JPH09127137A - 分注装置 - Google Patents

分注装置

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JPH09127137A
JPH09127137A JP30844495A JP30844495A JPH09127137A JP H09127137 A JPH09127137 A JP H09127137A JP 30844495 A JP30844495 A JP 30844495A JP 30844495 A JP30844495 A JP 30844495A JP H09127137 A JPH09127137 A JP H09127137A
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JP
Japan
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container
ultrasonic sensor
hole
dispensing
ultrasonic
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Application number
JP30844495A
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English (en)
Inventor
Mikio Hojo
三木夫 北條
Masashi Yasuda
昌司 安田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド駆動装置1の出力部に、液体を吸入、
吐出すべき分注ヘッド2を取り付けた分注装置に於い
て、分注作業に用いる容器の種類を自動的に判別する。 【解決手段】 分注ヘッド2の側部には、測定対象へ向
けて超音波を発信すると共に、測定対象にて反射されて
戻ってくる超音波を受信して、超音波の発信から受信ま
での時間計測に基づいて測定対象までの距離を測定する
超音波センサー6が、下向きに取り付けられ、該超音波
センサー6に接続された制御装置は、超音波センサー6
によって容器の表面を走査し、これによって得られる測
定データに基づいて容器5の穴ピッチを検知し、その結
果に基づいて容器の種類を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試薬、検体等の液
体(以下、試薬と総称する)の分注や希釈を行なう分注装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に分注装置は、図10に示す様に、
ヘッド駆動装置(1)の出力部に、ピペット(20)を下向き
に突設した分注ヘッド(2)を取り付けて構成され、ヘッ
ド駆動装置(1)の動作により分注ヘッド(2)を反応容器
(5)の上方位置まで移動させた後、ピペット(20)から反
応容器(5)の表面に凹設された穴(51)へ試薬を吐出する
ものである。
【0003】分注台(10)上に設置された反応容器(5)の
各穴(51)へ試薬を分注する際には、制御装置(14)により
ヘッド駆動装置(1)を制御して、分注ヘッド(2)を反応
容器(5)の穴(51)へ接近させ、ピペット(20)内の試薬を
穴(51)へ吐出する。試薬の希釈や混合を行なう場合に
は、穴(51)内に他の試薬(52)が既に注入されており、ピ
ペット(20)から滴下する試薬を穴(51)内の試薬(52)の液
面に接触させて、表面張力を開放することによって、試
薬の吐出を行なう。このとき、ピペット(20)自体が穴(5
1)内の試薬(52)と接触すると、ピペット(20)に付着した
試薬が次の分注工程で他の試薬に混入するため、ピペッ
ト(20)の先端面が試薬(52)の液面よりも僅かに浮上した
位置で、試薬の吐出を行なう必要がある。
【0004】上記の如く試薬の希釈や混合を行なう場合
には、制御装置(14)による制御の下、分注ヘッド(2)を
下降させて、ピペット(20)を反応容器(5)の穴(51)内の
試薬(52)の液面に対して可及的に接近させるのである
が、試薬(52)の液面位は穴(51)毎にまちまちであるた
め、その都度、試薬(52)の液面位を測定して、ピペット
(20)の高さ位置を調整する必要がある。この際、試薬(5
