JPH09146004A - 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡 - Google Patents

光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡

Info

Publication number
JPH09146004A
JPH09146004A JP7300317A JP30031795A JPH09146004A JP H09146004 A JPH09146004 A JP H09146004A JP 7300317 A JP7300317 A JP 7300317A JP 30031795 A JP30031795 A JP 30031795A JP H09146004 A JPH09146004 A JP H09146004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
channel waveguide
light
main channel
waveguide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7300317A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Ikeda
順司 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP7300317A priority Critical patent/JPH09146004A/ja
Publication of JPH09146004A publication Critical patent/JPH09146004A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】DCドリフトによる影響を補正し、高い検出精
度の得られる光情報検出装置、ならびに、それを用いた
モード干渉型レーザ走査顕微鏡を提供する。 【解決手段】主幹チャネル導波路の端部において、伝搬
してきた較正光が前記主幹チャネル導波路の中心からど
れくらい片寄っているかを表す値SCを検出し、S
D(V)とを求め、これらを下式に代入して、ST(V)
を求め、 ST(V)=tan-1((SC(V)/SD(V))(π/V
π))(SD(V)≠0のとき) ST(V)=±π/2 (SD(V)=0の
とき) (ただし、Vπ は、予め定めた定数) このST(V)の値が、予め定められた値に一致するよ
うに主幹チャネル導波路に電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダブルモードチャ
ネル導波路の0次モード光及び1次モード光の干渉を用
いてダブルモードチャネル導波路に入射する光の情報を
検出する光情報検出装置及びそれを用いたモード干渉型
レーザ走査顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、様々な分野で光導波路が注目され
ている。これは、光導波路を用いることによって光学系
の小型化、軽量化を図ることが可能となり、また、光軸
の調整が不要になるという利点を有しているからであ
る。光導波路は、光導波路(コア部)と基板(クラッ
ド)との屈折率の差、光導波路の幅または屈折率分布に
よって、0次モード光のみ励振されるシングルモード導
波路と、0次と1次の2つのモード光が励振されるダブ
ルモード導波路と、さらに高次のモード光が励振される
マルチモード導波路に分類される。このとき、ダブルモ
ード導波路とマルチモード導波路は、常に複数のモード
が励振されるのではなく、最大いくつのモードが励振さ
れるかで分類される。よって、光導波路に入射する光の
状態や位置によって0次モード光のみが励振されること
もある。
【0003】このような光導波路を全く新しい分野へ応
用したものとしては、ダブルモードチャネル導波路にお
けるモード干渉現象を利用した光情報検出装置があり、
様々な応用分野が考えられる有用なデバイスとして各方
面の注目を集めている。その基本原理およびモード干渉
型レーザ走査顕微鏡への応用については、H.Ooki andJ.
Iwasaki,Opt.Commun. 85(1991)177-182および特開平4-2
08913号公報および特開平4-296810号公報および特開平6
-160718号公報に詳述されている。これは、電気光学効
果を有する基板と、一端より入射する主光をダブルモー
ドにて伝搬する主幹チャネル導波路と、該主幹チャネル
導波路に電界を印加するために基板に設けられた電極
と、該電極に電圧を印加する電圧印加装置と、主幹チャ
ネル導波路の他端に共に接続された左右の枝チャネル導
波路と、両枝チャネル導波路の他端より出射する主光の
強度をそれぞれ検出する左右の光検出器とを有し、両光
検出器の出力信号に基づいて、主幹チャネル導波路の一
端より入射する主光に含まれる情報を任意のコントラス
トで検出する光情報検出装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記光情報検出装置で
は、電極に印加する電圧を変更することによって主幹チ
ャネル導波路の完全結合長を制御し、これにより主幹チ
ャネル導波路の一端に入射する主光に含まれる情報のコ
ントラストを制御している。しかしながら主幹チャネル
導波路に電界を印加する場合、DCドリフトと呼ばれる
現象が現れ、主幹チャネル導波路に精度良く電界を印加
できなくなるという問題点があった。
【0005】DCドリフトは、光導波路の近傍にバッフ
ァ層を介して搭載されている電極に長時間電圧を印加す
ると、基板表面で電荷が移動し、あるいは、バッファ層
内で電荷が移動して反電界が生じ、光導波路に電界が有
効に印加されなくなる現象である。光情報検出装置で
は、主幹チャネル導波路に入射する光をどのように観察
するかに応じて、主幹チャネル導波路に印加する電圧を
制御して完全結合長の長さを決めている。そのため、D
Cドリフトが生じると、完全結合長を精度良く決めるこ
とができなくなり、主幹チャネル導波路に入射している
光のどのような情報を観察しているのかが不明となる。
これは、光情報検出装置として精度の劣化を招く。
【0006】したがって、本発明は、DCドリフトによ
る影響を補正し、高い検出精度の得られる光情報検出装
置、ならびに、それを用いたモード干渉型レーザ走査顕
微鏡を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、検出すべき光を一端より入射させ
て伝搬するダブルモードの主幹チャネル導波路と、前記
主幹チャネル導波路を伝搬する検出すべき光の対称性を
検出する対称性検出手段と、前記主幹チャネル導波路に
電圧を印加する電極と、前記主幹チャネル導波路に非対
称な較正光を入射させる較正光入射手段と、前記主幹チ
ャネル導波路の端部において、伝搬してきた較正光が前
記主幹チャネル導波路の中心からどれくらい片寄ってい
るかを表す値SCを検出するSC検出手段と、前記電極に
電圧を印加する電圧源と、前記電圧源の電圧を制御する
制御手段とを有し、前記制御手段は、前記SC検出手段
の出力を用いて、前記電極からある電圧Vを印加したと
きのSC(V)と、前記SC(V)の微分信号SD(V)
とを求め、これらを下式に代入して、ST(V)を求
め、 ST(V)=tan-1((SC(V)/SD(V))(π/Vπ)) (SD(V)≠0のとき) ST(V)=±π/2 (SD(V)=0のとき) (ただし、Vπ は、予め定めた定数) このST(V)の値が、予め定められた値に一致するよ
うに前記電圧源の電圧を増加または減少させることを有
することを特徴とする情報検出装置が提供される。
【0008】また、この情報検出装置と、被検物体に光
を照射する光源とを備えるモード干渉型レーザ走査顕微
鏡が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0010】まず、本発明の第1の実施の形態のモード
干渉型レーザ操作顕微鏡について、図1〜図5、およ
び、図9〜図11を用いて説明する。
【0011】図1のように、LiNbO3からなる基板
1上には、中央枝チャネル導波路5、左枝チャネル導波
路3、右枝チャネル導波路4、および、主幹チャネル導
波路2が形成されている。各枝チャネル導波路3、4、
5は、分岐部6によって主幹チャネル導波路2に接続し
ている。また、主幹チャネル導波路2の一端は、光が入
出射する端面2aとなっている。
【0012】基板1の主平面は、LiNbO3の結晶軸
のうちx軸に直交する平面であり、各チャネル導波路
2、3、4、5は、y軸方向に形成されている。したが
