JPH09179605A - メモリ解析方法及びメモリ解析装置 - Google Patents

メモリ解析方法及びメモリ解析装置

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JPH09179605A
JPH09179605A JP7340552A JP34055295A JPH09179605A JP H09179605 A JPH09179605 A JP H09179605A JP 7340552 A JP7340552 A JP 7340552A JP 34055295 A JP34055295 A JP 34055295A JP H09179605 A JPH09179605 A JP H09179605A
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JP
Japan
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defective
pattern
failure
mode
defect
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Application number
JP7340552A
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English (en)
Inventor
Minako Fukumoto
美奈子 福本
Toru Iwata
徹 岩田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不良モード分類の高精度化により試験時間を
短縮化する。 【解決手段】 同一規格のチップの集合体であるロット
全体から少数のチップを試験対象に選定し、この選定し
たチップが正常に動作しているか否かの試験を不良解析
試験部1で行う。不良解析試験部1で得られる不良ビッ
ト情報2に基づき不良パターン選別部3で不良パターン
を抽出し、この抽出した不良パターンを不良モードが明
確である不良パターンを示す第1の不良パターン4と不
良モードが曖昧である不良パターンを示す第2の不良パ
ターン5とに分ける。第1の不良パターン4に基づき不
良判別部6で各不良モードの存在確率を計算して不良モ
ードの判別を行う。不良判別部6の判別結果に基づき試
験順序組換部7で試験順序を不良モードの存在確率値の
高い不良モードから順に試験されるように組み換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体メモリ素子
の不良解析を行うメモリ解析方法及びメモリ解析装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来例のメモリ解析装置の構成を
示すブロック図である。
【0003】この従来例のメモリ解析装置の構成を説明
するに、図9中、101は、半導体メモリ素子が正常に
動作しているか否かの試験を行う不良解析試験部であ
る。102は、前記不良解析試験部101で得られるフ
ェイル情報としての不良ビット情報である。103は、
前記不良解析試験部101で得られる不良ビット情報1
02に基づき不良パターンを抽出し、この抽出した不良
パターンを2つの不良パターンに分ける不良パターン選
別部である。104は、前記不良パターン選別部103
で分けられた一方の第1の不良パターンであり、この第
1の不良パターン104は不良モード(不良の原因)が
明確である不良パターンを示す。105は、前記不良パ
ターン選別部103で分けられた他方の第2の不良パタ
ーンであり、この第2の不良パターン105は複数の不
良モードが考えられるため不良モードが特定できず曖昧
である不良パターンを示す。106は、最終的に検出さ
れた不良モード分類である。
【0004】そして、上記のメモリ解析装置を用いて次
のようにしてメモリ解析を行っていた。
【0005】まず、不良解析試験部101で半導体メモ
リ素子が正常に動作しているか否かを試験し、不良ビッ
ト情報102を得る。
【0006】次いで、前記不良解析試験部101から不
良ビット情報102が不良パターン選別部103に出力
され、この不良ビット情報102に基づき不良パターン
選別部103で不良パターンを抽出し、この抽出した不
良パターンを不良モード(不良の原因)が明確である不
良パターンを示す第1の不良パターン104と、複数の
不良モードが考えられるため不良モードが特定できず曖
昧である不良パターンを示す第2の不良パターン105
とに分ける。
【0007】その後、前記第2の不良パターン105は
無視しておき、第1の不良パターン104のみを対象に
不良モードの特定を行い、不良モード分類106を抽出
していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のメモ
リ解析装置を用いた解析方法では、出荷等のための試験
を行う際、不良傾向が明らかになっている場合でも、不
良傾向を無視して試験順序を組み換えることなく最初か
ら提供されている試験順序で試験を行っていたため、最
も多く不良ビットが出力される試験が最後に行われるこ
とも多くあり、不良ビットが出力される確率が高い半導
体メモリ素子に対しても無駄に試験をしなければなら
ず、試験時間の短縮化を図ることはできないだろうかと
いう課題があった。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、不良モード分類の高精
度化によりその分類結果を反映して試験時間を短縮化し
ようとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、全ての半導体メモリ素子を不良解析試験
の対象とするのではなく、ロット全体から選定した少数
の半導体メモリ素子を不良解析試験の対象とし、かつ不
良モードが出力される確率の高い試験項目から試験を行
うようにしたことを特徴とする。
【0011】具体的には、本発明は、メモリ解析方法及
びメモリ解析装置を対象とし、次のような解決手段を講
じた。
【0012】すなわち、本発明の第1〜3の解決手段
は、メモリ解析方法に関するものであり、第1の解決手
段は、次の工程を経ることを特徴とする。
【0013】 同一規格の半導体メモリ素子の集合体
であるロット全体から少数の半導体メモリ素子を試験対
象に選定し、この選定した半導体メモリ素子が正常に動
作しているか否かの試験を行う(不良解析試験工程)。
