JPH09159531A - 温度検出装置 - Google Patents

温度検出装置

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JPH09159531A
JPH09159531A JP8112446A JP11244696A JPH09159531A JP H09159531 A JPH09159531 A JP H09159531A JP 8112446 A JP8112446 A JP 8112446A JP 11244696 A JP11244696 A JP 11244696A JP H09159531 A JPH09159531 A JP H09159531A
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JP
Japan
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temperature
thermal image
heat
detecting device
element group
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Application number
JP8112446A
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English (en)
Inventor
Hideo Matsushiro
英夫 松城
Hitoshi Masuda
仁史 増田
Yasuto Mukai
靖人 向井
Takashi Deguchi
隆 出口
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巨大空間において広範囲かつ遠距離にわたっ
て小範囲の温度検出を正確に行う。 【解決手段】 複数個の焦電型薄膜熱検出素子(以下、
熱検出素子と略す)からなる熱検出素子群と赤外透過レ
ンズとこの赤外透過レンズを介し前記熱検出素子群へ入
射する赤外線の通路を開閉するチョッパとこのチョッパ
の温度を検出する基準温度検出手段とからなるセンサ部
と、前記チョッパを制御しかつ前記センサ部の信号を処
理する制御処理部と、この制御処理部の信号を演算処理
する温度演算部とを備えた温度検出器1a、1b、1
c、1dを有し、少なくとも前記センサ部を複数個同一
平面上に同一方向に配置させた可動部4と、可動部4と
ともに前記センサ部を回動させる走査駆動部3を具備し
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、劇場や広場等の巨
大空間内の温度を検出する温度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非接触で温度を測定する方式とし
ては量子型赤外線センサによるものや熱型赤外線センサ
によるものがあった。量子型赤外線センサは感度は高
く、応答速度は速いが冷却が必要であった。一方、熱型
赤外線センサは比較的感度が低く、応答速度は遅いが冷
却が不要なため民生市場で実用化されている。
【0003】熱型赤外線センサの中で焦電効果を利用し
た焦電型赤外線センサがよく使われている。
【0004】図20、図21に示すように、焦電型赤外
線センサにおいては、2次元熱画像を得るための手段と
して1次元に焦電型熱検出素子101aを配置した単一
配列センサ(アレイセンサ)101を回転させる方式が
ある。また、量子型赤外線センサ(図示せず)において
は、これと反射ミラーを組み合わせ、反射ミラーの回転
により2次元熱画像を得ようとするものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の熱型赤外線センサでは、1つのセンサ内に配置
できる焦電型熱検出素子101aの数は限られ、広範囲
にわたって視野をカバーするのは困難である。広角レン
ズ102を利用し広範囲の視野をカバーしようとする
と、遠距離においては各焦電型熱検出素子101aが受
け持つ範囲103が大きくなり、小範囲の高温物体の温
度が周囲温度と平均化され正確な温度計測をすることが
できない。また、回転機構部104を付加させても単一
のアレイセンサでは同様の理由から遠距離の小範囲を正
確に温度計測するには限界がある。
【0006】また、量子型赤外線センサを用いたシステ
ムは、非常に高価なものであり、面倒なメンテナンスが
必要となる。
【0007】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、安価で比較的簡単なシステム構成で、巨
