JPH09159331A - 製氷方法及び製氷装置並びに製氷に伴う発生余熱を熱源とする温水蓄熱方法 - Google Patents

製氷方法及び製氷装置並びに製氷に伴う発生余熱を熱源とする温水蓄熱方法

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JPH09159331A
JPH09159331A JP34555295A JP34555295A JPH09159331A JP H09159331 A JPH09159331 A JP H09159331A JP 34555295 A JP34555295 A JP 34555295A JP 34555295 A JP34555295 A JP 34555295A JP H09159331 A JPH09159331 A JP H09159331A
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ice
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Tatsu Shirato
達 白▲土▼
Hideo Inaba
英男 稲葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地球環境に悪影響を与えない製氷装置を提供
する。 【解決手段】 マイナス温度の低温空気を冷媒として、
槽底より噴射ノズルを介して水中に噴射し、上昇する微
細低温空気泡群と水とを直接接触させ熱交換することに
より、微細氷片群を生成させ、生成した氷・水スラリー
から氷片を分離・収集することを特徴とする製氷方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイナス温度の低
温空気を冷媒として水と直接熱交換して生成した氷・水
スラリーから氷片を分離・収集する製氷方法及び製氷装
置並びに製氷に伴う発生余熱を熱源とする温水蓄熱方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な製氷方法は、フロンやア
ンモニア等の蒸気冷媒を用いた蒸気圧縮式冷凍機、蒸気
冷媒の吸収剤を用いた吸収式冷凍機や吸着剤を利用した
吸着式冷凍機による冷凍作用によるものが主である。
【0003】製氷装置の冷熱源発生器としてのこれらの
冷凍機は、いずれも地球温暖化ガスやオゾン層破壊ガス
等の大気汚染・破壊ガス、吸収物質や吸着剤等の土壌・
河川汚染物質などの環境負荷の大きな物質が使用されて
いる。また、ある種の冷媒は、人体に有害であり、更に
爆発の危険性のあるものもある。早急に環境負荷が小さ
く、かつ安全な冷媒の開発と、その冷凍機への利用が全
世界的に要望されている現状である。
【0004】前記冷凍機を使用した製氷方法としては、
冷却管上に氷層を形成させるアイスオン製氷による間接
製氷法、二重円管の外管側に冷媒やブラインを流して、
内管流動水を過冷却状態として管外に流出させ製氷する
流動過冷却水法、及び高圧液冷媒を水層に直接吹き込ん
で、その蒸発潜熱で微細な氷を生成する直接接触製氷法
等がある。
【0005】前記アイスオン製氷法は、冷却管上に生成
した氷層の熱抵抗のために、低熱効率の製氷運転や氷の
融解による冷熱生成時の温熱媒体の流動方法が高効率運
転上の問題点となる。また、流動過冷却水法は、その過
冷却状態不安定性のために過冷却度を大きくとれず、低
効率運転となり、その上管内での氷発生防止システムや
氷による管閉鎖除去システムも必要となる。更に、冷媒
の直接接触製氷法は、高価な冷媒の氷片への付着流失や
冷媒の漏れ等が大きな問題となる。
【0006】また、冷凍システムの凝縮器からの凝縮熱
を熱源とした温水生成器が、最近冷凍システム全体の高
効率化を図るために蓄熱槽と併用することが注目されて
いる。この場合には、蒸気冷媒をシェル・チューブ型熱
交換器等を介して温水を製造するもので、熱効率が悪
く、また熱交換器の設備費が高価となる欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来行
