ∈Rb3 の組
Xに正確に一致し、少ない数の頂点を有するメッシュM
=(K,V)を見つけることである。この問題は、精度
および簡単さのエネルギ関数、 E(M)=Edist(M)+Erep (M)+Espring(M) (1) の最小化として計算され、距離エネルギ関数の項、 Edist(M)=Σi 2 (xi ,φv (|K|)) (2) は、メッシュからの点の距離の二乗の合計を示し(すな
わち、精度の軸26に沿った測定)、表示エネルギの
項、 Ecrep(M)=crep m (3) は、Mにおける頂点の番号m(すなわち、簡単さの軸2
7に沿った測定)を課する。
【0015】第3の項、弾性エネルギEspringを導入
し、前記最適化の問題を秩序立てる。メッシュの各々の
エッジにおいて静止長ゼロで張力κのスプリングが位置
することに相当し、
【数1】 である。
【0016】Hoppe93 は、外側ループおよび内側ループ
を有する重なった最適化方法を使用するエネルギ関数E
(M)の最小化を記載している。外側ループにおいて前
記方法は、メッシュの結合性Kに関して、3つの可能な
メッシュ変換、すなわち、エッジ折り畳み、エッジ分割
およびエッジ交換の組をランダムに試みることによって
最適化する。この変換の組は、と同じトポロジカル形
式のどのような単体複体もこれらの変換のシーケンスに
よって到達しうるという意味において完全である。各々
の候補のメッシュ変換K→Kbに関して、上述した連続
的な最適化は、新たな結合性K′が受ける最小のEであ
るEKD(ここでKDは、K′を表す)を計算する。ΔE=
KD−EK が負であることが分かった場合、前記メッシ
ュ変換を行う(焼きなまし法をシミュレートするゼロ温
度に類似する)。
【0017】各々の候補のメッシュ変換に対して行われ
る内側ループにおいて、前記方法は、頂点位置Vに関し
て最適化することによって、EKD=minV
dist(V)+Espring(V)を計算する。効率のため
に、実際にはアルゴリズムは1つの頂点位置vbs のみ
を最適化し、K→Kbによって作用される付近に突き出
した点の部分集合xのみを考慮する。
【0018】Hoppe93 において規則化弾性エネルギ項E
spring(M)が見られ、これは初期段階の最適化におい
て最も重要である。したがって、前記最適化方法は、上
述した重なり最適化方法を、バネ定数κを減少するスケ
ジュールによって反復的に累乗することによって、最高
の結果を達成する。
【0019】Hoppe93 は、メッシュ単純化ツールとして
のこのメッシュ最適化方法の使用も説明している。初期
メッシュ(例えば図1(a)に示す例としての初期の
任意のメッシュ)の近似を与えると、点Xの密集した組
を、Mbの頂点において標本化し、その面全体において
ランダムに標本化する。次に前記最適化方法は、初期メ
ッシュを開始メッシュとして呼び出す。前記最適化方
法は、表現定数Crepの設定を変化させることによっ
て、可能なメッシュ38の空間を通る異なった経路34
−36を選択し、これによって、精度および簡単さの異
なったトレードオフによる最適化メッシュMb 、Mc
よびMd を発生することができる。例えば、図1(b−
d)は、例としての元の任意のメッシュ(図1(a))
から、表現定数Crep の異なった値に対するHoppe93 の
先行技術のメッシュ最適化方法によって発生した3つの
例としての最適化メッシュMb 、Mc およびMd の図形
を示す。
【0020】J. RossignacおよびP. Borrel, Multi-res
olution 3D Approximations for Rendering Complex Sc
enes, Modeling in Computer Graphics 455-465 (Sprin
gverlag, New York 1993) [以下、″Rossignac--Borre
l93 ″]は、空間的な格納を使用することによってモデ
ルの頂点を合併する技術を記載している。これらの方法
の独特な特徴は、モデルのトポロジカルな形式を前記プ
ロセスにおいて変更できることである。これらの方法は
極めて高速であるが、これらは曲率のようなジオメトリ
ックな品質を無視することから、これらの近似は最適か
らは程遠い。
【0021】上述したメッシュ単純化技術は、これらの
単純化方法を数回連続的に用いることによって単純化モ
デルの離散的な階級を形成する。Turk92およびRossigna
c--Borrel93 の双方は、このように形成されるモデルの
離散的な組の間の幾何形態を構成することができる。
【0022】より最近、M. Lounsbery他, Multiresolut
ion analysis for surfaces of arbitrary topological
type, Technical Report 93-10-05b, (Department of
Computer Science and Engineering, University of Wa
shington, January 1994) [以下、Lounsbery-etal94]
は、任意のトポロジカル形式の表面に対する多解像度分
析の概念を一般化した。M. Eck他, Multiresolution An
arysis of ArbitraryMeshes, 1995 Computer Graphics
Proceedings 173-182[以下、″Eck95 ″]は、この小
波を基礎とする多解像度方法を、任意のメッシュの近似
にどのように適用することができるかを記載している。
これらは、最初に、簡単な変域におけるメッシュのパラ
メータ表現を構成し、次に、このパラメータ表現を小波
の基礎において拡張する。これらは、元のメッシュとな
んらかの近似との間の最大誤差を制限することができ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明において、上述し
た問題を、漸進的メッシュ(″PM″)表現と呼ばれる
フォーマットを使用して、任意のポリゴンメッシュ
図形を、記憶し、伝送し、レンダリングする方法および
装置によって解決する。この漸進的メッシュ表現は、任
意のポリゴンメッシュを、多くのより粗いメッシュM0
と、M0 をどのように増分的に精細化して元のメッシュ
=Mn に精確に戻すかを示すnの細部記録のシーケン
スとして表す。本発明の図示した実施例において、これ
らの記録の各々は、前期メッシュに追加の頂点を付加す
る基本的なメッシュ変換である頂点分割に関係する情報
を記憶する。したがってのPM表現は、精度が増加す
るメッシュの連続的なシーケンスM0 ,M1 ,...,
n を規定し、ここからある所望の複雑性を有する精細
レベル近似を能率的に復旧することができる。さらに、
滑らかな視覚的推移(幾何形態)を、あるこのような2
つのメッシュ間に能率的に構成することができる。加え
て、PM表現は、それ自体の簡潔な符号化を提供する
漸進的伝送を当然支持し、能率的な選択的精細化を支持
する。要するに、PM表現は、能率的で損失がない連続
的解像度表現を提供する。
【0024】本発明は、所定のメッシュからPM表現
を構成する新たな単純化手順も提供する。従来の単純化
手順と異なり、この手順は、メッシュ表面のジオメトリ
そのものを保存することを要求しないが、その表面に関
係する離散的およびスカラ属性によって規定されるその
全体的な外観も保存することを要求する。
【0025】上述した先行技術のメッシュ単純化技術に
関して、Eck95 の多解像度分析(MRA)方法は、PM
表現といくつかの類似点を有する。MRA方法も、簡単
な基本メッシュを、前期モデルに遡って細部を漸進的に
付加する情報のストリームと共に記憶する。MRA方法
は同様に、そこからある複雑さの近似を抽出することが
できる連続的解像度表現を発生する。しかしながら、本
発明のPM表現は、先行技術のMRA方法とは多くの相
違点を有し、これに対して多くの利点を有する。
【0026】第1に、MRA方法は、基本メッシュの面
を反復的に分割する変換を指定する小波の形態の細部項
を使用する。これは、この細部項すなわち小波を、再分
結合性を有する領域に置くことを必要とする。結果とし
て、最も高いものを含む各々の精細レベルの近似は、メ
ッシュの制限されたクラス(再分結合性を有するこれ
ら)に属する必要がある。任意の初期メッシュ(任意
の結合性を有する)は、ε公差内に対してのみ近似的に
再生することができ、精確には再生できない。
【0027】対照的に、本発明のPM表現は損失がな
い。各々の細部記録は、どのような任意の結合性を有す
る漸進的メッシュ(PM表現のMi ,i<n)も発生す
ることができる、完全なメッシュ精細化変換である。結
果として、漸進的メッシュは、MRA方法の相対する近
似メッシュよりも大幅に良好な元の任意のメッシュ
ジオメトリ的近似である。さらに、連続的解像度の群に
おける最高精細化モデルMn は、精確に元の任意のメッ
シュである。(例えば、図4(a−d)において示す
実例としてのMRA方法メッシュを、図7(a−d)に
おいて示す実例としてのPM表現メッシュと比較された
い。)
【0028】加えて、MRA方法は、表面の折り目(交
差する表面が滑らかでない表面上の曲線)を、これらの
折り目が基本(最低精細レベル)メッシュのエッジにパ
ラメータ的に沿った位置に生じなければ、能率的に処理
することができない。しかしながら本発明によって構成
される漸進的メッシュは、メッシュ表面上のどこにで
も、どのような精細レベルにおいても表面の折り目を導
入することができる。
【0029】加えて、PM表現は、表面に関する連続
的、断片状連続的および離散的な外観属性を獲得するこ
とができる。このような属性は、拡散色、法線、テクス
チャ座標、材料指示子およびシェーダパラメータを含
む。不連続を有する関数を表すために、従来のMRA方
法は、断片状定数基本関数を使用できたが、この場合、
結果として得られる近似は、連続的に満足する基本関数
がないことから、多すぎる不連続を有する。(例えば、
P. Schroder およびW. Sweldens, Spherical Wavelets:
Efficiently Representing Functions on the Sphere,
1995 Computer Graphics Proceedings 161-172 (the H
aar wavelet basis)を参照されたい。)さらに、どのよ
うにMRAを拡張し、離散属性を獲得できるようにする
かは、現在明らかではない。
【0030】最後に、本発明のPM表現は、異なった離
散属性を有するどのような2つの精細レベルメッシュ間
の幾何形態も許可する。これは、従来のMRA方法によ
っては不可能である。
【0031】本発明の追加の特徴および利点は、以下の
添付した図の参照に続く図示した実施例の詳細な説明か
ら明らかになるであろう。
【0032】
【発明の実施の形態】図5を参照すると、本発明の説明
する実施例に関する動作環境は、メモリシステム56、
入力装置58および出力装置60に結合した少なくとも
1つの高速処理ユニット(CPU)を具えるコンピュー
タ52を有するコンピュータシステム50である。これ
らの要素を、少なくとも1つのバス構造62によって相
互接続する。
【0033】説明するCPU54は、よく知られている
設計のものであり、計算を行うALU64と、データお
よび命令を一時的に記憶するレジスタの集まり66と、
システム50の動作を制御する制御ユニット68とを含
む。CPU54を、DigitalによるAlpha と、MIPS Tech
nology 、NEC 、IDT 、Siemens および他によるMIPS
と、Intel および、Cyrix 、AMD およびNexgenを含む他
によるx86 と、IBM およびMotorolaによるPowerPc とを
含む、種々のアーキテクチャのいずれかを有するプロセ
ッサとしてもよい。
【0034】メモリシステム56は、一般に、ランダム
アクセスメモリ(RAM)およびリードオンリメモリ
(ROM)半導体装置のような媒体の形態の高速メイン
メモリ70と、フロッピディスク、ハードディスク、テ
ープ、CD−ROM、フラッシュメモリ、等、および電
気、磁気、光または他の記録媒体を使用してデータを記
憶する他の装置のような長期記憶媒体の形態の二次記憶
部72とを含む。メインメモリ70は、表示装置によっ
て画像を表示するビデオ表示メモリを含むこともでき
る。当業者は、メモリ56が種々の記憶容量を有する種
々の代わりの構成要素を具えてもよいことを認めるであ
ろう。
【0035】入力および出力装置58、60も、よく知
られているものとする。入力装置58は、キーボード、
マウス、物理的変換器(例えば、マイクロホン)、等を
具えることができる。出力装置60は、ディスプレイ、
プリンタ、変換器(例えば、スピーカ)、等を具えるこ
とができる。ネットワークインタフェースまたはモデム
のようないくつかの装置は、入力および/または出力装
置として使用することができる。
【0036】当業者にはよく知られているように、コン
ピュータシステム50は、オペレーティングシステム
と、少なくとも1つのアプリケーションプログラムとを
さらに含む。前記オペレーティングシステムを、前記コ
ンピュータシステムの動作および資源の割り当てを制御
するソフトウェアの組とする。前記アプリケーションプ
ログラムを、前記オペレーティングシステムによって利
用可能にされたコンピュータ資源を使用して、ユーザが
望むタスクを行うソフトウェアの組とする。これらの両
方は、前記説明するメモリシステム56内に存在する。
【0037】コンピュータプログラムの当業者の慣習に
よって、本発明を、違うと示した場合を除いては、コン
ピュータシステム50によって行われるふるまいおよび
動作の象徴的な表現の参照と共に、以下に説明する。こ
のようなふるまいおよび動作を、コンピュータが実行し
ているものとして後に言及する。前記ふるまいおよび動
作の象徴的な表現が、他の信号処理に加え、それによっ
て前記コンピュータシステムの動作を再構成または他の
変更をする、データビットを表す電気信号のCPU54
による前記電気信号の表示の変換または減少を引き起こ
す操作と、メモリシステム56中のメモリ位置における
データビットの保存とを含むことは明らかであろう。デ
ータビットが含まれるメモリ位置は、前記データビット
に対応する各々の電気、磁気または光特性を有する物理
的位置である。″指定する″という言葉を、物理的物
体、活動、特性または特徴、および関係に言及するの
に、後に使用する。
【0038】メッシュの概略。ここで、図6を参照する
と、コンピュータシステム50(図5)は、変化する精
細レベルにおけるポリゴンメッシュとしてグラフィック
ス描写するために、漸進的メッシュ(PM)表現を使用
して3次元物体をモデル化する。簡単にするために、説
明した実施例におけるPM表現は、三角形メッシュ(上
述した、″本発明の背景および要約″を参照されたい)
において作用する。この説明した実施例のPM表現を、
慣例的な三角形化処理(例えば、エッジを付加し、3つ
より多くの辺を有するメッシュのポリゴン面を三角形面
に再分する)を使用する、より一般的なメッシュの三角
形メッシュへの第1の変換によって、nの辺の面を含
み、穴を有する面を含むようなより一般的なメッシュに
作用させることができる。代わりに、(上述した)エッ
ジ折り畳み変換を、3つより多くの辺を有するポリゴン
面の辺に用いて、三角形メッシュを発生することもでき
る。より複雑なデータ構造という犠牲をはらって、PM
表現を、本発明の他の実施例において一般化し、より一
般的なメッシュに直接(すなわち、先の三角形化なし
に)作用させることができることも認識すべきである。
【0039】漸進的メッシュ表現の概略。再び、図1お
よび2を参照すると、Hoppe93 (上述した本発明の背景
および要約を参照されたい)は、初期メッシュのはる
かにより簡単なメッシュへの近似に使用することができ
るメッシュ最適化方法を記載している。このメッシュ最
適化方法は、(図2のグラフの参照と共に論考したよう
に)可能なメッシュの空間を3つのメッシュ変換、すな
わち、エッジ折り畳み、エッジ分割およびエッジ交換の
組を連続的に用いることによって横切る。
【0040】図6の参照によって、本発明者は、実際
に、これらの変換のうちの1つ、ここではecol
({vs ,vt })として示すエッジ折り畳みが、有効
なエッジ単純化に関して十分であることを発見してい
る。説明のために、エッジ折り畳み変換110は、メッ
シュ80の2つの隣接する頂点vs 86およびvt 89
を1つの頂点vs 86′に統合し、結果としてより単純
なメッシュ112を形成する。元のメッシュ80の頂点
t 89と、2つの隣接する面{vs ,vt ,vl }1
00および{vs ,vt ,vr }101とは、この処理
において消える。位置vbsが、新たな統合頂点86′
に対して指定される。
【0041】このようにして、初期メッシュ=M
n を、より粗いメッシュM0 に、nの連続的なエッジ折
り畳み変換のシーケンス、すなわち、 (=Mn )ecoln-1 →Mn-1 ... ecol1 →M1ecol0→M0 (5) によって(上記でより完全に記述したメッシュ単純化方
法によるように)単純化することができる。エッジ折り
畳み変換の個々のシーケンスは、近似するメッシュ
i 、i<nの品質を決定するため、慎重に選択すべき
である。ここで、m0をM0 における頂点の数とし、メ
ッシュMi の頂点をここではVi ={vl ,...,v
m0+i}で示し、その結果頂点vm0+i+1はecoli によって
除去される。頂点は、異なったメッシュにおいて異なっ
た位置を有してもよいため、Mi におけるvj の位置
を、ここではvbj i として示す。
【0042】重要な注目点は、エッジ折り畳み変換が可
逆であることである。この逆変換を、ここでは頂点分割
116と呼ぶ。ここではvsplit(vs ,vl ,vr ,v
t ,A)として示す頂点分割変換は、頂点vs 86′付
近に新たな頂点(すなわち、以前に除去した頂点vt
9)を付加し、2つの側部頂点vl およびvr によって
2つの新たな面(すなわち、以前に除去した面{vs
t ,vl }100および{vs ,vt ,vr }10
1)を付加する。(エッジ{vs ,vt }92が境界エ
ッジである場合、vr =0であり、1つの面のみが追加
される。)この変換も、前記変換付近におけるメッシュ
の属性を更新する。Aによって示すこの属性情報は、2
つの影響を受けた頂点の位置vbs およびvbt と、2
つの新たな面の離散的な属性dfvl およびdfvr と、影
響を受けたコーナのスカラ属性(s (vs,.),s(vt,.)
