JPH09138776A - トランザクション処理の負荷分散方式 - Google Patents

トランザクション処理の負荷分散方式

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JPH09138776A
JPH09138776A JP7321025A JP32102595A JPH09138776A JP H09138776 A JPH09138776 A JP H09138776A JP 7321025 A JP7321025 A JP 7321025A JP 32102595 A JP32102595 A JP 32102595A JP H09138776 A JPH09138776 A JP H09138776A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データベースを共有する複数ホストで構成さ
れる計算機システムにおいて、ホスト間のトランザクシ
ョン処理の負荷分散を効率的に行う。 【解決手段】 通信処理装置101 は端末100 からのトラ
ンザクション処理にかかるメッセージを均等にホスト1,
2 に分配する。各ホスト1,2 では、CPU負荷監視機構
104 でCPU負荷を、トランザクション監視機構106 で
業務処理プログラム1101のクラス毎の現在の処理多重度
をそれぞれ監視しており、通信処理装置101 からメッセ
ージが渡されると、メッセージ分配制御機構103 は、自
ホストのCPUが過負荷でなく且つ当該メッセージを処
理する業務処理プログラムのクラスの処理多重度が最大
値に達していない場合に限り、自ホストのトランザクシ
ョン処理システム110 に処理させる。それ以外のとき
は、ホスト間で共有するGMQファイル111 に格納し、
ホスト間通信装置116 経由で他ホストにメッセージ処理
要求を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトランザクション処
理の負荷分散方式に関し、特にデータベースを共用する
複数台のホストコンピュータで構成された計算機システ
ムにおいて、各々のホストコンピュータ上のトランザク
ション処理システムに負荷を分散するようにしたトラン
ザクション処理の負荷分散方式に関する。
【0002】
【従来の技術】トランザクションは、業務処理の実行単
位であり、端末からの1件の入力メッセージに対するホ
ストコンピュータ(以下、単にホストと称す)上の業務
処理プログラムの実行の開始から終了までの処理の範囲
に相当する。このようなトランザクションの処理を、デ
ータベースを共用する複数台のホストに分散させる技術
としては、例えば特開昭63−318662号公報(以
下、単に公報と称す)の第2図に示されるように、端末
群を複数のホストに分散して接続することにより、各ホ
ストに入力されるメッセージ数を均等化し、それによっ
てトランザクション処理の負荷分散を図る技術がある。
【0003】しかしながら、データベースの共用化には
その排他制御が必要であるためにトランザクション処理
を遂行するためのデータベースへのアクセスに際して各
ホストで排他待ちが生じること、各トランザクション処
理の所要時間にバラツキがあること等により、入力メッ
セージ数を均等化しても、トランザクション処理の負荷
を均等化することは難しい。
【0004】そこで上記公報では、その第1図に示され
るように、各ホストに入力されるメッセージ数は別段均
等化せずに、各ホストで共有する共有メモリ装置上に入
力メッセージキューを設け、各ホストは自ホストに対応
する通信処理装置経由で端末からメッセージを受信した
ときに、このメッセージを上記入力メッセージキューに
一旦格納し、そして、各ホストは1つのトランザクショ
ン処理が終了する毎に前記入力メッセージキューからメ
ッセージを取り出して処理するという方式を提案してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来方式によ
れば、端末から投入される全てのメッセージが入力メッ
セージキューに一旦格納され、各ホストは1つのトラン
ザクション処理が終了するごとに入力メッセージキュー
からメッセージを取り出して処理するため、各ホストの
トランザクション処理にかかる負荷を分散することがで
きる。
【0006】しかしながら、入力メッセージキューは全
ホストで共有されているため、その書き込み時および読
み出し時に、ホスト間で排他制御を行う必要がある。従
来方式では、端末から投入されたメッセージを一旦入力
メッセージキューに登録し、その後に読み出すようにし
ているため、1メッセージ当たり最低でも2回の排他制
御が入力メッセージキューに対して行われる。このた
め、投入されるメッセージ数が増えた場合やホスト台数
が多い場合には特に、メッセージ格納時に待ちが生じた
り、メッセージ読み出し時に待ちが生じる確率が高くな
る。このような待ち時間の発生は、メッセージ処理、つ
まりトランザクション処理の遅れを招き、ひいては応答
時間の悪化を招来する。
【0007】本発明はこのような従来の問題点を解決し
たものであり、その目的は、排他制御待ちによる応答時
間の悪化を防止しつつ、各ホストのトランザクション処
理の負荷を分散することができるトランザクション処理
の負荷分散方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、データベースおよび通信処理装置を共有
すると共に同一構成のトランザクション処理システムを
各々有する複数のホストがホスト間通信装置によって互
いに通信可能に接続された計算機システムにおいて、各
ホストで共有するGMQ(グローバルメッセージキュ
ー)ファイルを備えると共に、各ホストに、CPU負荷
を測定するCPU負荷監視機構の測定結果に基づいて、
自ホストのCPU負荷が過負荷か否かを判定する過負荷
判定手段と、前記通信処理装置からトランザクション処
理にかかるメッセージを受信するメッセージ受信手段
と、前記GMQファイルにメッセージを格納するGMQ
ファイル書き込み手段と、該GMQファイル書き込み手
段で前記GMQファイルに書き込んだメッセージの処理
要求を前記ホスト間通信装置を通じて他のホストに送出
すると共に、他のホストから前記ホスト間通信装置を通
じて送出されたメッセージの処理要求を受信する処理要
求通知手段と、該処理要求通知手段で他のホストからの
メッセージの処理要求が受信されたときに、前記GMQ
ファイルからメッセージを読み出すGMQファイル読み
出し手段と、メッセージの処理を自ホストの前記トラン
ザクション処理システムに要求するメッセージ処理要求
手段と、前記メッセージ受信手段でメッセージが受信さ
れたとき及び前記GMQファイル読み出し手段でメッセ
ージが読み出されたとき、前記過負荷判定手段で過負荷
と判定されていない場合は前記メッセージ処理要求手段
を通じて当該メッセージの処理を自ホストの前記トラン
ザクション処理システムに行わせ、過負荷と判定されて
いる場合は、前記GMQファイル書き込み手段を通じて
当該メッセージを前記GMQファイルに格納するスケジ