って、結晶のx軸方向が各チャネル導波路の深さ方向に
対応しており、結晶のz軸方向が各チャネル導波路2、
3、4、5の幅方向に対応している。
【0013】また、中央枝チャネル導波路2の両側に
は、バッファ層(図示せず)を介して一対の電極7が配
置されている。
【0014】これらの基板1上の構成が、端面2aから
入射した光の対称性を検出するための情報検出デバイス
を構成している。
【0015】電極7には、電圧印加装置31が接続さ
れ、電圧Vが印加されている。この電圧Vは制御装置3
0によって制御されている。制御装置30の電圧Vの制
御方法については、後で詳しく説明する。
【0016】主幹チャネル導波路2は、x軸方向の直線
偏光に対してはシングルモード光導波路として機能し、
z軸方向の直線偏光に対しては、枝チャネル導波路を分
岐した方向、すなわちz軸方向に、0次モード光と1次
モード光とを励振し得るダブルモード光導波路として機
能するように形成されている。中央枝チャネル導波路5
は、x偏光とz偏光との双方に対して、シングルモード
光導波路として機能するように形成されている。左右の
枝チャネル導波路3、4は、z偏光に対してはシングル
モード光導波路として機能し、x偏光に対しては光導波
路として機能しないように形成されている。
【0017】このような機能を有する各光導波路を製造
する手段については、例えば特開平6−160718号
公報に開示された公知の手段を用いることができる。本
実施の形態では、LiNbO3単結晶基板1に、プロト
ン交換とTi熱拡散と組み合わせて施すことにより枝チ
ャネル導波路3、4および主幹チャネル導波路2を形成
した。これは、基板1にTiの熱拡散を施した領域が、
常光線(x偏光およびy偏光)に対しても、異常光線
(z偏光)に対しても屈折率が基板よりも高くなるのに
対して、基板1にプロトン交換を施した領域は、異常光
線に対してのみ屈折率が高くなることを利用するもので
ある。
【0018】具体的には、図12(a)、(b)に示す
ように、主幹チャネル導波路2を、3つの領域202
a、202b、202cに分けて形成した。中央部の領
域202bには、Tiの熱拡散とプロトン交換とを双方
施し、両脇の領域202aおよび202bにプロトン交
換のみを施すことにより形成した。Ti熱拡散とプロト
ン交換の双方が施されている中央の領域202bは、T
i熱拡散を施したときとほぼ同じような屈折率を示し、
x偏光についても、z偏光についても屈折率が基板より
高いが、両脇の領域202a、202bは、z偏光に対
してのみ屈折率が基板より高い。
【0019】したがって、中央部の領域202bの幅
を、x偏光についてシングルモード導波路となるように
形成し、3つの領域202a、202b、202cを合
わせた幅を、z偏光についてダブルモード導波路となる
ように形成する。これにより、照明光(x偏光)は、領
域202bのみで伝搬され、反射光(z偏光)は、3つ
の領域202a、202b、202cで伝搬されるた
め、主幹チャネル導波路2は、照明光に対してはシング
ルモード導波路であって、反射光に対してはダブルモー
ド導波路となる。
【0020】左右の枝チャネル導波路3、4は、図12
(a)のように、プロトン交換のみを施すことにより、
z偏光に対して、導波路の幅方向についてシングルモー
ド導波路、深さ方向については導波路として機能しない
ように形成した。
【0021】中央枝チャネル導波路5は、Ti熱拡散の
みを施すことにより、幅方向について、x偏光とz偏光
の双方に対してシングルモード導波路となるように形成
した。
【0022】また、分岐部6は、Ti熱拡散で形成され
ている中央枝チャネル導波路5と主幹チャネル導波路2
の中央の領域202bとを連続させ、プロトン交換で形
成されている左右の枝チャネル導波路3、4と主幹チャ
ネル導波路2の3つの領域とを結ぶような形状にした。
よって、図12(a)のように、基板1の導波路は、Y
字型のプロトン交換した領域と、その中央部を貫くよう
に配置されたI字型のTi熱拡散した領域とを組み合わ
せた形状となる。
【0023】このようなTi熱拡散とプロトン交換とを
組み合わせた導波路を製造する際には、Ti熱拡散時に
高温処理する必要があるため、先にI字型にTi熱拡散
を施し、その後でY字型にプロトン交換を施す。
【0024】図1の本実施例のモード干渉型レーザ走査
顕微鏡の構成についてに更に説明する。中央枝チャネル
導波路5の上端には、x偏光を入射させるように主レー
ザ光源10が接続されており、右枝チャネル導波路4の
上端には右光検出器12が接続されている。左枝チャネ
ル導波路3の上端の空間には、上端から出射した光の光
軸上に、集光レンズ16と、較正光入射用ビームスプリ
ッタ17と、左光検出器11とが順に配置されている。
また、ビームスプリッタ17により分岐された光軸上に
は、較正用レーザ光源18が配置され、z偏光の較正光
を左枝チャネル導波路3に入射させている。
【0025】左光検出器11の出力信号は、増幅器34
とを介して主差動増幅器32に入力されている。右光検
出器12の出力信号は、主差動増幅器32の入力されて
いる。主差動増幅器32の出力、すなわち主差動信号S
Mは制御装置30に入力されている。
【0026】また、制御装置30には、モニタ33と、
ユーザが検出したい情報の種類、例えば位相情報や振幅
情報の設定の受け付けをするための受付装置97とが接
続されている。
【0027】制御装置30の構成について更に説明す
る。制御装置30は、CPU91、RAM94、A/D
変換器92、93、96、および、D/A変換器95を
備えている。受付装置97は、A/D変換器96に、差
動増幅器35は、A/D変換器93に、主差動増幅器3
2は、A/D変換器32にそれぞれ接続され、CPU9
1に信号を入力する。また、電圧印加装置31は、D/
A変換器95に接続され、CPU91から制御信号を受
ける。また、図9には示していないが、モニタ33は、
D/A変換器を介してCPU91と接続されている。
【0028】主幹チャネル導波路の端面2aの下方の空
間には、端面2aから出射された光の光軸上に、1/4
波長板19、較正光出射用ビームスプリッタ20、2次
元スキャナ13、集光光学系14、および、被検物体1
5がその順に配置されている。較正光出射用ビームスプ
リッタ20で分岐された光軸上には、集光レンズ21と
2分割フォトダイオード22とがその順に配置されてい
る。
【0029】2分割フォトダイオード22の出力信号
は、較正用差動増幅器35に入力されており、較正用差
動増幅器35の出力、すなわち差動信号SCは、制御装
置30に入力されている。また、2次元スキャナ13に
は制御装置30からの制御信号が入力され、制御装置3
0によってその動作が制御されている。
【0030】2分割フォトダイオード22は、図2に示
すように、2分割された一対の受光面22aを有する。
一対の受光面22aは、主幹チャネル導波路2の端面2
aから出射された光のうち、光軸よりも左側の光と右側
の光をそれぞれ受光するように配置されている。よっ
て、受光面22aには主幹チャネル導波路の端面2aで
の光の強度分布が結像する。
【0031】第1の実施の形態のモード干渉型レーザ走
査顕微鏡は、以上のように、基板1上に形成された情報
検出デバイスと、その周辺に配置された光学部品および
電気回路により構成されている。
【0032】つぎに、第1の実施の形態のモード干渉レ
ーザ走査顕微鏡の動作について説明する。
【0033】主光源10から発せられたx偏光の照明光
は、中央枝チャネル導波路5を伝搬し、分岐部6によっ
て主幹チャネル導波路2に入射しこれを伝搬して、主幹
チャネル導波路の端面2aから出射する。主幹チャネル
導波路2は、x偏光に対してはシングルモード光導波路
として機能するから、中央枝チャネル導波路5と主幹チ
ャネル導波路2とが厳密に同軸に接続されていなくて
も、照明光は、主幹チャネル導波路2を0次モードのみ
で伝搬する。よって、主幹チャネル導波路の端面2aに
おける照明光の強度分布に片寄りは生じず、左右対称な
照明光が出射される。
【0034】主幹チャネル導波路の端面2aから出射し
たx偏光の照明光は、1/4波長板19を透過すること
によって円偏光に変換される。次いで照明光の一部は較
正光出射用ビームスプリッタ20を透過し、残部はビー
ムスプリッタ20によって反射する。ビームスプリッタ
20によって反射した照明光は、集光レンズ21によっ
て2分割フォトダイオード22上に集光するが、照明光
に片寄りがないため、照明光に起因する較正用動信号S
Cは0である。一方、ビームスプリッタ20を透過した
照明光は、2次元スキャナ13を通過することによっ
て、x,z方向に走査され、集光光学系14によって被