大空間において遠距離かつ小範囲の温度を高精度に検出
できる温度検出装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、焦電型薄膜熱検出素子(以下熱検出素子と
略す)群と赤外透過レンズとこの赤外透過レンズを介し
前記熱検出素子群へ入射する赤外線の通路を開閉するチ
ョッパとこのチョッパの温度を検出する基準温度検出手
段とからなるセンサ部と、前記チョッパを制御しかつ前
記熱検出素子からの出力信号および前記基準温度検出手
段よりの信号を処理する制御処理部と、前記制御処理部
の信号を温度データに演算処理する温度演算部とを備え
た温度検出器を有し、少なくとも前記センサ部を複数個
同一平面上に同一方向ないしは各々異なる視野範囲を受
けもつ角度に傾斜して配置させた可動部と、この可動部
とともに前記センサ部を回動させる走査駆動部を具備し
たものであり、これによって、回動計測される温度検出
器からの信号に基づき、巨大空間における遠距離かつ小
範囲の温度検出を正確に行うことができる。また個々の
温度検出器からの温度データを合成して、任意の平面上
の温度分布や異常高温領域の位置を検出することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
熱検出素子群と赤外透過レンズとチョッパと基準温度検
出手段とからなるセンサ部と、前記チョッパの開閉制御
およびセンサ部からの出力信号を処理する制御処理部
と、この制御処理部の信号を演算処理する温度演算部と
を備えた温度検出器を有し、少なくとも前記センサ部を
複数個同一平面上に同一方向に配置させた可動部と、こ
の可動部とともに前記センサ部を回動させる走査駆動部
を有する構成としたもので、これにより、センサ部を複
数列並べた方向の幅広い範囲の温度測定ができる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、前記センサ
部をそれぞれ異なる視野範囲を受け持つ角度に傾斜して
配置したものでさらに幅広い範囲の温度測定が可能にな
る。
【0011】また、請求項3記載の発明は、前記センサ
部が、直線軸上に1次元配置された熱検出素子群を有す
る構成にしたもので、熱検出素子の列方向に沿ったライ
ン状の範囲の温度分布が測定可能になる。
【0012】また、請求項4記載の発明は、前記センサ
部が、直線軸上に1次元配置された熱検出素子群を有す
る主センサ部と、前記熱検出素子群の直線軸方向におけ
る各熱検出素子間の不感領域を視野とする熱検出素子群
を有したもう一つの副センサ部を併設して構成したもの
で、これによって、互いの熱検出素子群の死角が打ち消
され、熱検出素子群の列方向の不感領域をなくすること
ができる。
【0013】また、請求項5記載の発明は、前記センサ
部が、直線軸上に2列に配列され、かつれぞれの熱検出
素子が千鳥模様に配置された熱検出素子群を有する構成
にしたもので、これにより、センサ部の回動時、熱検出
素子の列方向において、隣合う熱検出素子間の隙間をな
くすることができ、1つのセンサ部で不感領域をなくす
ることができる。
【0014】また、請求項6記載の発明は、可動部を一
定の速度で回動させ、温度検出器の計測による温度演算
部からの信号を入力することによって2次元熱画像を得
る熱画像合成処理部を請求項1〜5記載の発明に設けて
構成したもので、回動とともにチョツパの開閉動作を行
い温度検出することにより、個々の温度検出器における
2次元熱画像を得ることができる。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載の発明の熱画像合成処理部に、2次元熱画像における
各熱検出素子ごとの回動時に発生する計測タイミングの
時間ずれを補正する時間軸補正手段と、この時間軸補正
手段の信号によって前記2次元熱画像を合成2次元熱画
像にする合成部とを設けたもので、これによって、時間
補正された歪のない合成2次元熱画像を得ることができ
る。
【0016】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の発明の熱画像合成処理部に、合成2次元熱画像を特
定の平面アドレス領域に区切るアドレス分割手段と、前
記平面アドレス領域ごとの温度を演算するアドレス温度
演算手段とを設けたもので、合成2次元熱画像の大きさ
が拡大しても区切られたアドレス領域ごとおよび平面領
域全体の温度状態の把握が可能になる。
【0017】また、請求項9記載の発明は、前記アドレ
ス温度演算手段により、平面アドレス領域ごとの平均温
