JPH0915583A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH0915583A
JPH0915583A JP7186572A JP18657295A JPH0915583A JP H0915583 A JPH0915583 A JP H0915583A JP 7186572 A JP7186572 A JP 7186572A JP 18657295 A JP18657295 A JP 18657295A JP H0915583 A JPH0915583 A JP H0915583A
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JP
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liquid crystal
pixel
crystal display
color
color filter
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JP7186572A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nakajima
靖 中島
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 均一で且つ広い視野角の液晶表示素子を提供
することである。 【構成】 液晶表示素子の対向基板12側には、画素電
極22と対向する電極として、下層電極31とその上に
配置された上層電極35とが形成される。各画素は、上
層電極35により駆動電圧がそのまま印加される領域
と、下層電極31からカラーフィルタ33により降圧さ
れた電圧が印加される領域とが形成され、視野角が広が
る。G、B各色のカラーフィルタ33G、33Bには誘
電率低下剤が混入されており、ここで降圧される電圧は
カラーフィルタ33Rで降圧される電圧よりも大きい。
従って、Rの画素内の2つの領域の液晶13に印加され
る電圧の差は、G,Bの画素内の2つの領域の液晶13
に印加される電圧の差よりも大きくなり、視野角改善効
果がR,G,B各色でほぼ等しくすることができ、各画
素毎の視野角は均一で且つ広くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は広視野角の液晶表示素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、薄型軽量化が可能であ
り、種々の電子機器の表示装置として使用されている。
しかし、液晶表示素子は、CRT等に比べて視野角が狭
く、中間調表示時の視角依存性が顕著であるという欠点
を有する。例えば、TN(ツイストネマティック)液晶
セルを一対の偏光板で挟んで構成されるTN液晶表示素
子は、白黒2値表示時には実用上十分な視角特性を有す
るが、多階調表示時には視角依存性が大きいという欠点
を有する。
【0003】視野角を広くする手法として、TFTが形
成された基板(TFT基板)に形成された各画素電極を
複数の副画素電極に分割し、副画素電極に対向する制御
電極を配置することにより、液晶容量と直列に電圧降下
用の制御容量を接続する方法が提案されている。この方
法では、副画素電極の電圧が互いに異なるため、異なっ
た配向状態の領域(ドメイン)が各画素内に形成され、
視野角が広くなる。
【0004】図9及び図10に各画素を電圧降下画素
(制御容量を形成した画素)と通常画素(制御容量を形
成していない画素)に2分割した液晶表示素子の、印加
電圧(V)と透過率(T)との関係を示す。図9は液晶
表示素子を正面から見た場合のV−T特性を示し、図1
0は液晶表示素子を50゜下方向から見た場合のV−T
特性を示す。実線は通常画素のV−T特性を示し、破線
は制御容量を接続した電圧降下画素のV−T特性を示
し、一点鎖線は画素全体のV−T特性を示す。
【0005】図9に示すように、液晶表示素子を正面か
ら見た場合、通常画素のV−T特性は、印加電圧Vが大
きくなるに従って透過率が減少する単調減少関数を示
し、電圧降下画素のV−T特性は通常画素の印加電圧よ
