JPH09154259A - 絶縁故障検出装置 - Google Patents

絶縁故障検出装置

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JPH09154259A
JPH09154259A JP7309346A JP30934695A JPH09154259A JP H09154259 A JPH09154259 A JP H09154259A JP 7309346 A JP7309346 A JP 7309346A JP 30934695 A JP30934695 A JP 30934695A JP H09154259 A JPH09154259 A JP H09154259A
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JP7309346A
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Naoya Yamada
直也 山田
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被試験体内で発生するレアショートが進展し
て絶縁破壊事故に至る前に事前に検知することができ、
それによって焼損事故を未然に防止する。 【解決手段】 電源用変圧器二次側34の一端子に接続
された接地線35に電磁誘導結合されて、絶縁故障を検
出するための診断電圧Vsを重畳印加するための励磁電
源42と、変圧器二次側34と被試験体30との間の電
源線32に電磁誘導結合されて、電源線32を流れる零
相電流Ioと診断電圧Vsとが入力されて、被試験体3
0内でレアショートが発生していた場合に、そのレアシ
ョートに起因して発生する電流成分Irを零相電流Io
から抽出し、その抽出された電流成分Irが所定値以上
であったときに、レアショートが発生している旨を知ら
せるためにアラーム出力を行う計測部44とが設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、絶縁故障を検出
するための絶縁故障検出装置に関し、特に、低圧の回転
機及び照明器具などの負荷設備の絶縁故障を監視・検出
するための絶縁故障検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータの巻上電動機等として用いら
れる低圧回転機等は、長年月の間に、熱、振動及び吸湿
汚損等の複合的劣化によって絶縁性能が低下して、焼損
に至る場合がある。この絶縁劣化を診断するため、その
ような回転機を解列して、もしくは、回転機の電源を切
ってから、コイルに直流または交流の別電源から電圧を
印加して、メガー(megger, megohmmeter、図5参照)
もしくはtanδ計(図5参照)等で、絶縁抵抗または誘
電正接(tanδ)を測定することにより、絶縁故障の診
断を行っている。
【0003】図4は、低圧回転機等の回転機の絶縁診断
を行うための従来の絶縁故障検出方法を示す図である。
図において、1は回転機の固定子、2は回転子である。
3は、固定子1を固定するための固定子フレーム(架
台)F(図示せず、図1の部材36参照)に設けられた
接地線である。この接地線3により、固定子フレーム
(架台)Fは、第3種接地端子E3に接地されている。
また、1a,1b及び1cは固定子1の鉄心スロット
(図示せず)内に設けられている固定子コイルであり、
固定子コイル1aの一端は固定子コイル1cの一端と共
通接続されてU相端子5とされ、固定子コイル1bの一
端は固定子コイル1cの他端と共通接続されてV相端子
6とされ、固定子コイル1aの他端と固定子コイル1b
の他端は共通接続されてW相端子7とされる。U相端子
5、V相端子6及びW相端子7は電磁接触器(MC)8
を経て3相電源(図示せず)に接続される。図5は、絶
縁診断の際に用いられるメガー(megger, megohmmete
r)もしくはtanδ計等の計測器20を示した図である。
計測器20は、2つのワニ口クリップ21及び22を備
えており、その一方のワニ口クリップ21は印加リード
21aに接続されており、他方のワニ口クリップ22は
接地側リード22aに接続されている。
【0004】絶縁診断を行うとき、電磁接触器(MC)
