JPH09134835A - 超電導コイルの層間短絡検出装置 - Google Patents

超電導コイルの層間短絡検出装置

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JPH09134835A
JPH09134835A JP29107395A JP29107395A JPH09134835A JP H09134835 A JPH09134835 A JP H09134835A JP 29107395 A JP29107395 A JP 29107395A JP 29107395 A JP29107395 A JP 29107395A JP H09134835 A JPH09134835 A JP H09134835A
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JP
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inductance
detecting
superconducting coil
electric resistance
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JP29107395A
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English (en)
Inventor
Koichi Inoue
浩一 井上
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Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
Original Assignee
Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インダクタンスが変化する超電導コイルの製作
途中のような段階においても、低コストで超電導コイル
の層間短絡の発生を確実に検出すること。 【解決手段】巻回途中における超電導導体の常温での電
気抵抗値を任意の時間間隔で検出する抵抗検出手段と、
抵抗検出手段による電気抵抗値の検出中のインダクタン
スの変化を検出するインダクタンス変化検出手段と、抵
抗検出手段により検出された電気抵抗値を、インダクタ
ンス変化検出手段により検出されたインダクタンスの変
化分で補正する補正手段と、補正手段により補正された
電気抵抗値と前回の電気抵抗値とに基づいて、電気抵抗
の時間変化率を求める演算手段と、演算手段により求め
られた電気抵抗の時間変化率とあらかじめ設定された電
気抵抗の基準時間変化率とを比較し、かつ当該比較結果
に基づいて超電導コイルの層間短絡の発生の有無を判定
する比較手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラムに巻回され
た超電導導体を引き出しながら巻枠に巻回してなる、例
えば超電導発電機等の超電導コイルの層間短絡を検出す
る装置に係り、特にインダクタンスが変化する超電導コ
イルの製作途中のような段階においても、超電導コイル
の層間短絡の発生を確実に検出できるようにした超電導
コイルの層間短絡検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば超電導発電機等の超電導
コイルにおいては、絶縁が施された超電導導体を多数回
巻回してコイルを形成し、巻回された導体の層間短絡を
防止するようにしている。
【0003】しかしながら、超電導コイルにおいては、
超電導状態を維持するために、導体の層間に液体ヘリウ
ム等の冷媒の細かい流路が設けられている場合が多く、
この流路に微細な金属屑が混入したりすると、層間短絡
を発生する場合がある。
【0004】そして、超電導コイルにこの層間短絡が発
生すると、電気抵抗の非常に小さいループコイルが作ら
れることになり、コイルの電流を変化させて磁場を変化
させようとする際に、これを阻止するループ電流が発生
して、超電導コイルの本来の性能が実現できなくなる。
【0005】従って、超電導コイルに層間短絡が発生し
た場合には、速やかに短絡部分を改善する必要があり、
層間短絡の発生を迅速に検出することが重要である。と
ころで、従来から、超電導コイルの層間短絡を検出する
には、インダクタンスの測定が非常に有効であり、この
測定によってほとんどの層間短絡の発生を検出すること
ができる。これは、短絡ループによってインダクタンス
が大きく変化することを利用したものである。
【0006】しかしながら、超電導コイルの製作途中、
すなわち巻回作業時においては、ドラム状に巻かれた長