ュール判定手段とを備えている。
【0009】このような構成のトランザクション処理の
負荷分散方式においては、端末からのトランザクション
処理にかかるメッセージが通信処理装置を経由してホス
トに渡されると、そのホストのメッセージ受信手段がそ
れを受信してメッセージ判定手段に渡し、メッセージ判
定手段が、過負荷判定手段で自ホストのCPUが過負荷
と判定されていない場合にはメッセージ処理要求手段を
通じて当該メッセージの処理を自ホストのトランザクシ
ョン処理システムに行わせる。なお、自ホストのトラン
ザクション処理システムでメッセージが処理され、メッ
セージ処理結果が出力されると、そのホストに設けられ
たメッセージ処理結果通知手段がそれを通信処理装置に
渡し、通信処理装置がメッセージ要求元の端末に返却す
る。他方、自ホストのCPUが過負荷と判定されている
場合、メッセージ判定手段は、GMQファイル書き込み
手段を通じて当該メッセージをGMQファイルに格納す
る。このとき処理要求通知手段が前記GMQファイルに
書き込んだメッセージの処理要求をホスト間通信装置を
通じて他のホストに送出する。
【0010】他のホストからホスト間通信装置を通じて
メッセージの処理要求を受けたホストでは、そのホスト
の処理要求通知手段がこれを受信し、GMQファイル読
み出し手段がGMQファイルからメッセージを読み出し
てメッセージ判定手段に渡す。メッセージ判定手段は前
述と同様の判定を行って、自ホストで処理できるときは
メッセージ処理要求手段を通じて自ホストのトランザク
ション処理システムに当該メッセージを渡し、処理でき
ないときはGMQファイル書き込み手段でGMQファイ
ルに再び格納する。
【0011】以上のようにして、トランザクション処理
の負荷が複数のホストに分散される。
【0012】ところで、CPUの負荷が高いホストで
は、他のホストからのメッセージ処理要求の通知が無視
される場合がある。このような場合、メッセージ処理要
求の受信を契機とするメッセージの読み出しが行われ
ず、メッセージがGMQファイルに滞留することにな
る。そこで本発明では、それを防止するために、GMQ
ファイル確認手段や一定時間GMQファイル確認手段が
各ホストに備えられている。GMQファイル確認手段
は、自ホストのトランザクション処理システムで1つの
トランザクション処理が終了する毎に、GMQファイル
にメッセージが格納されているか否かを確認し、格納さ
れている場合にはGMQファイル読み出し手段に読み出
しを指示する。また、一定時間GMQファイル確認手段
は、一定時間毎に、GMQファイルにメッセージが格納
されているか否かを確認し、格納されている場合にはG
MQファイル読み出し手段に読み出しを指示する。
【0013】また、業務処理プログラムのクラスごとに
同時実行可能な処理多重度が制限されているホストで
は、同時実行可能な多重度を超えてトランザクション処
理を実行しようとしても、実行中のトランザクション処
理が終了するまで新たなトランザクションの実行開始は
待たされる。このため、同一クラスのトランザクション
処理が一つのホストに集中した場合、CPUが過負荷で
なくてもトランザクションの実行開始が遅延する可能性
がある。そこで本発明の別の構成にあっては、自ホスト
のトランザクション処理システムの業務処理プログラム
のクラス毎に、現在のトランザクション処理多重度が、
実行可能な処理多重度に達しているか否かを監視するト
ランザクション監視機構を備え、スケジュール判定手段
は、過負荷判定手段で過負荷と判定されていない場合で
あってもトランザクション監視機構により当該メッセー
ジを処理する業務処理プログラムのクラスの現在のトラ
ンザクション処理多重度が実行可能な処理多重度に達し
ている場合は、当該メッセージは自ホストでは処理せず
に、他ホストで処理すべくGMQファイル書き込み手段
を通じて当該メッセージをGMQファイルに格納するよ
うにしている。
【0014】更に、他のホストのトランザクション処理
システムがトランザクション処理を行える活性状態にな
っておらず非活性状態である場合、メッセージのGMQ
ファイル格納時に他ホストにメッセージ処理要求を送出
することは、CPUの負荷を高めるだけで無駄である。
そこで、本発明では、トランザクション処理の可能な他
のホストが存在するか否かをチェックする他ホストチェ
ック機構を各ホストに備え、処理要求通知手段は、トラ
ンザクション処理の可能な他のホストが存在する場合に
限って、メッセージの処理要求を他のホストに送出する
ようにしている。
【0015】なお、通信処理装置から各ホストへ分配さ
れるメッセージ数が均等でなくても、上述した構成によ
って、負荷の高いホストから負荷の低いホストへメッセ
ージが分配されるために、特定のホストの負荷が異常に
高まることは防止できる。しかし、各ホストの負荷を均
等にするためには、そして、ホスト間で授受されるメッ
セージ数をできるだけ少なくするためには、ホストへの
投入時点でメッセージ数を均一にしておくのが好まし
い。そこで、本発明の好ましい実施例においては、通信
処理装置は、接続されている端末から投入されたメッセ
ージを各ホストに均等に投入するようにしている。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態の例につ
いて図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は本発明を適用した計算機システムの
一例を示すブロック図である。この例の計算機システム
は一般にクラスタシステムと呼称されるシステムであ
り、ホスト1およびホスト2の2台のホストと、ホスト
1およびホスト2に接続された共有の通信処理装置10
1と、ホスト1およびホスト2で共有する共有データベ
ースファイル119と、ホスト1およびホスト2間の通
信に使用するホスト間通信装置116と、ホスト1およ
びホスト2で共有するGMQファイル111とで構成さ
れ、通信処理装置101には端末100が接続されてい
る。ここで、GMQファイルは先入れ先出し形式でメッ
セージを一時的に格納するキューである。なお、端末は
図では1つしか示されていないが、通常は複数の端末が
通信処理装置101に接続される。
【0018】通信処理装置101は、計算機システムを
構成するホスト1,2と端末100とに接続されてお
り、端末100から投入されたトランザクション処理に
かかるメッセージをホスト1,2に均等に分配する機能
を持つ。また、各ホスト1,2から出されたメッセージ
処理結果(トランザクション処理結果)を、そのメッセ
ージ投入元の端末100に返却する機能を持つ。
【0019】図2および図3は通信処理装置101の処
理例を示すフローチャートであり、図2は端末からのメ
ッセージ受信時の処理を、図3は端末へのメッセージ処
理結果返却時の処理をそれぞれ示す。図2に示すよう
に、通信処理装置101は、端末100からメッセージ
を受信する毎に、ホスト1,ホスト2に交互にメッセー
ジを分配する(S1〜S4)。このとき、メッセージに
は、投入元の端末名,自通信処理装置名,自通信処理装
