JPH09178102A - 誘導加熱式蒸気発生器 - Google Patents

誘導加熱式蒸気発生器

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Publication number
JPH09178102A
JPH09178102A JP35034495A JP35034495A JPH09178102A JP H09178102 A JPH09178102 A JP H09178102A JP 35034495 A JP35034495 A JP 35034495A JP 35034495 A JP35034495 A JP 35034495A JP H09178102 A JPH09178102 A JP H09178102A
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JP
Japan
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pipe
steam
coil
water
connecting pipe
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Application number
JP35034495A
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English (en)
Inventor
Shigehiro Watanabe
茂広 渡辺
Masaru Tateiwa
優 立岩
Keiji Hino
啓嗣 日野
Ryuji Onishi
隆二 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力の有効利用と、水の排出を防止して乾き
度の高い蒸気を安定して得ることのできる誘導加熱式の
蒸気発生器を提供すること。 【解決手段】 コア部材(1) に鎖交させて配置した誘導
コイル(2) と、前記コア部材(1) に鎖交させて1乃至複
数回巻回したコイル状部分(5) を有する導電性材料から
なる管(4) と、前記管(4) のコイル状部分(5) の上流側
と下流側とを連通させる導電性材料からなる連結管(9)
と、前記管(4) の下流側に接続した容器(10)とを備えた
構成であり、更に、前記容器(10)内に、気水分離板(12)
を設けた構成である。以上の構成により、前記連結管
(9) は、前記コイル状部分(5) と並列の流体流路として
機能するとともに前記コイル状部分(5) を両端で短絡さ
せるため、前記コイル状部分(5) とともに誘導加熱され
る。更に、前記容器(10)によって、蒸気と熱水の分離が
確実なものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コイル状に巻回
してなる管に水を導入するとともに誘導加熱することに
よって蒸気を発生させる誘導加熱式蒸気発生器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、燃焼を伴わず、クリーンな加熱方
式として、誘導加熱方式が賞用されており、この加熱方
式を利用して、家庭用調理器具や、給湯設備(特に風呂
用の給湯設備)等が提案され、実際に使用されている。
【0003】前記の加熱方式を利用した装置において、
管路内を流れる流体を加熱するものは、例えば、誘導コ
イルの中心に導電性材料で構成した管路を配置し、誘導
コイルがこの管路を略同軸状に取巻いた構成のものがあ
り、誘導コイルに交流電流を流すことによって前記管路
に渦電流を発生させ、この渦電流によるジュール熱によ
って加熱を行っている。
【0004】そのような加熱装置のうち、加熱部の面積
を増加させるために前記管路をコイル状としたものにお
いては、前記コイル状の管路と前記誘導コイルとをコア
部材(磁心)に対してともに鎖交状態で配置し、更に、
前記管路をコイル状部分の流入側部分と流出側部分とを
導電性の部材によって短絡させ、コイル状の管路とこの
部材とで形成される閉回路中に誘導電流を流すことによ
って、この誘導電流によるジュール熱によっても加熱す
るように構成したものがある。この構成のものは、管路
内に流体を一方向に流通させながら加熱するものであ
