JPH09195149A - ワイヤヘルド用ストッカ - Google Patents

ワイヤヘルド用ストッカ

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JPH09195149A
JPH09195149A JP8004297A JP429796A JPH09195149A JP H09195149 A JPH09195149 A JP H09195149A JP 8004297 A JP8004297 A JP 8004297A JP 429796 A JP429796 A JP 429796A JP H09195149 A JPH09195149 A JP H09195149A
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JP
Japan
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heald
ring
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stocker
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JP8004297A
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English (en)
Inventor
Kazunori Kuroyanagi
和典 黒柳
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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Priority to KR1019970000399A priority patent/KR970059336A/ko
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03JAUXILIARY WEAVING APPARATUS; WEAVERS' TOOLS; SHUTTLES
    • D03J1/00Auxiliary apparatus combined with or associated with looms
    • D03J1/14Apparatus for threading warp stop-motion droppers, healds, or reeds
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03CSHEDDING MECHANISMS; PATTERN CARDS OR CHAINS; PUNCHING OF CARDS; DESIGNING PATTERNS
    • D03C9/00Healds; Heald frames
    • D03C9/02Healds
    • D03C9/024Eyelets
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D41/00Looms not otherwise provided for, e.g. for weaving chenille yarn; Details peculiar to these looms
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D49/00Details or constructional features not specially adapted for looms of a particular type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Auxiliary Weaving Apparatuses, Weavers' Tools, And Shuttles (AREA)
  • Coiling Of Filamentary Materials In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ワイヤヘルドの安定した貯留を確
保すると同時に、補充作業を容易にしたワイヤヘルド用
ストッカを提供することを目的とする。 【構成】 本発明によるワイヤヘルド用ストッカ10
は、並設させた多数のワイヤヘルドBから任意のワイヤ
ヘルドBを選択的に排出させるために、多数のワイヤヘ
ルドBを貯留させておくワイヤヘルド用ストッカ10に
おいて、水平状態にしたワイヤヘルドBをハウジング1
1内で上下方向に段積みし、ハウジング11の頂部にヘ
ルド補充用開口21を設け、ハウジング11における下
部前端に、段積みされた最下段のワイヤヘルドBを一本
ずつ水平方向に排出させるためのヘルド引出し口9を設
けたことにより、ワイヤヘルドBの水平引出しを容易に
達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤヘルドのメ
ールに経糸を通糸させるための通糸装置に利用されるワ
イヤヘルド用ストッカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から存在するフラットヘルド用スト
ッカ(マガジンとも言う)の一例として、特開昭62−
20359号公報がある。この公報に開示されたストッ
カは、鉛直方向に延びて直立したプレート状の固定部材
と、この固定部材に一端が固定されて水平方向に延びる
上下一対のマガジンバーとを備えている。そこで、フラ
ットヘルドの両端に設けたリング部の各案内穴をマガジ
ンバーに挿入させることにより、直立状態のフラットヘ
ルドを水平方向に積層させている。このようにして、ス
トッカには多数のフラットヘルドが貯留される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た技術は、フラットヘルドの利用に供するストッカであ
り、ワイヤヘルド用のストッカではない。すなわち、フ
ラットヘルドAは、バネ性を有するSUS420等で一
体形成され、図22に示すように、断面矩形の偏平な細
長い竿部1を有し、この竿部1の中央にはメール2が形
成され、この竿部1の両端にはリング部3が設けられ、
各リング部3には、長穴状をなす案内穴4が形成されて
いる。そして、このフラットヘルドAは、矢印方向へ容
易に撓るが、捩れに強く変形しにくい特性をもち、耐久
性に優れている。しかし、フラットヘルドAを織機に利
用する場合、フラットヘルドAは、数千本単位から1万
5000本の単位で必要となり、これらフラットヘルド
