JPH09185016A - 光アイソレータ - Google Patents

光アイソレータ

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Publication number
JPH09185016A
JPH09185016A JP35222195A JP35222195A JPH09185016A JP H09185016 A JPH09185016 A JP H09185016A JP 35222195 A JP35222195 A JP 35222195A JP 35222195 A JP35222195 A JP 35222195A JP H09185016 A JPH09185016 A JP H09185016A
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JP
Japan
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light
faraday rotator
polarizer
faraday
wavelength
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Withdrawn
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JP35222195A
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English (en)
Inventor
Kosuke Takahashi
孝祐 高橋
Yuuko Oota
猶子 大田
Mototsugu Goto
元次 後藤
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる波長の光に対して良好なアイソレーシ
ョンを1台で与えることのできる光アイソレータを提供
すること 【解決手段】 入射された異なる2波長の光の光路上
に、偏光子10,ファラデー回転子13,バンドパスフ
ィルタ(λ1 が通過)付のファラデー回転子14,偏光
子11を配置し、光路と所定角度θ傾斜状のファラデー
回転子14のフィルタで反射された波長λ2 の光の出射
方向に偏光子12を配置する。両光はファラデー素子1
3a,14a内を通過し、光路長L1 +L2 に応じて偏
波面が回転し、波長λ2 の光はフィルタで反射されてさ
らに光路長L3 だけファラデー素子内を通過し偏波面が
回転する。光路長を適宜に設定するとにより、両光の偏
波面をともに45度回転するようにし、両光が分波され
て各ポートから出射され、戻り光は偏波面が90度回転
されるので、入射側の偏光子10で遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機や計測器
等に用いられる光アイソレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光回路(通信回路等)中に光アイソレー
タを実装する場合は、従来1つの波長の光に対して1台
の光アイソレータを用いている。したがって、例えば2
個の異なる波長の光に対してそれぞれアイソレーション
を得る必要がある場合は、図6(A)に示すように、使
用対象の波長λ1 ,λ2 の光に対応する光アイソレータ
A,Bを1台ずつ用意し、各回路中に実装するようにし
ている。このとき使用する各光アイソレータの波長に対
するアイソレーション特性は、同図(B)に示すよう
に、各波長λ1 ,λ2 の光に対して最高になり、要求さ
れる仕様(例えば30dB)を満足するようにする。
【0003】一方、図7(A)に示すように1台の光ア
イソレータで複数(例えば2つ)の波長の光に対するア
イソレーションを機能させようとした場合には、高性能
(高アイソレーション)の光アイソレータを用い、対象
となる異なる波長λ1 ,λ2の両者とも要求されるアイ
ソレーションになるようにする。このとき使用される光
アイソレータのアイソレーション特性は、同図(B)に
示すように、波長λ1,λ2 の中間波長λ0 の時に最大
アイソレーションになり、波長λ1 ,λ2 の時は最大ア
イソレーションよりも低下するものの、要求されるアイ
ソレーション(例えば30dB)が確保できるようにす
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の光アイソレータでは、それぞれ以下に示す問題
がある。すなわち、図6に示す光アイソレータでは、対
象となる波長λ1 ,λ2の各光にそれぞれ対応する光ア
イソレータが1台ずつ必要であり、係る光アイソレータ