り、水を加熱して温水を得たり、蒸気を加熱して過熱蒸
気を得るように相変化を伴わないものについては有効に
利用できる。しかし、所謂蒸気ボイラのように、液体か
ら気体への相変化を伴うものについては次のような不都
合があって適用が難しかった。即ち、このような電磁加
熱方式のものでは、伝熱管の伝熱面全体が、バーナ等の
熱源を用いた一般的な蒸気発生器に比べて均一に加熱さ
れるため、伝熱管全体に亘って蒸発による泡や、水中の
空気の膨張による気泡が同時に発生する。これらの泡
は、その上部の泡を更に押し上げることになるため、管
の流出側からは水が噴出することになる。従って、従来
構造では、安定して高い乾き度の蒸気を供給できる蒸気
発生器を得ることができなかった。また、前記短絡片に
前述の誘導電流が流れて発熱するため、この点において
エネルギーの無駄な消費がある点も問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、電力の有効利用と、水の排出を防止して
乾き度の高い蒸気を得ることのできる誘導加熱式の蒸気
発生装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の課題
を解決するためになされたものであって、コア部材に鎖
交させて配置した誘導コイルと、前記コア部材に鎖交さ
せて1乃至複数回巻回したコイル状部分を有する導電性
材料からなる管と、前記管のコイル状部分の上流側と下
流側とを連通させる導電性材料からなる連結管とを備え
たことを第1の特徴とし、前記管におけるコイル状部分
より下流側に気水分離容器を接続したことを第2の特徴
とし、前記気水分離容器内に、気水分離板を設けたこと
をけたことを第3の特徴とする誘導加熱式蒸気発生器で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の基本的な実施形態とし
ては、モノチューブ形式の伝熱管を備えた蒸気発生器と
して構成される。即ち、この発明における蒸気発生器に
おいては、流体を導入する管(伝熱管)にコイル状部分
を形成し、このコイル状部分を発熱部として利用してい
る。そのため、この構成によって容積当りの伝熱面積を
大きく設定できる。この管は、そのコイル状部分をコア
部材に鎖交させて配置する。このコア部材には誘導コイ
ルが、このコア部材に鎖交させた状態で配置されてお
り、従って、前記コイル状部分と誘導コイルとは、コア
部材を介して磁気的に接続された状態となる。この際、
前記誘導コイルと管のコイル状部分は、共にコア部材に
対して鎖交状態であれば良いが、誘導コイルによって発
生する磁束を有効に利用する上では同軸状に配置するこ
とが好ましい。そして、前記管のコイル状部分の上流側
と下流側とを連結管によって連通させることにより、前
記連結管は、前記コイル状部分において管の電気的回路
を短絡し、このコイル状部分とによって閉回路を形成す
る。尚、この連結管の上下の接続位置は、前記管におけ
るコイル状部分になるべく近づけ、前記閉回路における
電気抵抗を少なくしておくのが熱効率上好ましい。
【0008】従って、前記誘導コイルに交流電流を通電
すると、この閉回路には誘導電流が流れることになり、
前記管のコイル状部分は、渦電流、及びこの誘導電流に
よるジュール熱によって加熱されて内部の水を蒸発させ
ることになり、前記連結管は、誘導電流によるジュール
熱によっても加熱されて内部の水を蒸発させる。即ち、
前記誘導コイルと前記管のコイル状部分とによって変圧
器が構成されるため、前記誘導コイルに交流電源を接続
すると管のコイル状部分には大電流が流れ、この大電流
によりコイル状部分にジュール熱が発生して効率良く加
熱が行なわれる。また、このようにコイル状部分を加熱
部とすることにより、伝熱面積(発熱面積)を広くとる
ことができ、熱交換を効率良く行うことができる。
【0009】ここで、前記管(コイル状部分を含む。)
と連結管における管径,厚み等の寸法や電気抵抗値を選
択することにより、前記連結管を降水管として機能させ
ることができる。ここで、前記のコア部材は、前記誘導
コイルとコイル状部分を磁気的に結合する磁気回路を形
成するためのもので、通常変圧器の鉄心として用いられ
る例えば珪素鋼板の積層体、またはアモルファス金属フ
ィルムの積層体等を使用できる。また、誘導コイルを構
成する導電性線材は、例えばガラス繊維で被覆・絶縁し