2)の液面位の測定には、0.1mm程度の精度が要求さ
れる。
【0005】距離測定の精度の点では、レーザ測長器を
用いることが有利であるが、この場合、レーザ光が試薬
に照射されることになるため、透明の試薬や、光化学反
応を起こす試薬については適用出来ない。そこで従来
は、図10の如く分注ヘッド(2)の側部に超音波センサ
ー(6)を取り付けて、試薬(52)の液面までの距離を測定
し、該測定値を制御装置(14)によるヘッド駆動装置(1)
の制御にフィードバックすることが行なわれている。
【0006】超音波センサー(6)による距離測定におい
ては、超音波センサー(6)から測定対象へ向けて超音波
を発信すると共に、測定対象にて反射されて戻ってくる
超音波を超音波センサー(6)にて受信し、超音波の発信
から受信までの時間計測に基づいて、測定対象までの距
離を測定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、超音波セ
ンサーによる距離測定に基づいて分注ヘッドの高さ位置
の制御が行なわれるが、分注ヘッドの水平面内での位置
決めは、制御装置(14)に予め設定されている所定のシー
ケンスに従って行なわれる。しかしながら、反応容器に
は、穴の大きさ、個数、配列ピッチ等が異なる複数の種
類が存在し、この様な複数種類の反応容器を対象とし
て、分注を行なう場合、前記の制御装置(14)による所定
のシーケンスでは対応しきれず、容器の種類について、
操作者の判断が必要となることがあった。仮に操作者の
判断に誤りがあったとすると、分注作業に危険を伴う虞
れがある。
【0008】そこで、本発明の目的は、分注作業に用い
る容器の種類を自動的に判別して、その判別結果に応じ
て分注ヘッドの動作を制御することが可能な分注装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る分注装置は、
ヘッド駆動装置の出力部に、液体を吸入、吐出すべき分
注ヘッドを取り付けたものであって、分注ヘッドの側部
には、測定対象へ向けて超音波を発信すると共に、測定
対象にて反射されて戻ってくる超音波を受信して、超音
波の発信から受信までの時間計測に基づいて測定対象ま
での距離を測定する超音波センサーが、下向きに取り付
けられている。又、該超音波センサーには、ヘッド駆動
装置の動作を制御するための制御装置が接続されてい
る。制御装置は、表面に複数の穴が凹設された容器を測
定対象として、超音波センサーによって該容器の表面を
走査するための走査制御手段と、該走査によって得られ
る測定データに基づいて、容器の種類を判別する容器判
別手段とを具え、該判別結果に応じてヘッド駆動装置を
制御するものである。
【0010】上記本発明の分注装置に於いては、分注ヘ
ッドを用いた分注作業に先立って、超音波センサーを用
いた容器の種類判別が行なわれる。容器の種類判別に於
いては、超音波センサーから容器の表面へ向けて超音波
を発しつつ、分注ヘッドと共に超音波センサーを水平方
向に移動させ、容器表面を走査する。この過程で、超音
波は容器の上面と穴の底面とを交互に走査して、該走査
によって得られる測定データは、穴の配列ピッチ及び内
径に応じて、周期的に変動することになる。そこで、測
定データの周期的変動から例えば穴の配列ピッチを検知
して、予め容器の種類毎に登録されている穴ピッチと照
合することにより、容器の種類を判別するのである。
【0011】具体的には、測定対象となる容器は、分注
ヘッドによって吸入すべき試薬を注入するための複数の
穴が表面に凹設されている試薬容器、分注ヘッドによっ
て試薬を吐出するための複数の穴が表面に凹設されてい
る反応容器、或いは、分注ヘッドに装着すべきピペット
チップを収容するための複数の穴が表面に凹設されてい
るチップホルダーである。
【0012】具体的構成に於いて、走査制御手段は、容
器の表面を所定方向に所定距離だけ走査して、容器表面
の穴の中心位置を検知し、超音波センサーを穴の中心位
置に初期設定するための第1次走査制御部と、超音波セ
ンサーを前記初期設定位置から穴配列方向へ移動させ
て、容器の表面を走査するための第2次走査制御部とを
具えている。
【0013】該構成に於いて、第1次走査制御部による
走査によって超音波センサーから得られる測定データ
は、超音波が穴の直径線上を通過する過程で、超音波が
