JPH09157162A - イブプロフェンを溶解してなるかぜ薬軟カプセル及びその製造方法 - Google Patents

イブプロフェンを溶解してなるかぜ薬軟カプセル及びその製造方法

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JPH09157162A
JPH09157162A JP7322706A JP32270695A JPH09157162A JP H09157162 A JPH09157162 A JP H09157162A JP 7322706 A JP7322706 A JP 7322706A JP 32270695 A JP32270695 A JP 32270695A JP H09157162 A JPH09157162 A JP H09157162A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かぜ症候群に有効に作用する即効性のかぜ薬
軟カプセル剤を提供する。 【解決手段】 イブプロフェンと、抗ヒスタミン剤、鎮
咳剤、去痰剤、交感神経興奮剤及び中枢興奮剤からなる
群より選ばれる1種以上の第2薬剤とを、POEソルビ
タン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリ
セリン脂肪酸エステルからなる群から選択される界面活
性剤と、水とを含有し、水酸イオンを含有しない基剤に
溶解させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イブプロフェンを
溶解してなるかぜ薬軟カプセル、及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決すべき課題】現在,日本に
おいて,一般向けかぜ薬としては,かぜ薬製造(輸入)
承認基準(以下、承認基準)に示される有効成分及び分
量の範囲内で処方されたものと、承認基準以外の成分を
配合した、いわゆる基準外処方の内服薬剤が用いられて
いる。従来、当該薬剤としては錠剤、顆粒剤、カプセル
剤、散剤などが繁用されている。また、液剤、シロップ
剤が飲み易さ及び簡便性の面から広く利用されている
が、承認基準により小児に限定されている。かぜ症候群
の治療剤として必要な性質は、服用効果の速やかな発
現、携帯が容易で必要時に簡単に服用できることなどが
挙げられる。これに対して、錠剤及びカプセル剤は携帯
性及び服用のし易さについては優れているが、効果の速
やかな発現という点では、液剤及びシロップ剤より優れ
ているとは言いがたい(MILO GIBALDI著、関口慶二ら訳
「生物薬剤学概説」71〜81)。一方、液剤、シロッ
プ剤は、速やかな効果の発現の点では優れた剤型である
が、携帯性に難点があり、更に服用時に計量しなければ
ならないという煩雑さがある。従って、かぜ薬として好
ましい製剤とは、服用が容易で計量の煩雑さがなく、携
帯性に優れ、必要に応じて服用でき、更に、速効性を有
する剤型の開発が望まれている。
【0003】イブプロフェン(Ibuprofen)は、フェニル
プロピオン酸系の消炎鎮痛解熱剤として、慢性関節リウ
マチ関節痛及び関節炎、神経痛、術後の消炎鎮痛の治療
に効果を有している。従来、イブプロフェンは医療用医
薬品としてこれらの疾患に使用されてきたが、その有効
性と安全性から最近、「解熱鎮痛薬」、「かぜ薬」の一
般用医薬品として使用されるようになった。イブプロフ
ェン配合のかぜ薬の剤型は糖衣錠、フィルム錠、顆粒
剤、硬カプセル剤などがあり、解熱鎮痛薬では素錠、糖
衣錠の他にイブプロフェンを分散及び溶解した軟カプセ
ル剤が上市されているが、軟カプセル剤はいずれもイブ
プロフェン単味の製剤である。イブプロフェンをかぜ薬
に配合する場合、前記の承認基準中A項の基準外成分に
該当し、例えば前述のイブプロフェンを溶解した軟カプ
セル剤をかぜ薬として承認申請することも可能である
が、その場合得られる効能は、「かぜの諸症状(のどの
痛み、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の
緩和」となり、かぜ症候群に多く見られる「鼻水、鼻づ
まり、くしゃみ、せき、痰」の効能を有する溶解した軟
カプセル剤のかぜ薬は未だ上市されていない。イブプロ
フェンの軟カプセル剤の特許出願としては次のものが公
開されている。例えば、特表平1−502185号公報
には、イオン化可能な薬物の溶解増加剤として水酸化カ
リウムなどでイブプロフェンの一部をカリウム塩にする
ことにより溶解性を高め、水酸イオンを含有させた状態
で、基剤としてのポリエチレングリコールに溶解させる
方法が開示されている。しかし、この方法では結果を以
下の第1表に示すようにイブプロフェンがポリエチレン
グリコールとエステル体を形成し、それが経時的に増加
していくという欠点がある。
【0004】
【表1】 第1表 ────────────────────────────── 6カプセル当たりの重量 処 イブプロフェン 450mg ポリエチレングリコール400 2,500mg 方 水酸化カリウム 51mg 精製水 210mg イニシャル イブプロフェン 99.2% 経 PEGエステル体 0 % 時 40℃1M* イブプロフェン 94.8% PEGエステル体 4.4% 変 40℃3M イブプロフェン 92.2% 化 PEGエステル体 7.8% 40℃6M イブプロフェン 88.8% PEGエステル体 11.2% * =期間としての月を表わす(以下、同様)。