た銅線等を使用することができる。次に、管は、電流を
流す材料であればいかなる材料であってもよく、例え
ば、銅製パイプ、鉄(鋼を含む)パイプ、ステンレスパ
イプ等である。また、短絡片として機能する連結管も、
前記の管同様に、電流を流す材料であればいかなる材料
であってもよく、例えば、銅製パイプ、鉄(鋼を含む)
パイプ、ステンレスパイプ等である。
【0010】更に、前記管におけるコイル状部分より下
流側において、気水分離容器を接続し、水位をこの気水
分離容器内部、或は、コイル状部分の上流側の内部に設
定することにより、この気水分離容器は、水(熱水)の
一時貯溜容器として、また、気水分離ドラムとして機能
するため、この気水分離容器内において蒸気と熱水とを
分離することが容易にできるため、高い乾き度の蒸気の
みを提供することができる。この気水分離容器は、前記
管に対して明確な容器として区別し得るものに限らず、
管の一部を拡径し、所定の寸法、容積を確保したもので
もよく、また、管を延長し、螺旋状に形成して所定の寸
法、容積を確保したものでもよい。また、前記連結管が
前述の降水管として機能し、コイル状部分から蒸気とと
もに流出する液滴分をコイル状部分の上流側に還流させ
ることができるから、乾き度の高い蒸気の安定供給が図
れるとともに、給水を加熱して熱の有効利用が図れる。
更に、前記気水分離容器内に、気水分離板を設けること
により、万が一、管又は連結管から水が突沸し、熱水と
して気泡とともに噴出したとしても、この気水分離板に
よって遮られ、蒸気配管側に流出するのを防ぐことがで
きる。
【0011】尚、この発明の蒸気発生器についての制御
は、例えば、以下のように行う。先ず、給水制御につい
ては、一般の簡易な形式のボイラにおいては水位制御筒
を設け、この中に複数の水位検出電極を配置することに
よって段階的な水位制御を行っているが、この発明の蒸
気発生器においては、管(特にコイル状部分の上部)の
温度を検出し、この温度が所定の設定温度、或は設定温
度範囲内となるように連続的な流量制御を行っている。
好ましくは、前記管におけるコイル状部分の下流側の表
面に温度センサを設け、この温度センサからの出力によ
って、管の加熱度合を検出し、この加熱度合と設定温度
との差に基づいて、パルス式電磁ポンプ等のような流量
可変の給水ポンプによって行っている。次に、誘導加熱
の制御は、前記したような管の温度を検出するセンサを
設けることにより、この温度の変化に応じて誘導コイル
への通電のオンオフ、更には通電量を制御することによ
り、前記管の温度が所定の温度、或は温度範囲内となる
ように制御する。即ち、管におけるコイル状部分の下流
側において、内部の水の状態が液(水,熱水)か、気体
(蒸気)かによって、前記管から内部の流体への伝熱の
状態が異なり温度が変化するため、管の温度を検出する
ことによって安定した制御が行える。従って、以上の誘
導加熱量の制御と給水の制御を組合せることにより、蒸
気の発生量と温度を容易に調整できることになる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面を参照
しながら説明する。尚、図1は、この発明に係る誘導加
熱式蒸気発生器の具体的な一実施例を示す側面説明図、
図2は、図1の平面説明図である。図面において、コア
部材(1) は長円形状をなしており、このコア部材(1)
は、それ自体の渦電流損を低減するために薄肉鋼板を間
に絶縁物を介在させた状態で積層し、薄肉鋼板も固有抵
抗を減少させるために珪素鋼板等を用いている。尚、前
記コア部材の太さは、磁気飽和に達しない磁束密度に保
てる程度であり、好ましくは2万ガウス以下に保つよう
な断面積に設定する。このコア部材(1) の一方の直線部
分には、誘導コイル(2) を鎖交させて配置してある。こ
の誘導コイル(2) は、例えば、ガラス繊維で被覆・絶縁
した銅線を所定回数巻回して構成したものである。ま
た、この誘導コイル(2) は、適宜の電源回路によって供
給される電流値、周波数を制御されるが、この実施例で
は、一般的な商用交流電源(以下、単に交流電源とい
う。)(3) を接続してある。
【0013】前記誘導コイル(2) の外周には、管(4) の
コイル状部分(5) を略同軸状に配置してある。このコイ
ル状部分(5) は、導電性材料からなる管(4) の一部をコ
