JPH09145511A - 静電容量式圧力検出装置 - Google Patents

静電容量式圧力検出装置

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JPH09145511A
JPH09145511A JP30238395A JP30238395A JPH09145511A JP H09145511 A JPH09145511 A JP H09145511A JP 30238395 A JP30238395 A JP 30238395A JP 30238395 A JP30238395 A JP 30238395A JP H09145511 A JPH09145511 A JP H09145511A
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亨彦 鶴岡
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正人 高橋
Nobuhisa Kato
修久 加藤
Kimihiro Nakamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで高精度の圧力測定を可能とする。 【解決手段】 ダイアフラム32の両側に固定電極37
a,37bを配置し、これらの間に形成される静電容量
(C1,C2)から圧力を検出する圧力検出装置におい
て、電極42と44間に形成される静電容量(C3)か
ら絶対圧力を検出する絶対圧力検出手段40と、電極4
7とシリコン基板31との間に形成される静電容量(C
4)から温度を検出する温度検出手段46とを設け、検
出された圧力を、同じく検出される絶対圧力および温度
にて補正することにより、高精度の圧力測定ができるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧力に応じて変
形するダイアフラムを備え、このダイアフラムの変位
を、ダイアフラムと対向して設けた固定電極との間に形
成される静電容量の変化から検出する、静電容量式圧力
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような静電容量式圧力検出装置の従
来例として、例えば図8,図9に示すものが知られてい
る(特公平6−1228号公報参照)。図8において、
1は圧力検出部本体で、2はシリコン基板からなるダイ
アフラム、3a,3bは固定電極で、ダイアフラム2と
一定の間隔(d)だけ離して対向設置され、それぞれ静
電容量C1,C2を形成する。4a,4bは絶縁基板で
固定電極3a,3bをダイアフラム2から絶縁しながら
保持するとともに、周辺で支持部材5a,5bを介して
ダイアフラム2とガラス結合層6a,6bで気密に固定
されている。7a,7bは固定電極3a,3bを絶縁基
板4a,4bの外部に取り出すための電極板で、絶縁基
板4a,4bに接合固定されたのちスパッタ等の方法に
よって、固定電極3a,3bと絶縁基板4a,4bと電
極板7a,7bを貫通する導圧孔8a,8bの内面に導
電体の薄膜を形成して導通させてある。
【0003】圧力検出部本体1を差圧計に構成する場合
は図9に示すように、シリコンオイル等の圧力伝達媒体
10,11内に封止され、例えば導圧孔8a側で本体ケ
ース12に固定される。測定流体の圧力はシールダイア
フラム13a,13bから圧力伝達媒体10,11を介
してダイアフラム2に伝達される。圧力伝達媒体10,
11を用いる理由は、主としてダイアフラム2を過大な
圧力から保護するためで、過大な圧力が加わるとシール
ダイアフラム13aまたは13bは、ケース12に設け
られた受け部14aまたは14bに衝突してそれ以上変
位しないので、ダイアフラム2には一定の大きさの圧力
しか加わらない。しかしながら、このようなオイルを充
填すると、前述の静電容量C1,C2はオイルの誘電率
に依存するので、これが温度や圧力で変化すると誤差と
なる。
【0004】その誤差を補正する方法として、例えば静
電容量C1,C2の測定値を次式により演算すること
で、オイルの誘電率の影響を受けずにダイアフラム2の