われている各製氷方法には、冷媒の管理、効率の低減や
設備の複雑化等多くの問題があった。
【0008】本発明は、前記従来法に見られる問題点を
排除するために、環境に全く問題のない低温空気と水か
ら氷を生成する製氷方法及び製氷装置並びに低温空気を
作る際に発生する高温空気を熱源とした温水蓄熱方法を
提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため種々実験研究の結果、冷媒に低圧・低温
空気を用い、その浮力に基づく水との直接接触熱交換に
より小さな氷片を連続的に生成することにより、安価な
製氷機により高能率で氷・水スラリーを製造できること
を見いだした。この発明は、この知見に基づいて、次の
ように完成したものである。
【0010】(1) 本発明の製氷方法は、マイナス温
度の低温空気を冷媒として、槽底より噴射ノズルを介し
て水中に噴射し、上昇する微細低温空気泡群と水とを直
接接触させ熱交換することにより、微細氷片群を生成さ
せ、生成した氷・水スラリーから氷片を分離・収集する
ことを特徴とする。
【0011】(2) 前記(1)の製氷方法において、
空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を渦流発生器に通
して高速渦流として得た低温空気を冷媒とすることを特
徴とする。
【0012】(3) 前記(2)の製氷方法において、
空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を渦流発生器に通
して冷媒用低温空気を作る際に発生する高温空気を熱源
として、温水蓄熱槽の下部に設けた疎水性フイィルタを
介して水中に吹き込み、上昇する微細高温空気泡群と水
とを直接接触させ熱交換することにより温水化する蓄熱
方法。
【0013】(4) 本発明の製氷装置は、槽底に低温
空気を吹き込む噴射ノズルを設け、上部に氷・水スラリ
ーがオーバーフローする排出口と給水設備を有し、天井
に排気口を設けてなる製氷槽の前記排気口と空気圧縮機
との間、前記空気圧縮機に付設した貯蔵タンクの出側と
渦流発生器との間、前記渦流発生器の低温空気出口と噴
射ノズルの間をそれぞれ配管により接続し、貯氷槽と貯
水槽を備えた氷・水スラリー分離機を前記排出口に対向
して設け、貯水槽の冷水を前記製氷槽に循環させるため
の配管を槽底に開口してなり、槽内を上昇する微細低温
空気泡群と水とを直接接触させ熱交換して製氷すること
を特徴とする。
【0014】(5) 前記(4)記載の製氷装置におい
て、渦流発生器の高温空気排出口と温水蓄熱槽の下部に
設けた疎水性フィルタ下に形成した高温空気貯め空間と
の間を配管により接続した温水蓄熱槽を付設したことを
特徴とする製氷装置。
【0015】(6) 前記(4)記載の製氷装置におい
て、低温空気を吹き込む噴射ノズルは、合成樹脂製円筒
に逆テーパ状細孔からなる噴射孔の複数個を設けて構成
され、先端部分の外周を疎水性のテフロン系樹脂膜で被
覆してなることを特徴とする製氷装置。 (7) 前記(4)記載の製氷装置において、低温空気
を吹き込む噴射ノズルは、合成樹脂製円筒に逆テーパ状
細孔からなる噴射孔の複数個を設けて構成され、先端部
分の外周を疎水性のテフロン系樹脂膜で被覆してなり、
低温空気供給口に可撓性合成樹脂チューブを接合し、低
温空気の噴射時に噴射ノズルに振動が発生することを特
徴とする請求項4記載の製氷装置。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図1に基づいて説明す
る。図は製氷システムを示す説明図で、その製氷装置1
は底部が解放された隔壁6により区画された製氷室1a
と給水設備4を有する補給水槽1bからなり、製氷室1
aの底面には低温空気の噴射ノズル2が設けられ、周壁
上部には氷・水スラリー26が流出する排出口3が突設
され、天井には排気ファン5が設けられている。
【0017】前記噴射ノズル2は多数の細孔(噴射孔)