尺の超電導導体を、ドラムより引き出しながらコイルに
巻回していくため、巻回作業中のインダクタンスは変化
しており、インダクタンス測定による層間短絡の発生検
出は難しい。
【0007】また、超電導導体に絶縁が施されている場
合には、導体の途中に計測リードを取り付けられない場
合もある。さらに、長時間の巻回作業工程中に、コイル
近辺の状況が変化したような場合、例えばスチール机が
そばに置かれる等の変化によっても、インダクタンスは
変化する。
【0008】従って、コイルが完成した時点での集中的
なインダクタンス測定による層間短絡の発生検出を行な
っているのが現状である。このように、従来の超電導コ
イルの層間短絡検出装置においては、インダクタンスの
変化により層間短絡の発生を検出するようにしているこ
とから、インダクタンスが変化する超電導コイルの製作
途中のような段階ではうまく機能せず、層間短絡の発生
の検出が困難である。
【0009】従って、コイルが巻回終了した時点で、イ
ンダクタンス測定による層間短絡の発生が検出された場
合には、層間短絡部分の改善にはかなりの巻戻し作業を
行なわなければならない場合があり、製作工程を遅らせ
る要因となっているという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
超電導コイルの層間短絡検出装置においては、インダク
タンスが変化する超電導コイルの製作途中のような段階
では、超電導コイルの層間短絡の発生を検出することが
困難であるという問題があった。
【0011】本発明の目的は、インダクタンスが変化す
る超電導コイルの製作途中のような段階においても、超
電導コイルの層間短絡の発生を確実に検出することが可
能な極めて信頼性の高い超電導コイルの層間短絡検出装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に対応する発明では、ドラムに巻回され
た超電導導体を引き出しながら巻枠に巻回してなる超電
導コイルの層間短絡を検出する装置において、巻回途中
における超電導導体の常温での電気抵抗値を任意の時間
間隔で検出する抵抗検出手段と、抵抗検出手段による電
気抵抗値の検出中のインダクタンスの変化を検出するイ
ンダクタンス変化検出手段と、抵抗検出手段により検出
された電気抵抗値を、インダクタンス変化検出手段によ
り検出されたインダクタンスの変化分で補正する補正手
段と、補正手段により補正された電気抵抗値と前回の電
気抵抗値とに基づいて、電気抵抗の時間変化率を求める
演算手段と、演算手段により求められた電気抵抗の時間
変化率とあらかじめ設定された電気抵抗の基準時間変化
率とを比較し、かつ当該比較結果に基づいて超電導コイ
ルの層間短絡の発生の有無を判定する比較手段とを備え
て成る。
【0013】ここで、特に上記インダクタンスの変化を
検出するインダクタンス変化検出手段としては、例えば
請求項2に記載したように、超電導導体が単純に運動し
ていることを感知するセンサを用いることが好ましい。
【0014】また、上記インダクタンスの変化を検出す
るインダクタンス変化検出手段としては、例えば請求項
3に記載したように、ドラムまたは巻枠に巻回された超
電導導体の巻回数を検出するセンサを用いることが好ま
しい。
【0015】さらに、上記インダクタンスの変化を検出
するインダクタンス変化検出手段としては、例えば請求
項4に記載したように、ドラムまたは巻枠の回転数ある
いは回転速度の少なくともいずれか一方を検出するセン
サを用いることが好ましい。
【0016】さらにまた、上記インダクタンスの変化を
検出するインダクタンス変化検出手段としては、超電導
導体のインダクタンス変化を直接検出するセンサを用い
ることが好ましい。
【0017】一方、請求項6に対応する発明では、上記
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の
超電導コイルの層間短絡検出装置において、材料、装置
および作業雰囲気の各部分の温度を測定し、当該測定結
果による温度補正手段を、上記抵抗検出手段に付加して
成る。
【0018】従って、まず、請求項1乃至請求項5に対
応する発明の超電導コイルの層間短絡検出装置において
は、コイルに巻回される超電導導体の常温での電気抵抗
値を検出し、この電気抵抗値の時間変化率と基準時間変
化率との比較によって、超電導コイルの層間短絡の発生
の有無が判定されることにより、インダクタンスが変化
する超電導コイルの製作途中のような段階においても、
超電導コイルの層間短絡の発生を確実に検出することが
できる。
【0019】一方、請求項6に対応する発明の超電導コ
イルの層間短絡検出装置においては、材料、装置および
作業雰囲気の各部分の温度の測定結果による温度補正手
