JPH09166478A - 超音波式レベルメータ、及び超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料残量計測装置 - Google Patents

超音波式レベルメータ、及び超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料残量計測装置

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JPH09166478A
JPH09166478A JP7328977A JP32897795A JPH09166478A JP H09166478 A JPH09166478 A JP H09166478A JP 7328977 A JP7328977 A JP 7328977A JP 32897795 A JP32897795 A JP 32897795A JP H09166478 A JPH09166478 A JP H09166478A
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JP
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ultrasonic
fuel
pulse
fuel tank
liquid
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JP7328977A
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English (en)
Inventor
Kunimitsu Aoki
邦光 青木
Ichiro Kataoka
一郎 片岡
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波式レベルメータに特有の近距離での検
出誤差を除去することができる超音波式レベルメータ、
及び超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料残
量計測装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 超音波センサユニット9の振動子10か
ら放射された超音波パルスWは、反射板13によって屈
折されて、開孔3を介して液体液面Gsへと入射され
る。液体液面Gsにおいて反射された超音波パルスWの
反射波は、入射時と同一の経路を介して振動子10によ
り受波される。超音波の放射パルスが、タンク1中に液
体が上限まで満たされているときの液体液面Gsに至る
までの経路の距離は、超音波センサユニット9に特有の
不感帯となる所定距離より大きく設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を用いて被
測定対象としての液体液面までの距離を検出することで
液面レベルを計測する超音波式レベルメータに係り、特
に、超音波式レベルメータに特有の近距離でのレベル検
出誤差を除去することができる超音波式レベルメータ、
及び超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料残
量計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばタンク等に貯留されている
液体の液面レベルを計測するために、超音波式レベルメ
ータが利用の用途に供されている。
【0003】この超音波式レベルメータは、例えば実開
昭58−163827号公報に示すように、超音波パル
スを被測定対象としての液体液面に向けて放射し、液面
から反射してくる反射波を受波するまでの時間を計時
し、この時間から液体液面までの距離を検出すること
で、液面レベルを計測するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の超音波式レベルメータにあっては、超音波パル
スを放射する振動子の残響特性の影響から、近距離での
レベル検出値が誤差を含むものとなるという課題があっ
た。
【0005】これについて、図2を参照して説明する
と、超音波センサユニット51の振動子53から放射さ
れた超音波パルスWは、振動子53に対して垂直方向へ
向けて空気中を伝搬する。この伝搬方向になんらかの物
体が存在すると、物体での反射波が振動子53によって
受波される。ところが、例えば図中点線で示す振動子5
3から近距離にある位置Xに被測定物体が存在する場合
には、超音波パルスWは、振動子53の放射による残響
が十分に減衰する前に振動子53へ返るに至り、する
と、振動子53の残響振動と被測定物体からの受波振動
が畳重されて、信号中から受波振動の返着時期を捕える
ことは容易ではなく、したがって、放射から受波までの
時間を正確に把握することは困難となり、この結果、近