(vl,fvl),s(vl,fvr))とを含み、ここで、fvl=
{vs,vt,vl}、fvr={vs,vt,vr}
とする。
【0043】図7を参照すると、エッジ折り畳み変換は
可逆であるため、任意の三角形メッシュを、本発明の
説明した実施例によって、簡単なメッシュM0 (以
下、″基本メッシュ″)を指定する基本メッシュ記録1
32と、任意のメッシュを基本メッシュM0 から復元
する、すなわち、 M0 vsplit0 →M1 vsplit1 →...vsplit n-1 →(Mn ) (6) の頂点分割変換のシーケンスを指定するnのvsplit記録
136のシーケンス134とを含むデータ構造として表
すことができる。ここで、vsplit記録を、vsplit i (s
i ,li ,ri ,Ai )としてパラメータ化する。デー
タ構造(M0 {vsplit0 ,...,vsplitn-1 })13
0を、ここでは、任意のメッシュの漸進的メッシュ
(PM)表現と呼ぶ。
【0044】頂点分割変換の重要な特性(ここでは、″
完全性″と呼ぶ)は、なんらかの任意の単体複体KA
有するメッシュを、同じトポロジカル形式の最小単体複
体K M を有するメッシュから、1つまたはそれ以上の変
換のシーケンスによって構成することができることであ
る。(上述した先行技術のMRA方法において使用され
る4対1面分割変換は、これらの面分割シーケンスが再
分割結合性を有する同じトポロジカル形式の最小メッシ
ュから、なんらかの任意のメッシュに対する近似しか構
成できないため、この意味において完全ではない。)頂
点分割変換はこの意味において完全であるため、どの任
意のメッシュも、説明したPM表現を使用して、正確に
表すことができる。同様に、1つまたはそれ以上のメッ
シュ変換の組も、なんらかの任意の単体複体KA を有す
るメッシュを同じトポロジカル形式の最小単体複体KM
から、前記組からの変換のシーケンスによって構成でき
る場合、完全である。したがって、頂点分割変換を、説
明する実施例のPM表現における記録のシーケンスにお
いて指定したが、代わりに、PM表現における記録は、
頂点分割変換以外の完全なメッシュ変換の組を指定する
こともできる。例えば、4対1面分割変換および頂点分
割変換を含む組は完全であり、本発明の他の実施例のP
M表現における記録のシーケンスにおいて指定すること
ができる。
【0045】説明する実施例のPM表現130におい
て、基本メッシュ記録132は、単体複体表140と、
頂点位置表142と、離散属性表144と、基本メッシ
ュM0を規定するタプルM0 =(K0 ,V0 ,D0 ,S
0 )の情報を含むスカラ属性表146とを具える。頂点
位置表142は、基本メッシュM0 の各々の頂点に関す
るm0 の位置記録150−151を、これら頂点の座標
値(x,y,z)と共に含む。説明する頂点位置表14
2において、位置記録150−151を、基本メッシュ
0 のインデックスに関係する頂点インデックスに従っ
て示す。
【0046】単体複体表140は、基本メッシュM0
各々の面に関する面記録154−155を、これら面の
頂点のインデックス{vj ,vk ,vl }と共に含む。
前記面記録におけるこの頂点情報は、基本メッシュM0
の各々の面を明白に規定し、基本メッシュM0 のエッジ
およびコーナを暗に規定する。他の実施例において、基
本メッシュ記録は、エッジを規定する隣接した頂点の対
のインデックスを含む記録および、コーナを規定する頂
点インデックス、面インデックスタプルのインデックス
を含む記録のような、エッジおよびコーナを明白に規定
する情報を含むことができる。図示した単体複体表にお
いて、面記録154−155を、基本メッシュM0 の面
に関係する面インデックスに従って示す。
【0047】離散属性表144は、基本メッシュM0
面に関係する離散属性を規定する情報(すなわち、属性
値および面インデックス)を有する記録158−159
を含む。スカラ属性表146は、基本メッシュM0 のコ
ーナに関係するスカラ属性を規定する情報(すなわち、
属性値および頂点インデックス、面インデックスタプ
ル)を有する記録162−164を含む。1つの離散属
性表144および1つのスカラ属性表146を図示した
が、基本メッシュ記録132は、基本メッシュM 0 の多
数の異なった離散およびスカラ属性(例えば、材料指示
子、シェーダ関数パラメータ、減色、法線、テクスチャ
座標、等)の各々に対して別個の属性表を含むこともで
きる。
【0048】シーケンス134における頂点分割記録1
36は、任意の元のメッシュを基本メッシュM0 から
再現する頂点分割変換を指定する。一般に、頂点分割記
録の各々における情報は、頂点vs 86、vl 87およ
びvr 88(図6)のインデックスと、頂点vs 86お
よびvt 89(図6)の位置座標vbs n およびvb t
n と、面100および101(図6)の離散属性dfvl
およびdfvr と、面100および101のコーナのスカ
ラ属性s(vs,.)、s(vt,.)、s(vl,fvl)およびs
(vl,fvl)とを具える。ここで、fvl={vs,vt,
vl}、fvr={vs,vt,vr}とする。他の実
施例において、前記頂点分割記録は、頂点vs、vl
よびvr を、付近の面(例えば、頂点vs およびvl
含む面)のインデックスと、前記頂点を前記面に隣接す
る頂点から識別する(例えば、前記面からvs およびv
l を識別し、前記面付近の頂点からvr を識別する)ビ
ットとによるように、間接的に指定することができる。
【0049】図8(a−d)の参照と共に例として、図
1(a)の例の初期任意メッシュ(12946の面を
有する)を、6448のエッジ折り畳み変換を使用し
て、図8(a)の粗メッシュM0 (50の面を有する)
に単純化する。(図1(a))のPM表現は、M0
指定する基本メッシュ記録と、n=6448のvsplit記
録のシーケンスとから成る。このPM表現から、M0
前記vsplitシーケンスの接頭辞を用いることによって、
±1以内のなんらかの所望の面の数で近似するメッシュ
を引き出すことができる。例えば、図8(b−d)は、
漸進的メッシュシーケンスから、200および1000
の面を有する2つの近似メッシュを示す。
【0050】図示した実施例において、単体複体表14
0が各々の面の頂点インデックスを載せる上述したPM
表現のデータ構造130を、記憶するために使用する
(例えば、前記漸進的メッシュの図5のコンピュータシ
ステム50のハードディスクへの記憶)。実行時におい
て、図示した実施例は、エッジ基礎データ構造を単体複
体表140に使用し、隣接するメッシュの符号化も行
う。これは、どの面が面f j に隣接し、どの面が頂点v
j に隣接するかといったような質問の能率的な処理を可
能にする。好適なエッジ基礎データ構造は既知であり、
K. Weiler, Edge-based Data Structures for Solid Mo
deling in Curved-surface Environments, IEEE CG&A 5
(1):21-40 (1985年1月)に記載の翼のあるエッジ
データ構造を含む。
【0051】本発明のいくつかの他の実施例において、
頂点分割記録136は、頂点分割変換を行う前および行
った後の双方の、メッシュの属性を指定する情報を符号
化することができる。これは、双方向における漸進的メ
ッシュのトラバースを可能にする。すなわち、漸進的メ
ッシュシーケンスにおける所定のメッシュを、次の(ま
だ用いていない)頂点分割記録において指定される頂点
分割変換を行うことによってさらに精細化することもで
き、前記メッシュを、所望する以前の(以前行った)頂
点分割記録において指定される頂点分割変換を逆にする
ことによって単純化することもできる。最低限、追加の
情報は、頂点分割変換を行う前の前記メッシュにおける
頂点位置vs を指定する。頂点分割変換を行う前に存在
する面102′−107′(図6)およびコーナの他の
属性を、これらが頂点分割変換によって変化している場
合、頂点分割記録において符号化することができる。
【0052】幾何形態。頂点分割変換(およびその逆変
換のエッジ折り畳み)の有利な特性は、滑らかな視覚的
推移(幾何形態)を、Mi vspliti →Mi+1 において2
つのメッシュM i およびMi+1 間で形成できることであ
る。前記メッシュが頂点位置以外の属性を含まないとす
ると、頂点分割記録136(図7)を、vsplit
i (si ,li ,ri ,Ai =(vbsi i+1 ,vb
m0+i+1 i+1 ))として各々符号化し、ここで、si 、l
i およびri は、各々、頂点vsi,vliおよびvriのイ
ンデックスである。(すなわち、頂点分割記録136
は、頂点インデックスおよび位置値を含むが、図7にお
いて示す離散およびスカラ属性値を含まない。)幾何形
態MG (α)を、メッシュ、 MG (α)=(Ki+1 ,VG (α)) (7) を規定することによって、混合パラメータ0≦α≦1に
関して形成し、結果として、MG (0)はMi のように
見え、MG (1)はMi+1 のように見え、実際にM
G (1)=Mi+1 であり、これらの結合性はMi+1 の結
合性であり、これらの頂点位置は、vsi∈Mi から分割
頂点vsi,vm0+i+1∈Mi+1 に線型的に補間される。す
なわち、
【数2】
【0053】このような幾何形態を使用すると、アプリ
ケーションは、αの値を変化することによって、メッシ
ュMi からメッシュMi+1 またはMi-1 に、前記メッシ
ュのなんらかの視覚的″飛び″無しに、滑らかに推移さ
せることができる。
【0054】さらに、各々のvsplit/ecol 変換を滑らか
に推移させることができることから、これらのどのよう
なシーケンスの組み合わせも滑らかに推移させることが
できる。したがって、PM表現によって符号化されたメ
ッシュのシーケンスM0 ...Mn において、ある2つ
のメッシュ、粗メッシュMc および細メッシュMf を仮
定し、0≦c<f≦nとすると、滑らかな幾何形態MG
(α)を、MG (0)がMc のように見え、MG (1)
がMf に等しくなるように規定することができる。MG
を得るために、Mf の各々の頂点vj を、Mc における
その原型に関係させる。すなわち、この原型の頂点のイ
ンデックスAc (j)を、vj の生成に至るvsplit変換
まで反復的に探索する。
【数3】 (原則的に、この原型情報Ac を、メッシュが精細化さ
れる前進方向において集める。)幾何形態MG (α)
は、MG (α)=(Kf , VG (α))によって規定さ
れ、Mf の接続性と、頂点位置、 vbj G (α)=(α)vbj f +(1−α)vbAc(j) c (10) とを有する。
【0055】これまでに上述した論考は、位置属性のみ
を含むPMメッシュ間の幾何形態の構成の概要を述べ
た。実際には、幾何形態を、離散およびスカラ属性の双
方を含むメッシュに関して構成することができる。
【0056】離散属性は、これらの性質によって、滑ら
かに補間することがでない。幸運にも、これらの離散属
性は、メッシュの面に関係し、上述した″幾何学的″幾
何形態は、面を滑らかに取り入れる。特に、Mc の面が
f の面の正確な部分集合であり、Mc から失われたM
f のこれらの面が、折り畳まれて(ゼロ面積)三角形に
退化するため、MG (0)において不可視であることが
分かる。したがって、αが0から1に変化すると、これ
らの三角形は、MG (0)におけるゼロ面積三角形から
G (1)=Mf におけるこれらの完全サイズに成長す
る。(J. M. Lounsbery, Multiresolution Analysis fo
r Surfaces of Arbitrary TopologicalType, PhD thesi
s, Department of Computer Science and Engineering,
University of Washington, (1994); Lounsbery-etal9
4; およびTurk92に記載されているような)従来の幾何
形態化方法は、異なった精細レベルにおけるメッシュ間
の良好な(可逆の)パラメータ表示を規定する。このよ
うなパラメータ表示は、異なった離散属性を有するメッ
シュ間の幾何形態の構成を許可しない。対照的に、PM
表現メッシュの幾何形態は、Mf からMc への不可逆マ
ップを規定し、Mcから失われたMf のすべての面を、
c のエッジまたは頂点に対して割り当てる。この割り
当ては、離散属性を有するメッシュの滑らかな視覚的推
移を可能にする。
【0057】コーナにおいて規定されるスカラ属性も、
頂点位置とほぼ同じように、滑らかに補間できる。メッ
シュMにおいて存在するコーナ(v,f)を、fがMc
の面でない場合、粗メッシュMc におけるなんらかの″
原型コーナ″に関係付けられないという僅かな困難が存
在する。コーナ(v,f)がMc において有する属性値
を、fが最初に導入されたメッシュMi+1 を調査し、属
性値が同じMi+1 における付近のコーナ(v,f′)を
見つけ、そこからMc におけるコーナまで反復的に探索
することによって推定することができる。Mi+1 におい
て同一の属性値を有する付近のコーナが存在しない場
合、コーナ(v,f)は、Mc において同等物を持た
ず、したがってその属性は、幾何形態を通じて一定に保
たれる。
【0058】スカラ属性における補間関数は線型である
必要は無く、例えば、法線は単位球面上で最適に補間さ
れ、カラーは、(図示した実施例においては、効率のた
めにカラーをレッド−グリーン−ブルー(″RGB″)
空間において補間したが)色相純度値(″HSV″)空
間において最適に補間することができる。
【0059】頂点位置に関する補間関数も、線型である
必要はない。本発明のいくつかの実施例において、例え
ば、幾何形態の頂点位置を、 vbG (α)=(a(α))vbf +(1−a(α))
vbc として規定することができ、ここで、関数a(α)=
0.5+0.5sin((α−0.5)π)である(す
なわち、a(α)=αのような線型関数に対して、αに
おける非線形関数)。この非線形関数a(α)は、0≦
α≦1に関して補間を与えるが、0および1において
は、0値の導関数を有する。この結果、補間の振る舞い
は緩やかになる。
【0060】図9(a)を参照して、説明したコンピュ
ータシステム50(図5)は、幾何形態を構成する方法
190を実行し、PM表現におけるある2つの漸進的メ
ッシュ間の滑らかな推移を表示する。方法190を、コ
ードのモジュールとして実現することができ、これは、
例えば、コンピュータシステム50において動作し、3
Dグラフィックスを表示するソフトウェアアプリケーシ
ョンの部品を形成する。方法190を、一般に、図9
(b)において示す幾何形態計算および表示方法の前処
理とする。
【0061】方法190は、より粗いメッシュMc およ
びより精細なメッシュMf をPM表現において指定され
る連続的な精細レベルのメッシュから選択するステップ
192−193において開始する。この選択を、前記ソ
フトウェアアプリケーションそれ自体によって行うこと
ができる。例えば、見る距離における変化によって精細
レベル近似間が推移する場合、前記ソフトウェアアプリ
ケーションは、前記より粗いメッシュおよびより精細な
メッシュを、精細レベル近似の開始および終了に対応し
て選択する。代わりに、前記ソフトウェアアプリケーシ
ョンは、コンピュータユーザによる前記より粗いメッシ
ュおよびより精細なメッシュの選択のために、ユーザイ
ンタフェース制御(例えば、値入力ボックスまたはリス
ト選択ボックス)を提供することができる。以下に説明
する図3は、前記より粗いメッシュおよびより精細なメ
ッシュを選択するユーザインタフェース制御を有するソ
フトウェアシステムを示す。
【0062】選択されたより粗いメッシュおよびより精
細なメッシュに関して、コンピュータシステム50は、
ステップ194において、前記選択されたより精細なメ
ッシュの結合性に等しい(KF )を有する幾何形態(M
G (α)=(KF ,VG (α)))を形成する。前記幾
何形態の頂点の位置は、前記より粗いメッシュにおける
これらの位置と、前記より精細なメッシュにおけるこれ
らの位置との間で、混合パラメータαの値に従って変化
する。ステップ195において、前記選択されたより精
細なメッシュの面に関係する離散属性を、前記幾何形態
の対応する面に割り当てる。
【0063】図26を参照すると、方法190によって
形成された幾何形態を、好適には、説明したコンピュー
タシステム50(図5)のメモリシステム56に記憶で
きる(基本メッシュ記録132(図7)のデータ構造と
いくつかの類似点を有する)幾何形態データ構造200
として実現する。説明する幾何形態データ構造200
は、単体複体表Kf 表202と、頂点位置VG (α)=
{v1 G (α),...,vM G (α)}表203と、
離散属性表204と、スカラ属性表205とを具える。
単体複体表202は、前記幾何形態の面を表す面記録2
06−207を具える。説明したPM表現130(図
7)の単体複体表140におけるように、面記録206
−207は、各々の面を規定する3つの頂点{vj ,v
k ,vl }のインデックスを符号化する。
【0064】頂点位置表203は、前記幾何形態の頂点
の位置を表す頂点位置記録208−209を具える。前
記幾何形態の頂点の位置を、精細なメッシュおよび粗い
メッシュにおける頂点位置間で、混合パラメータαに従
って補間することから、頂点位置記録208−209
は、前記精細なメッシュおよび粗いメッシュにおけるこ
れらの頂点位置(xj c ,yj c ,zj c )および(x
j f ,yj f ,zj f )を符号化する。
【0065】離散属性表204およびスカラ属性表20
5は、各々、前記幾何形態の面およびコーナのスカラお
よび離散属性値を表す記録210−213を具える。ス
カラ属性記録212−213は、前記粗いメッシュおよ
び精細なメッシュの双方からのコーナの2つのスカラ属
性値(sj c )および(sj f )を各々符号化し、前記
スカラ属性の値を混合パラメータαに従って補間する。
【0066】図9(b)を参照すると、説明したコンピ
ュータシステム50(図5)は、方法190によって構
成された幾何形態を計算し、表示する方法200を実行
する。方法200は、代表的に、混合パラメータαの値
のシーケンスにおける幾何形態を計算し、方法190
(図9(a))のステップ192および193において
選択された粗いメッシュおよび精細なメッシュ間の滑ら
かな視覚的推移を生じるようにする。このようにして、
方法200は、混合パラメータの各々の値に関してステ
ップのループを繰り返す。
【0067】方法200のステップ202において、混
合パラメータαの値を選択する。再び、この値を、前記
ソフトウェアアプリケーションによって、または、コン
ピュータユーザによって選択することができる。前記ソ
フトウェアアプリケーションの場合において、αを一般
に、前記より粗いメッシュおよびより精細なメッシュ間
の幾何形態を滑らかに推移させる値のシーケンスを通じ
てステップさせる(例えば、図10(a−j)において
示す例としての幾何形態において、0,0.25,0.