を実装した光回路を含む装置全体が大型化してしまう。
また、部品点数の増大に伴うコスト高も招く。そして、
処理対象の波長が増加すると、それにともない光アイソ
レータの数も増加するので、係る問題はより顕著とな
る。
【0005】一方、図7に示す光アイソレータでは、同
図(B)に示すように、波長λ1 ,λ2 の各光に対して
得られるアイソレーションは、最大アイソレーションを
得られる波長λ0 からずれており、波長λ1 ,λ2 の各
光に対して十分に高いアイソレーションを得るために
は、上述の如く高アイソレーションを持つ高性能の光ア
イソレータを使用する必要が生じる。そのため、光アイ
ソレータにかかるコストが高くなる。
【0006】また、同図(A)に示すように、係る光ア
イソレータでは、波長λ1 ,λ2 の各光を同一の光アイ
ソレータを通過させるため、その出射ポートは1つとな
る。そして、通常最終的には複数の波長の光は分離する
必要があるので、光アイソレータの後段に分波器が必要
となり、係る光アイソレータを使用する光学製品の部品
点数は増加する。
【0007】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、異なる波長の光に対して1つの装置で良好なアイ
ソレーションを発揮することができ、光アイソレータを
用いる光学製品の部品点数を可及的に低減し、コストの
低下を図ることができ、かつ分波機能をも併せ持つこと
ができる光アイソレータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る光アイソレータでは、光の入射側に
配置された偏光子と、前記偏光子を通過した光の光路に
対し所定角度で配置したファラデー回転子と、そのファ
ラデー回転子の後段で、前記光路に対し所定角度(θ)
で傾斜状に配置されたバンドパスフィルタ付きのファラ
デー回転子と、前記バンドパスフィルタを透過した光及
び反射した光の出射方向に配置された偏光子とを備えて
構成した(請求項1)。
【0009】また、前記バンドパスフィルタで反射され
た光の出射方向に配置された偏光子と、前記バンドパス
フィルタ付きのファラデー回転子の間に、所定角度傾斜
状に配置された所定数のバンドパスフィルタ付きのファ
ラデー回転子と、そのバンドパスフィルタ付きのファラ
デー回転子で反射された光の出射方向に配置された偏光
子とをさらに備えるようにするとよい(請求項2)。
【0010】そして好ましくは、請求項1または2に記
載の光アイソレータを前提とし、所定の光路上に、さら
に所定数のファラデー回転子を配置することである(請
求項3)。さらにまた、前記所定のファラデー回転子を
回転可能にし、そのファラデー回転子に対する光の入射
角を調整可能とするとなおよい(請求項4)。
【0011】そして、請求項1〜4のいずれかに記載の
構造を備えることにより、同一ポートから入射された異
なる波長の光をそれぞれ別に設けられた所望の出射ポー
トに導き、出射する光の分波機能を備えるようにした
(請求項5)。
【0012】次に、本発明の作用について説明する。光
アイソレータに異なる波長の光が入射されたとする。す
ると各波長の光は、バンドパスフィルタが設けられてい
ないファラデー回転子は通常の光アイソレータと同様に
通過し、その通過の際の光路長に応じてそれぞれ所定角
度回転する。そして、バンドパスフィルタは、異なる波
長を分波するように複数の波長のうち所定の波長を透過
させ残りの波長を反射するようにその通過帯域を設定し
ておくことにより、係るバンドパスフィルタ付きのファ
ラデー回転子に所定の入射角度で入射された各波長の光
は、その波長に応じて透過または反射し、それぞれ別々
の所定方向に出射する。そして、その出射方向に配置さ
れた偏光子に入射する。
【0013】ところで、バンドパスフィルタをファラデ
ー素子の出射側に配置した場合には、バンドパスフィル
タを透過する光はファラデー素子内を1回通過し、反射
する光は、ファラデー素子内をさらに戻るため、合計2
回通過することになり、光路長が異なる。
【0014】したがって、各波長の光は、光アイソレー
タに入射されてから、出射側の偏光子に至るまでにファ
ラデー素子内を通過する光路長がそれぞれ異なるので、
それに応じて所定角度回転する。よって、ファラデー回
転子により偏波面が回転する角度は、波長によって異な
るが、各ファラデー素子の厚さや、各ファラデー素子の
光路に対する設置角度を調整することにより、各波長に
対応した総光路長を所望の値にし、最終的に各波長の光
がともに入射時の偏波面に対し45度回転した状態にす
ることができる。
【0015】したがって、出射側の偏光子を適宜位置に
セットすることにより、各波長の光は、所定の偏光子か