【0005】また、特開平5−310566号公報は、
前記の例と溶解機構は同様で溶剤をポリエチレングリコ
ールからポリソルベート80に代えただけのものであ
り、更に、水酸イオンが0.1mol 以下ではイブプロフェ
ンの析出がある。また、この方法でも水不溶性のイブプ
ロフェンを水溶性のK塩、Na塩として溶解しているた
め、かぜ薬に応用するときに、せき、痰、鼻水、鼻づま
りの効能を得るために必要な塩酸ジフェンヒドラミン、
リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、dl−塩酸
メチルエフェドリン臭化水素酸デキストロメトルファン
など水溶性の塩類を配合した場合、水溶性薬物が増える
ため、溶解度が悪くなり、結晶を析出する問題がある。
特公平6−67829号公報は、基剤組成が非水系であ
り、イブプロフェンを45〜65℃でポリオキシエチレ
ン−ポリオキシプロピレンポリマー又はポリアルキレン
グリコールと界面活性剤との混合物に溶解するものであ
り、本発明のPOEソルビタン脂肪酸エステル、POE
硬化ヒマシ油及びポリグリセリン脂肪酸エステルからな
る群から選択される界面活性剤と、水とからなる基剤組
成とは根本的に異なるとともに、前述のように1,2−
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール40
0、ポリエチレングリコール600などのポリアルキレ
ングリコールは、イブプロフェンのエステル体を生成す
る欠点がある。特開平6−9381号公報は、中鎖脂肪
酸トリグリセライド及び/又は植物油にイブプロフェン
を55〜65℃で溶解した後、室温まで冷却し、生ずる
微細な結晶を軟カプセルに封入したものであり、本発明
のイブプロフェンを澄明に溶解して軟カプセルに封入す
る方法とは全く異なる。更に、これらの特許出願は、全
て、イブプロフェン単味であり、他の薬効成分を配合
し、溶解することについては全く触れていない。
【0006】特開平3−5418号公報は、鎮咳去痰成
分のみ配合したもので、かぜ薬ではなく、仮にイブプロ
フェンを配合した場合にはポリエチレングリコールによ
るエステル体の生成が予想される。これら従来の方法で
は前記承認基準及び基準外で処方化されたかぜ薬効成分
を主成分とする軟カプセルを製造すると、結晶析出など
の外観変化により、澄明な状態で充填することは難し
く、懸濁液の状態でカプセル化される。しかし、懸濁液
を充填液とした軟カプセルは、溶液状態の充填液を軟カ
プセル化したものに比べて吸収が遅く、速効性の点で問
題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の基
本的性質を備えた軟カプセル剤について鋭意研究した結
果、かぜ薬成分を安定な澄明溶液とすることに成功し、
これを軟カプセルに充填した製剤が速効性に優れたもの
であることを確認し、本発明を完成したものである。即
ち、本発明は、従来の方法とは異なり、POEソルビタ
ン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリセ
リン脂肪酸エステルからなる群から選択さる界面活性剤
と、水とを組み合わせるだけで、1日量6カプセル中に
約1000mgもの薬物を溶解させることに成功した。
即ち、本発明は、 1.イブプロフェンと、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰
剤、交感神経興奮剤及び中枢興奮剤からなる群より選ば
れる1種以上の第2薬剤とを、POEソルビタン脂肪酸
エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリセリン脂肪
酸エステルからなる群から選択される界面活性剤と、水
とを含有し、水酸イオンを含有しない基剤に溶解してな
ることを特徴とするかぜ薬軟カプセル剤、及び、 2.イブプロフェンと、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰
剤、交感神経興奮剤及び中枢興奮剤からなる群より選ば
れる1種以上の第2薬剤とを、POEソルビタン脂肪酸
エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリセリン脂肪
酸エステルからなる群から選択される界面活性剤と、水
とを含有する基剤に、水酸イオンを存在させることな
く、溶解させることを特徴とするかぜ薬軟カプセル剤の
製造方法、に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明の軟カプセル剤の基剤に用いられるP
OEソルビタン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油及
びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択さ
れる界面活性剤は、通常、HLBが10〜20、好まし
くは13〜18、特に好ましくは15〜17の範囲にあ
る界面活性剤であれば、特に限定されることなく、各種
の界面活性剤を使用することができる。POEソルビタ
ン脂肪酸エステルとしては、分子内にエチレンオキシド
(OE)付加モル数5〜40、好ましくは10〜30、
更に好ましくは15〜25のPOEソルビタン脂肪酸エ
ステルを好適に使用することができる。なお、所定の量
でエチレンオキシド(OE)を含有する限りは、エチレ
ンオキシドとともに、プロピレンオキシドを分子内に含
