JPH09179873A - 情報検索方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】分散サーバシステムにおいて，既存のデータベ
ース構造を変えることなく，かつ既存の検索ツールを変
更することなく，これまでは相互に検索できなかった異
なる検索ツールを持つサーバ間の検索を可能にする。 【解決手段】クライアント10からの要求を受けたサーバ
20は，検索シナリオ作成部40によって検索手順と検索結
果の編集処理を表現する検索シナリオを作成し，他のサ
ーバ21,22 へ転送する。他のサーバ21,22 は，検索シナ
リオ翻訳部41,42によって検索シナリオを翻訳し，検索
ツール31,32 によって検索した結果を，必要に応じて編
集処理して，サーバ20を介してまたは直接，クライアン
ト10へ返送する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はクライアント／サー
バ形式で接続され，ネットワーク内に複数サーバが存在
する分散サーバシステムにおける情報検索技術に関し，
特に，検索シナリオを用いて容易に検索を行うことがで
きるようにした情報検索方法および情報検索装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来，ネットワークで接続された分散サ
ーバ環境において相互に検索を行うためには，互いに同
一検索ツールを持ち，クライアントからの検索要求をそ
のままの形で他のサーバに転送し，検索結果を得てい
る。この従来の検索方式では，各分散サーバが同一検索
ツールを持つことが必要であり，このため，同一ネット
ワーク上に存在していても，サーバが持つ検索ツールが
異なる場合には，複数のサーバにわたる検索を容易に行
うことはできなかった。

【０００３】また，インターネット上に存在する複数サ
ーバに対する検索に関しては，クライアントは，最初に
一つのサーバに対してアクセスを行い検索要求を行う。
続いて，次のサーバに対し接続替えをして，同様に検索
要求を行う。以下，求める情報が得られるまで，各分散
サーバに対しアクセスと検索要求とを繰り返し行ってい
る。このため，従来，利用者は必要とする情報を探し出
すために，多くの手順と時間を要していた。

【０００４】図７は，従来の検索方式の例を示す。クラ
イアント１００は情報の検索要求元の装置であり，サー
バＡ１２０，サーバＢ１２１，サーバＣ１２２は，検索
要求を処理する装置である。この例では，サーバＡ１２
０とサーバＢ１２１が，それぞれ同種の検索ツールａ１
３０，１３１を持ち，サーバＣ１２２は，検索ツールａ
と異なる検索ツールｂ１３２を持っている。

【０００５】クライアント１００がサーバＡ，Ｂ，Ｃに
対して検索を行う場合，まずサーバＡ１２０に検索ツー
ルａ用の検索要求１を行う。サーバＡ１２０では，自装
置で得られない情報については，同一検索ツールａを持
つサーバＢ１２１に対して検索要求１を送り，サーバＢ
１２１からの検索結果を得て，自装置での検索結果と合
わせて，クライアント１００に検索結果を返却する。次
に，サーバＣ１２２が持つ情報の検索では，検索ツール
ｂが検索ツールａと異なるため，クライアント１００
は，新たに検索ツールｂ用の検索要求２を作成してサー
バＣ１２２へ送り，サーバＣ１２２からその検索結果を
得る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述のように，従来の
検索方式では，検索ツールの異なるサーバ間の検索処理
に対して，利用者が一度の検索要求を行うだけで，必要
なすべての検索結果を得るということは実現できなかっ
た。

【０００７】これに対して，各サーバが持つ検索ツール
を統一するのは，既存のデータベース構造の変更を伴う
ため，一般的には容易なことではない。本発明は上記問
題点の解決を図り，検索要求条件から各サーバが翻訳可
能な検索シナリオを作成し，検索シナリオを送受信する
ことによって，既存のデータベース構造を変えることな
く，かつ，既存の検索ツールを変更することなく，これ
までは相互に検索できなかった異なる検索ツールを持つ
サーバ間の検索を容易に実現する手段を提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】利用者が検索を行う場合
には，検索要求条件をクライアント側で入力し，サーバ
に転送し，その検索要求条件によりサーバは自身のデー
タベース内の情報を検索する。もし，検索要求条件をサ
ーバが理解できなければ，検索を行うことはできない。

