JPH09170971A - 路面上水分の採水装置 - Google Patents

路面上水分の採水装置

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JPH09170971A
JPH09170971A JP26097396A JP26097396A JPH09170971A JP H09170971 A JPH09170971 A JP H09170971A JP 26097396 A JP26097396 A JP 26097396A JP 26097396 A JP26097396 A JP 26097396A JP H09170971 A JPH09170971 A JP H09170971A
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Masahito Okuda
政仁 奥田
Takakazu Sakakida
▲尭▼一 榊田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車を走行させながら路面の水分を採取す
ることのできる路面上水分の採水装置を提供する。 【解決手段】 走行中の自動車Mのタイヤ3が跳ね上げ
る路面上の水分Wを受けるべくタイヤ3後方位置に水槽
11を設ける。この水槽11は、水分Wを受けて水槽1
1内部に導く水当て板13と、水槽11に溜まった水W
を取水するための送水パイプ29を備えており、送水パ
イプ29が水槽11に溜められた水分Wを取り出して車
内に送る。このとき、水面付近に浮かんでいるフロート
27により送水パイプ29の取水口29Aの深さ位置を
決定する。この水は車内MRに設けられている吸水ポン
プ45が汲み上げて、車内のタンク43に一時貯水され
て塩分検知装置により濃度測定した後排水される。ま
た、内部に設けられた流路69に湯水を循環させる水当
て板53に付着する雪の着雪防止を図ると共にこれに対
向する前板67との間の空間77に水槽61を設けて、
水槽61内の水分の凍結防止を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は路面上水分の採水
装置に係り、さらに詳しくは、路面に散布された凍結防
止剤の状況を調べるために路面上の水分を採取する路面
上水分の採水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冬期における路面の凍結によ
る交通事故等を防止するために、スパイクタイヤやスノ
ータイヤ等を装着して走行することが一般的であった。
しかし、スパイクタイヤで走行すると、凍結していない
区間を走行する際に路面を削って粉塵のもととなって、
沿線の環境を破壊したり、走行中の乗り心地が悪くなる
という問題が発生していた。このため、このような問題
を解決するために、路面の凍結自体を防止することによ
り冬期の交通安全の確保をすべく、路面に凍結防止剤を
散布することが行われるようになってきた。
【0003】この場合に、十分な凍結防止剤が散布され
た区間においては路面の凍結が防止されるものの、次第
に散布された凍結防止剤が薄められてくると十分な機能
を発揮しなくなる。例えば、凍結防止剤として散布され
るものとしては、外気温が−20℃までの地域では塩化
ナトリウムが用いられ、−50℃まで下がる地域では塩
化カルシウムが使用されるのが一般的である。
【0004】従って、濃度がある程度薄くなると再び路
面凍結防止剤を散布しなければ路面の凍結を防止できな
くなるが、不要に多くの路面凍結剤を散布することは、
コストの面のみならず沿線及び走行する車両に種々の害
をもたらす。
【0005】このため、路面上の水分を検知して散布さ
れている路面凍結防止剤の濃度を測定する必要がある
が、路面上の水分を採取する方法としては、作業者が路
面に降り立って人手によりスポイド等の吸引具を用いて
採水するのが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、自動車専用道路であっても
作業者が路面に降りて路面上の水分を採取しなければな
らないため、非常に危険を伴っていた。
【0007】また、路面上の水分の採取は自動車を走行
させながらできないため、採取するポイントごとに停車
・降車してスポイド等により採取しなければならず、非
常に面倒であった。
【0008】さらに、採取した水分を車外に貯めておく
と凍結してしまい、車内への送水や検知作業等に支障を
きたすという問題がある。
【0009】この発明の目的は、以上のような従来の技
術に着目してなされたものであり、自動車を走行させな
がら路面の水分を採取することのできる路面上水分の採