距離でのレベル検出値が誤差を含むものとなる。つま
り、振動子53から近い距離La以内の領域は、放射か
ら受波までの時間を正確に把握できない、いわゆる不感
帯となり、振動子53からの距離が距離Laを越える領
域は、放射から受波までの時間を正確に把握できる測定
可能域となる。なお、この不感帯としての距離Laは、
振動子53の残響特性によって変動するが、残響特性を
完全に除去することはできない。このことから、超音波
式センサユニットを採用するにあたっては、不感帯を考
慮しながら、液面レベルが最高位にあるときにおいて、
液面レベルからの距離が所定距離Laを越える位置に振
動子53を設けることが必要条件となり、このことが、
予め決められた高さ寸法の制約の中で液体タンクに超音
波式センサユニットを設置するにあたっての、設計の自
由度を大幅に縮小する要因となっていた。 上述の課題
を解決するために、振動子53として、放射用と受波用
との2系統の振動子を相互に独立させて設けることによ
り、振動子の残響振動と被測定物体からの受波振動が畳
重することを未然に防止することも考えられる。しか
し、この場合には、放射用と受波用との2系統の振動子
は、相互干渉を避ける等の理由から、相互に離隔させた
状態で所定角度をもって設定されることとなり、この所
定角度が近距離においては無視できないレベル検出誤差
の要因となり、この結果、上記不感帯を除去することは
できなかった。
【0006】特に、例えば、内燃機関を備えた車両に
は、この内燃機関へ供給する燃料を収容する燃料タンク
が設けられているが、この燃料タンクに超音波式センサ
ユニットを設置するにあたっては、通常、燃料タンク
は、車両の後部座席の下方などの狭い場所に設置される
ことが多いために、燃料タンクの周囲に存在する車両構
造物との干渉を避けながら、超音波式センサユニットの
適切な設置場所を探すことは困難を極め、この課題の解
決が関係者の間で強く要望されていた。
【0007】本発明は、上記した実情に鑑みてなされた
ものであり、超音波センサユニットからの超音波の初期
放射パルスが、液体液面に対して直接的に入射しないよ
うにオフセットさせた状態で、超音波センサユニットを
タンクに配置することにより、超音波式レベルメータに
特有の近距離での検出誤差を除去することができる超音
波式レベルメータ、及び超音波式レベルメータを用いた
燃料タンクの燃料残量計測装置を提供することを課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、液体を収容するタンク本体と、
該タンク本体上面に設けられた開孔と、前記タンク本体
に設けられ、超音波パルスを放射するとともに、該放射
パルスの反射波を受波する超音波放受手段と、該超音波
放受手段からの超音波パルスの伝搬方向を屈折させるよ
うに反射する反射手段と、前記超音波放受手段から放射
された超音波パルスの反射波が返着するまでの時間を計
時することで、液体液面レベルを計測する計測手段とを
備え、前記超音波放受手段及び反射手段は、超音波の初
期放射パルスが、該反射手段で屈折され、該屈折波が前
記開孔を介して液体液面に対して垂直に入射されるとと
もに、液体液面での反射波が前記入射時と同一の経路を
介して該超音波放受手段に返着されるように前記タンク
本体に配置されており、超音波の放射パルスが、該タン
ク本体中に液体が上限まで満たされているときの液体液
面に至るまでの経路の距離は、該超音波放受手段に特有
の不感帯となる所定距離より大きく設定されることを要
旨とする。
【0009】請求項1の発明によれば、まず、超音波放
受手段からの超音波の初期放射パルスは、反射手段で屈
折されて、この屈折波が開孔を介して液体液面に対して
垂直に入射される。液体液面において反射された超音波
パルスの反射波は、前記入射時と同一の経路を介して超
音波放受手段へと返着されるに至る。ここで、超音波の
放射パルスが、タンク本体中に液体が上限まで満たされ
ているときの液体液面に至るまでの経路の距離は、該超
音波放受手段に特有の不感帯となる所定距離より大きく
設定されているので、超音波パルスは、液体液面におい
て反射する前の時点で、不感帯の領域を越えて測定可能
領域へと移行することとなり、この結果、タンク本体内
が液体で満たされているときでも、常に測定可能領域で
液体の液面レベルを高精度で計測することができる。し
かも、超音波放受手段等をタンク本体上面に設けた場合
でも、これらとタンク本体を含むシステム全体の高さ寸
法は、超音波の初期放射パルスが屈折されずに直接的に
液体液面へと入射する場合と比較して、必要最低限度の
小さな寸法に収めることができる。したがって、本発明
に係る超音波式レベルメータにあっては、これを所定の
空きスペースに配置するためのレイアウト設計を行う際
にも、タンク本体の上面より大きく突出する部分は存在
しないので、設計の自由度は大幅に高められており、こ