【０００９】一般的に，検索要求条件は複数の項目の組
み合わせにより構成されている。検索ツールは，理解可
能な範囲で項目単位もしくは複数の項目の組み合わせ，
またはその検索結果とさらに次の項目との組み合わせな
どにより，検索を行っている。この理解可能な範囲およ
び次の項目と検索結果との組み合わせ方法などが，検索
ツール毎に異なるため，従来，同一要求条件のもとでは
検索ツールが異なるサーバ間で相互に検索できなかっ
た。

【００１０】この問題を解決するために，一つまたは複
数の項目の組み合わせからなる検索要求条件を，各項目
について意味が変わらない範囲まで分解し，項目の構成
要素である一つまたは複数のキーワードを抽出する。複
数のキーワードがある場合には，これらの関係（例えば
ＡＮＤ，ＯＲ等の関係）を抽出する。次項目以降につい
ても，順次同様にキーワードを抽出する。全項目につい
て抽出が終わったならば，次に検索要求条件の項目の関
係を抽出する。これから検索要求条件を，キーワードと
相互の関係および検索結果の編集処理情報として表現で
きる。具体的に表現されたものを検索シナリオと定義す
る。

【００１１】この検索シナリオは一つまたは複数のキー
ワードとこれらの相互関係を表現したものであるから，
検索シナリオにより検索を行う場合，サーバ上の検索ツ
ールが，最も検索処理しやすい形に変換することが必要
である。この変換処理を翻訳と定義する。この翻訳処理
は，各サーバ毎に実施され，各サーバ自身の持つ検索ツ
ールに対し最適な形式に翻訳を行う。

【００１２】各サーバにおいて一度の検索では実行でき
ない場合には，サーバ内部処理として検索シナリオ翻訳
処理手段が複数回検索を実行し，その結果について編集
処理を行い結果を取りまとめる。サーバ間の検索シナリ
オの送受信処理および結果の送受信処理については転送
処理手段が行う。

【００１３】各サーバに対し，上記転送処理，検索シナ
リオ作成処理，検索シナリオの翻訳および検索結果の加
工処理を含む検索シナリオ翻訳処理の処理手段を追加す
ることにより，これまで相互に検索できなかった異なる
検索ツール間の検索を，利用者が簡単な操作で短時間に
行うことができるようになる。

【００１４】［本発明の作用］本発明では，利用者の検
索要求条件を検索シナリオに変換し，この検索シナリオ
を他のサーバに転送する。他のサーバはこの検索シナリ
オをもとに検索し，その結果を返してくれるため，利用
者は任意または特定のサーバに対して一度検索要求を行
うだけで，一連のサーバから検索要求条件に合った情報
を得ることが可能となり，目的とする同一ネットワーク
上の異なる検索ツールを持つサーバの情報を容易に得る
ことができるようになる。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１および図２は，本発明を使用
した検索処理例を示す図である。図中の１０は情報の検
索を要求するクライアント，２０，２１，２２はそれぞ
れ検索要求を処理するサーバ（Ａ，Ｂ，Ｃ），３０，３
１，３２は検索ツール，４０は検索シナリオ作成部，４
１，４２は検索シナリオ翻訳部を表す。

【００１６】この例では，サーバＡ２０とサーバＢ２１
は，同一の検索ツールａ３０，３１を持っており，サー
バＣ２２はそれとは異なる検索ツールｂ３２を持ってい
る。クライアント１０が，サーバＡ２０，サーバＢ２
１，サーバＣ２２のすべてに対して検索を行う場合，従
来技術では，図７に示すように，各検索ツールａ，ｂに
対応して，検索要求１と検索要求２とを個別に行う必要
があった。本発明では，図１または図２に示すように，
クライアント１０は，特定のサーバＡ２０に対して一つ
の検索要求１だけを送る。

【００１７】図１の例の場合，検索要求１を受けたサー
バＡ２０は，検索シナリオ作成部４０により検索要求１
の要求条件から検索シナリオを作成し，サーバＢ２１，
サーバＣ２２に対して作成した検索シナリオを送る。サ
ーバＢ２１，サーバＣ２２では，それぞれ検索シナリオ
翻訳部４１，４２により，検索シナリオを自装置が持つ
検索ツールａ３１，検索ツールｂ３２に適合した形式に
変換し，検索と編集処理を行い，その検索結果をサーバ
Ａ２０に返送する。サーバＡ２０は，自装置で検索ツー
ルａ３０により検索した結果と，サーバＢ２１，サーバ
Ｃ２２からの検索結果とを合わせて，クライアント１０
に結果を通知する。

