JPH09187176A - 水稲の栽培方法と雑草の駆除 - Google Patents

水稲の栽培方法と雑草の駆除

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JPH09187176A
JPH09187176A JP7042276A JP4227695A JPH09187176A JP H09187176 A JPH09187176 A JP H09187176A JP 7042276 A JP7042276 A JP 7042276A JP 4227695 A JP4227695 A JP 4227695A JP H09187176 A JPH09187176 A JP H09187176A
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JP
Japan
Prior art keywords
rice
organic acid
growth
cultivation
acetic acid
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Pending
Application number
JP7042276A
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English (en)
Inventor
Hideo Nishifuji
秀夫 西藤
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SEISHIYUU KK
Original Assignee
SEISHIYUU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自給肥料であるレンゲを栽培し、レンゲに含
まれる養分と、水田土壌から供給される養分だけで稲の
栽培を行う。あわせて、除草剤、農薬を使用しない、完
全有機の生産を行う。 【構成】 分解の過程で有機酸を生成する小麦屑等の炭
水化物材料、あるいは、直接醋酸等の有機酸を施用する
ことによって、根の伸長や養分吸収を抑制して、過剰分
けつをおさえ、葉は大きくても、稈が短かく穂の大きい
稲を育てる。あわせて発生初期の雑草を駆除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水稲の栽培方法ならび
に雑草の駆除に関するものである。
【0002】
【従来の技術】稲の生育を調節する従来の技術は、施肥
量の増減や、中干し等の古来からの慣習によるものだけ
であったが、本出願人による「特開平4−28761
8」は、発明が解決しようとする課題に変りはないが、
課題を解決するための手段の根拠に大きな誤りがあっ
た。
【0003】緑肥として生産されるレンゲの生草量は、
10a当たり3000kg前後もあり、これに含まれる
窒素量は12kg以上にも達する。この量は、稲の生育
期間中の窒素の必要量を賄うのに十分である。
【0004】水田に鋤込まれたレンゲは、比較的速やか
に分解されてアンモニア態窒が生成される。このアンモ
ニア態窒素は、硫安に劣らぬ肥効があるが、残念乍ら我
国にはこれを生かす稲作技術がなかった。
【0005】従来の技術で、レンゲだけの窒素養分で稲
の栽培を行うとき、稲は旺盛な生育を示し分げつ最盛期
から出穂期にかけて過繁茂の状態となる。すなわち、稲
の組織は軟弱となって病虫害に侵されやすくなり、過剰
に分げつした茎は細長く伸びるため穂は小さくても倒れ
やすくなる。この傾向はコシヒカリ等の銘柄米品種に特
に強く現われる。
【0006】かかる理由から、折角生成されたアンモニ
アが邪魔物となり、これをとり除くべく、鋤込んだレン
ゲを畑地状態において、アンモニアから硝酸にまで分解
させて、土に吸着されない窒素に変化させてから湛水
し、水に溶けた硝酸を地下に流亡させるという手段で稲
の出来過ぎをおさえてきた、この場合、硝酸態窒素とな
って失われた窒素量が稲の生育後半に不足することにな
るので、追肥という形で施肥を行い栽培の目的を達して
きた。
【0007】上記栽培法は、地力向上のための有機物の
確保というメリットはあるものの、世上、注目を浴びつ
つある有機栽培を自ら放棄し、経営的にも無駄な支出と
余分な労力の提供を行なっているばかりでなく、穂肥等
によって玄米中の蛋白質含量を高めて、米の食味を落と
す破目になっている。
【0008】本発明は、レンゲによって提供される養分
を余すことなく稲の生育に活用しながら、各生育の過程
を健全に育てることによって農薬を必要としない、完全
有機栽培を目的としている。
【0009】水田除草剤の発がん性については、しばし
ば論議されるところである。たとえ該論議がなくても経
済的にも労力的にも、あるいは環境汚染の立場からも、
除草剤の使用は避けることが望ましい。本発明では上記
の目的達成に付随して、発生初期の水田雑草を駆除する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、有機酸の一種である醋酸を使用するこ