が上下方向に向けて穿設され、下から吹き込まれる低温
空気を製氷室1a内の水23中に微細低温空気泡群とし
て噴出し得るものであれば、その構造は限定されない。
しかし、この噴射ノズル2で問題となるのは着氷による
噴射孔の閉鎖であり、これを回避するよう構成する必要
がある。また、微細低温空気泡群と水との直接熱交換の
効率促進のため、極力噴射孔径を小さくし、微細な低温
空気泡群を発生させる必要がある。この際、空気流動抵
抗の問題があり、あまり噴射孔径を小さくすることは得
策でなく最適な噴射孔径がある。また、噴射ノズル2
は、製氷室1a内の水量により、その設置数が変わり、
水量に見合った微細低温空気泡群を発生させ、水との熱
交換を効率よく行うことが望ましい。
【0018】発明者らの実験によれば、図2(A)、
(B)に示すように、例えばアクリル樹脂等の合成樹脂
製円筒の中心と特定の円周上に複数個の細孔からなる噴
射孔27を設ける。そして、先端部分の外周に疎水性の
テフロン系樹脂被覆層28を形成し、また、円周上に配
置された噴射孔群の外側に空気封入円環溝30を設けて
断熱し、ノズル円筒表面の低温化による着氷を防止する
ように構成することが望ましい。また、図3(A)、
(B)に示す場合は、前記図2(A)、(B)に示す噴
射ノズルと基本的に同じ構成からなるが、噴射孔27の
開口部を逆テーパ形状として広げ、着氷防止の効果の向
上を図った点が異なる。なお、前記着氷を防止するため
の他の手段として、噴射ノズルをナイロン等の可撓性チ
ューブにより接続し、該チューブを通して送られる低温
空気により噴射ノズルに振動を与えることが有効であ
る。ノズル形状を寸法的に例示すと、直径15mm、長
さ15mmの円筒で、中心に1個と半径5mmの円周位
置に60度の角度で6個の直径1mmの細孔を設け、各
細孔の1mm外周側に厚さ1mmの空気封入円環溝30
を設ける。
【0019】排出口3の下方に対向して氷水分離機13
が設置される。この氷水分離機13は氷・水スラリーか
ら氷を分離・収集し得るものであれば、形式は問わな
い。図1には、ウエッジメッシュベルトコンベアで構成
した装置を示した。該ベルトコンベアは、氷・水スラリ
ー26が落下する側を低く、分離した氷片25を送る側
を高く傾斜して設置されており、前記落下点側の下方に
貯水槽14を、氷片25の落下側に貯水槽14を設置す
る。そして、製氷装置1の前記噴射ノズル2を設置した
槽底の複数箇所に水噴射ノズル17を取り付け、該水噴
射ノズル17と貯水槽14の間を配管16で接続し、回
収した冷水を製氷室1bに循環して使用するように構成
する。
【0020】また、氷水分離機13の他の装置例を図4
に示す。これは、ウエッジワイヤドラムから構成され、
ドラムの下方には貯水槽14が設置され、またドラムに
沿って設けた掻き板31により掻き落とされた氷片を収
容する貯氷槽15が設置される。この場合も、製氷装置
1の水噴射ノズル17と貯水槽14の間を配管16で接
続し、回収した冷水を製氷室1bに循環して使用するよ
うに構成する。
【0021】排気ファン5は配管9により低圧の空気圧
縮機7に接続する。なお、製氷装置1及び氷水分離機1
3を断熱低温室21内に納め、製氷効率を向上させる場
合には、前記配管9の途中に空気熱交換器22を設け、
製氷室1bから排出される低温空気と室内空気との熱交
換を行い、断熱低温室21内の低温化を図る。
【0022】空気圧縮機7により作られた圧縮空気は貯
蔵タンク8に貯蔵されるが、該貯蔵タンク8と渦流発生
器10との間を流量調整弁29を介して配管11により
接続する。そして、送入した空気を高速渦化することに
より冷気と熱気が発生する仕組みの渦流発生器10の低
温空気出口と前記噴射ノズル2との間を配管12により
接続する。
【0023】更に、渦流発生器10の高温空気排出口
は、断熱材で被覆された温水蓄熱槽18の下部に設けた
疎水性フィルタ19下に形成した高温空気貯め空間32
に配管20により接続する。
【0024】図1に示す製氷装置全体の低温維持は、例
えば厚さ150mm程度の断熱材を使用した断熱低温室