変位、つまり圧力を測定することができる。 (C1−C2)/{(C1+C2)−2Ck)}=Δ/d …(1) C1=ε0・ε・S/(d−Δ)=Ck C2=ε0・ε・S/(d+Δ)=Ck …(2) ただし、Ck:電極以外の部分の導体間で発生する寄生
容量 Δ :ダイアフラム2の変位量 S :電極面積 d :ダイアフラム2と固定電極3aまたは3bとの間
隔 ε0:オイルの比誘電率 ε :真空の誘電率 である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)式のような
演算をすることにより、圧力媒体の誘電率が温度や圧力
に伴って変化する影響を除去することができるが、より
高精度の測定を行なうには次のような問題がある。すな
わち、高圧流体の測定においては、検出部本体1全体が
周囲から圧縮圧力を受けるために、ダイアフラム2と固
定電極3aまたは3bとの間隔が減少し、静電容量は両
側で増加する。この変化量をδで表わすと、上記(2)
式は次の(3)式のようになる。 C1=ε0・ε・S/(d−Δ−δ)=Ck C2=ε0・ε・S/(d+Δ−δ)=Ck …(3) したがって、上記(1)式は次の(4)式となり、圧力
に依存するδを消去できなくなる。 (C1−C2)/{(C1+C2)−2Ck)}=Δ/(d−δ)…(4)
【0006】同様にして、圧力伝達媒体10,11の温
度が変化すると、ダイアフラム2と固定電極3aまたは
3bとの間隔は伸縮し、同じ方向に静電容量が変化する
ので温度に依存する項が現れ、高精度で測定する場合は
誤差となる。このため、他に温度センサや圧力センサを
設けて補正を行なう方法が公知であるが、センサおよび
その信号処理回路が増加し、コストアップする欠点があ
る。これを回避する比較的簡単な方法として、図10に
示すようなものがある(SENSORS June 1
995,pp32,33,48,49「SmartPr
essure Sensors for Indust
rial Application」参照)。
【0007】図10において、21はセンサダイアフラ
ム、22はリファレンスダイアフラムで、これらは1枚
のシリコン基板23に形成されていて、前者には測定す
る差圧が、後者には差圧の一方の圧力がダイアフラム両
面に導かれ、差圧では変形しない構造となっている。こ
の信号の処理方法は、上記文献に記載された米国特許
(USP)第4,794,320号によれば、センサダ
イアフラム21の静電容量をCs、リファレンスダイア
フラム22の静電容量をCr、回路を含むその他の入力
容量からなる寄生容量をCp、このCpとCsで決まる
発信周波数の周期をTs、CpとCrで決まる発信周波
数の周期をTr、CpとCsとCrで決まる発信周波数
の周期をTb、発振器のフィードバック抵抗をRfとし
て、次式により補正するものである。
【0008】 Ts=(Cs+Cp)×Rf Tr=(Cr+Cp)×Rf Tb=(Cr+Cs+Cp)×Rf …(5) (5)式から、 Tb−Tr=Cs×Rf Tb−Ts=Cr×Rf Ts+Tr−Tb=Cp×Rf …(6) ここで、Cs=ε0・ε・S/(d−Δ) Cr=ε0・ε・S/d …(7) であることから、 (Cr/Cs)−1=Δ/d …(8) となり、リファレンスダイアフラム22の静電容量Cr
とセンサダイアフラム21の静電容量Csとの比を演算
して、センサダイアフラム21の変位を求めるようにし
ている。
【0009】しかし、図10のような構成では、センサ
ダイアフラム21とリファレンスダイアフラム22とに
共通に加わる寄生容量Cpの影響を取り除くことはでき
るが、個々のダイアフラムが持っている寄生容量(すな
わち、ダイアフラムの変位によって変化しないダイアフ
ラム固定部や、周囲導体との間の容量で、これは構造上
不可避である)があり、これが温度や圧力で変化すると
Cr,Csそのものが変化するので、補償できないとい
う問題がある。したがって、この発明は上述のような欠
点を解消すべくなされたもので、その課題は低コストで
高精度の圧力測定を可能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