水装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による発明の路面上水分の採水装置は、
走行中の自動車のタイヤが跳ね上げる路面上の水分を受
けるべくタイヤ後方位置に取付けられた水当て板と、こ
の水当て板により受けられた水を貯える水槽と、を備え
てなることを特徴とするものである。
【0011】従って、走行中のタイヤが跳ね上げた路面
上の水分を水当て板が受け、この水分をタイヤの後方に
設けられた水槽に貯える。このため、作業者は自動車を
止めて路面に降り立つことなく路面上の水分を採取する
ことができる。
【0012】請求項2による発明の路面上水分の採水装
置は、請求項1記載の水槽内に溜まった水を取水するた
めの送水パイプを備えてなることを特徴とするものであ
る。
【0013】従って、タイヤにより跳ね上げられて水槽
に貯えられた路面上の水分は、送水パイプにより取り出
される。
【0014】請求項3による発明の路面上水分の採水装
置は、請求項2記載の送水パイプの取水口を水槽内部に
溜められている水面から常に一定深さ位置に位置させる
べく上下動自在に設けられているフロートを備えてなる
ことを特徴とするものである。
【0015】従って、常に水面付近に浮かんでいるフロ
ートにより送水パイプの取水口の深さ位置を決定するの
で、送水パイプは水面付近の浮遊物及び底の沈殿物を避
けて取水することができる。
【0016】請求項4による発明の路面上水分の採水装
置は、請求項2、3記載の送水パイプが車内まで延びる
と共に、この送水パイプにより前記水槽内の水を汲み上
げるべく車内に設けられた吸水ポンプと、この吸水ポン
プにより汲み上げられた水を一時貯水すべく車内に設け
られたタンクと、を備えてなることを特徴とするもので
ある。
【0017】従って、車内に設けられている吸水ポンプ
が送水パイプを介して水槽内部に貯えられている水を汲
み上げて、車内の貯水タンクに一時貯水する。
【0018】請求項5による発明の路面上水分の採水装
置は、請求項4記載のタンクに塩分検知装置が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0019】従って、自動車を走行させながら採取した
路面上の水分の塩分を検知して、その濃度から路面上に
散布されている凍結防止剤効力の保持状態を把握する。
【0020】請求項6による発明の路面上水分の採水装
置は、走行中の自動車のタイヤが跳ね上げる路面上の水
分を受けるべくタイヤ後方位置に取付けられた水当て板
と、この水当て板の前面に対向して設けられた前板と、
前記水当て板の前面に設けられた凹部と前記前板の後面
に設けられた凹部により形成される空間と、跳ね上げら
れた水分を取り込むべく前記水当て板と前板との間に設
けられた取水口と、この取水口から採取された水分を一
時的に貯えるべく前記空間に設けられた水槽とを有し、
前記水当て板及び前板の内部を循環すべく設けられた流
路と、この流路に温水を循環せしめる温水供給装置と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0021】従って、走行中のタイヤが跳ね上げた路面
上の水分を水当て板が受け、水当て板と前板との間に設
けてある取水口から前記水分を一時的に水槽に導く。こ
の水槽は水当て板の凹部と前板の凹部から成る空間に設
けられており、且つ水当て板及び前板の内部に設けられ
ている流路には温水供給装置からの温水が循環して暖め
ているので、水当て板面上の着雪防止と共に水槽の内部
に入った一時貯留水が凍るのを防止する。
【0022】請求項7による発明の路面上水分の採水装
置は、請求項6記載の水槽に塩分検知装置が設けられて
いることを特徴とするものである。
【0023】従って、自動車を走行させながら採取した
路面上の水分の塩分を速かに検知して、その濃度から路
面上に散布されている凍結防止剤効力の保持状態を把握
するが、採取された水分は凍ることがないので検知作業
が容易に行なわれる。
【0024】請求項8による発明の路面上水分の採水装
置は、走行中の自動車のタイヤが跳ね上げる路面上の水
分を受けるべくタイヤ後方位置に取付けられた水当て板
と、この水当て板の前面に対向して設けられた前板と、
前記水当て板の前面に設けられた凹部と前記前板の後面
に設けられた凹部により形成される空間と、跳ね上げら
れた水分を取り込むべく前記水当て板と前板との間に設
けられた取水口と、この取水口から採取された水分を通
過させることにより塩分を検知すべく前記空間に設けら
れた塩分検知装置とを有し、前記水当て板及び前板の内
部を循環すべく設けられた流路と、この流路に温水を循
環せしめる温水供給装置と、を備えてなることを特徴と
