JPH09174753A - 遮音性に優れた複合金属板 - Google Patents
遮音性に優れた複合金属板Info
- Publication number
- JPH09174753A JPH09174753A JP35176795A JP35176795A JPH09174753A JP H09174753 A JPH09174753 A JP H09174753A JP 35176795 A JP35176795 A JP 35176795A JP 35176795 A JP35176795 A JP 35176795A JP H09174753 A JPH09174753 A JP H09174753A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal plate
- core material
- sound insulation
- metal plates
- composite metal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 遮音性能及び制振性能に優れた複合金属板を
得る。 【解決手段】 密度0.5g/cm3 以下,厚み0.5
mm以上の繊維又は発泡体でできたコア材を、粘着剤層
を介して2枚の金属板で挟み込んだサンドイッチ構造を
もつ。このように金属板をコア材によって相互に分離す
るとき、それぞれの金属板が遮音性能を発揮し、特に高
温域での遮音性能が向上する。
得る。 【解決手段】 密度0.5g/cm3 以下,厚み0.5
mm以上の繊維又は発泡体でできたコア材を、粘着剤層
を介して2枚の金属板で挟み込んだサンドイッチ構造を
もつ。このように金属板をコア材によって相互に分離す
るとき、それぞれの金属板が遮音性能を発揮し、特に高
温域での遮音性能が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量,薄型で、遮音性
及び制振性に優れた複合金属板に関する。
及び制振性に優れた複合金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】複合金属板の1種として2枚の金属板の
間に粘弾性層を挟み込むことにより、制振性を向上させ
た制振鋼板が知られている。たとえば、特開昭45−3
5662号公報,特開昭45−35663号公報,特開
昭45−35664号公報,特開昭52−26555号
公報等では、粘弾性層として制動減衰効果を持った熱可
塑性樹脂又は加工型樹脂を使用した制振鋼板が紹介され
ている。
間に粘弾性層を挟み込むことにより、制振性を向上させ
た制振鋼板が知られている。たとえば、特開昭45−3
5662号公報,特開昭45−35663号公報,特開
昭45−35664号公報,特開昭52−26555号
公報等では、粘弾性層として制動減衰効果を持った熱可
塑性樹脂又は加工型樹脂を使用した制振鋼板が紹介され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】制振鋼板の透過損失
は、図1に示されているように1枚の金属板とほぼ同じ
透過損失を呈し、破線で示した質量則による透過損失に
一致する。なお、質量則による透過損失TLは、金属板
の面密度をM,周波数をfとするとき、次式(1)で表
される。 TL=18 logf・M−44 (dB) ・・・・(1) 式(1)から、金属板の面密度Mを増加させると透過損
失TLが増加するが、金属板の質量を2倍にしても約5
dBしか遮音性能が向上しないといえる。そのため、透
過損失の大幅な向上には、金属板を非常に重くすること
が必要とされる。その結果、制振鋼板が厚くなり、経済
性や作業性に劣るものとなる。遮音性が要求される用途
に使用されるためには、更なる改良が要求される。本発
明は、このような問題を解消すべく案出されたものであ
り、繊維又は発泡体を挟み込んだサンドイッチ構造とす
ることにより、質量則以上の遮音性能及び制振性能を発
揮する材料を提供することを目的とする。
は、図1に示されているように1枚の金属板とほぼ同じ
透過損失を呈し、破線で示した質量則による透過損失に
一致する。なお、質量則による透過損失TLは、金属板
の面密度をM,周波数をfとするとき、次式(1)で表