8は開放されて、回転機は無電源とされる。その後に、
図5の計測器20の印加リード21aのワニ口クリップ
21を電磁接触器(MC)8のL側の一端子8aへクリ
ップし、接地側リード22aのワニ口クリップ22を固
定子フレーム(架台)Fの接地線3にクリップして、計
測器20の測定ボタン(図示せず)を押すことにより、
数秒〜1分間の安定時間の後に、固定子コイル1a〜1
cを一括したものと第3種接地端子E3との間の絶縁抵
抗もしくは誘電正接tanδが計測される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような絶縁抵抗及び誘電正接tanδ等の絶縁指標は、
回転機の絶縁劣化がある程度まで進行して、対アース絶
縁が悪化した時に初めて変化する指標であるため、固定
子コイル1a〜1cにレアショートが発生していても、
その初期から中期にかけての段階では、平常時と比べて
全く変化を示すことがない。
【0006】そのため、絶縁破損事故に至る前に事前に
回転機の固定子コイル1a〜1c中で発生するレアショ
ートを検知することができずに、焼損事故を招いてしま
うという課題があった。
【0007】また、例えば回転機の運転中に固定子コイ
ル1aの不特定な一個所1xにて数ターン程度のレアシ
ョートが発生したとすると、この絶縁不良の現象は運転
が継続される限り、連続的あるいは間欠的に発生する。
しかし、絶縁診断を行うときには、電磁接触器(MC)
8により電源が開放されて、別電源から直流もしくは交
流電圧が一括印加されて行われるので、そのような状態
下では、レアショートが発生している上記の不特定な一
個所1xでのレアショートの現象は再発されない。
【0008】従って、従来の絶縁故障検出方法では、回
転機の運転中に発生したレアショートが、絶縁診断中に
再現することはあり得ないので、絶縁劣化の前駆現象と
して検知したいレアショートを把握することは不可能で
あるという課題があった。
【0009】この発明は、かかる課題を解決するために
なされたものであり、回転機等の被試験体内で発生する
レアショートが進展して絶縁破壊事故に至る前に事前に
検知することができ、それによって焼損事故を未然に防
止することができる絶縁故障検出装置を得ることを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる絶縁故
障検出装置は、電源用変圧器の変圧器二次側の一端子に
接続された接地線もしくは被試験体に接続された接地線
のいずれか一方に電磁誘導結合されて、絶縁故障を検出
するための診断電圧を重畳印加するための診断電圧発生
手段と、変圧器二次側と被試験体との間に接続されてい
る電源線に電磁誘導結合されて、その電源線を流れる電
流を測定するための測定手段と、被試験体内でレアショ
ートが発生していた場合に、そのレアショートに起因し
て発生する電流成分を、測定手段により測定された電流
から抽出するための成分抽出手段と、成分抽出手段によ
り抽出された電流成分が所定値以上であったときに、レ
アショートが発生している旨を知らせる警告を出力する
警告手段とを備えている。
【0011】また、成分抽出手段が、零相電流を、診断
電圧と同相の成分とπ/2進みの成分とに分離するため
の成分分離部と、その成分分離部により分離された同相
の成分を抽出するための抽出部とから構成されている。
【0012】また、変圧器二次側と電源線との間に設け
られ、被試験体の動作の制御を行うとともに、被試験体
の動作状態を示す動作状態信号を出力するための制御手
段を、さらに備え、測定手段が、制御手段からの動作状
態信号を受信して、それに基づき、被試験体が安定した
動作状態であるときのみに、測定を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1(a)は、本発明の一実施の形態に
よる絶縁故障検出装置を用いて回転機の絶縁診断を行っ
ている状態を示した図である。また、図1(b)は、後
述する図1(a)中の計測部44の具体的な構成を図示
したブロック図である。図において、30はエレベータ
の巻上電動機等として用いられる低圧回転機等の回転機
であり、上述した図4の従来例と同様に内部に固定子1
及び回転子2(図示せず、図4参照)を備えており、ま
た、固定子コイル1a、1b及び1cはそれぞれ端部が