5,0.75および1.0)。コンピュータユーザによ
る選択に関して、前記ソフトウェアアプリケーション
は、αの値を設定するユーザインタフェース制御を提供
する。好適には、スライド制御(例えば、スクロールバ
ーまたは回転ノブ形式の制御)を使用し、ユーザがαの
値を滑らかに変化させるのを可能にする。代わりに、前
記ソフトウェアアプリケーションが、予め規定されたシ
ーケンスにおいて値を選択することもできる。
【0068】選択されたアルファの値によって、次にコ
ンピュータシステム50は、ステップ203において、
前記式(6)によって記述したように、前記選択された
αの値に従って幾何形態MG の頂点位置vbj G (α)
を補間する。ステップ204において、前記幾何形態の
スカラ属性も、上述したように前記選択されたαの値に
従って補間する。コンピュータシステム50は、次にス
テップ205において、前記幾何形態を基礎とした図形
を再生し、表示する。ステップ206において示すよう
に、次にステップ202−205を混合パラメータαの
他の選択された値に対して繰り返す。
【0069】例として、図10(a−d)は、図24
(a)において示す例としての元メッシュMの図24
(b−d)において示す例としての漸進的メッシュを含
むPM表現から復旧した2つのメッシュMG (0)≒M
175 (500面の有する)およびMG (1)=M
425 (1000面を有する)間の、説明した実施例によ
って構成した典型的な幾何形態の様子を示す。
【0070】図3を参照すると、本発明の説明した実施
例によるソフトウェアシステム420は、メッシュの連
続可変精細レベル近似を表示するために、方法190
(図9(a))および220(図9(b))によってP
M表現から構成された多数の幾何形態を使用する。ソフ
トウェアシステム420は、ユーザインタフェース42
2、グラフィックスアプリケーション424、精細レベ
ル近似手段426および表示ドライバ428を具える。
前記ユーザインタフェースによって、コンピュータシス
テム50(図5)のユーザは、精細レベル近似手段42
6によるメッシュ出力の精細レベルを制御する。次にグ
ラフィックアプリケーション424および表示ドライバ
428は、前記メッシュの図形をレンダリングし、表示
する。
【0071】前記メッシュの精細レベルの設定に関し
て、ユーザインタフェース422は、2つのユーザイン
タフェース制御、Dスライダ制御432およびTスライ
ダ制御434を具える。好適には、スライダ制御434
および434を、スクロールバーのようなスライドユー
ザインタフェース制御として実現するが、代わりに、回
転制御およびテキスト入力ボックスのような、ある範囲
から値を選択できる他のユーザインタフェース制御とし
て実現してもよい。Dスライダ制御432は、コンピュ
ータシステム50(図5)の入力装置58を操作するこ
とによって、ユーザによってバーに沿ってスライドさせ
ることができ、それによって精細変数Dの値を0から1
の範囲で変化させる1つのタブ、ノブまたはボタン(図
3において輪郭の矢印によって示す)を有する。Tスラ
イダ制御434は、コンピュータシステム50(図5)
の入力装置58を操作することによって、ユーザによっ
てバーに沿ってスライドさせることができ、それによっ
て幾何形態の複雑性変数T0,...,Tg+1 の組の値
を0からnの範囲で変化させる複数のタブ、ノブまたは
ボタンを有し、ここで、nを前記メッシュのPM表現に
おけるメッシュの数とする。前記ユーザインタフェース
は、幾何形態の精細変数Dおよび複雑性変数
0 ,...,Tg+1 を、グラフィックスアプリケーシ
ョン424に出力し、精細レベル近似手段426によっ
て発生されたメッシュの精細レベルを制御する。好適に
は、Tスライダ制御434の範囲を、対数スケールにお
けるものとし、前記幾何形態の複雑性変数が、前記制御
の線型的な動きに対して指数的に増加するようにする。
本発明のいくつかの他の実施例において、Tスライド制
御434を省き、幾何形態の複雑性変数T0 ,...,
g+1 の組の値を、グラフィックアプリケーション42
4によって設定することもできる。
【0072】出力変数DおよびT0 ,...,T
g+1 を、グラフィックアプリケーション424によっ
て、精細レベル近似手段426に送る。前記精細レベル
近似手段において、幾何形態の複雑性変数
0 ,...,Tg+1 は、PM表現における漸進的メッ
シュから粗いメッシュおよび精細なメッシュの組の複雑
性を決定し、これらから幾何形態の組G0 ,...,G
g を構成する。精細変数Dは、前記幾何形態の組から1
つの幾何形態を選択し、所望の精細レベルにおいて前記
メッシュの近似を発生する幾何形態を計算する混合パラ
メータの値を選択する。
【0073】精細レベル近似手段426は、補間手段4
36、PM表現ブロック438および幾何形態表440
を具える。補間手段436は、精細変数Dの値を、幾何
形態G0 ,...,Gg の組からの幾何形態Gj に関す
るインデックスjと、混合パラメータαの値とに変換す
る。例えば、前記組G0 ,...,Gg において10の
幾何形態が存在する場合、補間手段436は、0.0か
ら0.1の精細レベルの範囲を第1幾何形態G0 に割り
当てることができ、この幾何形態に関する混合パラメー
タをα=10Dとして計算することができる。同様に、
0.1から0.2の範囲を第2幾何形態G1 に割り当
て、この幾何形態に関する混合パラメータをα=10
(D−0.1)として計算し、以下同様に続ける。補間
手段436を、選択された幾何形態Gj および混合パラ
メータαに対して精細変数Dの線型補間を計算するコー
ドのブロックとして実現することができる。代わりに、
補間手段436を、精細変数Dを選択された幾何形態G
j および混合パラメータαに割り当てるルックアップテ
ーブルとして実現してもよい。
【0074】PM表現ブロック438を、近似されてい
るメッシュの、図7に示すデータ構造のような、PM表
現データ構造とする。幾何形態表440を、幾何形態G
0 ,...,Gg に関する、幾何形態ブロック441−
443の順序付きリストとする。幾何形態ブロック44
1−443の各々を、図26に示す幾何形態データ構造
200のような、幾何形態データ構造とする。前記精細
レベル近似手段は、ブロック438として記憶されるP
M表現から、図9(a)の幾何形態構成方法190に従
って、ブロック441−443として記憶される幾何形
態G0 ,...,Gg を構成する。幾何形態Gj の各々
に関して、幾何形態複雑性変数Tj およびTj+1 の値
は、幾何形態を構成するPM表現において特定された漸
進的メッシュから、粗いメッシュおよび精細なメッシュ
TjおよびMTj+1を特定する。例えば、幾何形態複雑性
変数T0 およびT1 は、PM表現において特定された漸
進的メッシュM0 ,...,Mn から、幾何形態G0
対する粗いメッシュおよび精細なメッシュMT0およびM
T1を特定する。説明したシステム420において、幾何
形態複雑性変数T0 ,...,Tg+1 は、漸進的メッシ
ュシーケンスM0 ,...,Mn におけるメッシュの数
0,...,nを特定する。代わりに、幾何形態複雑性
変数T0 ,...,Tg+1 は、前記幾何形態の組の精細
なメッシュおよび粗いメッシュの面の数または頂点の数
を特定することもできる(この場合において、Tスライ
ダ制御434は、PM表現における面または頂点の最少
数から最多数までの範囲を有する)。
【0075】幾何形態複雑性変数T0 ,...,Tg+1
を基礎として幾何形態表440において表される幾何形
態の組を構成した後、精細レベル近似手段426は、所
望の幾何形態Gj および混合パラメータαに対する補間
値を基礎として、幾何形態計算方法220(図9
(b))によって、幾何形態を計算する。これは、精細
レベル近似手段426がグラフィックスアプリケーショ
ン424に出力する所望の精細レベルにおいて、前記メ
ッシュの近似を発生する。次に、グラフィックスアプリ
ケーション424は、慣例的なメッシュレンダリング技
術を使用して、前記近似メッシュの画像をレンダリング
し、前記画像を、コンピュータシステム50(図5)の
出力装置60に表示するために、表示ドライバ428に
出力する。
【0076】漸進的伝送。図11を参照すると、本発明
の説明した実施例によるシステム230は、多精細レベ
ルにおける3次元グラフィックスモデルの漸進的伝送に
PM表現を使用する。システム230は、通信リンク2
34を介してリンクした、(ネットワークまたはファイ
ルサーバのような)送信コンピュータ232と、(クラ
イアントコンピュータ局または端末のような)受信コン
ピュータ233とを具える。これらのコンピュータ23
2−233は、図5に示すコンピュータシステム50の
アーキテクチャを有する。説明する漸進的伝送システム
230における通信リンク234は、モデム236−2
37および電話線238を具えるが、代わりに、ローカ
ルまたは広域コンピュータネットワーク(公共または私
用交換ネットワーク、商用オンラインサービス、インタ
ーネット等を含む)か、放送データネットワークか、赤
外線または無線周波数リンクか、他の通信技術かによっ
て実現することもできる。送信コンピュータ232は、
任意のメッシュのPM表現を3次元モデルのデータベ
ース240に記憶し、データベース240におけるPM
表現を受信コンピュータ233に通信リンク234にお
いて伝送する伝送プロセス244(図12(a))を実
現する漸進的伝送ソフトウェアアプリケーションを実行
する。受信コンピュータ233は、前記PM表現を通信
リンク234から受け、漸進的により高い精細レベルに
おいて前記メッシュの図形をレンダリングする受信プロ
セス246(図12(b))を実現する漸進的伝送ソフ
トウェアアプリケーションを実行する。
【0077】ここで図12(a)を参照すると、漸進的
伝送方法244によれば、伝送コンピュータ232(図
11)は、最初に、(例えば、図7の基本メッシュ記録
132として、または慣例的な単一解像度フォーマット
としての)PM表現の基本メッシュM0 を送信し、続い
て、頂点分割vspliti 記録136(図7)を送信する。
【0078】図12(b)を参照すると、受信プロセス
246は、前記頂点分割記録が到着すると、PM表現に
よって特定された任意のメッシュを増分的に再生し、
変化するメッシュの図形を動かす。説明する受信プロセ
ス246において、前記メッシュへの変化を幾何形態化
し、視覚的不連続を回避する。PMは、無欠損表現であ
ることから、PM表現におけるnの頂点分割記録のすべ
てを受信した後、元メッシュは正確に再生される。
【0079】説明する受信プロセス246のステップ2
54において、受信コンピュータ233(図11)は、
最初に、プロセス244のステップ250において送信
コンピュータ232(図11)から送信された基本メッ
シュM0 記録132(図7)を受信する。次に、受信コ
ンピュータ233は、ステップ255において、前記基
本メッシュの図形を構成し、表示する。
【0080】次に、ステップ256−259のループに
おいて、受信コンピュータ232は、メッシュを増分
的に再生し、前記メッシュの図形を反復的に表示する。
前記ループの各々の反復におけるステップ256におい
て、受信コンピュータ233は、プロセス244のステ
ップ251において送信コンピュータ232から送信さ
れたvsplit記録136(図7)の次の組を受信する。送
信コンピュータ232は前記vsplit記録を連続的に送信
することから、図示した実施例の受信コンピュータ23
3は、送信された頂点分割記録を、構成および表示ステ
ップ255、257−258の間に、当該受信コンピュ
ータがこれらを処理する準備ができるまで一時的に記憶
する入力バッファを含む。
【0081】ステップ257において、受信コンピュー
タ233は、ステップ256において受信されたvsplit
記録を以前の増分メッシュに用いることによって、前記
メッシュを現在の増分メッシュに増分的に精細化する。
前記ループの最初の反復において、前記以前の増分メッ
シュを、ステップ255による基本メッシュとする。前
記ループのその後の反復において、前記以前の増分メッ
シュを、前記ループの以前の増分による現在の増分メッ
シュとする。ステップ258において、次に、受信コン
ピュータ233は、前記以前の増分メッシュから現在の
増分メッシュへの幾何形態を構成し、前記幾何形態を使
用して、増分メッシュ間の視覚的に滑らかな推移を表示
する。ステップ258を任意に省くことができ、ステッ
プ257において構成されたメッシュを代わりに表示す
ることができる。
【0082】好適には、前記受信プロセスは、メッシュ
の漸進的再生と反復的表示との間の計算を、ループ2
56−259の各々の反復におけるステップ256にお
いて受信した頂点分割記録の数を変化させることによっ
てつりあわせる。低速通信ラインの存在において、簡単
な方法は、前記入力バッファが空であることが分かった
ときはいつも、現在のメッシュを表示することである
(すなわち、前記入力バッファが空になるまで、ステッ
プ257において頂点分割記録を連続的に用い、次に、
前記ループの次の反復において繰り返す前に、前記入力
バッファを再び満たしているときは、幾何形態を構成
し、表示する)。高速通信ライン(すなわち、vsplit記
録ストリーム134(図7)の伝送が、前記基本メッシ
ュから、前記漸進的メッシュシーケンスからの1つより
多い増分メッシュに構成し、表示するより時間が掛から
ない)に関して、代わりの方法は、複雑性が指数関数的
に増加するメッシュ(すなわち、前記ループの各々の反
復におけるステップ256において受信した多数のpの
vsplit記録)を表示することである。高速通信ラインに
関して、前記以前のメッシュから幾何形態を構成し、表
示するステップ258が、代わりにステップ257から
のメッシュを表示する。
【0083】メッシュ圧縮。説明した実施例のPM表現
は、メッシュを記憶する空間効率表現も提供する。PM
表現は、初期メッシュMを符号化するだけでなく、メッ
シュの連続解像度群も、圧縮された単一解像度メッシュ
に対する空間競争において符号化する。最初に、vsplit
の数nがMn における頂点の数m0 +nより少ないこと
から、PM表現のサイズは、初期メッシュMn のサイズ
において線型的である。より重要には、頂点分割は、表
面における局所的変換であるため、各々の変換前および
後の表面属性において、重要な干渉性を予測できる。説
明した実施例のPM表現は、予測およびデルタ符号化計
画によって頂点分割記録を符号化することによるこの干
渉性の利点を得る。
【0084】特に、図12を参照すると、頂点位置vb
si i+1 (すなわち、頂点272の位置)およびvb
m0+i+1 i+1 (すなわち、頂点273の位置)を、メッシ
ュMi 278およびメッシュMi+1 279間の各々の頂
点分割vspliti 変換276において、vbsi i (すなわ
ち、頂点270の位置)から予測することができる。す
なわち、頂点272−273の位置は、頂点270の位
置の近傍であることが予測される。したがって、説明し
たコンピュータシステム50(図5)は、各々のvsplit
i 記録136(図7)における頂点位置を、頂点位置v
si i からの差またはデルタ(すわなち、Ai =(vb
si i+1 −vbsi i ,vbm0+i+1 i+1 −vbsi i )として
符号化し、これは、所定の精度に対する符号化に関し
て、頂点位置vbsi i+1 およびvbm0+i+1 i+1 の完全な
座標(x,y,z)よりも少ないビットを必要とする。
好適には、これらの位置差またはデルタを、前記頂点分
割記録において、可変長デルタ符号化方法、例えば、可
変長ハフマン符号によって符号化する。ハフマン符号を
含む適切な可変長符号は、M. Deering, Geometry Compr
ession, 1995 Computer Graphics Proceedings 13-20
[以下、″Deering ″]に記載されている。
【0085】説明した実施例において、頂点位置をデル
タ符号化するのに必要なビットの数は、各々のエッジ
{vsi i+1 ,vm0+i+1}92(図6)の折り畳みに関す
る、メッシュの特性を単純化する方法(図19)を利用
することによって、さらに減少し、この方法は、結果と
してのメッシュにおける頂点vsi i に関して3つの開始
点、すなわち、{vbsi i+1 ,vbm0+i+1,(vbsi
i+1 +vbm0+i+1)/2}を考える。前記方法によって
選択された開始点に応じて、点{vbsi i+1 ,vb
m0+i+1}を、開始点vbsi i+1 またはvbm0+i+1に対す
る位置デルタ{vbsi i+ 1 −vbsi i ,vbm0+i+1−v
si i }か、開始位置(vbsi i+1 +vbm0+i+1)/2
に対する位置デルタ{((vbsi i+1 +vbm0+i+1)/
2)−vbsi i ,(vbsi i+1 +vbm0+i+1)/2}か
のいずれかとしてデルタ符号化する。したがって、頂点
分割記録は、前記開始位置の選択を符号化し、次に、位
置デルタの適切な対を符号化する。4つの位置デルタの
各々が異なった値の範囲を有する傾向があることから、
好適には、前記4つの位置デルタを、これらの値の範囲
に調節された別個のハフマン符号テーブルによって符号
化する。
【0086】他のPM表現において、構成アルゴリズム
は、vbsi i ∈{vbsi i+1 ,vb m0+i+1,(vbsi
i+1 +vbm0+i+1)/2}を簡単に選択することができ
る。これは、単純化基本メッシュの精度を低下させる
が、位置{vbsi i+1 ,vbm0+i +1}を、頂点分割記録
(例えば、位置の組{vbsi i+1 ,vbm0+i+1,(vb
si i+1 +vbm0+i+1)/2}からの位置vbsi i+1 の選
択と、vbsi i =vbsi i+ 1 に対する位置デルタvb
m0+i+1−vbsi i 、またはvbsi i =(vbsi i+1 +v
m0+i+1)/2に対する位置デルタ(vbsi i+1 −vb
m0+i+1)/2のいずれか)における、さらにより少ない
ビットによって符号化することを可能にする。
【0087】さらに、メッシュMi 278において、頂
点282−287の小さい組のみが頂点vsi270に隣
接することから、少ない数のビットを使用して、頂点v
si270に隣接する頂点282−287から、頂点vli
282およびvri283を特定することができる。vspl
iti 記録136(図7)における頂点vli282および
ri283のインデックス(以下、″完全頂点インデッ
クス″)を符号化して、これらを(より多くのビットを
必要とする)元メッシュMn におけるm0 +nの頂点の
すべての組から識別するよりも、説明したコンピュータ
システム50は、隣接する頂点282−287の組から
どれが頂点vli282およびvri283であるかを示す
vspliti 記録136におけるインデックス(以下、″隣
接頂点インデックス″)を(隣接頂点インデックスを、
前記隣接頂点にこれらの完全頂点インデックスに遡る順
序において割り当てるように)符号化する。説明した頂
点分割変換276に関して、頂点vli282およびvri
283を、各々3ビット(6つの可能な隣接頂点からこ
れらの頂点を特定するには十分である)において符号化
することができる。対照的に、1000の頂点を有する
簡単なメッシュMnでさえも、前記メッシュの各々の頂
点を特定するために、少なくとも10ビットの完全頂点
インデックスを必要とする。
【0088】加えて、メッシュMi+1 279においてvs
