JPH09149549A - 電流制限装置 - Google Patents

電流制限装置

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JPH09149549A
JPH09149549A JP30160695A JP30160695A JPH09149549A JP H09149549 A JPH09149549 A JP H09149549A JP 30160695 A JP30160695 A JP 30160695A JP 30160695 A JP30160695 A JP 30160695A JP H09149549 A JPH09149549 A JP H09149549A
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circuit
resistance
current
resistor
ptc
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JP30160695A
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Tudor Baiatu
バイアツ トゥドール
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Original Assignee
ABB Management AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短絡電流を10μs以内に、保護すべき電気
装置または回路のパッシブ素子の破壊限界以下にある値
に制限することができるように改善する。 【解決手段】 a)少なくとも1つのPTC抵抗(5、
5’)を第1の電流分岐に有し、 b)少なくとも1つのバリスタ(7)を、第1の電流分
岐に対して電気的に並列に接続された第2の電流分岐
(6)に有する形式の電流制限装置において、 c)第2の電流分岐(6)には、少なくとも1つのバリ
スタ(7)に対する並列回路に少なくとも1つの別の電
気抵抗(14、15、30)が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1つの
PTC抵抗を第1の電流分岐に有し、少なくとも1つの
バリスタを、第1の電流分岐に対して電気的に直列に接
続された第2の電流分岐に有する形式の電流制限装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】請求項1の上位概念に記載のような、本
発明の関連する従来技術は、米国特許第4583146
号明細書から公知である。そこでは光アークの少ない消
弧を保証するために、機械的遮断接点に並列の分岐にP
TC抵抗およびバリスタが接続されている。PTC抵抗
は端部側に薄いバリスタ層を有することができる。機械
的スイッチが開放しているとき、電流がこのスイッチか
らPTC抵抗およびバリスタに流れる。
【0003】遮断接点のない回路では、この種の電流制
限回路のダイナミック応答特性が満足できるものではな
い。
【0004】スイス特許第581377号明細書から、
PTC抵抗を固定抵抗および熱的または磁気的にトリガ
可能な第1のスイッチに対して並列に接続することが公
知である。ここではこの並列回路に直列に電圧合成第2
スイッチが設けられている。ここでPTC抵抗は短絡の
際に初めて負荷され、その抵抗値が上昇し、第2のスイ
ッチをほぼ負荷なしで切り替えることができる。1つの
PTC抵抗の代わりに複数の異なるPTC抵抗を並列に
接続することもできる。これらのPTC抵抗は時間的に
順次連続して応答する。
【0005】刊行物P.BujardとJ.P.Ans
ertmet著、“THERMALLY CONDUCTIVE NITRIDE-FIL
LED EPOXY” 5. IEEE SEMI-THERM Symposium(1989), S.