穴の内周を外側から内側へ交叉する点と、超音波が穴の
内周を内側から外側へ交叉する点で大きく変動する。従
って、これら2つの交叉点を検知することによって、穴
の内径が判明する。そして、何れか一方の交叉点から直
径線に沿って穴の半径距離だけ変位した位置を穴の中心
として認識し、該中心位置に超音波センサーを初期設定
するのである。
【0014】第2次走査制御部による走査に於いても、
超音波が複数の穴の直径線上を通過する過程で得られる
計測データは、超音波が穴の内周を外側から内側へ交叉
する点と、超音波が穴の内周を内側から外側へ交叉する
点で大きく変動する。従って、これらの交叉点を検知す
ることによって、穴のピッチを算出することが出来る。
この様に、第2次走査では、穴の中心を通過する軌跡で
走査が行なわれるので、穴ピッチを精度良く算出するこ
とが出来る。
【0015】又、具体的構成に於いて、制御装置は、超
音波センサーから得られる測定データに基づいて、分注
台に設置された容器の異常な傾きを検知する傾き検知手
段を具えている。容器が傾いた状態で走査が行なわれる
と、容器の傾斜に応じて、超音波センサーから容器上面
までの距離が増大或いは減少することによって、測定デ
ータは所定の上限閾値を上回り、或いは所定の下限閾値
を下回ることになる。そこで、このときは、容器が異常
に傾いているものと判断して、例えばエラーを報知す
る。
【0016】更に又、超音波センサーの超音波出射部に
は、中央部に超音波通路を設けた筒片が下向きに取り付
けられ、該筒片の超音波通路は、測定対象の穴の中で、
最も小さい穴の開口形状と同等、或いは該開口形状より
も小さい断面形状を有している。
【0017】この場合、超音波センサーから出射された
超音波が、筒片の超音波通路に案内されて、拡散するこ
となく、容器の穴へ導かれる。これに対し、超音波セン
サーに筒片を具えない分注装置においては、図11に示
す如く、超音波センサーから出射された超音波が拡散し
て、一部の波が容器の穴の開口縁に照射され、該開口縁
での反射による受信波が超音波センサーにて検知され
て、正確な測定値H′が得られない問題があった。
【0018】本発明の分注装置においては、図2の如
く、筒片の開口部を容器表面の穴に可及的に接近させた
状態で距離測定が行なわれるので、超音波センサーから
出射された一部の波が穴の開口縁にて照射されることは
なく、全ての波が穴内へ導かれて、該穴の底面で反射さ
れることになる。この結果、正確な測定値Hが得られる
のである。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る分注装置によれば、分注作
業に用いる容器の種類を自動的に判別することが出来る
ので、その判別結果に応じて分注ヘッドの動作を制御す
ることが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、図面に沿って具体的に説明する。図1に示す様に、
本発明の分注装置は、分注台(10)上に、X軸駆動機構(1
1)、Y軸駆動機構(12)及びZ軸駆動機構(13)からなるヘ
ッド駆動装置(1)を設置し、該ヘッド駆動装置(1)の出
力部に、分注ヘッド(2)を取り付けると共に、該分注ヘ
ッド(2)の側部には超音波センサー(6)を取り付けて構
成される。これによって、分注ヘッド(2)及び超音波セ
ンサー(6)は3軸方向へ一体となって移動することにな
る。分注ヘッド(2)は、プランジャー機構(図示省略)が
連繋するノズル(21)を具え、該ノズル(21)には、ピペッ
トチップ(31)が着脱可能に嵌められる。
【0021】図2に示す如く、超音波センサー(6)に
は、その超音波出射部に、断面円形の筒片(7)が垂直に
取り付けられている。該筒片(7)の内径は、後述する各
種容器に凹設されている穴の中で、最も小さい穴の内径
Dと同一、例えば7mmに形成されている。又、筒片
(7)の長さは例えば60mmである。
【0022】ヘッド駆動装置(1)及び超音波センサー
(6)には、図3に示す制御装置(15)が接続されている。
該制御装置(15)は、超音波センサー(6)から得られる測
定データに後述する所定の演算処理を施す演算処理回路
(16)と、演算処理の過程で算出されるデータや演算処理
結果を格納するためのメモリ(17)と、演算処理結果に応