Aを束ねたときは極めて重くなり、取り扱いにくいとっ
た欠点をもっている。更に、フラットヘルドA一本当た
りの価格は比較的高価であり、織機に必要な本数のフラ
ットヘルドAを購入する際、極めて多額の出費をもたら
す。
【0004】これに対して、ワイヤヘルドBは、硬鋼線
(60カーボン)からなり、図23に示すように、細長
い竿部5を有し、この竿部5の中央にはメール6が形成
され、この竿部5の両端にはリング部7が設けられ、各
リング部7には、長穴状をなす案内穴8が形成されてい
る。そして、このワイヤヘルドBは、極めて軽量で取り
扱いやすく、安価であるといった特性を有している。し
かしながら、ワイヤヘルドBは極めて撓り易く、この撓
り易さが原因となって互いに絡まり易く、取り扱いにく
いといった欠点を有している。
【0005】そこで、特開昭62−20359号公報に
開示されたフラットヘルド用ストッカを、ワイヤヘルド
Bに適用させた場合、ワイヤヘルドBは吊り下げられた
状態になり、そして、ワイヤヘルドBは、その撓り易さ
が災いして、互いに絡み合った状態が引き起こされる。
従って、ワイヤヘルドBは、マガジンバーに挿入された
リング部7近傍では、正しい順番に整列しているが、メ
ール6近傍では互いに絡み合い、不規則に整列すること
になる。その結果、ワイヤヘルドB同士の絡まりや、そ
れが細線であることに起因して、マガジンバーの先端か
らワイヤヘルドBを一本ずつ分離させながら抜き出すこ
とができないのが現状である。
【0006】また、従来のフラットヘルド用ストッカ
は、一端がプレート状の固定部材に固定され且つ他端が
遊端になって水平方向に延びるマガジンバーを採用して
いる。従って、ストッカにフラットヘルドAを補充する
場合、マガジンバーの遊端前方に配置されたヘルド駆動
用のチャック機構に邪魔されて、フラットヘルドAの補
充作業が遣り難い。すなわち、水平方向に延びるマガジ
ンバーにおいて、フラットヘルドAを補充する端部と、
フラットヘルドAを引き抜く端部とが一致する結果とな
り、フラットヘルドAの補充作業が困難になる。また、
フラットヘルドAの補充をマガジンバー毎に行うような
構成を採用した場合、マガジンバーを着脱させる新たな
構成が必要となり、コストの面や構造上の面で不利にな
る。
【0007】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、特に、ワイヤヘルドの安定した貯留を確
保すると同時に、補充作業を容易にしたワイヤヘルド用
ストッカを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるワイヤヘル
ド用ストッカは、並設させた多数のワイヤヘルドから任
意のワイヤヘルドを選択的に排出させるために、多数の
ワイヤヘルドを貯留させておくワイヤヘルド用ストッカ
において、水平状態にしたワイヤヘルドをハウジング内
で上下方向に段積みし、ハウジングの頂部にヘルド補充
用開口を設け、ハウジングにおける下部前端に、段積み
された最下段のワイヤヘルドを水平方向に排出させるた
めのヘルド引出し口を設けたことを特徴とする。
【0009】このワイヤヘルド用ストッカにおいては、
ワイヤヘルドを水平状態に維持しつつハウジング内で上
下方向に段積みすることにより、ハウジングの頂部にヘ
ルド補充用開口を設けることができ、しかも、ハウジン
グの下部前端にヘルド引出し口を設けることができる。
このように、ハウジング内にワイヤヘルドを補充するた
めの開口とハウジングからワイヤヘルドを排出させるた
めの開口とを別にすることができるので、ワイヤヘルド
の補充作業にあたって、ヘルドの自重等を利用しながら
ハウジングの上方から補充作業を行うことができ、ワイ
ヤヘルドの補充作業が容易となる。そして、ハウジング
の頂部にヘルド補充用開口を設けることで、この開口を
上から覗き込むようにして、補充作業を行うこともでき
る。また、ハウジングの下部前端にヘルド引出し口を設
けることにより、最下段のワイヤヘルドの案内孔にピン
等を引っ掛けることで、ワイヤヘルドを水平に維持しな
がら水平方向の抜き出しを可能にしている。
【0010】また、ワイヤヘルドの両端に形成した一対
のリング部の各案内穴に挿通させ且つ上下方向に延びる
前後一対のフローティングロッドを、ハウジング内に配
置し、フローティングロッドの下端面をハウジングのヘ
ルド収容底面に当接配置させ、フローティングロッドを
ハウジング内で上下方向に遊動させると、ストッカ内で
のワイヤヘルドの絡み合いを防止することができる。
【0011】更に、フローティングロッドの下端面にお
ける後部には、リング部をフローティングロッドの下端
面とヘルド収容底面との間に引き込むためのテーパー状
のリング引込部が形成されていると好ましい。
【0012】更に、フローティングロッドの下端面にお
ける後部には、リング部をフローティングロッドの下端
面とヘルド収容底面との間に引き込むために、水平に切
り込まれたリング引込部が形成されていると好ましい。
【0013】更に、ハウジングには、前側のフローティ
ングロッドの下方に配置されると共に前側のフローティ
ングロッドに挿入させたワイヤヘルドのリング部と前側
のフローティングロッドの下端面とに係合して、前側の
リング部及び前側のフローティングロッドを下から押し
上げる左右一対の押上げ爪を有するヘルド前端分離部が
設けられると好ましい。
【0014】更に、各押上げ爪は、水平に延びてフロー
ティングロッドの下端面とリング部とに係合する爪部
と、この爪部を支持する支持部とからなり、左右に配置
された爪部の先端部同士を離間させると好ましい。
【0015】更に、爪部の先端にはテーパー面が形成さ
れ、フローティングロッドの下端面には爪部の先端部を
挿入させる爪係合凹部が形成され、爪係合凹部の上面に
は、爪部のテーパー面と合致するテーパー面が形成され
ると好ましい。
【0016】更に、ヘルド前端分離部は、押上げ爪を立
設させる基部と、基部とハウジングのベースとの間に配
置され基部をベースに対して離間させる方向に付勢させ
るバネとを有し、基部を駆動手段により上下動させると
好ましい。
【0017】更に、ハウジングには、後側のフローティ
ングロッドの下方に配置されると共に後側のフローティ
ングロッドに挿入させたワイヤヘルドのリング部と後側
のフローティングロッドの下端面とに係合して、後側の
リング部及び後側のフローティングロッドを下から押し
上げる押上げ部材を有するヘルド後端分離部が設けられ
ると好ましい。
【0018】更に、ヘルド後端分離部は、押上げ部材を
立設させる基部と、基部とハウジングのベースとの間に
配置され基部をベースに対して離間させる方向に付勢さ
せるバネとを有し、基部を駆動手段により上下動させる