【0014】 前記不良解析試験工程で得られるフェ
イル情報に基づき不良パターンを抽出し、この抽出した
不良パターンを不良モードが明確である不良パターンを
示す第1の不良パターンと不良モードが曖昧である不良
パターンを示す第2の不良パターンとに分ける(不良パ
ターン選別工程)。
【0015】 前記第1の不良パターンに基づき各不
良モードの存在確率を計算して不良モードの判別を行う
(不良判別工程)。
【0016】 前記不良判別工程での判別結果に基づ
き試験順序を不良モードの存在確率値の高い不良モード
から順に試験されるように組み換える(試験順序組換工
程)。
【0017】第2の解決手段は、次の工程を経ることを
特徴とする。
【0018】 同一規格の半導体メモリ素子の集合体
であるロット全体から少数の半導体メモリ素子を試験対
象に選定し、この選定した半導体メモリ素子が正常に動
作しているか否かの試験を行う(不良解析試験工程)。
【0019】 前記不良解析試験工程で得られるフェ
イル情報に基づき不良パターンを抽出し、この抽出した
不良パターンを不良モードが明確である不良パターンを
示す第1の不良パターンと不良モードが曖昧である不良
パターンを示す第2の不良パターンとに分ける(不良パ
ターン選別工程)。
【0020】 前記第1の不良パターンに基づき各不
良モードの存在確率を計算して前記第1の不良パターン
の不良モードの判別を行う(第1の不良判別工程)。
【0021】 前記第2の不良パターンに基づき各不
良モードの存在確率を計算して前記第2の不良パターン
の不良モードの判別を行う(第2の不良判別工程)。
【0022】 前記第1及び第2の不良判別工程での
判別結果を集計してロット全体の不良モード存在確率値
を求める(最終集計工程)。
【0023】第3の解決手段は、第2の解決手段におい
て、第2の不良判別工程として、第1の不良判別工程で
の判別結果に基づきメンバーシップ関数を設定するメン
バーシップ関数設定工程と、前記メンバーシップ関数設
定工程で設定されたメンバーシップ関数を記憶するファ
ジィメモリ工程と、前記ファジィメモリ工程で記憶され
たメンバーシップ関数と第2の不良パターンとに基づき
前記第2の不良パターンの不良モードのファジィ推論を
行うファジィ推論工程とを備えたものとすることを特徴
とする。
【0024】本発明の第4〜6の解決手段は、メモリ解
析装置に関するものであり、第4の解決手段は、同一規
格の半導体メモリ素子の集合体であるロット全体から少
数の半導体メモリ素子を試験対象に選定し、この選定し
た半導体メモリ素子が正常に動作しているか否かの試験
を行う不良解析試験部を設ける。さらに、前記不良解析
試験部で得られるフェイル情報に基づき不良パターンを
抽出し、この抽出した不良パターンを不良モードが明確
である不良パターンを示す第1の不良パターンと不良モ
ードが曖昧である不良パターンを示す第2の不良パター
ンとに分ける不良パターン選別部を設ける。また、前記
第1の不良パターンに基づき各不良モードの存在確率を
計算して不良モードの判別を行う不良判別部を設ける。
加えて、前記不良判別部での判別結果に基づき試験順序
を不良モードの存在確率値の高い不良モードから順に試
験されるように組み換える試験順序組換部を設けたこと
を特徴とする。
【0025】第5の解決手段は、同一規格の半導体メモ
リ素子の集合体であるロット全体から少数の半導体メモ
リ素子を試験対象に選定し、この選定した半導体メモリ
素子が正常に動作しているか否かの試験を行う不良解析
試験部を設ける。さらに、前記不良解析試験部で得られ
るフェイル情報に基づき不良パターンを抽出し、この抽
出した不良パターンを不良モードが明確である不良パタ
ーンを示す第1の不良パターンと不良モードが曖昧であ
る不良パターンを示す第2の不良パターンとに分ける不
良パターン選別部を設ける。また、前記第1の不良パタ
ーンに基づき各不良モードの存在確率を計算して前記第
1の不良パターンの不良モードの判別を行う第1の不良
判別部と、前記第2の不良パターンに基づき各不良モー
ドの存在確率を計算して前記第2の不良パターンの不良
モードの判別を行う第2の不良判別部とを設ける。加え
て、前記第1及び第2の不良判別部の判別結果を集計し
てロット全体の不良モード存在確率値を求める最終集計
部を設けたことを特徴とする。
【0026】第6の解決手段は、第5の解決手段におい
て、第2の不良判別部として、第1の不良判別部での判
別結果に基づきメンバーシップ関数を設定するメンバー
シップ関数設定部と、前記メンバーシップ関数設定部で
設定されたメンバーシップ関数を記憶するファジィメモ
リ部と、前記ファジィメモリ部に記憶されたメンバーシ
ップ関数と第2の不良パターンとに基づき前記第2の不
良パターンの不良モードのファジィ推論を行うファジィ
推論部とを備えたものとすることを特徴とする。
【0027】上記の構成により、本発明の第1,4の解
決手段では、ロット全体のうち少数の半導体メモリ素子
に対して不良解析試験を行った結果が、出荷等のための
試験順序にフィードバックされ、求められた不良モード
に基づき最も不良モードが出力される確率の高い試験項
目から順に試験することによって試験時間の無駄が省け
る。
【0028】本発明の第2,5の解決手段では、不良モ
ードが明確な第1の不良パターンから求められた不良モ
ード結果からだけでなく、不良モードが曖昧である第2
の不良パターンから求められた不良モード結果との両者
を対象にロット全体の不良モードを求めるため、厳密に
不良モードを求めることが可能になる。
【0029】本発明の第3,6の解決手段では、第2の
不良パターンの不良判別にファジイ推論部を用いるとと
もに、ロットの不良傾向に合わせたメンバーシップ関数
を用いることによって、最適なメンバーシップ関数でフ
ァジイ推論を行い、不良モードが曖昧である第2の不良
パターンの不良モードをより厳密に特定することが可能
になる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。
【0031】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1に係るメモリ解析装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0032】このメモリ解析装置の構成を説明するに、
図1中、1は、半導体メモリ素子が正常に動作している
か否かの試験を行う不良解析試験部である。2は、前記
不良解析試験部1で得られるフェイル情報としての不良