じてヘッド駆動装置(1)を制御するための制御回路(18)
とを具えている。
【0023】図1に示す如く、分注台(10)上には、チッ
プホルダー(3)、試薬容器(4)及び反応容器(5)が夫々
所定位置に設置されており、前記制御装置(15)は、分注
作業に先だって、ヘッド駆動装置(1)により分注ヘッド
(2)及び超音波センサー(6)を移動させ、超音波センサ
ー(6)の走査によって、チップホルダー(3)、試薬容器
(4)及び反応容器(5)の夫々の種類を判別する。
【0024】例えば、チップホルダー(3)の表面には、
図4(a)の如くピペットチップ(31)を収容するための複
数の穴(32)が凹設されており、該穴(32)の配列ピッチP
を検知することによって、チップホルダー(3)の種類を
判別することが出来る。又、試薬容器(4)の表面には、
図4(b)の如くピペットチップ(31)に吸入すべき試薬を
注入するための複数の穴(41)が凹設されており、該穴(4
1)の配列ピッチPを検知することによって、試薬容器
(4)の種類を判別することが出来る。更に、反応容器
(5)の表面には、図4(c)の如くピペットチップ(31)内
の試薬を吐出すべき複数の穴(51)が凹設されており、該
穴(51)の配列ピッチPを検知することによって、反応容
器(5)の種類を判別することが出来る。
【0025】ここで、容器の種類判別の具体的な方法に
ついて説明する。図5及び図6は、前記制御装置(15)が
実行する制御手続きを表わしており、図5のステップS
1〜ステップS8の第1次走査によって、超音波センサ
ーが容器の第1番目の穴の中心位置に初期設定され、そ
の後、図6のステップS9〜ステップS13の第2次走
査によって、超音波センサーを用いた容器の種類判別が
行なわれる。各ステップの内容については後述する。
【0026】又、図9(a)(b)は、穴ピッチの異なる2
種類の反応容器(5)を対象として、超音波センサーの第
1次走査及び第2次走査の軌跡を描いたものである。第
1次走査に於いて、超音波センサーは、容器の原点P1
を出発点として容器の端部P2まで移動し、その後、所
定距離(60mm)だけ容器表面を所定角度だけ傾斜した
方向に走査し、所定位置P3まで走査を進める。これに
よって、穴(51)の内径に拘わらず、少なくとも1個の穴
(51)が直径線に沿って走査されることになる。この斜め
方向の走査によって穴(51)の内径が検知され、該検知に
基づいて超音波センサーが第1番目の穴(51)の中心P4
に初期設定される。その後、第2次走査に於いて、超音
波センサーは前記初期設定位置P4からX軸方向に移動
し、この過程で穴(51)の配列ピッチを検出する。
【0027】以下、第1次走査及び第2次走査における
具体的な制御手続きを説明する。第1次走査では、先ず
図5のステップS1にて、超音波センサーを容器の原点
P1へ移動させた後、ステップS2にて、超音波センサ
ーを容器の端部P2へ移動させる。次にステップS3で
は、超音波センサーによって容器の端部の高さHを計測
し、ステップS4では、超音波センサーを適正高さ位
置、即ち、容器端部の高さHよりも筒片の長さに応じた
所定距離ΔHだけ高い位置(H+ΔH)へ向けて降下させ
る。具体的には、筒片の下端が容器の上面よりも2〜1
0mm高くなる位置を適正高さ位置とする。
【0028】その後、ステップS5にて、超音波センサ
ーの高さZが前記適正高さ位置(H+ΔH)に等しくなっ
たかどうかを判断し、NOのときはステップS4へ戻
る。ステップS5でYESと判断されたときは、ステッ
プS6へ移行して、超音波センサーを斜め方向に前記所
定位置P3まで移動させ、この過程で超音波センサーに
よる距離計測を行なう。計測データは、一定周期、例え
ば移動距離が0.5mm毎にサンプリングし、前記メモ
リ(17)に格納する。
【0029】図8は、超音波センサーによる距離計測に
おいて、超音波センサーから出力される電圧レベル波形
とサンプリングデータの変化を模式的に表わしており、
電圧レベルSは、容器上面の高さと穴の底面の高さに応
じて周期的に変動している。従って、サンプリングデー
タは、適当な閾値を設定することにより、容器上面の高
さを表わすデータと、穴の底面の高さを表わすデータに
区分することが可能である。そして、例えば穴の底面の
高さを表わす1群のデータの発生区間を穴の位置と認識