ら出射する。そして、係る出射した光の戻り光は、上記
と逆の光路を通って、さらに45度回転するので、順方
向に入射される光の偏波面と比較すると90度ずれるた
め、入射側に配置された偏光子によって戻り光は遮られ
る。つまり、良好なアイソレーションを得ることができ
る。
【0016】また、バンドパスフィルタ付きのファラデ
ー回転子を設けたことにより、そこにおいて異なる波長
の光を分波することができる。つまり、請求項5にも明
記したように、本発明の各構成からなる光アイソレータ
は、分波機能を兼ね揃えることになる。よって、この光
アイソレータの後段に別途分波器などを設ける必要がな
くなる。
【0017】また請求項2に規定したように、係るバン
ドパスフィルタ付きのファラデー回転子の設置数を増や
すと、分波可能な波長数も増える。従って、3波長以上
の異なる光が入射されても、それに対応して各波長を分
波するとともに所望のアイソレーションを得ることがで
きる。
【0018】また、請求項3に規定したように構成する
と、ファラデー回転子の設置数が増えるが、それに伴い
各ファラデー素子の材質を変えることにより、物理的距
離を同じにしながら各波長のファラデー回転角の回転角
度差を調整できる。これにより、所望の波長を分波・ア
イソレーションするための設計が容易になる。また、同
一の材質でファラデー素子を構成したとしても、予め異
なる厚さのものを複数個用意しておいて部品化すると、
各種の波長に対する分波・アイソレーションするための
光アイソレータを共通の部品(厚さの異なるファラデー
素子)を組み合わせることにより構築できる。よって、
コストの削減を図ることかできる。また、一旦仮に組立
てた後、検査した結果分波・アイソレーションが十分に
行なえなかった場合には、厚さの異なるファラデー回転
子に交換することにより、再度組立することにより、所
望の特性を得ることができる。
【0019】請求項4に記載の光アイソレータでは、フ
ァラデー回転子の角度を変化させることによって、ファ
ラデー回転子を透過する光路の距離が変化する。ファラ
デー回転子を透過する光路の距離によって、偏波面の回
転角度は決定されるので、ファラデー回転子の角度を調
整することによって、偏波面の回転角の微調整が行え、
製造誤差や組み立て誤差により各ファラデー素子におけ
る光路長がずれても、係る微調整より所望の状態にセッ
トされる。
【0020】なお、本発明でいうバンドパスフィルタと
は、異なる波長の光を透過/反射して分離できればよ
く、ハイパスフィルタやローパスフィルタ等とも称され
る各種フィルタも含む概念である。
【0021】また請求項4でいう所定のファラデー回転
子は、バンドパスフィルタを設けたものも設けないもの
もどちらをも含み、複数のファラデー回転子のうち少な
くとも1つを回転可能にしていればよい。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る光アイソレ
ータの第1の実施の形態を示したもので、2つの波長λ
1 ,λ2 (λ1 <λ2 )の光に対応したものである。同
図に示すように、光の入射側に両波長を通過させる偏光
子10を配置し、各光の出射側に、それぞれ2つの偏光
子(「検光子」とも称される)11,12を配置してい
る。具体的には、入射側の偏光子10を通過した光のほ
ぼ延長線上に一方の波長(本例ではλ1 )用の出射側の
偏光子11を配置し、係る両偏光子10,11を結ぶ線
と直交する方向に他方の波長(λ2 )用の出射側偏光子
12を配置している。そして、出射側に配置された各偏
光子11,12は、入射側の偏光子10を通過した光の
偏波面が45度回転した偏光状態の光が通過できるよう
にしている。
【0023】また、偏光子10から各偏光子11,12
に至る光路中に偏光状態を所定角度回転させるファラデ
ー回転子13,14が配置される。入射側のファラデー
回転子13は光路と90度の角度をなすように配置さ
れ、ファラデー回転子14は入射光に対して所定角度θ
をなすように配置されている。そして、ファラデー回転
子14は、傾きθに応じそのファラデー回転子14で反
射する波長λ2 の反射光が偏光子12に入射可能となる
位置としている。従って、仮にθが45度とすると、上
記した偏光子10,11を結ぶ線に対し、偏光子12を
通り直交する交点上に位置することになる。そして、フ
ァラデー回転子13は、偏光子10とファラデー回転子
14の間に配置する。
【0024】ファラデー回転子13は、ファラデー素子
13aとそのファラデー素子13aの周囲を囲むように
配置され所定方向の磁界を印加する筒状の永久磁石13
bによって構成されている。また、ファラデー回転子1
4は、ファラデー素子14aとそのファラデー素子14
aの周囲を囲むように配置され所定方向の磁界を印加す