段を備えることにより、抵抗検出手段による超電導導体
の電気抵抗値の検出精度を高めることが可能となり、超
電導コイルの層間短絡の発生をより一層確実にかつ精度
よく検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は、本実施形態による超電導コ
イルの層間短絡検出装置の構成例を示す概要図である。
【0021】図1において、1はドラム2に巻装された
超電導導体、3はこの超電導導体1を引き出して巻枠4
に巻回して形成される超電導コイルである。一方、本層
間短絡検出装置は、抵抗検出手段である抵抗計5と、イ
ンダクタンス変化検出手段であるセンサ6a,6bおよ
びインダクタンス変化検出器6と、演算器7と、比較器
8とから成っている。
【0022】ここで、抵抗計5は、ドラム2に巻装され
た超電導導体1の一端、およびドラム2から引き出して
巻枠4に巻回された超電導導体1の他端が、それぞれリ
ード線9を介して接続され、巻回途中における超電導導
体1の常温での電気抵抗値を任意の時間間隔で検出する
ものである。
【0023】また、センサ6a,6bおよびインダクタ
ンス変化検出器6は、抵抗計5による電気抵抗値の検出
中のドラム2および巻枠4のインダクタンスの変化を検
出するものである。
【0024】このセンサ6a,6bとしては、例えばド
ラム2や巻枠4、すなわち超電導導体1が単純に運動し
ていることを感知する単純なスイッチ類、超電導導体1
の巻数や、ドラム2や巻枠4の回転数あるいは回転速度
の少なくともいずれか一方を検出するエンコーダ、レゾ
ルバ、可変抵抗器、超電導導体1のインダクタンス変化
を直接検出するために磁束量を測定するためのホール素
子、磁気抵抗素子、ピックアップコイル等の磁気検出器
を用いることができ、ドラム2や巻枠4に接触させて、
あるいは非接触で設置する。
【0025】一方、演算器7は、抵抗計5により検出さ
れた電気抵抗値を、センサ6a,6bおよびインダクタ
ンス変化検出器6により検出されたインダクタンスの変
化分で補正する補正機能と、この補正機能により補正さ
れた電気抵抗値(補正情報)と前回の電気抵抗値とに基
づいて、電気抵抗の時間変化率を求める演算機能とを有
するものである。
【0026】また、比較器8は、演算器7により求めら
れた電気抵抗の時間変化率とあらかじめ設定された電気
抵抗の基準時間変化率とを比較し、かつこの比較結果に
基づいて超電導コイル3の層間短絡の発生の有無を判定
するものである。
【0027】次に、以上のように構成した本実施形態に
よる超電導コイルの層間短絡検出装置の作用について説
明する。いま、超電導コイル3が巻回途中の段階にあ
り、ドラム2より引き出した超電導導体1を巻枠4に巻
回して超電導コイル3を製作しているものとする。
【0028】このような状態にある時、超電導導体1の
両端部が計測用のリード線9を介して接続された抵抗計
5により、導体全長の常温の電気抵抗値が任意の時間間
隔で計測される。この場合、抵抗計5の精度としては、
超電導コイル3の1ターンが短絡して抵抗値が減少した
のを検出できる精度が必要である。
【0029】さて、ここで問題となるのは、導体全長の
常温の電気抵抗値が温度によって変化することであり、
ドラム2に巻かれた導体の量や巻枠4に巻かれた導体の
量が変化しているので熱容量も異なり、各部の温度はま
ちまちとなる。
【0030】従って、作業場全体を一定温度に保つ等の
対策を採らないと、単純に導体各部の温度を測定して、
これにより測定した抵抗値の温度補正をかけるだけでは
不十分である。また、作業場全体を一定温度に保つ等の
対策は、コストが掛かり、層間短絡検出装置の設置場所
も限定されてしまう。
【0031】そこで、本実施形態では、このような温度
変化による抵抗値変化の要因を排除するために、抵抗値
測定をある任意の時間間隔で繰り返して行ない、演算器
7により直前の抵抗測定値から電気抵抗の時間変化率を
求め、比較器8により演算器7で求められた電気抵抗の
時間変化率とあらかじめ任意に設定された電気抵抗の基
準時間変化率とを比較することにより、超電導コイル3
の層間短絡の有無を判定する。
【0032】この場合、作業場の温度変化がなだらか
で、抵抗値測定時間間隔内での抵抗値変化が1ターンの
短絡による抵抗値減少よりも小さければ、抵抗値の逐次
比較によって超電導コイル3の層間短絡を検出すること
が可能となるる。
【0033】すなわち、測定した抵抗値と前回測定した
抵抗値とを比較し、両者の抵抗の差の絶対値が、あらか
じめ設定した抵抗値の範囲内であれば層間短絡無しと判
定し、また設定した抵抗値の範囲外であれば層間短絡有
りと判定する。
【0034】ここで、抵抗値変化の設定値は、温度上昇
による最大の抵抗増加値から1ターンの短絡による抵抗
