JPH09181784A - Psk信号の復調回路 - Google Patents

Psk信号の復調回路

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JPH09181784A
JPH09181784A JP7334399A JP33439995A JPH09181784A JP H09181784 A JPH09181784 A JP H09181784A JP 7334399 A JP7334399 A JP 7334399A JP 33439995 A JP33439995 A JP 33439995A JP H09181784 A JPH09181784 A JP H09181784A
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恵市 飯山
Itsuo Takamiya
亥津雄 高宮
Masayuki Arai
雅行 荒井
Akihisa Yamazaki
彰久 山崎
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低消費電力化および薄型化ができ、かつ容易
に高精度のクロックが得られるPSK信号の復調回路を
提供する。 【解決手段】 受信したPSK変調信号を半波整流する
整流回路2と、その出力信号を第1の2値化信号に変換
する増幅器3と、第1の2値化信号に含まれる変化点近
傍の信号を抑圧した第2の2値化信号を得る変化点抑圧
回路4と、第2の2値化信号のエッジを検出し第2の2
値化信号の2倍の周波数を得るとともに、変化点抑圧回
路で抑圧された信号を再生した第3の2値化信号を得る
エッジ検出回路5と、第3の2値化信号を分周して分周
信号を得る分周回路6と、第1の2値化信号と分周信号
を比較することにより位相の変化点を検出する比較回路
7とを有する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種通信システム
に利用されるPSK信号の復調回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】PSK変調は、データの変化点を搬送波
の位相の変化として信号を送る変調方法であり、他のA
SKあるいはFSKなどの変調方式に比較し、高速伝
送、耐ノイズ性に優れた方式であるが、その変・復調に
はクロック信号が必要である。PSK変調は搬送波の周
波数が一定のため搬送波からクロック信号をつくること
ができ、そのクロック信号をもとに原信号が復調され
る。
【0003】しかしながら、変調されたPSK信号は、
その位相の変化点において波形の出方が通信条件たとえ
ば通信距離により一定でないために、搬送波から得た信
号をそのままではクロックとして使用できず、PLLや
タンク回路を用いて信号の変化点近傍のクロックの乱れ
を補正していた。また別途発振器を設けてクロックを発
生させている例もある。
【0004】以下に従来のPSK信号の復調回路につい
て説明する。図6は従来のPSK信号の復調回路のブロ
ック図である。図6において、1はアンテナコイル、2
はダイオードブリッジ、61はコイルとコンデンサで構
成されるタンク回路、62はタンク回路61からの出力
を増幅するための第2の増幅器、63は分周回路、64
は増幅器、65は排他的論理和回路、66は出力端子で
ある。
【0005】アンテナコイル1で受信されたPSK信号
は、ダイオードブリッジ2で全波整流される。この全波
整流された信号の周波数は原信号の2倍となる。タンク
回路61は原信号の2倍の周波数で共振するようにコイ
ルとコンデンサの値を設定しており、タンク回路61か
らはPSK信号の2倍の周波数の正弦波成分が取り出さ
れる。この信号は出力が小さいため、増幅器62により
CMOSレベルまで増幅され出力される。この出力信号
をフリップフロップなどの分周回路を通して元の周波数
に戻し、クロックとして用いる。
【0006】なお、タンク回路61の代わりにPLLを
用いた例もある。またダイオードブリッジ2から半波整
流された信号を取り出し、増幅器64で増幅する。分周
器63からの出力と増幅器64からの出力を排他的論理
和回路65へ入力し、排他的論理和をとることにより、
出力端子66から検知信号が出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来のPSK信号の復調回路では、タンク回路やP
LLでの消費電力が大きく、電池を使用する携帯用の受
信機等には不適切であった。
【0008】また、電池を搭載せず誘導起電力により電
力の供給を受ける非接触ICカードのような場合は、消
費電力が大きくなるとリーダーライター側の送信電力も
大きくする必要があり、また同一送信電力の場合は通信
距離が制限されることになるため、低消費電力化は最重
要課題となっている。
【0009】また、上記の携帯用の受信機や非接触IC
カードを構成する回路では、コイルとコンデンサあるい
はセラミック等の発振子を搭載する必要がある。特に非
接触ICカードでは利便性から薄型にする必要がある
が、利用者の使用条件・環境を制限できないこと、さら
には重要なデータを扱うことなどから高い信頼性が要求
される。
【0010】しかしながらコイルは受信用のアンテナコ