と好ましい。
【0019】更に、ハウジングの両端には、フローティ
ングロッドを収容するリング収容部が設けられると好ま
しい。
【0020】更に、リング収容部の上部には、フローテ
ィングロッドに向けて斜め上方から圧縮空気を吹き付け
るエアー吹出口が設けられ、フローティングロッドの上
部には、エアー吹出口に対峙してエアー吹出口からの圧
縮空気を受け止めるエアー受け凹部が形成されると好ま
しい。
【0021】更に、ハウジングの後部に配置したリング
収容部の下部には、フローティングロッドに装着された
ワイヤヘルドのリング部を後方へ吸引するエアー吸引部
が設けられると好ましい。
【0022】更に、ハウジングに、ワイヤヘルドの竿部
を収容する竿収容スリットを設けると好ましい。
【0023】更に、竿収容スリットの下端に、竿収容ス
リットを水平方向に拡張して、最下段のワイヤヘルドの
リング部の水平引出しを可能にするリング案内孔を設け
ると好ましい。
【0024】更に、ハウジングは、竿部収容スリットを
前後で分断させた位置にワイヤヘルドのメールを収容す
るメール収容空間部を有し、ヘルド収容底面にヘルド逃
がし凹部を形成して、メール収容空間部の下方を拡張す
ると好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるワ
イヤヘルド用ストッカの好適な実施形態について詳細に
説明する。
【0026】図1は、本実施形態に係る平置型のワイヤ
ヘルド用ストッカを示す斜視図である。同図に示すワイ
ヤヘルド用ストッカ10は、ワイヤヘルドBを水平方向
にして、上下方向に段積み状態で積層するハウジング1
1を有している。このハウジング11は、ワイヤヘルド
Bの細長い形状に合わせて細長く形成されると共に、フ
ラットなベース12と、このベース12上に立設固定さ
せた枠体13と、下部前端に水平方向に細長く切欠かれ
たヘルド引出し口9とを備えている。この枠体13は、
この両端に位置してワイヤヘルドBのリング部7を収容
するリング収容部14と、これらリング収容部14,1
4の間に位置してワイヤヘルドBの竿部5を収容する竿
収容部15とを有している。
【0027】各リング収容部14には、上下方向に延び
る棒状のフローティングロッド16が挿入されている。
各フローティングロッド16の外周形をリング部7の内
周形に略合致させることで、ワイヤヘルドBの安定した
段積みを可能にしている。そして、フローティングロッ
ド16は軽量であり、その表面は、ワイヤヘルドBが滑
り易いように鏡面仕上げが施されると共に、ワイヤヘル
ドBによりキズがつき難いように耐摩耗性の表面処理が
施されている。例えば、フローティングロッド16は、
所定の形状に加工された金属(鋼、アルミ等)の表面に
ハードクロムメッキが施されている。
【0028】図2に示すように、前側及び後側のフロー
ティングロッド16の下端面16aは、ベース12の表
面に形成したヘルド収容底面12aに当接し、フローテ
ィングロッド16の自重によりヘルド収容底面12aに
押し付けられている。すなわち、このフローティングロ
ッド16は、リング収容部14内に上から単に差し込ま
れているだけなので、ベース12に対して上下方向に自
由になっている。従って、フローティングロッド16
を、ハウジング11のリング収容部14内で上下方向
(矢印方向)に遊動させることができる。
【0029】このフローティングロッド16を利用する
効果として、段積みされたワイヤヘルドBの自重によ
り、正しい順番でワイヤヘルドBを上下に整列させるこ
とができると同時に、その状態を常に維持させておくこ
とができ、ワイヤヘルドB同士の絡み合いを極めて少な
くすることができる。更に、フローティングロッド16
によりリング部7を水平状態に保つことができるので、
ワイヤヘルドBの水平引出しが極めて容易になる。
【0030】そして、フローティングロッド16は、そ
の自重により、ベース12のヘルド収容底面12aに単
に当接した状態になっている。そこで、最下段のワイヤ
ヘルドBを水平方向に引き出した場合、ワイヤヘルドB
のリング部7が、後述するフローティングロッド16の
テーパー状のリング引込部16c(図8参照)に食い込
むことで、フローティングロッド16の下端面16aを
簡単に押し上げることができる。その結果、引出し中の
リング部7のみが、フローティングロッド16の下端面
16aとヘルド収容底面12aとで挟まれながら引き出
されることになる。従って、引出し作業中以外のワイヤ
ヘルドBのリング部7は、フローティングロッド16が
差し込まれたままの状態を維持し、引出し中のワイヤヘ
ルドBのみがフローティングロッド16を上方へ押しの
けながら前に引き出されることになる。
【0031】また、図1に示すように、リング収容部1
4内には、リング部7を段積み状態で収容するために、
上下方向に延在するリング収容空間14aが形成されて
いる。このリング収容空間14aの上部は、フローティ
ングロッド16を差し込むために開放され、リング収容
空間14aの一側部は、ワイヤヘルドBの竿部5を挿入
させるために、切り欠くようにして開放されている。そ
して、フローティングロッド16を包囲するようにリン
グ収容空間14aを形成することで、ワイヤヘルドBの
リング部7を介して、フローティングロッド16をリン
グ収容部14で支持しながら、リング部7をリング収容
部14内に確実に収容させることができる。
【0032】図1及び図3に示すように、ハウジング1
1の中央には竿部5を収容する細長い竿収容スリット1
7が長手方向に形成されている。この竿収容スリット1
7は、両端のリング収容空間14aを結んだ直線上に設
けられている。すなわち、竿収容スリット17は、竿収
容部15の全長及びリング収容部14の一部に形成され
ることになる。竿収容スリット17の下端には、最下段
のワイヤヘルドBのリング部7を、ヘルド収容底面12
aに沿って確実に案内摺動させるためのリング案内孔1
8が形成されている。
【0033】このリング案内孔18は、ヘルド収容底面
12aの真上で、竿収容スリット17の下端を水平方向
に拡張するようにして形成されると共に、リング部7の
幅より僅かに大きく、しかも最下段のリング部7のみが
通過する程度の高さを有している。そして、リング案内
孔18を竿収容スリット17の全長に亙って形成するこ
とで、幅広のリング部7がハウジング11内で引っ掛か
ることがない。しかも、リング部7が竿部5に対して多
少捩れた中古のワイヤヘルドBを水平方向に引き出す場
合であっても、リング部7の捩れに関係なく、ワイヤヘ
ルドBを水平方向に安定して引出すことができる。更
に、最下段のワイヤヘルドBが引き出される際、最下段
