JPH0918762A - ビデオカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モノトーン映像の演出効果をより一層高める
ために意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラツキの多い古風
な感じに撮影する。 【構成】 本発明に係わるビデオカメラ１Ｂにおいて、
通常の撮影時と異なって、演出効果釦３ｆの操作で白
黒古風モードを選択すると、ＡＧＣ回路１８はマイコン
２０の制御によりＣＣＤ１７からの光電変換後の信号を
略一定なゲイン値でゲインを高めて、映像信号処理回路
１９に送っている。その後、映像信号処理回路１９内で
例えば１００ＩＲＥを越えない電圧値の輝度信号Ｙをマ
イコン２０に送り、マイコン２０は、この輝度信号Ｙに
よってアイリス１５を閉じる方向にアイリス駆動部２２
を閉ループで制御する。このアイリス１５の閉じ動作に
伴って、映像信号処理回路１９から出力される輝度信号
Ｙで、意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラツキの多い古風
な白黒映像を写し出している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、被写体像を白黒映像，
セピア映像などのモノトーンで撮影した時に、モノトー
ン映像の演出効果をより一層高めるために意図的にＳ／
Ｎ比を悪くしてザラツキの多い古風な感じに撮影できる
よう構成したビデオカメラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来のビデオカメラの外観構成を
示した斜視図、図４は従来のビデオカメラにおいて、演
出効果釦を操作した時に各種の映像モードを選択する状
態を示した図である。

【０００３】図３に示した如く、従来のビデオカメラ１
Ａは、被写体Ｈを撮影するカメラ部１０と、撮影した被
写体像を記録再生するビデオテープレコーダ部３０とを
外装部材２により一体的に結合して小型軽量且つ携帯性
良く構成されている。

【０００４】また、カメラ部１０とビデオテープレコー
ダ部３０とを結合した外装部材２には、記録釦，再生
釦，停止釦，早送り釦，早戻し釦，演出効果釦３ｆなど
の各種の操作釦部３が設けられている。尚、以下の説明
上、図３では演出効果釦３ｆのみを図示する。

【０００５】上記操作釦部３の各種の釦のうちで、演出
効果釦３ｆは、図４に示したように、通常の撮影時とは
異なって、撮影者が被写体像の演出効果を高めたいと望
んだ時に、下記する各種の映像モードを電子的に順次切
り換えるように設けられている。

【０００６】即ち、上記演出効果釦３ｆで設定する各種
の映像モードは、例えば、白黒モード…なつかしい白
黒映画のように映像を白黒に写すモード，セピアモー
ド…思い出の写真のように映像を古い写真のようなセピ
ア色で写すモード，ストロボモード…コマ落としの効
果で連続写真のように写すモード，シネマモード…上
下に黒い帯びを入れて、横と縦との比率が１６：９の横
長で写すモード，夜景モード…夕日が沈むときなどの
夜景をとる時に自然な感じで写すモードなどが準備され
ている。

【０００７】ここで、撮影者はビデオカメラ１Ａを把持
して、カメラ部１０のビューファインダー１１を覗きな
がら撮影レンズ１２により被写体Ｈを撮影し、図示しな
い撮像素子に結像させた被写体像をビデオテープレコー
ダ部３０内の磁気テープ（図示せず）に通常はカラーで
記録しているが、使用者が被写体像の演出効果を高めた
い時には演出効果釦３ｆを押す度ごとに白黒モード，
セピアモード，ストロボモード，シネマモード，
夜景モードの順に電子的に順次切り換り、これら各種
の映像モード〜が液晶パネル４に表示されるので、
撮影者は演出効果釦３ｆの操作で所望の映像モードを設
定して撮影している。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のビデ
オカメラ１Ａを用いれば、演出効果釦３ｆを操作して被
写体像を白黒映像又はセピア映像などのモノトーン（モ
ノカラー）で撮影でき、且つ、モノトーンで撮影した被
写体像は比較的時間が経過したような古風な感じになる
ものの、モノトーンで撮影した被写体像の演出効果をよ
り一層高めるためにＳ／Ｎ比が悪くザラツキの多いより
古風な感じに撮影したいと希望しても、従来のビデオカ
メラ１ＡではＳ／Ｎ比が良好なままでしか撮影できず、
より古風な感じのモノトーン映像を得ることが困難であ
った。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、発明は、撮影レンズで撮影した
被写体像をアイリスを介して撮像素子に結像させ、この
撮像素子からの信号をＡＧＣ回路を経由させて映像信号
処理回路から前記被写体像を白黒映像，セピア映像など
のモノトーンで撮影できるビデオカメラにおいて、モノ
トーン撮影時に古風モードを選択する古風モード選択手
段と、前記古風モード選択手段が操作された時にのみ、
前記撮像素子からの信号を略一定なゲイン値でゲインを
高めるように前記ＡＧＣ回路を制御すると共に、前記Ａ
ＧＣ回路を経由後の輝度信号により前記アイリスを閉じ
るようにアイリス駆動部を制御する制御手段を具備して
なり、古風モード手段が選択された時にのみ、意図的に
Ｓ／Ｎ比を悪くしてザラツキの多い古風なモノトーン映
像を得ることを特徴としたビデオカメラを提供するもの
である。