検物体15上に集光される。そして、被検物体15によ
って反射される。
【0035】被検物体15によって反射された反射光
は、照射された時の光路を逆進し、1/4波長板19を
透過することによって、照射時の偏光方向と直交する方
向の偏光、すなわちz偏光に変換され、主幹チャネル導
波路2の端面2aに集光して、主幹チャネル導波路2内
に入射する。主幹チャネル導波路の端面2aはピンホー
ルと同様の働きをするため、この顕微鏡はコンフォーカ
ルレーザ走査顕微鏡となる。
【0036】ここで被検物体15の反射面に左右方向の
傾斜がある場合、あるいは、反射面の反射率に左右方向
の傾斜がある場合は、これに応じて反射光の位相分布あ
るいは振幅分布は左右方向に傾斜する。主幹チャネル導
波路2はz偏光に対しては左右方向にダブルモード光導
波路として機能するから、位相分布または振幅分布が左
右方向に傾斜した反射光が主幹チャネル導波路2に入射
すると、主幹チャネル導波路2では0次モード光のほか
1次モード光が励振され、両モード光の干渉により、主
幹チャネル導波路2内を伝搬する光の強度分布は左右に
蛇行する。
【0037】主幹チャネル導波路2を伝搬した反射光
は、分岐部6に達した際の左右方向の片寄りに応じて各
枝チャネル導波路3、4に分岐される。そのうち右枝チ
ャネル導波路4を伝搬した光は、右光検出器12によっ
て検出される。他方、左枝チャネル導波路3を伝搬した
光は、集光レンズ16と較正光入射用ビームスプリッタ
17とを透過して、左光検出器11に集光し、これに検
出される。
【0038】左光検出器11の出力信号は、集光レンズ
16とビームスプリッタ17を透過した際に生じる強度
の損失を補填するように、増幅器34によって増幅され
る。
【0039】右光検出器12の出力と増幅器34の出力
の差は、主差動増幅器32によって計算される。制御装
置30は、主差動信号SMが取り込まれたときに2次元
スキャナ13が走査した光スポットの被検物体15上で
の位置と、主差動信号SMの強度とを対応させた画像を
合成し、モニタ33に表示させる。この画像は、被検物
体15の位相分布または振幅分布の傾斜、すなわち微分
像を表す。
【0040】こうして主幹チャネル導波路2を伝搬する
光の強度分布の変化のうち、位相情報より被検物体15
の反射面の傾斜が検知され、振幅情報より被検物体15
の反射率の傾斜が検知される。また、位相情報と振幅情
報を任意の割合で混合させれば、任意のコントラストで
被検物体15の微分像が得られる。
【0041】取り出したい情報の設定、すなわち、位相
情報、振幅情報、位相情報と振幅情報とを任意の割合で
含んだ情報のいずれが取り出されるかは、主幹チャネル
導波路2の完全結合長に依存する。この完全結合長を電
極7から印加する電圧によって制御することにより、取
り出す情報の種類を設定することができる。
【0042】主幹チャネル導波路2のダブルモード領域
の長さをLとし、完全結合長、すなわち主幹チャネル導
波路2をダブルモードにて伝搬する反射光の0次モード
光と1次モード光との位相差が180゜となる長さをL
Cとすると、 L=LC(2m+1)/2 (m=0、1、2、…) …(1) となるとき、被検物体15の位相情報のみが検出され、 L=mLC (m=1、2、…) …(2) となるとき、被検物体15の振幅情報のみが検出され、
主幹チャネル導波路2のダブルモード領域の長さLが
(1)、(2)式以外の任意の長さのとき、位相情報と
振幅情報とが任意の割合で検出される。
【0043】主幹チャネル導波路2のダブルモード領域
の長さLとは、光が実質的にダブルモードで伝搬する長
さをいい、必ずしも主幹チャネル導波路2の物理的な長
さとは一致しない。例えば本実施例のように、主幹チャ
ネル導波路2の上端の分岐部6において3本のシングル
モードのチャネル導波路3、4、5が接続されている場
合、各チャネル導波路間の距離が十分に離隔していない
領域では、各チャネル導波路間で光結合が起こって、そ
の領域では光がダブルモードで伝搬することがある。こ
のため、主幹チャネル導波路2のダブルモード領域の長
さLとは、分岐部6等も含めて、光が実質的にダブルモ
ードで伝搬する長さである。
【0044】他方、完全結合長LCは、両電極7間に電
圧を印加して主幹チャネル導波路2に電界を発生させる
ことによって、変化させることができる。すなわち電極
7に印加する電圧を制御することによって完全結合長L
Cを変化させ、こうして被検物体15の位相情報、振幅
情報あるいは位相情報と振幅情報を一定の割合で含んだ
情報を任意に観察することができる。
【0045】しかしながら主幹チャネル導波路2に電界
を印加する場合、DCドリフトと呼ばれる現象が現れ、
主幹チャネル導波路に精度良く電界を印加できなくなる
という問題がある。DCドリフトは、光導波路の近傍に
バッファ層を介して形成されている電極7に長時間電圧
を印加すると、基板1表面で電荷が移動し、あるいは、
バッファ層内で電荷が移動して反電界が生じ、主幹チャ
ネル導波路2に電界が有効に印加されなくなる現象であ
る。上述のように、主幹チャネル導波路2に入射する光
から取り出される情報の種類は、主幹チャネル導波路に
印加する電圧によって制御される完全結合長の長さに依
存している。
【0046】したがってDCドリフトが生じると、電極
7から印加している電圧と、実際に主幹チャネル導波路
2に印加されている電圧とが異なり、完全結合長を精度
良く制御することができなくなるから、主幹チャネル導
波路に入射している光のどのような情報を観察している
のかが不明となる。そのため、本実施の形態では、較正
光を用いることにより、以下のようにして、主幹チャネ
ル導波路2に実質的に印加すべき電圧の大きさと、主幹
チャネル導波路2に実質的に印加されている電圧の大き
さとの差ΔVTを求め、これを用いて、電極7に印加す
る電圧を増減させることにより、主幹チャネル導波路2
に実質的に印加されている電圧を目的とする電圧の大き
さに制御している。
【0047】まず、主幹チャネル導波路2に実質的に印
加されている電圧の大きさを調べるために、較正光を用
いて差動信号SCを得る。
【0048】較正用光源18から発せられたz偏光の較
正光は、較正光入射用ビームスプリッタ17によって反
射し、集光レンズ16によって集光して、左枝チャネル
導波路3に入射する。較正光は左枝チャネル導波路3を
0次モードで伝搬した後、分岐部6より主幹チャネル導
波路2に入射する。左枝チャネル導波路3と主幹チャネ
ル導波路2とは同軸に配置されておらず、且つ主幹チャ
ネル導波路2はz偏光に対してはダブルモード光導波路
として機能するから、主幹チャネル導波路2には0次モ
ード光のほか1次モード光が励振され、両モード光の干
渉により主幹チャネル導波路2内を伝搬する較正光の強
度分布は左右に蛇行し、端面2aに達する。この較正光
の左右の蛇行の周期は、主幹チャネル導波路2の完全結
合長に依存している。よって、端面2aにおける較正光
の左右の片寄りは、主幹チャネル導波路2の現状の完全
結合長を表しており、これはすなわち、DCドリフトの
影響を含めて主幹チャネル導波路2の実質的に印加され
ている電圧の大きさを表している。
【0049】主幹チャネル導波路2の端面2aから出射
したz偏光の較正光は、1/4波長板19を透過するこ
とによって円偏光に変換される。次いで較正光の一部は
較正光出射用ビームスプリッタ20を透過し、残部はビ
ームスプリッタ20によって反射する。
【0050】ビームスプリッタ20を透過した較正光
は、被検物体15によって反射して円偏光に変換されて
往路を逆進し、1/4波長板19を透過することによっ
てx偏光に変換されて主幹チャネル導波路2に入射す
る。主幹チャネル導波路2はx偏光に対してはシングル
モード光導波路として機能するから、1次モード光は励
振されない。しかも左右の枝チャネル導波路3、4は、
x偏光に対しては光導波路として機能しないから、較正
光に起因する主差動信号SMは0であり、被検物体15
の観察には何等影響を与えない。
【0051】他方、ビームスプリッタ20によって反射
した較正光は、集光レンズ21によって2分割フォトダ
イオード22上に集光し、その強度分布が差動信号SC
として得られる。
【0052】本発明では、制御装置30がこの差動信号
Cを用いて、電圧印加装置31を制御することによ
り、電極7から主幹チャネル導波路2に印加される電圧
を最適な値に保つ。
【0053】ここで、制御装置30の具体的な制御動作
を説明する前に、差動信号SCを用いる制御の原理につ
いて数式を用いて説明する。
【0054】主幹チャネル導波路2の長さが完全結合長
の整数倍のとき、すなわち上述の(2)式が成立してい
るときには、枝チャネル導波路3から主幹チャネル導波