のワイヤヘルドBにおける後側のリング部7が、竿収容
スリット17内で段積みされた竿部5に割り込んで行か
ないようにしている。
【0034】図1及び図4に示すように、ハウジング1
1の竿収容部15は、前後に2分割されて、第1の竿収
容部15Aと第2の竿収容部15Bとから構成されてい
る。この第1の竿収容部15Aと第2の竿収容部15B
との間を離すように、竿収容部15をベース12上に固
定させることで、この離間領域をメール収容空間部19
にすることができる。そして、このメール収容空間部1
9にメール6を段積みした場合でも、メール収容空間部
19は広いスペースをもっているので、メール6が上下
及び左右に移動できる自由度が高められる。更に、ヘル
ド収容底面12aには、メール収容空間部19の下方を
拡張するためのヘルド逃がし凹部20が形成されてい
る。すなわち、ヘルド逃がし凹部20によって、最下段
のメール5の下方が開放され、最下段のメール5の自由
度が更に高められる。
【0035】そこで、図5に示すように、上下のメール
6同士が絡まって、メール6近傍でワイヤヘルドBの上
下が逆になっているような場合、最下段のワイヤヘルド
Bを水平方向に引出すと、図4に示すように、引出し中
のリング部7とメール6とが衝突することで、互いに逃
げ合いながらワイヤヘルドB同士の絡み合いが解消され
る。また、メール収容空間部19を形成する第1の竿収
容部15Aと第2の竿収容部15Bとの間の間隔δ(図
1参照)を、リング部7の長さより短くすることで、第
2の竿収容部15Bのリング案内孔18から出たリング
部7の最後尾端が、メール収容空間部19の領域におい
て完全に外れてしまう前に、リング部7の前端(リング
部7と竿部5との結合端)を第1の竿収容部15A内に
引き込むことができる。その結果、メール収容空間部1
9において、リング部7を水平にしたまま安定して搬送
することができ、しかも、引出し中のワイヤヘルドBに
絡まったメール6の逃げを確実にすることができる。
【0036】図1に示すように、ハウジング11の枠体
13の頂部には、水平方向に延在するヘルド補充用開口
21が設けられ、このヘルド補充用開口21は、ワイヤ
ヘルドBを水平方向に引き出すためのヘルド引出し口9
とは別の位置に設けられている。従って、ワイヤヘルド
Bの補充作業にあたって、ハウジング11の上方から圧
縮空気やヘルドBの自重等を利用しながら補充作業を行
うことができ、ワイヤヘルドBの補充作業が容易とな
る。更に、この開口21を上から覗き込むようにして、
補充作業を行うこともできる。また、枠体13の竿収容
部15に設けられた竿収容スリット17の上部はロート
状に拡開されており、ワイヤヘルドBが竿収容スリット
17内に入り易くなっている。
【0037】図6に示すように、前側及び後側のリング
収容部14の上部には、リング収容空間14a内に外部
から圧縮空気を供給するエアー吹出口22が設けられ、
各エアー吹出口22は、前側及び後側のフローティング
ロッド16に向けて斜め上方から圧縮空気を吹き付け
る。更に、フローティングロッド16の上部には、断面
L字状に切り込まれたエアー受け凹部23が形成され、
このエアー受け凹部23は、エアー吹出口22に対峙す
る位置に設けられている。
【0038】従って、エアー吹出口22から吹き出され
た圧縮空気は、エアー受け凹部23を斜め上方から押し
続けるので、フローティングロッド16に下向きの所定
圧力を加え続けることができ、最下段のワイヤヘルドB
が、フローティングロッド16の下端面16aとヘルド
収容底面12aとで挟まれながら引き出される際のフロ
ーティングロッド16の飛び上がりを適切に防止してい
る。また、リング収容空間14a内に下降気流が発生
し、この気流によりリング部7を上から押し続けること
ができるので、ワイヤヘルドBが引き出される度に、フ
ローティングロッド16に沿ってリング部7を強制的に
順次下降させることができ、フローティングロッド16
にリング部7が引っ掛かって止まるのを防止することが
できる。
【0039】更に、後側のリング収容部14の下部に
は、リング収容空間14a内の空気を外方へ強制的に排
出するエアー吸引部24が設けられ、このエアー吸引部
24により、後側のフローティングロッド16に装着さ
れた下段のリング部7を後方へ吸引している。このエア
ー吸引部24による後方への吸引は、段積みされたワイ
ヤヘルドBの下から数本を対象にしており、エアー吸引
部24の吸引口24aは内方に向けてロート状に拡開さ
せられている。そこで、エアー吸引部24を利用するこ
とで、リング収容空間14a内の空気を吸引し続けるこ
とができ、下から数本のリング部7を後方へ引き続ける
ことができる。従って、最下段のワイヤヘルドBを強制
的に引き抜く場合に、引出し中のワイヤヘルドBがその
上のワイヤヘルドBを一緒に連れ出すことが少なくな
り、ワイヤヘルドBの引出しを、確実かつスムーズに行
うことができる。
【0040】ここで、ストッカ10内で段積みされたワ
イヤヘルドBを、最下段から一本ずつ引き出す手段とし
て、例えば図6及び図7に示すようなヘルド引出し機構
30がある。このヘルド引出し機構30は、上下動し且
つ電磁石の一部を構成する鉄心からなるヘルド引出し用
磁気ヘッド31と、この磁気ヘッド31の頂部に設けら
れた非磁性体からなる引出しピン32と、磁気ヘッド3
1を上下動させるピストン機構(図示せず)と、磁気ヘ
ッド31を水平方向に移動させる直動ステージ(図示せ
ず)とを備えている。
【0041】そこで、引出しピン32を、リング部7の
案内孔8の真下に位置させ、ピストン機構により磁気ヘ
ッド31を上昇させることにより、案内孔8内に引出し
ピン32を適切に挿入させることができる(図6参
照)。このとき、磁気ヘッド31に巻回させたコイルを
通電させて、磁気ヘッド31にリング部7を磁気吸着さ
せることにより、ワイヤヘルドBの引出し準備が整う。
そして、図7に示すように、引出しピン32に最下段の
リング部7を引掛けながら、直動ステージにより、磁気
ヘッド31を水平方向に引き出すことで、ワイヤヘルド
Bの水平引出しが達成される。
【0042】なお、図8に示すように、最下段のリング
部7の案内孔8内に引出しピン32を適切に挿入させる
ために、前側のフローティングロッド16の下端面16
aの前部には、引出しピン32を下から挿入させるため
の切欠き部16bが設けられている。また、フローティ
ングロッド16の下端面16aの後部にはテーパー状の
リング引込部16cが形成され、このリング引込部16
cにより、引出し中のリング部7をフローティングロッ
ド16の下端面16aとヘルド収容底面12aとの間に
簡単に引き込むことができる。ただし、後側のフローテ