りも高い電圧で同様の単調減少関数を示す。画素を複数
に分割した場合の表示特性は、分割した画素の表示特性
の面積平均でさだまり、通常画素のV−T特性と電圧降
下画素のV−T特性の中間の一点鎖線で示された単調減
少関数が1画素の表示特性となる。従って、液晶表示素
子を正面から見た場合においては、中間調表示の隣接す
る階調間で階調の反転は起こらない。
【0006】また、図10に示すように、50゜下方向
から見た場合、通常画素及び電圧降下画素のV−T特性
は印加電圧が1.5V以上の領域において、透過率が上
下に変動するバンプ特性を示している。バンプ特性を示
すということは、隣接する階調間で階調が反転するとい
うことを意味する。しかし、通常画素と電圧降下画素の
V−T特性が平均化されるため、それぞれのバンプが打
ち消され、各画素のV−T特性は一点鎖線で示すように
ほぼ単調減少関数となり、階調の反転が防止される。従
って、画素を分割しない場合に比して、視野角が広くな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この視野角改善方法で
は、TFT基板に制御電極を形成する必要がある。しか
し、制御電極を形成するための製造工程の増加は、TF
Tの欠陥を引き起こしやすい。また、各画素電極を分割
する必要があり、TFT基板の歩留まりを低下させる欠
点がある。
【0008】これらの欠点を改善するために、TFT基
板に対向する対向基板側で、電極を複数に分割し、対向
基板上に形成される絶縁膜(カラーフィルタ及びオーバ
ーコート層)を利用して駆動電圧を降下させる方法が提
案されている。この方法においても、分割された各画素
の液晶に印加される電圧が互いに異なるため、異なった
配向状態の領域が各画素に形成されることになり、視野
角が広くなる。
【0009】このように構成された液晶表示素子の各画
素の表示色と視野角の関係について説明する。図11
は、各画素を通常画素と電圧降下画素に分割した構成の
画素の透過率−視角特性を示す。ここで、通常画素は、
各画素内で駆動電圧がそのまま液晶に印加される部分を
意味し、電圧降下画素は駆動電圧がカラーフィルタ等に
より降圧されて液晶に印加される部分を意味する。図1
1(A)はR色のカラーフィルタを配置した画素の特
性、(B)はG色のカラーフィルタを配置した画素の特
性、(C)はB色のカラーフィルタを配置した画素の特
性をそれぞれ示す。
【0010】グラフの横軸は視角角度を示し、右半分0
゜〜50゜は上方向から見た角度を、左半分0゜〜−5
0゜は下方向から見た角度を示す。縦軸は透過率を示
す。電圧V1〜V8は、8階調表示をする場合の各印加
電圧を示し、V1は最小値、V8は最大値を示し、V2
〜V7は電圧V8を7等分した値である。
【0011】図11(A)に示す特性において、透過率
は視角の下方向で印加電圧が上昇するに従って低くなっ
ており、隣接する階調間の反転は起きていない。これに
対し、図11(B)及び(C)に示す特性においては、
下方向の30゜〜50゜の視角角度では、電圧V7に対
する透過率は電圧V4〜V6に対する透過率よりも大き
くなっている。即ち、下方向の視角30゜〜50゜で
は、階調が反転している。これは、通常画素と電圧降下
画素とで、液晶に印加する電圧の差が小さいからであ
る。
【0012】図11(A)〜(C)から理解できるよう
に、同一の視野角を得るためには、Rの画素よりも、
G,Bの画素について、通常画素の液晶に印加する電圧
と電圧降下画素の液晶に印加する電圧の差を大きくしな
ければならない。
【0013】しかし、従来の液晶表示素子では、R
(赤)G(緑)B(青)の各画素に共通のV−T特性を
与えている。即ち、表示色に関わらず、同一の画素構造
を採用している。このため、従来の液晶表示素子では、
視野角の改善が全画素で均一に行われず、液晶表示素子
の視野角が、視野角が最も狭い色の画素により規制さ
れ、視野角改善の効果が薄れてしまうという問題があっ
た。
【0014】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
で、全画素がほぼ均一で広い視野角を有する液晶表示素