【００１０】

【実施例】以下に本発明に係わるビデオカメラの一実施
例を図１乃至図２を参照して詳細に説明する。

【００１１】図１は本発明に係わるビデオカメラの全体
構成を示したブロック図、図２は本発明に係わるビデオ
カメラにおいて、演出効果釦を操作した時に各種の映像
モードを選択する状態を示した図である。尚、説明の便
宜上、先に示した構成部材と同一構成部材に対しては同
一の符号を付して説明する。

【００１２】図１に示した本発明に係わるビデオカメラ
１Ｂは、被写体Ｈを撮影するカメラ部１０と、撮影した
被写体像を記録再生するビデオテープレコーダ部３０と
を一体的に結合して小型軽量且つ携帯性良く構成されて
おり、外観構成は先に図３を用いて説明した従来例のビ
デオカメラ１Ａと同様になっている。

【００１３】また、上記ビデオカメラ１Ｂも撮影した被
写体像の演出効果を高めるために、従来と同様に操作釦
部３（図３）に演出効果釦３ｆを設けているが、本発明
では演出効果釦３ｆによる各種の映像モードの選択が従
来より増加しており、図２に示した如く、演出効果釦３
ｆを押す度ごとに、例えば、白黒モード，白黒古風
モード，セピアモード，セピア古風モード，スト
ロボモード，シネマモード，夜景モードを電子的に
順次切り換えている。

【００１４】従って、本発明に係わるビデオカメラ１Ｂ
では、演出効果釦３ｆの操作で先に従来で説明した白黒
モード，セピアモード，ストロボモード，シネマモー
ド，夜景モードを選択できる他に、とくに、演出効果釦
３ｆに白黒古風モード，セピア古風モードを追加して、
後述する構成により、モノトーンで撮影する時に白黒古
風モードを選択すれば意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラ
ツキの多い古風な白黒映像に写すことができ、一方、セ
ピア古風モードを選択すれば意図的にＳ／Ｎ比を悪くし
てザラツキの多い古風なセピア映像に写すことができる
ようになっていることに特徴がある。

【００１５】図１に戻り、本発明に係わるビデオカメラ
１Ｂの要部となるカメラ部１０は、被写体Ｈを撮影する
撮影レンズ１２と、撮影時に光軸方向に移動して被写体
Ｈの画枠を調整するズームレンズ１３と、中間レンズ１
４と、撮影時に光量を調節するアイリス（絞り）１５
と、撮影時に光軸方向に移動して被写体Ｈのピントを調
整するフォーカスレンズ１６とで光学系を構成し、これ
らの光学系１２〜１６からの被写体像を撮像素子（以
下、ＣＣＤと記す）１７に結像させて光電変換し、光電
変換後の信号をＡＧＣ（オートゲインコントロール）回
路１８を経由させて映像信号処理回路１９内で輝度信号
Ｙとクロマ信号Ｃとに分離してビデオテープレコーダ部
３０に出力している。