置上のシーケンス番号等を含む付加情報が付加される。
この付加情報中、端末名はメッセージ要求元の端末を特
定するための情報、自通信処理装置名は通信処理装置が
複数台存在する場合に個々の装置を特定するための情
報、シーケンス番号は端末ごとのメッセージの通番であ
り、この付加情報は以後メッセージに付随して持ち回ら
れる。また、通信処理装置101は、ホスト1またはホ
スト2からメッセージ処理結果を受信すると、図3に示
すように、それに付加されている端末名によりメッセー
ジ要求元の端末を特定し(S11)、この特定した端末
にメッセージ処理結果を返却する(S12)。
【0020】また図1において、ホスト1とホスト2と
は同一構成のホストであり、ホスト1中に図示する如
く、メッセージ分配制御機構103と、CPU負荷監視
機構104と、トランザクション監視機構106と、ト
ランザクション処理システム110と、ホスト間通信機
構115と、共有データベース制御機構120とを含ん
でいる。
【0021】トランザクション処理システム110は、
端末100から投入されたメッセージにかかるトランザ
クション処理を実行する部分であり、複数の業務処理プ
ログラム1101を有している。各業務処理プログラム
1101は、それぞれ所定のトランザクション処理を遂
行するプログラムである。業務処理プログラム1101
はクラスと呼ぶ幾つかのグループにグループ化されてお
り、各クラス毎に、同時に実行可能なトランザクション
数(処理多重度)が制限されている。同時実行可能な処
理多重度に達しているクラスでは、実行中のトランザク
ション処理が終了するまで新たなトランザクションの実
行開始は当該トランザクション処理システム110にお
いて保留される。
【0022】共有データベース制御機構120は、共有
データベースファイル119の排他を伴うアクセス制御
などを司る機構であり、各ホスト1,2のトランザクシ
ョン処理システム110中の業務処理プログラム110
1は、この共有データベース制御機構120を通じて共
有データベースファイル119をアクセスし、トランザ
クション処理に必要なデータの参照やデータの更新を行
う。
【0023】ホスト間通信機構115は、ホスト間通信
装置116を使用したホスト間通信を制御する機構であ
り、各ホスト1,2のメッセージ分配制御機構103
は、このホスト間通信機構115を通じて相手ホストと
通信を行う。
【0024】CPU負荷監視機構104は、一定時間毎
に自ホストのCPUの単位時間当たりの使用率を求める
機構である。この求められたCPU使用率はメッセージ
分配制御機構103に通知される。
【0025】トランザクション監視機構106は、自ホ
ストのトランザクション処理システム110の業務処理
プログラム1101のクラス毎に、現在のトランザクシ
ョン処理多重度が、実行可能な処理多重度に達している
か否かを監視する機構である。図4にトランザクション
監視機構106が上記の監視に使用するクラス管理テー
ブル107の構成例を示す。クラス管理テーブル107
には、業務処理プログラム1101のクラス毎に、現在
の処理多重度と、同時実行可能な処理多重度とが記録さ
れる。トランザクション監視機構106は、トランザク
ション処理システム110へのトランザクション処理要
求数(メッセージ処理要求数)と処理完了数とを監視し
て、クラス管理テーブル107中の各クラスの現在の処
理多重度を更新,参照する。そして、現在の処理多重度
が同時実行可能な処理多重度に達したクラスについて
は、その旨をメッセージ分配制御機構103に通知す
る。また、その後、現在の処理多重度が同時実行可能な
処理多重度を下回った場合には、その旨をメッセージ分
配制御機構103に通知する。
【0026】図5はトランザクション監視機構106の
処理例を示すフローチャートである。同図に示すように
トランザクション監視機構106は、メッセージ分配制
御機構103からトランザクション処理システム110
に対してメッセージ処理要求が出されたか否か(S2
1)、トランザクション処理システム110からメッセ
ージ分配制御機構103に対してメッセージ処理結果が
出されたか否か(S22)を、それぞれ監視している。
そして、メッセージ処理要求が出された場合には、その
出されたメッセージ処理要求のメッセージ中に含まれる
トランザクション名などからそのメッセージを処理する
業務処理プログラム1101のクラスを判別し、クラス
管理テーブル107におけるそのクラスの現在の処理多
重度を+1し(S23)、そのクラスの同時実行可能な
処理多重度に達したときは(S24でYES)、その旨
をメッセージ分配制御機構103に通知する(S2
5)。他方、メッセージ処理結果が出された場合には、
その出されたメッセージ処理結果に含まれるトランザク
ション名などからクラスを判別し、クラス管理テーブル
107におけるそのクラスの現在の処理多重度を−1し
(S26)、そのクラスの同時実行可能な処理多重度よ
り下回った時点で(S27でYES)、その旨をメッセ
ージ分配制御機構103に通知する(S28)。
【0027】再び図1を参照すると、メッセージ分配制
御機構103は、トランザクション処理にかかるメッセ
ージを自ホストのトランザクション処理システム110
および他ホストに分配する制御などを司る機構であり、
メッセージ受信手段102と、過負荷判定手段105
と、スケジュール判定手段108と、メッセージ処理要
求手段109と、GMQファイル書き込み手段112
と、GMQファイル読み出し手段113と、GMQファ
イル確認手段114と、処理要求通知手段117と、メ
ッセージ処理結果通知手段118とを備えている。
【0028】メッセージ受信手段102は、メッセージ
の受信処理を司る部分であり、図6に示すように、通信
処理装置101から自ホスト宛のメッセージを受信する
と(S31でYES)、そのメッセージをスケジュール
判定手段108に渡す(S32)。
【0029】過負荷判定手段105は、CPU負荷監視
機構104と協調して自ホストのCPUが過負荷か否か
を判定する部分である。図7はCPU負荷監視機構10
4と過負荷判定手段105の処理例を示す。前述したよ
うにCPU負荷監視機構104は一定時間ごとにCPU
使用率を監視している(S41)。過負荷判定手段10
5は、CPU負荷監視機構104から通知されるCPU
使用率を予めシステムに設定された閾値と比較し(S4
2)、現在のCPU使用率が閾値を超えているときは
(S42でYES)、過負荷状態と判定し、その旨をス
ケジュール判定手段108に通知する(S43)。他
方、現在のCPU使用率が閾値を超えていないときは
(S42でNO)、定常状態と判定し、その旨をスケジ
ュール判定手段108に通知する(S44)。
【0030】スケジュール判定手段108は、メッセー
ジ受信手段102および後述するようにしてGMQファ
イル読み出し手段113から渡されたメッセージについ
て、自ホストのトランザクション処理システム110で
処理すべきか否かを判定する部分であり、図8に示すよ
うに、メッセージ受信手段102またはGMQファイル