するものである。
【0025】従って、走行中のタイヤが跳ね上げた路面
上の水分を水当て板が受け、水当て板と前板との間に設
けてある取水口から前記水分を塩分検知装置に送る。こ
の塩分検知装置は水当て板の凹部と前板の凹部から成る
空間に設けられており、且つ水当て板及び前板の内部に
設けられている流路には温水供給装置からの温水が循環
して暖めているので、水当て板面上の着雪防止と共に塩
分検知装置の内部の水が凍るのを防止する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基づいて説明する。
【0027】図1にはこの発明にかかる路面上水分の採
水装置1が、また図2には採水装置1の取付け位置及び
取付け状況が示されている。
【0028】図2を参照するに、この採水装置1は、走
行する自動車Mのタイヤ3が跳ね上げる路面5上の水分
を採取するものである。従って、例えば図示されている
ように、前輪のタイヤハウス7におけるタイヤ3の後方
位置に設けられているマッドガード9位置等に取付けら
れる。
【0029】図1を参照するに、この採水装置1は、採
取した水Wを溜める水槽11と、タイヤ3が跳ね上げた
路面水を受ける水当て板13と、水槽11の蓋としての
機能を果たすと共に前記水当て板13に当たって滴れ落
ちる水Wを前記水槽11に導く働きをするカバー15と
を有している。
【0030】前記水槽11では底板17が図中右側下方
へ傾斜しており、この底板17の図中右側端部付近すな
わち低い側には排水口19が設けられている。底板17
の下面における前記排水口19の位置には、排水量を調
整する調整蓋21が図中左右方向へスライド自在に設け
られると共に、水槽11の底板17に設けられているネ
ジ穴23に螺合する蝶ネジ25により任意位置に固定自
在となっている。
【0031】従って、前記調整蓋21をスライドさせ排
水口19の開度を調整して蝶ネジ25で固定することに
より、排水口19から排水される水Wの量を調整又は完
全に止水することができる。
【0032】また、前記水槽11の内部には、フロート
27が上下動自在に設けられており、水槽11に溜まっ
た水Wの量に伴って水面付近で上下動する。このフロー
ト27には水槽11に溜まった水Wから、浮遊物及び沈
殿物を避けて水Wのみを取り出すための例えばシリコン
製の送水パイプ29が取付けられている。このため、送
水パイプ29の先端には錘31が取付けられており、こ
の錘31の重量と前記フロート27の浮力との関係から
前記送水パイプ29の先端29A位置が水面から一定位
置に保たれるようになっている。
【0033】水槽11の側面33(図中右側面)には、
上端部から切欠き35Aが設けられており、この切欠き
35Aから送水パイプ29が水槽11の外部へ導かれて
いる。また、水槽11の側面33における前記切欠き3
5Aの下方には別の切欠き35Bが設けられており、こ
の切欠き35Bの上には水槽11内部に溜められる水W
の量を調整するための貯水量調整切欠き37を有する越
流高調整板39が上下動自在に設けられている。従っ
て、水槽11の側面33の切欠き35Aと、越流高調整
板39の貯水量調整切欠き37の重なりかたにより水槽
11に貯えられる水Wの量が調整される。
【0034】前記カバー15の後端部41(図1中右上
方側端部)は水当て板13から水槽11に水を導き易い
ように上方へ曲げ上げられており、水当て板13との間
に隙間Gが設けられている。また、上端部が前方まで折
り返されているので前方からの飛散物が水槽11内部に
入るのを防止している。
【0035】図3を併せて参照するに、前記送水パイプ
29は、検査車両等の自動車Mの車内MRに導かれて例
えば助手席の前方に設けられているタンク43に設けら
れている吸水ポンプ45に接続されている。
【0036】しかも、前記タンク43内には採水中の塩
分などを測定する制御部を備えている。なお、このタン
ク43から通過した水は、排水パイプ47により車外へ
排水される。また、このタンク43に図示しないヒータ
等の暖房装置を設けたり、自動車Mの暖房により採取し
た水が凍るのを防止するようにする。
【0037】次に、採水の動作について説明する。走行
する自動車Mのタイヤ3により跳ね上げられた路面水
は、水当て板13に当たり、水当て板13に沿って滴れ
落ちてカバー15との隙間Gから水槽11に入る。
【0038】水槽11に溜まった水Wは、越流高調整板
39の位置に応じて所定の量だけ溜まることになる。こ
のとき、フロート27の浮力と錘31の重量との関係か
ら送水パイプ29の先端29Aの高さ位置が決定されて
いるので、溜まった水Wの浮遊物及び沈殿物を避けた適
切な位置から取り出されて車内の収納箱43の吸水ポン