べく、第1には、圧力に応じて変形する導電性のダイア
フラムの両側に固定電極を所定の間隔を以て配設し、前
記ダイアフラムとの間に対となる静電容量を形成する少
なくとも1つの静電容量式圧力検出手段と、静電容量の
変化から絶対圧力を検出する絶対圧力検出手段と、静電
容量の変化からダイアフラムを含む周囲の温度を検出す
る温度検出手段と、前記静電容量式圧力検出手段と絶対
圧力検出手段と温度検出手段とを順次選択する選択手段
と、検出された圧力を、検出された絶対圧力および温度
にもとづき補正する補正演算手段とを設けるようにして
いる。
【0011】第2は、圧力に応じて変形する導電性のダ
イアフラムの両側に固定電極を所定の間隔を以て配設
し、前記ダイアフラムとの間に対となる静電容量を形成
する静電容量式圧力検出手段と、静電容量の変化から絶
対圧力を検出する絶対圧力検出手段と静電容量の変化か
らダイアフラムを含む周囲の温度を検出する温度検出手
段とのいずれか一方と、前記静電容量式圧力検出素子を
封入する周囲流体の誘電率を検出する誘電率検出手段
と、前記静電容量式圧力検出手段と絶対圧力検出手段ま
たは温度検出手段のいずれか一方と誘電率検出手段とを
順次選択する選択手段と、検出された圧力を、検出され
た誘電率と絶対圧力または温度にもとづき補正する補正
演算手段とを設けるようにしている。
【0012】第1の如く構成することにより、ダイアフ
ラムの両側の静電容量を検出して所定の演算をすること
で、圧力伝達流体の誘電率の影響を除去するとともに、
温度および圧力を直接検出し、演算によりその影響を補
正するようにしているので、広い温度と圧力範囲で高精
度の測定が可能となる。また、温度および圧力が差圧の
検出原理と同じ静電容量の変化から検出できるので、共
通の検出回路を時間的に順次切り換えて利用することが
可能となり、低コストにすることができる。第2の如く
構成することにより、ダイアフラムの両側の静電容量を
検出して所定の演算をすることで圧力伝達流体の誘電率
の影響を除去し、かつ、温度または圧力のいずれか一方
を直接検出するとともに、圧力伝達流体の誘電率の検出
手段を設け、温度および圧力を演算により求めて補正を
行なうようにしたので、広い温度と圧力範囲で高精度の
測定が可能となる。また、温度または圧力の検出と圧力
伝達流体の誘電率の検出を差圧の検出原理と同じ静電容
量の変化から検出できるので、共通の検出回路を時間的
に順次切り換えて利用することができ、低コスト化が可
能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態を示す構成図である。同図において、31はシリコン
基板で、両面からプラズマエッチングによってダイアフ
ラム32を形成する。ダイアフラム32は中央に基板3
1よりも若干薄い平坦部33と、その外周に円環状の薄
肉部34を有する。35a,35bはパイレックスガラ
スなどのシリコン基板31と熱膨張係数がほぼ等しい絶
縁材料でできた基板で、静電接合等の方法によりシリコ
ン基板31の周辺の部分で気密に接合され、ダイアフラ
ム32の両面に空隙36a,36bが形成される。
【0014】絶縁基板35a,35bのダイアフラム3
2の平坦部33に対向する部分にはスパッタなどの方法
でCr/Auを二層に積層した固定電極37a,37b
が形成され、ダイアフラム32との間にコンデンサC
1,C2が形成される。38a,38bは空隙36a,
36bを外部に連通させる導圧口である。この導圧口3
8a,38bの内面と絶縁基板35a,35bの外表面
の導圧口38a,38bを囲む部分に、スパッタなどの
方法により電極39a,39bを設け、固定電極37
a,37bと電気的に導通させている。
【0015】40は圧力検出手段で、41はダイアフラ
ム32の平坦部33と同程度の深さまで、シリコン基板
31をプラズマエッチングによって加工した空隙(真空
室)である。この空隙41に対向する絶縁基板35aの
面には電極42が設けられ、孔43の内面に形成したリ
ード電極を介して、絶縁基板35aの外表面に設けた電
極44と導通しており、ダイアフラム32との間に静電