イルの関係でチップコイルにする必要があり、薄型化が
非常に困難である。またセラミック発振子の場合も薄型
化が困難であり、たとえ薄型化できたとしてもカード状
に実装した場合に信頼性の確保は難しい。
【0011】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、低消費電力化および薄型化ができ、かつ高信頼性
を得ることができるPSK信号の復調回路を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明のPSK信号の復調回路は、受信したPSK
変調信号を整流する整流回路と、前記整流回路の出力信
号を2値化して得た第1の2値化信号を出力する増幅回
路と、前記増幅回路からの第1の2値化信号に含まれる
前記PSK変調信号の変化点近傍の信号を抑圧して得た
第2の2値化信号を出力する変化点抑圧回路と、前記増
幅回路からの第1の2値化信号と前記変化点抑圧回路か
らの第2の2値化信号とに基づいて、前記第2の2値化
信号のエッジを検出して得た信号と前記変化点抑圧回路
で抑圧された前記変化点近傍の信号とからなる第3の2
値化信号を出力するエッジ検出回路と、前記エッジ検出
回路からの第3の2値化信号を分周して得た分周信号を
出力する分周回路と、前記増幅回路からの第1の2値化
信号と分周回路からの分周信号とを比較して位相の変化
点を検出する比較回路とを備えた構成とする。
【0013】この構成によると、従来PSK信号の復調
回路に用いるクロックを生成するために必要としていた
タンク回路あるいはPLL回路を不要とする。また、信
号の変化点の状況が変化しても必ず変化点で検出信号を
得ることにより正しくPSK信号を復調する。
【0014】さらには、無信号の電波を受信していると
きはクロックが搬送波と同じ周波数精度となり、これを
送信信号を変調するためのクロックとして使用する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を示
すPSK信号の復調回路について、図面を参照しながら
説明する。
【0016】図1は本実施の形態のPSK信号の復調回
路の機能ブロック図であり、非接触ICカードの信号受
信からPSK信号の変化点を検出するまでの機能を説明
する図である。
【0017】図1において、1はアンテナコイル、2は
アンテナコイル1の両端と接続され中間点の一方はアー
スされた整流回路としてのダイオードブリッジ、3は増
幅回路、4は変化点抑圧回路、5はエッジ検出回路、6
は分周回路、7は比較回路である。増幅回路3の出力信
号は変化点抑圧回路4へ入力されるとともに、エッジ検
出回路5、分周回路6および比較回路7へクロックとし
て供給される。なお、ダイオードブリッジ2の出力Vc
cは、他の回路などへ電力を供給する電源として使用さ
れる。
【0018】以上のように構成されたPSK信号の復調
回路の動作について、図面を参照しながら説明する。図
2は図1に示すPSK信号の復調回路における各部の波
形図である。まず、アンテナコイル1で受信された受信
信号19aはダイオードブリッジ2を通り、入力信号2
0として増幅回路3へ入力され増幅される。この入力信
号20では位相変化点の信号レベルが非常に小さくなっ
ている。
【0019】増幅回路3からは第1の2値化信号21が
出力され、変化点抑圧回路4へ入力される。この変化点
抑圧回路4は積分回路を有している。第1の2値化信号
21は積分回路を通すことによりもとの第1の2値化信
号より位相が遅れ、また変化点付近の信号は振幅が小さ
くパルス幅が狭いために、積分回路を通すことにより変
化を検出できなくなる結果、変化点近傍の信号が抑圧さ
れた第2の2値化信号22が得られる。
【0020】エッジ検出回路5は、排他的論理和回路
(図示せず)を有しており、第1の2値化信号21と第
2の2値化信号22との排他的論理和をとることによ
り、第2の2値化信号22の両端を示すパルスと、遅延
回路で抑圧されて消滅した信号とが合成された第3の2
値化信号23が得られる。この合成された第3の2値化
信号23を分周回路6で分周し、ほぼ原信号の搬送波周
波数に近い分周信号24が得られる。
【0021】この分周信号24と第1の2値化信号21
とを比較回路7で排他的論理和をとることにより、位相
の変化点で出力の変化を示す第1の検知信号25が生成
される。
【0022】なお、比較回路7の出力である第1の検知
信号には髭状のノイズが出ることがあるが、その場合
は、たとえばフリップフロップへ第1の検知信号25を
入力し、第2の2値化信号をクロック入力することによ
り、髭状ノイズを無くした検知信号を得ることができ
る。
【0023】図3は本実施の形態におけるPSK信号の
復調回路における他の波形図であり、図2に示す波形図
と異なる点は、受信信号19bが図2における受信信号
19aを反転した波形になっている点である。このよう
な受信信号19bがダイオードブリッジを通過した後は
入力信号30となる。このときは、比較回路7の出力は
第1の検知信号35のようにパルス状の信号となる。
【0024】次に第1の検知信号の波形を整形し、パル
ス状の第2の検知信号を作成する方法について説明す
る。図4は本実施の形態における第2の検知信号の生成
回路の回路図であり、図5(a)、(b)は図4に示す