減少値を引いた値の絶対値以下の大きさとする。また、
温度変化が激しい場合には、抵抗値の測定間隔を短くし
て、前述の条件を満たすようにすればよい。
【0035】一方、さらに問題となるのは、抵抗計5は
抵抗値測定のために、微少な電流を超電導導体1に流し
てその端子電圧を測定する方法を採るが、この測定時に
ドラム2あるいは巻枠4のインダクタンスが変化する
と、インダクタンスの変化による電圧発生の影響によ
り、測定した抵抗値が見かけ上増減することである。こ
のため、本実施形態では、演算器7により、抵抗計5か
らの抵抗測定値とインダクタンス変化検出器6からの補
正情報と前回の抵抗測定値とから、電気抵抗の時間変化
率を求める。
【0036】ここで、センサ6a,6bとして、前述し
たような単純なスイッチ類を用いる場合には、インダク
タンス変化検出器6からの補正情報は、単純にドラム2
や巻枠4が運動していることを示すもので、演算器7で
は運動中の抵抗測定値を除外して電気抵抗の時間変化率
を求めるようにする。この場合には、センサ6a,6b
や演算器7の構成が単純となり、コストも低くなる。
【0037】また、センサ6a,6bとして、前述した
ような超電導導体1の巻数やドラム2や巻枠4の回転数
あるいは回転速度を検出するエンコーダ、レゾルバ、可
変抵抗器類を用いる場合や、磁気検出器を用いる場合に
は、インダクタンス変化検出器6からの補正情報は、イ
ンダクタンス変化を演算するための情報であり、演算器
7ではインダクタンス変化による電圧発生を算出し、こ
れにより測定した電気抵抗値を補正して電気抵抗の時間
変化率を求めるようにする。
【0038】この場合には、インダクタンスが変化する
巻回作業中でも、常に電気抵抗の時間変化率を求めるこ
とができるため、信頼性が高い。なお、単純なスイッチ
類を用いる場合と同様に、インダクタンス変化中の抵抗
測定値を用いずに電気抵抗の時間変化率を求めるように
したり、あるいはインダクタンス変化が小さい場合に電
気抵抗の時間変化率を求めるようにすることも有効であ
る。
【0039】上述したように、本実施形態による超電導
コイルの層間短絡検出装置は、巻回途中における超電導
導体1の常温での電気抵抗値を任意の時間間隔で検出す
る抵抗計5と、抵抗計5による電気抵抗値の検出中のド
ラム2および巻枠4のインダクタンスの変化を検出する
センサ6a,6bおよびインダクタンス変化検出器6
と、抵抗計5により検出された電気抵抗値を、センサ6
a,6bおよびインダクタンス変化検出器6により検出
されたインダクタンスの変化分で補正する補正機能、お
よびこの補正機能により補正された電気抵抗値(補正情
報)と前回の電気抵抗値とに基づいて、電気抵抗の時間
変化率を求める演算機能を有する演算器7と、演算器7
により求められた電気抵抗の時間変化率とあらかじめ設
定された電気抵抗の基準時間変化率とを比較し、かつこ
の比較結果に基づいて超電導コイル3の層間短絡の発生
の有無を判定する比較器8とから構成したものである。
【0040】従って、作業場全体を一定温度に保つ等の
対策は不要となり、各部の温度測定も基本的には不要と
なる。これにより、インダクタンスが変化する超電導コ
イル3の製作途中のような段階においても、低コストで
超電導コイル3の層間短絡の発生を確実に検出すること
が可能な極めて信頼性の高い超電導コイルの層間短絡検
出装置を得ることができる。
【0041】(第2の実施形態)図2は、本実施形態に
よる超電導コイルの層間短絡検出装置の構成例を示す概
要図であり、同一要素には同一符号を付して、ここでは
異なる部分についてのみ述べる。
【0042】すなわち、本実施形態による超電導コイル
の層間短絡検出装置は、前述した第1実施形態におい
て、演算器7に持たせたインダクタンス変化の影響によ
る抵抗測定値の見かけ上の増減の補正機能、すなわち抵
抗計5自体により検出された電気抵抗値を、センサ6
a,6bおよびインダクタンス変化検出器6により検出
されたインダクタンスの変化分で補正する補正機能を、
演算器7の前段階である抵抗計5自体に持たせる構成と
している。
【0043】また、本実施形態の場合には、センサ9
a、9bとしては、ドラム2や巻枠4の巻数や回転数あ
るいは回転速度を検出するエンコーダ、レソルバ、可変
抵抗器等や、インダクタンス変化を直接検出するために
磁束量を測定するホール素子、磁気抵抗素子、ピックア
ップコイル等の磁気検出器を用いることができ、ドラム
2や巻枠4に接触させて、あるいは非接触で設置する。
【0044】次に、以上のように構成した本実施形態に
よる超電導コイルの層間短絡検出装置の作用について説
明する。なお、ここでは、前述した第1実施形態におけ
る作用と異なる部分の作用についてのみ述べる。