される。 TL=18 logf・M−44 (dB) ・・・・(1) 式(1)から、金属板の面密度Mを増加させると透過損
失TLが増加するが、金属板の質量を2倍にしても約5
dBしか遮音性能が向上しないといえる。そのため、透
過損失の大幅な向上には、金属板を非常に重くすること
が必要とされる。その結果、制振鋼板が厚くなり、経済
性や作業性に劣るものとなる。遮音性が要求される用途
に使用されるためには、更なる改良が要求される。本発
明は、このような問題を解消すべく案出されたものであ
り、繊維又は発泡体を挟み込んだサンドイッチ構造とす
ることにより、質量則以上の遮音性能及び制振性能を発
揮する材料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の複合金属板は、
その目的を達成するため、密度0.5g/cm3 以下,
厚み0.5mm以上の繊維又は発泡体でできたコア材を
2枚の金属板で挟み込んだサンドイッチ構造をもつこと
を特徴とする。この複合金属板は、たとえば図2に示す
ように、2枚の金属板1,1の間に粘着剤層2,2を介
してコア材3を挟み込んでいる。このように金属板1,
1をコア材3によって相互に分離するとき、それぞれの
金属板1,1が遮音性能を発揮し、特に高温域での遮音
性能が向上する。金属板1としては、冷延鋼板,亜鉛め
っき鋼板,アルミめっき鋼板,ステンレス鋼板,普通鋼
鋼板,銅めっき鋼板,亜鉛板,アルミ板,銅板等の多様
な材料が使用される。粘着剤層2には、ゴム系樹脂の天
然ゴム,ブチルゴム,SBRやアクリル系樹脂の溶剤
型,エマルジョン型,ホットメルト型やシリコン系樹脂
等の粘着剤が使用される。
その目的を達成するため、密度0.5g/cm3 以下,
厚み0.5mm以上の繊維又は発泡体でできたコア材を
2枚の金属板で挟み込んだサンドイッチ構造をもつこと
を特徴とする。この複合金属板は、たとえば図2に示す
ように、2枚の金属板1,1の間に粘着剤層2,2を介
してコア材3を挟み込んでいる。このように金属板1,
1をコア材3によって相互に分離するとき、それぞれの
金属板1,1が遮音性能を発揮し、特に高温域での遮音
性能が向上する。金属板1としては、冷延鋼板,亜鉛め
っき鋼板,アルミめっき鋼板,ステンレス鋼板,普通鋼
鋼板,銅めっき鋼板,亜鉛板,アルミ板,銅板等の多様
な材料が使用される。粘着剤層2には、ゴム系樹脂の天
然ゴム,ブチルゴム,SBRやアクリル系樹脂の溶剤
型,エマルジョン型,ホットメルト型やシリコン系樹脂
等の粘着剤が使用される。
【0005】コア材3としては、グラスファイバー,ポ
リプロピレン,アクリル,ナイロン,レーヨン,ポリエ
ステル等の長繊維,単繊維でできた織布又は不織布を使
用することができる。或いは、ウレタンフォーム,ポリ
エチレンフォーム,ポリスチレンフォーム,PVCフォ
ーム等の発泡体をコア材3として使用することもでき
る。コア材3は、遮音性及び加工性を確保するため、
0.5g/cm3 以下,好ましくは0.01〜0.1g
/cm3 の範囲にある密度をもつことが必要である。ま
た、良好な遮音特性を得るためには、0.5mm以上の
厚みが必要とされる。しかし、過度に厚いコア材では、
複合金属板の強度が低下するため、厚みの上限を10m
mに設定することが好ましい。発泡体を使用する場合に
は、硬度及び密度が高過ぎると遮音効果が低減するた
め、100kg/314cm2 以下の圧縮硬さ及び0.
5g/cm3 以下の密度をもつ発泡体を使用することが
好ましい。
リプロピレン,アクリル,ナイロン,レーヨン,ポリエ
ステル等の長繊維,単繊維でできた織布又は不織布を使
用することができる。或いは、ウレタンフォーム,ポリ
エチレンフォーム,ポリスチレンフォーム,PVCフォ
ーム等の発泡体をコア材3として使用することもでき
る。コア材3は、遮音性及び加工性を確保するため、
0.5g/cm3 以下,好ましくは0.01〜0.1g
/cm3 の範囲にある密度をもつことが必要である。ま
た、良好な遮音特性を得るためには、0.5mm以上の
厚みが必要とされる。しかし、過度に厚いコア材では、
複合金属板の強度が低下するため、厚みの上限を10m
mに設定することが好ましい。発泡体を使用する場合に
は、硬度及び密度が高過ぎると遮音効果が低減するた
め、100kg/314cm2 以下の圧縮硬さ及び0.