21内に製氷装置1を設置し、極力周囲環境からの入熱
を防ぎ、その低温室内の冷却は、排気ファン5から排出
されるほぼ零度の低温空気を空気熱交換器22に通して
行われる。また、温水蓄熱槽18からの製氷装置1への
熱負荷防止のために、温水蓄熱槽18は断熱低温室21
の外に設置する。
【0025】製氷装置1内での製氷量の制御は、空気圧
縮機7に付設した貯蔵タンク8の吐出口に設けた流量調
整弁29の調整により行う。なお、空気圧縮機7により
圧縮された吐出空気は高温化しており、製氷効率の低下
を招くため、製氷装置1の排気ファン5から排出される
ほぼ零度の低温空気を配管9により空気圧縮機7の吸入
口に送入し、この低温空気を圧縮することにより、吐出
空気温度の低下を図る。
【0026】貯蔵タンク8内の圧縮空気は配管11を経
て渦流発生器10に送られ、ここで発生するマイナス1
0℃以下に冷却された低温空気は配管12を経て噴射ノ
ズル2を通して製氷室1a内の水23中に噴射する。噴
射された低温空気は、空気流速9m/s以上で気柱を形
成し、気柱の振動により粒径0.3〜5mm程度の微細
低温空気泡24群を形成し水層内を上昇する。
【0027】前記のごとく微細低温空気泡24群が水層
内を上昇する間に、気泡近傍の水を冷却し、0℃〜−
0.9℃の過冷却状態の水膜を低温空気泡周囲に形成
し、気泡の振動等の機械的刺激を結晶生成核として、厚
さ1〜5μm、直径1〜5mm程度の円盤形状の氷片が
生成する。生成した氷片は、お互いに接触合体して綿状
に成長し、その浮力と上昇する空気泡群の揚力により、
大きくなった氷片は水面近くへ運ばれる。
【0028】前記氷片の浮力と上昇する気泡群の揚力に
より、発生する上昇流れは、その質量バランスにより製
氷室1aの水層内に下降流を生じ、浮上した氷片の一部
は製氷室底部に運ばれ、そこに滞留した氷は氷塊となっ
て膨張し、噴射ノズル2を徐々に閉鎖するようになる。
【0029】前記氷塊による噴射ノズル2の閉鎖を防止
するために、氷・水スラリーを分離した後、貯水槽14
に収集された水を水噴射ノズル17を介して噴射させる
ことにより、製氷室1a内の水層に上向きの循環流を形
成し、氷片の下降を防ぐことができる。この水噴射ノズ
ル17からの水噴射による循環流は氷・水スラリーの排
出口3からのオーバフローを援助する作用がある。
【0030】製氷装置1の排出口3からオーバフローし
た氷・水スラリー26は、氷水分離機13に落下する
と、水分はウエッジメッシュを通して貯水槽14に回収
され、ベルト上に残った氷片はベルトの回転により運ば
れ、ベルト先端より落下して貯氷槽15に収集される。
この際、水と氷を十分に分離するにはベルトの回転速度
を選ぶ必要がある。
【0031】一方、渦流発生器10で発生した70〜9
0℃の高温空気は、温水蓄熱槽18の疎水性フィルタ1
9を通して水中に微細な高温空気泡群となり、上昇する
間に水との直接熱交換により温水ができる。前記疎水性
フィルタ19は、微細な高温空気泡を生成するために、
例えば繊維状の四フッ化エチレン樹脂を膜状に成形した
もので構成する。そして、その疎水性フィルタの変形を
防止するため、フィルタの両面を1mm目の耐食性金網
に挟み込んで保持する。
【0032】疎水性フィルタを通過した高温空気は、直
径0.1〜4mm程度に微細化され、その接触面積がか
なり大きくなり、微細高温空気泡群の撹拌混合による水
との直接接触熱交換により、高能率に温水を得ることが
できる。
【0033】前記疎水性フィルタ19の下に形成される
高温空気貯め空間32は、疎水性フィルタ19の全面に
高温空気を万遍なく通して水層全体に均一に微細な高温
空気泡を発生させるためである。この場合、上方の水層
からフィルタを通して高温空気貯め空間32に漏水する
のを防止するため、フィルタは疎水性を有する繊維状の
四フッ化エチレン樹脂を膜状に成形したものを使用する
ことが望ましい。この疎水性フィルタによれば、150
cmの水位まで水の漏えいを防止することができる。
【0034】前記のごとく本発明によれば、環境に悪影