ビット情報である。3は、前記不良解析試験部1で得ら
れる不良ビット情報2に基づき不良パターンを抽出し、
この抽出した不良パターンを2つの不良パターンに分け
る不良パターン選別部である。4は、前記不良パターン
選別部3で分けられた一方の第1の不良パターンであ
り、この第1の不良パターン4は不良モード(不良の原
因)が明確である不良パターンを示す。5は、前記不良
パターン選別部3で分けられた他方の第2の不良パター
ンであり、この第2の不良パターン5は複数の不良モー
ドが考えられるため不良モードが特定できず曖昧である
不良パターンを示す。6は、前記第1の不良パターン4
に基づき各不良モードの存在確率を計算して不良モード
の判別を行う不良判別手段としての不良判別部である。
7は、前記不良判別部6の判別結果つまり不良モード分
類に基づく出荷等の試験順序を不良モードの存在確率値
の高い不良モードから順に試験されるように組み換える
試験順序組換部であり、20は組換前の試験順序であ
り、21は組換後の試験順序である。
【0033】次に、以上のように構成されたメモリ解析
装置を用いてメモリ解析を行う要領について説明する。
【0034】まず、不良解析試験部1において、同一規
格の半導体メモリ素子(チップ)の集合体であるロット
全体から少数の半導体メモリ素子を試験対象に選定し、
この選定した半導体メモリ素子が正常に動作しているか
否かの不良解析試験を行う(不良解析試験工程)。例え
ば、1枚のウエハに200チップ載っているウエハ20
枚で1ロットとした時、この中から少数のチップを試験
対象とするのである。
【0035】次いで、不良パターン選別部3において、
前記不良解析試験部1で得られる不良ビット情報2に基
づき不良パターンを抽出し、この抽出した不良パターン
を不良モード(不良の原因)が明確である不良パターン
を示す第1の不良パターン4と、複数の不良モードが考
えられるため不良モードが特定できず曖昧である不良パ
ターンを示す第2の不良パターン5とに分ける(不良パ
ターン選別工程)。
【0036】その後、不良判別部6において、前記第1
の不良パターン4に基づき各不良モードの判別を行い、
経験則等によって不良モードを判別する(不良判別工
程)。この判別結果をロット全体の不良モードの存在確
率値とみなす。
【0037】しかる後、試験順序組換部7において、前
記不良判別部6の判別結果に基づき出荷等の試験を行う
際の試験項目の順番を不良モードの存在確率値の高い不
良モードから順に試験されるように組み換える(試験順
序組換工程)。
【0038】このように、試験順序組換部7の機能を有
することによって、不良ビットが出力される確率が高い
ものから試験を行えるようになり、試験最終段階になっ
て不良が出力されるというようなことがなく、試験の無
駄を省き、試験時間の短縮化を図ることができる。
【0039】次に、前記不良判別部6及び試験順序組換
部7における動作を図2(a),(b)を用いて具体的
に説明する。図2(a),(b)は試験順序組換え時の
情報例について示した図である。図2(a)は不良モー
ドの存在確率値例、図2(b)は各不良モードを最も厳
しく試験する試験項目例を示している。
【0040】前記第1の不良パターン4に対して不良判
別部6で不良モードの判別を行った結果、図2(a)の
ような不良モード存在確率値が求められたとする。すな
わち、不良モードAの存在確率値が0.0(0%)、不
良モードBの存在確率値が0.35(35%)、不良モ
ードCの存在確率値が0.15(15%)、不良モード
Dの存在確率値が0.5(50%)あると求められたの
である。そこで、出荷等の試験を行う際に、前記不良モ
ードの存在確率値の高い順番に、その不良モードを最も
厳しく試験する試験項目から試験するよう試験順序を組
み換えるのである。図2(b)に示したように不良モー
ドAを最も厳しく試験するのは試験項目Aである。また
不良モードBに対しては試験項目B、不良モードCに対
しては試験項目C、不良モードDに対しては試験項目D
が最も厳しく試験する試験項目であるとする。図1に示
したように組換前の試験順序20は、試験項目Aから始
まり、以降、試験項目B、試験項目C、最終に試験項目
Dで終了するものとする。そこで、前述した図2(a)
の不良モード存在確率値と、図2(b)の各不良モード
を最も厳しく試験する試験項目から判断して、試験項目
を組み換えるのである。そして、試験順序組換部7で
は、組換前の試験順序20に示した試験項目A、試験項
目B、試験項目C、試験項目Dという試験項目順序か
ら、不良モード存在確率値の高かった不良モードが先に
試験されるように試験順序の組換えを行い、組換後の試
験順序21を試験項目D、試験項目B、試験項目C、試
験項目Aの順序にするのである。
【0041】本発明の実施の形態1によれば、ロット全
体のうち少数のチップを対象として不良解析試験を行
い、不良モードが明確な第1の不良パターン4に対する
不良モード分類を行い、それらの不良モード存在確率値
からロット全体の不良傾向を知り、前記不良モードの存
在確率値の高い順番に、その不良モードを最も厳しく試
験する試験項目から試験するよう試験順序を組み換える
ため、試験の無駄を省き、試験の省力化を図ることがで
きる。
【0042】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2に係るメモリ解析装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0043】このメモリ解析装置の構成を説明するに、
図1中、1は、半導体メモリ素子が正常に動作している
か否かの試験を行う不良解析試験部である。2は、前記
不良解析試験部1で得られるフェイル情報としての不良
ビット情報である。3は、前記不良解析試験部1で得ら
れる不良ビット情報2に基づき不良パターンを抽出し、
この抽出した不良パターンを2つの不良パターンに分け
る不良パターン選別部である。4は、前記不良パターン
選別部3で分けられた一方の第1の不良パターンであ
り、この第1の不良パターン4は不良モード(不良の原
因)が明確である不良パターンを示す。5は、前記不良
パターン選別部3で分けられた他方の第2の不良パター
ンであり、この第2の不良パターン5は複数の不良モー
ドが考えられるため不良モードが特定できず曖昧である
不良パターンを示す。6は、前記第1の不良パターン4
に基づき各不良モードの存在確率を計算して前記第1の
不良パターン4の不良モードの判別を行う第1の不良判
別部(実施の形態1の不良判別部と同じ符号を付して示