路2に入射した較正光は、主幹チャネル導波路2の端面
2aにおいて左方または、右方にもっとも片寄ってい
る。よって、2分割フォトダイオード22の受光面での
強度分布も、左右の一方に最も片寄る。また、主幹チャ
ネル導波路2の長さが、(2)式の長さより完全結合長
の半分だけ長いとき、又は短いとき、すなわち(1)式
が成立しているときには、主幹チャネル導波路2の端面
において、較正光は左右の中央に位置する。よって、2
分割フォトダイオード22の受光面での強度分布は、左
右均等になる。
【0055】よって、電極7に印加する電圧Vを連続的
に変化させることにより、主幹チャネル導波路2の完全
結合長の長さ連続的に変化させると、差動信号SCは、
図3(a)のグラフに示すように、ほぼ正弦カーブを描
いて変化する。図3(a)のグラフにおいて差動信号S
Cが0となるとき、たとえば電圧VがV1、V3、V5とな
るときが、(1)式が成立している状態であり、このと
き主差動信号SMは被検物体15の位相情報を検出して
いる。また、差動信号SCが極値となるとき、たとえば
電圧VがV2、V4となるときが、(2)式が成立してい
る状態であり、このとき主差動信号SMは被検物体15
の振幅情報を検出している。また、差動信号SCが、上
記2条件以外のとき、主差動信号SMは被検物体15の
位相情報と振幅情報をそのときの完全結合長に応じた割
合で混合した情報、すなわちある任意のコントラストの
情報を検出している。
【0056】しかし、DCドリフトが生じると、主幹チ
ャネル導波路2に印加される実質的な電界が変化するた
め、図3(b)のグラフに示すように、位相情報を検出
するために必要な電圧は例えばV1からV1'に変化し、
振幅情報を検出するための電圧はV2からV2'に変化す
る。この必要な電圧の変化は、DCドリフトの大きさに
依存するため、DCドリフトの大きさによって、電極7
から主幹チャネル導波路2に加える電圧を増減させる必
要がある。
【0057】電極7に印加する電圧Vを変化させること
により、主幹チャネル導波路2の完全結合長の長さを変
化させると、差動信号SC(V)は、上述のように正弦
カーブを描くため、 SC(V)=Asin(π(V−V1)/Vπ) …(3) と表せ、図4(a)に示すように変化する。ただし、A
は差動信号SC(V)の振幅、Vπは半波長電圧を表
す。しかしながら、Aは、情報検出デバイスの形状や製
造条件等によって微妙に異なるため、本発明では、
(3)式をそのまま用いるのではなく、情報検出デバイ
スの特性Aに依存せず、主幹チャネル導波路2の完全結
合長を任意の長さに制御するための電圧の制御方法を提
供する。このために、以下のような数式を用いる。すな
わち、差動信号SC(V)を電圧に対して微分した微分
信号SD(V)=dSC(V)/dVは、 SD(V)=A(π/Vπ)cos(π(V−V1)/Vπ) …(4) となり、図4(b)に示すようになる。ここで、S
C(V)とSD(V)の比をとることにより、Aをキャン
セルすることができ、SD(V)≠0として、 SC(V)/SD(V)=(π/Vπ)tan(π(V−V1)/Vπ)…(5) が得られる。(5)式を変形すると、 ST(V)=π(V−V1)/Vπ =tan-1((SC(V)/SD(V))(π/Vπ)) (SD(V)≠0のとき) …(6) ST(V)=±π/2 (SD(V)=0のとき) …(7) なるST(V)を定義することができる。
【0058】ST(V)は、図4(c)のように変化す
る。また、図4(a)、(c)からわかるように、電圧
1からV5の間において、差動信号SCと電圧Vとは、
1対多の関係であるのに対し、STと電圧Vとは、1対
1の関係である。したがって、STを求めることができ
れば、主幹チャネル導波路に印加されている実質的な電
圧Vの大きさが一義的に求まる。ST(V)は、測定に
より求めたSC(V)、SD(V)を(6)式に代入する
ことにより求めることができる。
【0059】電圧VMにおける微分信号SD(VM)は、
差動信号SC(VM)の微分信号であるため、近似的に以
下のように求めることができる。すなわち図5のよう
に、VMから予め定めた微小電圧αだけ大きい電圧VD2
を電極7に印加し、差動信号SC(VD2)を測定し、さ
らに、VMから予め定めた微小電圧だけ小さい電圧VD1
を電極7に印加し、差動信号SC(VD1)を測定し、以
下の式に代入すると、SD(VM)は、 SD(VM)=(SC(VD2)−SC(VD1))/(VD2−VD1) …(8) でほぼ近似できる。このSD(VM)およびSC(VM)用
いて、(6)式、(7)式からSTを求めることができ
る。
【0060】求めたST(V)の値と図4(c)のグラ
フとを用いると、電極7の電圧にDCドリフトの影響を
加えて実際に主幹チャネル導波路2に加わっている実質
的な電圧Vを求めることができる。
【0061】また、図4(c)からわかるように、主幹
チャネル導波路に実質的に加えられている電圧Vが、位
相情報検出に最適な電圧V1、V3、V5のときには、ST
(V)は0あるいは±πとなる。また、電圧Vが振幅情
報検出に最適な電圧V2、V4のときには、ST(V)は
±π/2となる。また、電圧Vが位相情報と振幅情報と
をある任意の割合で混合した情報を検出するのに最適な
電圧のときには、ST(V)は、0〜π/2、π/2〜
π、−π〜−π/2、−π/2〜0の間のある値とな
る。
【0062】上述のような原理を用いれば、ユーザから
必要な情報(例えば、位相情報)に対応するST(V)
の値を予め受け付けておき、差動信号SCから演算によ
り求めたST(V)の値とユーザが定めたST(V)の値
を比較することにより、両者が一致している場合には、
現在取り出している被検物体15の情報が目的とする情
報であると判断できる。また、両者が一致していない場
合には、図4(c)のグラフを利用することにより、両
者を一致させるためには、どれくらい電圧を増加または
減少させるべきかを求めることができる。このような方
法を用いて、電極7から主幹チャネル導波路2に加える
電圧を制御することにより、DCドリフトが生じている
場合に、実質的に主幹チャネル導波路2に加えられる電
圧を制御でき、目的とする情報を常に取り出すことがで
きる。
【0063】このような制御を行うために、本発明の制
御装置30内のCPU91は、RAM94内のプログラ
ムにしたがって図10、図11のフローチャートに示す
ように動作する。
【0064】予めRAM94には、図10、図11のフ
ローチャートで表される電圧制御プログラムと、2次元
スキャナ13を制御するとともに、主差動信号SMを処
理してモニタ33に表示させる画像を形成するプログラ
ムと、図4(c)のグラフに示されているような情報検
出デバイスのSTとVとの関係を表すテーブルが格納さ
れている。このテーブルは、ユーザにより設定されたS
Tから、初期値として印加する大まかな電圧VMを定める
ためのテーブルであり、実際のその情報検出デバイスに
ついての厳密なVπやV1の値がわからない状態で予め
大まかに定めたものでよい。また、テーブルとして複数
の値を定めることが較正上困難な場合には、一定値でも
よい。
【0065】CPU91は、まず、後のステップで用い
るVπを求める動作をステップ101で行う。このため
電圧Vを予め定めた範囲で走査させながら、差動増幅器
35から差動信号SCを取り込む。そして、差動信号SC
が0の値をとったときの電圧Vの差を求めることによ
り、Vπを求める。電圧Vの走査範囲は、その情報検出
デバイスで予想されるVπを十分含む範囲、例えば2V
π程度とする。
【0066】つぎに、ステップ102として、受付装置
97にユーザが設定したST(V)の値を取り込む。受
付装置は、−π以上+π以下の値を受け付け可能であ
る。ユーザは、例えば、位相情報を検出したい場合に
は、受付装置97に0あるいは±πを設定し、振幅情報
を検出したい場合には、受付装置97に±π/2を設定
し、両者が任意の割合で混合した情報を検出した場合に
は、上述の値以外の任意の値を設定する。
【0067】CPU91は、ステップ102で取り込ん
だSTに対応する電圧VMを上述のテーブルから読み出
し、電圧印加装置31にVMを出力するように指示する
(ステップ103)。そして、差動増幅器35からSC
(VM)を取り込む(ステップ104)。
【0068】また、電圧印加装置31の出力を予め定め
た微小電圧αだけ増加させて、VD2=VM+αにさせ
る。そして、差動増幅器35からSC(VD2)を取り込
む。続けて、電圧印加装置31の出力をVD1=VM−α
とさせ、差動増幅器35からSC(VD1)を取り込む。
(ステップ105〜108) そして、ステップ106、108で取り込んだSC(V
