JPH09136905A - エチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン系重合体の製造方法

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JPH09136905A
JPH09136905A JP29655895A JP29655895A JPH09136905A JP H09136905 A JPH09136905 A JP H09136905A JP 29655895 A JP29655895 A JP 29655895A JP 29655895 A JP29655895 A JP 29655895A JP H09136905 A JPH09136905 A JP H09136905A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れたプロダクトの特徴を有するエ
チレン系重合体を製造することができ、さらに、その重
合反応において反応溶媒を効率的に使用し、溶媒精製に
要するエネルギー負荷を削減し、副生する低分子量ポリ
マーの処理負荷を軽減し系外に払い出される量も減少さ
せるとともに、ポリマー収率低下を抑制することができ
る。 【解決手段】 エチレンとα−オレフィンとの共重合体
を多段重合により製造する方法において、重合反応器か
らの溶媒蒸気の凝縮液からα−オレフィン成分を分離し
た分離分と、濃縮した濃縮分をそれぞれ別々の重合反応
器へ供給する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン系重合体
の製造方法に関する。特に、スラリー重合法の、多段重
合反応によるポリエチレン系重合体の製造方法に関す
る。さらに詳しくは、多段重合反応において、低分子量
成分を重合する重合反応器内のα−オレフィン成分のガ
ス濃度を低く抑えながら、同時に効率的に反応溶媒を使
用する重合反応によるエチレン系重合体の製造方法であ
り、さらに、プロダクトの特徴が耐久性に優れたエチレ
ン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スラリー重合法によるエチレン系重合体
の製造において、多段重合反応による製造方法は一般的
に広く用いられている。さらに、この多段重合反応によ
り製造されるエチレン系重合体のプロダクトの特徴を耐
久性に優れたものとするための研究が大いになされ、多
くの研究成果がプロダクトの特徴として公知となってい
る。
【0003】また、多段重合反応において、低分子量成
分を重合する重合反応器内のα−オレフィン成分の濃度
を低く抑える製造方法が、耐久性に優れたプロダクトを
得るために効果的であることは公知である。しかし、こ
の製造方法は、反応溶媒の使用効率が低くなり、反応溶
媒を精製する工程における、溶媒精製に要するエネルギ
ー負荷の上昇をもたらし、さらに、溶媒に溶解している
低分子量ポリマー(以下単にワックスと呼ぶ)の処理負
荷が上昇し、系外に払い出される副生成物であるワック
ス量も増加するとともに、これを除去するためにポリマ
ー収率が低下するという不都合も有している。
【0004】一方、反応溶媒の使用効率を高める製造方
法は、特公平5−26804号公報などに開示されてい
るが、この製造方法を多段重合反応に適用した場合には
α−オレフィン成分が低分子量成分を重合する重合反応
器に戻ることになり好ましくない。したがって、工業的
に必ずしも満足できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点に鑑みなされたもので、エチレン系重合体のプロダク
トの特徴を耐久性に優れたものとするための多段重合反
応による製造において、低分子量成分を重合する重合反
応器内のα−オレフィン成分の濃度を低く抑えながら、
同時に効率的に反応溶媒を使用する重合反応によるエチ
レン系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、上記問題点を解決
し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は、エチレンとα−オレフィンとの共重合
体を、遷移金属化合物及び有機金属化合物を有する重合
触媒を用い、多段重合反応により共重合し、生成した重
合体と反応溶媒とを分離し、分離された該反応溶媒を直
接および/または精製し循環させるエチレン系重合体の
製造方法において、上記多段重合反応の高分子量成分を