【００１８】図２の例の場合，サーバＡ２０が検索シナ
リオを他のサーバＢ２１，サーバＣ２２に送るまでは図
１の例と同様であるが，図１の例では，サーバＡ２０が
結果をまとめてクライアント１０に返すのに対し，図２
の例では，検索シナリオによる検索結果を，各サーバＡ
２０，サーバＢ２１，サーバＣ２２がそれぞれクライア
ント１０に直接返送するようにしている。

【００１９】図３は，本発明を実施するためのサーバ内
プロセス構成例を示す。図３において，５０は検索シナ
リオを作成するプロセスである検索シナリオ作成処理手
段，６０は検索シナリオをサーバ間で送受信するプロセ
スである転送処理手段，７０は検索シナリオを翻訳し検
索を実行するプロセスである検索シナリオ翻訳処理手
段，８０は検索ツールによる検索処理手段（検索処理プ
ロセス）を表す。

【００２０】検索シナリオ作成処理手段５０は，キーワ
ード抽出処理部５１，キーワード結合関係抽出処理部５
２，検索シナリオ構築部５３からなる。検索シナリオ翻
訳処理手段７０は，検索シナリオ翻訳処理部７１，編集
処理部７２からなる。

【００２１】検索シナリオ作成処理手段５０は，検索要
求条件を入力すると，キーワード抽出処理部５１によっ
て検索要求条件から各項目に対するキーワードを抽出
し，キーワード結合関係抽出処理部５２によってキーワ
ード間の結合関係を抽出する。そして，検索シナリオ構
築部５３によってキーワード抽出処理部５１およびキー
ワード結合関係抽出処理部５２の抽出結果から検索シナ
リオを作成する。

【００２２】作成した検索シナリオは，転送処理手段６
０によって他のサーバへ転送される。転送先のサーバの
選択方法として，種々の方法が考えられる。あらかじめ
決められた転送先に転送する方法でも，または検索要求
条件から転送先を動的に決めて転送する方法でも，どち
らでもよい。

【００２３】転送処理手段６０が他のサーバから検索シ
ナリオを受信すると，その検索シナリオを検索シナリオ
翻訳処理手段７０に通知する。検索シナリオ翻訳処理手
段７０は，検索シナリオ翻訳処理部７１によって検索シ
ナリオの検索項目と自装置の検索項目とを対応づけ，検
索シナリオを自装置の検索ツールに適合する形式に変換
する翻訳を行って，検索ツールの検索処理手段８０に検
索要求を出す。検索処理手段８０から検索結果を得る
と，編集処理部７２によって検索結果の編集処理を行
い，必要であれば検索シナリオに基づく検索要求と編集
処理とを繰り返す。編集が終了した検索結果は，転送処
理手段６０を介して，検索シナリオを送ったサーバまた
は検索要求元のクライアントへ転送する。

【００２４】

【実施例】本発明の実施例による検索シナリオを用いた
検索方法の具体例を説明する。 （１）検索シナリオ 検索シナリオは，一連の検索命令の実施手順と，各検索
命令を行うための検索条件および一連の検索結果の編集
処理情報を，文字，数字，文章または記号で表したもの
である。以下に，検索シナリオの例を示す。

【００２５】＜検索シナリオ例１＞ 検索手順 検索１：条件：キーワード＝”高速”および”ネットワ
ーク” 検索２：条件：キーワード＝”分散”および”サーバ” 編集処理 検索結果１と検索結果２のＡＮＤ条件を満たすものを求
める。

【００２６】＜検索シナリオ例２＞ Search Process（検索手順） First time : In condition : Author＝川端康成 Second time : In condition : Title＝伊豆∩踊り子 Edit Process（編集処理） Pick up 'First results'∩'Second results' （∩：ＡＮＤ条件を示す記号） （２）検索シナリオ作成例 利用者の検索要求条件を最初に受け付けたサーバは，検
索要求条件を解析し，意味の変わらない範囲まで単語ま
たは単語の組み合わせに分解して，キーワード，項目の
属性，キーワード間，項目間の結合関係を解析し，結果
から検索シナリオを作成する。