126-130 から、窒化アルミニウム(ALN)の充填さ
れたポリマー地では、これがPTC抵抗の製造に適する
ように62Vol%の充填率を達成することができるこ
とが公知である。
【0006】直流電圧中間回路を有する電力変換器で
は、短絡の場合に中間回路コンデンサのインピーダンス
の低い放電によって非常に高い短絡電流が中間回路に発
生することがあり、この短絡電流は保護手段なしではア
クティブ構成素子の引き起こし、構造部分に大きな力で
負荷を加え、変形させることがある。
【0007】ドイツ連邦共和国特許第3710799号
明細書から、インバータ回路ではコンデンサに対する直
列回路に溶解型安全器を設けることが公知である。この
溶解型安全器は直流コンデンサが短絡すると溶解して回
路を遮断する。インバータ回路の線路が短絡した時点か
ら、安全器の溶解遮断に対する検知器が遅れてこの短絡
を識別するまで場合により数100msが経過する。こ
こでは直流コンデンサの内部短絡のみが識別される。コ
ンデンサの内部短絡の場合にはこれにより所属の機器お
よび回路が保護される。溶解型安全器の代わりに、直列
に接続された一群の直流コンデンサに対する障害検知器
として差動増幅器を設けることもできる。この差動増幅
器は障害を電位差に基づいて検知する。
【0008】高められた振動負荷や衝撃負荷に曝される
鉄道電力変換器に対して従来の溶解型安全器を使用する
ことはできないか、または鉄道関係者にとって望ましい
ことではない。なぜなら信頼性が低いからである。溶解
型安全器は多数の配線コストを伴う大きな構成素子であ
る。溶解型安全器は高い対向電圧を形成し、このことは
遮断可能な半導体を有する電力変換器の動作に対して障
害となる。100μs以下の所要の応答感度は実現困難
である。
【0009】電力変換器動作に対して望ましいことは、
中間回路インダクタンスの格段の低減ないし省略であ
る。しかし保護手段なしではこれにより短絡の場合に、
短絡電流振幅が1MAの値にまで上昇する。この電流振
幅は現在の電力変換器を有する鉄道システムでは機械的
に制御することができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
に述べた形式の電流制限装置を次のように改善すること
である。すなわち、短絡電流を10μs以内に、保護す
べき電気装置または回路のパッシブ素子の破壊限界以下
にある値に制限することができるように改善することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題は、第2の電流
分岐には、少なくとも1つのバリスタに対する並列回路
に少なくとも1つの別の電気抵抗が接続されているよう
に構成して解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の利点は、保護装置が可逆
的に動作し、放電アークがなしに応答し、並びに低イン
ダクタンスかつスペースを節約して使用することができ
ることである。保護装置の損失は少なく、また保護装置
は振動せず、既存の冷却循環路に組み込むことができ
る。保護装置は自動的に応答し、フレキシブルな適用を
可能にする。保護装置の信頼性は付加的な電子構成群お
よび素子によって損なわれない。
【0013】電流制限回路が電力変換器バルブに直列に
使用すれば、電流上昇制限チョークを省略することがで
きる。
【0014】本発明の有利な構成によれば、短絡電流を
10μs以内に、保護すべき電気装置または回路のアク
ティブ素子の破壊限界以下にある値に制限することがで
きる。その際に、電流制限装置のアクティブ部分の冷却
は絶対に必要である。この冷却は、液体冷却部がすでに
存在する場合にはその冷却循環路に組み込んで行うこと
ができる。
【0015】本発明の有利な構成では、PTC抵抗のア
クティブ部分の構成を適合することによって、保護回路
の短絡特性を種々の電力変換器形式のそれぞれ異なる電
気特性値に柔軟に適合することができる。
【0016】本発明の保護手段によって、電力変換器の
内部に蓄積されたコンデンサバンクのエネルギーを、電