とにしている。
【0011】分解の過程で有機酸を生成する屑小麦等を
有機酸にかえて使用することも出来る。
【0012】上記有機酸を屑小麦等の炭水化物材料と混
合して使用することもできる。
【0013】
【作用】稲の養分吸収のしくみは定かではないが、浸透
圧が多いに関与しているものと思われる。
【0014】稲の水耕培養液に、量をかえて醋酸(99
%)を加え、その後の根の伸長を調べると180ppm
(1/5500)PH4.17で根の伸長が鈍り始め3
00ppm(1/3300)PH3.96で根はしばら
く伸びない状態が続く。
【0015】醋酸は施用後直ちに分解が始まり、数日で
殆ど分解される。
【0016】水田雑草の殆どは、醋酸によって浸透圧に
大きな影響を受け脱水状態になって枯死する。この場
合、浸水状態にあるよりも茎葉が水中から露出している
方が、醋酸の効力が大きい。
【0017】
【実施例】表1は、実施例の一例を示したものである
が、各試験区は0.05m(1/2.000a)のポ
ットで施肥量は基肥にN・K・Pとも0.5g(1kg
/1a)追肥に0.225g(0.45kg/1a)で
ある。植付けは5月30日に4葉期苗を各3本宛行なっ
た。出穂は8月10日頃、収穫は9月20日である。供
試品種は、キヌヒカリである。
【0018】表中、醋0.8とあるのは醋酸0.8cc
醋表4.0とあるのは、屑小麦3gと醋酸1ccの混合
物である。区分の1は、(対照)区である。
【0019】各区共、1株穂数にバラツキが少ないのは
10葉令期での処理では殆ど分げつには影響がないため
といえる。
【0020】各区の平均稈長でわかるように、醋酸施用
の効果は暦然としている。醋酸の施用量が10a換算で
20kg(表では1.0cc)を境いに16kgと24
kgでは短稈効果に大きな差のあることがわかる。
【0021】1穂平均の着籾数をみると、短稈効果が進
むと着籾数の減少につながることがわかるが、施用量が
0.8ccと少ない場合は稈を伸ばすことなく着籾数が
増加することがわかる。
【0022】表1から籾1.000粒重の比較をみる
と、醋酸処理がいずれも籾重の増加に効果のあることが
わかる、短稈処理の理窟に合わないようであるがこれは
藁重とも関係があると考えられる。
【0023】玄米重すなわち収量の比較をみると醋酸の
処理量の多少によって玄米重に大きな差があることがわ
かる。短稈処理が進むにつれて玄米重(収量)が減少す
ることがわかる。
【0024】醋酸処理の効果が最も端的に示されている
のが藁重の比較である、短稈になれば比例して藁重が減
少するのが当然であるのに、いずれの区も稈長に対する
藁重の割合が大きくなっている。これの原因として挙げ
られることは、稈は短かくても茎が太いこと、稈が短か
くても葉の巾が広く長いこと等である。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を発揮する。
【0026】農薬、肥料等の資材費の節減ができ、管理
作業の省力にもつながるので経営的に大きなプラスにな
る。
【0027】全量基肥で追肥を行わない栽培であるの
で、肥効が除々に低下するため、従来、粘質地で食味の
悪い米の生産地帯でも食味の良い銘柄米の生産が可能と
なる。
【0028】過繁茂を抑制し、草丈を短かくするので倒
伏の心配がなく作柄が安定する。
【0029】稈長に比較して、葉巾が広く長いので、受
光面積が広くなり着籾数の増加、稔実が良くなるので増
収につながる。
【0030】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機酸を施用することによって稲の生
    育を調節する栽培方法。
  2. 【請求項2】 有機酸に代えて、炭水化物材料を用
    い、これが微生物によって醗酵分解される過程で生成さ
    れる有機酸によって、稲の生育を調節する栽培方法。
  3. 【請求項3】 有機酸による水田の雑草駆除。
JP7042276A 1995-01-23 1995-01-23 水稲の栽培方法と雑草の駆除 Pending JPH09187176A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103875333A (zh) * 2014-04-09 2014-06-25 象州县科学技术局 一种有机稻米种植方法
JP2019041994A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 アース製薬株式会社 酢酸刺激臭抑制方法

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CN103875333A (zh) * 2014-04-09 2014-06-25 象州县科学技术局 一种有机稻米种植方法
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