容量C3が形成される。また、電極44の上には絶縁基
板45が真空雰囲気で、拡散接合または静電接合等の方
法により気密に接合され、空隙41の内部を真空に維持
している。なお、基板45は絶縁材には限らない。
【0016】46は温度検出手段を示し、47は絶縁基
板35aの外表面に設けた電極で、絶縁基板35aを挟
んでシリコン基板31との間に静電容量C4が形成され
ている。48はこの検出部1を保持するための基台、4
9は電極39bと基台48を絶縁するための絶縁板で、
それぞれ接着や接合などの公知の方法で固定されてい
る。50はシリコン基板31を導通するために設けた開
口で、スパッタなどの方法により開口50の内面を介し
て電極51にシリコン基板31を導通させる。
【0017】図1のような構成において、導入圧力P
1,P2の大小関係は任意であるが、便宜上、P1<P
2の場合を例にして説明を行なうものとする。いま、P
1,P2(P1<P2)の差圧が加わると、ダイアフラ
ム32は矢印の方向に変位するが、この変位量は静電容
量C1,C2を検出して式(1)の演算をすれば、前述
のように圧力伝達流体10,11の誘電率の温度や圧力
による変化の影響を受けずに求めることができる。ま
た、圧力が加わると、絶縁基板35aの真空室41の壁
面を形成している部分は、圧力P2で変形し静電容量C
3が変化するので、圧力の絶対値に対応した信号が得ら
れる。ここで、温度変化があると空隙がシリコン基板3
1の熱膨張により変化するが、真空室41および絶縁基
板35aの寸法によって圧力感度を十分大きくすること
ができるので、温度に依存せずに圧力を検出することが
できる。
【0018】温度変化は絶縁基板35aの誘電率を変化
させる。すなわち、パイレックスガラス等の材料では、
一般的に温度に比例して誘電率が増加し、静電容量C4
が変化する。絶縁基板35aの厚さは圧力によって圧縮
され薄くなるが、静電容量への影響は無視できるほど小
さい。また、静電容量C4は、周囲の圧力伝達媒体中に
漏れる電気力線のためオイル誘電率の変化が影響する
が、これは電極47を絶縁基板35aの端部から十分離
すことにより防止し、全体として静電容量C4の圧力依
存性を非常に小さくしている。したがって、図2に示す
演算手段54で静電容量C1,C2を演算するととも
に、この結果について静電容量C3,C4から求めた圧
力および温度にて所定の補正演算をすることにより、高
精度の測定が可能となる。
【0019】このとき静電容量の検出を図2の如く、1
つの検出回路52を切換回路53で切り換えるようにす
れば、他の補正用のセンサを設ける方法に比べて専用の
回路が不要となり、低コストになる利点がある。なお、
図2は静電容量の検出回路52、静電容量の切換回路5
3および検出された静電容量C1〜Cnの演算手段54
等からなる図1の信号処理回路である。また、図1では
差圧の検出手段を1つとしたが、2つ以上設けることが
できる。こうすれば、異なる差圧に対応することがで
き、感度をより高めることが可能となる。
【0020】図3はこの発明の第2の実施の形態を示す
構成図である。同図に示すものが図1に示すものと異な
るのは、温度検出手段46を誘電体基板55の両面に電
極56a,56bを設けたコンデンサで形成し、絶縁基
板35aの上に設けた配線57a,57bに接合固定し
た点にある。この例は、シリコンダイアフラムを挟持す
る材料に制約されることなく、誘電率およびその温度依
存性が大きなセラミックス等の誘電体材料を用いること
ができるので、大きな静電容量と大きな温度感度が得ら
れる利点がある。なお、温度検出のためのコンデンサを
絶縁基板35b側に形成しても良いのは勿論である。
【0021】図4はこの発明の第3の実施の形態を示す
構成図である。なお、図4(イ)は上面図、同(ロ)は
側断面図である。図3に示すものと異なるのは、温度検
出手段46を誘電体基板55の片面に1対の櫛歯状の電
極58a,58bを設けたコンデンサで形成し、絶縁基
板35aの上に設けた配線57a,57bに接合固定し
た点にある。この例は、電極が圧力伝達流体(10,1
1)に接触する部分が少ないので、圧力伝達流体(1
0,11)の誘電率の変化による影響が小さく、かつ、