子を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる液晶表示素子は、各画素領域に画
素電極が形成され、且つ、対応する画素電極に接続され
たアクティブ素子が形成された第1の基板と、前記第1
の基板に対向して配置された第2の基板と、前記第2の
基板の前記第1の基板に対向する面に、各画素電極と対
向して形成された下層電極と、前記下層電極の上に形成
され、各画素領域に形成された複数色のカラーフィルタ
を含み、少なくとも1つの色のカラーフィルタの誘電率
が他の色のカラーフィルタの誘電率よりも大きい絶縁膜
と、前記絶縁膜の上に形成され、前記画素電極のそれぞ
れの一部に対向し、前記下層電極に接続された上層電極
と、前記第1と第2の基板間に封止された液晶と、を備
えることを特徴とする。
【0016】
【作用】この発明にかかる液晶表示素子によれば、各画
素は上層電極が配置された領域(通常画素)と上層電極
が設けられていない領域(電圧降下画素)に分割され、
これらの領域の液晶に印加される電圧が異なる。従っ
て、1つの画素内に配向状態の異なる領域が形成され、
視野角が広くなる。しかも、カラーフィルタの誘電率を
一定値ではなく、色毎に最適値に設定したので、各色の
画素の視野角をほぼ均一とすることができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例にかかる液晶表示素
子について説明する。図1はこの発明の一実施例にかか
るTFT液晶表示素子の断面構造を示し、図2はTFT
基板の平面構造を示し、図3は対向基板の平面構造を示
す。
【0018】図1に示すように、この液晶表示素子は、
シール材SCにより接合された一対の透明基板11、1
2と、一対の透明基板11、12間に封止されたTN
(ツイストネマティック)液晶13とより構成される液
晶セル16と、液晶セル16を挟んで配置された偏光板
14、15と、より構成される。
【0019】透明基板11、12はガラス、樹脂フィル
ム等から構成される。下側の透明基板(以下、TFT基
板)11には、図1及び図2に示すように、スイッチン
グ素子としてのTFT(薄膜トランジスタ)21と画素
電極22がマトリクス状に配置され、これらの上に配向
膜23が配置されている。
【0020】各TFT21のソース電極は対応する画素
電極22に接続され、各行のTFT21のゲート電極は
対応するゲートラインGLに接続され、外部のゲートド
ライバよりゲートパルスが印加される。各列のTFT2
1のドレイン電極は対応するデータラインDLに接続さ
れ、外部のデータドライバより信号電圧(書き込み電
圧)が印加される。画素電極22は、ITO(インジウ
ムとスズの酸化物)等から形成され、ゲートパルスが印
加されてオンしたTFT21を介して信号電圧が印加さ
れる。
【0021】他方の透明基板(対向基板)12には図
1、図3に示すように、対向電極(下層電極)31が形
成されている。下層電極31は厚さ0.08±0.02
μm程度のITOから形成され、所定の基準電圧(コモ
ン電圧)が印加される電極端子37に接続されている。
下層電極31上の、TFT21と対向する部分及び画素
電極22間の部分と対向する部分には、光遮蔽性のブラ
ックマスク32が配置されている。
【0022】下層電極31上の各画素領域には、RGB
各色のカラーフィルタ33(33R、33G、33B)
が配置されている。カラーフィルタ33は、厚さ1μm
〜2μm程度のアクリル系樹脂等から構成され、顔料に
より、R(赤)、G(緑)、B(青)のいずれかに着色
されている。この実施例では、各カラーフィルタ33は
互いにほぼ等しい厚さに形成されている。カラーフィル
タ33G、33Bには、無色透明な誘電率低下剤が2〜
9重量%添加されおり、カラーフィルタ33G、33B
の誘電率はカラーフィルタ33Rの誘電率よりも小さ
く、例えば、0.9〜0.6倍に設定されている。
【0023】カラーフィルタ33(33R、33G、3
3B)の上には、基板全面に、オーバーコート層(保護
層)34が配置されている。オーバーコート層34は、
厚さ1μm程度のアクリル系樹脂、SiO2等から構成
される。
【0024】オーバーコート層34の上には、図3に示
すように、各画素領域に位置するように配置されたスト