D2)およびSC(VD1)、ならびに、そのときのVD2
D1の値を上述の(8)式に代入して、SD(VM)の近
似値を求める(ステップ111)。
【0069】さらに、ステップ104で取り込んだSC
(VM)と、ステップ111で求めたSD(VM)と、ス
テップ101で求めたVπとを、(6)式、(7)式に
代入して、ST(VM)を求める(ステップ112)。こ
こで、求められたST(VM)は、実際に主幹チャネル導
波路2を伝搬してきた較正光の端面2aにおける出射位
置から求められたものであり、電極7から印加された電
圧の大きさにDCドリフトの影響を加え合わせた実質的
な主幹チャネル導波路2の光伝搬の状態を表している。
図4(c)のグラフにおいて、ユーザが設定したS
T(V)の値に対応する電圧Vが主幹チャネル導波路2
に加えるべき電圧であるのに対し、実質的に印加されて
いる電圧は、ステップ112で求めたST(V)の値に
対応する電圧Vであるということになる。したがって、
両者の電圧の差ΔVTを求め、現在電極7から印加して
いる電圧VMをΔVTだけ増加させることにより、実際の
T(V)の値をユーザが設定したST(V)の値に較正
することができる。ここで、ΔVTを求めるためには、
図4(c)のグラフが必要であるが、図4(c)のグラ
フは、切片の値および傾斜が個々の情報検出デバイスに
よって微妙に異なるため、図4(c)のグラフを情報検
出デバイスごとにそれぞれ用意するのは困難である。本
発明では、ステップ101でもとめたVπから容易に求
めることのできるグラフの傾斜のみを用いて、正確なΔ
Tを求めるため、ステップ114〜116を行ってい
る。
【0070】まず、ステップ113のように、ステップ
102で取り込んだユーザが定めたST(V)の値と、
ステップ112で求めたST(V)の値との差を求め、
これをΔSTとする。図4(c)のグラフの傾きは、ス
テップ101で求めたVπによりπ/Vπ で表すこと
ができるため、ΔST×(Vπ/π)を計算することに
より、図4(c)に示したΔVTを求めることができ
る。したがって、電圧印加装置31の出力VMをΔVT
み増加させる(ステップ116、117)。これによ
り、そのときのDCドリフトが一定で有れば、実質的に
主幹チャネル導波路2に印加される電圧を、目的とする
情報を得るために必要な電圧と一致させることができ
る。
【0071】しかしながら、ステップ112で求めたS
T(V)の値とユーザが設定したST(V)の値の間に、
図4(c)のV3の値があるときには、STの値がV3
おいて不連続であるために上述のように単にグラフの傾
きのみからΔVTを求めることができない。このため、
本発明では、ステップ113とステップ116の間にス
テップ114、115、118、119を配置してい
る。
【0072】ステップ114では、ΔSTの絶対値がπ
より大きいかどうかを判断する。πより小さい場合に
は、ステップ112で求めたST(V)の値とユーザが
定めたST(V)の値との間にV3が無いと判断できるの
で、そのままステップ116に進めばよい。ΔSTの絶
対値がπより大きい場合には、ステップ112で求めた
T(V)の値とユーザが定めたST(V)の値との間に
3があると判断できるので、ステップ112で求めた
T(V)の値に2πを加えるかまたは2πを差し引く
ことにより、ステップ112で求めたST(V)の値
を、ユーザが定めたST(V)の値の位置するグラフの
直線の仮想的な延長線上に位置させる。
【0073】すなわち、ステップ115では、ステップ
102で取り込んだユーザが設定したST(V)の値
が、正である場合には、求めたST(V)の値が負側に
あるので、求めたST(V)の値に2π加えることによ
り、ステップ112で求めたST(V)の値をユーザが
定めたST(V)の値の位置するグラフの直線の延長線
上に位置させることができる。よって、ステップ118
のように、(ユーザが定めたST)−(ステップ112
で求めたST+2π)=ΔSTとすることにより、仮想的
な延長線上での両者の差ΔSTを求める。逆に、ステッ
プ115で、ユーザが定めたSTが負の値であるとき
は、ステップ112で求めたST(V)の値から2πを
差し引き、(ユーザが定めたST)−(ステップ112
で求めたST−2π)=ΔSTとすることにより、仮想的
な延長線上での両者の差ΔSTを求める。このΔSTを用
いることにより、ステップ116、117を実行するこ
とにより、情報検出デバイスにおける図4(c)のグラ
フのV3の値が不明であっても、グラフの傾斜のみで電
圧印加装置31の出力を構成することができる。
【0074】ステップ117が終了した場合には、ステ
ップ104に戻ることにより、DCドリフト量の変化に
対応して、電圧印加装置31の電圧の較正を行うことが
できる。
【0075】CPU91がこのような制御を行うことに
より、位相情報を検出したいときは、ST(VM)が0あ
るいは±πになるようにCPU91で主電圧VMを調整
し、振幅情報を検出したいときは、ST(VM)が±π/
2になるようにCPU91で主電圧VMを調整し、位相
情報と振幅情報をある一定の割合で検出したいときは、
T(VM)がそれに対応した値になるようにCPU91
で主電圧VMを調整すれば、長時間にわたってDCドリ
フトの影響から逃れることができ、精度良く情報を検出
することができる。
【0076】また、上述の図10、図11の制御動作以
外に、CPU91は、2次元スキャナ13を制御して、
被検物体15上で一定の範囲内で光スポットを走査さ
せ、そのときの主差動増幅器32の差動信号SMをとり
こみ、光スポットの位置と差動信号SMとを対応させて
モニタ33に表示させる制御を行っている。図10、図
11の制御動作は、本実施の形態では、モニタ33に1
フレームを表示させるごとに行う。ただし、これに限ら
ず、DCドリフトの大きさが一定の値に達する時間いわ
ゆる緩和時間が短い情報検出デバイスには、短い間隔で
図10、図11の動作を行い、緩和時間が長い情報検出
デバイスでは、長い間隔で図10、図11の動作を行う
ようにすることができる。この間隔は、一定の時間で定
める構成や、差動信号SMを取り込む回数により定める
構成にすることもできる。
【0077】また、図10、図11では、極近傍電圧V
D1、VD2として主電圧と異なる2点をとり説明したが、
極近傍電圧VD1、VD2のいずれか一方を主電圧VMとし
てもほぼ同様な計算が近似的に成り立つといえるので上
述した同様の制御が可能である。
【0078】ところで、電極7に印加する電圧は主電圧
Mのみならず、その極近傍電圧VD1、VD2が印加され
ることになるので、左右の光検出器11、12の出力も
変化する。この出力変化が被検物体の情報検出に影響を
与えないようにするためには、出力の変化が差動信号S
Mを取り込むA/D変換器92の1bit内におさえこ
まれるように電圧の変化量αを定め、極近傍電圧VD1
D2を設定するか、または、被検物体の情報検出を行っ
ていない時間、例えば、各画像を取り込む間の時間を利
用して一連の電圧の制御を行う。
【0079】次に、本発明の第2の実施の形態によるモ
ード干渉型レーザ走査顕微鏡について、図6を用いて説
明する。
【0080】本実施の形態は、第1の実施の形態のモー
ド干渉型レーザ走査顕微鏡とほぼ同様な構成であるが、
基板1は、LiNbO3の結晶軸x、y及びzのうちz
軸に直交する平面でカットして形成されており、各チャ
ネル導波路はx軸方向に形成されている。このため主幹
チャネル導波路2の屈折率を変調するための電極7は、
主幹チャネル導波路2の上面と両側とに設けられてお
り、これらの上面と両側との電極7間に電圧Vを印加す
ることにより、主幹チャネル導波路2の深さ方向の縦電
界を発生させる。
【0081】左枝チャネル導波路3には、近接して較正
光入射チャネル導波路8が配置されている。左枝チャネ
ル導波路3とチャネル導波路8とが近接する部分は、方
向性結合器による光パワー分配器8aを構成している。
分配器8aを構成する2本の導波路3、8の接近する部
分の長さは、較正用光源18が発した光を左枝チャネル
導波路3に結合させる長さに設定されている。
【0082】較正光入射チャネル導波路8上の上端に
は、各チャネル導波路の深さ方向のz偏光の較正光を発
する較正用光源18が接続されている。また、左枝チャ
ネル導波路3の端面には、検出器11が直接接続されて
いる。
【0083】主幹チャネル導波路2は、y偏光に対して
はシングルモード光導波路として機能し、z偏光に対し
ては、枝チャネル導波路を分岐した方向、すなわちy軸
方向に、1次モード光を励振するダブルモード光導波路
として機能するように形成されている。中央枝チャネル
導波路5は、y偏光とz偏光との双方に対して、シング