イル状に1乃至複数回巻回したものである。従って、こ
のコイル状部分(5) も前記誘導コイル(2) と同様に、コ
ア部材(1)と鎖交した状態となっており、誘導コイル(2)
とコイル状部分(5) は、コア部材を介して磁気的に結
合された状態となっている。前記管(4) におけるコイル
状部分(5) よりも上流側(図1の下方側)の流入側部分
(6) には給水手段(7) を接続してあり、この給水手段
(7) によって管(4) 内部に水が導入される。尚、この給
水手段(7) としては、連続的に流量を調整できるポン
プ、例えばパルス式の電磁ポンプを用いる。一方、前記
管(4) におけるコイル状部分(5) よりも下流側(図1の
上方側)の流出側部分(8) には、後述する気水分離容器
(10)が接続され、更にこの気水分離容器(10)の下流側に
は、調理器、暖房機器等の蒸気使用機器(図示省略)が
接続される。
【0014】更に、前記管(4) におけるコイル状部分
(5) の上流側と下流側との間に導電性材料からなる連結
管(9) を機械的、電気的に接続し、コイル状部分(5) の
上流側と下流側との間を連通させてある。従って、この
連結管(9) は、前記管(4) のコイル状部分(5) と並列の
流体流路として機能するとともに、前記コイル状部分
(5) とともに電気的な閉回路を形成する。尚、前記管
(4) と連結管(9) との接続個所に、ネジ込み式の管連結
部材を使用する場合において、特にこのネジ込み部に、
パッキン、シールテープ等の絶縁性材料を介在させる場
合においては、前記管(4) と連結管(9) との両者を溶
接、或は、両者間に導電性部材を接続することによって
電気的にも接続しておく。
【0015】更に、この実施例においては、この連結管
(9) の上部には、所定の容量を持った気水分離容器(10)
を設けてあり、この気水分離容器(10)を介して前記管
(4) の下流側(上方側)と連結管(9) の下流側(上方
側)とが接続されている。具体的には、この気水分離容
器(10)の底面部分に前記管(4) の流出側部分(8) 、並び
に前記連結管(9) の上部を開口させてあり、更に、この
気水分離容器(10)の側面上方に、前述の蒸気使用機器
(図示省略)に接続するための蒸気配管(11)を接続した
構成としてある。この場合、前記汽水分離容器(10)内部
において、管(4) の端部を、連結管(9) の端部より高い
位置に開口させることにより、前記連結管(9)への液滴
分の流れ込みを促進することができる。以上の構成によ
り、この発明の誘導加熱式蒸気発生器は、モノチューブ
形式の伝熱管を備えた蒸気発生器として構成される。
【0016】また、この誘導加熱式蒸気発生器における
制御装置(20)は、前記管(4) のコイル状部分(5) の下流
側に設けた温度センサ(21)からの検出信号に基づいて、
前記誘導コイル(2) と交流電源(3) との間に接続した電
源制御手段(22)、並びに前記給水手段(7) を制御する構
成としてある。即ち、この実施例の制御装置(20)におい
ては、管(4) のコイル状部分(5) の下流側の温度を温度
センサ(21)によって監視し、この温度の変化に応じてコ
イル状部分(5) の加熱具合を検出し、この加熱具合と設
定温度との差に基づき、前記温度センサ(21)からの出力
が所定の温度、或は温度範囲内となるように前記給水手
段(7) の流量を連続的に制御し、また、前記温度の変化
に応じて前記電源制御手段(22)を制御することにより、
誘導コイル(2) への通電のオンオフ、更には通電量を調
整し、前記コイル状部分(5) の温度が所定の設定温度、
或は設定温度範囲内となるように制御している。
【0017】以上の構成の誘導加熱式蒸気発生器におい
て、前記制御装置(20)により給水手段(7) を駆動し、前
記管(4) 内に水を導入するとともに、電源制御手段(22)
により、前記誘導コイル(2) に前記交流電源(5) からの
交流電流を通電する。尚、この際、水位は、気水分離容
器(10)内部、或は、コイル状部分(5) の上流側の内部に
設定する。前記誘導コイル(2) によって生じた磁束は前
記コア部材(1) を介して管(4) のコイル状部分(5) を通
過する。このコイル状部分(5) においては、電磁誘導に
よりその表面に渦電流が生じるとともに誘導起電力が生