重合する重合反応器から気化した蒸気の凝縮液の一部な
いし全部を抜き出し、該凝縮液からα−オレフィン成分
をα−オレフィン成分分離設備を用いて分離し、該分離
した残りの凝縮液を1つ以上の低分子量成分を重合する
重合反応および/または高分子量成分を重合する重合反
応に循環供給させることを特徴とするエチレン系重合体
の製造方法、である。
【0007】また、重合体を分離した反応溶媒を精製し
循環供給させる量と系外から受け入れた反応溶媒を精製
し供給させる量との合計(F)と、重合体を分離した反
応溶媒を直接循環供給させる量の合計(R)との関係
が、 F/(F+R)≦0.4………………………(I) であつて、かつ、高分子量成分を重合する重合反応器内
のエチレン成分濃度に対するα−オレフィン成分濃度
(H)と低分子量成分を重合する重合反応器内のエチレ
ン成分濃度に対するα−オレフィン成分濃度(L)との
関係(L/H)が、 L/H≦0.1…………………………………(II) であることを特徴とするエチレン系重合体の製造方法、
である。
【0008】また、多段重合反応の高分子量成分を重合
する反応器から、気化した蒸気の凝縮液の一部ないし全
部を抜き出し、該凝縮液からα−オレフィン成分分離設
備を用いてα−オレフィン成分を分離し、該α−オレフ
ィン成分を高分子量成分を重合する反応に循環使用する
ことを特徴とするエチレン系重合体の製造方法、であ
る。
【0009】また、反応溶媒を精製する工程に、重合体
と反応溶媒とを分離する工程から供給する反応溶媒量を
皆無にすることを特徴とするエチレン系重合体の製造方
法、である。また、α−オレフィン成分分離設備が蒸留
塔であるあることを特徴とするエチレン系重合体の製造
方法、である。
【0010】本発明に用いる重合触媒の遷移金属化合物
は、例えば、チタン、バナジウム、ジルコニウム、クロ
ム、ニッケルなどの遷移金属のハロゲン化物、アルコキ
シドあるいはこれらに、マグネシウム化合物や無機化合
物などを複合したものが挙げられる。さらに、本発明に
用いる有機金属化合物は、一般的にエチレンとα−オレ
フィンとの重合に用いられる有機金属化合物、例えば、
アルキルアルミニウム類などが挙げられる。
【0011】本発明に用いる反応溶媒は、重合反応に通
常用いられる不活性炭化水素媒体である。具体例として
は例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペ
ンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン
及びこれらの混合物などが挙げられが、これらの中で、
n−ブタン、イソブタン、イソペンタン等の炭素数4〜
5の飽和炭化水素が主成分であることが好ましい。
【0012】本発明における重合体を生成するα−オレ
フィンは、具体例として例えば、プロピレン、ブテン−
1、ヘキセン−1、3メチルペンテン−1、オクテン−
1及びこれらの混合物などが挙げられる。本発明におけ
る多段重合反応とは、2つ以上の重合反応器を用いる重
合反応であり、好ましくは、2つの重合反応器を用いる
2段重合反応である。
【0013】本発明において、高分子量成分を重合する
反応器数、すなわち、気化した蒸気を凝縮液として抜き
出す高分子量成分を重合する反応器数は、1つ以上であ
り数の限定はない。本発明における重合体と反応溶媒と
の分離および/または重合体と反応溶媒とを分離する工
程とは、一般的に、スラリー状態から固体成分と液体成
分とを分離する遠心分離機などを用いて、ポリマースラ
リーをポリマーと溶媒とに所定程度に分離することおよ
び/または工程であり、さらに、一般的に、溶媒含有ポ
リマーから溶媒成分を分離する乾燥機などを用いて、ポ
リマーと溶媒とをほぼ完全に分離する工程を示す。
【0014】本発明における反応溶媒精製工程とは、反
応溶媒に含有する不純物(α−オレフィン成分も不純物
に含む)を蒸留塔または/かつ吸着塔等の設備により低
減もしくは削除する設備の工程を示す。本発明における
重合反応器内のエチレン成分及びα−オレフィン成分の
濃度は、重合反応器内のガス層の各成分のガス濃度をガ
スクロマトグラフィーにて測定し、その測定値と重合反
応器内の環境条件値(圧力、温度等)を用いて気液平衡
計算により、液層の各成分の濃度を算出した結果を用い
る。
【0015】本発明におけるエチレン成分濃度に対する
α−オレフィン成分濃度とは、α−オレフィン成分の合
計濃度(モル%)/エチレン成分の濃度(モル%)をい