響を与えない低圧空気と水を熱媒体として、直接に高熱
効率で製氷できると共に、製氷に伴って発生する高温空
気を熱源として高効率で温水を作ることができる。ま
た、分離後は運搬性のよい微細な氷片が得られるが、こ
の微細氷片を基に大きな氷塊をつくるための設備を付設
し、氷片から氷塊を作ることもできる。
【0035】
【実施例】 実施例1 図1に示す製氷装置において、排気ファン5から送られ
る0℃近くの空気を圧縮機7により圧縮した温度13〜
15℃、圧力3.2〜7.2kg/cm2の圧縮空気を
渦流発生器10に入れ、高速渦流化して冷風出口から得
られた低温空気とその温度及び熱風排出口から得られた
高温空気とその温度の関係を調べた。その結果を表1に
示す。なお、この際装置周囲の環境温度は10±2℃と
した。
【0036】
【表1】
【0037】実施例2 前記実施例1により得られた表1に示す各低温空気を、
口径1mm、噴射口数7個からなる噴射ノズルにより、
製氷装置1の水層内へ噴射した場合の空気泡群の大きさ
を高速ビデオからの画像により計測した結果、気泡径
0.3〜4.8mm(平均径3.2mm)であった。そ
して、高速ビデオ画像解析により、これらの空気泡群か
ら水層中に平均厚さ2.6μm、平均径2.7mmの氷
片が得られたことを確認した。図5に、渦流発生器の入
口空気圧力と生成氷量との関係を示した。この図より、
入口空気圧力にほぼ比例して生成氷量が増し、空気圧力
7.2kg/m2では1時間当たり18kgの氷片が得
られることがわかる。
【0038】実施例3 前記表1で得られた各高温空気を、容量0.02m3の
高温蓄熱槽の底部に形成した高温空気貯め空間32に送
り、疎水性フィルタを通して平均径2.8mmの微細な
高温空気泡として水層中を上昇させ、その間初期温度1
0℃の水との直接熱交換により水温の上昇を図った。そ
して、渦流発生器の入口空気圧力と最終水温が50℃に
達する蓄熱完了時間との関係を調べた。その結果を図6
に示す。この図から、入口空気圧力が増すに従って蓄熱
完了時間は急激に短くなり、空気圧力7.2kg/m2
では6.2時間で完了することがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、低温空気を熱媒体とし
て水との直接熱交換により、製氷を行うと共に、製氷に
伴う発生余熱を熱源として温水蓄熱ができるので、環境
を悪化させることなく、かつ低コストで製氷できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施による製氷システムの概略を示す
説明図である。
【図2】本発明の実施による低温空気を噴射するための
噴射ノズルの拡大説明図で、(A)は平面図、(B)は
縦断正面図である。
【図3】本発明の他の実施による低温空気を噴射するた
めの噴射ノズルの拡大説明図で、(A)は平面図、
(B)は縦断正面図である。
【図4】本発明の他の実施による氷水分離機を示す説明
図である。
【図5】渦発生器の入口空気圧力と生成氷量との関係を
示すグラフである。
【図6】渦発生器の入口空気圧力と温水蓄熱槽の蓄熱完
了時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 製氷装置 1a 製氷室 1b 補給水槽 2 噴射ノズル 3 排出口 4 給水設備 5 排気ファン 6 隔壁 7 圧縮機 8 貯蔵タンク 9、11、12、16、20 配管 10 渦流発生器 13 氷水分離機 14 貯水槽 15 貯氷槽 17 水噴射ノズル 18 温水蓄熱槽 19 疎水性フィルタ 21 断熱低温室 22 空気熱交換器 23 水 24 微細低温空気泡 25 氷片 26 氷・水スラリー 27 噴射孔 28 テフロン系樹脂被覆層 29 流量調整弁 30 空気封入円環溝 31 掻き板 32 高温空気貯め空間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイナス温度の低温空気を冷媒として、
    槽底より噴射ノズルを介して水中に噴射し、上昇する微
