JPH09188339A - 袋のシール部材と該シール部材を用いたガス充填装置 - Google Patents

袋のシール部材と該シール部材を用いたガス充填装置

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JPH09188339A
JPH09188339A JP78296A JP78296A JPH09188339A JP H09188339 A JPH09188339 A JP H09188339A JP 78296 A JP78296 A JP 78296A JP 78296 A JP78296 A JP 78296A JP H09188339 A JPH09188339 A JP H09188339A
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gas filling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品等の袋詰めに際して袋に不活性ガスを充
填するためのチャンバー式ガス充填装置において、従来
はチャンバー全体にガスを充填していたので、無駄なガ
スを充填しなければならず、また袋内に充填されなかっ
たガスは外部に放散されていたので作業環境を悪化させ
る問題があった。本発明はこれらの問題を解決すること
を目的とする。 【解決手段】 このため、本発明は、袋5の口部5aを
挟むとシワを引き伸ばすように弾性変形するシール部材
1,1を用いて、ガス充填ノズルを袋の口部に直接差し
込んでガスを袋5の中にのみ充填し、かつこの充填とチ
ャンバー内の空気導入を同時進行的に行う構成とする。
これによれば、ガス充填後ノズルを抜き出してもシール
部材1,1によりシワが引き伸ばされるので、シワのな
いきれいな仕上がりに袋5を密封できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば鰹節、パ
ン粉、菓子類等の食品等を袋詰めするに際して、袋の口
部を気密にシールするためのシール部材および該シール
部材を用いて該袋の内部にチッ素ガス等の不活性ガス
(以下、単にガスという)を充填して密封するためのガ
ス充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記食品類等の袋詰めに際し
て、長期間にわたってその鮮度を保つ等の目的で、袋の
内部にガスを充填して密閉しておくことが一般に行われ
ており、この種の袋詰めをするための装置の一例とし
て、例えばチャンバー式のガス充填装置と称されるもの
がある。
【0003】このチャンバー式ガス充填装置は、蓋によ
り内部が気密に閉塞される気密室(チャンバー)を備
え、このチャンバー内の大気を抜取り可能、かつ同チャ
ンバー内にガスを充填可能に構成したもので、食品等を
収容した袋をチャンバー内にセットした後、蓋を閉じて
チャンバー内を気密に閉塞し、この状態でチャンバー内
の大気を抜いた後、ガスを注入する。
【0004】チャンバー内にガスが充填されると、その
一部が袋の内部にも充填されるので、袋内に十分なガス
が充填された時点で、そのまま袋の口部を例えばインパ
ルスヒーターで加熱溶着して、袋をガス充填状態で気密
に閉塞し、然る後、蓋を開いてチャンバー内から袋を取
り出す構成となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のチャ
ンバー式ガス充填装置にあっては、チャンバー内の全体
にガスを充填する構成であったので、ガスの消費が嵩む
とともに、充填後チャンバーを開放すると、袋の内部に
充填されなかった不必要な残留ガスが外部に放散されて
しまい作業環境を悪化させるという問題があった。
【0006】また、従来、密封時に口部にシワが寄った
まま溶着されてしまうことがあり、この場合には製品と
しての見栄えが悪いばかりでなく、ガスの置換率を高水
準に維持することが困難であった。
【0007】本発明は、これら従来の問題を解決すべく
なされたもので、袋の口部のシールをより完全に行い得
るシール部材を提供するとともに、該シール部材を用い
たガス充填装置であって、チャンバー内に不必要にガス
を充填する必要がなく、従って余分なガスを外部に放散
させることもないガス充填装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、袋の口部を両側から対をなして挟んで該袋を
気密にシールするためのシール部材であって、以下の
(1) 〜(6) の要件を備えたことを特徴とする。 (1) 弾性変形材料を素材として形成されている。 (2) 少なくとも前記袋の口部の全長にわたって当接可能
な長さを有している。 (3) その長手方向に適宜間隔をおいて複数の貫通孔を有