る筒状の永久磁石14bから構成されており、さらに、
ファラデー素子14aの片面側(光の出射側)にバンド
パスフィルタ14cが設けられている。係るバンドパス
フィルタ14cは、波長λ1 の光を透過させ、波長λ2
を反射させるものを用いている。
【0025】さらに、各ファラデー素子13a,14a
の厚さX1,X2及び上記ファラデー回転子14の角度
θが、下記の条件を満足するようにしている。
【0026】
【数1】 なお、上記した各ファラデー素子は、同一材質で構成し
てもよく、或いは異なる材質で構成してもよい。そし
て、いずれの場合であっても、その材質の光路長を通過
することにより得られる回転角が上記の条件を具備する
ようになっていればよい(以下の各実施の形態でも同
様)。
【0027】上記構成の光アイソレータの動作を説明す
る。光が順方向となる光路を実線の矢印で示す。波長λ
1 ,λ2 の2つの光が入射されると、偏光子10によっ
て、所定角度の偏波面の光が透過され、前段のファラデ
ー回転子13に入射される。係るファラデー回転子13
内を光路長L1 だけ通過することにより、両光の偏波面
(偏光状態)は各波長λ1 ,λ2 に応じてそれぞれ所定
角度(両光の回転角度は異なる)だけ回転され、その後
両光が出射される。
【0028】そして、両光はファラデー回転子14に入
射角θ1 で入射され、ファラデー素子14a内を光路長
2 分通過して、バンドパスフィルタ14cに到達す
る。係るバンドパスフィルタ14cにより、波長λ1
光はそのまま透過され、偏光子11に至る。そして、波
長λ1 の光は、両ファラデー素子13a,14a内を通
過することにより、L1 +L2 の光路長分通過するの
で、上記した条件に従い偏波面が45度回転する。した
がって、偏光子11内を通過することができ、光アイソ
レータから出射される。
【0029】一方、バンドパスフィルタ14cによって
透過される波長帯域に含まれていない波長λ2 の光は、
係るバンドパスフィルタ14cによって反射され、ファ
ラデー素子14a内を戻り再度光路長L3 分だけ通過し
た後外部に出射され、偏光子12に至る。波長λ2 の光
は、両ファラデー素子13a,14a内を通過すること
により、L1 +L2 +L3 の光路長分通過するので、上
記した条件に従い偏波面は45度回転する。したがっ
て、偏光子12内を通過することができ、光アイソレー
タから出射される。
【0030】このように、同一の偏光子10に入射され
た両波長λ1 ,λ2 は、その途中で分波され、別々の偏
光子11,12を介して出射される。このように、各波
長の光はバンドパスフィルタにより分波されるので、光
アイソレータと分波器を別個に用いる必要はなく、光ア
イソレータ及び分波器を必要とする光学製品の部品点数
を減らすことができる。
【0031】次に逆方向の光(戻り光)の光路について
説明する。戻り光の光路を破線の矢印で示す。波長λ1
の戻り光は、偏光子11を介してファラデー回転子14
を透過し、光路長L2 の通過分だけ偏波面が回転され、
さらにファラデー回転子13を通過することにより、光
路長L1 の通過分だけ偏波面が回転される。ファラデー
回転子13及びファラデー回転子14により偏波面は4
5度回転されているので、偏光子10を通過した直後の
順方向の光の偏波面と比較すると、係る戻り光の偏波面
は90度ずれている。よって、偏光子10により戻り光
は遮られる。
【0032】波長λ2 の戻り光もやはりファラデー回転
子14内の光路長L3 +L2 分偏波面が回転され、さら
にファラデー回転子13により、光路長L1 分偏波面が
回転される。そして、順方向から入射される波長λ2
光と比較すると、戻り光の偏波面は90度ずれている。
よって、波長λ2 の戻り光も偏光子10により遮られ
る。
【0033】図2は、本発明に係る光アイソレータの第
2の実施の形態を示している。本形態では波長λ1 ,λ
2 ,λ3 の3種類の光(λ1 <λ2 <λ3 )に対応した
例を示している。同図に示すように、本形態による光ア
イソレータの構成は、図1に示す光アイソレータの第1
の形態の構成に対し、ファラデー回転子14と偏光子1
2を結ぶ光路間に、所定角度θ2 だけ傾けてファラデー
回転子15を配置している。係るファラデー回転子15
は、通過する光の偏光状態を回転する機能と、2つの波
長を分波する機能を合わせ持つもので、ファラデー回転
子14と同様の構成からなる。すなわち、ファラデー素
子15aの側面の周囲を被うように筒状の永久磁石15
bを装着するとともに、ファラデー素子15aの片面側
にバンドパスフィルタ15cを装着している。
【0034】そして、λ2 <λ3 より、波長λ3 もファ