力変換器スイッチないし半導体における短絡から分離す
ることができる。その際に電流制限装置は、直流中間回
路または位相構成素子に配置することができる。中間回
路コンデンサバッテリーは場合により40までの並列接
続されたコンデンサを有するので、短絡保護部は選択的
に1つまたは複数の並列に接続されたコンデンサに配置
することができる。
【0017】
【実施例】本発明を以下詳細に説明する。
【0018】図1は、電源電力変換器または第1の電力
変換器1を示す。この電力変換器は直流電圧中間回路を
介して駆動電力変換器ないし第2の電力変換器8と電気
接続している。
【0019】直流電圧中間回路2は、正極ないし正の極
板Pと負極ないし負の極板Nとの間にフィルタを有す
る。このフィルタは、フィルタチョークLFとフィルタ
コンデンサCFの直列回路からんり、中間回路高調波を
減衰するためのものである。さらに中間回路コンデンサ
C1,C2,C3を有し、このうちのコンデンサC2,
C3はそれぞれ1つの可逆型短絡電流制限器3と直列に
接続されている。可逆型短絡電流制限器3は、短絡経路
の阻止方向に極性付けられたダイオード4、PTC抵抗
5およびバイパス抵抗分岐6からなる並列回路を有す
る。バイパス抵抗分岐は過電圧安定器ないしバリスタ7
を有する。図3から図5参照。PTC抵抗5およびバイ
パス抵抗分岐6は短絡電流制限器3に常に存在する。ダ
イオード4は入れTNI接続することができる。
【0020】2つの電力変換器1、8は2ポイント電力
変換器として構成されており、図1の電力変換器8に対
しては、2つのGTOサイリスタT1,T2を有する2
つのメインバルブ分岐のみが交流相に対するメインバル
ブとして示されている。この交流相は交流電圧端子10
から取り出すことができる。3相交流に対しては相応
に、同時に構成された6つのメインバルブ分岐が必要で
ある。各メインバルブT1,T2に並列にサイリスタ回
路9が設けられている。ここではわかりやすくするた
め、GTOサイリスタT1へのサイリスタ回路のみが示
されている。サイリスタ回路9は図示のもの以外の回路
を有することができることは理解できよう。2つのメイ
ンバルブT1,T2の電流経路では、チョークないしd
i/dt制限チョークLが可逆型短絡電流制限器3を介
して直流電圧中間回路2の正極Pと接続されている。d
i/dt制限チョークLに対する並列分岐ではオーム性
抵抗を有するダイオードが直列に接続されている。この
di/dt制限チョークLは、本発明の短絡電流制限器
3を使用する場合には非常に小さくすることができる
か、または省略することができる。
【0021】可逆型短絡電流制限器3は、可逆型短絡電
流制限器3が直流電圧中間回路に備えられていれば、第
2の電力変換器8では省略することができる。
【0022】一方、可逆型短絡電流制限器3は、可逆型
短絡電流制限器3が第2の電力変換器に備えられていれ
ば、直流電圧中間回路2では省略することができる。
【0023】図2は、第2の実施例として図1の回路に
類似の電力変換回路を示す。この電力変換回路は、第1
および第2の2ポイント電力変換器1、8の代わりに、
第1および第2の3ポイント電力変換器11、12を有
する。同じ構成素子には同じ符号が付してある。直流電
圧中間回路2’では、各半電位毎に可逆型短絡電流制限
器3がコンデンサバンクに対して直列に接続されてい
る。このコンデンサバンクは並列に接続された複数のコ
ンデンサを有する。この回路の利点は保護回路のコスト
低減である。なぜなら、必要な可逆型短絡電流制限器
3、3’の数が少なく、またシステム差が小さいからで
ある。というのは、電力変換器の品揃えに対して必要な
可逆型短絡電流制限器3、3’の形式が少ないからであ
る。
【0024】3ポイント電力変換器12では、各メイン
バルブ分岐のメインバルブに対してdi/dt制限チョ
ークL1,L2が直列に接続されている。これらの制限
チョークは直流電圧中間回路2’の正極Pないし負極N
と電気接続されている。これらのチョークは非常に小さ
くすることができ、省略することもできる。2つの可逆