読み出し手段113からメッセージが渡された場合に、
過負荷判定手段105の判定結果およびトランザクショ
ン監視機構106の監視結果を調べ(S51,S5
2)、CPUが定常状態であり且つ当該メッセージにか
かるクラスの現在の処理多重度が同時実行可能な処理多
重度を下回っているときに限り、そのメッセージを自ホ
ストで処理すべくメッセージ処理要求手段109に渡し
(S53)、CPUが過負荷であるか(S51でN
O)、そのクラスの現在の処理多重度が同時実行可能な
処理多重度に達しているときは(S52でNO)、その
メッセージを他ホストで処理すべくGMQファイル書き
込み手段112に渡す(S54)。
【0031】GMQファイル書き込み手段112は、他
ホストで処理すべきメッセージをGMQファイルに書き
込む手段である。図9にGMQファイル書き込み手段1
12の処理例を示す。スケジュール判定手段108から
メッセージが渡されると、GMQファイル書き込み手段
112は、排他制御を行ってGMQファイル111のア
クセス権を得てそのメッセージをGMQファイル111
に格納する(S61)。そして、処理要求通知手段11
7に対して、処理要求を他ホストに通知するように依頼
する(S62)。
【0032】処理要求通知手段117は、他のホストと
の間でメッセージの処理要求の授受を行う手段であり、
その処理例を図10に示す。処理要求通知手段117
は、GMQファイル書き込み手段112からメッセージ
処理要求の通知の依頼があると、図10(a)に示すよ
うに、ホスト間通信機構115およびホスト間通信装置
116を通じて他の全てのホストに対して同時にメッセ
ージの処理要求を通知する(S71)。これには同報通
信が利用される。他方、他のホストからメッセージ処理
要求がホスト間通信装置116およびホスト間通信機構
115を通じて送られてくると、処理要求通知手段11
7は、図10(b)に示すように、それを受信して、自
ホストのGMQファイル読み出し手段113に対して読
み出しを指示する(S81)。
【0033】GMQファイル読み出し手段113は、G
MQファイル111からメッセージを読み出す手段であ
り、その処理例を図11に示す。GMQファイル読み出
し手段113は、処理要求通知手段117あるいは後述
するようにGMQファイル確認手段114からメッセー
ジの読み出しが指示されると、GMQファイル111の
排他権を取得する(S91)。そして、排他に成功した
ときは(S92でYES)、GMQファイル111から
メッセージを読み出し、それをスケジュール判定手段1
08に渡す(S93)。
【0034】メッセージ処理結果通知手段118は、図
12に示すように、自ホストのトランザクション処理シ
ステム110から出力されたメッセージ処理結果を通信
処理装置101に通知する処理S101を行う手段であ
る。このとき、本実施例では、メッセージ処理結果通知
手段118は、GMQファイル確認手段114にGMQ
ファイル111の確認を指示する(S102)。なお、
メッセージ処理結果には、メッセージに付随していた付
加情報が付加されている。
【0035】GMQファイル確認手段114は、GMQ
ファイル111にメッセージが滞留しているか否かを確
認する手段であり、図13に示すように、メッセージ処
理結果通知手段118から確認が指示されると、GMQ
ファイル111にメッセージが存在するか否かを調べ
(S111)、存在すれば、GMQファイル読み出し手
段113に対して読み出しを指示する(S112)。
【0036】以下、上述のように構成された本実施例の
動作を説明する。
【0037】端末100からトランザクション処理にか
かるメッセージを受信すると、通信処理装置101は、
各ホスト1,2へのメッセージ投入数が均等になるよう
にホスト1またはホスト2にそのメッセージを分配する
(図2)。このとき、メッセージには、投入元の端末
名,自通信処理装置名,自通信処理装置上のシーケンス
番号等を含む付加情報が付加される。以下、端末100
からのメッセージがホスト1に分配されたものとして説
明を続ける。
【0038】通信処理装置101からホスト1に送られ
た端末100からのメッセージは、メッセージ分配制御
機構103におけるメッセージ受信手段102で受信さ
れ、スケジュール判定手段108に渡される(図6)。
【0039】スケジュール判定手段108は、メッセー
ジ受信手段102からメッセージを受け取ると、過負荷
判定手段105でホスト1のCPUが過負荷と判定され
ておらず且つトランザクション監視機構106で当該メ
ッセージにかかるクラスの現在の処理多重度が同時実行
可能な処理多重度に達していると判定されていない場合
に限って(図8のS51,S52で共にYES)、その
メッセージを自ホストで処理すべくメッセージ処理要求
手段109を通じてトランザクション処理システム11
0に渡す(S53)。他方、ホスト1のCPUが過負荷
であるか(S51でNO)、そのクラスの現在の処理多
重度が同時実行可能な処理多重度に達しているときは
(S52でNO)、そのメッセージを他ホストで処理す
べくGMQファイル書き込み手段112に渡す(S5
4)。
【0040】メッセージがトランザクション処理システ
ム110に渡された場合、ホスト1のCPUが過負荷で
なく、然もそのクラスの処理多重度が同時実行可能な処
理多重度に達していないことが事前に確認されているの
で、速やかに該当するクラスの業務処理プログラム11
01で処理されることになる。そして、業務処理プログ
ラム1101でメッセージ処理が終了し、付加情報の付
随するメッセージ処理結果が出力されると、ホスト1の
メッセージ処理結果通知手段118がそれを通信処理装
置101に通知する(図12のS101)。通信処理装
置101では、メッセージ処理結果に付加された端末名
により、メッセージ要求元の端末100を特定し、その
メッセージ処理結果を端末100に通知する(図3)。
【0041】他方、ホスト1のCPUが過負荷である
か、当該メッセージにかかるクラスの現在の処理多重度
が同時実行可能な処理多重度に達していることから、ス
ケジュール判定手段108からGMQファイル書き込み
手段112にメッセージが渡された場合、GMQファイ
ル書き込み手段112は、そのメッセージをGMQファ
イル111に格納する(図9のS61)。そして、処理
要求通知手段117に処理要求の通知を依頼する(S6
2)。
【0042】処理要求通知手段117は、ホスト間通信
機構115およびホスト間通信装置116を通じて、他
の全ホスト(図1にはホスト1以外にホスト2しか存在
しないが、他にホストが存在する場合には全てのホスト
に通知される)に同時にメッセージ処理要求を通知する
(図10(a))。
【0043】以上のようにして、ホスト1は、通信処理
装置101から受信したメッセージを、自ホストで処理
できる場合には処理し、自ホストで処理できない場合に
は他ホストに処理を依頼すべくGMQファイル111に
格納する動作を行う。ホスト2についても同様である。
【0044】次に、GMQファイル111に格納された
メッセージの処理について、ホスト2がGMQファイル