ライプ状の電極(上層電極)35が配置されている。上
層電極35は、厚さ0.08±0.02μm程度のIT
Oより構成され、端部で互いに接続され、さらに下層電
極31に接続されて、下層電極31と同一の共通電圧が
印加される。
【0025】上層電極35及びオーバーコート層34の
上には、ポリイミド等からなる配向膜36が形成されて
いる。図1で下側の配向膜23には、例えば図4の破線
で示す方向(0°の方向)にラビング等の配向処理が施
され、上側の配向膜36には、図4の実線で示す方向
(90°の方向)に配向処理が施されている。
【0026】液晶13はカイラル剤が添加されたネマテ
ィック液晶から構成され、配向処理に従って下基板11
から上基板12に向けて時計回り方向に90°(0°〜
−90°)ツイストして配向している。
【0027】下側(光入射側)の偏光板14は、図4に
示すように、その透過軸が下側の配向膜23に施された
配向処理の方向に垂直(90°)になるように設定さ
れ、上側(光出射側)の偏光板15は、その透過軸が下
側の偏光板14の透過軸に垂直となるように設定されて
いる。
【0028】この様な構成の液晶表示素子においては、
画素電極22と下層電極31との間に印加される駆動電
圧の変化に伴い、液晶13の配向状態が連続的に変化
し、透過光の強度が連続的に変化し、透過光はカラーフ
ィルタ33により着色される。従って、ゲートラインG
Lに順次ゲートパルスを印加してTFT21をオンし、
所望の信号電圧をデータラインDLを介して画素電極2
2に書き込むことにより、カラー階調表示が可能とな
る。
【0029】また、カラーフィルタ33による電圧降下
のため、各画素の画素電極22と上層電極35とが対向
する部分(通常画素)と画素電極22と下層電極31と
が対向する部分(電圧降下画素)とでは、異なった電圧
が液晶13に印加される。このため、画素を分割しない
場合に比較して視野角が広くなる。
【0030】この点を、図5を参照して具体的に説明す
る。図5は、R、G、B各色の画素AR、AG、ABの断
面を拡大して示す。Rの画素ARは通常画素AR1と電圧
降下画素AR2に分割され、GとBの画素AGと画素ABも
同様に、通常画素AG1、AB1と電圧降下画素AG2、AB2
とに分割される。通常画素と電圧降下画素は、面積比が
7:3〜5:5になるように構成されている。
【0031】画素ARの上層電極35と画素電極22の
間の静電容量をCLR1、電圧降下画素AR2の下層電極3
1とオーバーコート層34との間の静電容量をCCR2、
オーバーコート層34と画素電極22との間の静電容量
をCLR2、下層電極31と画素電極22との間に印加さ
れる駆動電圧をV0、静電容量CLR1に印加される電圧を
VLR1、静電容量CLR2に印加される電圧をVLR2とする
と、各画素の等価回路は図6に示すようになる。また、
電圧VLR1は駆動電圧V0にほぼ等しくなり、電圧VLR2
は数1で表される。
【0032】
【数1】VLR2=V0×(CCR2/(CLR2+CCR2)) 即ち、通常画素AR1の液晶13には駆動電圧V0がほぼ
そのまま印加され、電圧降下画素AR2の液晶13には、
駆動電圧V0が静電容量CCR2とCLR2により分圧されて
印加される。従って、通常画素AR1と電圧降下画素AR2
では液晶13の配向状態が異なり、これらの光学特性が
平均化されることにより、画素ARの視野角は広くな
る。
【0033】GとBの画素AG、ABについても同様に、
電圧降下画素の液晶13には、通常画素の液晶13に印
加される電圧が、カラーフィルタ33の容量と液晶13
の容量とで分圧されて印加される。各画素の視野角が広
くなる。
【0034】また、カラーフィルタ33G、33Bには
誘電率低下剤が混入され、それらの誘電率はカラーフィ
ルタ33Rの誘電率よりも小さい。このため、静電容量
CCG2とCCB2は静電容量CCR2よりも小さくなる。この
ため、同一の駆動電圧が印加された際のカラーフィルタ
33G,33Bでの電圧降下VCG2とVCB2は、カラーフ
ィルタ33Rでの電圧降下VCR2よりも小さい。従っ
て、GとBの画素の通常画素と電圧降下画素の液晶13
に印加される電圧の差は、Rの画素の通常画素と電圧降