している。 (4) 該複数の貫通孔は、前記袋の口部に当接される当接
面の長手方向に沿って隣接する2面間に貫通して形成さ
れている。 (5) 該複数の貫通孔は、押圧方向に対して傾斜する方向
に沿って長く形成されている。 (6) 該複数の貫通孔の傾斜方向は、長手方向略中央を境
にして左右反対側であり、かつ前記当接面側に向けて開
き方向であること。
【0009】上記構成によれば、袋の口部がシール部材
で両側から挟まれて押圧されると、その押圧力により両
シール部材が弾性変形する。シール部材には、その当接
面の長手方向に沿って隣接する2面間に貫通して複数の
貫通孔が、長手方向略中央を境にして、押圧方向に対し
て左右反対側に傾斜する方向に沿って長く形成されてい
る。このため、シール部材は押圧されると、袋に対する
当接面側が長手方向略中央を境にして反対側引っ張られ
るように弾性変形する。これによれば、シール部材が押
圧された袋の口部には、長手方向両端部を摘んで左右に
引っ張るのと同等の力が作用し、従って袋の口部はシワ
が伸ばされつつその全長にわたって確実にシールされ
る。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
ール部材であって、長手方向略中央に断面円形の貫通孔
が形成されたことを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、シール部材が袋の口部
に押圧されると、断面円形の貫通孔が一方に変形するこ
となく両端部側に均等に変形するので、該シール部材の
長手方向略中央が当接された部分についてもシワが伸ば
されつつシールされる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のシール部材を長手方向に複数連設したことを特徴
とする。
【0013】上記構成によれば、複数の袋を横に並べて
一度にシールすることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、真空引きしたチャ
ンバー内にセットした袋にガス充填ノズルが差し込ま
れ、この差し込み状態のまま請求項1または2または3
記載のシール部材により該袋の口部を気密にシールし、
該シール状態で、前記チャンバー内への空気の導入と同
時進行的に前記ガス充填ノズルからガスを噴射して該袋
に充填する構成としたことを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、チャンバー内において
シール部材によりシールされた状態の袋の内部にのみガ
スが充填されるので、従来のチャンバー内全体にガスを
充填した場合のように余分なガスを充填することがな
く、従って従来よりガスが効率よく充填され、ひいては
残留ガスの外部放散もなくなるので、作業環境の悪化を
防止できる。
【0016】また、ガス充填後、ガス充填ノズルを抜き
出すと、袋の口部には同ノズルの板厚に見合ったシワが
発生するが、このシワはシール部材の押圧により口部が
両側に引っ張られることにより引き伸ばされてしまうの
で、同ノズルを抜き出した後においても袋の口部はシワ
のない状態で確実にシールされ、該シール状態のまま同
口部をインパルスヒーター等を用いて加熱溶着すれば、
袋の口部はシワのないきれいな仕上がりに密封され、従
って、製品としての不良率の低減を図ることができる。
【0017】このように、請求項1または2記載のシー
ル部材を用いることにより、ガス充填ノズルを抜き出し
後のシワを引き伸ばすことが可能となり、これによりチ
ャンバー型式のガス充填装置において、袋の中にのみガ
スを充填することが可能となる。
【0018】しかも、袋内へのガスの充填と、チャンバ
ー内への空気の導入(大気開放)が同時進行的に行われ
るので、内容物を損傷させることなく、また袋を破裂さ
せることなく、適量のガスをスムーズに充填することが
できる。ガスの充填を先行させると、チャンバー内が真
空(若しくは低圧)であるため大気圧下で適量のガスを
充填すると袋が破裂するおそれがあり、逆にチャンバー
内への空気の導入を先行させると、袋は真空引きされた
状態でシール部材によりシールされているので、導入さ
れた空気の圧力により押し潰されてその内容物を損傷す
るおそれがある。ここで、「同時進行的」とは文字通り
ガスの充填と空気の導入を同時に行う場合の他、交互に
断続的に行う場合をも含めた概念であり、要は袋が押し
潰されてその内容物が損傷するほどにチャンバー内への
空気の導入を先行させることなく、かつ袋が破裂するほ
どにガスの充填を先行させることなく、袋へのガスの導
入とチャンバー内への空気の導入がタイミングを図りな