ルモード光導波路として機能するように形成されてい
る。左右の枝チャネル導波路3、4と較正光入射チャネ
ル導波路8は、z偏光に対してはシングルモード光導波
路として機能し、y偏光に対しては光導波路として機能
しないように形成されている。
【0084】中央枝チャネル導波路5の上端には、幅方
向のy偏光の照明光を発する主光源10が接続されてい
る。また、中央枝チャネル導波路5には戻り光防止部材
として、金属クラッディングによる偏光子5aがバッフ
ァ層を介さずに搭載されている。この偏光子5aは、深
さ方向の偏光を吸収し、幅方向の偏光を透過する。主光
源10から出射する照明光は幅方向のy偏光であるから
偏光子5aを透過するが、被検物体15からの反射光は
1/4波長板19によって深さ方向のz偏光に変換され
ているから、偏光子5aによって吸収される。
【0085】このような構成により、反射光は主光源1
0に達することがなく、主光源10の安定発振が可能と
なる。また、較正用光源18と検出器11のアライメン
トが不要となる。また、図1の集光レンズ16が不要と
なる。
【0086】他の構成および動作は、第1の実施の形態
と同じであるので説明を省略する。
【0087】つぎに、図7を用いて、本発明の第3の実
施の形態によるモード干渉型レーザ走査顕微鏡を示す。
【0088】本実施の形態では、第1の実施の形態と同
様に、LiNbO3の結晶軸x、y及びzのうち、基板
1はz軸に直交する平面でカットして形成されており、
各チャネル導波路はy軸方向に形成されている。
【0089】本実施例の中央枝チャネル導波路5は、2
本のチャネル導波路5c、5dに分岐され、分岐部に
は、戻り光を防止するためのモードスプリッタ70が配
置されている。中央左チャネル導波路5cと中央右チャ
ネル導波路5dは、共にシングルモード光導波路として
形成されている。チャネル導波路5cの上端には、x偏
光の照明光を出射する主光源10が接続されており、中
央右チャネル導波路5dの上端には、戻り光検出器36
が接続されている。
【0090】モードスプリッタ70は、ダブルモードチ
ャネル導波路5bと、その両側に搭載された一対のモー
ドスプリット用電極5eからなる。中央チャネル導波路
5は、ダブルモードチャネル導波路5bに偏って接続さ
れている。電極5eは、モードスプリット比を調整する
ためのものであり、デバイス作製プロセスのバラツキを
除去するために、設置した方が望ましいが、省略するこ
ともできる。
【0091】左右の枝チャネル導波路3、4の上部は、
Y分岐の光パワー分配器71、72が配置されている。
光パワー分配器71と72とは、分割比が等しくなるよ
うに構成されている。そして、左枝チャネル導波路3の
上部は、分配器71によりチャネル導波路3aとチャネ
ル導波路3bとに分岐されている。チャネル導波路3a
の端面には、z偏光の較正光を出射する較正用光源18
が接続されている。チャネル導波路3bの端面には、光
検出器11が接続されている。
【0092】また、右枝チャネル導波路4の上部は、分
配器72によりチャネル導波路4aとチャネル導波路4
bとに分岐されている。チャネル導波路4aの端面に
は、光検出器12が接続されているが、チャネル導波路
4bの端面には、何も接続されていない。
【0093】主光源10から出射したx偏光の照明光
は、チャネル導波路5cを伝搬して、モードスプリッタ
70のダブルモード導波路5bに偏って入射し、0次モ
ードと1次モードとで伝搬する。そして、中央枝チャネ
ル導波路5及び主幹チャネル導波路2を伝搬する。
【0094】被検物体15からの反射光はz偏光に変換
され、主幹チャネル導波路2を伝搬した後、分岐部6に
おいて、左右の枝チャネル導波路3、4と、中央枝チャ
ネル導波路5とに分岐される。中央枝チャネル導波路5
に分岐された光は、モードスプリッタ70のダブルモー
ドチャネル導波路5bに偏って入射し、0次モードと1
次モードとで伝搬する。そして、チャネル導波路5dに
入射して、戻り光検出器36に達する。戻り光検出器3
6による光強度が最大となるように、モードスプリット
用電極5eに印加する電圧を調整することにより、反射
光が主光源10に達するのを防止することができる。な
おモードスプリット用電極5eに印加される電圧は戻り
光を防止するだけでなく、主光源からの照明光が中央枝
チャネル導波路5に最大結合するように調整する役割を
兼ねている。
【0095】主幹チャネル導波路2を伝搬した後、左右
の枝チャネル導波路3、4に入射した光は、双方に設け
た光パワー分配器71、72により、分割されるが、両
者の分割比は等しく形成されており、この結果パワー分
割による損失分を補正するための第1の実施の形態で用
いられていた増幅器34が不要となる。また、較正用光
源18と検出器11とをチャネル導波路3a、3bに直
接接続することができるため、アライメントが不要にな
る。さらに、第1の実施の形態で用いていた集光レンズ
16も不要になる。
【0096】他の構成は、第1の実施の形態と同様であ
るので説明を省略する。
【0097】さらに、図8を用いて、本発明の第4実施
の形態によるモード干渉型レーザ走査顕微鏡について説
明する。
【0098】本実施の形態では、第1の実施の形態では
用いていた中央枝チャネル導波路5を用いていない。主
幹チャネル導波路2はx偏光及びz偏光に対してダブル
モード光導波路として機能する。左右の枝チャネル導波
路3、4はx偏光及びz偏光に対してシングルモード光
導波路として機能する。
【0099】主幹チャネル導波路2の端面2aと被検物
体15との間に、偏光板23、較正光出射用ビームスプ
リッタ20、照明光入射用ビームスプリッタ24、1/
4波長板19、2次元スキャナ13、および集光光学系
14を順に配置している。偏光板23は、x偏光、z偏
光のいずれか一方の偏光をカットして、いずれか他方の
偏光を透過するように配置されている。また、照明光入
射用ビームスプリッタ24には、主光源10からのいず
れか一方の偏光の照明光が入射している。
【0100】図8の構成では、光源10から発せられた
照明光は、ビームスプリッタ24で偏光され、1/4波
長板19で円偏光となり、2次元スキャナ13で走査さ
れ、集光レンズ14で被検物体15上に集光される。し
たがって、本実施の形態の構成では、第1の実施の形態
のように、照明光が導波路を通過することがないため、
照明光の強度分布に片寄りが生じるおそれは完全に排除
される。
【0101】また被検物体15で反射して、主幹チャネ
ル導波路2に入射しようとするいずれか一方の偏光の較
正光は、偏光板23でカットできるため、較正光に起因
する主差動信号SMは完全に0になる。
【0102】他の構成は、第1の実施の形態と同じであ
るので、説明を省略する。
【0103】上記第2、第3及び第4実施の形態でも、
第1実施の形態と同様に、電極7に印加される電圧V
は、主電圧VMとその極近傍電圧VD1、VD2であり、そ
れぞれの電圧に対する差動信号SCから求められるS
T(VM)に応じて、主電圧VMを図10、図11に示し
たように制御装置30によって調整すれば、DCドリフ
トの影響を免れることができる。
【0104】上記各実施の形態ではモード干渉型レーザ
走査顕微鏡を例にとり説明したが、本発明は顕微鏡に限
定されるものではなく、ダブルモード光導波路と、2本
の枝チャネル導波路と、ダブルモード光導波路に電界を
印加する手段を持つ情報検出デバイスを備えた情報検出
装置であれば、その電界を制御するために本発明を適用
することができる。
【0105】また、上記第1の実施の形態では、主幹チ
ャネル導波路2の両側に一対の電極7を配置したが、電
極7の配置は基板1の結晶軸の方向などの状態により、
最適な電界印加方向が依存するので、必ずしも配置が最
適であるとは限らず、例えば、第2の実施の形態のよう
に3電極にすることが望ましい場合もある。また、これ
ら以外の電極配置であっても、主幹チャネル導波路2の
完全結合長LCを変更するように電界を発生する配置で
あればその電極配置を用いることができる。
【0106】また上記各実施の形態では、振動鏡や回転
ミラー等のX−Y2次元スキャナ13によって、光スポ
ットを被検物体15上で走査する構成としたが、走査装
置としては被検物体15と光スポットとを相対的に移動
させるものであれば良く、したがって光スポットを固定
し、被検物体15を載置するステージを走査する構成と
することも可能である。
【0107】更に上記実施の形態では、2分割フォトダ
イオード22を用いたが、端面2aにおける光の分布を
検出することができるものであればよく、2分割フォト
ダイオードに代えて、PSDやリニアセンサ、CCDカ
メラ等を用いることもできる。
【0108】また、上述の実施の形態では、主幹チャネ