の結果、空きスペースの形状に関する詳細な検討に長い
時間をかけることなく、きわめて容易にレイアウト設計
を行うことができる。
【0010】また、請求項2の発明は、少なくとも前記
超音波放受手段、前記反射手段、及び前記開孔は、ケー
シングにより覆われることを要旨とする。
【0011】請求項2の発明によれば、超音波放受手
段、反射手段、及び開孔は、ケーシングにより覆われる
ので、外部から開孔を介してタンク本体へ異物が侵入す
ることを防止するとともに、超音波パルスの経路内へ外
部ノイズ等が侵入することを防止することができる。
【0012】さらに、請求項3の発明は、前記反射手段
は、前記タンク本体に複数配置されることを要旨とす
る。
【0013】請求項3の発明によれば、反射手段は、タ
ンク本体に複数配置されるので、狭いスペースの中で、
比較的長い超音波パルスの経路を確保することができ、
この結果、反射手段等の設置スペースをコンパクトに集
約することができる。
【0014】さらにまた、請求項4の発明は、前記反射
手段は、前記ケーシングに対して一体に形成されること
を要旨とする。
【0015】請求項4の発明によれば、反射手段は、ケ
ーシングに対して一体に形成されるので、別体の反射手
段を用意する必要はなくなり、この結果、部品点数、及
び反射手段の設置工数が削減されて、コスト低減に寄与
することとなる。
【0016】また、請求項5の発明は、燃料を収容する
燃料タンク本体と、該燃料タンク本体上面に設けられた
開孔と、前記燃料タンク本体に設けられ、超音波パルス
を放射するとともに、該放射パルスの反射波を受波する
超音波放受手段と、該超音波放受手段からの超音波パル
スの伝搬方向を屈折させるように反射する反射手段と、
前記超音波放受手段から放射された超音波パルスの反射
波が返着するまでの時間を計時することで、燃料液面レ
ベルを計測する計測手段とを備え、前記超音波放受手段
及び反射手段は、超音波の初期放射パルスが、該反射手
段で屈折され、該屈折波が前記開孔を介して燃料液面に
対して垂直に入射されるとともに、燃料液面での反射波
が前記入射時と同一の経路を介して該超音波放受手段に
返着されるように前記燃料タンク本体に配置されてお
り、超音波の放射パルスが、該燃料タンク本体中に燃料
が上限まで満たされているときの燃料液面に至るまでの
経路の距離は、該超音波放受手段に特有の不感帯となる
所定距離より大きく設定されることを要旨とする。
【0017】請求項5の発明によれば、まず、超音波放
受手段からの超音波の初期放射パルスは、反射手段で屈
折されて、この屈折波が開孔を介して燃料液面に対して
垂直に入射される。燃料液面において反射された超音波
パルスの反射波は、前記入射時と同一の経路を介して超
音波放受手段へと返着されるに至る。ここで、超音波の
放射パルスが、燃料タンク本体中に燃料が上限まで満た
されているときの燃料液面に至るまでの経路の距離は、
該超音波放受手段に特有の不感帯となる所定距離より大
きく設定されているので、超音波パルスは、燃料液面に
おいて反射する前の時点で、不感帯の領域を越えて測定
可能領域へと移行することとなり、この結果、燃料タン
ク本体内が燃料で満たされているときでも、常に測定可
能領域で燃料の液面レベルを高精度で計測することがで
きる。しかも、超音波放受手段等を燃料タンク本体上面
に設けた場合でも、これらと燃料タンク本体を含むシス
テム全体の高さ寸法は、超音波の初期放射パルスが屈折
されずに直接的に燃料液面へと入射する場合と比較し
て、必要最低限度の小さな寸法に収めることができる。
したがって、本発明に係る超音波式レベルメータを用い
た燃料タンクの燃料残量計測装置にあっては、これを車
両構造物に対して配置するためのレイアウト設計を行う
際にも、燃料タンク本体の上面より大きく突出する部分
は存在しないので、設計の自由度は大幅に高められてお
り、この結果、車両構造物の形状に関する詳細な検討に
長い時間をかけることなく、きわめて容易にレイアウト
設計を行うことができる。
【0018】さらに、請求項6の発明は、少なくとも前
記超音波放受手段、前記反射手段、及び前記開孔は、ケ
ーシングにより覆われることを要旨とする。
【0019】請求項6の発明によれば、超音波放受手
段、反射手段、及び開孔は、ケーシングにより覆われる
ので、外部から開孔を介して燃料タンク本体へ異物が侵
入することを防止するとともに、超音波パルスの経路内
へ外部ノイズ等が侵入することを防止することができ
る。
【0020】さらにまた、請求項7の発明は、前記反射
手段は、前記燃料タンク本体に複数配置されることを要
旨とする。
【0021】請求項7の発明によれば、反射手段は、燃
料タンク本体に複数配置されるので、狭いスペースの中
で、比較的長い超音波パルスの経路を確保することがで
き、この結果、反射手段等の設置スペースをコンパクト
に集約することができる。
【0022】そして、請求項8の発明は、前記反射手段