【００１６】また、カメラ部１０内には、マイコン２０
が設けられており、カメラ部１０と、ビデオテープレコ
ーダ部３０との全体制御を行っている。

【００１７】上記マイコン２０には、操作釦部３の記録
釦，再生釦，停止釦，早送り釦，早戻し釦，演出効果釦
３ｆが接続され、マイコン２０は各釦操作に応じて適宜
制御を行っているが、ここでは以下の説明上、演出効果
釦３ｆのみを図示する。

【００１８】また、マイコン２０は、ズームレンズ駆動
部２１を介してズームレンズ１３を光軸方向に移動した
り、アイリス駆動部２２を介してアイリス１５を開閉し
たり、フォーカスレンズ駆動部２３を介してフォーカス
レンズ１６を光軸方向に移動している。

【００１９】また、マイコン２０は、ＣＣＤドライバ２
４を介してＣＣＤ１７を制御すると共に、演出効果釦３
ｆなどの釦操作に応じて映像信号処理回路１９内も制御
している。この際、ＣＣＤドライバ２４は映像信号処理
回路１９にタイミング合わせ用の信号を出力している。

【００２０】ここで、通常の撮影時及び演出効果釦３ｆ
（図２）の操作で白黒モード，セピアモード，ス
トロボモード，シネマモード，夜景モードを選択し
た時には、ＣＣＤ１７からの光電変換後の信号をＡＧＣ
回路１８により自動的にゲイン調整して映像信号処理回
路１９に送り、且つ、映像信号処理回路１９を介してマ
イコン２０の指令により被写体Ｈが明るい場合はアイリ
ス駆動部２２によりアイリス１５を閉じ、暗めの場合に
はアイリス１５を開いて光量を調節している。従って、
上記の撮影時には、被写体像がＳ／Ｎの良い良好なカラ
ー映像，モノトーン映像（モノカラー映像）として得ら
れる。

【００２１】次に、通常の撮影時と異なって、本発明の
要部となる演出効果釦３ｆ（図２）の操作で白黒古風
モード，セピア古風モードを選択した時のみ、モノト
ーン映像の演出効果をより一層高めるために意図的にＳ
／Ｎ比を悪くしてザラツキの多い古風な感じに撮影する
場合について説明する。

【００２２】先に説明したように、通常の撮影時と異な
って撮影者がモノトーン映像の演出効果をより一層高め
たいと望んだ時に、演出効果釦３ｆを操作して白黒古
風モード（図２）を選択すると、マイコン２０は、ＡＧ
Ｃ回路１８内のゲイン値を略一定な値で例えば略２０ｄ
Ｂに固定するように制御し、これによってＡＧＣ回路１
８はＣＣＤ１７からの光電変換後の信号を自動的にゲイ
ン調整することなく、ＣＣＤ１７からの光電変換後の信
号を略一定なゲイン値でゲインを高めて、映像信号処理
回路１９に送っている。

【００２３】また、マイコン２０は、演出効果釦３ｆの
操作で白黒古風モードが選択されたことを映像信号処理
回路１９に知らせているので、映像信号処理回路１９内
ではこの時だけ内部に設けたコンパレター１９ａが動作
するようになっている。そして、ＡＧＣ回路１８を経由
した後に分離された輝度信号Ｙがコンパレター１９ａの
入力端子１９ａ_１に入力され、一方、コンパレター１９
ａの入力端子１９ａ_２には所定の電圧値に設定した電池
１９ｂの一端が接続され、且つ、この電池１９ｂの他端
を接地するこでと、コンパレター１９ａの出力端子１９
ａ_３から出力される輝度信号Ｙは電池１９ｂによって例
えば１００ＩＲＥを越えないような電圧値として出力さ
れてマイコン２０に送られる。

【００２４】ここで、マイコン２０は、例えば１００Ｉ
ＲＥを越えない電圧値の輝度信号Ｙによってアイリス１
５を閉じる（絞る）方向にアイリス駆動部２２を閉ルー
プで制御する。このアイリス１５の閉じ動作に伴って、
映像信号処理回路１９の出力端子１９ｄから出力される
輝度信号Ｙで、意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラツキの
多い古風な白黒映像を写し出している。