ラデー回転子14に設けられたバンドパスフィルタ14
cで反射されるため、ファラデー回転子15には、2つ
の波長λ2 ,λ3 が入射される。よってファラデー回転
子15に設けられたバンドパスフィルタ15cは、波長
λ2 とλ3 を分波すべく、通過波長帯域に波長λ2 を含
み通過阻止帯域に波長λ3 を含むように設定されてい
る。
【0035】これにより、波長λ2 の光は、ファラデー
回転子15を通過し偏光子12に入射され、一方、波長
λ3 の光は、ファラデー回転子15で反射されて、光路
が変更され、その変更された光路上に配置された偏光子
16に入射されるように設定されている。そして、出射
側に配置された各偏光子11,12,16は、入射側の
偏光子10を通過した各波長の光の偏波面が45度回転
した偏光状態の光が通過できるようにしている。
【0036】そして、上記した第1の実施の形態と同様
に、ファラデー素子13a,14a内を通過する光路長
をL1,L2,L3とし、さらに、ファラデー素子15
a内を通過する光路長をL4とするとともに、反射した
戻り光が通過する光路長をL5とすると、下記の条件を
満たすようにファラデー素子の厚さ及び各傾斜角度
θ1 ,θ2 を設定するようにする。
【0037】
【数2】 図2を用いて、本形態の光アイソレータの動作を説明す
る。入射された異なる波長λ1 ,λ2 ,λ3 の入射光は
偏光子10を透過し、偏波面がそろった状態でファラデ
ー回転子13に入射され、そのファラデー回転子13内
を光路長L1 だけ通過することにより、両光の偏波面
(偏光状態)は各波長λ1 ,λ2 ,λ3 に応じてそれぞ
れ所定角度(各光の回転角度は異なる)だけ回転され、
その後各光が出射される。
【0038】そして、各光はファラデー回転子14に入
射され、ファラデー素子14aを透過することにより光
路長L2 に応じてさらに偏波面が回転し、バンドパスフ
ィルター14cに到達する。そして、波長λ1 の光が係
るバンドパスフィルタ14cを透過して偏光子11に至
る。波長λ1 は、上記した条件式に基づいて、L1 +L
2 を透過することにより、その偏波面が45度回転する
ため、偏光子11を介して、光アイソレータから出射さ
れる。
【0039】一方、波長λ2 ,λ3 の各光は、バンドパ
スフィルタ14cによって反射され、再びファラデー素
子14aを透過し(光路長はL3 )て出射され、ファラ
デー回転子15を構成するファラデー素子15aを透過
し(光路長はL4 )、片面側に設けられたバンドパスフ
ィルタ15cに到達する。
【0040】そして、波長λ2 の光はバンドパスフィル
タ15cを透過するので、そのまま透過された波長λ2
の光は偏光子12に入射される。すると、波長λ2 の光
は光路長L1 +L2 +L3 +L4 の分だけ光の偏波面が
回転され、上記した条件式に基づきその回転角は45度
となる。よって、偏光子12内を透過でき、そのまま光
アイソレータから出射される。
【0041】また、波長λ3 の光はバンドパスフィルタ
15cにより反射されるので、再びファラデー素子15
aを透過して(光路長はL5 )、偏光子16に入射す
る。すると、波長λ3 の光は、光路長L1 +L2 +L3
+L4 +L5 の分だけ偏波面が回転され、上記した条件
式に基づきその回転角は45度となる。よって、偏光子
16内を透過でき、光アイソレータから出射される。
【0042】これにより、3つの波長は、その途中で分
波され、それぞれ所定のポートから出射されることにな
る。一方、各ポートから出射された光の戻り光は、上記
した光路と逆に進み、所定のファラデー回転子(ファラ
デー素子)を通過することにより、偏波面はさらに45
度回転され、順方向からの入射光に対して偏波面は90
度回転されるので、偏光子10により、各戻り光は遮断
される。よって、アイソレータとして機能する。
【0043】なお、具体的な図示は省略するが、第1の
実施の形態(図1に示す)から第2の実施の形態(図2
に示す)のように、処理対象の波長が増加する都度それ
に併せてバンドパスフィルタ付きのファラデー回転子と
偏光子(図1の符号14,15)を追加するとともに、
各素子の厚さや傾きを適宜位置に設定することにより、
4波長以上のものに対しても対応できる。
【0044】図3は、本発明に係る光アイソレータの第
3の実施の形態を示している。本形態では、入力側に位
置するファラデー回転子を複数に分割して構成すること
により、設計を容易にしている。なお、本形態では、フ
ァラデー回転子の数が異なる以外、第1の形態と同様の
構成なので、対応する部材は図1に示す符号と同一符号
を用いることにより詳細な説明を省略する。
【0045】図3に示すように、本形態では、第1の実
施の形態のものを基本とし、そこで用いられるファラデ