がら並行してなされることを意味する。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図1
〜図10に基づいて説明する。図1〜図3はシール部材
1,1の一実施形態を示し、図4〜図9はこのシール部
材1,1を用いたガス充填装置10を示している。先
ず、このガス充填装置10について説明する。
【0020】このガス充填装置10は、食品類、菓子類
等(図示省略)を詰めた袋5の中にチッ素ガス等のガス
を充填して密封するためのもので、図4に示すように本
体フレーム10の正面に二つのチャンバー(気密室)1
1,11を備えたチャンバー式の充填装置となってい
る。図4中、12は蓋を示しており、この蓋12を閉じ
るとチャンバー11内が気密に閉塞される。蓋12は、
図示省略したリンクアームにより本体フレーム10aに
支持されて図示左右方向に移動可能となっており、二つ
のチャンバー11に対して単一の蓋12が交互に兼用し
て用いられるようになっている。
【0021】両チャンバー11内の構成は同じであり、
それぞれ袋5を吊り下げ状に保持するためのクランプ装
置13を備えている。このクランプ装置13は、図6に
示すように相互に接近または離間する方向に連動して移
動する左右一対の引掛け部材13a,13aを有してい
る。両引掛け部材13a,13aの移動は図示省略した
シリンダによりなされる。相互に接近させた状態の両引
掛け部材13a,13aを、口部5aに差し込むように
袋5を操作者が保持し、この状態で両引掛け部材13
a,13aを相互に離間する方向に移動させて、袋5の
口部5aを内側から両側方へ突っ張るようにしてこの袋
5が吊り下げ状に保持される。
【0022】クランプ装置13の下方には、インパルス
ヒーター装置14の一方の加熱板14aが袋5の口部5
aに沿って配置されている。インパルスヒーター装置1
4の他方の加熱板14bは、図5によく示されているよ
うに上記蓋12の内面側に取付けられている。両加熱板
14a,14bは、袋5の口部5aを全長にわたって挟
み込み可能な長さを有している。蓋12を閉じた状態で
両加熱板14a,14bにより袋5の口部5aを全長に
わたって挟み込み、この挟み込み状態で両加熱板14
a,14bを通電加熱することによって袋5の口部5a
が加熱溶着されて袋5が密封される。両加熱板14a,
14bの下面には、それぞれブラケット14cを介して
シール部材1が取付けられている。このシール部材1に
ついてはさらに後述する。また、蓋12側の加熱板14
bについても後述する。
【0023】クランプ装置13の上方にはガス充填ノズ
ル15が配置されている。このガス充填ノズル15は、
図示省略したシリンダにより上下方向に移動可能となっ
ている。図示するようにこのガス充填ノズル15は薄板
形状をなし、口部5aの閉じ状態にほとんど影響を与え
ることなく、口部5aを経て袋5内に差し込み可能な形
状に形成されている。
【0024】両ガス充填ノズル15,15は、それぞれ
バルブ15aを含む配管15bを経てガスタンク16に
接続されており、バルブ15aの切換えによりそれぞれ
適宜タイミングでガスが噴射される。
【0025】次に、図5によく示されているように前記
蓋12の内面には既述したように、チャンバー11内の
加熱板14aと対をなす加熱板14bが1個配置されて
いる。この加熱板14bは、シリンダ20のロッド先端
に取付けられており、このシリンダ20の作動により、
チャンバー11側の加熱板14aに対して接近または離
間する方向に平行移動できるようになっている。
【0026】上記シリンダ20には、低圧および高圧の
二種類の圧縮エアにより二段階に作動する型式のエアシ
リンダが用いられている。低圧で作動させると加熱板1
4bがチャンバー11側の加熱板14aに対して約5k
g〜10kg程度の力で押圧され、高圧で作動させると
約20kg〜40kg程度の力で押圧される。
【0027】この加熱板14bの下面には、チャンバー
11側と同様にその長手方向に沿ってシール部材1がブ
ラケット14cを介して取付けられている。また、蓋1
2の内面には、当該蓋12の閉塞時におけるチャンバー
11内の気密性を確保するためのシールゴム12aが同
内面周縁に沿って取付けられている。
【0028】なお、図4に示すようにこの蓋12には、
真空ポンプ17および大気開放弁18が切換え弁19を
経て接続されており、蓋12をいずれか一方のチャンバ
ー11に閉じた状態で、切換え弁19を空気抜取り側に
切換えて真空ポンプ17を作動させるとこのチャンバー
11内の空気が抜き取られる。一方、切換え弁19を大
気開放側に切り換えると、チャンバー11内の空気抜取
りが停止される一方、大気開放弁18を経て徐々にこの
チャンバー11内が大気に開放される。
【0029】次に、両チャンバー11,11内および蓋