【００２７】図４および図５に検索要求条件の例を示
す。図４および図５において，ＫＷ() は検索要求条件
に含まれる任意のキーワードを示し，( ) 内の英数記号
は便宜的にキーワードを識別するための符号を示す。

【００２８】図４は，検索条件が文形式で表現された例
を示す。ここでは，検索条件が複数のキーワードの組み
合わせからなる例を示すが，組み合わせのない場合につ
いても，この例から容易に類推することができる。

【００２９】以下に，図４の検索要求条件の例につい
て，検索シナリオ作成手順を示す。 検索条件１からキーワードを抽出する。検索条件１
からは次のキーワードが抽出される。

【００３０】『ＫＷ(1a)，ＫＷ(1b)，ＫＷ(1c)，ＫＷ(1
d)，ＫＷ(1e)』 得られたキーワードの結合関係を抽出する。以下の
キーワードの結合関係が抽出される。

【００３１】『ＫＷ(1a)ＡＮＤ結合ＫＷ(1b)ＡＮＤ結合
ＫＷ(1c)ＡＮＤ結合ＫＷ(1d)ＡＮＤ結合ＫＷ(1e)』 複数の検索条件があるため，次の検索条件２につい
ても同様にキーワードを抽出する。検索条件２からは次
のキーワードが抽出される。

【００３２】『ＫＷ(2a)，ＫＷ(2b)，ＫＷ(2c)，ＫＷ(2
d)，ＫＷ(2e)』 得られたキーワードの結合関係を抽出する。以下の
キーワードの結合関係が抽出される。

【００３３】『ＫＷ(2a)ＡＮＤ結合ＫＷ(2b)ＡＮＤ結合
｛ＫＷ(2c)ＯＲ結合ＫＷ(2d)｝ＡＮＤ結合ＫＷ(2e)』 検索条件３についてキーワードを抽出する。検索条
件３からは次のキーワードが抽出される。

【００３４】『ＫＷ(3a)，ＫＷ(3b)，ＫＷ(3c)，ＫＷ(3
d)』 得られたキーワードの結合関係を抽出する。以下の
キーワードの結合関係が抽出される。

【００３５】『ＫＷ(3a)ＡＮＤ結合ＫＷ(3b)ＡＮＤ結合
ＫＷ(3c)ＡＮＤ結合ＫＷ(3d)』 検索条件間の結合関係を抽出する。 『（検索条件１）ＡＮＤ結合｛（検索条件２）ＯＲ結合
（検索条件３）｝』 以上の抽出結果から，検索シナリオを作成する。こ
れにより，例えば次のような検索シナリオが作成され
る。

【００３６】＜検索シナリオ例＞ Search Process Search First time （第１回目の検索実施） In condition（条件） ：Keyword ＝ＫＷ(1a)and ＫＷ(1b)and ＫＷ(1c)and Ｋ
Ｗ(1d)and ＫＷ(1e) Search Second time（第２回目の検索実施） In condition（条件） ：Keyword ＝ＫＷ(2a)and ＫＷ(2b)and ｛ＫＷ(2c)orＫ
Ｗ(2d)｝and ＫＷ(2e) Search Third time （第３回目の検索実施） In condition（条件） ：Keyword ＝ＫＷ(3a)and ＫＷ(3b)and ＫＷ(3c)and Ｋ
Ｗ(3d) Edit Process（検索結果の処理） Merge " Second results" and" Third results" Pick up results in both" Merge results" and" First
results" 次に，図５の検索要求条件の例について，検索シナリオ
作成手順を示す。図５は，項目別に条件が設定されてい
る場合の例である。

【００３７】 検索条件１（項目１）についてキーワ
ードを抽出する。 『項目１：著者名＝ＫＷ(1) 』 検索条件２（項目２）についてキーワードおよび結
合関係を抽出する。

