JPH09162588A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JPH09162588A
JPH09162588A JP31822095A JP31822095A JPH09162588A JP H09162588 A JPH09162588 A JP H09162588A JP 31822095 A JP31822095 A JP 31822095A JP 31822095 A JP31822095 A JP 31822095A JP H09162588 A JPH09162588 A JP H09162588A
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JP
Japan
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film
thin film
pattern
radio wave
wave absorber
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Pending
Application number
JP31822095A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Endo
三男 遠藤
Toshio Inao
俊雄 稲生
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GHz帯の高周波を吸収でき、構成する
導電体膜のパターンニングにより、ピーク吸収波長の設
計が容易にできる電波吸収体を提供する。 【解決手段】 有機高分子フィルム11に被吸収電波の
波長に対応して形成した導電体による閉回路の連続パタ
ーン12を形成し、その上に磁性体膜13を積層して電
波吸収体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はギガヘルツ帯の高周
波に対するEMC・EMI対策として利用される電波吸
収体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信技術の発達により、電波の利
用が進んでいる。これに伴い電波障害、電子機器の誤動
作などの問題が発生している。これらの問題解決のため
に、薄型の電波吸収体が利用され効果を挙げている。こ
こで利用される電波吸収体として、例えば、フェライ
ト、金属、カーボンなどの導電性フィラーを有機高分子
材料の成形体に練り込み分散配合して構成された吸収
体、導電性繊維を一定間隔で格子状に配列して抵抗被
膜を構成した吸収体が知られている。
【0003】前記した吸収体についてはフィラーの分
散状態、膜厚のバラツキにより短波長領域では電波吸収
性能が低下するという問題がある。又、吸収体につい
ては短波長に対応するためには格子間隔を密にする必要
がありコストの上昇を伴うなどの問題がある。
【0004】このように、これらの吸収体は、周波数の
高い電波に対しての吸収特性が必ずしも高くなく、特に
20GHz以上の短波長領域の電波に対する吸収体が求
められている。しかしながら、短波長周波数帯域におけ
る電波吸収体としては、導電体フィラーを混合分散させ
たゴムシートタイプが提案されているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、この
ような問題を解決し、短波長周波数帯域においても電波
の吸収特性が低下しない電波吸収体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成し
た。即ち、本発明は、有機高分子フィルム上に、導電体
による閉回路の連続パターンを形成し、その上に磁性体
薄膜を形成した積層構造を有する電波吸収体に関するも
のである。
【0007】次に本発明を図面に基いて説明する。図1
は本発明の一実施態様の電波吸収体の断面図(図2のA
B線に沿った)、図2は本発明の一実施態様の電波吸収
体の閉回路パターンの一例を示す図である。図中11は
導電体を形成する基フィルムでポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、サラン樹脂(商品名)、塩ビ(PV
C)などのフィルムで、その厚さは50〜200μm程
度である。12は導電性膜で導電性金属、例えばニッケ
ル、銅、アルミニウム又は炭素等の導電性物質を前記基
フィルム面に、例えばスパッタリング法、真空蒸着法な
どの方法で薄膜状、例えば0.02〜0.6μm程度に
形成する。
【0008】導電体による閉回路の連続パターンを形成
する方法は特に限定されないが、例えば、基フィルム上
に導電性膜を形成した後、エッチング用パターンをスク
リーン印刷し湿式法によりエッチングしてパターンを形
成するなどの方法がある。図2に円形の閉回路パターン
(16)の一例を示した。この円形の閉回路パターン
は、その中心径が吸収の対象となる電波の波長の1/4
の時、吸収効率が最大となる。
【0009】逆に閉回路パターンの形状、大きさを特定
することにより、その形状に対応した波長の電波を選択
的に吸収することができる。例えば径の異なる円形のパ
ターを混在させる方法、楕円形とする方法などがある。
【0010】13は磁性体膜でFeCo、パーマロイ、
フェライト等の磁性体を、導電性膜上に同じくスパッタ
リング法、真空蒸着法などの方法で薄膜状、例えば0.