度を演算し、合成2次元熱画像の平面上の温度分布を測
定するようにしたものであり、平面領域全体の温度分布
を検知することができる。
【0018】また、請求項10記載の発明は、前記アド
レス温度演算手段により、平面アドレス領域ごとの最高
温度を演算し、合成2次元熱画像の平面上の最高温度領
域を測定するようにしたもので、区切られた領域のどの
アドレス領域が最高温度かを知ることができる。
【0019】また、請求項11記載の発明は、請求項8
記載の発明の熱画像合成処理部に、任意の設定温度以上
の温度データが存在する平面アドレス領域の位置を判断
するアドレス位置演算手段を設けたもので、特定温度を
示すアドレス領域の位置を明かにすることができる。
【0020】また、請求項12記載の発明は、請求項1
1記載の発明の熱画像合成処理部に、アドレス位置演算
手段によって判定された領域が火災であると認識する火
災検知部を設けたもので、特定温度を示すアドレス領域
が火災であることを知ることができる。
【0021】また、請求項13記載の発明は、請求項1
1記載の発明の熱画像合成処理部に、アドレス位置演算
手段によって判定された領域が火災の前ぶれであると認
識する火災予知部を設けたもので、特定温度を示すアド
レス領域の火災を未然に防止することが可能になる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0023】(実施例1)図1において、1a〜1dは
温度検出器であり、温度検出器1a〜1dは、回動軸2
を有する平板状の可動部4に回動軸2に対しそれぞれ略
直角方向に並設されている。回動軸2の両端には回動軸
2を回動して温度検出器1a〜1dを回動移動する走査
駆動部3を有しており、走査駆動部3の駆動により回動
軸2を中心に可動部4ごと回動して各温度検出器1a〜
1dにより温度測定を行うことができる。
【0024】また、温度検出器1a〜1dは、図2に示
すように、複数個の焦電型薄膜熱検出素子(熱検出素
子)5aからなる熱検出素子群5、熱検出素子群5の受
光側に設けられた赤外透過レンズ6、赤外透過レンズ6
を介し熱検出素子群5へ入射する赤外線の通路を開閉す
るチョッパ7およびチョッパ7の温度を検出する基準温
度検出手段8よりなるセンサ部9と、チョッパ7の開閉
を制御しかつ各熱検出素子5aからの出力信号および基
準温度検出手段8よりの検出信号を処理する制御処理部
10と、制御処理部10の信号を温度データに演算処理
する温度演算部11とより構成している。そして、制御
処理部10の信号によってチョッパ7の開閉動作を行な
い、この開閉動作で赤外透過レンズ6を介して検出素子
群5に到達する赤外線の量を変化させ、この変化量に相
当する熱検出素子群5の出力信号を制御処理部10にお
いて基準温度検出手段8の信号とともに処理し、温度演
算部11において温度変換するようにしている。
【0025】(実施例2)図3に示すように、温度検出
器1a〜1dは、各々の視野角が重複せず異なる範囲を
受け持つ角度に傾斜して配置したものでる。
【0026】(実施例3)図4は、前記した温度検出器
1a〜1dに用いられる熱検出素子群5の素子配置の例
を示す外観斜視図である。8個の熱検出素子5aを直線
状の1次元に配置させたものである。この場合、温度検
出器1a〜1dの設置方向は各熱検出素子群5の列が回
動軸2に平行になるようにしても、回動軸2から一定角
度傾けるようにしてもよい。また、図5(a)に示すよ
うに、熱検出素子群5の列のみ回動軸2から一定角度傾
けて設けもよい。この場合には、傾け方により、測定順
と任意平面における視野領域は図5(b)のようにな
り、回動軸2の方向における入射光の不感領域(隣合う
熱検出素子5aどうしの隙間)をなくすることが可能に
なる。なお、図5(b)の視野領域内の数字は各熱検出
素子5aの測定順を表す。
【0027】(実施例4)図6(a)は実施例4の視野
角を示した要部図面であり、Aは、垂直軸からθ1 の傾
斜を有する一方のセンサ部(主センサ部9)の熱検出素
子群5と赤外透過レンズ6による温度測定領域を示し、
またBは、主センサ部9に併設された他方のセンサ部
(副センサ部9´(点線))の熱検出素子群5´と赤外
透過レンズ6´による温度測定領域を示している。熱検
出素子群5、5´の視野角と死角がともにθαであれ
ば、主センサ部9はその熱検出素子群5が有する不感領
域分(温度測定領域Bに相当)、すなわち、角度θαだ
けさらに傾斜させて副センサ部9´を設けることによ
り、お互いの死角を打ち消し、熱検出素子群5の列方向
の不感領域をなくすることができる。なお、図6(b)