有してもよい。エチレンオキシドの付加モル数が5〜4
0モル以内であれば、HLBが10〜20となり、好ま
しい。また、POEソルビタン脂肪酸エステルを構成す
る脂肪酸としては、通常、炭素数が12〜18、好まし
くは16〜18の脂肪酸、例えば、オレイン酸や、ステ
アリン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン
酸等の脂肪酸を挙げることができる。特に好ましいPO
Eソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、POE
(20)ソルビタンモノオレエートや、POE(20)
ソルビタンモノステアレート、POE(20)ソルビタ
ンモノイソステアレート、POE(20)ソルビタンモ
ノパルミテート、POE(20)ソルビタンモノラウレ
ート等を挙げることができる。好ましいPOE(20)
ソルビタンモノオレエートとしては、具体的には、商品
名として、ニッコールTO−10M(日光ケミカル
ズ)、レオドールTW−0120(花王)などを挙げる
ことができる。
【0009】好ましいPOE硬化ヒマシ油としては、エ
チレンオキシドを40〜100、好ましくは50〜7
0、特に好ましくは55〜65モノ付加したものを好適
に使用することができる。なお、エチレンオキシドの付
加モル数が所定の範囲で存在する限り、エチレンオキシ
ドとともに、分子内にプロピレンオキシドを含有してい
ていもよい。エチレンオキシドの付加モル数が40〜1
00モルとすると、HLBが10〜20となり、好まし
い。好ましいPOE硬化ヒマシ油としては、例えば、P
OE(50)硬化ヒマシ油やPOE(60)硬化ヒマシ
油、POE(80)硬化ヒマシ油等を挙げることができ
る。特に好ましいPOE硬化ヒマシ油としては、商品名
としてニッコールHCO−60(日光ケミカルズ)、ユ
ニオックスHC−60(日本油脂)等を挙げることがで
きる。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセ
リンの付加モル数が4〜16モル、好ましくは6〜14
モル、特に好ましくは8〜12モルであるポリグリセリ
ン脂肪酸エステルであることが好ましい。グリセリンの
付加量が、4〜16モルであれば、HLBが10〜20
となり、好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルを構
成する脂肪酸としては、通常、炭素数が12〜18、特
に好ましくは12〜14個の脂肪酸、例えば、ラウリン
酸、ミリスチン酸等を挙げることができる。好ましいポ
リグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ヘキサ
グリセリルモノラウレート、ヘキサグリセリルモノミリ
ステート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセ
リルモノミリステート、デカグリセリルモノラウレー
ト、デカグリセリルモノステアレート等を挙げることが
できる。例えば、デカグリセリルモノラウレートとして
は、商品名としてニッコール デカグリン1L( Decag
lynl-L)(日光ケミカル製)、ポエム0021(理研ビ
タミン製)などが挙げられる。
【0010】これらの界面活性剤は、単独で使用しても
よく、また混合物として使用してもよい。界面活性剤
は、界面活性剤及び水の基剤合計重量に基づいて、通常
70〜95重量%、好ましくは80〜90重量%、更に
好ましくは85〜90重量%で好適に使用される。界面
活性剤の量が、70〜95重量%であれば、溶解性が増
すので、好ましい。本発明の軟カプセル剤の基剤に用い
られる水としては、精製水が好ましく使用される。基剤
に使用される水の量は、界面活性剤及び水の基剤合計重
量に基づいて、通常、5〜15重量%、好ましくは9〜
11重量%、特に好ましくは10〜11重量%である。
水の量が、5〜15重量%であれば、溶解性が増すの
で、好ましい。基剤に溶解される薬剤は、イブプロフェ
ンと、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、交感神経興奮
剤及び中枢興奮剤からなる群より選ばれる第2薬剤とで
ある。第2薬剤として使用される抗ヒスタミン剤として
は、各種抗ヒスタミン剤を使用することができる。好ま
しい抗ヒスタミン剤としては、例えば、塩酸イソチペン
ジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミ
ン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸ト
リペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジ
ン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミ
ン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸
アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオク
ル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリ
ン、ピロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸
カルビノキサミン、 dl-マレイン酸クロルフェニラミ