す)である。8は、前記第2の不良パターン5に基づき
各不良モードの存在確率を計算して前記第2の不良パタ
ーン5の不良モードの判別を行う第2の不良判別部であ
る。9は、前記第1の不良判別部6の判別結果に基づき
メンバーシップ関数を設定するメンバーシップ関数設定
部9である。10は、前記メンバーシップ関数設定部9
で設定されたメンバーシップ関数を記憶するファジィメ
モリ部10である。11は、前記ファジィメモリ部10
に記憶されたメンバーシップ関数と第2の不良パターン
5とに基づき前記第2の不良パターン5の不良モードの
ファジィ推論を行うファジィ推論部11である。これら
メンバーシップ関数設定部9、ファジィメモリ部10及
びファジィ推論部11により、前記第2の不良判別部8
が構成されている。12は、前記第1及び第2の不良判
別部6,8の判別結果を集計してロット全体の不良モー
ド存在確率値を求める最終集計部である。7は、前記最
終集計部12の集計結果に基づき試験順序を不良モード
の存在確率値の高い不良モードから順に試験されるよう
に組み換える試験順序組換部(実施の形態1の試験順序
組換部と同じ符号を付して示す)である。
【0044】なお、図3において、S1は前記第1の不
良パターン4から前記第1の不良判別部6への入力信
号、S2は前記第1の不良判別部6からメンバーシップ
関数設定部9への入力信号、S3は前記第1の不良判別
部6から最終集計部12への入力信号、S4及びS5は
前記第2の不良パターン5からファジイ推論部11への
入力信号、S6は前記ファジイ推論部11から最終集計
部12への入力信号である。
【0045】次に、以上のように構成されたメモリ解析
装置を用いてメモリ解析を行う要領について説明する。
【0046】まず、不良解析試験部1において、同一規
格の半導体メモリ素子(チップ)の集合体であるロット
全体から少数の半導体メモリ素子を試験対象に選定し、
この選定した半導体メモリ素子が正常に動作しているか
否かの不良解析試験を行う(不良解析試験工程)。例え
ば、1枚のウエハに200チップ載っているウエハ20
枚で1ロットとした時、この中から少数のチップを試験
対象とするのである。
【0047】次いで、不良パターン選別部3において、
前記不良解析試験部1で得られる不良ビット情報2に基
づき不良パターンを抽出し、この抽出した不良パターン
を不良モード(不良の原因)が明確である不良パターン
を示す第1の不良パターン4と、複数の不良モードが考
えられるため不良モードが特定できず曖昧である不良パ
ターンを示す第2の不良パターン5とに分ける(不良パ
ターン選別工程)。
【0048】その後、第1の不良判別部6において、前
記第1の不良パターン4に基づき各不良モードの存在確
率を計算して前記第1の不良パターンの各不良モードの
判別を行い(第1の不良判別工程)、その出力結果を最
終集計部12に入力信号S3として送るとともに、第2
の不良判別部8におけるファジィ推論部11で使用する
メンバーシップ関数を設定するための情報として、入力
信号S2としてメンバーシップ関数設定部8へ送る。
【0049】他方、第2の不良パターン5に関しては、
まず第2の不良判別部8におけるファジィ推論部11で
不良モードを推論する際に必要な情報を検出信号S4、
S5としてファジィ推論部11に与えられる。ファジィ
推論部11には、ファジイ推論のための規則が設定され
ており、その規則とファジィメモリ部10に設定されて
いるメンバーシップ関数に基づき、送られてきた信号S
4、S5に対してファジィ推論(ファジィ演算)を行
う。また、ここで用いるメンバーシップ関数はメンバー
シップ関数設定部8への入力信号として前記第1の判別
部6から送られた第1の不良パターン4の不良モード存
在確率値を反映しており、試験対象にとって最適に設定
されている(第2の不良判別工程:メンバーシップ関数
設定工程、ファジィメモリ工程、ファジィ推論工程)。
【0050】しかる後、前記ファジイ推論部11におい
て求められた第2の不良パターン5に対する各不良モー
ドの存在確率値は入力信号S6として最終集計部12に
送られる。よって前記最終集計部12には、不良パター
ンが明確だった第1の不良パターン4の各不良モードに
対する存在確率値が入力信号S3によって送られ、さら
に不良パターンが曖昧だった第2の不良パターン5の各
不良モードに対する存在確率値が入力信号S6によって
送られている。こうして入力信号S3,S6によって送
られた各不良モードの存在確率を集計し(最終集計工
程)、さらに前記最終集計部12で求めた全体の不良モ
ードに基づき試験順序組換部7において、不良モードが
出力されるの確率の高い不良パターンに対する試験項目
から順に試験を行うように試験順序を組み換える(試験
順序組換工程)。
【0051】この実施の形態2が実施の形態1と異なる
のは、第1に、最終の不良モードに基づき試験順序を組
み換えるのだか、その最終の不良モードを出力するに当
たって、不良モードが明確である第1の不良パターン4
だけでなく、前記第1の不良パターン4と不良モードが
曖昧である第2の不良パターン5の不良モードとを判別
し、これら両者の不良モード判別結果を最終集計して全
体の不良モードを抽出しようとしたところである。第2
に、不良モードが曖昧である第2の不良パターン5から
不良モードを判別する手段として、ファジィ推論部11
を用いたところである。第3に、前記ファジィ推論部1
1で用いるメンバーシップ関数を、試験毎により良いも
のにしていけるような手段を用いたところである。
【0052】以下、実施の形態2が実施の形態1と異な
る部分を具体例を用いて説明する。
【0053】まず、最初に、不良モードが曖昧な第2の
不良パターン5の各不良モードの存在確率値をファジィ
推論部11を用いて行う第2の不良判別部8の動作を具
体例を用いて説明する。
【0054】第2の不良パターン5は、その不良パター
ンからでは複数の不良モードが考えられ、不良モードが
特定できなかったパターンである。例えば、縦方向に2
ビット不良で続いてフェイルしているような不良パター
ンでも、もしかするとワード線不良でフェイルしている
かも知れないし、単一ビット不良がたまたま隣接しただ
けだと考えられるかもしれない。このように前記第2の
不良パターン5は、複数の不良モードが考えられる不良
パターンなのである。実際は、これに加え複数の不良パ
ターンがあり、複数の不良モードが存在して複雑化する
ため、以下の説明においては、簡単な例を用いて説明す
る。
【0055】図4に示すように、仮に、不良モードが曖