型短絡電流制限器3の代わりに、電力変換器12のゼロ
点経路ないし中央点経路に破線で示した可逆型短絡電流
制限器3’を設けることができる。この短絡電流制限器
はこの中央点経路の中央点導体13’および直流電圧中
間回路2’の中央点導体13と電気接続されている。こ
れによって多数の障害に対して十分な保護が得られる。
この実施例では、第2の電力変換器12の可逆型短絡電
流制限器3、3’も、直流電圧中間回路2’の可逆型短
絡電流制限器3が所望の保護作用を保証すれば省略する
ことができることがわかる。反対に、直流電圧中間回路
の可逆型電流制限器も、第2の電力変換器の可逆型短絡
電流制限器が所望の保護作用を保証すれば省略できる。
【0025】重要なことは、少なくとも1つの中間回路
コンデンサC2,C3の短絡電流経路に1つの可逆型短
絡電流制限器3、3’が設けられていることである。こ
れによって、コンデンサC2,C3の短絡放電電流を、
パッシブ素子と電流レールの破壊限界以下の値に少なく
とも制限することができ、理想的にはアクティブ素子の
破壊限界以下に制限することができる。このために必要
な保護回路の応答時間は10μs以内である。
【0026】図1および図2の保護回路は、部分短絡の
場合も、電力変換器1、8;11、12の完全短絡の場
合でも良好な保護を保証する。
【0027】ダイオード4をPTC導体5に対して並列
に接続することにより、可逆型短絡電流制限器3、3’
の熱的な持続電流負荷を低減することができる。定格条
件での動作時には、ダイオード4は中間回路パルス周波
数の半周期の間は導通し、実効電流を低減する。短絡の
場合には、ダイオード4が遮断し、可逆型短絡電流制限
器3、3’の保護機能が完全に作用する。
【0028】1つまたは複数の中間回路コンデンサC1
が可逆型短絡電流制限器3を有さず、他の中間回路コン
デンサC2,C3が1つの可逆型短絡電流制限器を有す
るようにすれば、遮断過電流に対する保護を得ることが
できる。しかし直流電圧中間回路の全電流の短絡電流振
幅の上昇は割合に応じたものである。
【0029】図3は短絡電流制限器3を示す。この制限
器ではPTC導体5に対して第1のないしメイン電流経
路でバイパス抵抗分岐6が接続されている。このバイパ
ス抵抗分岐は、バリスタ7、オーム抵抗14およびチョ
ークまたはインダクタンス30からなる直列回路であ
る。エラーないし短絡の場合には、PTC抵抗が発熱
し、その応答温度を越える。これによりPTC抵抗の抵
抗は大きく上昇し、電流を制限する。PTC抵抗5の熱
破壊は、短絡電流をバイパス電流分岐6に転流すること
によって回避される。ここで短絡電流は、直流電圧中間
回路2に対して無害な値に制限される。短絡電流制限器
3に直列に接続されたコンデンサC2,C3が放電し、
第1の電力変換器1が図示しない給電エネルギー源から
分離された後、PTC抵抗5は冷却し、再び動作準備状
態となる。
【0030】PTC抵抗は、金属ベースの非阻止型PT
C抵抗とすることができ、その冷間抵抗値の約10倍、
有利には100倍以下の抵抗跳躍をする。または充填ポ
リマーベースの阻止型抵抗とすることもできる。この場
合の抵抗跳躍は冷間状態の10倍以上、有利には10×
4乗以上である。
【0031】図3の回路に対して重要なことは、有利に
は金属酸化物ベースのバリスタ7を使用することであ
る。このバリスタの許容最高持続動作電圧は有利には直
流電圧中間回路2の動作電圧以下である。バリスタ7に
直列に接続されたオーム抵抗14は回路の電流制限特性
を改善する。
【0032】図3のオーム抵抗14の代わりに、図4の
ように、動作電圧で阻止または非阻止するPTC抵抗1
5を使用することができる。これにより短絡電流制限器
3の電流制限特性が改善される。2つのPTC抵抗5、
15が、冷間抵抗値の100倍以上、有利には10×4
乗以上の抵抗値への高い抵抗跳躍を有する抵抗−温度特
性を有すれば(阻止型PTC抵抗5)、回路全体の電流
阻止特性が得られる。これによって、短絡電流制限器3
を比較的に長い発生電圧を備えた電気エネルギー分配装
置または電気エネルギー源の保護素子として短絡電流制