に示すように、一方の温度検出器1aに同じ熱検出素子
群5を有する他方の温度検出器1a´をθα傾斜させ重
ね合わせて設けてもよい。
【0028】(実施例5)図7に示すように、熱検出素
子群5は、直線軸上に2列に配列し、かつれぞれの熱検
出素子5aが千鳥模様に配置されるようにしたものであ
り、これにより、回動測定時、熱検出素子5aの列方向
において、隣合う熱検出素子5a間の隙間をなくするこ
とができ、1つのセンサ部で不感領域をなくすることが
できる。
【0029】(実施例6)図8は実施例5における図7
の熱検出素子群5をA方向からみたときの視野角を示し
たものである。すなわち、熱検出素子5aが2列に配置
されているので計測に際しては列間の隙間(絶縁距離)
によって計測のずれがTだけ生ずる。なお、このずれは
前記実施例4においても生じている。また、図9(a)
は実施例5の千鳥模様の熱検出素子群5を用いた温度検
出装置における熱検出素子群5と回動軸2との関係を示
したもので、図9(b)は同図(a)に示す温度検出器
1aが回動軸2を中心に回動したときの、測定順と任意
平面における視野領域を示したものである。図8に示し
たずれTが熱検出素子5aごとに生じている。なお、視
野領域内の数字は測定順を表す。
【0030】本実施例6においては、実施例1〜5での
複数の温度検出器1a〜1bをある一定速度で回動さ
せ、同時にチョッパ7の開閉動作を行って温度検出し、
これら温度検出器1a〜1bの信号を図10に示す送信
手段12によって熱画像合成処理部13に入力すること
により、図5(b)または図9(b)のような2次元熱
画像を得ることができる。
【0031】(実施例7)図11(a)は実施例7の要
部ブロック図であり、熱画像合成処理部13には、2次
元熱画像における各熱検出素子5ごとの回動時に発生す
る計測タイミングの時間ずれを補正する時間軸補正手段
13aと、この時間軸補正手段13aの信号によって前
記2次元熱画像を合成2次元熱画像にする合成部13b
とを設けている。
【0032】すなわち、同図おいて、熱検出素子群5で
の検出信号は基準温度検出手段8からの信号とともに制
御処理部10に入力され増幅あるいはノイズ除去され
る。制御処理部10にて増幅あるいはノイズ除去された
信号は、温度演算部11にて温度変換される。温度演算
された温度データは、熱画像合成処理部13内の合成部
8bにおいて、時間軸補正手段13aの信号を入力し時
間軸補正されて合成2次元熱画像にされる。ここで、時
間軸補正手段13aについてより詳しく説明する。本発
明における温度検出器1a〜1dは前述したように、必
ずしも熱検出素子群5が回動軸2に平行に配置されてい
るとは限らず、温度検出器1a〜1dの計測タイミング
ごとの視野領域すなわち被検出範囲は回動軸2に平行に
は区切られない(図5(b))。また、実施例6に記載
したような理由から被検出範囲が熱検出素子5aの配置
によりずれる場合もある(図9(b))。
【0033】しかし、温度検出器1a〜1dが回動動作
をある程度の時間行いながら計測し続ければ、異なるタ
イミングではあってもおおむね回動軸2と平行に区切ら
れる範囲の温度分布が測定される。この異なるタイミン
グをあらかじめ把握しておき、2次元熱画像において熱
検出素子5aごとの、回動軸2と垂直方向の位置すれが
ない画像に修正するのが時間軸補正手段13aである。
なお、図11(b)のように温度検出器1a〜1dごと
に時間軸補正手段13aを設け、回動軸2と垂直方向の
位置ずれのない画像に修正した後、合成部13bにて合
成2次元熱画像を作成してもよい。
【0034】図12(a)は、同図(b)すなわち、図
5に示した視野領域の2次元熱画像を時間軸補正手段8
aを用いて合成2次元熱画像にしたものである。図13
(a)は、同図(b)すなわち、図9に示した視野領域
の2次元熱画像を時間軸補正手段13aを同様に用いて
合成2次元熱画像にしたものである。なお、枠内の数字
は測定順を表す。
【0035】(実施例8)図14は、実施例2の温度検
出器1a〜1dのそれぞれの受け持ち視野角の具体例を
示したもので、回動軸2方向においてθの角度を40゜
とすると1つの温度検出器1aが受け持つべき視野角1
4は10゜となる。ここで、図7に示した16個の熱検
出素子5aを持つ温度検出器の光学系を視野角10゜に
設計すれば1つの熱検出素子5aの受け持つ視野角はお
おむね0.625゜になる。回動軸2と垂直方向の視野
角についても0.625゜となるように光学系を設計し
たならば、50m先においては54cm×54cmとい
う小範囲15を1つの熱検出素子5aが受け持つことに