は、前記ケーシングに対して一体に形成されることを要
旨とする。
【0023】請求項8の発明によれば、反射手段は、ケ
ーシングに対して一体に形成されるので、別体の反射手
段を用意する必要はなくなり、この結果、部品点数、及
び反射手段の設置工数が削減されて、コスト低減に寄与
することとなる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る超音波式レ
ベルメータ、及び超音波式レベルメータを用いた燃料タ
ンクの燃料残量計測装置の一実施形態について、図に基
づいて詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明に係る超音波式レベルメー
タを用いた燃料タンクの燃料残量計測装置を示す概略構
成図である。なお、本発明の一実施形態について、燃料
タンクとして内燃機関を備えた車両の燃料タンクを例示
して説明する。
【0026】図1に示すように、図示しない車両後部座
席の下方などに設けられる燃料タンク1には、ガソリ
ン、軽油等の燃料Gが収容されている。燃料タンク1に
おける上面中央部位には、開孔3が明けられており、開
孔3の上方からは、燃料Gの液面Gsを臨むことができ
るように構成される。なお、開孔3の位置は、燃料タン
ク1における上面中央部位に限らず、燃料タンク1にお
ける上面であればどこに設けても良い。燃料タンク1の
上面には、燃料Gの液面Gsレベルを検出するために、
この上面に沿って一方の端部が開孔3へ向かうように配
置された状態で超音波センサユニット9が取付けられ
る。超音波センサユニット9で検出された燃料Gの液面
レベルは、図示しないコンビネーションメータに設けら
れた燃料残量計に接続される。これにより、超音波セン
サユニット9で検出された燃料Gの液面レベルは、燃料
残量計に表示されて、燃料Gの残量が車両室内の乗員に
知らされる。超音波センサユニット9は、超音波パルス
Wを放射する振動子10を、前記開孔3側端部の壁面に
有しており、振動子10から放射された超音波パルスW
は、振動子10に対して垂直方向へ向けて、すなわち、
燃料タンク1の上面と平行に空気中を伝搬する。なお、
振動子10が放射する超音波パルスWの周波数は、距離
分解能と密接に関連するので、設計段階において目標と
する距離分解能を考慮しつつ適宜の値に決定される。参
考までに述べれば、音速を1,530m/秒とすると、
1MHzの周波数の振動子を用いた場合には、1.5m
mの波長が得られ、この波長が距離分解能と密接に関連
することとなる。また、超音波パルスWの強度は、燃料
タンク1内に燃料Gがほとんど残留していない時に、燃
料タンク1内において超音波パルスWがさほど減衰する
ことなく振動子10に返着することを考慮して決定され
る。
【0027】超音波センサユニット9の周囲を覆うよう
に、燃料タンク1の上面には、その内部に超音波センサ
ユニット9を収容してなるケーシング5が設けられてい
る。このケーシング5により、外部から開孔3を介して
の燃料タンク1への異物の侵入を防止するとともに、超
音波パルスWの経路内へ外部ノイズ等が侵入することを
防止している。このケーシング5は、超音波センサユニ
ット9を収容する収容部7と、開孔3の上方に、振動子
10に対して正対面するとともに、燃料タンク1の上面
に対して45度の角度をもって傾斜した状態で配置され
た傾斜部11とを備える。収容部7と傾斜部11とは、
相互に連続する板部材により構成されており、ケーシン
グ5の内側空間において、収容部7と傾斜部11とが相
互に連通するとともに、さらに、開孔3を介して、燃料
タンク1内へと連通するように構成される。
【0028】傾斜部11におけるケーシング5の内側壁
面には、超音波パルスWを反射する反射板13が貼付け
られている。したがって、超音波センサユニット9の振
動子10から放射された超音波パルスWは、ケーシング
5の内側空間において、燃料タンク1の上面と平行に空
気中を伝搬し、反射板13において反射してその伝搬方
向を90度屈折させて、燃料Gの液面Gsに対して垂直
となる方向で液面Gsへ入射するに至る。液面Gsにお
いて反射された超音波パルスWの反射波は、往路と同じ
経路を辿り、振動子10によって受波される。超音波パ
ルスWの経路における振動子10と反射板13との間の
距離Lbは、前述した不感帯としての所定距離Laより
大きい寸法となるように設定されている。なお、この所
定距離Laは、振動子10の残響特性によって変動する
ので、振動子10の残響特性に適合させて、適宜の位置
に超音波センサユニット9を設置することにより、前記
距離Lbを所定距離Laより大きい寸法となるように設
定することができる。反射板13は、超音波パルスWを
減衰させることなく所定の方向へ屈折させるために、そ
の表面に対して平滑化処理が施される。この反射板13
に代えて、傾斜部11におけるケーシング5の内側壁面
に対して平滑化処理を施すことにより、反射板13を省