生成回路における波形図である。この生成回路はフリッ
プフロップ回路40および排他的論理和回路41を有し
ている。
【0025】フリップフロップ回路40の第1の入力端
子42へは第1の検知信号が入力され、第2の入力端子
43へはクロックとして第1の2値化信号が入力され
る。排他的論理和回路41の第1の入力端子44へはフ
リップフロップ回路40からの出力信号が入力され、第
2の入力端子45へはフリップフロップ回路40の第1
の入力端子42へ入力した第1の検知信号と同じものが
入力される。
【0026】第2の検知信号の生成方法について、図2
に示す波形図を参照しながら説明する。フリップフロッ
プ回路40の第1の入力端子42へ第1の検知信号25
が入力され、第2の入力端子43へは第1の2値化信号
21がクロックとして入力される。フリップフロップ回
路40からの出力は図5(a)の出力信号50に示すよ
うに、第1の検知信号25から1ビット位相が遅れてい
る。この出力信号50と第1の検知信号20とを入力と
し、排他的論理和をとることにより、第2の検知信号5
1が得られ、変化点でパルス信号として検出できる。
【0027】次に図2とは波形の異なる第1の検知信号
から第2の検知信号を得る方法について、図5(b)を
参照しながら説明する。図5(a)の場合と同様に、フ
リップフロップ回路40の第1の入力端子42へ第1の
検知信号35が入力され、第2の入力端子43へクロッ
クとして第1の2値化信号31をそれぞれ入力する。フ
リップフロップ回路40を通って第1の検知信号35か
ら1ビット位相の遅れて出力される出力信号52と第1
の検知信号35の排他的論理和をとることにより第2の
検知信号53が得られ、変化点でパルス信号として検出
できる。
【0028】図3では2波が小さくなった場合で説明し
たが、3波以上小さくなっても同じ方法で変化点でパル
ス信号として検出できる。第2の検知信号54、55が
わかれば、たとえば差動符号化することで復調は容易で
ある。なお、0度、180度位相変調の場合、ダイオー
ドブリッジ2の片端から信号を取り出すが、他の片端か
ら同様な検出回路を付加する2回路構成とすることによ
り、確度の高い信号検知ができることになる。
【0029】また、図1に示すクロック信号は、信号受
信時は受信波が変調されているためにきれいなクロック
ではないが、受信波が変調されていない時は搬送波周波
数と同じ周波数精度のクロックとなる。送信時はデータ
を受信をしない半2重方式の場合は送信用のクロックと
して利用できる。
【0030】なお上記の各実施の形態においては、受信
したPSK信号を半波整流した場合について説明した
が、ダイオードブリッジ2からの取り出し点を変更して
全波整流した場合についても全く同様にしてPSK信号
を復調することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、PLL回
路やタンク回路を使わずにPSK信号を復調できるため
に消費電力が大きくならず、またコイルや発振子を使わ
ないため非接触ICカードのような電源に制限があった
り、薄型構造にするときに有効であり、かつ容易に精度
の高いクロックを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるPSK信号の復調
回路のブロック図
【図2】同実施の形態のPSK信号の復調回路における
波形図
【図3】同実施の形態のPSK信号の復調回路における
他の波形図
【図4】同実施の形態の第2の検知信号の生成回路の回
路図
【図5】同実施の形態における第2の検知信号生成回路
の波形図
【図6】従来のPSK信号の復調回路のブロック図
【符号の説明】
2 ダイオードブリッジ(整流回路) 3 増幅回路 4 変化点抑圧回路 5 エッジ検出回路 6 分周回路 7 比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 雅行 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 山崎 彰久 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信したPSK変調信号を整流する整流
    回路と、前記整流回路の出力信号を2値化して得た第1
    の2値化信号を出力する増幅回路と、前記増幅回路から
    の第1の2値化信号に含まれる前記PSK変調信号の変
    化点近傍の信号を抑圧して得た第2の2値化信号を出力
    する変化点抑圧回路と、前記増幅回路からの第1の2値
    化信号と前記変化点抑圧回路からの第2の2値化信号と
    に基づいて、前記第2の2値化信号のエッジを検出して
    得た信号と前記変化点抑圧回路で抑圧された前記変化点
    近傍の信号とからなる第3の2値化信号を出力するエッ
    ジ検出回路と、前記エッジ検出回路からの第3の2値化
    信号を分周して得た分周信号を出力する分周回路と、前
    記増幅回路からの第1の2値化信号と分周回路からの分
    周信号とを比較して位相の変化点を検出する比較回路と
    を備えたPSK信号の復調回路。
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