限器3に使用することができる。
【0033】図5の短絡電流制限器3は図4の短絡電流
制限器とは次の点で異なる。すなわち、メイン電流経路
に非阻止型PTC抵抗5が阻止型PTC抵抗5’と直列
に接続されていることである。ここで、阻止型PTC抵
抗5’は、その抵抗が非阻止型PTC抵抗5が応答して
初めて上昇するように構成されている。すなわちこのP
TC抵抗は時間的に遅延して応答する。スイス特許58
1377号明細書参照。これにより、PTC抵抗5’は
電気的および熱的に負荷軽減される。バイパス抵抗分岐
6では、PTC抵抗15を図3のオーム抵抗14により
置換することができる。両方の場合で図5の回路は過負
荷条件での保護にも適する。その際バリスタ7は阻止状
態のままである。バリスタ7の持続動作電圧はこの場
合、直流電圧中間回路2の動作電圧よりも高くしなけれ
ばならない。
【0034】全負荷電流能力が数100Aと高い場合
に、短絡時の応答時間が短いことと、短絡電流制限器3
の構造容積の小さいことが要求されるときは、少なくと
も短絡電流制限器3のPTC導体5、5’を冷却しなけ
ればならない。この冷却は、既存の液体冷却部を有する
高出力電力変換器の場合には、冷却循環路に組み込むこ
とができる。保護装置の全体損失は電力変換器1、8;
11、12の損失勘定に対して重要でない。
【0035】バイパス抵抗分岐6に有利に設けられたイ
ンダクタンス30によって、回路全体の電流制限特性を
改善することができる。
【0036】図6は、非阻止型PTC抵抗5の抵抗路の
形状を示す。このPTC抵抗はその中央部では曲折し、
断面A−A’に対して対称に構成されている。
【0037】元の基体は金属ソートである。この金属ソ
ートは通常の切断法、例えば水流切断またはレーザー切
断、または光リソグラフプロセスによって、中央部をメ
アンダ状に加工される。不均一な場合(熱集中箇所)に
電流分布を均等にするため、抵抗を形成するメアンダ路
は16はその長手方向で少なくと1回、有利には複数
回、相互に平行な細長い切欠部19により分割されてい
る。部分図17のメアンダ路16の一部表示参照。長手
方向に順次連続する切欠部19の間には、切り欠きのな
い冷却島が所定の縦間隔aで設けられている。この冷却
島は、短絡条件下でのダイナミック応答特性に影響を与
えることなく、全負荷電流能力を高めることができる。
個々の切欠部19相互の縦間隔aを大きくすることによ
り全負荷電流能力をさらに高めることができる。別の冷
却島18’はメアンダ路16の端部に設けられる。
【0038】加工した金属ソートを断面A−A’を中心
にして180゜折り畳むことにより、電流の供給および
帰還が対称的である、とりわけインダクタンスの小さな
構造が得られる。
【0039】非阻止型PTC抵抗5に対する元の基体と
して有利には強磁性材料または合金を使用することがで
きる。とくに適するのは、ニッケル、鉄またはコバルト
およびその合金をベースにした材料である。この材料の
比抵抗は、非強磁性の純金属と比較してとくに高い正の
温度係数を有する。さらにこの材料は適用に対して有利
な非線形特性を有し、キュリー温度の領域に最大値を有
する。しかし基本的には、抵抗が4・10¥−3K¥−
1以上である非強磁性材料、例えばベリリウムまたはラ
テニウムを使用することもできる。
【0040】加工した金属ソートの代わりに、化学的ま
たは電気化学的プロセスによって形成した層を前記の材
料組成に使用することもできる。
【0041】短絡条件下でのPTC抵抗5の所要のダイ
ナミック応答特性は、アクティブ部分の断面積を小さく
構成することにより達成される。断面積の典型的値は、
図1および図2の回路に対しては0.1mm¥2から5
mm¥2、有利には0.5mm¥2から1.5mm¥2
の領域である。冷間抵抗値は室温で数10mΩから10
0mΩの領域である。
【0042】図7は、アース電位なしで動作できる非阻
止型PTC抵抗5の基本構成を示す。このPTC抵抗の
抵抗路が図6に示されている。順次連続する表示で部分
的に断面A−A’に対して直交する図6の断面B−B’