略することもできる。このようにすれば、部品点数、及
び反射板13の貼付け工数が削減されて、コスト低減に
寄与することとなる。
【0029】次に、上述した本発明に係る超音波式レベ
ルメータを用いた燃料タンクの燃料残量計測装置の作用
を説明する。
【0030】まず、超音波センサユニット9の振動子1
0から放射された超音波パルスWは、ケーシング5の内
側空間において、燃料タンク1の上面と平行に空気中を
伝搬し、反射板13において反射してその伝搬方向を9
0度屈折させて、燃料Gの液面Gsに対して垂直となる
方向で液面Gsへ入射するに至る。液面Gsにおいて反
射された超音波パルスWの反射波は、往路と同じ経路を
辿り、振動子10によって受波される。ここで、超音波
パルスWの経路における振動子10と反射板13との間
の距離Lbは、不感帯としての所定距離Laより大きい
寸法となるように設定されているので、超音波パルスW
は、反射板13において反射する前の時点で、不感帯の
領域を越えて測定可能領域へと移行することとなり、こ
の結果、例えば燃料タンク1内が燃料Gで満タン状態の
場合でも、液面Gsのレベルが燃料タンク1の上面を越
えることはなく、常に測定可能領域で燃料Gの液面Gs
レベルを高精度で検出することができる。このときの超
音波パルスWの放射から返着までの時間を計時するとと
もに、この計時時間を距離に換算し、この距離から燃料
Gの液面Gsレベルとは無関係な超音波パルスWの空送
距離を差し引くことにより、つまり、燃料タンク1の上
面から燃料Gの液面Gsまでの距離を算出することで、
正確な燃料Gの液面レベルを得ることができる。得られ
た燃料Gの液面レベルは、燃料残量計へ送出前に燃料G
の残量に換算され、この換算値が燃料残量計へ送出され
て、燃料残量計に正確な燃料Gの残量が表示される。
【0031】上述したように、超音波センサユニット9
を、超音波パルスWの初期放射方向が燃料Gの液面Gs
に対して平行となるようにオフセットさせた状態で、燃
料タンク1の上面に配置したので、ケーシング5を含む
装置全体の高さ寸法hは、かなりコンパクトに集約され
て、さらに燃料タンク1を含むシステム全体の高さ寸法
Hも、オフセット配置しない場合と比較して、必要最低
限度の小さな寸法に収めることができた。本発明に係る
超音波式レベルメータを備えた燃料タンク1にあって
は、これを車両に配置するためのレイアウト設計を行う
際にも、燃料タンク1の上面より大きく突出する部分は
存在しないので、設計の自由度は大幅に高められてお
り、この結果、車両構造物の形状に関する詳細な検討に
長い時間をかけることなく、きわめて容易に設計を行う
ことができる。
【0032】なお、本実施形態中、超音波センサユニッ
ト9を、超音波パルスWの初期放射方向が燃料Gの液面
Gsに対して平行となるようにオフセットさせた状態
で、燃料タンク1の上面に配置した形態を例示したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、超音
波センサユニット9を、燃料タンク1の側壁に設けると
ともに、2つの反射板を介して燃料液面へと超音波パル
スWを導くように構成することもできる。このようにす
れば、例えば、振動子10と反射板13との間の距離L
bを、不感帯としての所定距離Laより大きい寸法とな
るように設定する際に、超音波センサユニット9の位置
が、燃料タンク1の上面から外れるに至る場合でも、振
動子10と反射板13との間の距離Lbを、不感帯とし
ての所定距離Laより大きい寸法に設定することができ
る。さらに、このときの燃料タンク1の上面には、超音
波パルスWの経路及び2つの反射板を設けるだけで良い
ので、超音波式レベルセンサを含む燃料タンク1の実質
的な高さ寸法を小さくすることができ、さらなる設計の
自由度拡大に寄与することとなる。
【0033】また、本実施形態中、タンクとして燃料タ
ンクを例示するとともに、レベル検出対象としての液体
として燃料を例示して説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、あらゆる種類の液体を収容する種
々の形態のタンクに適用することができる。
【0034】最後に、本実施形態中、本発明に係る燃料
タンクについて、燃料タンクとして、内燃機関を備えた
車両の燃料タンクを例示して説明したが、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、例えば、内燃機関を備え
た航空機の燃料タンクや、内燃機関を備えたトラクター
等の農機具の燃料タンクなど、広い範囲の分野にわたり
適用可能である。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、超音波パルス
は、液体液面において反射する前の時点で、不感帯の領
域を越えて測定可能領域へと移行することとなり、この
結果、タンク本体内が液体で満たされているときでも、