昧な不良パターンには、不良パターンS、不良パターン
Tという2種類のパターンしか存在しないとする。また
不良解析試験において求められる不良モードは、不良モ
ードA,B,Cの3種類しか存在しないことにする。そ
して不良モードAとB、BとCは多少なりとも相手に影
響を及ぼす相互関係のある不良モードとし、AとCはほ
どんどそれがないものとする。さらに、不良パターンS
及び不良パターンTの個数を入力情報をしてファジィ推
論を行えば、不良モードA,B,Cの存在確率値が求め
られるということが経験上判っているとする。
【0056】図3に示したように、第2の不良パターン
5からファジィ推論を行うのに必要な情報が検出信号S
4,S5として第2の不良判別部8におけるファジィ推
論部11に与えられる。ここでは、検出信号S4は不良
パターンSの数量が46、検出信号S5は不良パターン
Tの数量が37というを情報をファジィ推論部11に与
えられたとする。ファジィ推論部11には、ファジィ推
論のための規則が設定されており、その規則とファジィ
メモリ部10に設定されているメンバーシップ関数をも
とに、送られてきた信号S4,S5に対してファジィ推
論(ファジィ演算)を行う。
【0057】以下、このファジィ推論部11に設定され
ているファジィ推論規則について説明をする。実施の形
態2におけるこの規則は複雑であるので、ここでは簡単
な例を用いて説明する。
【0058】このファジィ推論規則の例によると最終不
良モードに関して、不良モードA、不良モードB、不良
モードCという3つの結果が出力される。これらの規則
はいわゆるif、thenルールと呼ばれるものであり、記述
すると次のようになる。
【0059】(1) もし(if)、不良パターンSが少な
くかつ不良パターンTが少ない(パターン1)、又は不
良パターンSが普通かつ不良パターンTが少ない(パタ
ーン2)ならば(then)、不良モードは、不良モードAと
する。
【0060】(2) もし(if)、不良パターンSが多い
かつ不良パターンTが少ない(パターン3)、又は不良
パターンSが少ないかつ不良パターンTが多い(パター
ン4)ならば(then)、不良モードは、不良モードBとす
る。
【0061】(3) もし(if)、不良パターンSが普通
かつ不良パターンTが多い(パターン5)、又は不良パ
ターンSが多いかつ不良パターンTが多い(パターン
6)ならば(then)、不良モードは、不良モードCとす
る。
【0062】図4はファジィ演算規則を説明するための
ファジィ推論規則の図であり、上記(1)〜(3)のフ
ァジィ演算規則を判り易くまとめたものである、図4に
は最終的にロット全体の不良モード存在確率値を表すた
めに与えられる不良パターンSの数量と不良パターンT
の数量の全パターンの組合せを示している。
【0063】次にメンバーシップ関数について説明す
る。メンバーシップ関数とは曖昧な人間特有の表現を扱
うために用いられる関数である。図5の(a)〜(c)
はファジィ推論規則を説明するためのメンバーシップ関
数の図であり、図4に示すファジィ推論規則に対応した
最終の不良モード存在確率を表すメンバーシップ関数の
一例を示している。図5(a)は不良パターンSの数量
に関するメンバーシップ関数を定義している。ここで
は、不良パターンSの数量に関して、多い、普通、少な
いという3種類の言語情報を表すメンバーシップ関数が
示されている。横軸は不良パターンSの数量、縦軸は全
体を1としたメンバーシップ関数の値とする。図5
(b)には不良パターンTの数量に関して、多い、少な
いという2種類の言語情報を表すメンバーシップ関数が
示されている。また図5(c)には最終の不良モードに
関して、不良モードA、不良モードB、不良モードCと
いう3種類の言語情報を表すメンバーシップ関数が示さ
れている。これらのメンバーシップ関数及びファジイ演
算規則は適宜変更可能であるが、実施の形態2において
は、メンバーシップ関数の値は、メンバーシップ関数設
定部9において操作することになっている。
【0064】前記メンバーシップ関数設定部9では、第
1の不良判別部6の結果を入力信号S2によって与えら
れ、この情報に基づきメンバーシップ関数値を設定す
る。図8は不良パターンSのメンバーシップ関数の操作
について示した図である。図8(a)は、不良パターン
Sが多いことを示すチップの集まりを示した図である。
図8(b)は不良パターンSが多い、少ない、普通の場
合のチップの集まりを示した図である。図8(c)は操
作前のメンバーシップ関数、図8(d)は操作後のメン
バーシップ関数である。
【0065】まず、初期設定のメンバーシップ関数につ
いて簡単な例を挙げて説明する。不良パターンSの個数
は46個であるとする。この値は多いといえるかどうか
はっきり断定できれば、このチップは、不良パターンS
が多いチップの集合の要素と認定できる。ところが、こ
の46個という個数が多いか少ないかは、曖昧である。
そこでまず、初期設定においてこのチップが不良パター
ンSが多いことを示すチップの集合に属する度合を数値
で表すことにする。図8(a)に示したように、例えば
このチップにおいて不良パターンSが46個であるとい
う値は全体を1と考えた時、不良パターンSが多いチッ
プの集合に属する値は0.8、つまりH(46個)=
0.8であるということが判る。また、同じようにして
不良パターンSが多いチップの集まり(以下Hと称す
る)、不良パターンSが普通のチップの集まり(以下I
と称する)、不良パターンSが少ないチップの集まり
(以下Jと称する)を同じ図8(a)に表すと図8
(b)のようになる。このようにして不良パターンSの
個数に関するグループを、H,I,Jの3つに分類でき
る。不良パターンSが多いというチップの集合に属する
値は0.8、つまりH(46個)=0.8、また不良パ
ターンSが普通のチップの集合に属する値は0.2、つ
まりI(46個))=0.2であることが判る。図8
(b)をメンバーシップ関数の図にすると図8(c)に
なる。46個という値は、多いに対して0.8、普通に
対して0.2に属することを示している。
【0066】しかし、46個に対するメンバーシップ関
数値は、不良解析試験毎により良いものに変えられるよ
うにメンバーシップ関数設定部9において操作する機能
を実施の形態2では備えている。そこでメンバーシップ
関数設定部9では、入力信号S2から得た不良モードの
明確な第1の不良パターン4の不良モード傾向をもとに
上記メンバーシップ関数値を操作する。例えば第1の不
良パターン4は不良モードAが0、不良モードBが0.