ン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテ
ロール等の各種の抗ヒスタミン剤を例示することができ
る。
【0011】鎮咳剤としては、各種の鎮咳剤を使用する
ことができる。好ましい鎮咳剤としては、例えば、塩酸
アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸カルベタ
ペンタン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウ
ム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメ
トルファン・フェノールフタリン塩、ヒベンズ酸チペピ
ジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、リン酸コデインリ
ン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノスカピン等
を例示することができる。去痰剤としては、各種去痰剤
を使用することができる。好ましい去痰剤としては、例
えば、グアヤコールスルホン酸カリウムや、グアイフェ
ネシン等を例示することができる。交感神経興奮剤とし
ては、各種交感神経興奮剤を使用することができる。好
ましい交感神経興奮剤としては、例えば、 dl-塩酸メチ
ルエフェドリンや、 dl-メチルエフェドリンサッカリン
塩、塩酸フェニルプロパノールアミン等を例示すること
ができる。中枢興奮剤としては、各種中枢興奮剤を使用
することができる。好ましい中枢興奮剤としては、例え
ば、無水カフェインや、カフェイン、安息香酸ナトリウ
ムカフェイン等を例示することができる。
【0012】これらの薬剤成分は、イブプロフェンに対
して、単独で使用することもできるし、また、2種以上
の混合物として使用することができる。本発明におい
て、イブプロフェンとともに使用される第2薬剤の量
は、イブプロフェン及び第2薬剤の合計量に基づいて、
通常、5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%、
特に好ましくは40〜55重量%である。本発明のカプ
セル剤に使用される薬剤として、イブプロフェン及び上
記第2薬剤とともに、必要に応じて、種々の他の薬剤や
化合物を併用することができる。このような他の薬剤及
び化合物としては、例えば、ビタミン剤、生薬、副交感
神経遮断剤等を挙げることができる。ビタミン剤として
は、ビタミンB1、その誘導体及びその塩類、ビタミン
B2(リボフラビン)、その誘導体及びその塩類、並び
にビタミンC(アスコルビン酸)、その誘導体及びその
塩類、ヘスペリジン、その誘導体及びその塩類等を挙げ
ることができる。これらのビタミン剤は、単独で添加し
てもよく、また、2種以上の混合物として添加してもよ
い。任意成分としての生薬としては、例えば、マオウエ
キス、ナンテンジツエキス、オウヒエキス、オンジエキ
ス、カンゾウエキス、キキョウエキス、シャゼンシエキ
ス、シャゼンソウエキス、石蒜エキス、セネガエキス、
バイモエキス、ウイキョウエキス、オウレンエキス、ガ
ジュツエキス、カミツレエキス、ケイヒエキス、ゲンチ
アナエキス、ゴオウエキス、獣胆エキス、シャジンエキ
ス、ショウキョウエキス、チョウジエキス、チンピエキ
ス、ビャクジツエキス、地竜エキス、チクセツニンジン
エキス、ニンジンエキス等を挙げることができる。これ
らの生薬は、単独で使用することもできるし、2種以上
の混合物として使用してもよい。
【0013】更に、任意成分としての副交感神経遮断剤
としては、例えば、ダツラエキスや、ベラドンナアルカ
ロイド等を単独で又は2種以上の混合物として使用する
ことができる。本発明の軟カプセル剤の皮膜としては、
従来より軟カプセル剤の皮膜として使用されるものであ
れば、特に制限なく使用することができる。このような
軟カプセル剤の皮膜としては、通常、ゼラチン皮膜を好
ましく挙げることができる。なお、軟カプセル剤の皮膜
には、必要に応じて、グリセリン、ソルビット、防腐
剤、着色剤、酸化チタン等の各種の添加剤を配合するこ
とができる。イブプロフェン及び第2薬剤の配合量は、
承認基準の場合は示される1日最大分量及び1回最大分
量の範囲内又は基準外処方で、用法及び用量に応じて選
択できる。通常、1日最大分量を6〜9カプセルに分け
て配合するのが好ましい。通常、イブプロフェンの1日
投与量は、通常200〜600mg、好ましくは300〜
600mg、特に好ましくは400〜600mgである。ま
た、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、交感神経興奮剤
及び中枢興奮剤からなる群より選ばれる第2薬剤は、そ
の種類に応じて変動する。
【0014】本発明の軟カプセル剤は、例えば、以下の
ようにして製造することができる。即ち、POEソルビ
タン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリ
セリン脂肪酸エステルからなる群から選択される界面活
性剤を、通常40〜80℃、好ましくは40〜70℃、
特に好ましくは50〜60℃に加温した後、イブプロフ
ェン及び抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、交感神経興
奮剤及び中枢興奮剤からなる群より選ばれる第2薬剤を
混合し、例えば、ホモジナイザー等により、均一に混合