共通接続されて、U相端子34u、V相端子34v及び
W相端子34wとされているが、その構造については従
来例(図4の5、6及び7に相当)と同様であるため、
説明は省略し、図4を参照することとする。図1におい
て、31は、回転機30に設けられた端子箱である。U
相端子34u、V相端子34v及びW相端子34wに接
続された3本の電源線32は、端子箱31から外部に延
びて出ており、制御盤等から構成された制御部33を経
由して、電源用変圧器二次側(低圧側)34に接続され
ている。電源用変圧器二次側34は、電源用変圧器一次
側(高圧側)(図示せず)とともに電源用変圧器を構成
しており、通常、第2種接地端子E2に接地されてい
る。図1においては、変圧器二次側34のV相端子34
vが接地線35により第2種接地端子E2に接続されて
接地されている。また、36は、鉄等の導体からなり、
固定子1を固定して支持するための固定子フレーム(架
台)Fである。この固定子フレーム(架台)F36は、
接地線3により、第3種接地端子E3に接続されて接地
されている。
【0014】また、41は、電源用変圧器二次側34に
接続されている接地線35をクランプ(電磁誘導結合)
している変成器(CT)、42は変成器(CT)41の
励磁電源、43は回転機30の3本の電源線32を一括
してクランプ(電磁誘導結合)して、零相電流Io、さ
らには、それにより漏れ電流(地絡電流)Irを検出す
るための漏れ電流検出用変流器、44は、変成器(C
T)41及び励磁電源42により重畳印加される診断電
圧Vsと、漏れ電流検出用変流器43により検出される
零相電流Ioとが、入力されて、それにより、レアショ
ートに起因する漏れ電流Irがある所定の値に至ったと
きに、内蔵されたアラーム発生部44aによりアラーム
を出力するための計測部である。
【0015】なお、ここで、励磁電源42及び変成器
(CT)41は、変圧器二次側34の一端子34vに接
続された接地線35もしくは被試験体である回転機30
に接続された接地線3のいずれか一方に電磁誘導結合さ
れて、絶縁故障を検出するための診断電圧を重畳印加す
るための診断電圧発生手段を構成している。また、漏れ
電流検出用変流器43は、変圧器二次側34と被試験体
である回転機30との間に接続されている電源線32に
電磁誘導結合されて、電源線32を流れる零相電流Io
を測定するための測定手段を構成している。計測部44
は、被試験体である回転機30内でレアショートが発生
していた場合に、そのレアショートに起因して発生する
電流成分である漏れ電流Irを、上記測定手段により測
定された零相電流Ioから抽出するための成分抽出手段
44bを構成している。また、計測部44に内蔵された
アラーム発生部44aは、上記成分抽出手段44bによ
り抽出された上記電流成分である漏れ電流Irが所定値
以上であったときに、レアショートが発生している旨を
知らせるための警告手段を構成している。
【0016】動作について説明する。図1においては、
電源用変圧器二次側34側から、電源線32を経由し
て、制御部33により、回転機30の起動、走行及び停
止等の動作の制御を行っている。本発明の絶縁故障検出
装置は、第2種接地端子E2に接地されている接地線3
5に電磁誘導結合する変成器(CT)41をクランプし
て、これを商用周波数(すなわち、50Hzまたは60
Hz)と異なる、例えば、20Hzの周波数の励磁電源
42により励磁することによって、電源用変圧器二次側
34の接地相であるV相34vに診断電圧Vsを重畳印
加する。この診断電圧Vs(通常0.5〜1.0V程度)
は、電源用変圧器二次側34を経由して、電源用変圧器
二次側34のU相34uおよびW相34wにも重畳印加
されることとなるので、結局、回転機30の固定子コイ
ル1a、1b及び1c(図4参照)のすべてに印加され
ることとなる。
【0017】もし、固定子コイル1a、1b及び1cの
いずれかで、例えば、固定子1aの不特定箇所1x(図
4参照)においてレアショートが発生したとすると、回
転機30が運転される限り、この絶縁不良現象は連続的
あるいは間欠的に発生する。このレアショートの放電パ
ルスのエネルギーは、レアショートが発生している上記
不特定箇所1x部分の巻線近傍で主に熱消費されるが、
一部のエネルギーはコイル対アース間の浮遊静電容量