【００３８】『項目２：タイトル＝ＫＷ(2) ＡＮＤ結合
ＫＷ(3) 』 検索条件３（項目ｎ）についてキーワードおよび結
合関係を抽出する。 『項目ｎ：内容＝ＫＷ(4) ＯＲ結合ＫＷ(5) 』 検索条件の結合関係を抽出する。

【００３９】『（項目１）ＡＮＤ結合（項目２）ＡＮＤ
結合（項目ｎ）』 検索シナリオを作成する。作成した検索シナリオ例
を以下に示す。 ＜Search Process＞ Search First time In condition : Author ＝ＫＷ(1) Search Second time In condition : Title＝ＫＷ(2) ∩ＫＷ(3) （∩：ＡＮＤ条件を示す
記号） Search Third time In condition : Content＝ＫＷ(4) ∪ＫＷ(5) （∪：ＯＲ条件を示す
記号） ＜Edit Process＞ Pick up 'First results∩ Second results ∩ Third r
esults' （３）検索シナリオの翻訳処理例 各サーバは自身の検索項目と検索シナリオの検索項目と
を事前に対応づけておく。

【００４０】 各サーバは検索手順にしたがって，検索シナリオの項目
に対応するサーバ自身の項目があれば，それを対応さ
せ，対応するサーバ自身の項目がなければ，その項目
は，サーバ自身の他の項目で代用するか，無視するとい
う検索シナリオの翻訳処理を行う。

【００４１】図６に，検索シナリオから３種類の検索ツ
ールへの翻訳例を示す。検索ツールＡでは，検索シナリ
オの Field１(Author)は，検索ツールＡの Field１(Aut
hor)に対応し，検索シナリオの Field２(Title) から F
ieldｎ(Contents)までの全ての内容は，検索ツールＡの
Field２(Contents)に全て含まれるため，検索シナリオ
の Field２(Title) から Fieldｎ(Contents)までの項目
を，検索ツールＡの Field２(Contents)に対応づけてい
る。

【００４２】検索ツールＢでは，検索シナリオの Field
１(Author)と Fieldｎ(Contents)は，それぞれ検索ツー
ルＢの Field１(Author)と Field３(Contents)に対応
し，検索シナリオの Field２と Field３の Fieldの内容
は，検索ツールＢの Field２（キーワード）に含まれる
ので，Field ２（キーワード）で検索するようにしてい
る。

【００４３】検索ツールＣでは，検索シナリオの全ての
Field の項目の内容が，検索ツールＣのキーワードの F
ield１に入っているので，このキーワードの Field１の
みで検索するようにしている。

【００４４】また，上記検索シナリオの Fieldと検索ツ
ールの Fieldの対応関係に従って，それぞれの検索ツー
ルの Field間の結合関係も，図示するような簡単な関係
になる。

【００４５】項目に１個のキーワードしか設定できない
検索ツールを使用している場合には，検索条件に含まれ
るキーワードを順に検索し，結果を結合関係に基づいて
編集する。

【００４６】以下に上記検索シナリオ項目とサーバ自身
の項目との対応の例をもとに，上述した図５に示す検索
要求条件から作成した前記項の検索シナリオ例を翻訳
した例を示す。

【００４７】＜翻訳処理例＞ ｉ）上記検索シナリオ項目とサーバ自身の項目との対応
において，検索シナリオのAuthorフィールドはサーバ自
身のAuthorフィールドに対応しているから，サーバ自身
のAuthorフィールドにはＫＷ(1) を設定する。

【００４８】ii）また，サーバ自身のKeyword フィール
ドは，検索シナリオのTitle フィールドとContent フィ
ールドに対応していることから，ＫＷ(2) ∩ＫＷ(3) ，
ＫＷ(4) ∪ＫＷ(5) を設定する。次に，検索シナリオの
Title フィールドとContentフィールドはＡＮＤ条件で
あることから，ＫＷ(2) ∩ＫＷ(3) ∩（ＫＷ(4) ∪ＫＷ
(5) ）の関係を得る。

【００４９】iii) 最後に上記翻訳した検索シナリオを
基に検索を実行した場合，得られた結果からフィールド
の結合条件を満たす情報の抽出条件を求める。すなわ
ち，検索シナリオの翻訳結果は，次のようになる。