の横断面が示されている。電気絶縁性であるが、熱伝導
性の絶縁層ないしセラミック層20は、例えばAlNま
たはBNまたはAl¥2O¥3からなる。このセラミッ
ク層は、金属冷却素子25を有する第1の主面と電気的
および熱的に良好に伝導接触している。冷却素子25
は、セラミック層20の第1の主面に隣接して冷却スリ
ット26を有する。冷却スリットには、動作時に導電性
の水(工業用水)が有利には渦状に通流する。第1の主
面に対向する、セラミック層20の第2の主面は、絶縁
熱伝導層21、例えばオイルまたはシリコンベースへの
熱伝導ペーストにより覆われている。この絶縁熱伝導層
は10μmから100μmの領域の厚さである。PTC
抵抗5の抵抗体のメアンダ路16(図6参照)は、この
熱導体層21と高耐熱性のポリマーシートとの間にプレ
スされている。ポリマーシートは電気絶縁性であり、有
利には熱伝導性であり、フレキシブルであり、例えばシ
リコンエラストマーからなり、0.2mmから10m
m、有利には1mmから5mmの領域の厚さを有する。
プレスのために、厚さ調整クッションまたは圧力調整素
子23を設けることができる。この素子では、セラミッ
ク層20の第2の主面に対して垂直の力が作用する。圧
力調整素子23は例えば薄い、フレキシブルな金属ソー
トからなり、この金属ソートは密閉スリーブに溶接さ
れ、0.2cmから3cmの領域の厚さを有する。圧力
調整素子23には誘電性液体または導電性液体24が満
たされている。これらの液体の沸点は有利には150゜
C以上である。高沸点液体24として例えばカルボン酸
塩エステル、ポリオレステル、ジメチルシロキサンポリ
マーまたはペンタエリトリステル脂肪を使用することが
できる。全負荷電流能力を高めるために選択的に、別の
図示しない冷却体を圧力調整素子23と直接接触させる
ことができる。圧力調整素子23によって、一方では抵
抗路16をセラミック層20に均一にプレスすることが
でき、他方では抵抗路16を部分的な過熱から保護する
ための対流が得られる。
【0043】圧力調整素子23は例えば、シリコンエラ
ストマーまたは他のエラストマー材料からなる高耐熱性
のポリマーシートが1.5mmから10mmの領域の厚
さと、10ショアAから100ショアAの領域のショア
硬度を有する。
【0044】図8には部分的に、PTC抵抗5をとくに
簡単に組み付けるための構造が横断面で示されている。
PTC抵抗5の抵抗路ないしメアンダ路16はここで
は、熱伝導性の無機粒子、例えばAlN、BN、Al¥
2O¥3からなる無機粒子の充填されたポリマー地27
に組み込むかまたは埋め込こまれる。ポリマー地27は
高温デュロマーおよび/またはエラストマーおよび/ま
たは高温サーモプラスターからなる。有利には、ポリマ
ー地27はポリエステルエステルケトン(PEEK)お
よび/またはポリエステルイミド(PEI)および/ま
たはポリスルホン(PSU)および/またはポリエステ
ルスルホン(PES)からなる。また選択的に、バイモ
ードに分散された粉体を充填物として使用する。これに
より熱伝導性を高めるために、一般的に達成される62
Vol%の最大充填度(冒頭の刊行物参照)をさらに高
めることができる。ポリマー地27のエラスティック特
性によって、その縁部側の金属冷却体ないし冷却素子2
5への良好な熱接触が可能になる。冷却素子は有利には
水とグリコールの混合液により冷却される。
【0045】図9と図10は、部分図でとくに低インダ
クタンスのPTC抵抗5を断面図に示す。ポリマー地2
7には少なくとも近似的に、幾何掩蔽率が同じに抵抗路
ないしメアンダ路16が埋め込まれている。この抵抗路
により電流が逆並列に供給される。破線は電気導体路2
8を示し、この電気導体路はメアンダ路16を端面側で
電気的に接続する。この接続は、隣接するメアンダ路1
6に逆並列の方向で電流が流れるように行う。
【0046】図10のPTC抵抗5の実施例では、メア
ンダ路16に片側または両側で約1μmの厚さのCr/
Ni層が付着層として設けられている。この付着層29
にはニッケル層または鉄層が電気化学的プロセスにより