ル導波路2に一方の枝チャネル導波路から光を入射し、
端面2aにおける光の分布から差動信号SCを得たが、
この方法に限らず、端面2aに非対称な較正光を入射さ
せる較正光源を配置し、主幹チャネル導波路2を伝搬し
分岐部6で枝チャネル導波路3、4に分岐された較正光
の量の差を差動増幅器32で求め、これをSCとして用
いることもできる。この場合には、被検物体15の情報
検出を行っていない場合に較正光を入射させる必要があ
るが、情報検出時にはSMを取り出している差動増幅器
32からSCを取り出すことができるため装置の構成が
簡単になる。このような構成にした場合にも、SCを図
10、図11のフローチャートに従って処理することに
より、電圧を制御できる。
【0109】
【発明の効果】以上のように本発明は、主幹チャネル導
波路に印加する電圧として主幹チャネル導波路の任意の
完全結合長に対応する主電圧とその極近傍電圧を用い、
それぞれの電圧に対応する差動信号から得られるを求め
たから、DCドリフトを補正することができる。しか
も、これら一連の補正制御は各画面の間の時間を利用し
て行うから、必要とする情報を支障なく検出することが
でき、したがって高い検出精度を有する光情報検出装置
とモード干渉型レーザ走査顕微鏡とが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態によるモード干渉型レ
ーザ走査顕微鏡の構成を示すブロック図。
【図2】図1の二分割フォトダイオード22の受光面の
構成を示す説明図。
【図3】(a)DCドリフトがない場合と、(b)DC
ドリフトがある場合の、図1の差動信号SCと電圧との
関係を示すグラフ。
【図4】(a)図1の差動信号SCと電圧との関係を示
すグラフ。 (b)SCの微分信号SDを示すグラフ。 (c)SCとSDから求めたSTを示すグラフ。
【図5】差動信号SCから近似的にSDを求める方法を示
すためのグラフ。
【図6】本発明の第2実施の形態によるモード干渉型レ
ーザ走査顕微鏡の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第3実施の形態によるモード干渉型レ
ーザ走査顕微鏡の構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第4実施の形態によるモード干渉型レ
ーザ走査顕微鏡の構成を示すブロック図。
【図9】制御装置30の構成を示すブロック図。
【図10】制御装置30の動作を示すフローチャート。
【図11】制御装置30の動作を示すフローチャート。
【図12】図1の基板1上の導波路の詳しい構成を示す
(a)説明図。(b)断面図。
【符号の説明】
1…基板 2…主幹チャネ
ル導波路 2a…端面 3…左枝チャネ
ル導波路 3a…チャネル導波路 3b…チャネル
導波路 4…右枝チャネル導波路 4a…チャネル
導波路 4b…チャネル導波路 5…中央枝チャ
ネル導波路 5a…偏光子 5b…チャネル
導波路 5c…チャネル導波路 5d…チャネル
導波路 5e…モードスプリット用電極 6…分岐部 7…電極 8…較正光入射
チャネル導波路 8a…分配部 10…主光源 11…左光検出器 12…右光検出
器 13…2次元スキャナ 14…集光光学
系 15…被検物体 16…集光レン
ズ 17…較正光入射用ビームスプリッタ 18…較正用光
源 19…1/4波長板 20…較正光出
射用ビームスプリッタ 21…集光レンズ 22…2分割フ
ォトダイオード 22a…受光面 22b…受光面
の境界 23…偏光板 24…照明光入
射用ビームスプリッタ 30…制御装置 31…電圧印加
装置 32…主差動増幅器 33…モニタ 34…増幅器 35…較正用差
動増幅器 36…戻り光検出器

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出すべき光を一端より入射させて伝搬す
    るダブルモードの主幹チャネル導波路と、 前記主幹チャネル導波路を伝搬する検出すべき光の対称
    性を検出する対称性検出手段と、 前記主幹チャネル導波路に電圧を印加する電極と、 前記主幹チャネル導波路に非対称な較正光を入射させる
    較正光入射手段と、 前記主幹チャネル導波路の端部において、伝搬してきた
    較正光が前記主幹チャネル導波路の中心からどれくらい
    片寄っているかを表す値SCを検出するSC検出手段と、 前記電極に電圧を印加する電圧源と、 前記電圧源の電圧を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、 前記SC検出手段の出力を用いて、前記電極からある電
    圧Vを印加したときのSC(V)と、前記SC(V)の微
    分信号SD(V)とを求め、これらを下式に代入して、
    T(V)を求め、 ST(V)=tan-1((SC(V)/SD(V))(π/Vπ)) (SD(V)≠0のとき) ST(V)=±π/2 (SD(V)=0のとき) (ただし、Vπ は、予め定めた定数) このST(V)の値が、予め定められた値に一致するよ
    うに前記電圧源の電圧を増加または減少させることを特
    徴とする光情報検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記SC検出手段は、
    前記主幹チャネル導波路の前記端部における前記較正光
    を受光する2分割の受光素子と、前記2分割の受光素子
    の受光強度の差をSCとして出力する差分手段とを有
    し、前記2分割の受光素子の分割された受光部の境界
    は、前記主幹チャネル導波路の中心に一致するように配
    置されていることを特徴とする光情報検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記対称性検出手段
    は、前記主幹チャネル導波路を伝搬してきた検出すべき
    光を2方に分岐する分岐部と、前記2方に分岐された光
    を検出する検出部とを有し、 前記較正光入射手段は、前記分岐部の一方から前記主幹
    チャネル導波路に較正光を入射させることを特徴とする
    光情報検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、ユーザから前記S
    T(V)の値を受け付ける受付手段をさらに有し、 前記制御手段は、前記受付手段に設定されたST(V)
    の値を前記予め定められたST(V)の値とする手段を
    さらに有することを特徴とする光情報検出装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記制御手段は、電圧
    Vを変化させ、周期的に変化するSC(V)を半周期変
    化させるのに必要な電圧差を求め、これをVπとする手
    段をさらに有することを特徴とする光情報検出装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記制御手段は、前記
    予め定められたST(V)の値と前記求めたST(V)の
    値との差ΔSTを求め、これを用いてΔST×(Vπ/π
    )=ΔVTを求め、求めたΔVTだけ、前記電圧源の電
    圧を増加させる手段をさらに有することを特徴とする光
    情報検出装置。
  7. 【請求項7】請求項5において、前記求めたΔSTの絶
    対値がπより大きい場合には、前記ΔSTに2πを加え
    るかまたは2πを差し引いて、絶対値をπより小さくす
    る手段をさらに有することを特徴とする光情報検出装
    置。
  8. 【請求項8】請求項6において、前記制御手段は、前記
    微分信号SD(V)を求めるために、電圧をわずかに変
    化させてSCを測定し、そのときのSCとVとの関係を表
    す直線の傾きをSD(V)とする手段をさらに有するこ
    とを特徴とする光情報検出装置。
  9. 【請求項9】検出すべき光を一端より入射させて伝搬す
    るダブルモードの主幹チャネル導波路と、前記主幹チャ
    ネル導波路を伝搬する検出すべき光の対称性を検出する
    対称性検出手段と、前記主幹チャネル導波路に電圧を印
    加する電極とを有する光情報検出装置の電圧の制御方法
    であって、 前記主幹チャネル導波路に非対称な較正光を入射させ、 前記電圧Vを前記電極から印加した場合の主幹チャネル
    導波路の端部における較正光の片寄りを表す値SCを検
    出し、 前記SC(V)の微分信号SD(V)を求め、 これらを下式に代入して、ST(V)を求め、 ST(V)=tan-1((SC(V)/SD(V))(π/Vπ)) (SD(V)≠0のとき) ST(V)=±π/2 (SD(V)=0のとき) (ただし、Vπ は、予め定めた定数) このST(V)の値が予め定められた値に一致するよう