下画素の液晶13に印加される電圧の差よりも大きくな
る。従って、R、G,B各色の画素の視野角をほぼ等し
くすることができる。
【0035】また、カラーフィルタ33G,33Bに混
入される誘電率低下剤は無色透明であるため、開口率が
低下することもなく、対向基板12側の製造工程の増加
もわずかであり、製造も容易である。
【0036】カラーフィルタ33R、33G、33B及
びオーバーコート層34での電圧降下は、これらの絶縁
膜の厚さを変更することによっても、調整することがで
きる。従って、実験等により、最適な印加電圧が得られ
るカラーフィルタ33及びオーバーコート層34の厚さ
を予め求めておき、カラーフィルタ33及びオーバーコ
ート層34を形成する。
【0037】図7に図5に示す構成の液晶表示素子に8
階調表示を行わせる際のカラーフィルタ毎の透過率−視
角特性を示す。(A)はR色のカラーフィルタを、
(B)はG色のカラーフィルタを、(C)はB色のカラ
ーフィルタをそれぞれ配置した画素の透過率−視角特性
である。この特性は通常画素AR1、AG1、AB1と電圧降
下画素AR2、AG2、AB2の面積比を1:1とし、カラー
フィルタ33の厚さを1.4μmとして得られたもので
ある。
【0038】図7(B)及び(C)の特性において、従
来の欠点であった下方向角度30゜〜50゜の範囲で、
電圧V7に対する透過率が電圧V4〜V6に対する透過
率がよりも低く、隣接する階調間で階調の反転は起こっ
ていない。即ち、この構造の実施例においては、カラー
フィルタ毎の多階調表示における下方向の視角角度30
゜〜50゜の隣接する階調間での階調の反転は改善され
ている。
【0039】以上説明したように、この実施例によれば
G色及びB色のカラーフィルタ33G及び33Bで降圧
される電圧がR色のカラーフィルタ33Rで降圧される
電圧よりも大きいため、電圧降下画素の液晶13に印加
される電圧は、R色のカラーフィルタ33Rが配置され
た電圧降下画素とG色及びB色のカラーフィルタ33G
及び33Bが配置された電圧降下画素とで異なり、液晶
13の配向状態が異なるため、均一で且つ広い視野角の
液晶表示素子が実現できる。
【0040】次に、上記構成の広視野角液晶表示素子の
製造方法について説明する。まず、TFT基板11につ
いては、通常の方法により、画素電極22、TFT21
及びこれらを覆う配向膜23を形成し、配向膜23の表
面にラビングを施す。一方、対向基板12については、
スパッタリング等によりITOを堆積し、下層電極31
を形成し、続いて、ブラックマスク32を形成する。
【0041】続いて、RGB各色のカラーフィルタ33
R,33G,33Bを順次形成する。この際、GとBの
カラーフィルタ33Gと33Bを誘電率低減剤を含む材
料で形成する。
【0042】カラーフィルタ33の上にオーバーコート
層34を形成し、端部をパターニングする。その後、ス
パッタリング等によりITOを堆積して上層電極35を
形成する。続いて、上層電極35を電極形状にパターニ
ングすると共に下層電極31の端部をパターニングす
る。上層電極35の上に配向膜36を形成し、配向処理
を施して対向基板12を完成する。
【0043】TFT基板11と対向基板12をシール剤
SCを介して接合して液晶セル16を形成し、真空注入
法等を用いて液晶セル16内に液晶13を注入する。続
いて、偏光板14、15を配置して液晶表示素子を完成
する。
【0044】この発明は上記実施例に限定されず、種々
の変形及び応用が可能である。例えば、上記実施例にお
いては、G及びBのカラーフィルタ33G及び33Bに
誘電率低下剤を混入したが、Rのカラーフィルタ33R
に誘電率上昇剤を混入して液晶表示素子を構成してもよ
い。このような構成でも、カラーフィルタ33G及び3
3Bで降圧される電圧はカラーフィルタ33Rで降圧さ
れる電圧よりも大きくなり、RGB各色の画素の視野角
はほぼ均一になる。
【0045】また、カラーフィルタ33Rに誘電率の高
い材料を使用し、カラーフィルタ33G及び33Bに誘
電率の低い材料を使用することにより、カラーフィルタ
33Rの誘電率とカラーフィルタ33G及び33Bの誘
電率を互いに異ならせてもよい。この場合も、視野角が