プ45により吸水されて、一時タンク43に一時貯水さ
れた後排出される。
【0039】また、タンク43に塩分等の検知装置を搭
載している場合には、走行しながら路面水を採取し、同
時に検知することが可能である。この場合には、路面上
に散布されている凍結防止剤の濃度を直ちに把握するこ
とができるので、必要に応じて凍結防止剤の散布を行っ
たり、散布が必要な状況であることを連絡したりして迅
速に対処することができる。
【0040】次に、図4及び図5を参照して、別の実施
の形態について説明する。この場合における路面上水分
の採水装置51では、マッドガード9(図3参照)の前
面に設けられている水当て板53の内部に温水HWを通
すための空間又は流路55が設けられており、この水当
て板53の上部には温水HWを注入するための注入口5
7とこの水当て板53の流路55を循環した温水HWを
排出するための排出口59が設けられている。また、水
当て板53の下部には路面上の水分を一時的に貯留する
水槽61を収容するための凹部63が設けられている。
【0041】前記水当て板53の前側には取水口65を
挟んで前板67が設けられている。この前板67の内部
には温水HWを通すための空間又は流路69が設けられ
ている。また、前板67の上部には、前記水当て板53
の排出口59から排出された温水HWを取り込むための
供給口71及び前板67の内部を循環した温水HWを排
出するための排出口73が設けられている。
【0042】また、前板67の下部には前記水当て板5
3の凹部63に対応して凹部75が設けられており、こ
れら凹部63、75で形成される空間77には前記水槽
61がはめ込まれている。この水槽61の上には前板6
7の上部から路面5上の水分Wを取り込むために前述の
取水口65が設けられている。
【0043】前記水当て板53及び前板67の下側には
箱状の底カバー79が取付けられており、水当て板53
と前板67の結合を図ると共に、路面5から跳ね上げら
れた小石等から保護している。また、水槽61には外部
へ排出するためのパイプ80が接続されている。
【0044】前記水当て板53の注入口57及び前板6
7の排出口73には給湯パイプ81が取付けられてお
り、温水HWを供給するための温水供給装置としてのヒ
ーター83付きのタンク85及び温水HWを循環させる
ためのポンプP等に接続されている。
【0045】従って、走行する自動車Mのタイヤ3によ
り跳ね上げられた路面5上の水分Wは、水当て板53に
当たり、取水口65から一時的に水槽61に導かれる
が、この水槽61は温水HWにより暖められているので
外部の気温が低い場合でも凍結が防止されてパイプ80
により例えば車内MRに導かれて水分の塩分濃度を検知
することができる。または、前記水槽61内に塩分検知
装置としての検知コイルを設けることによって、水分の
塩分濃度を直接検知することができる。
【0046】次に、図6及び図7に基づいて、さらに別
の実施の形態について説明する。この場合における路面
上水分の採水装置87では、図4及び図5に示した採水
装置51における水槽61は設けておらず、塩分検知装
置としての管89及び検知コイル91を設けたものであ
る。その他の共通の部位には共通の符号を付して、重複
した説明は省略する。
【0047】管89は、取水口65を有する取水桝93
の下側に取付けられており、この管89に前記検知コイ
ル91が巻付けられている。従って、管89及び検知コ
イル91は水当て板53の凹部63と前板67の凹部7
5で形成される空間77にはめ込まれている。
【0048】また、水当て板53の後側には、検知コイ
ル91からの信号を受けて塩分濃度を検知するための制
御箱95が設けられている。この制御箱95には信号コ
ネクタ97が設けられており、この信号コネクタ97に
図示省略の信号線を接続することにより車内で塩分検知
結果を知ることができる。
【0049】さらに、下端部付近の外側面にはロックア
ーム99が回転自在に設けられており、水当て板53の
外側面に植設されているロックバー101に係合するこ
とにより前板67が開くのを防止している。また、側面
にガード板103を設けて、管89等が移動又は振動す
るのを防止している。
【0050】従って、取水口65から取り込まれた路面
5上の水分が、管89の内部を落下する際に検知コイル
91を通過するので、検知コイル91に流れる電流の変
化から塩分濃度を検知するものである。このとき、管8
9は、水当て板53と前板67により暖められているの
で、内部を通過する水分が凍ることはない。
【0051】尚、この場合には、採取した水を送水パイ
プ29により車内に導く必要がないので、底カバー79
を貫通する排水管105により排水するようにする。