12に取付けられた合計3個のシール部材1〜1につい
て説明する。このシール部材1〜1は、インパルスヒー
ター装置14により袋5を密封するまでの間、充填した
ガスを袋5内に閉じ込めておくためにこの袋5の口部5
aを両側から挟み込んでシールするためのもので、蓋1
2側のシール部材1と、チャンバー11側のいずれか一
方のシール部材1とを一対として用いられる。このシー
ル部材1〜1には、全て同じものが用いられている。
【0030】このシール部材1は弾性変形材料たるシリ
コンゴムを素材として、図1に示すように袋5の口部5
aの全長にわたって当接可能な長さを有する角柱体形状
若しくは薄板形状に形成されている。このシール部材1
の、袋5の口部5aに当接される当接面1dの長手方向
に沿って隣接する2面間、すなわち図1において上下面
間には、断面略矩形(平行四辺形)をなす多数の貫通孔
1a〜1a,1b〜1bが貫通して形成されている。ま
た、長手方向中央には断面円形の貫通孔1cが1個形成
されている。
【0031】上記多数の貫通孔1a〜1a,1b〜1b
は、中央の貫通孔1cを境にして図中矢印で示した押圧
方向に対して左右相互に反対側に傾斜して形成されてい
る。すなわち、中央の貫通孔1cを境にして図示右側の
貫通孔1a〜1aは当接面1d側を右側に傾斜させ、図
示左側の貫通孔1b〜1bは当接面1d側を左側に傾斜
させて形成されており、当該シール部材1の長手方向略
中央を境にして左右それぞれ当接面1dに向けて「ハ」
の字状に開く向きに形成されている。各貫通孔1a,1
bの押圧方向に対する傾斜角度は一定角度に揃えられて
いる。
【0032】このように構成された一対のシール部材
1,1により袋5の口部5aを挟み込んで相互に押圧す
ると、両シール部材1,1は図3に示すように貫通孔1
a〜1a,1b〜1bをそれぞれの傾斜方向にさらに大
きく傾斜させる方向に弾性変形し、結果的に両シール部
材1,1はその当接面1dが両側に引っ張られたと同じ
状態に変形する。このため、両シール部材1,1に挟み
込まれた袋5の口部5aには、あたかも両端部を摘んで
引っ張るのと同じ力が与えられ、これにより例え挟み込
み当初において口部5aにシワが発生していても、両シ
ール部材1,1の押圧によりこのシワは引き伸ばされ、
従って最終的に口部5aはシワのない状態にシールされ
る。
【0033】なお、シール部材1の変形量はその押圧力
が大きい程大きく、従って袋5の口部5aの引き伸ばし
量も大きくなる。
【0034】このように構成されたシール部材1が、両
チャンバー11,11内に配置された加熱板14a,1
4aおよび蓋12側に配置された加熱板14bの下面長
手方向に沿って、それぞれブラケット14cを介して取
付けられている。しかも、シール部材1の当接面1dが
加熱板14a,14bの端面よりも一定寸法前方に突き
出し状態に取付けられている。
【0035】以上のように構成されたガス充填装置10
によれば、以下のようにして袋5に所定量のガスGが充
填され、その後密封される。先ず、対象となる袋5のチ
ャンバー11内へのセットが行われる。これは、クラン
プ装置13の両引掛け部材13a,13aを相互に接近
する方向に移動させた状態で、操作者が袋5を、図6に
示すようにその口部5aに両引掛け部材13a,3aを
差し込む状態に保持し、この状態で両引掛け部材13
a,13aを相互に離間する方向に移動させて、口部5
aの端部に引掛け状態とする。これにより、袋5は両引
掛け部材13a,13aを介して吊り下げ状態にセット
される。
【0036】こうして袋5をセットした後、蓋12を閉
じるとともに、充填ノズル15を下降させて袋5の口部
5aに差し込む。然る後に、真空ポンプ17を作動さ
せ、また切換え弁19を空気抜取り側に切り換える。こ
れにより、チャンバー11内の空気が徐々に抜き取られ
(真空引き)、従ってセットした袋5内の空気も抜き取
られる。
【0037】チャンバー11内の空気が所定圧となるま
で抜き取られたならば、図7に示すようにシリンダ20
を低圧で作動させて両シール部材1,1により袋5の口
部5aおよびこの口部5aに差し込まれたガス充填ノズ
ル15を挟み込み、これにより袋5内をチャンバー11
内から気密に遮断する。この際に、両シール部材1,1
は、約5kg〜10kgの力で押圧され、これにより前
記したように両シール部材1,1が袋5の口部5aを両
側に引っ張る方向に弾性変形するので、同口部5aのシ
ワの引き伸ばしがなされる。なお、図7〜図9ではクラ
ンプ装置13は省略されている。
【0038】次に、切換え弁19を大気開放側に切り換
えることにより、大気開放弁18を経てチャンバー11
内に徐々に空気を導入する。一方、これと同時進行的に
ガス充填ノズル15から所定量のガスGを袋5内に充填