【００２５】次に、演出効果釦３ｆの操作でセピア古
風モード（図２）を選択した場合には、上記白黒古風モ
ードと同様に信号処理された輝度信号Ｙでアイリス１５
を閉じ方向に動作させ、且つ、映像信号処理回路１９内
でＲＧＢ信号からセピア色になるよう適宜信号処理して
セピア色の信号を生成すれば、アイリス１５の閉じ動作
に伴って意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラツキの多い古
風なセピア映像を写し出すことができる。

【００２６】従って、演出効果釦３ｆの操作による白黒
モード，セピア古風モードの選択は、モノトーンの撮影
時に古風モードを選択する古風モード選択手段となって
いる。また、マイコン２０は、古風モード選択手段が操
作された時にのみ、ＣＣＤ（撮像素子）１７からの信号
を略一定なゲイン値でゲインを高めるようにＡＧＣ回路
１８を制御すると共に、ＡＧＣ回路１８を経由後の輝度
信号によりアイリス１５を閉じるようにアイリス駆動部
２２を制御する制御手段となっている。

【００２７】以上詳述した本発明に係わるビデオカメラ
１Ｂによると、被写体像を白黒映像又はセピア映像など
のモノトーン（モノカラー）で撮影したい時に、演出効
果釦３ｆの操作で白黒古風モード，セピア古風モードを
選択すれば、意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラツキの多
い古風な白黒映像，セピア映像を写し出すことができる
ので、モノトーン映像の演出効果をより一層高めること
ができ、楽し味があり且つおもしろいモノトーン映像を
得ることができる。

【００２８】尚、上記構成による本発明のビデオカメラ
１Ｂでは、カメラ部１０とビデオテープレコーダ部３０
とを一体に構成して説明したが、これに限ることなく、
カメラ部１０と図示しないビデオディスクプレーヤ部と
を一体に構成して良く、更に、カメラ部１０に別体のビ
デオテープレコーダ，ビデオディスクプレーヤを接続す
る構成でも良い。

【００２９】

【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるビデオカメ
ラによると、被写体像を白黒映像又はセピア映像などの
モノトーン（モノカラー）で撮影したい時に、古風モー
ド選択手段となる例えば白黒古風モード，セピア古風モ
ードを選択すれば、意図的にＳ／Ｎ比を悪くしてザラツ
キの多い古風な白黒映像，セピア映像を写し出すことが
できるので、モノトーン映像の演出効果をより一層高め
ることができ、楽し味があり且つおもしろいモノトーン
映像を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるビデオカメラの全体構成を示し
たブロック図である。

【図２】本発明に係わるビデオカメラにおいて、演出効
果釦を操作した時に各種の映像モードを選択する状態を
示した図である。

【図３】従来のビデオカメラの外観構成を示した斜視図
である。

【図４】従来のビデオカメラにおいて、演出効果釦を操
作した時に各種の映像モードを選択する状態を示した図
である。

【符号の説明】

１Ｂ…ビデオカメラ、１０…カメラ部、３…操作釦部、
３ｆ…演出効果釦、１２…撮影レンズ、１５…アイリ
ス、１７…撮像素子（ＣＣＤ）、１８…ＡＧＣ回路、１
９…映像信号処理回路、１９ａ…コンパレター、２０…
マイコン、２２…アイリス駆動部、Ｈ…被写体、Ｙ…輝
度信号。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】撮影レンズで撮影した被写体像をアイリス
   を介して撮像素子に結像させ、この撮像素子からの信号
   をＡＧＣ回路を経由させて映像信号処理回路から前記被
   写体像を白黒映像，セピア映像などのモノトーンで撮影
   できるビデオカメラにおいて、 モノトーン撮影時に古風モードを選択する古風モード選
   択手段と、 前記古風モード選択手段が操作された時にのみ、前記撮
   像素子からの信号を略一定なゲイン値でゲインを高める
   ように前記ＡＧＣ回路を制御すると共に、前記ＡＧＣ回
   路を経由後の輝度信号により前記アイリスを閉じるよう
   にアイリス駆動部を制御する制御手段を具備してなり、 古風モード手段が選択された時にのみ、意図的にＳ／Ｎ
   比を悪くしてザラツキの多い古風なモノトーン映像を得
   ることを特徴としたビデオカメラ。