ィングロッド16において、引出しピン用の切欠き部1
6bのないフローティングロッド16を採用してもよ
い。
【0043】また、図6に示すように、ヘルド引出し口
9の高さ寸法αは、引出しピン32に引っかけられた最
下段のワイヤヘルドBのみが通過できる程度に形成され
ている。従って、引出しピン32に最下段のリング部7
を引掛けながら、最下段のワイヤヘルドBを水平に引き
出す際、下から2段目以上のワイヤヘルドBが摩擦によ
り一緒に連れ出される場合があっても、下から2段目以
上のワイヤヘルドBのリング部7の前端が、前側のリン
グ収容部14の前壁に衝突することで、最下段のワイヤ
ヘルドBのみがヘルド引出し口9から引き出されること
になる。
【0044】次に、図1、図6及び図9に示すように、
ワイヤヘルド用ストッカ10は、最下段のワイヤヘルド
Bの引出しを一層確実にするために、押上げヘッドとし
てヘルドプッシャーを構成するヘルド前端分離部40を
備えている。このヘルド前端分離部40は、図10及び
図11に示すように、前側のフローティングロッド16
の下方に配置される押上げ爪41をもっている。この押
上げ爪41は、L字状に形成されると共に、左右で一対
をなしている。各押上げ爪41は、水平方向に延在する
と共に前側のフローティングロッド16に挿入させてそ
の位置に保持されている最下段のリング部7に係合する
爪部42と、この爪部42を支持するために爪部42の
基端から下方に延びる支持部43とからなる。
【0045】また、左右の爪部42,42の先端部(遊
端部)同士を離間させることにより、爪部42,42間
に隙間44が形成され、この隙間44は、ワイヤヘルド
Bの竿部5の径より僅かに大きく形成されている。爪部
42の先端部には、先端に向けて斜め下方に傾斜するテ
ーパー面42aが形成されている。そして、押上げ爪4
1が上昇した際、爪部42の先端部は、前側のフローテ
ィングロッド16の下端面16aに形成した爪係合凹部
45内に挿入されるので、爪係合凹部45の上面には、
爪部42のテーパー面42aに合致させるテーパー面4
5aが形成されている(図8参照)。なお、図9に示す
ように、押上げ爪41が下降した際に爪部42をベース
12内に完全に埋没させる必要があるため、ベース12
の先端側上面には爪収容凹部54が形成されている。な
お、後側のフローティングロッド16を押上げ爪41に
よって上下動させない場合には、後側のフローティング
ロッド16に前述の爪係合凹部45を必ずしも設ける必
要はない。
【0046】更に、図6及び図9に示すように、ヘルド
前端分離部40は、L字状の各押上げ爪41を立設固定
させる基部46を有し、この基部46は、ベース12の
下方に配置されている。この基部46の上面46aには
バネ着座用の凹部47が形成され、基部46には、凹部
47を挟むようにして基部46を上下に貫通するピン挿
入孔48が形成されている(図10参照)。また、基部
46の上面46aとベース12の底面12bは、凹部4
7内に着座させられた圧縮バネ50を介して連結され、
この圧縮バネ50は、ベース12に対して基部46を離
間させる方向に付勢させている。そこで、ベース12の
底面12aに2本のピン51を下方に向けて突出させ、
このピン51を基部46のピン挿入孔48内に挿入し、
ピン51の下端にスナップリング等からなるストッパー
部51aを設けることにより、バネ50の弾性下で、ピ
ン51の延在方向に基部46を上下動させることができ
る。なお、基部46には、後述する作動片64に係合さ
せる上下一対の舌片52が突設されている(図9参
照)。
【0047】ここで、図6に示すように、基部46は駆
動手段60により上下動する。この駆動手段60は、ハ
ウジング11のベース12を支持するための支持台61
に固定されたエアーシリンダ62と、このエアーシリン
ダ62に対して所定のストロークで上下方向に往復動す
ると共に回り止めが施されたシリンダロッド63と、こ
のシリンダロッド63の先端に固定されると共に先端が
基部46の舌片52に係合する作動片64とを備えてい
る。従って、シリンダロッド63のストローク量に応じ
て、基部46を所定量だけ上下動させることができる。
なお、舌片52間に作動片64の先端を挿入させた場
合、舌片52間で作動片64に遊びをもたせている関係
上、シリンダロッド63のストローク量が基部46の上
昇量にはなっていない。
【0048】次に、ヘルド前端分離部40の動作につい
て説明する。
【0049】図12及び図13に示すように、最下段の
ワイヤヘルドBを引き出すにあたって、先ず、前側のフ
ローティングロッド16の切欠き部16b内に引出しピ
ン32を挿入させると同時に、最下段のワイヤヘルドB
のリング部7を磁気ヘッド31に磁気吸着させる。この
とき、押上げ爪41の爪部42は、爪収容凹部54内に
完全に埋没させられているので、リング部7の引出しの
邪魔になることはない。その後、引出しピン32でリン
グ部7を僅かに引き出し、爪部42の先端間に竿部5を
位置させて、ワイヤヘルドBの分離準備を整える(図1
1参照)。このとき、ヘルド引出し口9の前方に待機さ
せた脱落防止プレート66の下に引出しピン32が来る
まで、磁気ヘッド31を水平に移動させることにより、
脱落防止プレート66と磁気ヘッド31との協働によ
り、最下段のワイヤヘルドBのリング部7の抜けを防止
する。
【0050】その後、図14及び図15に示すように、
エアーシリンダ62を駆動させて、作動片64を上昇さ
せることにより、作動片64の先端で上側の舌片52を
押し上げるので、圧縮バネ50のばね力に抗して基部4
6が所定量だけ上昇する。このとき、押上げ爪41の上
昇に伴って、最下段のワイヤヘルドBの竿部5が爪部4
2間の隙間44を通過するので、最下段のワイヤヘルド
Bは、押上げ爪41の上昇の影響を受けずに、その位置
を保ち続ける。そして、爪部42の先端部は、前側のフ
ローティングロッド16の爪係合凹部45内に挿入され
て、テーパー面42aと45aとを合体させた後、前側
のフローティングロッド16を持ち上げる。
【0051】更に、爪部42の上面42bを利用して、
段積みされたワイヤヘルドBのリング部7をも持ち上げ
る。その結果、フローティングロッド16に挿入させて
その位置に保持されている段積み状態のリング部7と、
フローティングロッド16とを同時に持ち上げることが
できるので、前側のフローティングロッド16の場所に
おいて、最下段のワイヤヘルドBのみが他のワイヤヘル
ドBから分離させられる。そして、脱落防止プレート6
6と磁気ヘッド31との協働により、引出しピン32に
最下段のリング部7を確実に引掛けながら、最下段のワ
イヤヘルドBのスムーズな引き出しが達成される。な