ほぼ均一となるように、使用する材料、カラーフィルタ
33の厚さ等を調整することにより、最適な値を選択す
る。
【0046】また、図8に示すように、GとBのカラー
フィルタ33G及び33Bの上に低誘電率の電圧降下膜
38を設けることにより、GとBの画素AGとABの絶縁
膜での電圧降下を赤の画素ARの絶縁膜での電圧降下よ
りも大きくすることも可能である。電圧降下膜38は、
例えば、誘電率降下剤が添加された無色透明のアクリル
系樹脂、SiO2等の材料を用いて形成され、オーバー
コート層34の誘電率よりも小さい誘電率を有する。こ
の場合、電圧降下膜38の厚さ及び誘電率を適宜調整す
ることにより、適切な視野角を各画素に与えることがで
きる。逆に、Rのカラーフィルタ33Rの上に高誘電率
の膜を配置することにより、GとBの画素AGとABの絶
縁膜での電圧降下を赤の画素ARの絶縁膜での電圧降下
よりも大きくすることも可能である。
【0047】また、GとBのカラーフィルタ33Gと3
3Bに紫外線(UV)を照射してカラーフィルタ33G
と33Bの誘電率を低下させ、カラーフィルタ33Rの
誘電率とカラーフィルタ33G及び33Bとの誘電率を
異ならせてもよい。この場合、例えば、カラーフィルタ
の製造段階で、GとBのカラーフィルタ33Gと33B
を先に形成し、これに紫外線(UV)を照射し、その
後、Rのカラーフィルタ33Rを形成すればよい。
【0048】UVの代わりに、レーザービーム、イオン
ビーム、X線等をカラーフィルタ33G及び33Bに照
射して、これらの誘電率を低下させてもよい。
【0049】上下配向膜23、36に施す配向処理の方
向及び偏光板14、15の透過軸の配置は上記実施例に
限定されず、任意に変更可能である。例えば、光入射側
の偏光板14の透過軸を下配向膜23の配向処理と平行
としてもよい。また、光出射側の偏光板15の透過軸を
下偏光板36の透過軸と平行としてもよい。
【0050】上記実施例においては、TFT液晶表示素
子を例にこの発明を説明したが、この発明は、MIMを
アクティブ素子とする液晶表示素子にも適用可能であ
る。また、アクティブ素子を使用しないパッシブマトリ
クス方式の液晶表示素子にも適用可能である。
【0051】この発明は、TN(ツイストネマティッ
ク)液晶表示素子に限らず、STN液晶表示などにも同
様に適用可能である。また、透過型液晶表示素子に限ら
ず、反射膜を備えた反射型液晶表示素子にも適用可能で
ある。この場合、反射膜側の偏光板を省略してもよい。
【0052】
【発明の効果】この発明にかかる液晶表示素子によれ
ば、各画素は上層電極が配置された領域(通常画素)と
上層電極が設けられていない領域(電圧降下画素)に分
割され、これらの領域の液晶に印加される電圧が異な
る。従って、1つの画素内に配向状態の異なる領域が形
成され、視野角が広くなる。しかも、カラーフィルタの
誘電率を一定値ではなく、色毎に最適値に設定すること
ができるので、各色の画素の視野角をほぼ均一とするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかるカラーTN型液晶表
示素子の構成を示す断面図である。
【図2】TFT基板の構成を示す平面図である。
【図3】対向基板の電極の構成を示す平面図である。
【図4】配向処理の方向と液晶の配向方向と液晶表示素
子の上下左右方向の定義を示す図である。
【図5】この発明の実施例にかかる液晶表示素子のR、
G、B各色のカラーフィルタにより作られる画素の構成
を示す断面図である。
【図6】この発明の実施例にかかる液晶表示素子の1画
素分の等価回路を示す図である。
【図7】この発明の実施例にかかる液晶表示素子の視角
と透過率の関係を示す図である。(A)はR色のカラー
フィルタが配置された画素の特性図である。(B)はG
色のカラーフィルタが配置された画素の特性図である。
(C)はB色のカラーフィルタが配置された画素の特性
図である。
【図8】この発明の他の実施例にかかる液晶表示素子の
断面図である。
【図9】従来の液晶表示素子を正面から見た場合のV−
T特性である。
【図10】従来の構造の液晶表示素子を下方向の50゜
の角度から見た場合のV−T特性である。