またははんだ付けプロセスにより被着される。鉄を使用
する場合には、第2の層にニッケル層またはアルミニウ
ム層を衝撃保護として被着することができる。この層2
9により、メアンダ路16は電気的および熱的に良好に
セラミック層20と接触する。その際、各2つのメアン
ダ路16は少なくとも近似的に、幾何的に同じ掩蔽率で
セラミック層20に対向している。図9の場合と同じよ
うに、PTC抵抗5のセラミック層20とメアンダ路1
6はポリマー地27に埋め込まれており、縁部側の冷却
素子25により、有利には水とグリコールの混合液によ
り冷却される。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動電力変換器を有する2ポイント電力変換回
路の回路図である。この駆動電力変換器は、直流電圧中
間回路を介して電源電力変換器と接続されている。ここ
で、直流電圧中間回路のコンデンサの短絡経路には可逆
型電流制限器が配置されている。
【図2】3ポイント電力変換器を備えた、図1の電力変
換回路の回路図である。
【図3】PTC抵抗、バリスタおよびインダクタンスを
備えた電流制限回路の実施例である。
【図4】PTC抵抗、バリスタおよびインダクタンスを
備えた電流制限回路の実施例である。
【図5】PTC抵抗、バリスタおよびインダクタンスを
備えた電流制限回路の実施例の概略図である。
【図6】図3から図5の電流制限回路のPTC抵抗抵抗
路の構造的実施例を示す略図である。
【図7】工業用水冷却部を備え、アース電位なしで駆動
可能な大電力用のPTC抵抗の基本構成を示す図であ
る。
【図8】とくに簡単にPTC抵抗を取り付けるための基
本構成図である。
【図9】とくにインダクタンスの低いPTC抵抗の基本
構成図である。
【図10】とくにインダクタンスの低いPTC抵抗の基
本構成図である。
【符号の説明】
1、11 電電電力変換器、第1の電力変換 2、2’ 直流電圧中間回路 3、3’ 短絡電流制限器、電流制限器 4 ダイオード 5、5’、15 PTC抵抗 6 バイパス抵抗分岐 7 バリスタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)少なくとも1つのPTC抵抗(5、
    5’)を第1の電流分岐に有し、 b)少なくとも1つのバリスタ(7)を、第1の電流分
    岐に対して電気的に直列に接続された第2の電流分岐
    (6)に有する形式の電流制限装置において、 c)第2の電流分岐(6)には、少なくとも1つのバリ
    スタ(7)に対する並列回路に少なくとも1つの別の電
    気抵抗(14、15、30)が接続されていることを特
    徴とする電流制限装置。
  2. 【請求項2】 第2の電流分岐(6)に配置された前記
    別の抵抗は、純抵抗(14)またはPTC抵抗(15)
    と、インダクタンス(30)である請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 a)第1の電流分岐は、直列に接続され
    た少なくとも2つのPTC抵抗(5、5’)を有し、 b)当該PTC抵抗のうちの少なくとも1つPTC抵抗
    (5)は、非阻止型PTC抵抗であり、該PTC抵抗は
    加熱の際に、その冷間抵抗値の100倍以下の抵抗値に
    跳躍的に変化し、 c)前記PTC抵抗のうちの少なくとも1つのPTC抵
    抗(5’)は、阻止型PTC抵抗であり、加熱の際に、
    抵抗値が100倍以上に跳躍変化し、 d)例えばその冷間抵抗値の10×4乗以上に跳躍的に
    変化し、 e)電流制限装置(3)の第1の電流分岐に対して並列
    に接続された第3の電流分岐に、ダイオード(4)が短
    絡経路の阻止方向で接続されている請求項1または2記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 a)前記少なくとMお1つのPTC抵抗
    (5、5’)は、PTC抵抗材料からなる少なくとも1
    つの抵抗路(16)を有し、 b)該抵抗路は少なくとも1つの冷却素子(25)と熱