お、最下段のワイヤヘルドBが完全に引き出された後、
エアーシリンダ62を駆動させて、作動片64を下降さ
せることにより、基部46は、圧縮バネ50のバネ力に
より図13の位置まで復帰して、次の引出し動作に備え
る。
【0052】本発明のワイヤヘルド用ストッカは、前述
した実施形態に限定されるものではない。
【0053】例えば、図16及び図17に示すように、
ワイヤヘルド用ストッカ10は、最下段のワイヤヘルド
Bの引出しを一層確実にするために、押上げヘッドとし
てヘルドプッシャーを構成するヘルド後端分離部70を
備えている。このヘルド後端分離部70は、後側のフロ
ーティングロッド16の下方に配置されて上下方向に延
びるブロック状の押上げ部材71をもっている。この押
上げ部材71は、後側のフローティングロッド16の下
方において、ベース12に形成された矩形の開口72内
に下から挿入されると共に、ベース12の下方に配置さ
れた基部73に立設させられている。
【0054】この基部73の上面73aにはバネ着座用
の凹部74が形成され、基部73には、凹部74を挟む
ようにして基部73を上下に貫通するピン挿入孔75が
形成されている。また、基部73の上面73aとベース
12の底面12bは、凹部74内に着座させられた圧縮
バネ76を介して連結され、この圧縮バネ76は、ベー
ス12に対して基部73を離間させる方向に付勢させて
いる。そこで、ベース12の底面12aに2本のピン7
7を下方に向けて突出させ、このピン77を基部73の
ピン挿入孔75内に挿入し、ピン77の下端にスナップ
リング等からなるストッパー部77aを設けることによ
り、バネ76の弾性下で、ピン77の延在方向に基部7
3を上下動させることができる。
【0055】ここで、基部73は駆動手段80により上
下動し、この駆動手段80は基部73の真下に配置され
ている。この駆動手段80は、ハウジング11のベース
12を支持するための支持台61の一部にブラケット等
を介して固定されたエアーシリンダ81と、このエアー
シリンダ81に対して所定のストロークで上下方向に往
復動するシリンダロッド82とを備えている。このシリ
ンダロッド82の先端は、基部73の下方において支持
台61に形成された開口83内に下から挿入されること
で、基部73の底面に対峙させている。そこで、シリン
ダロッド82を開口83から突出させて、シリンダロッ
ド82の先端で基部73を突き上げることにより、基部
73及び押上げ部材71は上昇する。そして、シリンダ
ロッド82を下降させ、シリンダロッド82を開口83
内に埋没させることにより、基部73及び押上げ部材7
1はバネ76の付勢力により下降する。
【0056】図17及び図18に示すように、後側のフ
ローティングロッド16の下端面16aにおける後部に
は、水平に切り込まれたリング引込部84が形成され、
このリング引込部84は、一つのリング部7の高さHよ
り僅かに大きな切込み深さPを有している。また、後側
のフローティングロッド16の下端面16aにおける前
部には、軸線方向に突出する突起部86が形成され、こ
の突起部86側の下端面16aとリング引込部84側の
下端面16aとは、テーパー面85を介して接続されて
いる。なお、最下段のリング部7のみをリング引込部8
4内に確実に挿入させるために、切込み深さPは、リン
グ部7の2個分の高さ2Hより小さく形成されている。
【0057】次に、ヘルド後端分離部70の動作につい
て説明する。
【0058】図12及び図13に示すように、最下段の
ワイヤヘルドBを引き出すにあたって、先ず、前側のフ
ローティングロッド16の切欠き部16b内に引出しピ
ン32を挿入させると同時に、最下段のワイヤヘルドB
の前側のリング部7を磁気ヘッド31に磁気吸着させ
る。このとき、押上げ爪41の爪部42は、爪収容凹部
54内に完全に埋没させられているので、前側のリング
部7の引出しの邪魔になることはない。その後、引出し
ピン32で前側のリング部7を僅かに引き出す(図11
参照)。このとき、図19及び図20に示すように、最
下段における後側のリング部7の後端はベース12の開
口72上を通過しながら、後側のフローティングロッド
16のリング引込部84内に導かれるので、リング部7
がフローティングロッド16に衝突することがなく、フ
ローティングロッド16が浮動することはない。そし
て、後側のフローティングロッド16の突起部86は、
依然として最下段のリング部7内に位置する。
【0059】その後、図21に示すように、エアーシリ
ンダ81を駆動させて、シリンダロッド82の先端で基
部73を突き上げることにより、基部73は上昇し、こ
れに追従して押上げ部材71も上昇する。その結果、フ
ローティングロッド16に挿入されてその位置に保持さ
れている段積み状態のリング部7と、リング引込部84
側の下端面16aとを、押上げ部材71の頂面により同
時に持ち上げながら、最下段のリング部7内に挿入され
た突起部86も持ち上げられる。従って、突起部86が
ベース12から離間することで、最下段のリング部7と
フローティングロッド16との係合が完全に解かれる。
その後、引出しピン32を更に前進させることにより、
後側のフローティングロッド16と最下段のリング部7
とが衝突することなく、最下段のワイヤヘルドBがスム
ーズに引き出される。このような、ワイヤヘルドBの引
出し完了後、シリンダロッド82を下降させ、シリンダ
ロッド82の先端を開口83内に埋没させることによ
り、基部73及び押上げ部材71をバネ76の付勢力に
より下降させる。
【0060】そこで、最下段のワイヤヘルドBを引き出
す際に、後側のフローティングロッド16が最下段のリ
ング部7に衝突しないので、フローティングロッド16
の下端面16aとワイヤヘルドBとが擦れて摩耗するこ
とがなくなる。また、極めて早い速度で行われるワイヤ
ヘルドBの引出しに際して、フローティングロッド16
とワイヤヘルドBとの度重なる衝突を回避させることが
できるので、ワイヤヘルドBに無理な負荷がかかること
がなく、ワイヤヘルドBが変形せず、ワイヤヘルドB自
体の寿命を長くすることができる。
【0061】本発明のワイヤヘルド用ストッカは、前述
した実施形態のみに限定されることなく、本発明の趣旨
から逸脱しない範囲内において、例えば以下のように変
更することも可能である。
【0062】(1)前述の実施形態では、ブロック状の
押上げ部材71を、軽量化のために爪状に形成してもよ
く、円柱状に形成してもよく、また、それらを中空状に
してもよい。
【0063】(2)前述の実施形態では、水平に切り込
まれたリング引込部84を、前側のフローティングロッ
ド16に適応させてもよい。
【0064】(3)前述の実施形態では、ベース12上