なり、比較的小さな熱物体でも周囲の温度と平均化され
ることなく正確な温度を得ることができる。一方、従来
の温度検出装置による視野範囲は図20、図21に示す
ように、例えば、アレイセンサ(熱検出素子群)101
が1次元8個で視野角40°を受け持つ様に設計された
温度検出器100であれば、焦電型熱検出素子(熱検出
素子)101aの受け持ち画角は5°となる。熱検出素
子101aの列と垂直方向の視野角を1゜となるように
光学系を設計したならば、50m先においては 437
cm×87cmという範囲103を1つの熱検出素子1
01aが受け持つことになり、比較的小さな熱物体(例
えば50cm×50cm)が存在しても周囲の温度と平
均化され、正確な温度を得ることができない。
【0036】(実施例9)図15は実施例8の温度検出
器1a〜1dを回動軸2を中心に回動させたときに任意
の距離の平面ABCDにおいて、温度検出器1a、1b
の各熱検出素子5aが受け持つ範囲の合成2次元熱画像
を示したものである。回動軸2から離れるに従って、合
成2次元熱画像中の各熱検出素子5aが受け持つ範囲は
広がつている。また、図16は、図15の平面ABCD
を200のアドレス領域に区切りなおして示したもので
ある。なお、A1、A2、……A200は領域番号であ
る。
【0037】本実施例9は、図17に示す熱画像合成処
理部13内に合成2次元熱画像を特定の平面アドレス領
域に区切るアドレス分割手段13cと、平面アドレス領
域ごとの温度を演算するアドレス温度演算手段13dと
を設けたもので、これによって、各熱検出素子5aの受
け持つ視野角と温度検出器1a、1bの回動から得られ
る図15のゆがんだ領域のある合成2次元熱画像から、
図16に示す一様なアドレス領域の合成2次元熱画像を
得ることができ、アドレス領域ごとの温度測定が可能と
なり、合成2次元熱画像の平面上の温度分布や最高温度
領域を正確に知ることができる。
【0038】(実施例10)図18に示すように、実施
例9の熱画像合成処理部13に、さらに任意の設定温度
以上の温度データが存在する平面アドレス領域の位置を
判断するアドレス位置演算手段13eと、アドレス位置
演算手段13eによって判定された領域が火災であると
認識する火災検知部13fとを設けたもので、特定温度
を示すアドレス領域が火災であることを知ることがで
き、火源位置をアドレス領域単位で明かにすることがで
きる。
【0039】(実施例11)また、図19に示すよう
に、実施例9の火災検知部13fに代わって、アドレス
位置演算手段13eによって判定された領域が火災の前
ぶれであると認識する火災予知部13gを設けたもの
で、火災の前触れ位置をアドレス領域単位で認識でき、
火災を未然に防止することが可能になる。
【0040】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の請求項1記載の発明は、熱検出素子群、赤
外透過レンズ、チョッパおよび基準温度検出手段からな
るセンサ部と、制御処理部と、温度演算部とを備えた温
度検出器を有し、少なくとも前記センサ部を複数個同一
平面上に同一方向に配置させた可動部と、前記可動部と
ともに前記センサ部を回動させる走査駆動部を有する構
成としたもので、これによって、センサ部または温度検
出器を複数列並べた方向の広範囲を遠距離にわたり、し
かも小範囲の領域の温度検出が可能になる。
【0041】また、請求項2記載の発明は、前記センサ
部をそれぞれ異なる視野範囲を受け持つ角度に傾斜して
配置することにより、さらに広い幅の範囲域の温度が測
定できる。
【0042】また、請求項3記載の発明は、前記センサ
部を、直線軸上に1次元配置された熱検出素子群を有す
る構成とすることにより、熱検出素子の列方向に沿った
ライン状の範囲の温度分布が測定可能になる。
【0043】また、請求項4記載の発明は、前記センサ
部を、直線軸上に配置した熱検出素子群を有する主セン
サ部と、前記熱検出素子群の直線軸方向における各熱検
出素子間の不感領域を視野とする熱検出素子群を内蔵し
たもう一つの副センサ部を併設して構成することによ
り、熱検出素子群の列方向の不感領域をなくすることが
できる。
【0044】また、請求項5記載の発明は、上記センサ
部を、直線軸上に2列に配列し、かつれぞれの熱検出素
子を千鳥模様に配置した熱検出素子群を有する構成とす
ることにより、センサ部の回動時、熱検出素子列方向に
おいて、隣合う熱検出素子間の隙間をなくすることがで
き、1つのセンサ部で不感領域をなくすることができ
る。
【0045】また、請求項6記載の発明は、上記各構成
の可動部を一定の速度で回動させ、温度検出器の計測に