常に測定可能領域で液体の液面レベルを高精度で計測す
ることができる。しかも、超音波放受手段等をタンク本
体上面に設けた場合でも、これらとタンク本体を含むシ
ステム全体の高さ寸法は、超音波の初期放射パルスが屈
折されずに直接的に液体液面へと入射する場合と比較し
て、必要最低限度の小さな寸法に収めることができる。
したがって、本発明に係る超音波式レベルメータにあっ
ては、これを所定の空きスペースに配置するためのレイ
アウト設計を行う際にも、タンク本体の上面より大きく
突出する部分は存在しないので、設計の自由度は大幅に
高められており、この結果、空きスペースの形状に関す
る詳細な検討に長い時間をかけることなく、きわめて容
易にレイアウト設計を行うことができる。
【0036】また、請求項2の発明によれば、超音波放
受手段、反射手段、及び開孔は、ケーシングにより覆わ
れるので、外部から開孔を介してタンク本体へ異物が侵
入することを防止するとともに、超音波パルスの経路内
へ外部ノイズ等が侵入することを防止することができ
る。
【0037】さらに、請求項3の発明によれば、反射手
段は、タンク本体に複数配置されるので、狭いスペース
の中で、比較的長い超音波パルスの経路を確保すること
ができ、この結果、反射手段等の設置スペースをコンパ
クトに集約することができる。
【0038】さらにまた、請求項4の発明によれば、反
射手段は、ケーシングに対して一体に形成されるので、
別体の反射手段を用意する必要はなくなり、この結果、
部品点数、及び反射手段の設置工数が削減されて、コス
ト低減に寄与することとなる。
【0039】また、請求項5の発明によれば、超音波パ
ルスは、燃料液面において反射する前の時点で、不感帯
の領域を越えて測定可能領域へと移行することとなり、
この結果、燃料タンク本体内が燃料で満たされていると
きでも、常に測定可能領域で燃料の液面レベルを高精度
で計測することができる。しかも、超音波放受手段等を
燃料タンク本体上面に設けた場合でも、これらと燃料タ
ンク本体を含むシステム全体の高さ寸法は、超音波の初
期放射パルスが屈折されずに直接的に燃料液面へと入射
する場合と比較して、必要最低限度の小さな寸法に収め
ることができる。したがって、本発明に係る超音波式レ
ベルメータを用いた燃料タンクの燃料残量計測装置にあ
っては、これを車両構造物に対して配置するためのレイ
アウト設計を行う際にも、燃料タンク本体の上面より大
きく突出する部分は存在しないので、設計の自由度は大
幅に高められており、この結果、車両構造物の形状に関
する詳細な検討に長い時間をかけることなく、きわめて
容易にレイアウト設計を行うことができる。
【0040】さらに、請求項6の発明によれば、超音波
放受手段、反射手段、及び開孔は、ケーシングにより覆
われるので、外部から開孔を介して燃料タンク本体へ異
物が侵入することを防止するとともに、超音波パルスの
経路内へ外部ノイズ等が侵入することを防止することが
できる。
【0041】さらにまた、請求項7の発明によれば、反
射手段は、燃料タンク本体に複数配置されるので、狭い
スペースの中で、比較的長い超音波パルスの経路を確保
することができ、この結果、反射手段等の設置スペース
をコンパクトに集約することができる。
【0042】そして、請求項8の発明によれば、反射手
段は、ケーシングに対して一体に形成されるので、別体
の反射手段を用意する必要はなくなり、この結果、部品
点数、及び反射手段の設置工数が削減されて、コスト低
減に寄与するというきわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る超音波式レベルメータを
用いた燃料タンクの燃料残量計測装置を示す概略構成図
である。
【図2】図2は、超音波式レベルメータの不具合を示す
図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 3 開孔 5 ケーシング 7 収容部 9 超音波センサユニット 10 振動子 11 傾斜部 13 反射板 G 燃料 Gs 液面 W 超音波パルス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収容するタンク本体と、 該タンク本体上面に設けられた開孔と、 前記タンク本体に設けられ、超音波パルスを放射すると
    ともに、該放射パルスの反射波を受波する超音波放受手
    段と、 該超音波放受手段からの超音波パルスの伝搬方向を屈折
    させるように反射する反射手段と、 前記超音波放受手段から放射された超音波パルスの反射
    波が返着するまでの時間を計時することで、液体液面レ
    ベルを計測する計測手段とを備え、 前記超音波放受手段及び反射手段は、超音波の初期放射
    パルスが、該反射手段で屈折され、該屈折波が前記開孔
    を介して液体液面に対して垂直に入射されるとともに、