(図示せず)を介して、固定子フレーム(F)36に至
り、接地線3を介して、第3種接地端子E3に流出す
る。この流出したエネルギーは、結局、放電パルス電流
として励磁電源42側の第二種接地端子E2に戻り、接
地線35を経由して、電源用変圧器二次側34に至ると
いう閉ループをもって流れることとなる。
【0018】従って、3本の電源線32の三相分を漏れ
電流検出用変流器43により一括してクランプすると、
この漏れ電流検出用変流器43から零相電流Ioが検出
され、もし、固定子コイル1a、1b及び1cのいずれ
かでレアショートが発生していたとすると、その零相電
流Io中に、レアショートに起因する漏れ電流Irによ
る電流成分も含まれることになる。零相電流Ioは、診
断電圧Vsと共に計測部44に入力されて、図2のベク
トル図に示すように、診断電圧Vsと同相の成分である
漏れ電流Irと、π/2進みの電流Icとの、2成分に
分離して測定される。
【0019】このように、上述した成分抽出手段は、図
1(b)に示されるように、零相電流Ioを、診断電圧
Vsと同相の成分である漏れ電流Irとπ/2進みの成
分である電流Icとに分離するための成分分離部44b
1と、上記成分分離部44b1により分離された上記同
相の成分である漏れ電流Irを抽出するための抽出部4
4b2とから構成されている。
【0020】レアショートが発生すると、レアショート
が発生している1x部分と第三種接地端子E3との間の
局所的tanδが悪化するので、そのレアショートに起因
している電流成分である漏れ電流Irが増加する。よっ
て、この漏れ電流Irの値が所定の値、例えば15〜5
0mAに達したときに計測部44のアラーム発生部44
aからアラームを出力するように設定しておけば、レア
ショートの発生を容易に知ることができる。
【0021】以上のように、この実施の形態における本
発明の絶縁故障検出装置においては、稼動中の回転機3
0の運転電圧下で発生する恐れのあるレアショートを早
期に検知するために、運転電圧と異なる周波数の診断電
圧Vsを、変圧器二次側34の接地線35または回転機
の回転子フレーム(F)36に重畳印加して、診断電圧
Vsの同相成分である漏れ電流Irを検出して、その漏
れ電流Irが所定の値以上になったときに、アラームを
出力する等にしてレアショート発生を知らせるようにし
たので、レアショートの発生を早期にかつ容易に知るこ
とができ、絶縁破損事故に至る前に事前に検知すること
ができるので、焼損事故を未然に防止することができ
る。
【0022】実施の形態2.この実施の形態において
は、上述した実施の形態1の計測部44に、図1の破線
で示されるように、制御部33からの回転機30の制御
のためのシーケンス信号Sqを入力するようにした。他
の構成については、上述した実施の形態1と同様である
ため、ここではその説明を省略する。ここで、シーケン
ス信号Sqとは、回転機30の起動、走行および停止と
いった動作の状態を示す信号である。回転機30が例え
ばエレベータ巻上モータの場合には、シーケンス信号S
qは、起動→力行運転→制動→停止の一連の動作の流れ
のうちで、回転機30が現在いずれの状態であるかを示
す。そこで、この実施の形態においては、回転機30が
例えばエレベータ巻上モータの場合を例にすれば、制御
部33から計測部44にシーケンス信号Sqを入力する
ことにより、起動→力行運転→制動→停止の一連の動作
のうち、力行運転時のみを検知して、力行運転時の間の
み、漏れ電流検出用変流器43により零相電流Ioを計
測することにした。その零相電流Ioに基づいて、上述
の図2に示したように成分分離して、レアショートに起
因して発生する電流成分である漏れ電流Irを検出すれ
ば、力行運転時は動作が安定して一定であるため、外部
ノイズの影響が少なく、S/N比の高い漏れ電流Irの
計測を行うことができる。
【0023】なお、ここで、制御部33は、変圧器二次
側34と電源線32との間に設けられ、被試験体である
回転機30の動作の制御を行うとともに、被試験体であ
る回転機30の動作状態を示す動作状態信号であるシー
ケンス信号Sqを出力するための制御手段を構成してい
る。この実施の形態においては、上述したように、測定
手段を構成している計測部44は、上記制御手段である
制御部33からの動作状態信号であるシーケンス信号S