に複数の枠体13を並設させる構成としてもよい。この
ように構成した場合、並設させた複数の枠体13の端か
ら順にワイヤヘルドBを一本ずつ引き出すことができ、
更には、並設させた全ての枠体13から一度に一本ずつ
引き出すこともできる。
【0065】
【発明の効果】本発明によるワイヤヘルド用ストッカ
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得ることができる。
【0066】すなわち、水平状態にしたワイヤヘルドを
ハウジング内で上下方向に段積みし、ハウジングの頂部
にヘルド補充用開口を設け、ハウジングにおける下部前
端に、段積みされた最下段のワイヤヘルドを水平方向に
排出させるためのヘルド引出し口を設けたことにより、
ハウジング内でのワイヤヘルドの安定した貯留を確保す
ることができる。そして、ワイヤヘルドの補充作業にあ
たって、ハウジングの上方からヘルドの自重等を利用し
ながら補充作業を行うことができ、ワイヤヘルドの補充
作業が容易となる。また、ヘルド補充用開口を上から覗
き込むようにして、補充作業を行うこともできる。更
に、ハウジングの下部前端にヘルド引出し口を設けるこ
とにより、最下段のワイヤヘルドの案内孔にピン等を引
っ掛けることで、ワイヤヘルドの水平状態を維持しなが
ら水平に抜き出すことが可能となる。また、フローティ
ングロッドの採用により、ハウジング内でのワイヤヘル
ドの絡みを防止することができる。
【0067】更に、ストッカにヘルド前端分離部を設け
ることにより、最下段のワイヤヘルドを引き出す際に、
最下段のワイヤヘルドの引出し力により、その上のワイ
ヤヘルドがつられて引き出されようとする傾向は少なく
なると共に、最下段のワイヤヘルドの後側のリング部が
前側のフローティングロッドを上下動させることもなく
なる。また、段積みされたワイヤヘルドの総重量やフロ
ーティングロッドの重量は、ワイヤヘルドの引出し力に
対してかなり大きなものになる。そこで、最下段のワイ
ヤヘルドを引き出すときに、押上げ爪を利用すること
で、段積み状態のワイヤヘルドやフローティングロッド
の影響をできる限り少なくすることができ、最下段のワ
イヤヘルドをスムーズに引き出すことができる。
【0068】そして、爪部の先端にテーパー面を形成
し、フローティングロッドの下端面に、爪部の先端部を
挿入させる爪係合凹部を形成し、爪係合凹部の上面に、
爪部のテーパー面と合致するテーパー面を形成すること
で、フローティングロッドが、ハウジング内で前後左右
に動いてガタ付のある状態で収容されている場合でも、
爪部のテーパー面と爪係合凹部のテーパー面とを合致さ
せることで、爪部に対してフローティングロッドを位置
決めしながら確実に持ち上げることができる。また、爪
部を上昇させて爪部間の隙間にワイヤヘルドの竿部を挿
通させる際、竿部の位置がフローティングロッドの下端
面の中央から端にずれていて、押上げ爪の上昇時に竿部
が爪部に接触するような場合でも、爪部のテーパー面に
沿って竿部を移動させることができるので、爪部間の隙
間に竿部を確実に導き入れることができる。
【0069】更に、ストッカにヘルド後端分離部を設け
ることにより、ワイヤヘルドを引き出す際に、最下段の
ワイヤヘルドの引出し力により、その上のワイヤヘルド
がつられて引き出されようとする傾向を少なくすること
ができる。そして、フローティングロッドの下端面の後
部において、水平に切り込まれたリング引込部を設ける
ことにより、最下段のワイヤヘルドを引き出す際に、フ
ローティングロッドが最下段のリング部と衝突すること
がなく、フローティングロッドやワイヤヘルドに摩耗や
変形が発生することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤヘルド用ストッカの一実施形態
を示す斜視図である。
【図2】ワイヤヘルドのリング部にフローティングロッ
ドを挿入した状態を示す断面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IVに沿う断面図である。
【図5】ワイヤヘルドが互いに絡み合った状態を示す斜
視図である。
【図6】本発明のワイヤヘルド用ストッカの縦断面図で
ある。
【図7】ワイヤヘルド用ストッカから最下段のワイヤヘ
ルドを引き出した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の要部をなす前側のフローティングロッ
ドの下端部分を示す斜視図である。
【図9】本発明のワイヤヘルド用ストッカに設けられた
ヘルド前端分離部を示す斜視図である。
【図10】ヘルド前端分離部とフローティングロッドと
の位置関係を示す斜視図である。
【図11】ワイヤヘルドの分離に際して、引出しピンに
より最下段のワイヤヘルドを僅かに引き出した状態を示
す斜視図である。
【図12】最下段のワイヤヘルドを引き出す前の状態を
示す部分拡大側面図である。
【図13】図12の縦断面図である。
【図14】最下段のワイヤヘルドを僅かに引き出した状
態を示す部分拡大側面図である。
【図15】図15の縦断面図である。
【図16】ヘルド後端分離部を示す斜視図である。
【図17】ヘルド後端分離部を示す側面図である。
【図18】後側のフローティングロッドの下端部分を示
す斜視図である。
【図19】最下段のワイヤヘルドを僅かに引き出した状
態を示す部分拡大側面図である。
【図20】図19の図面に対応した平面図である。
【図21】後側のフローティングロッドをヘルド後端分
離部により持ち上げた状態を示す側面図である。
【図22】フラットヘルドの一例を示す斜視図である。
【図23】ワイヤヘルドの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
B…ワイヤヘルド、6…メール、7…リング部、9…ヘ
ルド引出し口、10…ストッカ、11…ハウジング、1
2…ベース、12a…ヘルド収容底面、14…リング収
容部、15…竿収容部、16…フローティングロッド、
16a…フローティングロッドの下端面、16c,84
…リング引込部、17…竿収容スリット、18…リング
案内孔、19…メール収容空間部、20…ヘルド逃がし
凹部、21…ヘルド補充用開口、22…エアー吹出口、
23…エアー受け凹部、24…エアー吸引部、40…ヘ
ルド前端分離部、41…押上げ爪、42…爪部、42
a,45a…テーパー面、43…支持部、45…爪係合
凹部、46,73…基部、50,76…バネ、60,8
0…駆動手段、70…ヘルド後端分離部、71…押上げ
部材。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並設させた多数のワイヤヘルドから任意