じる。また、前記コイル状部分(5) は、連結管(9) (こ
の実施例においては、気水分離容器(10)の底部も含まれ
る)とともに電気的な閉回路を構成しているため、この
誘導起電力によってこの閉回路内に誘導電流も流れるこ
とになる。従って、前記閉回路、即ち、コイル状部分
(5) 並びに連結管(9) には誘導電流によるジュール熱に
よって加熱されることになり、更に前記コイル状部分
(5) は前記の渦電流によるジュール熱によっても加熱さ
れる。このとき、前記コイル状部分(5) や連結管(9)
は、内部に満たされた水を加熱するため、それ自体の温
度上昇が抑制される。そのため、従来、短絡片によって
消費されていたエネルギーも有効に水の加熱に使用する
ことができる。即ち、管(4) のコイル状部分(5) 、及び
連結管(9) 自体が発熱体として機能するため伝熱効率が
よく、しかも、電力ロスも後述の理由に加えて少なくし
て伝熱が行なわれる。
【0018】以上のようにして、コイル状部分(5) 内で
加熱された水は、流出側部分(8) から気水分離容器(10)
内に蒸気気泡とともに熱水として流入し、気水分離容器
(10)内で気水分離された後、蒸気配管(11)から前述の蒸
気使用機器に供給される。また、前記連結管(11)内で加
熱された水も同様に気水分離容器(10)内に蒸気気泡とと
もに熱水として流入し、気水分離容器(10)内で気水分離
される。以上のように、前記コイル状部分(5) の下流側
において、気水分離容器(10)を設けた構成とすることに
より、この気水分離容器(10)内において蒸気と熱水とを
分離することが容易にできるため、高い乾き度の蒸気の
みを提供することができる。
【0019】ここで、前記管(4) と連結管(9) における
管径,厚み等の寸法、並びに電気抵抗値等を選択するこ
とによってコイル状部分(5) よりも連結管(9) の流路抵
抗、並びに加熱の度合を低く設定することにより、前記
気水分離容器(10)内の高温水を管(4) の流入側に還流さ
せることができる。即ち、この場合、前記連結管(9)は
降水管として機能する。そして、連結管(9) が降水管と
して機能することにより、水の自己循環が行われ、気泡
が発生すること無く初期給水時にエアの混入も無い。そ
のため、蒸気による泡の他、管(4) 内に滞留する空気が
膨張することによる気泡の発生により、管(4) の終端か
ら熱水が噴出することも無くなる。更に、この実施例に
おいては、気水分離容器(10)の一部にも誘導電流が流れ
るため、内部の熱水を加熱・蒸発させることができる。
しかも、コイル状部分(5)内、或は連結管(9) 内におい
て加熱により気泡が発生し、熱水が押し上げられても気
水分離容器(10)内に一旦貯溜されるため、起動時におい
ても蒸気配管(11)から熱水が噴出することはなく、定常
状態においても安定して高乾き度の蒸気を供給すること
ができる。
【0020】更に、この実施例においては、前記気水分
離容器(10)内に、前記管(4) の開口部、及び連結管(9)
の開口部(10)を遮る気水分離板(12)を設けることによ
り、万が一、管(4) 内又は連結管(9) 内の水が突沸し、
熱水として気泡とともに噴出したとしても、この気水分
離板(12)によって遮られ、蒸気配管(11)側に流出するの
を防ぐことができる。この汽水分離板(12)を設ける位置
は、主に加熱される管(4) 側の開口端を遮る形に設ける
のが好ましい。
【0021】図3,図4は、前記気水分離容器(10)の接
続構造の他の実施例を示すものである。先ず、図3にお
いては、前記連結管(9) の上端に気水分離容器(10)を設
け、この気水分離容器(10)より下方側の位置に前記管
(4) の流出側部分(8) を接続したものである。この構成
によると、前記管(4) と連結管(9) との間に熱水の循環
流路が形成されるため、前記気水分離容器(10)内には、
連結管(9) 或は管(4) からの蒸気が主に流入するように
なる。次に、図4においては、前記管(4) の流出側部分
(8) を略水平に延長してその下流側に気水分離容器(10)
を設け、この流出側部分(8) の気水分離容器(10)より下
方側に前記連結管(9) の上端を接続したものである。こ
の構成においても、前記図3の実施例同様に、前記管
(4) と連結管(9) との間に熱水の循環流路が形成される