qを受信して、それに基づき、被試験体である回転機3
0が安定した動作状態であるときのみに、零相電流Io
及び診断電圧Vsの測定を行う。
【0024】以上のように、この実施の形態において
は、回転機30の動作の流れの中で、外部ノイズの影響
を受けにくい時のみの零相電流Ioを検出するようにす
ることにより、上述の実施の形態1と同様の効果を得る
ことができるとともに、S/N比を高め、検出精度をさ
らに向上させることができ、レアショートの発生を早期
にかつ容易に信頼性高く検出することができる。
【0025】実施の形態3.この実施の形態において
は、図3に示すように、固定子フレーム(架台)F36
に接続されている接地線3に変成器(CT)41をクラ
ンプして、励磁電源42により接地線3を励磁すること
により、診断電圧VSを接地線3に重畳印加するように
した。他の構成については、上述した実施の形態1及び
2と同様であるため、ここではその説明を省略する。こ
の実施の形態の場合にも、レアショートに起因する漏れ
電流Irが図1の場合と同様な閉ループで流れるので、
3本の電源線32を一括してクランプした漏れ電流検出
用変流器43にて、零相電流Ioを検出することができ
る。このように、この実施の形態においても、上述した
実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0026】なお、図3の場合には、診断電圧Vsの注
入から、レアショートに起因する電流成分である漏れ電
流Irの計測までを、すべて回転機30の近傍で実施で
きるという特徴を有するので、使用条件に合わせて、図
1のような構成で行うか、図3のような構成で行うか
を、決定するようにすればよい。例えば、図1のよう
に、第二種接地線35に変成器(CT)41をクランプ
して診断電圧Vsを注入する場合において、変成器(C
T)41が貫通形である場合には、バイパス結線を伴う
ので、危険度が高いことがあるが、その場合には、図3
のように、接地線3に変成器(CT)41をクランプす
るようにすれば、安全性及び作業性を確保しながら、絶
縁診断を行うことができる。
【0027】また、上述した実施の形態2と同様に、図
3の破線で示すように、制御部33から回転機33の動
作を示すシーケンス信号Sqを計測部44に入力するよ
うにして、回転機30の動作の流れの中で、外部ノイズ
の影響を受けにくい時のみの零相電流Ioを検出するよ
うにして、検出精度を向上させるようにしてもよい。
【0028】実施の形態4.この実施の形態において
は、実施の形態1〜3の計測部44の電流成分Irの計
測に替えて、交流絶縁抵抗RAC=Vs/Ir、すなわ
ち、診断電圧Vsとレアショートに起因する漏れ電流I
rとの比の計測を行い、この値が例えば10MΩ〜10
0MΩに低下したときにアラームを出力させて、レアシ
ョートの発生を知らしめるようにした。この場合にも、
上述の実施の形態1〜3と同様の効果を奏することがで
きる。また、診断電圧Vsとレアショートに起因する漏
れ電流Irとの比の値から、レアショートの発生を検出
するようにしたので、検出精度を向上させることができ
る。
【0029】実施の形態1〜4においては、すべて、本
発明の絶縁故障検出装置を回転機の絶縁故障検出のため
の装置として説明したが、その場合に限らず、本発明の
絶縁故障検出装置は、例えば照明器具や低圧用負荷の一
般機器等の絶縁故障検出装置としても適用することがで
きる。
【0030】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0031】この発明に係わる絶縁故障検出装置は、変
圧器二次側の一端子に接続された接地線もしくは被試験
体に接続された接地線のいずれか一方に電磁誘導結合さ
れて、絶縁故障を検出するための診断電圧を重畳印加す
るための診断電圧発生手段と、変圧器二次側と被試験体
との間に接続されている電源線に電磁誘導結合されて、
その電源線を流れる零相電流と上記の診断電圧とを測定
するための測定手段と、被試験体内でレアショートが発
生していた場合に、そのレアショートに起因して発生す
る電流成分を、測定手段により測定された零相電流から
抽出するための成分抽出手段と、成分抽出手段により抽
出された電流成分が所定値以上であったときに、レアシ