【００５０】ｉ）Search First time In condition : Author＝ＫＷ(1) ＜翻訳結果＞AuthorがＫＷ(1) である情報を検索し，結
果を１回目の結果として保存する。

【００５１】ii）Search Second time In condition : Keyword ＝ＫＷ(2) ∩ＫＷ(3) ∩（ＫＷ(4) ∪ＫＷ
(5) ） （∩：ＡＮＤ条件を示す記号 ∪：ＯＲ条件を示す記
号） ＜翻訳結果＞ ア．Keyword にＫＷ(2) を含む情報を検索する。

【００５２】イ．次に同様にKeyword にＫＷ(3) を含む
情報を検索する。 ウ．次にＫＷ(4) またはＫＷ(5) を含む情報を検索す
る。 エ．ア〜ウで得られた情報についてすべてに該当する情
報を抽出し，結果を２回目の結果として保存する。

【００５３】iii) Pick up ' First results ∩ Secon
d results ' ＜翻訳結果＞１回目の結果と２回目の結果についてすべ
てに該当する情報を抽出することにより検索要求条件を
満たす情報を求める。

【００５４】上述のように，検索シナリオについて各サ
ーバが翻訳処理を行い，翻訳結果に基づいた検索処理を
行うことにより，検索ツールが異なるサーバ間相互で，
容易に検索を行うことができる。

【００５５】

【発明の効果】本発明によれば，検索シナリオを使用す
ることにより，分散サーバ毎に検索ツールが異なった場
合においても，クライアントから最初のサーバに対し検
索要求を行うだけで，残りの分散サーバに対しクライア
ントが個別に検索要求を行うことなく，同一の検索要求
条件ですべての分散サーバに対して検索を行うことが可
能になる。

【００５６】もし，検索要求を行った結果にもかかわら
ず該当する情報が見つからなかった場合には，例えば，
検索シナリオのＡＮＤ条件をＯＲ条件に段階的に変更す
るなど，検索の範囲を拡大していくような応用処理への
適用が可能であることから，検索の枠を段階的にかつ容
易に広げることができ，有効な検索手段としての活用が
期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を使用した検索処理例（１）を示す図で
ある。

【図２】本発明を使用した検索処理例（２）を示す図で
ある。

【図３】本発明を実施するためのサーバ内プロセス構成
例を示す図である。

【図４】検索要求条件の例を示す図である。

【図５】検索要求条件の例を示す図である。

【図６】本発明の実施例における翻訳処理概要説明図で
ある。

【図７】従来の検索方式の例を示す図である。

【符号の説明】

１０ クライアント ２０，２１，２２ サーバ（Ａ，Ｂ，Ｃ） ３０，３１，３２ 検索ツール ４０ 検索シナリオ作成部 ４１，４２ 検索シナリオ翻訳部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワーク上でクライアント／サーバ
   形式で接続された分散サーバシステムにおける情報検索
   方法において，クライアントから最初に検索要求のあっ
   たサーバが，検索要求条件からキーワードを抽出し，そ
   れらの結合関係および検索結果の編集処理を表現する検
   索シナリオを作成する過程と，作成した検索シナリオを
   他の分散サーバに引き渡す過程と，前記検索シナリオを
   引き渡された分散サーバが，その検索シナリオを自身の
   サーバの検索ツールに適合した形式に変換し，検索およ
   び編集処理を行い，前記最初に検索要求のあったサーバ
   またはクライアントに結果を返す過程とを有することを
   特徴とする情報検索方法。
2. 【請求項２】 複数の情報検索装置を利用して情報検索
   を行う情報検索システムにおける情報検索装置におい
   て，検索要求条件からキーワードを抽出し，検索ツール
   に依存しない形式の検索手順もしくは検索指示情報と検
   索結果の編集処理を指示する情報とを含む検索シナリオ
   を作成する検索シナリオ作成処理手段と，検索シナリオ
   を自装置の検索ツールに適合した形式に変換することに
   より，自装置の検索ツールを用いて検索可能な項目の検
   索を行い，検索シナリオの指示に従って検索結果の編集
   を行う検索シナリオ翻訳処理手段と，検索シナリオを他
   のサーバとの間で送受信する転送処理手段とを備えたこ
   とを特徴とする情報検索装置。