111にメッセージを格納し、他の全ホストに対して同
時にメッセージ処理要求を出した場合を想定して説明す
る。
【0045】ホスト2からホスト1に対してホスト間通
信装置116およびホスト間通信機構115を通じてメ
ッセージ処理要求が出されると、ホスト1のメッセージ
分配制御機構103における処理要求通知手段117が
それを受信し、GMQファイル読み出し手段113に読
み出しを指示する(図10(b))。
【0046】GMQファイル読み出し手段113は、G
MQファイル111の排他を試み、排他に成功した場合
に、GMQファイル111からメッセージを読み出す
(図11)。排他に成功しなかった場合には、メッセー
ジは読み出さない。図1の構成では、ホスト2の他にホ
スト1しか存在しないので、ホスト1だけがGMQファ
イル111の読み出しを試行するが、若し、ホスト1の
ようなホストが複数存在する構成では、最初に読み出し
を行ったホストのみが読み出し成功となり、それ以外の
ホストのメッセージ読み出しは失敗する。
【0047】GMQファイル読み出し手段113はメッ
セージを読み出すと、それをスケジュール判定手段10
8に渡す(図11のS93)。スケジュール判定手段1
08は、メッセージ受信手段102からメッセージを渡
された場合と同様にこのメッセージを処理する。従っ
て、自ホスト1のCPUが過負荷でなく且つ該当するク
ラスの現在の処理多重度が同時実行可能な処理多重度に
達していなければ、GMQファイル読み出し手段113
から渡されたメッセージをメッセージ処理要求手段10
9を通じてトランザクション処理システム110に渡
し、処理させる(図8)。そして、当該メッセージの処
理結果がトランザクション処理システム110から出力
されると、メッセージ処理結果通知手段118がそれを
通信処理装置101に渡し、通信処理装置101は、メ
ッセージ処理結果中の端末名に基づいてメッセージ要求
元の端末を特定し、その端末100に対してメッセージ
処理結果を返却する(図3)。
【0048】なお、ホスト1のCPUが過負荷である
か、該当するクラスの処理多重度が同時実行可能な処理
多重度に達していた場合、スケジュール判定手段108
は、GMQファイル読み出し手段113から渡されたメ
ッセージは自ホストでは処理できないと判断し、GMQ
ファイル書き込み手段112によりGMQファイル11
1に再格納する(図8のS54)。このとき、ホスト1
の処理要求通知手段117から他の全てのホストに同時
にメッセージ処理要求が出される。
【0049】ところで、前述したようにGMQファイル
111からのメッセージの読み出しは、メッセージ処理
要求の通知の受信を契機として行われるが、メッセージ
処理要求時にCPU負荷が高いホストではメッセージ処
理要求の通知自体が無視され、メッセージの読み出しが
行われない場合がある。このような事態が生じると、G
MQファイル111にメッセージが滞留することにな
る。それを防止するために本実施例では、自ホストのト
ランザクション処理システム110で1つのメッセージ
が処理され、そのメッセージ処理結果を返却するとき
に、メッセージ処理結果通知手段118がGMQファイ
ル確認手段114に確認を指示し(図12のS10
2)、GMQファイル確認手段114はGMQファイル
111中にメッセージが存在するときは、その読み出し
をGMQファイル読み出し手段113に指示するように
している(図13)。そして、このときGMQファイル
読み出し手段113で読み出されたメッセージはスケジ
ュール判定手段108に渡され、前述と同様に処理され
る。
【0050】図14は本発明を適用した計算機システム
の別の構成例を示すブロック図であり、図1と同一符号
は同一部分を示し、103’はメッセージ分配制御機
構、108’はスケジュール判定手段、117’は処理
要求通知手段、118’はメッセージ処理結果通知手
段、121は一定時間GMQファイル確認手段、122
はホスト状態テーブル、123は他ホストチェック機構
である。本実施例が図1の実施例と相違するところは下
記の点である。
【0051】○他ホストチェック機構123およびホス
ト状態テーブル122 各ホスト1,2の他ホストチェック機構123は、自ホ
ストのトランザクション処理システム110が活性状態
にある場合、一定時間Tごとにその旨を他ホストに通知
する。また、他ホストからそのホストのトランザクショ
ン処理システム110の活性状態が通知されると、ホス
ト状態テーブル122にそのホストのトランザクション
処理システム110が活性状態である旨を記憶する。そ
して、前記一定時間の例えば3倍の時間にわたって通知
のないホストのトランザクション処理システムは非活性
状態であるものと見做して、ホスト状態テーブル122
のそのホストのトランザクション処理システム110の
状態を非活性状態に変更する。このようにして管理され
た他ホストのトランザクション処理システムの状態は、
処理要求通知手段117’が他ホストにメッセージ処理
要求を出す際に利用される。
【0052】図15はホスト状態テーブル122の構成
例を示す図である。同図に示すように、他のホスト毎
に、そのホストのトランザクション処理システム110
が活性状態にあるのか、非活性状態にあるのかが記録さ
れる。
【0053】図16は他ホストチェック機構123が一
定時間T毎に行う通知処理例を示すフローチャートであ
る。同図に示すように他ホストチェック機構123は、
一定時間Tが経過する毎に(S121でYES)、自ホ
ストのトランザクション処理システム110が活性状態
になっているかを調べ、活性状態であれば(S122で
YES)、自ホスト名を指定してトランザクション処理
システム110が活性状態である旨をホスト間通信機構
115およびホスト間通信装置116を通じて他の全て
のホストに通知する(S123)。
【0054】図17は他のホストのトランザクション処
理システムの状態をホスト状態テーブル122で管理す
る際の他ホストチェック機構123の処理例を示すフロ
ーチャートである。同図に示すように、他ホストチェッ
ク機構123は、他のホストからトランザクション処理
システムが活性状態である旨の通知を受信すると(S1
31でYES)、ホスト状態テーブル122中の該当す
るホストのトランザクション処理システムの状態を活性
状態に設定し(S132)、当該ホストに対応するタイ
マ(図示せず)に3Tをセットし直して起動する(S1
33)。他ホストチェック機構123は、他のホストに
対応するタイマのうちタイムアウトしたタイマがあるか
否かを監視しており(S134)、タイムアウトしたタ
イマがあった場合、ホスト状態テーブル122中の、そ
のタイマに対応するホストのトランザクション処理シス
テム110の状態を非活性状態に設定する(S13
5)。
【0055】図18は処理要求通知手段117’から他
ホスト状態の問合せがあったときに他ホストチェック機
構123が行う処理例のフローチャートである。同図に
示すように、他ホストチェック機構123は、処理要求
通知手段117’から問合せがあると、ホスト状態テー
ブル122を参照し(S141)、活性状態のトランザ