電極の製作や実装が容易でコストを低減し得る利点があ
る。この例でも、温度検出のためのコンデンサを35b
側に形成することができる。
【0022】図5はこの発明の第4の実施の形態を示す
構成図である。これが図1に示すものと異なるのは、温
度検出手段として、シリコン基板31にダイアフラム3
2の平坦部33と同程度の深さまで、プラズマエッチン
グによって第3の空隙59を設けた点にある。この空隙
59のシリコン基板31と対向した絶縁基板35aの面
には電極62が設けられ、開口61の内面に形成したリ
ード電極を介して、絶縁基板35aの外表面に設けた電
極63と導通しており、シリコン基板31との間に静電
容量C5が形成される。
【0023】空隙59には周囲の圧力伝達流体11が導
かれるので、周囲の圧力が変化しても絶縁基板35a,
35bやシリコン基板31が変形することはなく、した
がって、静電容量C5はその間の圧力伝達流体11の誘
電率に依存する。すなわち、温度や圧力に伴う圧力伝達
流体11の誘電率を検出することができる。静電容量C
5はその他高圧時の圧縮変形や、温度による膨張収縮に
よっても変化するが、これらは圧力伝達媒体の影響に比
べて非常に小さく無視することができる。
【0024】これに対し、静電容量C3は上述のよう
に、圧力のみの関数で温度には依存しないので、C5と
演算することで温度のみに依存する信号を取り出すこと
ができる。この例は、第1〜第3の実施形態のように直
接温度を検出するのではなく、演算で温度情報を求める
必要があるが、静電容量と温度の関数関係が圧力伝達流
体11の特性で支配されるため、差圧信号を得るための
静電容量C1,C2と同じ温度依存性となる。圧力伝達
流体に用いられるシリコンオイルの誘電率は、低温側ほ
ど変化率が大きい非線型な特性を示すのに対し、第1〜
第3の実施形態例では誘電体を用いていることから低温
側ほど変化率が小さい非線型な特性を持ち、補正が必要
な温度領域で温度検出精度が低いという難点があるが、
図5の例では補正精度が温度範囲で変化しないという利
点を有することになる。
【0025】図6に図5の変形例を示す。なお、図6
(イ)は上面図、同(ロ)は側断面図である。すなわ
ち、圧力伝達流体11の誘電率を検出する手段を、絶縁
基板35aの表面に櫛歯型の凹凸部64をエッチング等
の方法で形成し、その表面に櫛歯電極65a,65bを
設け、両電極間に静電容量C5を形成する。電極は絶縁
基板35aの表面を介する静電容量を持つが、櫛歯電極
65a,65bの隙間を小さく、かつ、絶縁基板35a
の凹凸部64の溝の深さを深くすることによって、電極
65a,65bの間にある圧力伝達流体11の誘電率で
決まる構造としている。これにより、電極の製作が絶縁
基板35aの表面の加工だけで済むので、製作が容易で
コストが低減するという利点がある。
【0026】図7は図1または図5の変形例を示す。図
1または図5に示すものと異なる点は、シリコン基板3
1をプラズマエッチング等の手段により、ダイアフラム
66に形成した圧力検出手段を用いる点にある。この例
ではシリコン基板31の加工が複雑になるが、図1,図
5で絶縁基板35aをダイアフラムにするのに比べ、機
械的強度に優れたシリコンをダイアフラムとして用いる
ので、製作も容易で信頼性も高められるという利点があ
る。なお、図5,図6の例では絶対圧力検出手段と誘電
率検出手段とを設けるようにしたが、温度検出手段と誘
電率検出手段とを設けるようにしても良いのはいうまで
もない。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、下記のような効果を
期待することができる。 (1)第1(請求項1)の例では、圧力に応じて変形す
るダイアフラムの両側に一定間隔だけ離して固定電極を
配置して両側の静電容量を検出するとともに、静電容量
の変化から温度および圧力を直接検出する検出手段を設
け、これらの各静電容量を適宜切り換えて1つの装置で
測定し、圧力に応じて変形するダイアフラムおよび寄生
容量に対する圧力伝達流体の誘電率の影響を除去すると
ともに、温度および圧力の直接の影響を補正するように