pliti 変換276によって導入された面290−291
の離散属性(例えば、材料指示子)dfvl およびdfvr
を、多少の制御ビットのみを使用するMi における隣接
面294−297の離散属性から、しばしば予測でき
る。説明する実施例において、例えば、制御ビット0
0,01および11は、新たに導入された面の離散属性
が、頂点としてvt i+1 を有する隣接面(例えば、面2
94,296)の離散属性と等しいか、頂点としてvs
i+1 を有する隣接面(例えば、面295,297)の離
散属性と等しいか、双方の隣接面と異なっているかを示
す。新たに導入された面の離散属性が、隣接面の離散属
性と等しい場合、制御ビット00または01は、その離
散属性を特定するのに十分である。前記離散属性が双方
の隣接面の離散属性と異なっている場合、制御ビット1
1に、前記離散属性を完全に特定する値を続ける。した
がって、大部分の場合において、vspliti 記録136
は、新たに導入された面の材料指示子のような離散属性
を、各々2ビットのみにおいて符号化することができ
る。
【0089】Mi+1 279において新たに導入されたコ
ーナ301−304のスカラ属性を、同様に、Mi 27
9における近接コーナ305−308から予測すること
ができる。したがって、図示した実施例において、これ
らのスカラ属性も、近接コーナと等しいことを示す、ま
たは異なったスカラ属性を示す1つまたはそれ以上のビ
ットを使用して符号化することができる。例えば、図示
した実施例において、新たに導入されたコーナ301に
関係するスカラ属性を、前記スカラ属性が近接コーナ3
06のスカラ属性と等しいことを示す制御ビット0を有
するvspliti 記録136(図7)において符号化する。
ところが、スカラ属性値が続く制御ビット1による符号
化は、異なったスカラ属性を示す。好適には、この後者
の場合において、前記値を、近接コーナ306のスカラ
属性からの差として、可変長デルタ符号化によって符号
化する(少なくともいくつかの場合において、いくつか
の追加のビットを減じる)。
【0090】説明した実施例の上述した符号化計画の結
果として、慎重に設計したPM表現のサイズは、単一解
像度メッシュを圧縮する他の先行技術の方法から得られ
るサイズと、少なくとも競争できる。
【0091】選択的精細化。図13−17を参照する
と、説明した実施例のPM表現130(図7)は、モデ
ルに細部を所望の領域のみにおいて追加できる選択的精
細化もサポートする。一般に、本発明の説明した実施例
は、モデルを切頭体図形内のメッシュの表面(すなわ
ち、現在表示されているメッシュの図形内にあるメッシ
ュの部分)のような所望の領域において精細化するPM
表現において特定された頂点分割変換の部分集合のみを
選択的に用いることによって、選択的精細化を行う。
【0092】ここで、図14を参照すると、第1選択的
精細化方法320は、回収関数REFINE(v)を使用し、
PM表現におけるどの頂点分割変換を、初期の粗いメッ
シュMc の選択的な精細化に用いるかを決定する。REFI
NE(v)関数は、vの周囲に近接するメッシュをさらに
精細化するかどうかを示すBoolean 値を返す。例とし
て、切頭体図形内のメッシュ(すなわち、現在表示され
ているメッシュの図形内のメッシュ部分)の選択的な精
細化を得るために、REFINE(v)関数を、v(例えば、
図12の頂点vs i 270)またはその近くの頂点のい
ずれか(例えば、図12の頂点282−287)が前記
切頭体内にあるかどうかを決定する。説明した実施例に
おいて、REFINE(v)関数を、前記メッシュの図形を反
復的に表示するソフトウェアアプリケーションによって
供給する。
【0093】第1選択的精細化方法320は、ステップ
322において、PM表現130(図7)によって特定
された漸進的メッシュのシーケンスM0 ,...,Mn
から、初期メッシュMC を0≦C≦n−1に関して構成
することによって開始する。初期メッシュMC を、頂点
分割記録vspliti 記録136(図7)を、いくらかでも
あればすべてのi<Cに関して基本メッシュM0 に対し
て用いることによって構成する。
【0094】次に第1選択的精細化方法320は、ステ
ップのループ323−327を具える。前記ループにお
いて、プロセス320は、上述したように残っている頂
点分割記録{vsplitc ,...,vsplitn-1 }を通じて
繰り返すことによって、初期メッシュMc を選択的に精
細化するが、(1)すべての3つの頂点{vsi,vli
ri}が前記メッシュ内に存在する(ステップ324)
か、(2)REFINE(v si)が真である(ステップ32
5)場合のみ、ステップ326においてvsplit
i(si ,li ,ri ,Ai )を行う。(頂点vj は、
それを導入する以前の頂点分割vsplitj-m0-1をステップ
324−325の上述した条件によって行っていない場
合、ステップ324において前記メッシュに存在しな
い。)
【0095】ループ323−327をすべての頂点分割
記録vspliti 136、C≦i<nに関して繰り返した
後、前記メッシュは、初期メッシュMC に対してより細
部を望む領域(例えば、切頭体図形内)において追加の
細部が付加され、他の領域が粗いままであるように、選
択的に精細化される。ステップ328において、次に前
記プロセスは、前記選択的に精細化されたメッシュの図
形を表示することができる。ポッピング効果を回避する
ために必要なため、プロセス320は、初期メッシュM
C と前記選択的に精細化されたメッシュとの間に(例え
ば、図9のプロセス190を使用して)幾何形態を構成
し、表示することができる。
【0096】図16(a)に関して、3次元地形をモデ
リングし、方法320(図14)によって選択的に精細
化されたメッシュの第1の例は、コンピュータシステム
50(図5)において実行するソフトウェアアプリケー
ションによって現在表示されている切頭体図形内におい
て追加の細部を有する。説明し易くするために、前記地
形モデルのPM表現における(33844から)最初の
10000の頂点分割変換のみを、選択的な精細化に関
して考える(メッシュを識別できるように密になりすぎ
ないように保つ)。
【0097】図15を参照すると、変更された選択的精
細化方法320′は、局所的領域の境界付近により多く
の頂点分割変換を行うことを可能にする。方法320
(図14)の欠点は、切頭体図形332(図16(a−
b))内の頂点vsiが、その予測される隣接頂点vli
たはvriが前記切頭体の外側にあり、以前に形成されて
いないため、分割されないかもしれないことである。こ
れは、変更された方法320において、ステップ324
(図14)におけるより厳格でない条件を使用すること
によって矯正される。ステップ324′の変更された条
件において、頂点vj の最も近い原型を、インデック
ス、
【数4】 を有する頂点として規定する。ステップ324′の変更
された条件を、A′(s i )=si (すなわち、vsi
前記メッシュ内にある)であり、頂点VAd(li)およびV
Ad(ri)(ここで、Ad=A′)の双方が前記メッシュに
おいてvsiに隣接することととする。幾何形態を構成す
るときに、前記実施例においてvsplit記録を説明したよ
うに、原型情報A′を能率的に伝送する。ステップ32
4′および325′双方の条件が満たされた場合、ステ
ップ326においてvsplit(si ,A′(li ),A′
(ri ),Ai )を前記メッシュに、方法320(図1
4)におけるように用いる。変更された選択的精細化方
法320′における残りのステップ322、323、3
27および328は、第1選択的精細化方法320にお
けるのと同様である。
【0098】図16(b)は、図16(a)の選択的精
細化メッシュの第1の例330と同じPM表現から、変
更された方法320′(図15)によって選択的に精細
化した、選択的精細化メッシュの第2の例を示す。再
び、説明に便利なため、PM表現の(33844の頂点
分割変換から)最初の10000頂点分割変換のみを、
選択的精細化方法に関して考慮する。ステップ324′
のより寛大な最近原型条件が、より多くの頂点分割記録
{vsplitc ,...,vsplitn-1 }136を用いること
を可能にすることから、前記選択的精細化メッシュの第
2の例は、前記選択的精細化メッシュの第1の例より
も、切頭体図形内にはるかに多くの細部(すなわち、図
16(b)において示す第2の例のメッシュにおける1
2169の面に対して、図16(a)において示す第1
の例のメッシュにおける9462の面)を有する。
【0099】図17を参照すると、上述した選択的精細
化方法320および320′に関する他の欠点は、上述
したREFINE(v)関数が、図16(a−b)において示
す選択的に精細化されたメッシュに対して、現在表示さ
れているメッシュの図形において僅かしかまたは全く効
果を持たない多数の細部が依然として付加される恐れが
あることである。例えば、上述したREFINE(v)関数
は、前記切頭体図形内だが、見る人から遠い頂点vs
おける頂点分割変換に関して真の結果をもたらす。この
ような細部は、表示される図形に対して僅かしか付加し
ないが、前記図形のレンダリング時間を重大に増加させ
る。変更されたREFINE(v)方法340を代わりに使用
することによって、上述した選択的精細化方法320お
よび320′を、シルエットエッジ付近および見る人の
付近の精細化に集中することによって改善する。
【0100】変更されたREFINE(v)方法340の第ス
テップ342において、方法340は、頂点vに隣接す
る面Fv の各々の符号付けされた投影スクリーン領域
{af:f∈Fv }を計算する。次に、変更されたREFIN
E(v)方法340は、(1)なんらかの面f∈Fv
前記切頭体図形内にある場合(ステップ343)と、
(2a)前記面の投影表示領域af の符号がすべて等し
くはない(vがシルエットエッジ付近にあることを示
す)場合(ステップ344)、または(2b)前記投影
スクリーン領域の和
【数5】 が予め決められたスクリーン領域しきい値(例えば、前
記画像がユニット領域を有する場合、0.162 ユニッ
ト)より大きい場合、ステップ346においてBoolean
値が真であると評価する、または返す。他の場合、変更
されたREFINE(v)方法340は、(選択的精細化方法
320または320′のステップ325に対して)ステ
ップ347において偽であると返す。
【0101】図18(a−b)を参照すると、(図18
(a−b)において示す)選択的精細化メッシュの第3
の例は、図16(a−b)において示す第1および第2
のメッシュの例と同じ地形モデルの表現から、変更され
たREFINE(v)方法340を伴う選択的精細化方法32
0′によって発生される。33844の頂点分割変換す
べてを、この第3の例において、この変更された選択的
精細化方法によって考慮している。多数のより多くの頂
点分割変換を考慮しているにも係わらず、第3の例のメ
ッシュ(図18(a−b))は、第1および第2の例の
メッシュ(すなわち、9462および12169の面)
(図16(a−b))より少ない面(すなわち、743
8の面)を有し、視覚的に重要な細部(すなわち、前記
切頭体図形内、シルエット領域の付近、および見る人の
近く)の、第2の例のメッシュ(図16(b))と実際
的に等しい精細化を提供する。図18(b)において示
す第3の例の選択的精細化メッシュの全体図によって見
られるように、REFINE(v)方法340(前記切頭体図
形、シルエット領域および面のスクリーンサイズを考慮
する)によって、選択的精細化プロセス320′は、表
示されている図形に対して重要に寄与しない切頭体図形
内の領域における精細化を回避することによって、結果
として得られる選択的精細化メッシュの複雑性を節約す
る。
【0102】他の選択的精細化方法は、PM表現の頂点
分割変換の可視度を考慮することである。頂点分割情報
の頂点が前記切頭体図形内にあっても、表面または異な
った物体の他の部分の背後に位置し、すなわち遮られる
場合、見る人に対して依然として不可視であるかもしれ
ない。例えば、地形モデルにおける隆起の遠い側におけ
る頂点は、例えこれらが切頭体図形内にあるとしても、
見る人に対して不可視である。この、他の選択的精細化
方法に関して、REFINE(v)関数をさらに変更し、前記
頂点が不可視の場合、負または偽の結果を返すようにす
る。この結果、その現在可視の領域において実際的に等
しい外観の品質を有する、さらにより簡単な選択的に精
細化されたメッシュが得られる。
【0103】上述した選択的精細化方法320、32
0′および340を、低バンド幅通信ラインによる図形
依存モデルの能率的な伝送に有利に用いることもでき
る。受信側の図形が時間に関して変化するため、送信プ
ロセス(例えば、図12(a)の送信プロセス244の
ような)は、上述した選択的精細化条件(例えば、ステ
ップ324または324′と共にステップ325または
方法340によって変更される325)を使用し、前記
メッシュの現在表示されている領域内の頂点分割変換記
録vspliti 136のみを選択し、送信する。図形が変化
すると、前記送信プロセスは、さらにこの変化した図形
に関するまだ送信されていない頂点分割記録136を送
信する。特に、各時間フレームにおいて、前記送信プロ
セスは、REFINE(v)方法が真であると評価すると共に
以前の時間フレームにおいて送信されていないこれらの
頂点分割記録の伝送のみを必要とする。
【0104】PM表現の構成。図19に関して、メッシ
ュ単純化およびPM構成方法380は、最初に単純化基
本メッシュM0 への変換=Mn を行うエッジ折り畳み
のシーケンスを選択することによって、任意のメッシュ
のPM表現130(図7)を構成する。次に、前記選
択されたエッジ折り畳みの逆である頂点分割変換のシー
ケンスを、基本メッシュM0 によって、任意のメッシュ
のPM表現として符号化する。結果として得られるP
M表現によって特定される中間近似または漸進的メッシ
ュMi ,i<nは、どのエッジを折り畳むのかと、どの
ような属性を影響を受ける付近(例えば、頂点位置vb
si i )に割り当てるかとの適切な選択に大きく依存す
る。
【0105】説明するPM構成方法380におけるエッ
ジ折り畳み変換の適切な選択における使用に関して、明
白なエネルギ計量E(M)を規定し、元メッシュに対
する単純化メッシュM=(K,V,D,S)の精度を測
定する。このエネルギ計量は、以下の形態を有する。 E(M)=Edist(M)+Espring(M)+Escalar(M)+Edisc(M) (12)
【0106】最初の2項、Edist(M)およびEspring
(M)は、Hoppe93 に記載のメッシュ最適化方法におい
て使用されるジオメトリ保存に関するエネルギ計量の項
と同じである。E(M)の次の2項、E scalar (M)
およびEdisc(M)は、ジオメトリ以外のMに関係する
属性を保存する。以下により完全に記述するように、E
scalar (M)項は、単純化メッシュMのスカラ属性の
精度を示し、Edisc(M)項は、単純化メッシュMの
(図8(a−c)、10(a−e)、23(a,d)、
24(a−d)および25(a−c)において示し、以
下に規定する)不連続曲線の幾何学的精度を示す。
【0107】PM構成方法380は、エネルギ計量E
(M)を最小にしながら、から開始するメッシュMの
変更によって、メッシュ単純化を行う。さらに特に、前
記方法は、前記エネルギ計量の最小化を連続する変更、
すわなちエッジ折り畳み変換の選択に適用し、前記メッ
シュの外観を最高に維持しながら、前記メッシュを基本
メッシュM0 に対して単純化する。基本メッシュM
0 は、連続するエッジ折り畳み変換の逆である頂点分割
変換のシーケンスと共に、元メッシュのPM表現にな
る。
【0108】方法380は、ステップ382において、
エッジ折り畳み変換のすべての候補の組のエネルギ計量
E(M)に従って、推定エネルギコストΔEを計算する
ことによって開始する。メッシュMのエッジのエッジ折
り畳み変換は、前記エッジ折り畳み変換の候補の組にお
いて含まれるべきいくつかの局所的状態に適合する必要
がある。説明する方法380において、これらの局所的
状態は、Hoppe93 に記載されているような最大2面角制
限および多様体保存制限を含む。最大2面角制限は、エ
ッジ折り畳み後の付近におけるエッジの最大2面角がし
きい値角(説明する方法において、acos(−1/
3)=109.471度)を越えた場合、どのようなエ
ッジ折り畳み変換も許可せず、表面自己交差を回避す
る。各々の候補のエッジ折り畳みK→K′に関して、方
法380は、そのコストΔE=Ekd−EK (ここで、K
d=K′)を、連続最適化、 Ekd=minV,S dist(V)+Espring(V)+Escalar(V,S) +Edisc(V) (13) を、結合性K′を有するメッシュの頂点位置Vおよびス
カラ属性Sの双方に関して解くことによって計算する。
【0109】ステップ383において、候補のエッジ折
り畳み変換を、それらの推定されたエネルギコストΔE
の上昇順序における優先待ち行列に組織化する(すなわ
ち、最も低く推定されたエネルギコストΔEを有するエ
ッジ折り畳み変換を、前記優先待ち行列における優先順
序において最初におく)。
【0110】方法380は、メッシュMを、ステップ3
84において選択された解像度すなわち精細レベルを有
する基本メッシュM0 に、すなわち、基本メッシュM0
に選択された面の数の±1以内に単純化する。この数
を、方法380を実現するソフトウェアアプリケーショ
ンによって提供されるユーザインタフェース制御(例え
は、数字入力ボックス、スクロールバーまたは同様のス
ライド制御、等)を使用して、コンピュータユーザによ
って選択することができる。代わりに、前記ソフトウェ
アアプリケーションが面の数を設定することもできる。
説明する方法380において、選択された面の数を、元
の任意のメッシュと同じドポロジカル形式のメッシュ
に関する面の最少数より少なくすることはできない。
【0111】次に方法380は、前記メッシュがステッ
プ384において選択された面の数まで単純化されるま
で、すなわち、候補のエッジ折り畳みが無くなるまで、
ステップ385−389のループを繰り返す。前記ルー
プの各々の繰り返しにおいて、方法380は最初に、ス
テップ385において、メッシュMに対する優先待ち行
列において最も高い優先度のエッジ折り畳み変換(ecol
({vs ,vt }))を用いる。ステップ386におい
て、方法380は、ステップ385において行ったエッ
ジ折り畳み変換の逆である頂点分割変換vsplit(vs
l ,vr ,v t ,A)を記憶する。(後に、ステップ
386において記憶した頂点分割変換の組を、PM表現
における頂点分割変換のシーケンス(図7)として、ス
テップ390において逆の順序において符号化する。)
【0112】ステップ387において、方法380は、
前記エッジ折り畳み変換から結果として得られるメッシ
ュMにおける面の数と、基本メッシュM0 に対して選択
した面の数とを比較する。Mにおける面の数が、基本メ
ッシュM0 の選択された面の数より多く、前記優先待ち
行列において候補のエッジ折り畳み変換が残っている場
合、方法380は、ステップ385−389のループの
繰り返しを続ける。そうでない場合、方法380は前記
ループを抜ける。
【0113】前記ループの他の繰り返しを続ける場合、
方法380はステップ388において、前記ループの現
在の繰り返しにおけるステップ385において行われる
エッジ折り畳み変換の付近におけるすべての候補のエッ