う。本発明は、(I)式が0.4を越える場合には、効
率的に反応溶媒を使用する重合反応とはいい難く、好ま
しくない。さらに好ましくは0.25以下である。
【0016】反応溶媒を精製する工程に、重合体と反応
溶媒とを分離する工程から反応溶媒を戻すことは、反応
溶媒を精製するためのエネルギー負荷が必要となる、さ
らに、反応溶媒を精製する工程において産業廃棄物であ
るワックスも発生し、このワックスを除去するためにポ
リマー収率が低下するという不都合も発生する。すなわ
ち、反応溶媒を効率に使用しているとはいい難く、好ま
しくない。本発明は、反応溶媒を精製する工程に、重合
体と反応溶媒とを分離する工程から反応溶媒を全く戻さ
ないことを特徴とするエチレン系重合体の製造方法、で
ある。
【0017】本発明は、(II)式が0.1を越える場
合には、耐久性に優れたプロダクトの特徴をもつエチレ
ン系重合体が製造し難く、好ましくない。さらに好まし
くは0.05以下である。本発明における低分子量成分
のメルトインデックス(以下MFI)は10.0以上が
好ましく、高分子量成分のMFIは0.01以下が好ま
しい。なお、MFIはJIS−K−6760の測定方法
によるものを用いる。
【0018】本発明においてα−オレフィン成分を分離
するとは、溶媒からα−オレフィン成分の一部ないし全
部を分離することをいう。本発明において、反応器から
気化した蒸気の凝縮液からのα−オレフィン成分分離設
備としては、蒸留塔、吸着塔、分離膜設備等が挙げら
れ、本発明は、蒸留塔が好ましく用いられることを特徴
とするエチレン系重合体の製造方法である。
【0019】本発明のエチレン系重合体の製造方法は、
多段重合反応の高分子量成分を重合する重合反応器から
気化した溶媒蒸気の凝縮液からα−オレフィン成分の一
部ないし全部を除去した溶媒、つまりα−オレフィン成
分が希釈された溶媒を循環使用する重合反応であり、ま
た同時に、多段重合反応の高分子量成分を重合する重合
反応器から気化した溶媒蒸気の凝縮液からα−オレフィ
ン成分が濃縮した溶媒を循環使用する重合反応であるの
で、反応溶媒を効率的に使用することができる重合反応
である。
【0020】循環使用する重合反応とは、気化した溶媒
蒸気の凝縮液をα−オレフィン成分が濃縮したものと希
釈したものに分離して、この分離されたそれぞれの溶媒
をそれぞれの重合反応器または重合反応器以外の例えば
クッションタンクに循環してから、重合反応に繰り返し
使用することをいう。すなわち、本発明のエチレン系重
合体の製造方法は、従来、一般的に行われている、重合
体を分離した反応溶媒を全量精製工程において精製し、
精製した反応溶媒のみを重合反応に用いる製造方法と比
較して、α−オレフィン成分分離のためのエネルギー負
荷は必要となるが精製工程での溶媒を精製するためのエ
ネルギー負荷が削減できるため合計エネルギー負荷は削
減することができる。
【0021】さらに、本発明のエチレン系重合体の製造
方法は、ワックスの処理負荷が軽減でき、系外に払い出
される産業廃棄物であるワックス量も減少できる。ま
た、このワックスを除去するためにポリマー収率が低下
するという不都合を解消し、効率的に反応溶媒を使用す
る重合反応である。本発明のエチレン系重合体の製造方
法を明瞭にするため、以下図面に従って詳細に説明す
る。なお、図1は2段重合プロセスを想定して説明す
る。
【0022】図1に示す2段重合プロセスに基づいて、
所定のエチレンとα−オレフィンとを、重合反応器1及
び重合反応器2において溶媒中で重合触媒の存在下に連
続的に重合させポリマースラリーを得る。次いで得られ
たポリマースラリーを重合体と反応溶媒とを分離する工
程3に導入し、遠心分離処理にてポリマーと溶媒とを所
定程度に分離する。さらに、乾燥処理にてポリマーと溶
媒をほぼ完全に分離する。重合体と反応溶媒とを分離す
る工程3により分離された溶媒は重合反応器2に全量循
環供給する(循環供給量はR[m3/h]とする)。ま
た、溶媒をほぼ完全に分離されたポリマーは造粒工程7
において造粒される。またポリマーから分離された溶媒
は、反応溶媒を精製する工程4に戻され精製される。反
応溶媒を精製する工程4により精製された溶媒は、重合
反応器1及び重合反応器2にフィードされる(フィード
量はF[m3/h]とする)。反応溶媒は、系外の反応
溶媒貯蔵設備8より定期的に受入れて(系外から受入れ
た反応溶媒をSとする)不足分を補っている。
【0023】さらに、高分子量成分を重合する重合反応
器2から気化した溶媒蒸気を凝縮器5により凝縮し、そ