クション処理システム110が存在するか否かを調べて
その結果を返却する(S142)。
【0056】○処理要求通知手段117’ 処理要求通知手段117’は、GMQファイル書き込み
手段112からメッセージ処理要求の通知の依頼があっ
たとき、図19に示すように、先ず、他ホストチェック
機構123に対して、他ホストのトランザクション処理
システム110に活性状態のものがあるかを問合せ(S
151)、活性状態のトランザクション処理システムが
存在する場合に限って、メッセージの処理要求をホスト
間通信機構115およびホスト間通信装置116を通じ
て他ホストに通知(同報通信)する(S152,S15
3)。
【0057】○メッセージ処理結果通知手段118’お
よび一定時間GMQファイル確認手段121 メッセージ処理結果通知手段118’は、図1のメッセ
ージ処理結果通知手段118と異なり、図20に示すよ
うに、メッセージ処理結果を通信処理装置101に通知
するだけである(S161)。即ち、図1のようなGM
Qファイル確認手段114が設けられていないため、メ
ッセージが1件処理される毎にGMQファイル確認手段
に確認を指示する動作を行わない。その代わりに本実施
例では、一定時間ごとに、GMQファイル111にメッ
セージが滞留しているか否かを確認する一定時間GMQ
ファイル確認手段121が設けられている。
【0058】図21は一定時間GMQファイル確認手段
121の処理例を示すフローチャートである。同図に示
すように、一定時間GMQファイル確認手段121は、
予め定められた一定時間が経過するごとに(S171で
YES)、GMQファイル111にメッセージが存在す
るか否かを調べ、存在する場合には(S172でYE
S)、GMQファイル読み出し手段113にメッセージ
の読み出しを指示する(S173)。
【0059】○スケジュール判定手段108’ 本実施例では、図1の実施例におけるようなトランザク
ション監視機構106を使用しないため、スケジュール
判定手段108’は、図22に示すように、メッセージ
受信手段102またはGMQファイル読み出し手段11
3からメッセージが渡された場合、過負荷判定手段10
5の判定結果だけを考慮し、自ホストのCPUが定常状
態であるときは(S181でYES)、自ホストで処理
できると判断して当該メッセージをメッセージ処理要求
手段109を通じてトランザクション処理システム11
0に渡し(S182)、CPUが過負荷状態のときは
(S181でNO)、他ホストで処理すべくGMQファ
イル書き込み手段112に当該メッセージを渡すように
している(S183)。
【0060】以下、このように構成された本実施例の動
作を説明する。なお、各部の処理のうち、図1の実施例
と同一の処理を行う部分については、図1の実施例で用
いたフローチャートを参照して説明する。
【0061】端末100からトランザクション処理にか
かるメッセージを受信すると、通信処理装置101は、
各ホスト1,2へのメッセージ投入数が均等になるよう
にホスト1またはホスト2にそのメッセージを分配する
(図2)。このとき、メッセージには、投入元の端末
名,自通信処理装置名,自通信処理装置上のシーケンス
番号等を含む付加情報が付加される。以下、端末100
からのメッセージがホスト1に分配されたものとして説
明を続ける。
【0062】通信処理装置101からホスト1に送られ
た端末100からのメッセージは、メッセージ分配制御
機構103’におけるメッセージ受信手段102で受信
され、スケジュール判定手段108’に渡される(図
6)。
【0063】スケジュール判定手段108’は、メッセ
ージ受信手段102からメッセージを受け取ると、過負
荷判定手段105でホスト1のCPUが過負荷と判定さ
れていない場合に限って(図22のS181でYE
S)、そのメッセージを自ホストで処理すべくメッセー
ジ処理要求手段109を通じてトランザクション処理シ
ステム110に渡す(S182)。他方、ホスト1のC
PUが過負荷であるときは(S181でNO)、そのメ
ッセージを他ホストで処理すべくGMQファイル書き込
み手段112に渡す(S183)。
【0064】メッセージがトランザクション処理システ
ム110に渡された場合、当該メッセージがトランザク
ション処理システム110の該当するクラスの業務処理
プログラム1101で処理される。このとき、本実施例
ではホスト1のCPUが過負荷でないことは確認してい
るが、当該メッセージを処理する業務処理プログラムの
クラスの処理多重度が同時実行可能な処理多重度に達し
ているか否かは確認していない。従って、若し同時実行
可能な処理多重度に達していれば、同クラスの実行中の
トランザクション処理が終了するまで当該メッセージの
処理はトランザクション処理システム110において待
たされることになる。そして、業務処理プログラム11
01でメッセージが処理されてメッセージ処理結果が出
力されると、ホスト1のメッセージ処理結果通知手段1
18’がそれを通信処理装置101に通知する(図20
のS161)。通信処理装置101では、メッセージ処
理結果に付加された端末名により、メッセージ要求元の
端末を特定し、そのメッセージ処理結果を端末100に
通知する(図3)。
【0065】他方、ホスト1のCPUが過負荷であるこ
とから、スケジュール判定手段108’からGMQファ
イル書き込み手段112にメッセージが渡された場合、
GMQファイル書き込み手段112は、そのメッセージ
をGMQファイル111に格納する(図9のS61)。
そして、処理要求通知手段117’に処理要求の通知を
依頼する(S62)。
【0066】処理要求通知手段117’は、他ホストチ
ェック機構123に対して、他ホストのトランザクショ
ン処理システム110に活性状態のものがあるかを問合
せ(図19のS151)、活性状態のトランザクション
処理システムが存在する場合に限って、メッセージの処
理要求をホスト間通信機構115およびホスト間通信装
置116を通じて他ホストに通知する(S152,S1
53)。
【0067】以上のようにして、ホスト1は、通信処理
装置101から受信したメッセージを、自ホストで処理
できる場合には処理し、自ホストで処理できない場合に
は他ホストに処理を依頼すべくGMQファイル111に
格納する動作を行う。ホスト2についても同様である。
【0068】次に、GMQファイル111に格納された
メッセージの処理について、ホスト2がGMQファイル
111にメッセージを格納し、他の全ホストに対して同
時にメッセージ処理要求を出した場合を想定して説明す
る。
【0069】ホスト2からホスト1に対してホスト間通
信装置116およびホスト間通信機構115を通じてメ
ッセージ処理要求が出されると、ホスト1のメッセージ
分配制御機構103’における処理要求通知手段11
7’はそれを受信し、GMQファイル読み出し手段11
3に読み出しを指示する(図10(b))。
【0070】GMQファイル読み出し手段113は、G
MQファイル111の排他を試み、排他に成功した場合
に、GMQファイル111からメッセージを読み出す