ジ折り畳み変換のエネルギコストΔEを再計算する。例
えば、図6のエッジ折り畳み変換110をステップ38
5において行う場合、方法380は、面102′−10
7′のエッジに関する優先待ち行列におけるすべての候
補のエッジ折り畳み変換の推定エネルギコストΔEを再
計算する。次に方法380は、前記優先待ち行列におけ
るこれらのエッジ折り畳み変換を、これらの新たに計算
されたエネルギコストΔEに従って再編成する。この再
編成された優先待ち行列によって、方法380はループ
385−389を繰り返す。
【0114】ステップ387において前記ループを抜け
た後、メッシュMが前記選択された面の数まで単純化さ
れている場合、前記方法は、基本メッシュM0 から成る
メッシュの連続的な解像度の集団(例えば、前記ループ
におけるステップ385において行われるエッジ折り畳
み変換のシーケンスから結果として得られるメッシュ
M)と、前記記憶された頂点分割操作によって規定され
た漸進的メッシュのシーケンスとを発生する。ステップ
390において、方法380は、上述したように基本メ
ッシュM0 と、前記記憶された頂点分割変換とを符号化
し、PM表現を形成する。
【0115】方法380の変形例において、前記基本メ
ッシュの面の数を選択するステップ384を省略する。
代わりに、ステップ385−389のループを、前記優
先待ち行列が比較ステップ387において許可されるエ
ッジ折り畳み変換を含まなくなるまで、単に繰り返す。
このように、メッシュMを、(ステップ382に関して
上述したように、候補のエッジ折り畳み変換に負わされ
る状況内で)その最も簡単な形態に単純化する。
【0116】図20に関して、(″発明の属する技術分
野″において上述した)Hoppe93 に記載のメッシュ最適
化方法との比較において、説明したPM構成方法380
は、メッシュ単純化に関して多くの利点を有する。主な
違いは、説明したPM構成方法380が、エッジ折り畳
み変換のみを、任意のメッシュの単純化に使用すること
である。(Hoppe93 に記載のメッシュ最適化方法は、ラ
ンダムに選択されるエッジ折り畳み、エッジ分割および
エッジ交換の3つの可能なメッシュ変換の組を使用す
る)。エッジ折り畳みのみを考慮することは、実行を簡
単にし、図示したPM構成方法380の性能を改善する
が、さらに重要には、説明したPM表現130(図7)
を生じる。
【0117】精度対簡単さのグラフ400によって示す
ように、他の主な違いは、連続的な精細レベル近似に用
いられるエッジ折り畳み変換を選択する説明したPM構
成方法380において使用した優先待ち行列である。こ
れは、説明したPM構成方法380が、元メッシュ
基本メッシュM0 との中間にある(例えば、経路402
に沿った)精細レベルにおける元メッシュに対するよ
り良い近似を発生することを可能にする。対照的に、Ho
ppe93 に記載のメッシュ最適化方法は、連続的なメッシ
ュ変換をランダムに試み、通常、経路34−36(図
2)に沿ったより劣った近似を達成する。
【0118】説明したPM構成方法380における優先
待ち行列選択の他の重要性として、表現定数Crep の必
要性が(表現エネルギ項Erep (M)と共に)取り除か
れる。″発明の属する技術分野″において上述したよう
に、表現定数Crep の変化は、Hoppe93 に記載のメッシ
ュ最適化方法によって発生される近似メッシュ(例え
ば、図2のメッシュMb −Md と、図1(b−d)に示
す好例のメッシュ)の解像度の雑な選択を許可する。代
わりに、図示したPM構成方法380は、基本メッシュ
0 の解像度を明確に選択する(±1面以内)ことを可
能にする。加えて、Hoppe93 のメッシュ最適化方法によ
って、表現定数Crep の選択された値ごとに1つ発生さ
れるメッシュMb 、Mc またはMd に対して、説明した
PM構成方法380は、実行ごとに、連続解像度のメッ
シュの集団を発生する。
【0119】再び図8(a−d)を参照すると、例え
ば、図8(a−d)に示すメッシュは、前記例の元の任
意のメッシュ(図1(a))を近似する、説明したP
M構成方法380(図19)によって発生されるPM表
現における連続解像度のメッシュの集団からのいくつか
の例である。対照的に、Hoppe93 のメッシュ最適化方法
は、表現定数Crep の選択された値に対する前記方法の
実行ごとのメッシュ(図1(a))を近似する、図1
(b−d)に示す典型的なメッシュの1つを発生する。
【0120】表面ジオメトリの保存。再び図19を参照
すると、ステップ382および388において推定エネ
ルギコストΔEを計算するとき、図示したPM構成方法
380は、元メッシュのジオメトリを、そこから点X
の組を標本化することによって記録する。最小限、図示
したPM構成方法380は、の各頂点における点を標
本化する。説明した方法380を実行するソフトウェア
アプリケーションは、ユーザによって選択された場合、
の表面上の追加の点をランダムに標本化する追加のユ
ーザオプションも含む。
【0121】点Xの組を標本化した後、方法380は、
式(13)における推定エネルギコストの項を計算す
る。この式におけるエネルギ項Edist(M)およびE
spring(M)を、Hoppe93 に記載され、″発明の属する
技術分野″において上述したように規定する。一定結合
性のメッシュに関して、頂点位置をEdist(V)+E
spri ng(V)を最小化するように最適化する説明した方
法380を、Hoppe93 に記載の方法のすぐ次に続ける。
dist(V)の計算は、点Xの組における各xbi の前
記メッシュMに対する距離の計算を含む。これらの距離
の各々は、最小化問題、
【数6】 それ自体であり、ここで、未知のbbi (ここでbbを
太字のbとする)は、メッシュにおけるxbi の投影の
パラメータ表現である。説明した方法380において、
dist(V)+Espring(V)の非線形最小化を、2つ
のステップを交互に行う反復手順を使用して行う。第1
ステップにおいて、固定頂点位置Vに関して、方法38
0は、点Xを前記メッシュ上に投影することによって、
最適パラメータ表現B={bb1 ,...,bbXa}を
計算する(ここで、Xa=|X|とする)。第2ステッ
プにおいて、固定パラメータ表現Bに関して、方法38
0は、希薄な線形最小自乗問題を解くことによって、最
適頂点位置Vを計算する。
【0122】ecol({vs ,v t })を考えると、説明
した方法380は、異なった開始点、すなわち、α=
{0,1/2,1}に関して、 vbsi i =(1−α)vbsi i+1 +(α)vbm0+i+1 i+1 (15) によって3つの異なった最適化を行い、最も良いものを
受け入れることによって、1つの頂点位置vbs i のみ
を最適化する。
【0123】Espringに対する全体spring定数κを規定
するHoppe93 に記載のメッシュ最適化方法と異なり、説
明した方法380は、エッジ折り畳み変換を考慮するた
びごとにκを適合させる。直観的に、springエネルギ
は、少数の点を面の付近に投影する場合、この場合にお
いてEdist(V)を最小化する頂点位置を見つけること
は強制を受ける問題であることから、最も重要である。
したがって、考慮する各々のエッジ折り畳み変換に関し
て、方法380は、κを、エッジ折り畳み変換の付近に
おける点の数と面の数との比の関数として設定する。図
6に示すように、エッジ折り畳み変換110の付近は、
面100−107の組である。C表記を使用すると、方
法380は、κ=r<4 ? 10-2 : r<8 ?
10-4: 10-8を設定し、ここでrを、前記付近に
おける点の数と面の数の比とする。
【0124】この適合方法によって、Espring(M)の
影響は、メッシュが単純化されるにつれて、徐々に、適
応的に減少し、Hoppe93 に記載のメッシュ最適化方法に
おいて使用されるspring定数を減少する不経済なスケジ
ュールは、もはや必要ない。
【0125】スカラ属性(Escalar)の保存。前記″発
明の属する技術分野″における三角形メッシュの論考に
おいて記述したように、断片状連続スカラ領域を、説明
した実施例において、メッシュのコーナにおけるスカラ
属性Sを規定することによって表す。さらに特に、一般
に元メッシュは、各々の頂点vj において、位置vb
j ∈Rb3 だけでなく、スカラ属性j ∈Rbd も有
する。元メッシュのジオメトリの保存に加えて、説明
したPM構成方法380において使用される推定エネル
ギコスト関数は、方法380が構成する漸進的メッシュ
における元メッシュのこれらのスカラ属性の保存を追
加で行う。
【0126】頂点におけるスカラ属性の最適化。元メッ
シュのスカラ属性を獲得するために、説明したPM構
成方法380は、各々の点xbi ∈Xにおいて、属性値
i ∈Rbd も標本化する。次に、前記推定エネルギ
コストの式(13)を、ジオメトリックエネルギ項の
式、Edist(V)+Espring(V)から一般化し、標本
化属性値={1 ,...,Xa}のメッシュM
の属性値からの偏差も測定する。ジオメトリックエネル
ギコストの式、Edist(V)+Espring(V)を、少な
くとも2つの方法において一般化し、スカラ属性値偏差
を計算することができる。
【0127】第1の一般化は、距離計量(すなわち、エ
ネルギ項Edist)それ自体を再規定し、Rb3+d におけ
る距離、例えば、
【数7】 を測定することである。次に、この新たな距離計量を、
上述しした方法380において使用されるのと同様の反
復方法を使用して、最小化することができる。しかしな
がら、この最小化は、各々の点xbi の最適パラメータ
表現bbi を見つけることが、Rb3+d における投影を
必要とすることから、計算に関して不経済であり、これ
らのパラメータ表現がジオメトリを基礎としていないこ
とから、十分に直観的ではない。
【0128】説明した方法380における推定エネルギ
コスト式(13)に関するジオメトリックエネルギコス
トの式、Edist(V)+Espring(V)の第2の一般化
は、別個のエネルギ項Escalarを使用し、スカラ属性の
偏差を測定する。この第2の一般化において、エネルギ
項Edist(V)を、式(14)を上述したように最小化
する(すなわち、パラメータ表現bbi を、ジオメトリ
のみを使用して決定する)ことによって、計算する。推
定エネルギコストの式(13)における別個のエネルギ
項Escalarは、これらのパラメータ表現を基礎とした属
性偏差を示す。すなわち、 Escalar)=(cscalar2 Σi i −φ v (bbi )‖2 (17) であり、ここで、定数cscalarは、属性エラー(E
scalar)とジオメトリックエラー(Edist)との間の相
対的な重みを定める。定数cscalarを、前記ソフトウェ
アアプリケーションによって設定することができ、また
は、前記ソフトウェアアプリケーションによって供給さ
れるユーザインタフェース制御によってコンピュータユ
ーザによって変化させることができる。
【0129】このように、E(V,)=Edist(V)
+Espring(V)+Escalar)を最小化するため
に、説明した方法380は、最初にEdist(V)+E
spring(V)を最小化する頂点位置vs を、前記点をメ
ッシュ上に交互に投影し(パラメータ表現bbi を得
る)、線形最小自乗問題を解くことによって見つける。
次に、これらの同様なパラメータ表現bbi を使用し
て、1つの線形最小二乗問題を解くことによって、E
scalarを最小化する頂点属性 s を見つける。これは、
前記第1の一般化に比べて無視できる性能オーバヘッド
を有する。
【0130】図21(a−c)および22(a−c)に
関して、ΔEscalarをエッジ折り畳みの推定コストΔE
に寄与させることによって、説明したPM構成方法38
0は、面が前記属性領域に自然に適合した単純化メッシ
ュを得る。例えば、ΔEscal arを最小化することによっ
て、方法380(図19)は、単純化メッシュ422
(図21(b−c))の発生において普通のジオメトリ
(正方形)を有する元メッシュ420(図21(a))
の複雑なスカラ属性領域(すなわち、色)を保存するエ
ッジ折り畳みを選択することができる。この例におい
て、元メッシュ420の200×200の頂点が、方法
380によって、色品質のほとんどを保持しながら、単
純化メッシュ422において頂点をちょうど400に減
少する。
【0131】他の例として、方法380は、エッジ分割
を選択し、150983の面を有する他の元メッシュ4
30(図22(a))の他のスカラ属性を保存し、10
000の面を有する単純化メッシュ432(図22(b
−c))を発生する。
【0132】コーナにおけるスカラ属性の最適化。スカ
ラコーナ属性Sを最適化する場合、上述したΔEscalar
の最小化を、説明したPM構成方法380によって使用
する。各々の頂点vj において、1つの未知の属性値
j に関して解く代わりに、説明した方法380は、(コ
ーナ属性が等しいことを基礎として)前記コーナを連続
的な組に分割し、各々の連続的な組に関して、その最適
属性値に関して別個に解く。
【0133】範囲制限。説明した方法380は、制限さ
れた範囲を有するスカラ属性についても説明する。例え
ば、色の成分(r,g,b)を、代表的に0ないし1の
範囲に制限する。ΔEscalarの最小二乗最小化は、この
範囲外の色値を生じるかもしれない。スカラ属性が制限
された範囲を有する場合において、説明した方法380
は、前記所定の範囲に対して最適化された値を取る。ユ
ークリッド標準の最小二乗最小化に関して、これは、事
実上最適である。
【0134】法線。表面法線(nx ,ny ,nz )を、
代表的にユニット長を有するように構成し、したがって
これらの変域を非デカルト座標とする。したがって法線
の最適化は、非線形構成を有する非線形関数の最小化を
必要とする。説明した方法380は代わりに、単に法線
に単純化プロセスを行う。特に、方法380は、上述し
たように、ジオメトリエネルギ項ΔEdistの最小化にお
ける最適頂点位置vsi i において生じるα値を使用し
て、頂点vsi i+1 およびvmo+i+1 i+1 における法線の間
を補間することによって、頂点vsi i において新たな法
線を計算する。幸いにも、法線の絶対方向は、これらの
不連続性に比べて視覚的に重要ではなく、これらの不連
続性は、後述するように、図示した方法380における
推定エネルギコスト式によって保存される。
【0135】不連続曲線の保存(Edisc)。外観属性
は、前記メッシュにおける不連続曲線の組を、離散面属
性(例えば、材料境界)間の差からと、スカラコーナ属
性(例えば、折り目および影境界)間の差からとの双方
から生じる。さらに特に、属性DおよびSは、前記メッ
シュの視覚的な外観において、不連続を引き起こす。前
記メッシュのエッジ{vj ,v k }を、(1)それが境
界エッジである場合、(2)その2つの隣接面f1 およ
びf2 が異なった離散属性を有する場合(すなわち、d
f1≠df2)、または(3)その隣接コーナが異なったス
カラ属性を有する場合(すなわち、s(vj,f1) ≠s
(vj,f2) またはs(vk,f1) ≠s(vk,f2) )、シャープで
あると呼ぶべきである。同時に、シャープエッジの組
は、前記メッシュ上の不連続曲線(例えば、図8(a−
d)における曲線)の組を規定する。これらの不連続曲
線は、非常に目立つ特徴を形成するため、これらを、ド
ポロジ的およびジオメトリ的の双方において保存するこ
とが重要である。
【0136】説明したPM構成方法380は、候補のエ
ッジ折り畳み変換が前記不連続曲線のトポロジを変更す
る場合、いくつかの局所的状態を試験することによって
検知する。特に、sharp {vj ,vk }が、エッジ{v
j ,vk }がシャープであることを示すとし、#sharp
{vj }が、頂点vj に隣接するシャープエッジの数で
あるとする。次に、図6を参照すると、エッジ{vs
t }92のエッジ折り畳み変換110は、(1)shar
p {vs ,v1 }かつsharp {vt ,v1 }または、sh
arp {vs ,v2 }かつsharp {vt ,v2 }か、
(2)#sharp {v s }≧1かつ#sharp {vt }≧1
かつsharp {vs ,vt }でないか、(3)#sharp
{vs }≧3かつ#sharp {vt }≧3かつsharp {v
s ,vt }か、(4)sharp {vs ,vt }かつ#shar
p {vs }=1かつ#sharp {vt }≠2か、(5)sh
arp {vs ,vt }かつ#sharp {vt }=1かつ#sh
arp {v s }≠2かのいずれかの場合、不連続曲線のト
ポロジを変更する。
【0137】多数の異なった方法をPM構成方法380
において使用して、上述した試験を使用して不連続曲線
を保存することができる。ある代わりの方法(以下、固
定不連続曲線方法と呼ぶ)は、これらの試験が、エッジ
折り畳み変換が不連続曲線のトポロジを変更することを
示す場合、単にこのエッジ折り畳みを許可しないことで
ある。不連続曲線トポロジの変化を許可するがペナルテ
ィを課す、より洗練された他の方法を、以下に示す。
【0138】不連続曲線のジオメトリも保存するため
に、説明した方法380はさらに、のシャープエッジ
から点Xdiscの追加の組を標本化し、推定エネルギコス
トの式(13)において、これらの標本化した点の各々
の前記不連続曲線に対する距離の合計の二乗に等しい追
加のエネルギ項Ediscを規定する。すなわち、E
discを、点Xdiscをメッシュにおけるシャープエッジの
組に投影するように強制すること以外は、Ediscと全く
同様に規定する。実際は、方法380は、全体的表面適
応問題内に組み込まれた曲線適応問題を解く。表面のす
べての境界が不連続曲線として規定されることから、本
発明の方法は、Hoppe93 の方法より精確に境界ジオメト
リを保存する。
【0139】図23(a−c)を参照し、エネルギコス
ト式(13)における追加のエネルギ項Ediscを使用す
る利点を、単純化メッシュ440(図23(a))およ
び442(図23(b))によって示す。メッシュ44
0および442の双方は2000の面に単純化されてお
り、メッシュ440のみが、エネルギコスト式(13)
におけるエネルギ項Ediscなしに単純化され、メッシュ
442は、エネルギ項Ediscによって単純化されてい
る。結果として、メッシュ442は、不連続曲線の保存
によって、メッシュ440よりも視覚的にはるかによ
い、元メッシュの近似になる。これは、モデルにおける
ウィンドウを規定する不連続曲線のトポロジに関して、
特に明白である。メッシュの不連続曲線のいくつかを、
図23(a−c)において示す。
【0140】不連続曲線のトポロジに対する変更の許
可。依然として図23(a−c)を参照すると、いくつ
かのメッシュは、多数の不連続曲線を含み、これらの曲
線は、離れて見る場合、注意を引くには小さすぎる特徴
の限界を定めるかもしれない。このような場合におい
て、不連続曲線のトポロジを厳密に保存することは、単
純化を不必要に削減する。不連続曲線を保存する代わり
の方法において、PM構成方法380は、不連続曲線の
トポロジの変更を許可するが、このような変更にペナル
ティを課す。候補のエッジ折り畳みecol({vs
t })は、メッシュの不連続曲線のトポロジを変化さ
せ、方法380は、その推定エネルギコストΔEに、
値、
【数8】 を付加し、ここで
【数9】 を、現在{vs ,vt }に投影する点Xdiscの数とす
る。
【0141】この簡単な方法は、特別ではあるが、極め