して、溶解する。次いで、溶液は、通常10〜40℃、
好ましくは15〜30℃、特に好ましくは20〜30℃
まで冷却した後、それに精製水等の水を添加し、更にイ
ブプロフェン及び第2薬剤を充分に溶解する。最後に、
得られた薬剤溶液を、ゼラチン等のカプセル皮膜を使用
して、従来の方法により、透明液体としてカプセル化す
る。この場合、界面活性剤に、イブプロフェン及び第2
薬剤を溶解すると、淡黄色透明な溶液が得られる。ま
た、任意成分である生薬を更に配合すると、褐色澄明な
溶液が得られる。必要に応じて、得られた薬剤溶液をカ
プセル化前に脱気してもよい。
【0015】
【実施例】以下、本発明について、更に、実施例及び比
較例によって、詳細に説明するが、本発明の範囲はこれ
らの実施例及び比較例によって限定されるものではな
い。 実施例1 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450mg 塩酸ジフェンヒドラミン 75mg リン酸ジヒドロコデイン 24mg 塩酸ノスカピン 48mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60mg グアイフェネシン 250mg 無水カフェイン 30mg ニッコールTO−10M 2061mg 精製水 212mg 全量 3210mg ニッコールTO−10M 1030.5gを約60℃に
加温し、これにイブプロフェン225g、塩酸ジフェン
ヒドラミン37.5g、リン酸ジヒドロコデイン12
g、塩酸ノスカピン24mg、dl−塩酸メチルエフェ
ドリン30g、グアイフェネシン125g及び無水カフ
ェイン15gを加え、ホモジナイザーで激しく撹拌して
溶解した後、約40℃に冷却して精製水106gを加
え、撹拌して完全に溶解したのを確認した後、減圧下で
脱気し、次いで、100メッシュでろ過して淡黄色透明
溶液を得た。ゼラチン100gにグリセリン30gを配
合したゼラチン皮膜を用いて、上記の透明溶液を常法に
より1カプセル当たり535mgずつ充填し、軟カプセ
ル剤3000個を製造した。
【0016】実施例2 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450mg 塩酸ジフェニルピラリン 4mg リン酸ジヒドロコデイン 24mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60mg グアイフェネシン 250mg 無水カフェイン 30mg ニッコールTO−10M 2061mg 精製水 212mg 合計 3091mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり515mgずつ充填し、軟カプセル剤3000個
を製造した。
【0017】実施例3 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 37.5mg 臭化水素酸デキストロメトルファン 24 mg 塩酸ノスカピン 24 mg 無水カフェイン 30 mg ニッコールTO−10M 2061 mg 精製水 212.4mg 合計 2838.9mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり473.2mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0018】実施例4 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 75 mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60 mg リン酸ジヒドロコデイン 24 mg 塩酸ノスカピン 48 mg 無水カフェイン 30 mg ニッコールTO−10M 2061 mg 精製水 213 mg 合計 2961 mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり493.5mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0019】実施例5 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg リン酸ジヒドロコデイン 24 mg グアイフェネシン 250 mg 無水カフェイン 30 mg 塩酸フェニルプロパノールアミン 75 mg 塩酸ジフェニルピラリン 4 mg レオドールTW−0120 2061 mg 精製水 212.4mg 合計 3106.4mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり517.7mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0020】実施例6 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg dl−マレイン酸クロルフェニラミン 3.75mg リン酸ジヒドロコデイン 12 mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60 mg グアイフェネシン 250 mg レオドールTW−0120 537 mg ニッコールHCO−60 1200 mg デカグリン1L 324 mg 精製水 212.4 mg 合計 3049.2 mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり508.2mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0021】実施例7 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg リン酸ジヒドロコデイン 24 mg グアイフェネシン 250 mg 無水カフェイン 30 mg 塩酸フェニルプロパノールアミン 75 mg 塩酸ジフェニルピラリン 4 mg レオドールTW−0120 537 mg ニッコールHCO−60 1200 mg デカグリン1L 324 mg 精製水 212.4mg 合計 3106.4mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり517.7mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0022】実施例8 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg dl−マレイン酸クロルフェニラミン 3.75mg 臭化水素酸デキストロメトルファン 24 mg dl−塩酸メチルエフェドリン 30 mg グアイフェネシン 125 mg 無水カフェイン 30 mg ニッコールTO−10M 2243.3 mg 精製水 220.5 mg 合計 3126.6 mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり521.1mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0023】実施例9 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 37.5 mg 臭化水素酸デキストロメトルファン 24 mg ノスカピン 30 mg 無水カフェイン 30 mg レオドールTW−0120 2322.5 mg 精製水 212.4 mg 合計 3106.4 mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり517.7mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0024】実施例10 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 37.5 mg 臭化水素酸デキストロメトルファン 24 mg 塩酸ノスカピン 24 mg 無水カフェイン 30 mg ケイヒエキス 22.5 mg (原生薬量500mg) レオドールTW−0120 563 mg ニッコールHCO−60 1200 mg ポエム0021 343 mg 精製水 222.4 mg 合計 2916.4 mg 実施例1と同様にして、上記処方に従って、1カプセル
当たり486.1mgずつ充填し、軟カプセル剤300
0個を製造した。
【0025】実施例11 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 37.5 mg 臭化水素酸デキストロメトルファン 24 mg 塩酸ノスカピン 24 mg 無水カフェイン 30 mg ベラドンナ総アルカロイド 0.6 mg ニッコールTO−10M 2061 mg 精製水 212 mg 合計 2839.1 mg 上記処方に従い、かつ、ゼラチン100にソルビット3
0を配合したゼラチン皮膜を使用したことを除いて、実
施例1と同様にして、1カプセル当たり473.2mg
ずつ充填し、軟カプセル剤3000個を製造した。
【0026】実施例12 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg グアイフェネシン 250 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 75 mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60 mg リン酸ジヒドロコデイン 24 mg 塩酸ノスカピン 48 mg 無水カフェイン 30 mg アスコルビン酸 63 mg レオドールTW−0120 1894 mg 精製水 212 mg 合計 3106 mg 実施例11と同様にして、上記処方に従って、1カプセ
ル当たり517mgずつ充填し、軟カプセル剤3000
個を製造した。
【0027】実施例13 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg リン酸ジヒドロコデイン 24 mg グアイフェネシン 250 mg 無水カフェイン 30 mg 塩酸フェニルプロパノールアミン 75 mg 酪酸リボフラビン 2 mg ニッコールTO−10M 2059 mg 精製水 212 mg 合計 3106 mg 実施例11と同様にして、上記処方に従って、1カプセ
ル当たり517.7mgずつ充填し、軟カプセル剤30
00個を製造した。
【0028】比較例1 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450mg 塩酸ジフェンヒドラミン 75mg リン酸ジヒドロコデイン 24mg 塩酸ノスカピン 48mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60mg グアイフェネシン 250mg 無水カフェイン 30mg 水酸化カリウム 51mg ニッコールTO−10M 2061mg 精製水 212mg 全量 3261mg 水酸化カリウムを添加したことを除いて、実施例1と同