1、不良モードCが0.5の確率で存在し、不良パター
ンSは、不良モードA及びBのみから引き起こされ、不
良モードCとは不関係であると仮定する。そこで不良パ
ターンSの個数46であるという値は、図8(c)によ
ると多いというメンバーシップ関数に属する度合が大き
いが、これを多いというメンバーシップ関数に属する度
合を小さくするようにメンバーシップ関数設定部9で操
作し設定するのである。こうしてメンバーシップ関数が
設定されると、ファジィ推論部11に設定されているフ
ァジィ推論規則とファジィメモリ部10に設定されてい
るこれらのメンバーシップ関数に基づきファジィ推論
(ファジイ演算)を行う。
【0067】次に、ファジィ推論部11におけるファジ
ィ推論のための論理演算方法について説明する。このフ
ァジィ推論部11の論理演算には種々のものがあるが、
ここではMIN−MAX演算に従うものを図4及び図5
(a)〜(c)を用いて説明する。
【0068】まず、検出信号S4,S5それぞれに対応
する関数値が図5(a),(b)のメンバーシップ関数
から求められる。そして図4に示す各規則毎に、これら
3つの関数値の最も小さなものが選択され、この選択さ
れた関数値によって、その規則における最終の不良モー
ドに関するメンバーシップ関数が求められる。すなわ
ち、検出信号S4,S5それぞれに対応する2つの関数
値の中で、関数値の最も小さいものがそのファジィ演算
規則における最終不良モード分類に関するメンバーシッ
プ関数の値となる。このように与えられた関数値のう
ち、最も値の小さい関数値をとることをANDをとると
いい、このようなファジィ演算規則をMIN演算とす
る。このMIN演算の結果、各ファジィ演算規則毎に最
終の不良モード分類に関するメンバーシップ関数が得ら
れ、この得られた全ファジィ演算規則を、最終不良モー
ド分類に関する数種類の言語情報を表すそれぞれのメン
バーシップ関数(この例においては、不良パターンA、
不良パターンB、不良パターンCという3つのメンバー
シップ関数)の値とするのである。このように全ファジ
ィ演算規則から求めた最終不良モード分類の関数値とし
て各ファジィ演算規則から与えられた関数値のうち、最
も大きな値のものをとることをORをとるといい、この
ような演算規則をMAX演算とする。こうして以上のよ
うなファジィ推論における演算がファジィ推論部11で
行われ、最終的に出力信号S6が得られるのである。
【0069】以下、ファジィ演算規則に従って、実際に
数値を当てはめて、不良パターンA、不良パターンB、
不良パターンCという3つのメンバーシップ関数の関数
値を求めていく。図6は、ファジィ演算を行なった結果
を示す図である。今、不良パターンSの数量が46であ
るという情報を持った検出信号S4、不良パターンTの
数量が37であるという情報を持った検出信号S5がフ
ァジィ推論部11に与えられている。そこでファジィ推
論部11においては上記のMIN−MAX演算規則に従
って、ファジィ推論を行う。検出信号S4によって与え
られた不良パターンSの数量が46という数値は、図5
(a)に示すように、少ないに対するメンバーシップ関
数の値が0、普通に対するメンバーシップ関数の値が
0.2、多いに対するメンバーシップ関数の値が0.8
となる。検出信号S5によって与えられた不良パターン
Tの数量が37という数値は、図5(b)に示すよう
に、少ないに対するメンバーシップ関数の値が0.3、
多いに対するメンバーシップ関数の値が0.7となる。
すなわち、不良パターンSの数量に対するの関数値は、
少ないに対しては0、普通に対しては0.2、多いに対
しては0.8という値が求められ、不良パターンTの数
量に対する関数値は、少ないに対しては0.3、多いに
対しては0.7という値が求められたのである。このよ
うに検出信号S4,S5にそれぞれ対応する関数値が求
められたのである。
【0070】こうして得られた関数値から、さらに各フ
ァジィ演算規則毎に検出信号S4とS5との適合度を求
め、最終的に最終不良モード分類を表す数値を求めてい
く。図4に示すように、まず、最終不良モード分類に関
して、不良モードAであると出力するのは、パターン1
及びパターン2の場合である。パターン1に関しては、
不良パターンSの数量が少ないに対する関数値は0、不
良パターンTの数量が少ないに対する関数値は0.3で
ある。従って、図6に示したように不良モードAに対す
る関数値はこれら2つの関数値のANDをとって0とな
る。パターン2に対しては、不良パターンSの数量が普
通に対する関数値は0.2、不良パターンTの数量が少
ないに対する関数値は0.3であり、最終不良モード分
類が不良モードAであることに対しての関数値はこれら