て効果的であることが分かっている。説明のために、メ
ッシュ422(図23(b))を、方法380によっ
て、固定不連続曲線保存方法を使用して2000の面に
単純化し、メッシュ444(図23(c))を、不連続
曲線に対する変更に単にペナルティを課す保存方法によ
って、2000の面に単純化する。不連続曲線の変化を
許可する方法によって、メッシュ444において薄い暗
い灰色ウィンドウフレームが消えることが許可される。
しかしながら、メッシュ442において、固定不連続曲
線保存方法は、前記ウィンドウフレームが存在すること
を強制し、結果としてより品質が劣った単純化メッシュ
となる。
【0142】説明したPM構成方法380(図19)
は、速度および精度のトレードオフが異なっている多く
の可能なPM構成方法の1つである。極めてより簡単な
代わりのPM構成方法は、合法のエッジ折り畳み変換を
ランダムに選択することである。(いくかの局所的状態
は、合法とすべきエッジ折り畳み変換に対して満たされ
なければならない、すなわち、Hoppe93 に記載の多様体
保存。)大雑把ではあるが、この方法は、極めて高速で
あるという利点を有する。残念ながらこの方法は、一般
に、元の任意のメッシュに対して、より粗末な低精細
レベル近似(すなわち、漸進的メッシュシーケンスにお
いて、基本メッシュM0 に最も近い漸進的メッシュ
i )を発生する。
【0143】より洗練された代わりのPM構成方法は、
エッジ折り畳み選択方法の改善を基礎した、Schroeder-
etal92に記載の″面に対する距離″計量のような、簡単
な発見法を使用する。
【0144】説明した実施例の参照と共に本発明の原理
を記述し、説明したことによって、説明した実施例を、
配置および細部において、その原理から逸脱することな
く、変更できることが認識されるであろう。ここに記載
したプログラム、プロセスまたは方法は、指摘した場合
以外は、コンピュータ装置のどのような個々の形式にも
関係せず、すなわち制限を受けない。種々の形式の一般
的な目的の、または特殊化したコンピュータ装置を、こ
こに記載した内容に従って使用または動作させることが
できる。説明した実施例のソフトウェアにおいて示した
要素を、ハードウェアにおいて実現してもよく、その逆
もまた可能である。
【0145】本発明の原理を用いることができる多くの
可能な実施例に鑑みて、前記詳細な実施例は単に説明的
なものであることを認識すべきであり、本発明の範囲を
制限するものとして受け取るべきではない。精確には、
本発明として、請求項およびそれに相当するものの範囲
および精神内であるすべてのこのような実施例を請求す
るものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】aないしdは、任意のメッシュの図形と、Hopp
e93 において記載されているメッシュ最適化方法によっ
て発生された多数の精細レベルにおける単純化近似メッ
シュの組の図形である。
【図2】Hoppe93 に記載のメッシュ最適化方法の結果を
説明する精度対簡単さのグラフである。
【図3】本発明の説明した実施例によるメッシュの精細
レベル近似を図形化するソフトウェアシステムのブロッ
ク図である。
【図4】aないしbは、元の任意のメッシュを近似す
るMRA方法によって構成されたメッシュの組の図形で
ある。
【図5】PM表現を使用して漸進的メッシュにおいて図
形を記憶、送信およびレンダリングする、本発明による
方法および装置を実現するのに使用することができるコ
ンピュータシステムのブロック図である。
【図6】2つの逆メッシュ変換である、エッジ折り畳み
操作および頂点分割操作を説明する、例としての初期の
三角形メッシュおよび結果としての三角形メッシュの一
部のブロック図である。
【図7】本発明の説明した実施例による任意の元メッシ
の連続する精細レベル近似を表すPM表現データ構
造のブロック図である。
【図8】aないしdは、本発明の説明した実施例による
例としてのPM表現において特定される漸進的メッシュ
の組からの3つの例としてのメッシュの図形である。
【図9】aは、説明した実施例によるPM表現における
2つのメッシュ間の幾何形態を形成する方法の流れ図で
あり、bは、aの方法によって形成される幾何形態を計
算する方法の流れ図である。
【図10】aないしjは、2つのメッシュ間で規定され
る例としての幾何形態MG (α)の図形である。
【図11】PM表現を基礎として3次元物体の図形を漸
進的に送信および表示する、本発明の説明した実施例に
よるシステムのブロック図である。
【図12】aおよびbは、図11のシステムにおける送
信方法および受信方法の流れ図である。
【図13】PM表現において指定される頂点分割変換の
ブロック図である。
【図14】図7のPM表現を基礎としてメッシュの選択
的精細化を行う、本発明の説明した実施例による方法の
流れ図である。
【図15】図7のPM表現を基礎としてメッシュの選択
的精細化を行う、本発明の説明した実施例による他の方
法の流れ図である。
【図16】aおよびbは、各々図14および15の方法
による、切頭体図形内の選択的精細化によって発生され
た例としてのメッシュの図形である。
【図17】図13および14の方法の変形例の流れ図で
ある。
【図18】aおよびbは、図17の方法による、切頭体
図形内の選択的精細化によって発生された例としてのメ
ッシュの図形である。
【図19】任意のメッシュのPM表現を構成する、本発
明の説明した実施例によるメッシュ単純化方法の流れ図
である。
【図20】図19に示すメッシュ単純化方法の結果を説
明する、精度対簡単さのグラフである。
【図21】aないしcは、例としての任意のメッシュの
図形と、図19のメッシュ単純化方法によって発生され
た単純化メッシュの図形である。
【図22】aないしcは、例としての任意のメッシュの
図形と、図19のメッシュ単純化方法によって発生され
た単純化メッシュの図形である。
【図23】aないしdは、例としての任意のメッシュの
図形と、図19のメッシュ単純化方法によって発生され
た単純化メッシュの図形である。
【図24】aないしdは、任意の初期メッシュの図形
と、それから図19の単純化方法によって形成された漸
進的メッシュのシーケンスからの3つの例としてのメッ
シュの図形である。
【図25】aないしcは、図19の単純化方法の変形例
によって発生された例としての単純化メッシュの図形で
ある。
【図26】図7のPM表現の2つのメッシュ間の幾何形
態を表す幾何形態データ構造のブロック図である。
【符号の説明】
130 漸進的メッシュ表現 132 基本メッシュ記録 134 頂点分割記録ストリーム 136 頂点分割記録 140 単体複体表 142 頂点位置表 144 離散属性表 146 スカラ属性表

Claims (82)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータグラフィックの精細レベル
    の変化において、ポリゴンメッシュによる3次元幾何学
    的物体を表す方法において、 前記3次元幾何学的物体を粗い精細レベルにおいて近似
    する複数の頂点および複数の面を有する基本ポリゴンメ
    ッシュを特定するステップと、 前記基本ポリゴンメッシュに連続的に適用した場合、前
    記3次元幾何学的物体を漸進的により高い精細レベルに
    おいて近似するポリゴンメッシュの連続を発生するメッ
    シュ精細化変換の組のシーケンスを特定するステップと
    を具え、前記メッシュ精細化変換の組が完全であること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記メ
    ッシュ精細化変換の組の少なくとも1つを、前記連続に
    おける前のポリゴンメッシュに適用した場合、前記前の
    ポリゴンメッシュの先祖頂点を2つの子孫頂点に分割
    し、前記連続における次のポリゴンメッシュを発生し、
    前記次のポリゴンメッシュが、前記前のポリゴンメッシ
    ュより1つ多い頂点を有し、1つないし2つ多い面を有
    するようにする頂点分割変換としたことを特徴とする方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、前記メ
    ッシュ精細化変換の組のシーケンスを特定するステップ
    が、前記シーケンスにおける各々の頂点分割変換に対し
    て、 前記連続における前のポリゴンメッシュの頂点から先祖
    頂点と第1および第2側部頂点とを特定するステップ
    と、 前記連続における次のポリゴンメッシュに対して2つの
    子孫頂点のジオメトリを特定するステップとを具え、前
    記先祖頂点と、第1および第2側部頂点と、2つの子孫
    頂点のジオメトリとが、前記前のポリゴンメッシュに適
    用した場合、前記先祖頂点を2つの子孫頂点に分割し、
    前記子孫頂点と前記側部頂点の各々との組み合わせによ
    って各々規定される2つの新たな面を追加し、次のポリ
    ゴンメッシュを発生する頂点分割変換を規定することを
    特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 符号化されたコンピュータグラフィック
    ス用多次元物体の漸進的メッシュ表現を有するコンピュ
    ータ読み出し可能データ記憶媒体において、前記漸進的
    メッシュ表現が、 前記物体の最低精細レベルにおける基本メッシュ表現を
    特定する基本メッシュ記録と、 前記基本メッシュに連続的に適用した場合、漸進的によ
    り高い精細レベルを有する前記物体のメッシュ表現の連
    続を発生する複数の頂点分割変換を特定する複数の頂点
    分割記録とを具えることを特徴とするコンピュータ読み
    出し可能データ記憶媒体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のコンピュータ読み出し
    可能データ記憶媒体において、前記頂点分割記録の各々
    が、 前記頂点分割変換の分割頂点および2つの側部頂点を特
    定する頂点指示子と、 前記頂点分割変換の2つの結果として生じる頂点の位置
    座標を特定する頂点位置指示子とを具えることを特徴と
    するコンピュータ読み出し可能データ記憶媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のコンピュータ読み出し
    可能データ記憶媒体において、前記頂点指示子を予測符
    号化計画によって符号化したことを特徴とするコンピュ
    ータ読み出し可能データ記憶媒体。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のコンピュータ読み出し
    可能データ記憶媒体において、前記頂点位置指示子を可
    変長デルタ符号化計画によって符号化したことを特徴と
    するコンピュータ読み出し可能データ記憶媒体。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のコンピュータ読み出し
    可能データ記憶媒体において、前記頂点分割記録の各々
    が、前記頂点分割変換によって導入された面およびコー
    ナに関係する属性を特定する属性値を具えることを特徴
    とするコンピュータ読み出し可能データ記憶媒体。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のコンピュータ読み出し
    可能データ記憶媒体において、前記属性値を予測符号化
    計画によって符号化したことを特徴とするコンピュータ
    読み出し可能データ記憶媒体。
  10. 【請求項10】 多次元幾何学的物体のコンピュータグ
    ラフィックス図形をレンダリングするために、任意の初
    期メッシュを漸進的な精細レベルにおいて損失無く符号
    化する方法において、 隣接する頂点間のエッジと、頂点におけるコーナとを有
    する複数の面を規定する基本メッシュの頂点の位置座標
    および結合度の組を特定する基本メッシュ記録を符号化
    することと、 前記基本メッシュによって開始する連続のシーケンスに
    おいて適用した場合、精細レベルが漸進的に上昇するメ
    ッシュの連続を発生し、前記任意の初期メッシュを精確
    に再生する頂点分割変換のシーケンスの各々に対して、
    分割頂点指示子、2つの側部頂点指示子および2つの結
    果として得られる頂点位置座標を特定する複数の頂点分
    割記録を符号化することとを具え、各々の頂点分割変換
    が、前記連続における現在のメッシュに対して、新たな
    頂点と、隣接する頂点間にエッジを有し前記頂点におい
    てコーナを有する少なくとも1つの新たな面とを導入す
    ることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の方法において、前
    記頂点分割変換の各々に対して、 前記頂点分割記録における2つの結果として得られる頂
    点位置を、前記2つの結果として得られる頂点位置と、
    前記分割頂点指示子によって特定される分割頂点の頂点
    位置との差として符号化することを具えることを特徴と
    する方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の方法において、前
    記頂点分割記録における2つの結果として得られる頂点
    位置を、前記分割頂点指示子と、前記2つの結果として
    得られる頂点位置および頂点分割開始位置間の位置にお
    ける差とによって特定される前記頂点分割の開始位置の
    選択として符号化することを具え、前記開始位置の選択
    を、前記2つの結果として得られる頂点位置の第1の方
    と、前記2つの結果として得られる頂点位置の第2の方
    と、前記2つの結果として得られる頂点位置の中間点と
    からなる組から行うことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の方法において、前
    記頂点分割記録における2つの結果として得られる頂点
    位置を、分割頂点位置の選択および単一位置差として符
    号化することを具え、前記開始位置の選択を、前記2つ
    の結果として得られる頂点位置の第1の方と、前記2つ
    の結果として得られる頂点位置の第2の方と、前記2つ
    の結果として得られる頂点位置の中間点とからなる組か
    ら行い、前記単一位置差を、前記分割頂点位置と、前記
    分割頂点位置以外の前記2つの結果として得られる頂点
    位置の一方との差としたことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項11ないし13のいずれか1項
    に記載の方法において、 少なくとも1つの可変長符号化計画によって各々の差を
    符号化することを具えることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項10に記載の方法において、 前記2つの側部頂点指示子を、前記分割頂点指示子によ
    って特定される分割頂点に隣接する複数の頂点から2つ
    の側部頂点を特定する隣接頂点インデックスとして符号
    化することを具えることを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項10に記載の方法において、 前記面に関係する離散属性を特定する離散属性値を基本
    メッシュ記録中に符号化することと、 前記頂点分割記録の頂点分割変換によって導入される少
    なくとも1つの新たな面に関係する離散属性を特定する
    離散属性値を各々の頂点分割記録中に予測符号化計画に
    よって符号化することとを具え、第1の値が前記離散属
    性が隣接面の離散属性と等しいことを特定し、第2の値
    が前記離散属性がどの隣接面の離散属性とも異なること
    を特定することを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項10に記載の方法において、 前記コーナに関係するスカラ属性を特定するスカラ属性
    値を前記基本メッシュ記録中に符号化し、 前記頂点分割記録の頂点分割変換によって導入される少
    なくとも1つの新たな面のコーナに関係するスカラ属性
    を特定するスカラ属性値を各々の頂点分割記録中に予測
    符号化計画によって符号化することとを具え、第1の値
    が前記スカラ属性が隣接コーナのスカラ属性と等しいこ
    とを特定し、第2の値が前記スカラ属性がどの隣接コー
    ナのスカラ属性とも異なることを特定することを特徴と
    する方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の方法において、 前記スカラ値を予測符号化計画によって符号化すること
    を具え、前記第2の値に伴う差分値が前記少なくとも1
    つのコーナと前記隣接コーナとのスカラ属性における差
    を特定することを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の方法において、 前記スカラ属性値における差を可変長符号化計画によっ
    て符号化することを具えることを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 物体の精細レベル表現をコンピュータ
    において前記物体のコンピュータグラフィックス図形を
    表示するために遠隔地から漸進的に送信する方法におい
    て、 低精細レベルにおける前記物体の基本メッシュ表現を規
    定する基本メッシュ記録を前記遠隔地から送信すること
    と、 前記基本メッシュを高精細レベルにおける前記物体を表
    す任意のメッシュに精細化する完全であるメッシュ変換
    のシーケンスを規定するメッシュ精細化記録のストリー
    ムを前記遠隔地から伝送することと、 前記基本メッシュ記録をコンピュータにおいて受信する
    ことと、 前記コンピュータにおいて前記基本メッシュ記録から漸
    進的解像度メッシュを構成することと、 前記コンピュータにおいて、前記漸進的解像度メッシュ
    を基礎としたより低い精細レベルを有する前記物体の第
    1コンピュータグラフィックス図形をレンダリングし、
    表示することと、 前記メッシュ精細化記録のストリームの増分を前記コン
    ピュータにおいて受信することと、 前記コンピュータにおいて、前記増分のメッシュ精細化
    記録によって規定されるメッシュ変換を適用することに
    よって、前記漸進的解像度メッシュをより高い精細レベ
    ルに精細化することと、 前記コンピュータにおいて、前記漸進的解像度メッシュ
    を基礎としたより高い精細レベルを有する前記物体の第
    2コンピュータグラフィックス図形をレンダリングし、
    表示することとを具えることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の方法において、 前記より低い精細レベルにおける漸進的解像度メッシュ
    およびより高い精細レベルにおける漸進的解像度メッシ
    ュ間を、混合パラメータの関数として補間する幾何形態
    を構成することと、 前記より低い精細レベルにおける漸進的解像度メッシュ
    からより高い精細レベルにおける漸進的解像度メッシュ
    への前記幾何形態の推移を形成する、前記混合パラメー