様にして、軟カプセル剤を製造した。
【0029】比較例2 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450mg 塩酸ジフェニルピラリン 4mg リン酸ジヒドロコデイン 24mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60mg グアイフェネシン 250mg 無水カフェイン 30mg 水酸化カリウム 51mg ニッコールTO−10M 2180mg 精製水 212mg 合計 3261mg 水酸化カリウムを添加したことを除いて、実施例2と同
様にして、軟カプセル剤を製造した。 比較例3 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 37.5mg 臭化水素酸デキストロメトルファン 24 mg 塩酸ノスカピン 24 mg 無水カフェイン 30 mg 水酸化カリウム 51 mg ニッコールTO−10M 2322 mg 精製水 212.4mg 合計 3150.9mg 水酸化カリウムを添加したことを除いて、実施例3と同
様にして、軟カプセル剤を製造した。
【0030】比較例4 6カプセル当たりの重量 イブプロフェン 450 mg 塩酸ジフェンヒドラミン 75 mg dl−塩酸メチルエフェドリン 60 mg リン酸ジヒドロコデイン 24 mg 塩酸ノスカピン 48 mg 無水カフェイン 30 mg 水酸化カリウム 51 mg ニッコールTO−10M 2061 mg 精製水 213 mg 合計 3012 mg 水酸化カリウムを添加したことを除いて、実施例4と同
様にして、軟カプセル剤を製造した。
【0031】試験例1 外観変化 (1)実施例1〜4及び比較例1〜4の軟カプセル中の
内用液について、製造直後及び−5℃で5日間保存した
後の濁度を調べた。その結果を以下の第2表に示した。
なお、濁度は、積分球式濁度計を用いて測定した。濁度
は、その値が小さいほど少ないことを示す。
【0032】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 実施例 実施例 実施例 実施例 比較例 比較例 比較例 比較例 1 2 3 4 1 2 3 4 製造直後 0.5 0.2 0.45 0 25.3 44.6 42.7 40.2 -5℃5日 0.4 0.1 0.43 0 39.7 43.5 44.1 41.1 第2表より、比較例1〜4と比べ、実施例1〜4の軟カ
プセル剤の内用液の濁度が非常に小さく、従って、実施
例1〜4の内用液の溶解性は、比較例1〜4のものに比
べて非常に優れていることが分かる。 (2)実施例5及び実施例6の軟カプセル剤を−5℃及
び40℃の恒温槽に保存し、目視で性状を観察した。こ
の結果を以下の第3表に示す。
【0033】
【表3】 第3表 ────────────────────── 製造直後 1ヶ月 3ヶ月 実施例 5 −5℃ − − −:全く変色、結晶析出が 40℃ − − 認められない 実施例 6 −5℃ − − 40℃ − −
【0034】試験例2 安定性 実施例2及び実施例7の軟カプセル剤を40℃の恒温槽
に保存したときの経時的安定性を液体クロマトグラフィ
ーにより測定した。その結果を以下の第4〜5表に示
す。
【0035】
【表4】 第4表 実施例2の安定性結果 (%) ─────────────────────────────────── イニシャル 40℃1M 40℃3M 40℃6M イブプロフェン 99.8 100.1 98.8 98.6 塩酸ジフェニルピラリン 100.5 98.3 98.0 98.7 リン酸ジヒドロコデイン 98.4 98.2 99.0 98.6 dl−塩酸メチルエフェドリン 100.4 101.1 98.5 98.8 グアイフェネシン 101.0 99.5 100.1 99.9無水カフェイン 98.2 99.5 98.3 99.0
【0036】
【表5】 第5表 実施例7の安定性結果 (%) ─────────────────────────────────── イニシャル 40℃1M 40℃3M 40℃6M イブプロフェン 98.8 99.4 99.6 97.3 塩酸ジフェニルピラリン 99.9 99.6 99.4 99.0 リン酸ジヒドロコデイン 100.2 101.7 100.6 99.3 塩酸フェニルプロパノールアミン 98.5 98.9 99.4 97.9 グアイフェネシン 98.4 99.0 98.3 97.2無水カフェイン 97.7 98.2 100.1 98.5 水酸化カリウム等を使用してイブプロフェンの溶解性を
改善した場合の第1表の結果と、上記第4〜5表の結果
とを比べると、実施例2及び7の軟カプセル剤の内用液
において、イブプロフェンが、変化せずに、安定化して
存在していることが分かる。
【0037】試験例3 生物学的利用性 実施例5の軟カプセル剤と、対照の硬カプセル剤とを各
々2カプセル(イブプロフェン150mg)ずつビーグ
ル犬に経口投与し、投与直前及び投与後0.25、0.5、
0.75、1、1.5、2、3、4、6、8及び24時間後
に採血を行い、血清中のイブプロフェン量を液体クロマ
トグラフィーで定量した。1群5匹とし、2週間の休薬
期間を設け、クロスオーバーで行った。これらの結果を
平均値として以下の第6表に示す。また、対照硬カプセ