したので、従来装置のようにダイアフラム以外の部分の
寄生容量を補正するだけのものと異なり、広い温度と圧
力の範囲で高精度の測定が可能となる利点が得られる。
【0028】また、従来装置のように、他の原理にもと
づく温度や圧力センサを設けるものと異なり、圧力検出
と同一原理の静電容量の変化から温度および圧力を検出
するようにしたので、静電容量の検出値を切り換えて測
定することができ、新たな検出手段が不要となり、コス
トを低減することができる。第2(請求項6)の例で
は、静電容量の変化から温度,圧力を検出する検出手段
のいずれか一方を設けるとともに、圧力伝達流体の誘電
率を検出する検出手段を設け、これらから温度,圧力を
求めて補正する。つまり、圧力伝達流体の誘電率を直接
検出するようにしたので、圧力伝達流体の誘電率の温度
変化による影響をより一層精度良く補正し得る利点が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による第1の実施の形態を示す全体構
成図である。
【図2】図1の信号処理回路を示すブロック図である。
【図3】この発明による第2の実施の形態を示す全体構
成図である。
【図4】この発明による第3の実施の形態を示す部分構
成図である。
【図5】この発明による第4の実施の形態を示す全体構
成図である。
【図6】図5の変形例を示す部分構成図である。
【図7】図1または図5の変形例を示す構成図である。
【図8】従来例を示す部分構成図である。
【図9】従来例を示す全体構成図である。
【図10】他の従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…圧力検出部本体、2,32,66…ダイアフラム、
3a,3b,37a,37b…固定電極、4a,4b,
35a,35b…絶縁基板、5a,5b…支持部材、6
a,6b…ガラス接合層、7a,7b…電極板、8a,
8b…導圧孔、10,11…圧力伝達流体、12…ケー
ス、13a,13b…シールダイアフラム、14a,1
4b…受け部、21…センサダイアフラム、22…レフ
ァレンスダイアフラム、23,31…シリコン基板、3
3…平坦部、34…薄肉部、36a,36b,41,5
9…空隙、38a,38b…導圧口、39a,39b,
42,44,47,51,56a,56b,,58a,
58b,62,63,65a,65b…電極、40…絶
対圧力検出手段、43,61…孔、45…基板、46…
温度検出手段、48…基台、49…絶縁板、50,61
…開口、52…検出回路、53…切換回路、54…演算
手段、55…誘電体基板、57a,57b…配線、64
…凹凸部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 公弘 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力に応じて変形する導電性のダイアフ
    ラムの両側に固定電極を所定の間隔を以て配設し、前記
    ダイアフラムとの間に対となる静電容量を形成する少な
    くとも1つの静電容量式圧力検出手段と、 静電容量の変化から絶対圧力を検出する絶対圧力検出手
    段と、 静電容量の変化からダイアフラムを含む周囲の温度を検
    出する温度検出手段と、 前記静電容量式圧力検出手段と絶対圧力検出手段と温度
    検出手段とを順次選択する選択手段と、 検出された圧力を、検出された絶対圧力および温度にも
    とづき補正する補正演算手段とを備えたことを特徴とす
    る静電容量式圧力検出装置。
  2. 【請求項2】 前記絶対圧力検出手段を、前記静電容量
    式圧力検出手段のダイアフラムを形成した基板の周縁の
    固定部に、これを挟持する絶縁基板との間に形成された
    真空室と、 前記ダイアフラム基板と対向して絶縁基板表面に形成し
    た電極と、 この電極を気密に外部へ取り出すリードと、 から構成することを特徴とする請求項1に記載の静電容
    量式圧力検出装置。
  3. 【請求項3】 前記温度検出手段を、前記静電容量式圧
    力検出手段のダイアフラムを形成した基板の周縁の固定