【0045】図2において、インダクタンス変化検出器
6からの補正情報は抵抗計5に入力され、抵抗計5でイ
ンダクタンス変化による電圧発生を補正した電気抵抗値
を求める。
【0046】そして、温度変化による抵抗変化の要因を
排除するために、このようなインダクタンス変化を補正
した抵抗値測定を、温度変化を無視できる程度の任意の
短い時間間隔で繰り返して行ない、演算器7により直前
の抵抗測定値から電気抵抗の時間変化率を求め、比較器
8により演算器7で求められた電気抵抗の時間変化率と
あらかじめ任意に設定された基準時間変化率とを比較し
て、超電導コイル3の層間短絡の有無を判定する。
【0047】また、抵抗計5では、常にインダクタンス
変化を補正した抵抗測定値を得ることになるため、演算
器7ではインダクタンスが変化する巻回作業中でも、常
に電気抵抗の時間変化率を求めることができる。
【0048】上述したように、本実施形態による超電導
コイルの層間短絡検出装置は、抵抗計5による電気抵抗
値の検出中のドラム2および巻枠4のインダクタンスの
変化を検出するセンサ6a,6bおよびインダクタンス
変化検出器6と、巻回途中における超電導導体1の常温
での電気抵抗値を任意の時間間隔で検出する機能、およ
び検出された電気抵抗値を、センサ6a,6bおよびイ
ンダクタンス変化検出器6により検出されたインダクタ
ンスの変化分で補正する補正機能を有する抵抗計5と、
抵抗計5により補正された電気抵抗値(補正情報)と前
回の電気抵抗値とに基づいて、電気抵抗の時間変化率を
求める演算器7と、演算器7により求められた電気抵抗
の時間変化率とあらかじめ設定された電気抵抗の基準時
間変化率とを比較し、かつこの比較結果に基づいて超電
導コイル3の層間短絡の発生の有無を判定する比較器8
とから構成したものである。
【0049】従って、上記第1の実施形態の場合と同様
に、作業場全体を一定温度に保つ等の対策は不要とな
り、各部の温度測定も基本的には不要となる。これによ
り、インダクタンスが変化する超電導コイル3の製作途
中のような段階においても、低コストで超電導コイル3
の層間短絡の発生を確実に検出することが可能な極めて
信頼性の高い超電導コイルの層間短絡検出装置を得るこ
とができる。
【0050】尚、本発明は上記各実施形態に限定される
ものではなく、次のようにしても実施することができる
ものである。 (a)上記各実施形態において、材料、装置および作業
雰囲気の各部分の温度を測定し、当該測定結果による温
度補正手段を、抵抗検出手段である抵抗計5に付加する
構成とすることにより、インダクタンスが変化する超電
導コイル3の製作途中のような段階においても、低コス
トで超電導コイル3の層間短絡の発生をより一層確実に
かつ精度よく検出することが可能となる。
【0051】これにより、インダクタンスが変化する超
電導コイル3の製作途中のような段階においても、低コ
ストで超電導コイル3の層間短絡の発生をより一層確実
にかつ精度よく検出することが可能な極めて信頼性の高
い超電導コイルの層間短絡検出装置を得ることができ
る。
【0052】(b)上記各実施形態において、インダク
タンス変化検出器6と抵抗計5とを纏めたものとして、
インピーダンス測定器を用い、その抵抗分を用いるよう
にしてもよい。 (c)上記各実施形態において、抵抗計に代えて、イン
ピーダンス測定器を用いるようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項5に対応する本発明によれば、ドラムに巻回された超
電導導体を引き出しながら巻枠に巻回してなる超電導コ
イルの層間短絡を検出する装置において、巻回途中にお
ける超電導導体の常温での電気抵抗値を任意の時間間隔
で検出する抵抗検出手段と、抵抗検出手段による電気抵
抗値の検出中のインダクタンスの変化を検出するインダ
クタンス変化検出手段と、抵抗検出手段により検出され
た電気抵抗値を、インダクタンス変化検出手段により検
出されたインダクタンスの変化分で補正する補正手段
と、補正手段により補正された電気抵抗値と前回の電気
抵抗値とに基づいて、電気抵抗の時間変化率を求める演
算手段と、演算手段により求められた電気抵抗の時間変
化率とあらかじめ設定された電気抵抗の基準時間変化率
とを比較し、かつ当該比較結果に基づいて超電導コイル
の層間短絡の発生の有無を判定する比較手段とを備える
ようにしたので、インダクタンスが変化する超電導コイ
ルの製作途中のような段階においても、低コストで超電
導コイルの層間短絡の発生を確実に検出することが可能
な極めて信頼性の高い超電導コイルの層間短絡検出装置
が提供できる。
【0054】一方、請求項6に対応する発明によれば、
上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発