【0052】以上の結果から、自動車Mを走行させなが
ら路面5の水分Wを取水することができるので、作業を
安全に行うことができる。また、広い範囲について迅速
な取水作業を行うことができるので、その後の対処を迅
速に行うことができる。
【0053】また、採水装置1、51の水槽11、61
に塩分検知装置を設けてある場合には、走行しながら路
面上の塩分濃度を容易且つ広範囲について知ることがで
きる。
【0054】また、温水HWにより採取した水分が凍結
するのを防止している場合には、車外の温度が非常に低
い場合でも水分が凍結しないので、採水作業及び塩分検
知作業を支障なく行うことができる。
【0055】なお、この発明は前述の実施の形態に限定
されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。例えば、前述の実施
の形態においては採水装置1を前輪左側のタイヤ3の後
方に設け、収納箱43を助手席の前方に設置したが、こ
れに限らず、運転手側及びトランク等でもスペースがあ
れば設置できる。
【0056】また、水槽11の内部には何も設けずに、
採水した後、水槽11内に溜まっている水を取り出して
検知等することも可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よる路面上水分の採水装置では、走行中のタイヤが跳ね
上げた路面上の水分を水当て板が受け、この水分をタイ
ヤの後方に設けられた水槽に貯える。このため、作業者
は自動車を止めて路面に降り立つことなく路面上の水分
を採取することができるので、作業の安全性を確保でき
ると共に、広い範囲における採水を容易に行うことがで
きる。
【0058】請求項2による路面上水分の採水装置で
は、タイヤにより跳ね上げられて水槽に貯えられた路面
上の水分は送水パイプにより取り出されるので、所望の
場所又は容器等に水分を取り出すことができる。
【0059】請求項3による路面上水分の採水装置で
は、常に水面付近に浮かんでいるフロートにより送水パ
イプの取水口の深さ位置を決定するので、送水パイプに
より水面付近の浮遊物及び底の沈殿物を避けて取水する
ことができる。このため、採取した水に混ざる不純物を
少なくすることができるとともに計測に必要な最低量を
速やかに取りこめるので、検知作業を迅速に行うことが
できる上、精度の向上も計れる。
【0060】請求項4による路面上水分の採水装置で
は、車内に設けられている吸水ポンプが送水パイプを介
して水槽内部に貯えられている水を汲み上げて、車内の
タンクに一時貯水するので、車内に塩分検知装置を設け
た場合にはその場で検知作業を行うことができ、路面の
凍結防止に迅速に対処することができる。また、塩分検
知装置を設けていない場合でも、場所ごとに別の容器に
採水して後に検知することも可能である。
【0061】請求項5による路面上水分の採水装置で
は、自動車を走行させながら採取した路面上の水分の塩
分を検知することができるので、その濃度から路面上に
散布されている凍結防止剤効力の保持状態を直ちに把握
することができる。
【0062】請求項6による路面上水分の採水装置で
は、走行中のタイヤが跳ね上げた路面上の水分を水当て
板が受け、水当て板と前板との間に設けてある取水口か
ら前記水分を一時的に水槽に貯えるが、この水槽は水当
て板の凹部と前板の凹部から成る空間に設けられてお
り、且つ水当て板及び前板の内部に設けられている流路
には温水供給装置からの温水が循環して暖めているの
で、水当て板面上の着雪防止と共に水槽の内部に入った
一時貯留水が凍るのを防止することができる。
【0063】請求項7による路面上水分の採水装置で
は、自動車を走行させながら採取した路面上の水分の塩
分を速かに検知して、その濃度から路面上に散布されて
いる凍結防止剤効力の保持状態を把握するが、採取され
た水分は凍ることがないので検知作業を容易に行なうこ
とができる。
【0064】請求項8による路面上水分の採水装置で
は、走行中のタイヤが跳ね上げた路面上の水分を水当て
板が受け、水当て板と前板との間に設けてある取水口か
ら前記水分を塩分検知装置に送るが、この塩分検知装置
は水当て板の凹部と前板の凹部から成る空間に設けられ
ており、且つ水当て板及び前板の内部に設けられている
流路には温水供給装置からの温水が循環して暖めている
ので、水当て板面上の着雪防止と共に塩分検知装置の内
部の水が凍るのを防止して検知作業を容易に短時間内で
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる路面上水分の採水装置の全体
を示す斜視図である。
【図2】この発明にかかる路面上水分の採水装置を例と