    タの中間値のシーケンスにおける幾何形態を計算するこ
    とと、 前記コンピュータにおいて、前記中間値のシーケンスに
    おいて計算された幾何形態を基礎とした前記図形のコン
    ピュータグラフィックス図形のシーケンスをレンダリン
    グし、表示することとを具えることを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の方法において、 前記コンピュータにおいて、前記ストリームのメッシュ
    精細化記録を入力バッファ中に、前記メッシュ精細化記
    録を受信するときに記憶することを具え、 前記メッシュ変換記録のストリームの複数の連続的増分
    の各々に対して、 前記漸進的解像度メッシュを次のより高い精細レベルに
    精細化するために、前記ストリームの次の増分に関する
    メッシュ変換記録を前記入力バッファから取り出すステ
    ップと、 前記メッシュ変換を取り出すステップが前記入力バッフ
    ァを一時的に空にした場合、前記漸進的解像度メッシュ
    と、前記漸進的解像度メッシュを基礎として表示されて
    いる前記コンピュータグラフィックス図形とを、前記ス
    トリームの次の増分によって更新するステップとを行う
    ことを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項20に記載の方法において、 指数的に増加する精細レベルにおける前記物体のコンピ
    ュータグラフィックス図形を発生する、前記メッシュ変
    換記録のストリームの複数の連続的増分に関して、受信
    するステップと、精細化するステップと、レンダリング
    するステップと、表示するステップとを行うことを具え
    ることを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項20に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換を頂点分割変換としたことを特徴
    とする方法。
  25. 【請求項25】 請求項20に記載の方法において、 前記基本メッシュ記録およびメッシュ精細化記録のシー
    ケンスを具える、前記遠隔地における前記物体の漸進的
    解像度メッシュ表現を記憶することと、 前記漸進的解像度メッシュを基礎とする前記物体の一部
    のコンピュータグラフィックス図形を表示することと、 前記ストリームにおいて送信するために、前記漸進的解
    像度メッシュ表現のメッシュ精細化記録の部分集合を選
    択することとを具え、前記部分集合における各々のメッ
    シュ精細化記録が、前記物体の一部における漸進的解像
    度メッシュの精細化に関係するメッシュ精細化変換を規
    定することを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載の方法において、 前記物体の異なった部分のコンピュータグラフィックス
    図形を表示することと、 前記ストリームにおいて送信するために、前記漸進的解
    像度メッシュ表現のメッシュ精細化記録の部分集合を選
    択することとを具え、前記部分集合における各々のメッ
    シュ精細化記録が、前記ストリームにおいてまだ送信さ
    れておらず、前記物体の異なった部分における漸進的解
    像度メッシュの精細化に関係するメッシュ精細化変換を
    規定することを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 コンピュータにおいて、物体のコンピ
    ュータグラフィックス図形を表示するために、前記図形
    の精細レベル表現を遠隔地から漸進的に送信するシステ
    ムにおいて、 低精細レベルにおける前記図形の基本メッシュ表現を規
    定する基本メッシュ記録と、前記基本メッシュに連続的
    に適用され前記基本メッシュを高精細レベルにおける前
    記物体の任意のメッシュ表現に精細化する頂点分割変換
    を規定する頂点分割記録のシーケンスとを具える、前記
    物体の漸進的解像度メッシュ表現を記憶する前記遠隔地
    におけるメモリと、 前記基本メッシュ記録および頂点分割記録のシーケンス
    を前記コンピュータに送信する前記遠隔地におけるデー
    タ送信機とを具えることを特徴とするシステム。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載のシステムにおい
    て、 前記ストリームにおいて送信するために、前記漸進的解
    像度メッシュ表現の頂点分割記録の部分集合を選択す
    る、前記遠隔地における選択的精細化送信プロセッサを
    具え、前記部分集合における各々の頂点分割記録が、前
    記物体の一部内の精細化に関係する頂点分割変換を規定
    することを特徴とするシステム。
  29. 【請求項29】 請求項18に記載のシステムにおい
    て、前記物体が、前記コンピュータにおいて表示されて
    いるコンピュータグラフィックスに依存することを特徴
    とするシステム。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載のシステムにおい
    て、前記選択的精細化送信プロセッサが、前記コンピュ
    ータグラフィックの前記物体の異なった位置への変化に
    応じて、前記ストリームにおいて送信するために、前記
    漸進的解像度メッシュの頂点分割記録の他の部分集合を
    選択し、前記他の部分集合における各々の頂点分割変換
    が、前記ストリームにおいてまだ送信されておらず、前
    記物体の異なった部分における漸進的解像度メッシュの
    精細化に関係する頂点分割変換を規定することを特徴と
    するシステム。
  31. 【請求項31】 請求項27に記載のシステムにおい
    て、 前記物体のコンピュータグラフィックス画像を表示する
    コンピュータと、 前記送信コンピュータのデータ送信機と連絡し、前記基
    本メッシュ記録および頂点分割記録のストリームを受信
    する、前記コンピュータにおけるデータ受信機と、 前記基本メッシュ記録から漸進的解像度メッシュを構成
    し、前記頂点分割変換のストリームの連続的な増分によ
    って規定される頂点分割変換を適用することによって前
    記漸進的解像度メッシュを漸進的な精細レベルにおいて
    精細化する、前記コンピュータにおける漸進的解像度メ
    ッシュプロセッサと、 前記漸進的な精細レベルにおける漸進的解像度メッシュ
    から前記物体のコンピュータグラフィックス図形をレン
    ダリングする、前記コンピュータにおけるグラフィック
    スレンダリングエンジンと、 前記コンピュータに前記物体のコンピュータグラフィッ
    クス図形を表示させる、前記コンピュータにおける表示
    ドライバとをさらに具えることを特徴とするシステム。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載のシステムにおい
    て、 前記漸進的精細レベルの連続する2つにおける漸進的解
    像度メッシュ間を補間する幾何形態を混合パラメータの
    関数として構成し、前記漸進的精細レベルの連続する2
    つのより低い方およびより高い方において前記漸進的解
    像度メッシュから前記幾何形態の推移を形成する前記混
    合パラメータの中間値のシーケンスにおける幾何形態を
    計算する、前記コンピュータにおける幾何形態プロセッ
    サを具え、 前記グラフィックスレンダリングエンジンが、前記中間
    値のシーケンスにおいて計算した幾何形態を基礎とした
    前記物体のコンピュータグラフィックス図形のシーケン
    スをレンダリングすることを特徴とするシステム。
  33. 【請求項33】 請求項31に記載のシステムにおい
    て、 前記頂点分割記録が前記コンピュータにおいて受信され
    ると、前記ストリームのメッシュ精細化記録を記憶す
    る、前記コンピュータにおける入力バッファを具え、 前記漸進的解像度メッシュプロセッサが、前記入力バッ
    ファから、前記ストリームの連続的な増分の各々に関し
    て複数の頂点分割記録を取り出し、 前記コンピュータが、前記入力バッファが前記ストリー
    ムの連続的な増分の現在のものに関する頂点分割記録を
    取り出すことによって空になった場合、前記漸進的解像
    度メッシュプロセッサによる前記漸進的解像度メッシュ
    の規定から、前記グラフィックスエンジンによる前記コ
    ンピュータグラフィックス図形のレンダリングに移行
    し、これらによって処理を前記漸進的解像度メッシュの
    規定と、前記コンピュータグラフィックス図形のレンダ
    リングとで釣り合わせることを特徴とするシステム。
  34. 【請求項34】 コンピュータグラフィックスに関す
    る、多次元幾何学的物体を表す漸進的な解像度のメッシ
    ュの連続の所定の2つのメッシュ間の滑らかな視覚的推
    移を形成する方法において、 基本メッシュと、前記基本メッシュから開始するシーケ
    ンスにおいて適用した場合前記漸進的な解像度のメッシ
    ュの連続を発生する頂点分割変換のシーケンスとから特
    定される前記漸進的な解像度のメッシュの連続から、よ
    り粗いメッシュとより精細なメッシュとを選択し、前記
    漸進的解像度連続における各々のメッシュを、位置座標
    の組と複数の頂点の結合度とから規定し、前記頂点分割
    変換の各々が、前記漸進的解像度連続における現在のメ
    ッシュにおける分割頂点の位置座標を変更し、前記分割
    頂点の新たな位置座標を発生し、前記漸進的解像度連続
    における次のメッシュにおける新たな頂点の位置座標を
    導入し、前記より精細なメッシュの各々の頂点が、前記
    より粗いメッシュにおける先祖頂点の頂点位置から得ら
    れる頂点位置を有するようにすることと、 前記より精細なメッシュの結合度を有する頂点の組およ
    び頂点位置の組を有する幾何形態を規定し、前記頂点位
    置の少なくともいくつかが、前記より精細なメッシュに
    おける頂点の位置座標と、前記より粗いメッシュのこれ
    らの先祖頂点の位置座標との間で、混合パラメータに従
    って変化することと、 前記混合パラメータの複数の値における前記幾何形態を
    計算することと、 前記混合パラメータの値において計算した幾何形態を基
    礎とした幾何学的物体の図形を表示することとを具える
    ことを特徴とする方法。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の方法において、前
    記混合パラメータの複数の値において前記幾何形態を計
    算するステップが、 前記混合パラメータの値を予め決められた範囲内で変化
    させることと、 前記頂点位置を、前記より精細なメッシュにおける頂点
    の位置座標および、前記より粗いメッシュにおけるこれ
    らの先祖頂点の位置座標の間を、前記混合パラメータの
    値を基礎として補間することとを具えることを特徴とす
    る方法。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の方法において、 前記頂点位置を前記混合パラメータの非線形関数に従っ
    て補間することを具えることを特徴とする方法。
  37. 【請求項37】 請求項35に記載の方法において、 前記頂点位置を前記混合パラメータのスローイン、スロ
    ーアウト補間関数に従って補間することを具えることを
    特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 多次元物体を表す漸進的解像度のメッ
    シュの連続から選択したより粗いメッシュおよびより精
    細なメッシュ間のコンピュータグラフィックによる滑ら
    かな視覚的推移を行う符号化された幾何形態データ構造
    を有するコンピュータ読み取り可能データ記憶媒体でに
    おいて、前記漸進的解像度連続を基本メッシュおよび頂
    点分割変換のシーケンスから規定し、前記頂点分割のシ
    ーケンスが、前記より精細なメッシュにおける頂点の位
    置座標および頂点の結合度を、前記より粗いメッシュに
    おける先祖頂点の頂点の位置座標および頂点の結合度の
    組から規定し、前記幾何形態データ構造が、 前記幾何形態の複数の頂点の位置を、混合パラメータの
    補間関数に従った、前記より粗いメッシュにおける先祖
    頂点の位置座標の組から、前記より精細なメッシュにお
    ける頂点の位置座標の組への変化として特定する頂点位
    置表と、 前記幾何形態の頂点の結合度を、前記より精細なメッシ
    ュにおける頂点の結合度に等しいとして規定する単体複
    体表とを具えることを特徴とするコンピュータ読み取り
    可能データ記憶媒体。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載のコンピュータ読み
    取り可能データ記憶媒体において、前記より精細なメッ
    シュにおける頂点の結合度が複数の面を規定し、前記面
    が離散属性値に関係し、前記幾何形態データ構造が、 前記幾何形態の面の離散属性を、前記より精細なメッシ
    ュの面の離散属性値に等しいとして特定する離散属性表
    をさらに具えることを特徴とするコンピュータ読み取り
    可能データ記憶媒体。
  40. 【請求項40】 請求項38に記載のコンピュータ読み
    取り可能データ記憶媒体において、前記より粗いメッシ
    ュの頂点の結合度が複数の面およびコーナを規定し、前
    記頂点分割変換の各々が少なくとも1つの新たな面およ
    びコーナを導入し、前記より精細なメッシュが、前記よ
    り粗いメッシュにおいても存在するコーナの第1の組
    と、前記頂点分割変換によって導入されるコーナの第2
    の組とを有するようにし、前記より粗いメッシュのコー
    ナが粗いスカラ属性値に関係し、前記より精細なメッシ
    ュのコーナが精細なスカラ属性値に関係し、前記幾何形
    態が、前記より精細なメッシュの結合度によって規定さ
    れる前記より精細なメッシュと同じコーナの第1および
    第2の組を有し、前記幾何形態データ構造が、 前記幾何形態のコーナの第1の組の第1スカラ属性値
    を、前記より粗いメッシュにおけるコーナのその組に関
    係する粗いスカラ属性値と、前記より精細なメッシュに
    おけるコーナのその組に関係する精細なスカラ属性値と
    の間の、前記混合パラメータに従った変化として特定
    し、隣接コーナと同じスカラ属性値を有する頂点分割変
    換によって導入される部分集合である前記幾何形態のコ
    ーナの第2の組の部分集合の第2スカラ属性値を、前記
    より粗いメッシュにおける隣接コーナの粗いスカラ属性
    値と、前記より精細なメッシュにおける部分集合の精細
    なスカラ属性値との間の、前記混合パラメータに従った
    変化として特定し、前記部分集合以外の幾何形態のコー
    ナの第2の組の残りのものの第3スカラ属性値を、前記
    精細なメッシュにおけるコーナの第2の組の残りのもの
    の精細なスカラ属性値に等しい一定値を有するとして特
    定することを特徴とするコンピュータ読み取り可能デー
    タ記憶媒体。
  41. 【請求項41】 異なった精細レベルにおける多次元幾
    何学的物体のコンピュータグラフィックス図形の表示を
    制御するシステムにおいて、 前記多次元幾何学的物体の漸進的解像度メッシュ表現を
    基本メッシュおよびメッシュ精細化変換のシーケンスと
    して記憶し、前記メッシュ精細化変換が完全であり、前
    記漸進的解像度メッシュ表現が漸進的な精細レベルにお
    けるメッシュの連続を規定する、コンピュータ読み取り
    可能データ記憶媒体と、 ユーザ入力に応じて精細レベル変数の値を変化する精細
    ユーザインタフェース制御と、 前記漸進的解像度メッシュから、前記精細レベル変数の
    値に関係する精細レベルにおける前記多次元幾何学的物
    体の表現を抽出する精細レベル近似器と、 前記精細レベルにおける多次元幾何学的物体の表現から
    コンピュータグラフィックス図形を発生し、表示する画
    像レンダリングおよび表示手段とを具えることを特徴と
    するシステム。
  42. 【請求項42】 請求項41に記載のシステムにおい
    て、 幾何形態G0 ,...,Gg の組を記憶し、各々の幾何
    形態Gj を、複雑性変数の組に関係する複雑性の組
    0 ,...,Tg+1 における連続的な複雑性Tjおよ
    びTj+1 における漸進的解像度メッシュ表現から選択し
    た1対のメッシュ間で規定する、幾何形態表と、 前記幾何形態の組の選択した1つと混合パラメータの選
    択した値とに対して、前記精細レベル変数の値をマッピ
    ングする補間器とを具え、 前記精細レベル近似器が、前記混合パラメータの選択し
    た値における選択した幾何形態を計算し、前記精細レベ
    ルにおける多次元物体の表現を発生するように動作する
    ことを特徴とするシステム。
  43. 【請求項43】 請求項42に記載のシステムにおい
    て、 ユーザ入力に応じて前記複雑性変数の組の値を変化する
    複雑性ユーザインタフェース制御を具えることを特徴と
    するシステム。
  44. 【請求項44】 請求項43に記載のシステムにおい
    て、前記複雑性変数の値が、前記メッシュの連続から前
    記連続におけるメッシュの逐次的番号付けに従って選択
    したメッシュの組を特定することを特徴とするシステ
    ム。
  45. 【請求項45】 請求項43に記載のシステムにおい
    て、前記複雑性変数の値が、前記メッシュの連続から前
    記組におけるメッシュの面の数に従って選択したメッシ
    ュの組を特定することを特徴とするシステム。
  46. 【請求項46】 請求項43に記載のシステムにおい
    て、前記複雑性変数の値が、前記メッシュの連続から前
    記組におけるメッシュの頂点の数に従って選択したメッ
    シュの組を特定することを特徴とするシステム。
  47. 【請求項47】 請求項43に記載のシステムにおい
    て、前記複雑性ユーザインタフェース制御が、ユーザ入
    力に応じて前記複雑性変数の組の値を対数的に変化する
    スライド式対数的スケールを有することを特徴とするシ
    ステム。
  48. 【請求項48】 請求項41ないし47のいずれか1項
    に記載のシステムにおいて、前記メッシュ精細化変換が
    頂点分割変換から成ることを特徴とするシステム。
  49. 【請求項49】 可変精細レベルにおける多次元幾何学
    的物体のコンピュータグラフィックス図形の表示を制御
    する方法において、 前記多次元幾何学的物体の漸進的解像度メッシュ表現
    を、コンピュータメモリ中に、基本メッシュおよびメッ
    シュ精細化変換のシーケンスとして記憶し、前記メッシ
    ュ精細化変換が完全であり、前記漸進的解像度メッシュ
    表現が漸進的な精細レベルにおけるメッシュの連続であ