ー回転子13の後側にさらに別のファラデー回転子17
を設置している。そして、新たに設置したファラデー回
転子17もファラデー素子17aと、その外周囲に配置
された永久磁石17bとから構成されている。
【0046】さらに、本例では、両ファラデー素子13
a,17aを異なる材質から構成している。すなわち、
同一の光路長を通過する場合であっても、ファラデー素
子の材質が異なれば回転角は異なるとともに、その回転
の変化の程度は波長により異なる。従って、材質を替え
ることにより同一の光路長を透過する際に生じる異なる
波長間での回転角度差を変えることができる。
【0047】さらに、各ファラデー素子13a,17
a,14aの厚さ及び上記ファラデー回転子14の角度
θが、下記の条件を満足するようにしている。
【0048】
【数3】 よって、図1に示すような構成では2つの波長を分波し
つつ所望のアイソレーションを得るための条件を設計し
にくい場合であっても、本例のように、異なるファラデ
ー素子13a,17aを用いることにより、設計の幅が
広がり、より好ましい特性を得ることができる。
【0049】また、このように、複数に分割した構成を
とる場合において、所望の特性を得るのに好ましい実施
の形態としては、上記したようにファラデー素子の材質
を替えることであるが、本発明は同一の材質から構成し
てもよい。すなわち、係る場合には、予め複数種の厚さ
の異なるファラデー素子を備え、処理対象の波長に応じ
て適宜の厚さのもを用いることができる。これにより、
部品の共通化が図れ、コストの低下を図ることができ
る。
【0050】また本例では入射側のファラデー回転子1
3の後側に別のファラデー回転子(バンドパスフィルタ
は有しない)を設置した例を示したが、挿入する位置は
これに限ることなく、各光路上の任意の位置に所定数設
置してももちろんよい。また対応する構成としても図2
等のように3波長以上に対するものでもよいのはもちろ
んである。
【0051】図4は本発明に係る光アイソレータの第4
の実施の形態を示している。同図に示すように、本形態
では、図1に示す第1の実施の形態を基本とし(同一部
材に同一符号を付す)、入射側のファラデー回転子13
を回転可能にしている。そして、ファラデー回転子13
を回転することにより、そのファラデー回転子13への
入射角が変更可能となる。
【0052】これにより角度を変化させることによっ
て、ファラデー素子通過時の各光の偏波面の回転角を調
整している。つまり、ファラデー回転子13の角度が変
わると、光の入射角度が変化するので、ファラデー回転
子13内の光路長も変化するため、通過により生じる偏
波面の回転角も変わる。これにより、製造誤差によるフ
ァラデー素子の厚さのばらつきや、組み立て時の各素子
の取り付け位置の誤差により光路長が設計通りにならな
い場合でも、角度を調整することにより、係る誤差が補
償され、所望の光路長にすることができる。
【0053】また、回転可能とするファラデー回転子
は、上記した例のように入射側のファラデー回転子13
に限ることなく、例えば図5に示すように、バンドパス
フィルタ付きのファラデー回転子14を回転するように
して、調整を図るようにしてもよい。
【0054】そして、本形態のようにファラデー回転子
14を回転させると、光路長L2 ,L3 が同時に変化す
る。この時、波長λ1 の光は、L2 の変化の影響のみ受
け、波長λ2 の光は、L2 ,L3 の両方の変化の影響を
受けることになる。一方、図4に示す構成の場合は、光
路長L1 の変化の影響は、両波長が同様に受けることに
なる。したがって、同じ回転をさせることにより得られ
る調整結果への影響が異なるので、好ましくは、両ファ
ラデー回転子13,14をともに回転可能にし、適宜の
ファラデー回転子を回転させることであり、これによ
り、より正確な調節が可能となる。
【0055】また、図4,図5に示した例では、いずれ
も図1に示す第1の実施の形態を基本としたが、本発明
はこれに限ることはなく、図2(4波長以上に対応した
ものも含む),図3に示した構成のものにも適用でき、
その場合に回転可能とするファラデー回転子も、任意の
ものとすることができる。
【0056】なおまた、上記した各実施の形態では、バ
ンドパスフィルタをファラデー素子の出射側に設置した
が、本発明はこれに限ることはなく、入射側に設置して
もよい。但し、その場合には、バンドパスフィルタで反
射する方が光路長が短くなるので、長い波長の方がバン
ドパスフィルタを透過するように設定することである。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る光アイソレ
ータでは、ファラデー回転子の片面側にバンドパスフィ