ため、前記気水分離容器(10)内には、連結管(9) 或は管
(4) からの蒸気が主に流入するようになる上、管(4) か
らの蒸気を接線方向に流入させる構成を採ることによ
り、この気水分離容器(10)を遠心式の気水分離器として
構成することもできる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、管におけるコイル状部分の上流側と下流側部分とを
連結管によって連通した構成により、前記連結管は、コ
イル状部分の短絡片として機能するため、このコイル状
部分並びに連結管には、誘導電流が流れることになり、
前記コイル状部分は、渦電流、及びこの誘導電流による
ジュール熱によって加熱されて内部の水を蒸発させるこ
とになり、前記連結管は、誘導電流によるジュール熱に
よって加熱されて内部の水を蒸発させることになるた
め、エネルギーの有効利用が可能になる。更に、この発
明においては、前記管の下流側において気水分離容器を
設けた構成としたことにより、この気水分離容器内にお
いて蒸気と熱水とを分離することが容易にできるため、
高い乾き度の蒸気を安定して供給することができる。更
に、前記気水分離容器内に、気水分離板を設けることに
より、万が一、管、又は連結管内の水が突沸し、熱水と
して気泡とともに噴出したとしても、この分離板によっ
て遮られ、蒸気排出管側に流出するのを防ぐため、高い
乾き度の蒸気の安定供給が確実なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る誘導加熱式蒸気発生器の具体的
な一実施例を示す側面説明図である。
【図2】図1の平面説明図である。
【図3】この発明に係る誘導加熱式蒸気発生器の具体的
な他の実施例の要部を示す側面説明図である。
【図4】この発明に係る誘導加熱式蒸気発生器の具体的
な更に他の実施例の要部を示す側面説明図である。
【符号の説明】
(1) コア部材 (2) 誘導コイル (4) 管 (5) コイル状部分 (9) 連結管 (10) 気水分離容器 (12) 気水分離板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 隆二 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア部材(1) に鎖交させて配置した誘導
    コイル(2) と、前記コア部材(1) に鎖交させて1乃至複
    数回巻回したコイル状部分(5) を有する導電性材料から
    なる管(4) と、前記管(4) のコイル状部分(5) の上流側
    と下流側とを連通させる導電性材料からなる連結管(9)
    とを備えたことを特徴とする誘導加熱式蒸気発生器。
  2. 【請求項2】 前記管(4) におけるコイル状部分(5) よ
    り下流側に気水分離容器(10)を接続したことを特徴とす
    る請求項1記載の誘導加熱式蒸気発生器。
  3. 【請求項3】 前記気水分離容器(10)内に、気水分離板
    (12)を設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2
    記載の誘導加熱式蒸気発生器。
JP35034495A 1995-12-21 1995-12-21 誘導加熱式蒸気発生器 Pending JPH09178102A (ja)

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JP35034495A JPH09178102A (ja) 1995-12-21 1995-12-21 誘導加熱式蒸気発生器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001235228A (ja) * 2000-02-24 2001-08-31 Omron Corp 流体加熱装置
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WO2023003163A1 (ko) * 2021-07-21 2023-01-26 삼성전자주식회사 스팀 발생 장치 및 이를 포함하는 의류 관리 장치

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