して左側前輪の後方位置に設けた状態を示す斜視図であ
る。
【図3】この発明にかかる路面上水分の採水装置により
採取した水を車内に導く状態を示す斜視図である。
【図4】別の実施の形態にかかる路面上水分の採水装置
の分解図である。
【図5】図4中V方向から見た断面図である。
【図6】さらに別の実施の形態に係る路面上水分の採水
装置の斜視図である。
【図7】図6中VII 方向から見た断面図である。
【符号の説明】
1、51、87 路面上水分の採水装置 3 タイヤ 5 路面 11 水槽 13、53 水当て板 27 フロート 29 送水パイプ 29A 先端(取水口) 45 吸水ポンプ 47 貯水タンク 61 水槽 63、75 凹部 65 取水口 67 前板 69 流路 77 空間 85 タンク(温水供給装置) 91 検知コイル(塩分検知装置) M 自動車 MR 車内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行中の自動車のタイヤが跳ね上げる路
    面上の水分を受けるべくタイヤ後方位置に取付けられた
    水当て板と、この水当て板により受けられた水を貯える
    水槽と、を備えてなることを特徴とする路面上水分の採
    水装置。
  2. 【請求項2】 前記水槽内に溜まった水を取水するため
    の送水パイプを備えてなることを特徴とする請求項1記
    載の路面上水分の採水装置。
  3. 【請求項3】 前記送水パイプの取水口を水槽内部に溜
    められている水面から一定深さ位置に位置させるべく上
    下動自在に設けられているフロートを備えてなることを
    特徴とする請求項2記載の路面上水分の採水装置。
  4. 【請求項4】 前記送水パイプが車内まで延びると共
    に、この送水パイプにより前記水槽内の水を汲み上げる
    べく車内に設けられた吸水ポンプと、この吸水ポンプに
    より汲み上げられた水を一時貯水すべく車内に設けられ
    たタンクと、を備えてなることを特徴とする請求項2又
    は3記載の路面上水分の採水装置。
  5. 【請求項5】 前記タンクに塩分検知装置が設けられて
    いることを特徴とする請求項4記載の路面上水分の採水
    装置。
  6. 【請求項6】 走行中の自動車のタイヤが跳ね上げる路
    面上の水分を受けるべくタイヤ後方位置に取付けられた
    水当て板と、この水当て板の前面に対向して設けられた
    前板と、前記水当て板の前面に設けられた凹部と前記前
    板の後面に設けられた凹部により形成される空間と、跳
    ね上げられた水分を取り込むべく前記水当て板と前板と
    の間に設けられた取水口と、この取水口から採取された
    水分を一時的に貯えるべく前記空間に設けられた水槽と
    を有し、前記水当て板及び前板の内部を循環すべく設け
    られた流路と、この流路に温水を循環せしめる温水供給
    装置と、を備えてなることを特徴とする路面上水分の採
    水装置。
  7. 【請求項7】 前記水槽に塩分検知装置が設けられてい
    ることを特徴とする請求項6記載の路面上水分の採水装
    置。
  8. 【請求項8】 走行中の自動車のタイヤが跳ね上げる路
    面上の水分を受けるべくタイヤ後方位置に取付けられた
    水当て板と、この水当て板の前面に対向して設けられた
    前板と、前記水当て板の前面に設けられた凹部と前記前
    板の後面に設けられた凹部により形成される空間と、跳
    ね上げられた水分を取り込むべく前記水当て板と前板と
    の間に設けられた取水口と、この取水口から採取された
    水分を通過させることにより塩分を検知すべく前記空間
    に設けられた塩分検知装置とを有し、前記水当て板及び
    前板の内部を循環すべく設けられた流路と、この流路に
    温水を循環せしめる温水供給装置と、を備えてなること
    を特徴とする路面上水分の採水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200459860Y1 (ko) * 2009-12-09 2012-04-19 금호타이어 주식회사 차량의 물튀김 측정장치
CN110901557A (zh) * 2018-09-17 2020-03-24 黑拉有限责任两合公司 用于收集和利用机动车中的水的方法和机动车
JP2021092412A (ja) * 2019-12-09 2021-06-17 国立大学法人福井大学 路面水膜厚の測定方法及び測定装置

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