    細低温空気泡群と水とを直接接触させ熱交換することに
    より、微細氷片群を生成させ、生成した氷・水スラリー
    から氷片を分離・収集することを特徴とする製氷方法。
  2. 【請求項2】 空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を
    渦流発生器に通して高速渦流として得たマイナス温度の
    低温空気を冷媒とすることを特徴とする請求項1記載の
    製氷方法。
  3. 【請求項3】 空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を
    渦流発生器に通して冷媒用低温空気を作る際に発生する
    高温空気を熱源として、温水蓄熱槽の下部に設けた疎水
    性フィルタを介して水中に吹き込み、上昇する微細高温
    空気泡群と水とを直接接触させ熱交換することにより温
    水化することを特徴とする製氷に伴う発生余熱を熱源と
    する温水蓄熱方法。
  4. 【請求項4】 槽底に低温空気を吹き込む噴射ノズルを
    設け、上部に氷・水スラリーがオーバーフローする排出
    口と給水設備を有し、天井に排気口を設けてなる製氷槽
    の前記排気口と空気圧縮機との間、前記空気圧縮機に付
    設した貯蔵タンクの出側と渦流発生器との間、前記渦流
    発生器の低温空気出口と噴射ノズルの間をそれぞれ配管
    により接続し、貯氷槽と貯水槽を備えた氷・水スラリー
    分離機を前記排出口に対向して設け、貯水槽の冷水を前
    記製氷槽に循環させるための配管を槽底に開口してな
    り、槽内を上昇する微細低温空気泡群と水とを直接接触
    させ熱交換して製氷することを特徴とする製氷装置。
  5. 【請求項5】 渦流発生器の高温空気排出口と温水蓄熱
    槽の下部に設けた疎水性フィルタ下に形成した高温空気
    貯め空間との間を配管により接続した温水蓄熱槽を付設
    したことを特徴とする請求項4記載の製氷装置。
  6. 【請求項6】 低温空気を吹き込む噴射ノズルは、合成
    樹脂製円筒に逆テーパ状細孔からなる噴射孔の複数個を
    設けて構成され、先端部分の外周を疎水性のテフロン系
    樹脂膜で被覆してなることを特徴とする請求項4記載の
    製氷装置。
  7. 【請求項7】 低温空気を吹き込む噴射ノズルは、合成
    樹脂製円筒に逆テーパ状細孔からなる噴射孔の複数個を
    設けて構成され、先端部分の外周を疎水性のテフロン系
    樹脂膜で被覆してなり、低温空気供給口に可撓性合成樹
    脂チューブを接合し、低温空気の噴射時に噴射ノズルに
    振動が発生することを特徴とする請求項4記載の製氷装
    置。
JP34555295A 1995-12-08 1995-12-08 製氷方法及び製氷装置並びに製氷に伴う発生余熱を熱源とする温水蓄熱方法 Withdrawn JPH09159331A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1325859C (zh) * 2004-12-30 2007-07-11 上海海事大学 直接接触式生成二元冰的方法
DE102011089868A1 (de) * 2011-12-23 2013-06-27 Hochschule Karlsruhe-Technik Und Wirtschaft Vorrichtung und Verfahren zur Erzeugung von Eisbrei
CN113623622A (zh) * 2021-07-26 2021-11-09 西安交通大学 一种以压缩空气为能量来源的热水器或蒸汽发生器
WO2022153791A1 (ja) * 2021-01-13 2022-07-21 株式会社Boban 冷却方法および冷却装置

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