ョートが発生している旨を知らせる警告手段とを設ける
ようにしたので、診断電圧の同相成分である漏れ電流を
検出して、その漏れ電流が所定値以上になったときに、
警告手段によりアラームを出力する等にしてレアショー
ト発生を知らせるようにしたので、レアショートの発生
を早期にかつ容易に知ることができ、絶縁破損事故に至
る前に事前に検知することができるので、焼損事故を未
然に防止することができる。
【0032】また、成分抽出手段が、零相電流を、診断
電圧と同相の成分とπ/2進みの成分とに分離するため
の成分分離部と、その成分分離部により分離された同相
の成分を抽出するための抽出部とから構成されているの
で、容易にレアショートに起因して発生する電流成分を
抽出することができる。
【0033】また、変圧器二次側と電源線との間に設け
られ、被試験体の動作の制御を行うとともに、被試験体
の動作状態を示す動作状態信号を出力するための制御手
段を、さらに備え、測定手段が、制御手段からの動作状
態信号を受信して、それに基づき、被試験体が安定した
動作状態であるときのみに、測定を行うようにしたの
で、それにより、被試験体の動作の流れの中で、外部ノ
イズの影響を受けにくい時のみの零相電流を検出するこ
とができるので、検出精度をさらに向上させることがで
き、レアショートの発生を早期にかつ容易に信頼性高く
検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1及び2における本発明の絶縁故
障検出装置の構成を示した概略ブロック図である。
【図2】 図1の絶縁故障検出装置により測定した零相
電流Ioを示したベクトル図である。
【図3】 実施の形態3における本発明の絶縁故障検出
装置の構成を示した概略ブロック図である。
【図4】 従来の絶縁故障検出方法を示した図である。
【図5】 絶縁診断の際に用いられる計測器を示した図
である。
【符号の説明】
1 固定子、1a,1b,1c 固定子コイル、2 回
転子、3,35 接地線、5 U相端子、6 V相端
子、7 W相端子、8 電磁接触器(MC)、20 計
測器、30 回転機、31 端子箱、32 電源線、3
3 制御部、34電源用変圧器二次側、41 変成器
(CT)、42 励磁電源、43 漏れ電流検出用変流
器、44 計測部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源用変圧器の変圧器二次側の一端子に
    接続された接地線もしくは被試験体に接続された接地線
    のいずれか一方に電磁誘導結合されて、絶縁故障検出用
    の診断電圧を重畳印加するための診断電圧発生手段と、 上記変圧器二次側と上記被試験体との間に接続されてい
    る電源線に電磁誘導結合されて、上記電源線を流れる電
    流を測定するための測定手段と、 上記被試験体内でレアショートが発生していた場合に、
    そのレアショートに起因して発生する電流成分を、上記
    測定手段により測定された上記電流から抽出するための
    成分抽出手段と、 上記成分抽出手段により抽出された上記電流成分が所定
    値以上であったときに、レアショートが発生している旨
    を知らせる警告を出力する警告手段とを備えたことを特
    徴とする絶縁故障検出装置。
  2. 【請求項2】 上記成分抽出手段が、 上記電流を、上記診断電圧と同相の成分とπ/2進みの
    成分とに分離するための成分分離部と、 上記成分分離部により分離された上記同相の成分を抽出
    するための抽出部とから構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の絶縁故障検出装置。
  3. 【請求項3】 上記変圧器二次側と上記電源線との間に
    設けられ、上記被試験体の動作の制御を行うとともに、
    上記被試験体の動作状態を示す動作状態信号を出力する
    ための制御手段を、さらに備え、 上記測定手段が、上記制御手段からの上記動作状態信号
    を受信して、それに基づき、上記被試験体が安定した動
    作状態であるときのみに、上記測定を行うことを特徴と
    する請求項1または2記載の絶縁故障検出装置。
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