2つの関数値のANDをとって0.2とする。こうし
て、パターン1における最終不良モード分類が不良モー
ドAであることに対する関数値は0、パターン2におい
ては0.2と求められ、パターン1及び2で求められた
これらの値のORをとって、最終不良モード分類を表す
不良モードAというメンバーシップ関数に対する関数値
は0.2となる。同様に最終不良モード分類に関する各
々のメンバーシップ関数の関数値を求めた結果、最終不
良モード分類については、不良モードAは0.2、不良
モードBは0.3、不良モードCは0.7という数値で
表される。
【0071】このようにして、曖昧だった不良パターン
の不良モードが推論される。すなわち、不良パターンS
の数量が46であるという情報を持った検出信号S4、
不良パターンTの数量が37であるという情報を持った
検出信号S5がファジィ推論部11に与えられることに
よって、ファジィ推論部11におけるMIN−MAX演
算規則に従うファジィ推論規則と、ファジィメモリ部1
0に設定されているメンバーシップ関数をもとに、最終
不良モード分類において、不良モードAが0.2、不良
モードBが0.3、不良モードCが0.7という関数値
が求められたのである。以上、簡単な例を挙げてファジ
ィ推論部11におけるファジィ推論のためのMIN−M
AX演算規則に従うファジィ推論規則について説明した
が、これが本実施例における基本的な考え方である。
【0072】さらに、ファジィ推論部11で最終的に得
られた出力信号S6は図3に示すように最終集計部12
に与えられるのである。すなわち最終集計部12には、
不良パターンが明確であると判断できる前記第1の不良
パターン4の不良モード存在確率情報が第1の不良判別
部6から信号S3として与えられ、かつ不良モードが曖
昧である第2の不良パターン5に対してファジィ推論し
た結果得られた不良モード存在確率情報が信号S6とし
て与えられたのである。そして、最終集計部12におい
て、これらS3,S6によって与えられた各不良モード
存在確率の値の和をもって、ロットの不良モードの判別
を行うのである。この方法については後述する。最終集
計部12において各々の不良モードに対する存在確率値
を集計した後、得られた不良モード分類からロット全体
の不良傾向を知り、実施の形態1で示したように、試験
順序組換部7において、前記不良モードの存在確率値の
高い順番に、その不良モードを最も厳しく試験する試験
項目から試験するよう試験順序を組み換えるのである。
【0073】最後に、最終の不良モード存在確率を出す
ための一方法について説明する。前記不良解析試験部1
の結果として出力された不良ビット情報2をもとに不良
パターンを不良モードが明確である第1の不良パターン
3と、複数の不良モードが考えられるため不良モードが
特定できず曖昧である第2の不良パターン4とに分け
る。この時、全体を1とした第1の不良パターン3と第
2の不良パターン4の存在比率を算出し、さらに第1の
不良判別部6においては、前記第1の不良パターン3の
存在比率として求められた数値を全体の値として設定し
た上で、各不良モードの存在確率の計算を行う。同様に
第2の不良判別部8においても、前記第2の不良パター
ン5の存在比率として求められた数値を全体の値と設定
した上で、ファジィ推論部11を用いて各不良モードの
存在確率値を計算する。最後に最終集計部12におい
て、前記第1の不良判別部6と第2の不良判別部8で求
められた各不良モード存在確率の値の和をもって、ロッ
トの不良モードの判別を行う。
【0074】図7は最終の不良モード存在確率値の求め
方の一例を示した図である。図面の中の番号は図3と同
じであるので説明を省略する。また実際は不良モードの
種類は厳密に分けられるが、ここでは複雑化するので簡
単な例を用いて説明する。図7に示したように、まず不
良ビット情報2に示される不良パターンを全体、すなわ
ち1とする。そして、全体に対する第1及び第2の不良
パターン4,5の比率を求め、第1の不良パターン4と
第2の不良パターン5の存在比率を0.6対0.4と求
める。次に第1の不良判別部6で、第1の不良パターン
4から割り出した各不良モードの存在確率が不良モード
Aは0、不良モードBは0.1、不良モードCは0.5
と求められたとする。また第2の不良判別部8における
ファジィ推論部11で、不良モードAは0、不良モード
Bは0.1、不良モードCは0.3であると求められた
とする。これらの結果は入力信号S3及びS6によって
最終集計部12に送られ、前記第1の不良判別部6と第
2の不良判別部8で求められた各不良モード存在確率の
値の和をもって、ロットの不良モードの判別を行う。す
なわち不良モードAは0(0%)、不良モードBは0.