する。ガスGの充填とチャンバー11内への空気の導入
が同時進行的になされるので、袋が破裂したり内容物を
損傷することがない。なお、同時進行的とは前記したと
おりである。従って、ガスの充填速度に見合った速度で
チャンバー11内に空気が導入されるよう大気開放弁1
8の開度を調整すればよい。
【0039】所定量のガスGが充填され、かつチャンバ
ー11内が完全に大気開放された状態となったならば、
図8に示すようにガス充填ノズル15を上昇させて口部
5aから抜き出す。同ノズル15が抜き出されると、そ
の板厚分に見合ったシワが発生するのであるが、同ノズ
ル15が抜き出されると同時にシール部材1,1が弾性
変形してこのシワの引き伸ばしがなされ、このためシワ
のないシール状態が維持される。
【0040】こうしてガス充填ノズル15を抜き出した
後、シリンダ20を高圧で作動させて、両シール部材
1,1により袋5の口部5aをさらに強固な押圧力(約
20kg〜40kgの力)で挟み込む。すると、両シー
ル部材1,1の特に当接面1dがさらに大きく両側に引
っ張られるようにして弾性変形するので、袋5の口部5
aがより強く両側に引っ張られ、従って口部5aのシワ
の引き伸ばしがさらに確実になされる。
【0041】また、このようにシリンダ20を高圧で作
動させることにより両シール部材1,1の当接面1dが
両側に引っ張られる状態に大きく弾性変形することか
ら、両シール部材1,1の押圧方向の幅が潰れて小さく
なり、これにより図9に示すように両加熱板14a,1
4bが相互に接近して袋5の口部5aを挟み込む。
【0042】こうして口部5aのシワとりが完全になさ
れて強固にシールされた状態において、両加熱板14
a,14bにより口部5aが挟み込まれ、然る後、両加
熱板14a,14bに通電され、これにより口部5aが
加熱溶着されて、ガスGが充填された袋5が密封され
る。
【0043】加熱板14a,14bに所定時間通電し
て、口部5aの密封が完全になされた後、シリンダ20
は引込み方向に戻される。然る後、蓋12を開けて、ク
ランプ装置13の両引き掛け部材13a,13aを相互
に接近する方向に移動させてアンクランプすれば、所定
量のガスGが充填されて密封された袋5を取り出すこと
ができる。
【0044】なお、一方のチャンバー11内において上
記の手順でガス充填密封作業を行っている間に、もう一
方のチャンバー11には次の袋5をセットしておくこと
ができ、一方のチャンバー11における作業完了後、蓋
12を移動させて直ちにもう一方のチャンバー11にお
いて同様の手順でガス充填密封加工を続行できる。
【0045】以上説明したように、本実施形態に係るガ
ス充填装置10によれば、ガスGは袋5の内部にのみ噴
射され、従来のようにチャンバー内全体には噴射されな
い。このため、ガスGの噴射量を必要最小限に抑えるこ
とができるとともに、従来のようにチャンバー内の残留
するガスを外部に放出することもないので、作業環境の
悪化を招くこともない。
【0046】しかもこのガス充填装置10には、シール
部材1〜1が備えられ、このシール部材1,1により口
部5aをシールした状態で袋5は密封される。シール部
材1には、長手方向中央を境にして相互に反対側に傾斜
した多数の貫通孔1a〜1a、1b〜1bが形成されて
おり、この貫通孔1a〜1a、1b〜1bの作用によ
り、当該シール部材1が押圧されるとその長手方向中央
を境にして当接面1dが両側へ引っ張られるように弾性
変形する。
【0047】このように変形するシール部材1,1によ
り挟み込まれた袋5の口部5aは、両シール部材1,1
の変形により両側に引っ張られ、これによりシワが引き
伸ばされ、ひいては袋5がシワのないきれいな状態に密
封されるので、袋5(製品)の不良率を大きく低減させ
ることができる。
【0048】以上のことから、例示したシール部材1,
1を用いて口部5aをシールすることにより、初めて袋
5の中にのみガスを充填する構成とすることが可能とな
る。すなわち、袋5の中にのみガスを充填するために
は、ガス充填ノズル15を袋5の口部5aに直接差し込
む必要があるが、ガス充填後同ノズル15を抜き出せ
ば、その板厚もしくは断面形状に見合ったシワが口部5
aに発生してしまう。この問題は、シール部材1,1に
よりシールする構成を採用することによって解決される
のである。何故なら、口部5aにシール部材1,1を押
圧して弾性変形させることにより、ガス充填ノズル15
を抜き出した後に発生するシワが引き伸ばされてしまう
からである。このように弾性変形材料に貫通孔1a,1
bを形成しただけの簡単な構成(複雑な機械的構造を有
していない)のシール部材1を用いることにより、充填
装置10の大きな改善を図ることができる。
【0049】次に、以上説明した実施形態には種々変更