よる温度演算部からの信号を入力することによって2次
元熱画像を得る熱画像合成処理部を設けて構成すること
により、個々の温度検出器における2次元熱画像を得る
ことができる。
【0046】また、請求項7記載の発明は、上記熱画像
合成処理部に、時間軸補正手段と、合成部とを設けるこ
とにより、計測タイミングの時間ずれによる2次元熱画
像の歪をなくした合成2次元熱画像を得ることができ
る。
【0047】また、請求項8記載の発明は、上記熱画像
合成処理部に、アドレス分割手段と、アドレス温度演算
手段とを設けることによって、合成2次元熱画像の大き
さが拡大しても区切られたアドレス領域ごとおよび平面
領域全体の温度状態の把握が可能になる。
【0048】また、請求項9および10記載の発明は、
上記アドレス温度演算手段によって、平面アドレス領域
ごとの平均温度及び最高温度を演算し、合成2次元熱画
像の平面上の温度分布や最高温度領域を測定するように
したものであり、平面領域全体の温度分布またはアドレ
ス領域の最高温度を検知することができる。
【0049】また、請求項11記載の発明は、請求項8
記載の熱画像合成処理部に、アドレス領域の位置を判断
するアドレス位置演算手段を設けることによって、特定
温度を示すアドレス領域の位置を明かにすることができ
る。
【0050】また、請求項12および13記載の発明
は、請求項11記載の熱画像合成処理部に、アドレス領
域が火災であると認識する火災検知部またはアドレス領
域が火災の前ぶれであると認識する火災予知部を設ける
ことによって、特定温度を示すアドレス領域が火災であ
るとか、火災の前触れであることをアドレス領域単位で
位置の確認ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の温度検出装置の外観斜視図
【図2】同実施例1の温度検出器の内部構成を示す要部
斜視図
【図3】同実施例2の温度検出装置の正面図
【図4】同実施例3の熱検出素子群の外観斜視図
【図5】(a)は同実施例3における温度検出装置の熱
検出素子群と回動軸との位置関係を説明するための図 (b)は(a)の熱検出素子群を回動したときの各熱検
出素子の視野範囲を順番を付けて示した図
【図6】(a)は同実施例4の2つのセンサ部を互いに
傾斜させて設置した場合の各視野角を説明するための図 (b)は同実施例4の2つの温度検出器を互いに傾斜さ
せて設置した要部外観斜視図
【図7】同実施例5の熱検出素子群の外観斜視図
【図8】同実施例6の熱検出素子群の配列による視野角
のずれを説明するためのセンサ部を側面より示した図
【図9】(a)は同実施例6の温度検出装置の熱検出素
子群と回動軸との位置関係を示した図 (b)は(a)の熱検出素子群を回動したときの各熱検
出素子の視野範囲を順番を付けて示した図
【図10】同実施例6の各温度検出器を熱画像合成処理
部に接続して構成した図
【図11】(a)は同実施例7の温度検出装置のブロッ
ク図 (b)は同温度検出装置の他のブロック図
【図12】(a)は同実施例7の合成2次元熱画像の図 (b)は同実施例7の合成前の2次元熱画像の図
【図13】(a)は同実施例7の合成2次元熱画像の図 (b)は同実施例7の合成前の2次元熱画像の図
【図14】同実施例8の温度検出器の視野角を説明する
ための図
【図15】同実施例9の温度検出装置によって測定され
た平面視野範囲の合成2次元熱画像の図
【図16】同実施例9の合成2次元熱画像を所定領域に
区切った平面アドレス領域の図
【図17】同実施例9の温度検出装置のブロツク図
【図18】同実施例10の温度検出装置のブロツク図
【図19】同実施例11の温度検出装置のブロツク図
【図20】従来の温度検出装置の要部を説明するための
斜視図
【図21】同温度検出装置の視野角を説明するための図
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d 温度検出器 3 操作駆動部 4 可動部 5 熱検出素子群 5a 焦電型薄膜熱検出素子(熱検出素子) 6 赤外透過レンズ 7 チョッパ 8 基準温度検出手段 10 制御処理部 11 温度演算部 13 熱画像合成処理部 13a 時間軸補正手段 13b 合成部 13c アドレス分割手段 13d アドレス温度演算手段 13e アドレス位置演算手段 13f 火災検知部 13g 火災予知部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出口 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の焦電型薄膜熱検出素子(以下、熱