    部に、これを挟持するいずれか一方の絶縁基板の表面に
    設けた電極から構成することを特徴とする請求項1に記
    載の静電容量式圧力検出装置。
  4. 【請求項4】 前記温度検出手段を、誘電体基板とその
    厚さ方向の両面に設けた電極とからなるコンデンサと
    し、この電極を前記静電容量式圧力検出手段のダイアフ
    ラムを形成した基板を挟持する絶縁基板上に形成された
    配線部と、電気的に導通させた状態で固定することを特
    徴とする請求項1に記載の静電容量式圧力検出装置。
  5. 【請求項5】 前記温度検出手段を、誘電体基板とその
    片面に形成されて互いに噛み合った1対の櫛歯状の電極
    とからなるコンデンサとし、その櫛歯状の電極面を、前
    記静電容量式圧力検出手段のダイアフラムを形成した基
    板を挟持する絶縁基板側にして、この絶縁基板上に設け
    た配線部に固定したことを特徴とする請求項1に記載の
    静電容量式圧力検出装置。
  6. 【請求項6】 圧力に応じて変形する導電性のダイアフ
    ラムの両側に固定電極を所定の間隔を以て配設し、前記
    ダイアフラムとの間に対となる静電容量を形成する静電
    容量式圧力検出手段と、 静電容量の変化から絶対圧力を検出する絶対圧力検出手
    段と静電容量の変化からダイアフラムを含む周囲の温度
    を検出する温度検出手段とのいずれか一方と、 前記静電容量式圧力検出素子を封入する周囲流体の誘電
    率を検出する誘電率検出手段と、 前記静電容量式圧力検出手段と絶対圧力検出手段または
    温度検出手段のいずれか一方と誘電率検出手段とを順次
    選択する選択手段と、 検出された圧力を、検出された誘電率と絶対圧力または
    温度にもとづき補正する補正演算手段とを備えたことを
    特徴とする静電容量式圧力検出装置。
  7. 【請求項7】 前記誘電率検出手段を、前記ダイアフラ
    ムを形成する基板を挟持する絶縁基板を含む電気的に絶
    縁された部材上に形成された互いに噛み合う櫛歯状電極
    から構成することを特徴とする請求項6に記載の静電容
    量式圧力検出装置。
  8. 【請求項8】 前記誘電率検出手段を、前記静電容量式
    圧力検出手段のダイアフラムを形成した基板の周縁の固
    定部で、ダイアフラム基板またはこれを挟持する絶縁基
    板のいずれか一方を座ぐり加工して形成した空隙と、 この空隙内部のダイアフラム基板と対向する絶縁基板表
    面に設けられる固定電極と、 前記空隙に周囲流体を導入する連通口と、 この連通口の内面を利用して前記固定電極を外部に導く
    リード電極とから構成することを特徴とする請求項6に
    記載の静電容量式圧力検出装置。
  9. 【請求項9】 前記絶対圧力検出手段を、前記静電容量
    式圧力検出手段のダイアフラムを形成した基板に形成さ
    れた他のダイアフラムと、 この他のダイアフラムのいずれか一方の面に所定の間隔
    を以て配設された固定電極と、 前記他のダイアフラムと固定電極の間の空間を真空に保
    持するシール部材と、 前記固定電極を気密に外部へ取り出すリード電極とから
    構成することを特徴とする請求項1または6のいずれか
    に記載の静電容量式圧力検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008542717A (ja) * 2005-05-26 2008-11-27 ローズマウント インコーポレイテッド 圧縮可能なセンサ本体を用いる圧力センサ
JP2016127670A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 ダイハツ工業株式会社 発電システム
CN107478359A (zh) * 2017-07-28 2017-12-15 佛山市川东磁电股份有限公司 一种双膜电容式压力传感器及制作方法

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