(図11)。排他に成功しなかった場合には、メッセー
ジは読み出さない。図1の構成では、ホスト2の他にホ
スト1しか存在しないので、ホスト1だけがGMQファ
イル111の読み出しを試行するが、若し、ホスト1の
ようなホストが複数存在する構成では、最初に読み出し
を行ったホストのみが読み出し成功となり、それ以外の
ホストのメッセージ読み出しは失敗する。
【0071】GMQファイル読み出し手段113はメッ
セージを読み出すと、それをスケジュール判定手段10
8’に渡す(図11のS93)。スケジュール判定手段
108’は、メッセージ受信手段102からメッセージ
を渡された場合と同様にこのメッセージを処理する。従
って、自ホスト1のCPUが過負荷でなければ、GMQ
ファイル読み出し手段113から渡されたメッセージを
メッセージ処理要求手段109を通じてトランザクショ
ン処理システム110に渡し、処理させることになる
(図22)。そして、当該メッセージの処理結果がトラ
ンザクション処理システム110から出力されると、メ
ッセージ処理結果通知手段118’がそれを通信処理装
置101に渡し、通信処理装置101は、メッセージ処
理結果中の端末名に基づいてメッセージ要求元の端末を
特定し、その端末100に対してメッセージ処理結果を
返却する(図3)。
【0072】なお、ホスト1のCPUが過負荷である場
合、スケジュール判定手段108’は、GMQファイル
読み出し手段113から渡されたメッセージは自ホスト
では処理できないと判断し、GMQファイル書き込み手
段112によりGMQファイル111に再格納する(図
22のS183)。このとき、ホスト1の処理要求通知
手段117’は活性状態になっているトランザクション
処理システムを持つ他のホストが存在する場合には、他
ホストにメッセージ処理要求を送出する。
【0073】また、前述したようにGMQファイル11
1からのメッセージの読み出しは、メッセージ処理要求
通知の受信を契機として行われるが、メッセージ処理要
求時にCPU負荷が高いホストではメッセージ処理要求
通知自体が無視され、メッセージの読み出しが行われな
い場合がある。このような事態が生じると、GMQファ
イル111にメッセージが滞留することになる。それを
防止するために本実施例では、一定時間GMQファイル
確認手段121が一定時間ごとにGMQファイル111
中にメッセージが存在するか否かを調べ、存在するとき
は、その読み出しをGMQファイル読み出し手段113
に指示するようにしている(図21)。そして、このと
きGMQファイル読み出し手段113で読み出されたメ
ッセージはスケジュール判定手段108’に渡され、前
述と同様に処理される。
【0074】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は以上の実施例にのみ限定されずその他各種の付
加変更が可能である。例えば、2台のホストから構成さ
れる計算機システムを例にしたが、3台以上のホストか
ら構成される計算機システムに対しても勿論適用可能で
ある。また、通信処理装置も1台に限られず、複数台存
在しても良い。
【0075】
【発明の効果】以上説明した本発明のトランザクション
処理の負荷分散方式によれば、下記のような効果を得る
ことができる。
【0076】各ホストは通信処理装置から受信したメッ
セージを、自ホストで処理できる場合には自ホストのト
ランザクション処理システムに渡して処理させ、自ホス
トのCPU負荷が高い等により自ホストで処理できない
場合に限って、各ホスト間で共有するGMQファイルに
格納して他ホストに処理を依頼するようにしているの
で、受け付けたメッセージを共有メモリ装置に一旦格納
し、その後に読み出して処理する従来方式に比べて、共
有メモリ装置の排他待ちによる処理の遅延を抑えること
ができ、その分、応答時間が向上する。特に、通信処理
装置において各ホストに均等にメッセージを分配する構
成を採ると、投入メッセージ数が少ない間はGMQファ
イル経由のホスト間のメッセージ分配が皆無となるの
で、排他制御待ちによる応答時間の悪化をより一層低減
することができる。
【0077】業務処理プログラムのクラスごとに同時実
行可能な処理多重度が制限されているホストでは、同時
実行可能な多重度を超えてトランザクション処理を実行
しようとしても、実行中のトランザクション処理が終了
するまで新たなトランザクションの実行開始は待たされ
る。このため、同一クラスのトランザクション処理が一
つのホストに集中した場合、CPUが過負荷でなくても
トランザクションの実行開始が遅延する可能性がある。
トランザクション監視機構を備え、スケジュール判定手
段がCPU負荷だけでなく業務処理プログラムの各クラ
ス毎の現在の処理多重度も考慮してメッセージの分配先
を決定する構成によれば、上述のような場合には他ホス
トにメッセージの処理を依頼することができるため、自
ホストのトランザクション処理システムで実行中のトラ
ンザクションの終了待ちとなってトランザクションの処
理開始が遅延することを防止でき、より一層効率的にト
ランザクション処理の負荷分散を行うことができる。
【0078】GMQファイル確認手段あるいは一定時間
GMQファイル確認手段を備える構成にあっては、自ホ
ストのトランザクション処理システムでトランザクショ
ン処理が終了するごとに或いは一定時間ごとにGMQフ
ァイルにメッセージが滞留しているか否かを確認し、滞
留している場合にはそれを読み出して自ホストで処理で
きる場合には処理するようにするので、GMQファイル
にメッセージが長時間滞留するのを防止することができ
る。
【0079】他ホストチェック機構を備え、処理要求通
知手段が、トランザクション処理を行える他ホストが存
在する場合に限ってメッセージ処理要求を他ホストに送
出する構成では、トランザクション処理を行える他ホス
トが存在しないのにメッセージ処理要求を送出する無駄
を無くすことができ、その分、ホストのCPUの負荷を
軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した計算機システムの一例を示す
ブロック図である。
【図2】通信処理装置のメッセージ受信時の処理例を示
すフローチャートである。
【図3】通信処理装置のメッセージ処理結果の返却時の
処理例を示すフローチャートである。
【図4】クラス管理テーブルの構成例を示す図である。
【図5】トランザクション監視機構の処理例を示すフロ
ーチャートである。
【図6】メッセージ受信手段の処理例を示すフローチャ
ートである。
【図7】CPU負荷監視機構および過負荷判定手段の処
理例を示すフローチャートである。
【図8】スケジュール判定手段の処理例を示すフローチ
ャートである。
【図9】GMQファイル書き込み手段の処理例を示すフ
ローチャートである。
【図10】処理要求通知手段の処理例を示すフローチャ
ートである。
【図11】GMQファイル読み出し手段の処理例を示す
フローチャートである。
【図12】メッセージ処理結果通知手段の処理例を示す
フローチャートである。
【図13】GMQファイル確認手段の処理例を示すフロ