    検出素子と略す)からなる熱検出素子群とこの熱検出素
    子群と一対に設けられる赤外透過レンズとこの赤外透過
    レンズを介し前記熱検出素子群へ入射する赤外線の通路
    を開閉するチョッパとこのチョッパの温度を検出する基
    準温度検出手段とからなるセンサ部と、前記チョッパを
    制御しかつ前記熱検出素子からの出力信号および前記基
    準温度検出手段よりの検出信号を処理する制御処理部
    と、この制御処理部の信号を温度データに演算処理する
    温度演算部とを備えた温度検出器を有し、少なくとも前
    記センサ部を複数個同一平面上に同一方向に配置させた
    可動部と、この可動部とともに前記センサ部を回動させ
    る走査駆動部を具備した温度検出装置。
  2. 【請求項2】センサ部が、同一方向ではなく、それぞれ
    異なる視野範囲を受け持つ角度に傾斜して配置された請
    求項1記載の温度検出装置。
  3. 【請求項3】センサ部が、直線軸上に1次元配置された
    熱検出素子群を有する請求項1または2記載の温度検出
    装置。
  4. 【請求項4】センサ部が、直線軸上に1次元配置された
    熱検出素子群を有する主センサ部と、前記熱検出素子群
    の直線軸方向における各熱検出素子間の不感領域を視野
    とする熱検出素子群を内蔵したもう一つの副センサ部を
    併設してなる請求項1または2記載の温度検出装置。
  5. 【請求項5】センサ部が、直線軸上に2列に配列され、
    かつそれぞれの熱検出素子が千鳥模様に配置された熱検
    出素子群を有する請求項1または2記載の温度検出装
    置。
  6. 【請求項6】可動部を一定の速度で回動させ、温度検出
    器の計測による温度演算部からの信号を入力することに
    よって2次元熱画像を得る熱画像合成処理部を設けた請
    求項1、2、3、4、または5記載の温度検出装置。
  7. 【請求項7】熱画像合成処理部には、2次元熱画像にお
    ける各熱検出素子ごとの回動時に発生する計測タイミン
    グの時間ずれを補正する時間軸補正手段と、この時間軸
    補正手段の信号によって前記2次元熱画像を合成2次元
    熱画像にする合成部とを有する請求項6記載の温度検出
    装置。
  8. 【請求項8】熱画像合成処理部に、合成2次元熱画像を
    特定の平面アドレス領域に区切るアドレス分割手段と、
    前記平面アドレス領域ごとの温度を演算するアドレス温
    度演算手段とを付加した請求項7記載の温度検出装置。
  9. 【請求項9】アドレス温度演算手段は、平面アドレス領
    域ごとの平均温度を演算し、合成2次元熱画像の平面上
    の温度分布を測定するようにした請求項8記載の温度検
    出装置。
  10. 【請求項10】アドレス温度演算手段は、平面アドレス
    領域ごとの最高温度を演算し、合成2次元熱画像の平面
    上の最高温度領域を測定するようにした請求項8記載の
    温度検出装置。
  11. 【請求項11】熱画像合成処理部に、任意の設定温度以
    上の温度データが存在する平面アドレス領域の位置を判
    断するアドレス位置演算手段を付加した請求項8記載の
    温度検出装置。
  12. 【請求項12】熱画像合成処理部に、アドレス位置演算
    手段によって判定された領域が火災であると認識する火
    災検知部を付加した請求項11記載の温度検出装置。
  13. 【請求項13】熱画像合成処理部に、アドレス位置演算
    手段によって判定された領域が火災の前ぶれであると認
    識する火災予知部を付加した請求項11記載の温度検出
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015222260A (ja) * 2013-05-17 2015-12-10 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブアメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America 熱画像センサ、及び、空気調和機
WO2016170734A1 (ja) * 2015-04-24 2016-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 加熱調理器

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