【図11】従来の液晶表示素子の視角と透過率の関係を
示す図である。(A)はR色のカラーフィルタが配置さ
れた画素の特性図である。(B)はG色のカラーフィル
タが配置された画素の特性図である。(C)はB色のカ
ラーフィルタが配置された画素の特性図である。
【符号の説明】
11・・・TFT基板、12・・・対向基板、13・・・液晶、
14・・・偏光板、15・・・偏光板、16・・・液晶セル、2
1・・・TFT、22・・・画素電極、23・・・配向膜、31・
・・下層電極、32・・・ブラックマスク、33・・・カラーフ
ィルタ、34・・・オーバーコート層、35・・・上層電極、
36・・・配向膜、37・・・電極端子、38・・・電圧降下
膜、SC・・・シール材、GL・・・ゲートライン、DL・・・
データライン、A1・・・通常画素、A2・・・電圧降下画素

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各画素領域に画素電極が形成され、且つ、
    対応する画素電極に接続されたアクティブ素子が形成さ
    れた第1の基板と、 前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、 前記第2の基板の前記第1の基板に対向する面に、各画
    素電極と対向して形成された下層電極と、 前記下層電極の上に形成され、各画素領域に形成された
    複数色のカラーフィルタを含み、少なくとも1つの色の
    カラーフィルタの誘電率が他の色のカラーフィルタの誘
    電率よりも大きい絶縁膜と、 前記絶縁膜の上に形成され、前記画素電極のそれぞれの
    一部に対向し、前記下層電極に接続された上層電極と、 前記第1と第2の基板間に封止された液晶と、を備える
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】前記複数色のカラーフィルタはR(赤)、
    G(緑)、B(青)の色のカラーフィルタから構成さ
    れ、Rの色のカラーフィルタの誘電率はGの色及びBの
    色のカラーフィルタの誘電率よりも大きいことを特徴と
    する請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記G及びBの色のカラーフィルタは誘電
    率低下剤を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】前記Rの色のカラーフィルタは誘電率上昇
    剤を含むことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    液晶表示素子。
  5. 【請求項5】前記G及びBの色のカラーフィルタはRの
    色のカラーフィルタよりも低い誘電率の材料で構成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素
    子。
  6. 【請求項6】前記G及びBの色のカラーフィルタは前記
    Rの色のカラーフィルタと誘電率の等しい材料から構成
    される第1の絶縁膜と、前記Rの色のカラーフィルタよ
    りも誘電率の低い材料から構成される第2の絶縁膜から
    構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液
    晶表示素子。
  7. 【請求項7】前記GとBの色のカラーフィルタの一方は
    UV又はレーザービーム又はイオンビーム又はX線が照
    射された絶縁膜より構成されることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の液晶表示素子。
  8. 【請求項8】前記絶縁膜は、前記カラーフィルタをカバ
    ーするオーバーコート層を含むことを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000027161A (ko) * 1998-10-27 2000-05-15 김영환 균일한 투과도를 갖는 액정 표시 장치

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