ーチャートである。
【図14】本発明を適用した計算機システムの別の例を
示すブロック図である。
【図15】ホスト状態テーブルの構成例を示す図であ
る。
【図16】他ホストチェック機構の他ホストへの通知処
理の一例を示すフローチャートである。
【図17】他ホストチェック機構の他ホスト状態の監視
処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】他ホストチェック機構の問合せ処理例を示す
フローチャートである。
【図19】図14の実施例における処理要求通知手段の
処理例を示すフローチャートである。
【図20】図14の実施例におけるメッセージ処理結果
通知手段の処理例を示すフローチャートである。
【図21】一定時間GMQファイル確認手段の処理例を
示すフローチャートである。
【図22】図14の実施例におけるスケジュール判定手
段の処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,2…ホスト 100…端末 101…通信処理装置 102…メッセージ受信手段 103,103’…メッセージ分配制御機構 104…CPU負荷監視機構 105…過負荷判定手段 106…トランザクション監視機構 107…クラス管理テーブル 108,108’…スケジュール判定手段 109…メッセージ処理要求手段 110…トランザクション処理システム 111…GMQファイル 112…GMQファイル書き込み手段 113…GMQファイル読み出し手段 114…GMQファイル確認手段 115…ホスト間通信機構 116…ホスト間通信装置 117,117’…処理要求通知手段 118,118’…メッセージ処理結果通知手段 119…共有データベースファイル 120…共有データベース制御機構 121…一定時間GMQファイル確認手段 122…ホスト状態テーブル 123…他ホストチェック機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データベースおよび通信処理装置を共有
    すると共に同一構成のトランザクション処理システムを
    各々有する複数のホストコンピュータがホスト間通信装
    置によって互いに通信可能に接続された計算機システム
    において、 各ホストコンピュータで共有するGMQファイルを備え
    ると共に、 各ホストコンピュータに、 CPU負荷を測定するCPU負荷監視機構の測定結果に
    基づいて、自ホストコンピュータのCPU負荷が過負荷
    か否かを判定する過負荷判定手段と、 前記通信処理装置からトランザクション処理にかかるメ
    ッセージを受信するメッセージ受信手段と、 前記GMQファイルにメッセージを格納するGMQファ
    イル書き込み手段と、 該GMQファイル書き込み手段で前記GMQファイルに
    書き込んだメッセージの処理要求を前記ホスト間通信装
    置を通じて他のホストコンピュータに送出すると共に、
    他のホストコンピュータから前記ホスト間通信装置を通
    じて送出されたメッセージの処理要求を受信する処理要
    求通知手段と、 該処理要求通知手段で他のホストコンピュータからのメ
    ッセージの処理要求が受信されたときに、前記GMQフ
    ァイルからメッセージを読み出すGMQファイル読み出
    し手段と、 メッセージの処理を自ホストコンピュータの前記トラン
    ザクション処理システムに要求するメッセージ処理要求
    手段と、 前記メッセージ受信手段でメッセージが受信されたとき
    及び前記GMQファイル読み出し手段でメッセージが読
    み出されたとき、前記過負荷判定手段で過負荷と判定さ
    れていない場合は前記メッセージ処理要求手段を通じて
    当該メッセージの処理を自ホストコンピュータの前記ト
    ランザクション処理システムに行わせ、過負荷と判定さ
    れている場合は、前記GMQファイル書き込み手段を通
    じて当該メッセージを前記GMQファイルに格納するス
    ケジュール判定手段とを備えることを特徴とするトラン
    ザクション処理の負荷分散方式。
  2. 【請求項2】 各ホストコンピュータに、 前記トランザクション処理システムで1つのトランザク
    ション処理が終了する毎に、前記GMQファイルにメッ
    セージが格納されているか否かを確認し、格納されてい
    る場合には前記GMQファイル読み出し手段に読み出し
    を指示するGMQファイル確認手段を備えることを特徴
    とする請求項1記載のトランザクション処理の負荷分散
    方式。
  3. 【請求項3】 各ホストコンピュータに、 一定時間毎に、前記GMQファイルにメッセージが格納
    されているか否かを確認し、格納されている場合には前
    記GMQファイル読み出し手段に読み出しを指示する一
    定時間GMQファイル確認手段を備えることを特徴とす
    る請求項1記載のトランザクション処理の負荷分散方
    式。
  4. 【請求項4】 各ホストコンピュータに、 自ホストコンピュータの前記トランザクション処理シス
    テムの業務処理プログラムのクラス毎に、現在のトラン
    ザクション処理多重度が、実行可能な処理多重度に達し
    ているか否かを監視するトランザクション監視機構を備
    え、 前記スケジュール判定手段は、前記メッセージ受信手段
    でメッセージが受信されたとき及び前記GMQファイル
    読み出し手段でメッセージが読み出されたとき、前記過
    負荷判定手段で過負荷と判定されていない場合であって
    も前記トランザクション監視機構により当該メッセージ
    を処理する業務処理プログラムのクラスの現在のトラン
    ザクション処理多重度が実行可能な処理多重度に達して
    いる場合は、前記GMQファイル書き込み手段を通じて
    当該メッセージを前記GMQファイルに格納する構成を
    有することを特徴とする請求項1,2または3記載のト
    ランザクション処理の負荷分散方式。
  5. 【請求項5】 各ホストコンピュータに、 トランザクション処理の可能な他のホストコンピュータ
    が存在するか否かをチェックする他ホストチェック機構
    を備え、 前記処理要求通知手段は、トランザクション処理の可能
    な他のホストコンピュータが存在すると前記他ホストチ
    ェック機構によって判定されている場合に限って、メッ
    セージの処理要求を他のホストコンピュータに送出する
    構成を有することを特徴とする請求項1,2,3または
    4記載のトランザクション処理の負荷分散方式。
  6. 【請求項6】 前記通信処理装置は、接続されている端
    末から投入されたメッセージを各ホストコンピュータに
    均等に投入する構成を有することを特徴とする請求項
    1,2,3,4または5記載のトランザクション処理の
    負荷分散方式。
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