    に前記電極に印加する電圧を増加または減少させること
    を特徴とする光情報検出装置の電圧の制御方法。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記ST(V)を求
    める前に、電圧Vを予め定めた範囲で変化させてS
    C(V)を求め、前記SC(V)を半周期変化させるのに
    必要な電圧差を求め、これをVπとすることを特徴とす
    る光情報検出装置の電圧の制御方法。
  11. 【請求項11】請求項9において、前記STを予め定め
    られた値と一致させるために、前記予め定められたST
    と前記求めたSTとの差ΔSTを求め、これを用いてΔS
    T×(Vπ/π )=ΔVTを求め、求めたΔVTだけ、前
    記電極から印加する電圧を増加させることを特徴とする
    光情報検出装置の電圧の制御方法。
  12. 【請求項12】請求項11において、求めた前記ΔST
    の絶対値がπより大きい場合には、前記ΔSTに2πを
    加えるかまたは2πを差し引いて、絶対値をπより小さ
    くすることを特徴とする光情報検出装置の電圧の制御方
    法。
  13. 【請求項13】請求項9において、前記微分信号S
    D(V)を求めるために、電圧をわずかに変化させてSC
    を測定し、そのときのSCとVとの関係を表す直線の傾
    きをSD(V)とすることを特徴とする光情報検出装置
    の電圧の制御方法。
  14. 【請求項14】被検物体に照明光を照射するための光源
    と、前記被検物体で反射された光の対称性を検出する光
    情報検出装置とを有するモード干渉型レーザ走査顕微鏡
    であって、 前記光情報検出装置は、 前記反射光を一端より入射させて伝搬するダブルモード
    の主幹チャネル導波路と、 前記主幹チャネル導波路を伝搬する検出すべき光の対称
    性を検出する対称性検出手段と、 前記主幹チャネル導波路に電圧を印加する電極と、 前記電極に電圧を印加する電圧源と、 前記電圧源の電圧を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、 前記主幹チャネル導波路に非対称な較正光を入射させる
    較正光入射手段と、 前記主幹チャネル導波路の端部において、伝搬してきた
    較正光が前記主幹チャネル導波路の中心からどれくらい
    片寄っているかを表す値SCを検出するSC検出手段と、 前記SC検出手段の出力を用いて、前記電極からある電
    圧Vを印加したときのSC(V)と、前記SC(V)の微
    分信号SD(V)とを求め、これらを下式に代入して、
    T(V)を求め、 ST(V)=tan-1((SC(V)/SD(V))(π/Vπ)) (SD(V)≠0のとき) ST(V)=±π/2 (SD(V)=0のとき) (ただし、Vπ は、予め定めた定数) このSTが予め定められた値に一致するように前記電極
    に印加する電圧を増加または減少させることを有するこ
    とを特徴とするモード干渉型レーザ走査顕微鏡。
JP7300317A 1995-11-17 1995-11-17 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡 Pending JPH09146004A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7300317A JPH09146004A (ja) 1995-11-17 1995-11-17 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7300317A JPH09146004A (ja) 1995-11-17 1995-11-17 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09146004A true JPH09146004A (ja) 1997-06-06

Family

ID=17883332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7300317A Pending JPH09146004A (ja) 1995-11-17 1995-11-17 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09146004A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000072972A (ko) * 1999-05-03 2000-12-05 김태용 다채널 감시를 위한 광 도파로 소자

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000072972A (ko) * 1999-05-03 2000-12-05 김태용 다채널 감시를 위한 광 도파로 소자

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4151159B2 (ja) 媒質の測定装置
US5617500A (en) System for detecting an optical information and scanning microscope system
WO1994006041A1 (en) Optical waveguide device and optical instrument using the same
US9212896B2 (en) Optical interferometer and vibrometer comprising such an optical interferometer
EP0489580A1 (en) Confocal laser scanning differential interference contrast microscope
US20210055388A1 (en) Lidar adapter for use with lidar chip
JP2009142860A (ja) レーザ加工モニタリング装置及びレーザ加工装置
JPH0543983B2 (ja)
CN115039022A (zh) 用于外差干涉测量的移频器以及具有此类移频器的用于外差干涉测量的装置
US9544063B2 (en) Method for adjusting optical receiver and apparatus for adjusting polarization of optical receiver
CN110785623B (zh) 用于确定距物体距离的距离测量装置
JPH04208913A (ja) 光導波路デバイス及びそれを用いたコンフォーカルレーザ走査微分干渉顕微鏡
US11733454B2 (en) Homogenization of the output beam profile of a multimode optical waveguide
JPH09146004A (ja) 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡
JPH08240775A (ja) 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡
JPH08240423A (ja) 光情報検出装置及びモード干渉型レーザ走査顕微鏡
JP3018538B2 (ja) 光導波路デバイス及びそれを用いたコンフォーカルレーザ走査微分干渉顕微鏡及び情報検出方法
JPH0875433A (ja) 表面形状測定装置
US20220317252A1 (en) Adjusting lidar data in response to edge effects
JPH07318809A (ja) 光情報検出装置及びそれを用いたモード干渉型 レーザ走査顕微鏡及び光情報検出方法
KR100334764B1 (ko) 광섬유의 굴절률 프로파일 측정 장치
US20020048016A1 (en) Apparatus and method for measuring refractive index profile of optical fiber or waveguide surface
JPH09146003A (ja) 光情報検出装置
JP2000241114A (ja) 表面形状測定装置
JP2024056589A (ja) 光学式距離計