    伝導接続しており、 c)前記少なくとも1つの抵抗路(16)は一方では、
    熱伝導性の絶縁層(20)を介して前記冷却素子(2
    5)と熱伝導接続しており、 d)他方では、フレキシブルな高耐熱性ポリマーシート
    (22)と熱伝導接続している請求項1から3までのい
    ずれか1項記載の装置。
  5. 【請求項5】 a)高耐熱性ポリマーシート(22)
    は、シリコンエラストマーまたは他のエラストマー材料
    からなり、 b)その厚さは1.5mmから10mmの領域にあり、 c)そのショア硬度は10ショアAから100ショアA
    の領域にある請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】 a)前記少なくとも1つの抵抗路(1
    6)は絶縁性熱伝導層(21)を介して絶縁層(20)
    と結合しており、 b)圧力調整素子(23)が高耐熱性ポリマーシート
    (22)と圧力下で接触しており、該ポリマーシートは
    少なくとも1つの抵抗路(16)に対して押し付けられ
    ており、 c)熱伝導層(21)は、シリコンベース上に熱伝導ペ
    ーストであり、10μmから100μmの領域の厚さを
    有し、 d)圧力調整素子(23)は薄くフレキシブルな金属ソ
    ートからなり、沸点が150゜C以上の誘電性または導
    電性の液体(24)によって充填されている請求項4ま
    たは5記載の装置。
  7. 【請求項7】 a)前記少なくとも1つのPTC抵抗
    (5,5’)は、PTC抵抗材料からなる少なくとも1
    つの抵抗路(16)を有し、 b)該少なくとも1つの抵抗路は少なくとも1つの冷却
    素子(25)と熱伝導接触しており、 c)少なくとも1つの抵抗路(16)がポリマー地(2
    7)に埋め込まれている請求項1から3までのいずれか
    1項記載の装置。
  8. 【請求項8】 a)少なくとも2つの抵抗路(16)が
    ポリマー地(16)に埋め込まれており、 前記少なくとも2つの抵抗路は、相互に間隔を置き、幾
    何的にほぼ同じ掩蔽部を有し、 前記埋め込みは、当該抵抗路の幾何的にほぼ同じ掩蔽部
    分が対向するように行われ、 b)抵抗路(16)は、動作時には隣接する抵抗路(1
    6)に電流が逆並列方向に流れるように電気的に接続さ
    れており、 c)ポリマー地(27)には熱伝導性の無機粒子が充填
    されている請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】 a)前記少なくとも2つの抵抗路(1
    6)は、相互に間隔を置き、幾何的にほぼ同じ掩蔽部分
    を有し、絶縁層(20)によって相互に分離されてお
    り、 b)当該抵抗路(16)は、Cr/Ni層(29)を介
    して絶縁層(20)と熱伝導接続している請求項8記載
    の装置。
  10. 【請求項10】 a)少なくとも1つの電気バルブ(T
    1,T2)への直列回路、または b)少なくとも1つのコンデンサ(C2,C3)への直
    列回路で使用する請求項1から9までのいずれか1項記
    載の装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010158146A (ja) * 2008-12-31 2010-07-15 Genesis Photonics Inc 回路保護ユニットを備えた電子装置
JP2015133883A (ja) * 2014-01-11 2015-07-23 嶋田 隆一 コンデンサバンク
US9806691B2 (en) 2013-02-06 2017-10-31 Mitsubishi Electric Corporation Filter device and electric-vehicle drive controller

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