の凝縮液の一部をα−オレフィン成分分離設備6に導入
し、α−オレフィン成分の一部を除去した溶媒を低分子
量成分を重合する重合反応器1に供給し、α−オレフィ
ン成分が濃縮された溶媒を高分子量成分を重合する重合
反応器2に供給する。
【0024】α−オレフィン成分分離設備6は、溶媒成
分からα−オレフィン成分を分離させるための設備とし
て蒸留塔を用いる。蒸留操作により、缶出液としてα−
オレフィン成分を分離した分離液が確保でき、留出液と
してα−オレフィン成分が濃縮された濃縮液が確保でき
る。本発明により、エチレン系重合体の多段重合反応に
おいて、低分子量成分を重合する重合反応器内のα−オ
レフィン成分の合計濃度を低く抑えながら、同時に効率
的に反応溶媒を使用する重合反応によりエチレン系重合
体が製造できる。さらに、プロダクトの特徴が耐久性に
優れたエチレン系重合体を製造することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に実施例および比較例によっ
て本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例および
比較例における密度は、JIS−K−6760の測定方
法によるものである。さらに、ポリマーのプロダクトの
耐久性を計る指標として、b−ESCR試験の結果を採
用した。なお、このb−ESCR試験はJIS−K−6
760の測定方法によるものである。
【0026】
【実施例1】重合触媒の遷移金属化合物は、チタン及び
マグネシウムを含むハロゲン化物を用い、有機金属化合
物は、トリエチルアルミニウムを用いた。また、反応溶
媒はn−ヘキサンを用い、α−オレフィンはブテン−1
を用いた。生成重合体のMFIが0.0311g/10
分、密度が0.960g/cm3となるよう共重合を行
なった。なお、重合温度は75〜85℃、重合圧力は4
〜10kg/cm2Gとした。
【0027】低分子量成分を重合する重合反応器内のα
−オレフィン成分合計濃度の対エチレン成分濃度比をL
とし、高分子量成分を重合する重合反応器内のα−オレ
フィン成分合計濃度の対エチレン成分濃度比をHとす
る。この条件で、エチレン系重合体を製造したときのマ
テリアルバランス及び生成したポリマーのプロダクトを
表1に示す。
【0028】表1から明らかな通り、本発明の製造方法
によれば、生成したポリマーのプロダクトの耐久性が同
等に優れている製造方法と比較して、ワックスの系外へ
の流出がなく、収率はおよそ100%であった。また反
応溶媒精製工程に送られる溶媒が、重合工程からは皆無
のため、溶媒精製に必要なスチーム消費量も0である。
【0029】
【比較例1】図2に示す2段重合プロセスに基づいて、
所定のエチレンを重合反応器1において、所定のエチレ
ンとα−オレフィンとを重合反応器2において溶媒中で
重合触媒の存在下に連続的に重合させ、ポリマースラリ
ーを得る。次いで得られたポリマースラリーを分離工程
3に導入し、遠心分離処理にてポリマーと溶媒とを所定
程度に分離する。分離工程3により分離された溶媒は重
合反応器2に循環供給し(循環供給量はR[m3/h]
とする)、反応溶媒精製工程4により精製された溶媒
は、重合反応器1及び重合反応器2にフィードする(フ
ィード量はF[m 3/h]とする)。すなわち、重合反
応器1に供給される溶媒は全量精製された溶媒を使用す
る。
【0030】重合触媒、反応溶媒及びα−オレフィン
は、実施例1と全く同様のものを使用した。さらに、目
標物性及び重合条件は、実施例1と同等とした。この条
件で、エチレン系重合体を製造したときのマテリアルバ
ランス及び生成したポリマーのプロダクトを表1に示
す。表1から明らかな通り、この製造方法によればワッ
クスが大量に系外への流出し、さらに、収率及びスチー
ム原単位ともに劣っている。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明のエチレン系重合体の製造方法
は、従来の方法に比べて、耐久性に優れたプロダクトの
特徴を有するエチレン系重合体を製造することができ、
さらに、その重合反応において反応溶媒を効率的に使用
することができる。すなわち、溶媒精製に要するエネル
ギー負荷を削減し、さらに、ワックス(溶媒可溶低分子
量ポリマー)の処理負荷を軽減し系外に払い出される産
業廃棄物であるワックス量も減少させることができる。
また、このワックスを除去するためのポリマー収率低下