02〜2μm程度に形成する。
【0011】14は必要に応じて設ける磁性体膜表面の
保護膜で、サラン樹脂(商品名)、ポリエチレン等をラ
ミネート等の方法で表面に被覆すればよい。その厚さは
10〜60μm程度である。
【0012】本発明はさらに、上記したように積層した
吸収体を、各吸収体の構成膜の順序を同じにして複数枚
積層して形成することもでき、より一層の電波吸収効果
が得られる。この場合、保護膜は最表層の磁性体膜表面
に形成すればよい。図5にその一例の断面図を示した。
複数枚の積層に当たっては、接着層(図中15)例えば
通常の有機系の接着剤等の接着剤成分を形成した層を介
して積層すると、吸収効率が向上する。この際の積層枚
数は3組程度までが好ましい。
【0013】この際、導電体によって形成されたる閉回
路パターンが夫々異なったものを積層して電波吸収体と
したものは、夫々のパターンに対応した波長の電波を吸
収することができるので、例えば、幅広い周波数帯域に
わたって電波を吸収することも可能となる。
【0014】又、単数又は複数枚積層した吸収体の最下
層の高分子フィルム面の外側の面を、アルミニウム箔、
銅箔等の金属箔で圧着又は接着して被覆することも同様
に吸収効率を向上させる上で好ましい。
【0015】本発明の吸収体は、上記したような構成で
あり、電界および磁界の変動を吸収体全面に形成された
磁性体により、導電性薄膜に誘導される電流に変換し、
パターンニングされた導電体経路に流し、回路の抵抗に
より熱として消費することで電波を吸収する現象を利用
することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0017】実施例1 図1に示した電波吸収体を作製した。11は導電体を形
成するPETフィルムで(厚さ120μm)、このフィ
ルム上の全面にニッケルからなる導電性薄膜12を厚さ
約0.06μmにスパッタリング法により形成した。こ
の導電膜上にエッチング用パターンをスクリーン印刷
し、湿式法によりエッチングし導電膜にパターンを形成
した。今回のテストパターンの一例を図2に示した(円
の中心径:3.0mm、線幅:0.5mm)。パターン
ニングされた導電膜の上に、FeCoの磁性体膜13を
スパッタリング法により約0.8μm形成した。その
後、磁性体膜の表面を保護する目的でサラン樹脂(商品
名)からなる薄いフィルム14(厚さ30μm)でラミ
ネートした。
【0018】このようにして形成した積層フィルムを、
密閉箱の窓にセットして周波数−吸収特性を測定した。
この測定は図4に示した測定系で行った。図中21はス
ペクトラム・アナライザ、22はトラッキング・ジェネ
レータ、23は増幅器、24は近磁界プローブ、25は
電波発生源アンテナ、26は被試験密閉箱、27は被測
定電波吸収体を夫々示す。図3に周波数(GHz)と透
過減衰量(dB)の関係を示した。被測定電波吸収体の
有無による、近磁界プローブで検出される信号レベルの
差をとって透過減衰量としている。
【0019】実施例2 実施例1で得た電波吸収体フィルムを接着層(8μm、
図中15)を介して3枚(3組)ラミネート加工して図
5に示した吸収体フィルムを作製した。尚、保護層は最
表層のみに形成した。このフィルムを用いて、実施例1
と同様に周波数−吸収特性を測定した。結果を図6に示
した。
【0020】透過減衰量が3〜7dB増加している結果
から、電波吸収体フィルムを複数枚積層することにより
吸収効果は増加することが判る。
【0021】実施例3 吸収体フィルムの導電膜パターンの径を2倍(円の中心
径:6.0mm、線幅:0.5mm)と2/3倍(円の
中心径:2.0mm、線幅:0.4mm)とした以外は
実施例2と同様の構成の吸収体フィルムを形成し、電波
の吸収帯域を変化させた試験を同例と同様にして行っ
た。結果を図7に示した。
【0022】実施例4 実施例1で得た電波吸収体のPETフィルム面側(外
側)の全面に、アルミニウム箔(厚さ60μm)を積層
した構造の電波吸収体を作製し、実施例1と同様の測定
を行った。測定結果を図8に示した。この結果、アルミ
ニウム箔での電波の反射により吸収効果の向上が確認さ
れた。
【0023】
【発明の効果】本発明の電波吸収体は短波長周波数帯域
においても電波の吸収特性が低下せず、また、導電体の
パターンニングにより吸収する電波の周波数を選択でき
る。更に、吸収周波数帯域の異なるフィルムを積層する
ことにより、2つ以上のピーク周波数を吸収することも
可能である。その上、簡単なパターンにより、吸収周波
数の設計ができることはコスト、生産性の点からも有利
であり、その工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様の電波吸収体の断面を示
す図。
【図2】 本発明の一実施態様の電波吸収体の導電体パ
ターンの一例を示す図。
【図3】 本発明の実施例での電波吸収体の周波数−吸
収特性を示す図。
【図4】 周波数−吸収特性測定系の概要を示す図。
【図5】 本発明の電波吸収体フィルムを3枚積層した
吸収体の断面を示す図。
【図6】 本発明の実施例での電波吸収体の周波数−吸
収特性を示す図。
【図7】 本発明の実施例での電波吸収体の周波数−吸
収特性を示す図。
【図8】 本発明の実施例での電波吸収体の周波数−吸
収特性を示す図。
【符号の説明】
11:高分子フィルム 12:導電体膜 13:磁性体膜 14:保護膜 15:接着層 16:金属箔 21:スペクトラム・アナライザ 22:トラッキング・ジェネレータ 23:増幅器 24:近磁界プローブ 25:電波発生源アンテナ 26:被試験密閉箱 27:被測定電波吸収体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機高分子フィルム上に、少なくとも導
    電体による閉回路の連続パターン層および磁性体薄膜層
    を設けてなる電波吸収体。
  2. 【請求項2】 連続パターン層および磁性体薄膜層から
    なる積層構造が、2回以上繰り返されていることを特徴
    とする請求項1記載の電波吸収体。
  3. 【請求項3】 電波吸収体のパターンを形成していない
    有機高分子フィルムの表面に金属箔を積層した請求項1
    又は2記載の電波吸収体。
  4. 【請求項4】 金属箔がアルミニウム箔または銅箔であ
    る請求項3記載の電波吸収体。
JP31822095A 1995-12-06 1995-12-06 電波吸収体 Pending JPH09162588A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002026568A (ja) * 2000-07-10 2002-01-25 Kumagai Gumi Co Ltd シート材
US7438946B2 (en) 2002-09-13 2008-10-21 Nec Tokin Corporation Ferrite thin film, method of manufacturing the same and electromagnetic noise suppressor using the same

Cited By (3)

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JP2002026568A (ja) * 2000-07-10 2002-01-25 Kumagai Gumi Co Ltd シート材
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