5g/cm3 以下の密度をもつ発泡体を使用することが
好ましい。
【0006】
【実施例】板厚0.3mmの鋼板を金属板1として使用
し、金属板1にアクリル系粘着剤層2を介してコア材3
を接合した。コア材3としては、表1に示すように、ウ
レタンフォーム,ポリエステル単繊維製の不織布を使用
した。ウレタンフォームには、8.5kg/314cm
2 の硬さ,6%以下の圧縮残留歪み及び0.016g/
cm3 の密度をもつものを使用した。ポリエステル単繊
維製の不織布には、糸太さが3デニールで、密度がそれ
ぞれ0.05g/cm3 ,0.5g/cm3及び0.1
g/cm3 のポリエステル単繊維を試験番号3〜5で使
用した。
し、金属板1にアクリル系粘着剤層2を介してコア材3
を接合した。コア材3としては、表1に示すように、ウ
レタンフォーム,ポリエステル単繊維製の不織布を使用
した。ウレタンフォームには、8.5kg/314cm
2 の硬さ,6%以下の圧縮残留歪み及び0.016g/
cm3 の密度をもつものを使用した。ポリエステル単繊
維製の不織布には、糸太さが3デニールで、密度がそれ
ぞれ0.05g/cm3 ,0.5g/cm3及び0.1
g/cm3 のポリエステル単繊維を試験番号3〜5で使
用した。
【0007】
【0008】各複合金属板の遮音性能について、JIS
A1416「実験室における音響透過損失の測定方
法」に準じた方法で透過損失を測定した。測定結果を示
す図3にみられるように、実施例1〜3の遮音性能は、
ほぼ同等の面密度をもつ比較例2の遮音性能を上回り、
質量則以上の効果が得られていることが判る。また、コ
ア材が薄い比較例1に比べて、特に高周波帯域での透過
損失が大きくなっている。このことから、遮音性能に必
要な特性を得るためには、コア材が0.5mm以上の厚
みをもつ必要があることが判る。コア材の密度が透過損
失に及ぼす影響を図4に示す。図4には、コア材の密度
が低くなるに従って高周波帯域における遮音効果が上昇
する傾向が示されている。必要な遮音性能を得るために
は、コア材が0.5g/cm3 以下の密度をもつ必要が
あるといえる。また、実施例2,3の複合金属板は、表
2に示すような20℃における損失係数を持っていた。
この損失係数を鋼板と比較すると、不織布の場合に比較
的大きな制振性をもっていることが判る。
A1416「実験室における音響透過損失の測定方
法」に準じた方法で透過損失を測定した。測定結果を示
す図3にみられるように、実施例1〜3の遮音性能は、
ほぼ同等の面密度をもつ比較例2の遮音性能を上回り、
質量則以上の効果が得られていることが判る。また、コ
ア材が薄い比較例1に比べて、特に高周波帯域での透過
損失が大きくなっている。このことから、遮音性能に必
要な特性を得るためには、コア材が0.5mm以上の厚
みをもつ必要があることが判る。コア材の密度が透過損
失に及ぼす影響を図4に示す。図4には、コア材の密度
が低くなるに従って高周波帯域における遮音効果が上昇
する傾向が示されている。必要な遮音性能を得るために
は、コア材が0.5g/cm3 以下の密度をもつ必要が
あるといえる。また、実施例2,3の複合金属板は、表
2に示すような20℃における損失係数を持っていた。
この損失係数を鋼板と比較すると、不織布の場合に比較
的大きな制振性をもっていることが判る。
【0009】
【0010】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の複合金
属板は、2枚の金属板の間に繊維質又は発泡体のコア材
をサンドイッチ構造に挟み込むことにより、2枚の金属
板を分離し、質量則以上の遮音性能及び制振性能を発揮
させている。この複合金属板は、軽量,薄型で、優れた
遮音性及び制振性を呈するため、防音性能が要求される
各種建材や構造材等として広範囲な分野で使用される。
属板は、2枚の金属板の間に繊維質又は発泡体のコア材
をサンドイッチ構造に挟み込むことにより、2枚の金属
板を分離し、質量則以上の遮音性能及び制振性能を発揮
させている。この複合金属板は、軽量,薄型で、優れた
遮音性及び制振性を呈するため、防音性能が要求される
各種建材や構造材等として広範囲な分野で使用される。
【図1】 制振鋼板及び1枚の鋼板の透過損失を示すグ
ラフ
ラフ
【図2】 本発明に従った複合金属板
【図3】 実施例で使用した各種複合金属板の透過損失
【図4】 実施例で使用した各種複合金属板の透過損失
1:金属板 2:粘着剤層 3:コア材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 輿石 謙二 千葉県市川市高谷新町7番1号 日新製鋼 株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 密度0.5g/cm3 以下,厚み0.5
mm以上の繊維又は発泡体でできたコア材を2枚の金属
板で挟み込んだサンドイッチ構造をもつ遮音性に優れた
複合金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35176795A JPH09174753A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 遮音性に優れた複合金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35176795A JPH09174753A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 遮音性に優れた複合金属板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09174753A true JPH09174753A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18419476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35176795A Withdrawn JPH09174753A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 遮音性に優れた複合金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09174753A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006528092A (ja) * | 2003-07-23 | 2006-12-14 | サン−ゴバン・イソベール | 鉱物繊維をベースとするサンドイッチ構造体およびその製造方法 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP35176795A patent/JPH09174753A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006528092A (ja) * | 2003-07-23 | 2006-12-14 | サン−ゴバン・イソベール | 鉱物繊維をベースとするサンドイッチ構造体およびその製造方法 |
JP4880458B2 (ja) * | 2003-07-23 | 2012-02-22 | サン−ゴバン・イソベール | 鉱物繊維をベースとするサンドイッチ構造体およびその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030304 |