ル剤に内包される成分は、粉末状で存在し、以下の配合
からなっている。
【0038】 〔6カプセル中〕 日 局 イブプロフェン 450mg 日 局 グアヤコールグリセリンエーテル 250mg 局外規 塩酸ジフェニルピラリン 4mg 日 局 リン酸ジヒドロコデイン 24mg 日 局 無水カフェイン 30mg 局外規 塩酸フェニルプロパノールアミン 75mg 賦形剤 日 局 無水リン酸水素カルシウム 800mg 賦形剤 日 局 トウモロコシデンプン 723mg 結合剤 日 局 H.P.C−L(微粉) 72mg 滑沢剤 日 局 タルク−満州325 72mg 滑沢剤 日 局 ステアリン酸マグネシウム 12mg
【0039】
【表6】 第6表 ───────────────────────────────── AUC Cmax Tmax μg・時間/ml (μg/ml) (時間) 軟カプセル 370.3±37.86 52.5±2.73 0.79±0.038 ───────────────────────────────── 硬カプセル 343.4±20.68 50.5±3.62 1.6±0.24 ───────────────────────────────── 第6表の結果より、本発明による処方では、市販の硬カ
プセルに比べ、Tmaxが速くなっていることから、イ
ブプロフェンの吸収が速いことが分かる。
【0040】
【発明の効果】本発明のかぜ薬軟カプセル剤は、内用液
にイブプロフェン等の薬剤が溶解しているので、薬剤の
吸収性に優れている。また、内用液には、水酸イオンが
含まれていないので、特にイブプロフェンは、内用液中
に安定して存在しているとともに、他の薬剤に対する溶
解性を向上する。更に、本発明のかぜ薬軟カプセル剤
は、計量の必要がなく、携帯性に優れ、かぜの諸症状に
有効に作用する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/48 A61K 9/48 F 31/52 31/52 45/00 AAJ 45/00 AAJ 45/06 AAU 45/06 AAU ACG ACG ACH ACH AEM AEM 47/14 47/14 G 47/34 47/34 G //(A61K 31/19 45:06) (72)発明者 磯村 美智子 東京都品川区東大井6丁目8番5号 佐藤 製薬株式会社内 (72)発明者 前田 真悟 東京都品川区東大井6丁目8番5号 佐藤 製薬株式会社内 (72)発明者 天羽生 豊 東京都品川区東大井6丁目8番5号 佐藤 製薬株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イブプロフェンと、抗ヒスタミン剤、鎮
    咳剤、去痰剤、交感神経興奮剤及び中枢興奮剤からなる
    群より選ばれる1種以上の第2薬剤とを、POEソルビ
    タン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリ
    セリン脂肪酸エステルからなる群から選択される界面活
    性剤と、水とを含有し、かつ水酸イオンを含有しない基
    剤に溶解してなることを特徴とするかぜ薬軟カプセル
    剤。
  2. 【請求項2】 前記中枢興奮剤が、無水カフェイン、カ
    フェイン又は安息香酸ナトリウムカフェインである請求
    項1記載のかぜ薬軟カプセル剤。
  3. 【請求項3】 前記界面活性剤のHLBが、13〜18
    である請求項1に記載のかぜ薬軟カプセル剤。
  4. 【請求項4】 イブプロフェンと、抗ヒスタミン剤、鎮
    咳剤、去痰剤、交感神経興奮剤及び中枢興奮剤からなる
    群より選ばれる1種以上の第2薬剤とを、POEソルビ
    タン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油及びポリグリ
    セリン脂肪酸エステルからなる群から選択される界面活
    性剤と、水とを含有し、水酸イオンを含有しない基剤に
    溶解させることを特徴とするかぜ薬軟カプセル剤の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記イブプロフェン及び前記第2薬剤
    を、POEソルビタン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマ
    シ油及びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から
    選択された界面活性剤に50〜60℃で溶解した後、2
    0〜30℃に冷却し、更に水を添加して、攪拌混合する
    ことにより、前記イブプロフェン及び第2薬剤を前記界
    面活性剤及び水を含有する基材中に水酸イオンの不存在
    下に溶解し、次いで、得られた溶液をカプセル化する請
    求項4に記載のかぜ薬軟カプセル剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記中枢興奮剤が、無水カフェイン、カ
    フェイン又は安息香酸ナトリウムカフェインである請求
    項4記載のかぜ薬軟カプセル剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記界面活性剤のHLBが、13〜18
    である請求項4に記載のかぜ薬軟カプセル剤の製造方
    法。
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