    ることと、 精細レベル変数をユーザ入力に応じて設定することと、 前記漸進的解像度メッシュから、前記精細レベル変数の
    値に関係する精細レベルにおける前記多次元幾何学的物
    体の表現を抽出することと、 前記精細レベルにおける前記多次元幾何学的物体のコン
    ピュータグラフィックス図形をレンダリングすること
    と、 前記コンピュータグラフィックス図形を視覚的に表示す
    ることとを具えることを特徴とする方法。
  50. 【請求項50】 前記設定、抽出、レンダリングおよび
    視覚的表示のステップを、前記精細レベル変数の異なっ
    た値に関して反復的に繰り返すことをさらに具えること
    を特徴とする方法。
  51. 【請求項51】 請求項49に記載の方法において、 幾何形態の組G0 ,...,Gg の組を構成し、各々の
    幾何形態Gj を、複雑性変数の組に関係する複雑性の組
    0 ,...,Tg+1 における連続的な複雑性Tj およ
    びTj+1 における漸進的解像度メッシュ表現から選択し
    た1対のメッシュ間で規定することと、 前記幾何形態の組および混合パラメータに対して前記精
    細レベル変数をマッピングし、前記精細レベル変数のマ
    ッピングが、前記幾何形態の組の選択した1つと、前記
    混合パラメータの選択した値とをもたらすようにするこ
    とと、 前記混合パラメータの選択した値における選択した幾何
    形態を計算し、前記精細レベルにおける多次元物体の表
    現を発生することとをさらに具えることを特徴とする方
    法。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載の方法において、前
    記複雑性変数の組の値をユーザ入力に応じて設定するこ
    とをさらに具えることを特徴とする方法。
  53. 【請求項53】 請求項49ないし52のいずれか1項
    に記載の方法において、前記メッシュ精細化変換が頂点
    分割変換から成ることを特徴とする方法。
  54. 【請求項54】 基本メッシュ記録とメッシュ精細化記
    録のシーケンスとを有する漸進的解像度データ構造にお
    いて表された多次元物体の選択的に精細化されたコンピ
    ュータグラフィックス図形を表示する方法において、前
    記基本メッシュ記録が前記物体の低精細レベルにおける
    基本メッシュ表現を規定し、前記メッシュ精細化記録
    が、前記基本メッシュを前記物体の高精細レベルにおけ
    る任意のメッシュ表現に精細化するメッシュ精細化変換
    のシーケンスを規定し、前記メッシュ精細化変換が完全
    であり、前記方法が、 前記基本メッシュから初期の粗い精細レベルにおける選
    択的に精細化されたメッシュを形成することと、 前記ストリームにおける複数のメッシュ精細化記録の各
    々に対して、 (a) 前記メッシュ精細化記録によって規定されたメ
    ッシュ精細化変換が、前記物体の所望の部分に対する精
    細化を制限する選択基準を満たしているか否かを確認す
    るステップと、 (b) 前記メッシュ精細化記録によって規定されるメ
    ッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしている場合、
    このメッシュ精細化変換を前記選択的精細化メッシュに
    適用し、これによって前記物体の所望の部分における選
    択的精細化メッシュの精細レベルを上昇するステップと
    を行うことと、 前記選択的精細化メッシュを基礎とするコンピュータグ
    ラフィックス図形をレンダリングし、表示することとを
    具えることを特徴とする方法。
  55. 【請求項55】 請求項54に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化方法を頂点分割変換とし、これらの各
    々が、2つの側部頂点を有する分割頂点を変更し、1つ
    の新たな頂点と少なくとも1つの新たな面とを導入する
    ことを特徴とする方法。
  56. 【請求項56】 請求項55に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしているか
    否かを確認するステップが、 前記分割頂点および2つの側部頂点が前記選択的精細化
    メッシュ内に存在しているか否かを確認することを具え
    ることを特徴とする方法。
  57. 【請求項57】 請求項55に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしているか
    否かを確認するステップが、 前記2つの側部頂点の直前の先祖が前記選択的精細化メ
    ッシュにおいて前記分割頂点に隣接するか否かを確認す
    ることを具えることを特徴とする方法。
  58. 【請求項58】 請求項55に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしているか
    否かを確認するステップが、 前記分割頂点が前記物体の所望の部分内にあるか否かを
    確認することを具えることを特徴とする方法。
  59. 【請求項59】 請求項55に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしているか
    否かを確認するステップが、 前記分割頂点に隣接する選択的精細化メッシュの複数の
    面のいずれかが前記物体の所望の部分内にあるか否かを
    確認することを具えることを特徴とする方法。
  60. 【請求項60】 請求項55に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしているか
    否かを確認するステップが、 前記分割頂点に隣接する選択的精細化メッシュの複数の
    面の各々の符号付き投射スクリーン領域を計算し、前記
    各々の面の符号付き投射スクリーン領域が符号および量
    を有することと、 前記面のすべてが等しい符号を有する符号付き投射スク
    リーン領域を有するか否かを確認することとを具えるこ
    とを特徴とする方法。
  61. 【請求項61】 請求項55に記載の方法において、前
    記メッシュ精細化変換が前記選択基準を満たしているか
    否かを確認するステップが、 前記分割頂点に隣接する選択的精細化メッシュの複数の
    面の各々の符号付き投射スクリーン領域を計算し、前記
    各々の面の符号付き投射スクリーン領域が符号および量
    を有することと、 前記面の符号付き投影スクリーン領域の和が予め決めら
    れたスクリーン領域しきい値より大きいか否かを確認す
    ることを具えることを特徴とする方法。
  62. 【請求項62】 請求項54に記載の方法において、 メッシュ精細化方法が前記物体の所望の部分内の選択的
    精細化メッシュの一部を変更するが、前記コンピュータ
    グラフィックス画像において不可視である場合、前記メ
    ッシュ精細化方法が前記選択基準を満たしていないと決
    定することを具えることを特徴とする方法。
  63. 【請求項63】 請求項54ないし62のいずれか1項
    に記載の方法において、 前記選択的精細化メッシュの2つの精細レベル間を補間
    する幾何形態を混合パラメータに従って構成すること
    と、 前記混合パラメータの複数の値における幾何形態を計算
    することと、 前記値において計算した幾何形態を基礎とした前記物体
    のコンピュータグラフィックス図形をレンダリングし、
    表示して、これによって、前記コンピュータグラフィッ
    クス図形が前記2つの精細レベル間の滑らかな視覚的推
    移を形成することとを具えることを特徴とする方法。
  64. 【請求項64】 請求項54ないし62のいずれか1項
    に記載の方法において、前記コンピュータグラフィック
    図形を、前記物体の切頭体図形内の部分の図形とし、前
    記選択基準が前記物体の切頭体図形内の部分の精細化を
    制限することを特徴とする方法。
  65. 【請求項65】 多次元物体の選択的精細化図形を表示
    するコンピュータグラフィックスシステムにおいて、 基本メッシュ記録および、メッシュ精細化記録のストリ
    ームを有する漸進的解像度データ構造を記憶し、前記基
    本メッシュ記録が前記物体の低精細レベルにおける基本
    メッシュ表現を規定し、前記メッシュ精細化記録が、前
    記基本メッシュを前記物体の高い精細レベルにおける任
    意のメッシュ表現に精細化するメッシュ精細化変換のシ
    ーケンスを規定する、データ記憶メモリと、 前記基本メッシュ記録から初期の粗い精細レベルにおけ
    る選択的精細化メッシュを形成し、前記ストリームにお
    ける複数のメッシュ精細化記録の各々によって規定され
    るメッシュ精細化変換が、前記物体の所望の部分の精細
    化を制限する選択基準を満たすか否かを確認し、前記選
    択基準を満たすこれらのメッシュ精細化変換を前記選択
    的精細化メッシュに適用し、これらによって、前記物体
    の所望の部分における選択的精細化メッシュの精細レベ
    ルが上昇する、選択的精細化プロセッサと、 前記選択的精細化メッシュを基礎とした前記物体のコン
    ピュータグラフィックス図形をレンダリングするグラフ
    ィックスエンジンと、 前記コンピュータグラフィックス図形を表示する表示装
    置とを具えることを特徴とするコンピュータグラフィッ
    クスシステム。
  66. 【請求項66】 請求項65に記載のコンピュータグラ
    フィックスシステムにおいて、前記メッシュ精細化変換
    を頂点分割変換とし、これらの各々が2つの側部頂点を
    有する分割頂点を変更し、1つの新たな頂点と少なくと
    も1つの新たな面とを導入することを特徴とするコンピ
    ュータグラフィックスシステム。
  67. 【請求項67】 請求項12に記載のコンピュータグラ
    フィックスシステムにおいて、前記コンピュータグラフ
    ィックス図形を、前記物体の切頭体図形内の部分の図形
    とし、前記選択基準が前記選択基準が前記物体の切頭体
    図形内の部分の精細化を制限することを特徴とするコン
    ピュータグラフィックスシステム。
  68. 【請求項68】 請求項12ないし14いずれか1項に
    記載のコンピュータグラフィックスシステムにおいて、 前記選択的精細化メッシュの2つの精細レベル間を補間
    する幾何形態を混合パラメータに従って構成し、前記混
    合パラメータの複数の値における幾何形態を計算する幾
    何形態プロセッサと、 前記2つの精細レベル間の滑らかな視覚的推移に関し
    て、前記値において計算した幾何形態を基礎とした前記
    物体のコンピュータグラフィックス図形をレンダリング
    するグラフィックスエンジンとを具えることを特徴とす
    るコンピュータグラフィックスシステム。
  69. 【請求項69】 コンピュータにおいて、多次元物体を
    コンピュータグラフィックスによって表すために、複数
    の頂点を有し、前記頂点の結合度が、接続された前頂点
    の対間のエッジと複数の接続されたエッジによって規定
    される面とを規定する、任意の初期メッシュを単純化す
    る方法において、 (a) 前記メッシュのエッジを選択することと、 (b) 前記エッジにおいてエッジ折り畳み変換を行
    い、前記エッジによって接続された頂点の対を前記エッ
    ジ折り畳み変換によって1つの頂点に置き換えた、より
    単純なメッシュを発生することと、 (c) 前記ステップ(a)および(b)を複数繰り返
    して行い、所望の精細レベルを有する基本メッシュを発
    生することとを具える方法。
  70. 【請求項70】 請求項69に記載の方法において、 (d) 前記ステップ(a)および(b)を、前記より
    簡単なメッシュが前記初期メッシュと同じドポロジ的形
    式の最も単純なメッシュに等しい精細レベルを有するま
    で複数繰り返して行うことをさらに具える方法。
  71. 【請求項71】 コンピュータにおいて、多次元物体の
    コンピュータグラフィックス画像を表示するために、前
    記物体の任意の初期メッシュ表現から前記物体の可変解
    像度表現を構成する方法において、前記任意の初期メッ
    シュが複数の頂点を有し、前記エッジの結合度が接続さ
    れた前記頂点の対間の複数のエッジを規定し、前記方法
    が、 前記任意の初期メッシュによって開始して連続的に適用
    した場合、漸進的により単純なメッシュの連続を発生す
    るメッシュ単純化変換の連続を選択し、前記メッシュ単
    純化変換における最後が基本メッシュを発生すること
    と、 前記基本メッシュと、前記メッシュ単純化変換の逆であ
    るメッシュ精細化変換の前記メッシュ単純化変換の連続
    と逆の順序における連続とを記録し、前記メッシュ精細
    化変換が、前記基本メッシュによって開始して連続的に
    適用した場合、前記任意の初期メッシュを精確に再生す
    ることとを具えることを特徴とする方法。
  72. 【請求項72】 請求項71に記載の方法において、前
    記メッシュ単純化変換をすべてエッジ折り畳み変換と
    し、前記方法が、前記任意の初期メッシュによって開始
    する漸進的により単純なメッシュの連続の各々に関し
    て、 前記漸進的により単純なメッシュの連続の現在のメッシ
    ュにおいて複数の候補エッジ折り畳み変換から現在のエ
    ッジ折り畳み変換を選択することと、 前記エッジ折り畳み変換を前記現在のメッシュに適用
    し、前記漸進的により単純なメッシュの連続における次
    のメッシュを発生することとをさらに具えることを特徴
    とする方法。
  73. 【請求項73】 請求項72に記載の方法において、前
    記現在のエッジ折り畳み変換を選択するステップが、 前記候補エッジ折り畳み変換の各々に関して外観計量を
    計算することと、 前記候補エッジ折り畳み変換から現在のエッジ折り畳み
    変換を選択し、前記外観計量を最適化することとを具え
    ることを特徴とする方法。
  74. 【請求項74】 請求項73に記載の方法において、 予め決められた最大2面角制限および多様性保存制限を
    前記候補エッジ折り畳み変換に強制することを具えるこ
    とを特徴とする方法。
  75. 【請求項75】 請求項73に記載の方法において、前
    記候補エッジ折り畳み変換の各々に関して外観計量を計
    算するステップが、 前記任意の初期メッシュと、前記候補のエッジ折り畳み
    変換を前記現在のメッシュに適用することによって得ら
    れるメッシュとの間の幾何学的偏差を測定することを具
    えることを特徴とする方法。
  76. 【請求項76】 請求項73に記載の方法において、前
    記候補エッジ折り畳み変換の各々に関して外観計量を計
    算するステップが、 前記任意の初期メッシュの表面における複数の点におけ
    る幾何学的属性を標本化することと、 前記任意の初期メッシュの前記点における幾何学的属性
    と、前記候補エッジ折り畳み変換を前記現在のメッシュ
    に適用することによって得られる結果としてのメッシュ
    の幾何学的属性との間の幾何学的偏差を測定すること
    と、 前記幾何学的偏差を適応性ばね定数を有するばねによっ
    て蓄積することと、 前記適応性ばね定数を前記エッジ折り畳み変換の付近に
    おける面の数に対する前記点の数の比に従って設定する
    こととを具えることを特徴とする方法。
  77. 【請求項77】 請求項73または75に記載の方法に
    おいて、前記候補エッジ折り畳み変換の各々に関して外
    観計量を計算するステップが、 前記任意の初期メッシュと、前記候補のエッジ折り畳み
    変換を前記現在のメッシュに適用することによって得ら
    れるメッシュとの間のスカラ属性偏差を測定することを
    具えることを特徴とする方法。
  78. 【請求項78】 請求項73に記載の方法において、前
    記候補エッジ折り畳み変換の各々に関して外観計量を計
    算するステップが、 前記任意の初期メッシュのシャープエッジにおける複数
    の点における幾何学的属性を標本化することと、 前記点における幾何学的属性と、前記候補エッジ折り畳
    み変換を前記現在のメッシュに適用することによって得
    られるメッシュのシャープエッジの幾何学的属性との間
    の幾何学的偏差を測定することとを具えることを特徴と
    する方法。
  79. 【請求項79】 請求項73に記載の方法において、前
    記現在のエッジ折り畳み変換を選択するステップが、 前記現在のエッジ折り畳み変換に関する選択が前記現在
    のメッシュの不連続曲線トポロジを変更するか否かを確
    認することと、 前記選択が前記不連続曲線トポロジを変更する場合、前
    記選択を許可しないことを具えることを特徴とする方
    法。
  80. 【請求項80】 請求項73に記載の方法において、前
    記現在のエッジ折り畳み変換を選択するステップが、 前記現在のエッジ折り畳み変換に関する選択が前記現在
    のメッシュの不連続曲線トポロジを変更するか否かを確
    認することと、 前記選択が前記不連続曲線トポロジを変更する場合、前
    記選択にペナルティを課すこととを具えることを特徴と
    する方法。
  81. 【請求項81】 多次元物体のコンピュータグラフィッ
    ク図形を表示するために、前記物体の可変解像度表現を
    前記物体の任意の初期メッシュ表現から構成するコンピ
    ュータを基礎としたシステムにおいて、前記任意の初期
    メッシュが複数の頂点を有し、前記頂点の結合度が前記
    頂点の結合対間の複数のエッジを規定し、前記システム
    が、 メッシュ単純化変換を反復的に選択し、前記選択したメ
    ッシュ単純化変換を、前記任意の初期メッシュによって
    開始する漸進的により単純なメッシュの連続における現
    在のメッシュに適用し、前記連続における次のメッシュ
    を発生し、前記メッシュ単純化変換の連続の最後が基本
    メッシュを発生する、メッシュ変換プロセッサと、 前記基本メッシュと、前記メッシュ単純化変換の逆であ
    るメッシュ精細化変換の前記メッシュ単純化変換の連続
    の逆の順序における連続とを記録し、前記メッシュ精細
    化変換が、前記基本メッシュによって開始して連続的に
    適用した場合、前記任意の初期メッシュを精確に再生す
    る、エンコーダとを具えることを特徴とするシステム。
  82. 【請求項82】 請求項81に記載のコンピュータを基
    礎とするシステムにおいて、 所望の精細レベルを選択するユーザインタフェース制御
    を具え、 前記メッシュ変換プロセッサが、前記メッシュ単純化変
    換の最後が前記所望の精細レベルと少なくとも同じ単純
    さにおける精細レベルを有する次のメッシュを発生する
    まで、前記メッシュ単純化変換の選択および適用の繰り
    返しを行うことを特徴とするシステム。
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