明の超電導コイルの層間短絡検出装置において、材料、
装置および作業雰囲気の各部分の温度を測定し、当該測
定結果による温度補正手段を、抵抗検出手段に付加する
ようにしたので、インダクタンスが変化する超電導コイ
ルの製作途中のような段階においても、低コストで超電
導コイルの層間短絡の発生をより一層確実にかつ精度よ
く検出することが可能な極めて信頼性の高い超電導コイ
ルの層間短絡検出装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超電導コイルの層間短絡検出装置
の第1の実施形態を示す構成図。
【図2】本発明による超電導コイルの層間短絡検出装置
の第2の実施形態を示す構成図。
【符号の説明】
1…超電導導体、 2…ドラム、 3…超電導コイル、 4…巻枠、 5…抵抗計、 6…インダクタンス変化検出器、 6a,6b…センサ、 7…演算器、 8…比較器、 9…リード線。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラムに巻回された超電導導体を引き出
    しながら巻枠に巻回してなる超電導コイルの層間短絡を
    検出する装置において、 前記巻回途中における超電導導体の常温での電気抵抗値
    を任意の時間間隔で検出する抵抗検出手段と、 前記抵抗検出手段による電気抵抗値の検出中のインダク
    タンスの変化を検出するインダクタンス変化検出手段
    と、 前記抵抗検出手段により検出された電気抵抗値を、前記
    インダクタンス変化検出手段により検出されたインダク
    タンスの変化分で補正する補正手段と、 前記補正手段により補正された電気抵抗値と前回の電気
    抵抗値とに基づいて、電気抵抗の時間変化率を求める演
    算手段と、 前記演算手段により求められた電気抵抗の時間変化率と
    あらかじめ設定された電気抵抗の基準時間変化率とを比
    較し、かつ当該比較結果に基づいて前記超電導コイルの
    層間短絡の発生の有無を判定する比較手段と、 を備えて成ることを特徴とする超電導コイルの層間短絡
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記インダクタンスの変化を検出するイ
    ンダクタンス変化検出手段として、超電導導体が単純に
    運動していることを感知するセンサを用いるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の超電導コイルの層間
    短絡検出装置。
  3. 【請求項3】 前記インダクタンスの変化を検出するイ
    ンダクタンス変化検出手段として、ドラムまたは巻枠に
    巻回された超電導導体の巻回数を検出するセンサを用い
    るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の超電導
    コイルの層間短絡検出装置。
  4. 【請求項4】 前記インダクタンスの変化を検出するイ
    ンダクタンス変化検出手段として、ドラムまたは巻枠の
    回転数あるいは回転速度の少なくともいずれか一方を検
    出するセンサを用いるようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の超電導コイルの層間短絡検出装置。
  5. 【請求項5】 前記インダクタンスの変化を検出するイ
    ンダクタンス変化検出手段として、超電導導体のインダ
    クタンス変化を直接検出するセンサを用いるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の超電導コイルの層間
    短絡検出装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の超電導コイルの層間短絡検出装置において、 材料、装置および作業雰囲気の各部分の温度を測定し、
    当該測定結果による温度補正手段を、前記抵抗検出手段
    に付加して成ることを特徴とする超電導コイルの層間短
    絡検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001221814A (ja) * 1999-12-06 2001-08-17 General Electric Co <Ge> 変流器とその非対称性を補正する方法
CN118033520A (zh) * 2024-04-15 2024-05-14 北京中联太信科技有限公司 超导传感器精度检测装置、方法及系统

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