ルタを設けることによって、波長の異なる各光を透過、
または反射させることによって分波し、そのときの透
過,反射によるファラデー回転子中の光路差によって、
それぞれの光に合わせた回転度を与えることができるの
で、1台のみで異なる波長の各光に対してそれぞれ最良
のアイソレーションを与えることができる。
【0058】そのため、アイソレーションを必要とした
装置は、従来のそれよりも部品点数を少なくすることが
できるので、その分コストパフォーマンスを良好にする
ことができる。また、係る光アイソレータを用いる光学
製品を小型化することもできる。
【0059】また、波長の異なる各光は、バンドパスフ
ィルタを透過,反射することで分波される。すなわち、
本発明の光アイソレータは、分波機能も備えることにな
るので、係る光アイソレータを用いる光学製品には別途
分波器等を設置する必要がなくなり、装置全体の小型化
が図れる。
【0060】また、請求項4のように構成すると、微調
整が可能となり、より高精度で設計通りの光アイソレー
タを構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光アイソレータの第1の実施の形
態の構成を示した図である。
【図2】本発明に係る光アイソレータの第2の実施の形
態の構成を示した図である。
【図3】本発明に係る光アイソレータの第3の実施の形
態の構成を示した図である。
【図4】本発明に係る光アイソレータの第4の実施の形
態の構成を示した図である。
【図5】その変形例の構成を示した図である。
【図6】(A)は従来の光アイソレータの構成を示した
図である。(B)はその光アイソレーションを用いて、
波長の異なる光に対するアイソレーション特性を示した
図である。
【図7】(A)は波長の異なる光を1台の光アイソレー
タで対応させる場合の構成を示した図である。(B)は
その光アイソレーションを用いて、波長の異なる光に対
するアイソレーション特性を示した図である。
【符号の説明】
10,11,12,16 偏光子 13,17 ファラデー回転子 14,15 ファラデー回転子(バンドパスフィルタ付
き) 14c,15c バンドパスフィルタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の入射側に配置された偏光子(10)
    と、 前記偏光子を通過した光の光路に対し所定角度で配置し
    たファラデー回転子(13)と、 そのファラデー回転子の後段で、前記光路に対し所定角
    度(θ)で傾斜状に配置されたバンドパスフィルタ(1
    4c)付きのファラデー回転子(14)と、 前記バンドパスフィルタを透過した光及び反射した光の
    出射方向にそれぞれ配置された偏光子(11,12)と
    を備えたことを特徴とする光アイソレータ。
  2. 【請求項2】 前記バンドパスフィルタで反射された光
    の出射方向に配置された偏光子(12)と、前記バンド
    パスフィルタ付きのファラデー回転子(14)の間に、
    所定角度傾斜状に配置された所定数のバンドパスフィル
    タ付きのファラデー回転子(15)と、 そのバンドパスフィルタ付きのファラデー回転子(1
    5)で反射された光の出射方向に配置された偏光子(1
    6)とを備えたことを特徴とする光アイソレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光アイソレー
    タにおいて、 所定の光路上に、さらに所定数のファラデー回転子(1
    7)を配置したことを特徴とする光アイソレータ。
  4. 【請求項4】 前記所定のファラデー回転子(13,1
    4)を回転可能にし、そのファラデー回転子に対する光
    の入射角を調整可能としたことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の光アイソレータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の構造を
    備え、光の分波機能を備えたことを特徴とする光アイソ
    レータ。
JP35222195A 1995-12-28 1995-12-28 光アイソレータ Withdrawn JPH09185016A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100850708B1 (ko) * 2002-06-20 2008-08-06 삼성전자주식회사 광스캐너를 구비하는 화상 표시 장치

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 20030304