    液体液面での反射波が前記入射時と同一の経路を介して
    該超音波放受手段に返着されるように前記タンク本体に
    配置されており、超音波の放射パルスが、該タンク本体
    中に液体が上限まで満たされているときの液体液面に至
    るまでの経路の距離は、該超音波放受手段に特有の不感
    帯となる所定距離より大きく設定されることを特徴とす
    る超音波式レベルメータ。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記超音波放受手段、前記反
    射手段、及び前記開孔は、ケーシングにより覆われるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の超音波式レベルメー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記反射手段は、前記タンク本体に複数
    配置されることを特徴とする請求項1乃至2に記載の超
    音波式レベルメータ。
  4. 【請求項4】 前記反射手段は、前記ケーシングに対し
    て一体に形成されることを特徴とする請求項2乃至3に
    記載の超音波式レベルメータ。
  5. 【請求項5】 燃料を収容する燃料タンク本体と、 該燃料タンク本体上面に設けられた開孔と、 前記燃料タンク本体に設けられ、超音波パルスを放射す
    るとともに、該放射パルスの反射波を受波する超音波放
    受手段と、 該超音波放受手段からの超音波パルスの伝搬方向を屈折
    させるように反射する反射手段と、 前記超音波放受手段から放射された超音波パルスの反射
    波が返着するまでの時間を計時することで、燃料液面レ
    ベルを計測する計測手段とを備え、 前記超音波放受手段及び反射手段は、超音波の初期放射
    パルスが、該反射手段で屈折され、該屈折波が前記開孔
    を介して燃料液面に対して垂直に入射されるとともに、
    燃料液面での反射波が前記入射時と同一の経路を介して
    該超音波放受手段に返着されるように前記燃料タンク本
    体に配置されており、超音波の放射パルスが、該燃料タ
    ンク本体中に燃料が上限まで満たされているときの燃料
    液面に至るまでの経路の距離は、該超音波放受手段に特
    有の不感帯となる所定距離より大きく設定されることを
    特徴とする超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの
    燃料残量計測装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記超音波放受手段、前記反
    射手段、及び前記開孔は、ケーシングにより覆われるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の超音波式レベルメータ
    を用いた燃料タンクの燃料残量計測装置。
  7. 【請求項7】 前記反射手段は、前記燃料タンク本体に
    複数配置されることを特徴とする請求項5乃至6に記載
    の超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料残量
    計測装置。
  8. 【請求項8】 前記反射手段は、前記ケーシングに対し
    て一体に形成されることを特徴とする請求項6乃至7に
    記載の超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料
    残量計測装置。
JP7328977A 1995-12-18 1995-12-18 超音波式レベルメータ、及び超音波式レベルメータを用いた燃料タンクの燃料残量計測装置 Pending JPH09166478A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10527477B2 (en) 2017-02-07 2020-01-07 Azzam Azzam Remote monitoring of fuel consumption with repeated fuel consumption measurements stored in a removable memory device

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57120818A (en) * 1981-01-19 1982-07-28 Tokyo Keiki Co Ltd Ultrasonic level gage
JPS57130288U (ja) * 1981-02-09 1982-08-13
JPS6184524U (ja) * 1984-11-08 1986-06-04

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