を加えることが可能である。例えば、図10に示すよう
に例示したシール部材1を長手方向に2個連続して一体
化させたシール部材1′とすることも可能であり、これ
が請求項3に記載した発明の1実施形態に相当する。か
かる形態によれば、2個の袋5,5を横並びにして同時
にシールすることができ、一層生産性を高めることがで
きる。なお、3個以上連設することも可能であり、ま
た、かかる連設タイプとする場合には図示するようにそ
の境界部分に弾性変形を許容するための凹部1eを当接
面1dから切込み形成して設けておくことが望ましい。
【0050】また、シール部材1(1′)に形成する貫
通孔1a〜1a,1b〜1bの形状あるいは配置につい
ては例示した形態に限定されるものではない。貫通孔1
a,1bの平面形状は例示した平行四辺形(矩形)に限
らず、楕円あるいは長円形状であってもよく、場合によ
っては幅のない切込みとすることも可能である。また、
貫通孔1a,1bの間隔および傾斜角度は、袋5の材質
あるいは必要な変形量(引き伸ばし量)等に合わせて適
切に設定されるものであり、また必ずしも同一間隔また
は同一傾斜角度に限定されるものでもない。
【0051】さらに、ガス充填装置10は2個のチャン
バー11,11を備えた構成で例示したが、一個あるい
は3個以上チャンバー11を備えた充填装置にも同様に
適用可能であり、また本発明にかかるシール部材1,1
は、例示したガス充填装置10に限らず、ビニール袋等
のシールに広く適用可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、シール部材により
袋の口部を挟み込む状態を示した斜視図である。
【図2】シール部材による袋の挟み込み状態を示した平
面図である。
【図3】シール部材が押圧されて弾性変形した状態を示
す平面図である。上段および下段には貫通孔の変形状態
が示されている。
【図4】チャンバー式ガス充填装置の正面図である。
【図5】蓋を内面側から見た図である。
【図6】クランプ装置による袋のセット状態を示す正面
図である。
【図7】ガス充填段階におけるチャンバー内部の側面図
である。シリンダ20は低圧作動状態である。
【図8】ガス充填後、ノズルを抜き出した状態における
チャンバー内部の側面図である。
【図9】袋の密封段階におけるチャンバー内部の側面図
である。この段階ではシリンダ20は高圧作動状態であ
る。
【図10】連設タイプのシール部材の平面図である。
【符号の説明】
1…シール部材、1a,1b…貫通孔 5…袋、5a…口部 10…ガス充填装置 11…チャンバー、12…蓋 14a,14b…加熱板 15…ガス充填ノズル 16…ガスタンク 17…真空ポンプ、18…大気開放弁 20…エアシリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 袋の口部を両側から対をなして挟んで該
    袋を気密にシールするためのシール部材であって、以下
    の(1) 〜(6) の要件を備えたことを特徴とする袋のシー
    ル部材。 (1) 弾性変形材料を素材として形成されている。 (2) 少なくとも前記袋の口部の全長にわたって当接可能
    な長さを有している。 (3) その長手方向に適宜間隔をおいて複数の貫通孔を有
    している。 (4) 該複数の貫通孔は、前記袋の口部に当接される当接
    面の長手方向に沿って隣接する2面間に貫通して形成さ
    れている。 (5) 該複数の貫通孔は、押圧方向に対して傾斜する方向
    に沿って長く形成されている。 (6) 該複数の貫通孔の傾斜方向は、長手方向略中央を境
    にして左右反対側であり、かつ前記当接面側に向けて開
    き方向であること。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシール部材であって、長
    手方向略中央に断面円形の貫通孔が形成されたことを特
    徴とする袋のシール部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のシール部材を長
    手方向に複数連設したことを特徴とするシール部材。
  4. 【請求項4】 真空引きしたチャンバー内にセットした
    袋にガス充填ノズルが差し込まれ、この差し込み状態の
    まま請求項1または2または3記載のシール部材により
    該袋の口部を気密にシールし、該シール状態で、前記チ
    ャンバー内への空気の導入と同時進行的に前記ガス充填
    ノズルからガスを噴射して該袋に充填する構成としたこ
    とを特徴とするガス充填装置。
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