    のワイヤヘルドを選択的に排出させるために、多数の前
    記ワイヤヘルドを貯留させておくワイヤヘルド用ストッ
    カにおいて、 水平状態にした前記ワイヤヘルドをハウジング内で上下
    方向に段積みし、前記ハウジングの頂部にヘルド補充用
    開口を設け、前記ハウジングにおける下部前端に、段積
    みされた最下段のワイヤヘルドを水平方向に排出させる
    ためのヘルド引出し口を設けたことを特徴とするワイヤ
    ヘルド用ストッカ。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤヘルドの両端に形成した一対
    のリング部の各案内穴に挿通させ且つ上下方向に延びる
    前後一対のフローティングロッドを、前記ハウジング内
    に配置し、前記フローティングロッドの下端面を前記ハ
    ウジングのヘルド収容底面に当接配置させ、前記フロー
    ティングロッドを前記ハウジング内で上下方向に遊動さ
    せることを特徴とする請求項1記載のワイヤヘルド用ス
    トッカ。
  3. 【請求項3】 前記フローティングロッドの下端面にお
    ける後部には、前記リング部を前記フローティングロッ
    ドの前記下端面と前記ヘルド収容底面との間に引き込む
    ためのテーパー状のリング引込部が形成されていること
    を特徴とする請求項2記載のワイヤヘルド用ストッカ。
  4. 【請求項4】 前記フローティングロッドの下端面にお
    ける後部には、前記リング部を前記フローティングロッ
    ドの前記下端面と前記ヘルド収容底面との間に引き込む
    ために、水平に切り込まれたリング引込部が形成されて
    いることを特徴とする請求項2記載のワイヤヘルド用ス
    トッカ。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングには、前側の前記フロー
    ティングロッドの下方に配置されると共に前側の前記フ
    ローティングロッドに挿入させた前記ワイヤヘルドの前
    記リング部と前側の前記フローティングロッドの下端面
    とに係合して、前側の前記リング部及び前側の前記フロ
    ーティングロッドを下から押し上げる左右一対の押上げ
    爪を有するヘルド前端分離部が設けられたことを特徴と
    する請求項2〜4のいずれか一項記載のワイヤヘルド用
    ストッカ。
  6. 【請求項6】 前記各押上げ爪は、水平に延びて前記フ
    ローティングロッドの下端面と前記リング部とに係合す
    る爪部と、この爪部を支持する支持部とからなり、左右
    に配置された前記爪部の先端部同士を離間させたことを
    特徴とする請求項5記載のワイヤヘルド用ストッカ。
  7. 【請求項7】 前記爪部の先端にはテーパー面が形成さ
    れ、前記フローティングロッドの下端面には前記爪部の
    先端部を挿入させる爪係合凹部が形成され、前記爪係合
    凹部の上面には、前記爪部のテーパー面と合致するテー
    パー面が形成されたことを特徴とする請求項6記載のワ
    イヤヘルド用ストッカ。
  8. 【請求項8】 前記ヘルド前端分離部は、前記押上げ爪
    を立設させる基部と、前記基部と前記ハウジングのベー
    スとの間に配置され前記基部を前記ベースに対して離間
    させる方向に付勢させるバネとを有し、前記基部を駆動
    手段により上下動させることを特徴とする請求項5〜7
    のいずれか一項記載のワイヤヘルド用ストッカ。
  9. 【請求項9】 前記ハウジングには、後側の前記フロー
    ティングロッドの下方に配置されると共に後側の前記フ
    ローティングロッドに挿入させた前記ワイヤヘルドの前
    記リング部と後側の前記フローティングロッドの下端面
    とに係合して、後側の前記リング部及び後側の前記フロ
    ーティングロッドを下から押し上げる押上げ部材を有す
    るヘルド後端分離部が設けられたことを特徴とする請求
    項2〜4のいずれか一項記載のワイヤヘルド用ストッ
    カ。
  10. 【請求項10】 前記ヘルド後端分離部は、前記押上げ
    部材を立設させる基部と、前記基部と前記ハウジングの
    ベースとの間に配置され前記基部を前記ベースに対して
    離間させる方向に付勢させるバネとを有し、前記基部を
    駆動手段により上下動させることを特徴とする請求項9
    記載のワイヤヘルド用ストッカ。
  11. 【請求項11】 前記ハウジングの両端には、前記フロ
    ーティングロッドを収容するリング収容部が設けられた
    ことを特徴とする請求項2〜10のいずれか一項に記載
    のワイヤヘルド用ストッカ。
  12. 【請求項12】 前記リング収容部の上部には、前記フ
    ローティングロッドに向けて斜め上方から圧縮空気を吹
    き付けるエアー吹出口が設けられ、前記フローティング
    ロッドの上部には、前記エアー吹出口に対峙して前記エ
    アー吹出口からの圧縮空気を受け止めるエアー受け凹部
    が形成されたことを特徴とする請求項11記載のワイヤ
    ヘルド用ストッカ。
  13. 【請求項13】 前記ハウジングの後部に配置した前記
    リング収容部の下部には、前記フローティングロッドに
    装着された前記ワイヤヘルドのリング部を後方へ吸引す
    るエアー吸引部が設けられたことを特徴とする請求項1
    1又は12記載のワイヤヘルド用ストッカ。
  14. 【請求項14】 前記ハウジングに、前記ワイヤヘルド
    の竿部を収容する竿収容スリットを設けたことを特徴と
    する請求項1〜13のいずれか一項に記載のワイヤヘル
    ド用ストッカ。
  15. 【請求項15】 前記竿収容スリットの下端に、前記竿
    収容スリットを水平方向に拡張して、前記最下段のワイ
    ヤヘルドの前記リング部の水平引出しを可能にするリン
    グ案内孔を設けたことを特徴とする請求項14記載のワ
    イヤヘルド用ストッカ。
  16. 【請求項16】 前記ハウジングは、前記竿部収容スリ
    ットを前後で分断させた位置に前記ワイヤヘルドのメー
    ルを収容するメール収容空間部を有し、前記ヘルド収容
    底面にヘルド逃がし凹部を形成して、前記メール収容空
    間部の下方を拡張することを特徴とする請求項15記載
    のワイヤヘルド用ストッカ。
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