を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明するためのフローシー
ト。
【図2】比較例1を説明するためのフローシート。
【符号の説明】
1 低分子量成分を重合する重合反応器 2 高分子量成分を重合する重合反応器 3 重合体と反応溶媒とを分離する工程 4 反応溶媒を精製する工程 5 凝縮器 6 α−オレフィン成分分離設備 7 造粒工程 8 系外の反応溶媒貯蔵設備 S 系外から受け入れた反応溶媒 F 重合体を分離した反応溶媒を精製し循環供給させる
量と系外から受け入れた反応溶媒を精製し供給させる量
との合計(m3/h) R 重合体を分離した反応溶媒を直接循環供給させる量
の合計(m3/h)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンとα−オレフィンとの共重合体
    を、遷移金属化合物及び有機金属化合物を有する重合触
    媒を用い、多段重合反応により共重合し、生成した重合
    体と反応溶媒とを分離し、分離された該反応溶媒を直接
    および/または精製し循環させるエチレン系重合体の製
    造方法において、上記多段重合反応の高分子量成分を重
    合する重合反応器から気化した蒸気の凝縮液の一部ない
    し全部を抜き出し、該凝縮液からα−オレフィン成分を
    α−オレフィン成分分離設備を用いて分離し、該分離し
    た残りの凝縮液を1つ以上の低分子量成分を重合する重
    合反応および/または高分子量成分を重合する重合反応
    に循環供給させることを特徴とするエチレン系重合体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、重合体を分離した反
    応溶媒を精製し循環供給させる量と系外から受け入れた
    反応溶媒を精製し供給させる量との合計(F)と、重合
    体を分離した反応溶媒を直接循環供給させる量の合計
    (R)との関係が、 F/(F+R)≦0.4………………………(I) であつて、かつ、高分子量成分を重合する重合反応器内
    のエチレン成分濃度に対するα−オレフィン成分濃度
    (H)と低分子量成分を重合する重合反応器内のエチレ
    ン成分濃度に対するα−オレフィン成分濃度(L)との
    関係(L/H)が、 L/H≦0.1…………………………………(II) であることを特徴とするエチレン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 多段重合反応の高分子量成分を重合する
    反応器から気化した蒸気の凝縮液の一部ないし全部を抜
    き出し、該凝縮液からα−オレフィン成分分離設備を用
    いてα−オレフィン成分を分離し、該α−オレフィン成
    分を高分子量成分を重合する反応に循環使用することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載のエチレン系重
    合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応溶媒を精製する工程に、重合体と反
    応溶媒とを分離する工程から供給する反応溶媒量を皆無
    にすることを特徴とする請求項1または請求項2または
    請求項3記載のエチレン系重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】α−オレフィン成分分離設備が蒸留塔であ
    るあることを特徴とする請求項1または請求項2または
    請求項3または請求項4記載のエチレン系重合体の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0905152A1 (de) * 1997-09-26 1999-03-31 Hostalen Polyethylen GmbH Polyolefin-Suspensionspolymerisation
JP2008509264A (ja) * 2004-08-10 2008-03-27 イネオス マニュファクチャリング ベルギウム ナームローゼ フェンノートシャップ 重合方法
KR20110094056A (ko) * 2008-11-11 2011-08-19 스타이런 유럽 게엠베하 개질된 중합체의 제조시 실란올을 제거하는 방법

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