2(20%)、不良モードCは0.8(80%)である
と求められるのである。この最終の不良モード存在確率
値の求め方は一例であり、別の方法を用いても構わな
い。
【0075】以上のように実施の形態2によれば、不良
モードが明確な第1の不良パターン4から求められた不
良モード結果からだけでなく、不良モードが曖昧である
第2の不良パターン5から求められた不良モード結果の
両者を対象にロット全体の不良モードを求めるため、厳
密に不良モードを求めることができる。
【0076】さらに、第2の不良パターン6の不良判別
部8にファジィ推論部11を設け、さらにロットの不良
傾向に合わせたメンバーシップ関数を用いることによっ
て、最適なメンバーシップ関数でファジィ推論を行い、
かつ不良モードが曖昧である第2の不良パターン5の不
良モードをより厳密に特定することができる。
【0077】また、実施の形態1で用いた試験順序組換
部7を備えているので、不良モード分類の精度を上げる
ことに加え、前記不良モード分類を出荷等のための試験
順序にフィードバックして、そのロットにとって厳しい
試験から順に試験することによって、試験時間の無駄を
省くことができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ロット全体のうち少数の半導体メモリ素子に対して不良
解析を行うという1度の試験でロット全体の不良の傾向
を知ることができ、さらにこのロット全体の不良モード
分類を出荷等のための試験順序にフィードバックして、
そのロットにとって厳しい試験から順に試験することに
よって試験時間の無駄を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るメモリ解析装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】試験順序組換え時の情報例について示す図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態2に係るメモリ解析装置の
構成を示すブロック図である。
【図4】ファジィ推論規則の図である。
【図5】メンバーシップ関数の図である。
【図6】ファジィ演算を行った結果を示す図である。
【図7】最終の不良モード存在確率値の求め方の一例を
示す図である。
【図8】不良パターンSのメンバーシップ関数の操作に
ついて示す図である。
【図9】本発明の従来例に係るメモリ解析装置の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 不良解析試験部 2 不良ビット情報 3 不良パターン選別部 4 第1の不良パターン 5 第2の不良パターン 6 第1の不良判別部 7 試験順序組換部 8 第2の不良判別部 9 メンバーシップ関数設定部 10 ファジィメモリ部 11 ファジィ推論部 12 最終集計部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一規格の半導体メモリ素子の集合体で
    あるロット全体から少数の半導体メモリ素子を試験対象
    に選定し、この選定した半導体メモリ素子が正常に動作
    しているか否かの試験を行う不良解析試験工程と、 前記不良解析試験工程で得られるフェイル情報に基づき
    不良パターンを抽出し、この抽出した不良パターンを不
    良モードが明確である不良パターンを示す第1の不良パ
    ターンと不良モードが曖昧である不良パターンを示す第
    2の不良パターンとに分ける不良パターン選別工程と、 前記第1の不良パターンに基づき各不良モードの存在確
    率を計算して不良モードの判別を行う不良判別工程と、 前記不良判別工程での判別結果に基づき試験順序を不良
    モードの存在確率値の高い不良モードから順に試験され
    るように組み換える試験順序組換工程とを備えたことを
    特徴とするメモリ解析方法。
  2. 【請求項2】 同一規格の半導体メモリ素子の集合体で
    あるロット全体から少数の半導体メモリ素子を試験対象
    に選定し、この選定した半導体メモリ素子が正常に動作
    しているか否かの試験を行う不良解析試験工程と、 前記不良解析試験工程で得られるフェイル情報に基づき
    不良パターンを抽出し、この抽出した不良パターンを不
    良モードが明確である不良パターンを示す第1の不良パ
    ターンと不良モードが曖昧である不良パターンを示す第
    2の不良パターンとに分ける不良パターン選別工程と、 前記第1の不良パターンに基づき各不良モードの存在確
    率を計算して前記第1の不良パターンの不良モードの判
    別を行う第1の不良判別工程と、 前記第2の不良パターンに基づき各不良モードの存在確
    率を計算して前記第2の不良パターンの不良モードの判
    別を行う第2の不良判別工程と、 前記第1及び第2の不良判別工程での判別結果を集計し
    てロット全体の不良モード存在確率値を求める最終集計
    工程とを備えたことを特徴とするメモリ解析方法。
  3. 【請求項3】 第2の不良判別工程は、第1の不良判別
    工程での判別結果に基づきメンバーシップ関数を設定す
    るメンバーシップ関数設定工程と、 前記メンバーシップ関数設定工程で設定されたメンバー
    シップ関数を記憶するファジィメモリ工程と、 前記ファジィメモリ工程で記憶されたメンバーシップ関
    数と第2の不良パターンとに基づき前記第2の不良パタ
    ーンの不良モードのファジィ推論を行うファジィ推論工
    程とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のメモリ
    解析方法。
  4. 【請求項4】 同一規格の半導体メモリ素子の集合体で
    あるロット全体から少数の半導体メモリ素子を試験対象
    に選定し、この選定した半導体メモリ素子が正常に動作
    しているか否かの試験を行う不良解析試験部と、 前記不良解析試験部で得られるフェイル情報に基づき不
    良パターンを抽出し、この抽出した不良パターンを不良
    モードが明確である不良パターンを示す第1の不良パタ
    ーンと不良モードが曖昧である不良パターンを示す第2
    の不良パターンとに分ける不良パターン選別部と、 前記第1の不良パターンに基づき各不良モードの存在確
    率を計算して不良モードの判別を行う不良判別部と、 前記不良判別部での判別結果に基づき試験順序を不良モ
    ードの存在確率値の高い不良モードから順に試験される
    ように組み換える試験順序組換部とを備えたことを特徴
    とするメモリ解析装置。
  5. 【請求項5】 同一規格の半導体メモリ素子の集合体で
    あるロット全体から少数の半導体メモリ素子を試験対象
    に選定し、この選定した半導体メモリ素子が正常に動作
    しているか否かの試験を行う不良解析試験部と、 前記不良解析試験部で得られるフェイル情報に基づき不
    良パターンを抽出し、この抽出した不良パターンを不良
    モードが明確である不良パターンを示す第1の不良パタ
    ーンと不良モードが曖昧である不良パターンを示す第2
    の不良パターンとに分ける不良パターン選別部と、 前記第1の不良パターンに基づき各不良モードの存在確
    率を計算して前記第1の不良パターンの不良モードの判
    別を行う第1の不良判別部と、 前記第2の不良パターンに基づき各不良モードの存在確
    率を計算して前記第2の不良パターンの不良モードの判
    別を行う第2の不良判別部と、 前記第1及び第2の不良判別部での判別結果を集計して
    ロット全体の不良モード存在確率値を求める最終集計部
    とを備えたことを特徴とするメモリ解析装置。
  6. 【請求項6】 第2の不良判別部は、第1の不良判別部
    での判別結果に基づきメンバーシップ関数を設定するメ
    ンバーシップ関数設定部と、 前記メンバーシップ関数設定部で設定されたメンバーシ
    ップ関数を記憶するファジィメモリ部と、 前記ファジィメモリ部に記憶されたメンバーシップ関数
    と第2の不良パターンとに基づき前記第2の不良パター
    ンの不良モードのファジィ推論を行うファジィ推論部と
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載のメモリ解析
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6192494B1 (en) 1997-06-11 2001-02-20 Nec Corporation Apparatus and method for analyzing circuit test results and recording medium storing analytical program therefor

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US6192494B1 (en) 1997-06-11 2001-02-20 Nec Corporation Apparatus and method for analyzing circuit test results and recording medium storing analytical program therefor

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