し、該区間の両端を、穴の直径線が内周と交叉する2点
(以下、第1交叉点及び第2交叉点と呼ぶ)として検出す
ることが可能である。
【0030】そこで、図5のステップS7では、図9
(a)(b)に示す容器端部P2から第1穴の第1交叉点ま
での距離M1と第2交叉点までの距離M2を算出し、更
にこれらの距離から穴の中心位置P4までの距離M0を
下記数1によって算出する。
【数1】M0=(M1+M2)/2 そして、ステップS8では、上記距離M0の算出結果に
基づいて、超音波センサーを第1穴の中心位置P4まで
移動させ、初期設定するのである。
【0031】第2次走査に於いては、先ず図6のステッ
プS9にて、超音波センサーをX軸方向に移動させて、
この過程で超音波センサーによる距離計測を行なう。計
測データは、第1次走査と同様に一定周期でサンプリン
グし、前記メモリ(17)に格納する。次にステップS10
では、サンプリングデータに基づいて穴ピッチPiを算
出する。即ち、図9(a)(b)に示す第1穴の中心P4を
基準として、第2穴(51)の第1交叉点までの距離L1と
第2交叉点までの距離L2を算出し、更にこれらの距離
から第2穴の中心位置までの距離L0を下記数2によっ
て算出する。
【数2】L0=(L1+L2)/2
【0032】その後、同様にして、隣接する穴の第1交
叉点までの距離と第2交叉点までの距離を算出し、更に
これらの距離から該穴の中心位置までの距離を算出して
いく。そして、各穴の中心位置までの距離に基づいて、
隣接する穴の中心間距離を穴ピッチPiとして算出す
る。例えば、第2穴と第3穴の中心間距離P1は下記数
3によって算出することが出来る。
【数3】P1=(L3+L4)/2−(L1+L2)/2
【0033】次に図6のステップS11では、所定個数
の穴についてのピッチ算出処理が終了したかどうかを判
断し、NOの場合はステップS9に戻って穴ピッチの算
出を繰り返す。ステップS11にてYESと判断された
ときは、ステップS12に移行して、上記ピッチ算出処
理により得られた穴ピッチを平均化して、その結果を最
終的な穴ピッチの算出結果とする。そして、ステップS
13では、穴ピッチの算出結果を、予め登録されている
容器毎の穴ピッチと照合して、容器の種類の判別を行な
うのである。該判別結果は、分注作業におけるヘッド駆
動装置(1)の制御に供される。
【0034】上述の第1次走査及び第2次走査に於い
て、図2の如く超音波センサー(6)の筒片(7)が反応容
器(5)の穴(51)と同軸上にて対向した状態では、超音波
センサー(6)から発せられた超音波は、筒片(7)の内周
面に案内されて、拡散することなく、反応容器(5)の穴
(51)に導かれる。そして、反応容器(5)の底面で反射さ
れた超音波が再び筒片(7)の内周面に案内されて、超音
波センサー(6)へ戻ることになる。従って、送信波の一
部が反応容器(5)の穴(51)の開口縁で反射されることは
なく、高精度の測長が可能となる。
【0035】上述の如く容器の種類が判別された後、該
判別結果に応じて分注作業のための制御が行なわれる。
即ち、ヘッド駆動装置(1)を制御することによって、分
注ヘッド(2)及び超音波センサー(6)を移動させ、先
ず、図1の如く分注台(10)上のチップホルダー(3)に収
容されているピペットチップ(31)をノズル(21)に装着し
た後、試薬容器(4)の穴(41)に注入されている試薬をピ
ペットチップ(31)に吸入する。
【0036】次に、分注ヘッド(2)及び超音波センサー
(6)を反応容器(5)の上方位置まで移動させ、反応容器
(5)の穴(51)へピペットチップ(31)内の試薬を吐出す
る。この際、先ず、超音波センサー(6)によって、反応
容器(5)の穴(51)に既に注入されている試薬(52)の液面
位を測定する。この場合、図2の如く筒片(7)の開口部
を反応容器(5)の穴(51)の開口部に可及的に接近させ、
開口部どうしを同一軸心上で対向させる。この状態で、
超音波センサー(6)から超音波を発すると、該超音波は
筒片(7)の内周面に案内されて、拡散することなく、反
応容器(5)の穴(51)に導かれる。そして、試薬の液面で
反射された超音波が再び筒片(7)の内周面に案内され
て、超音波センサー(6)へ戻ることになる。
【0037】従って、図11に示す従来例の様に送信波
の一部が穴(51)の開口縁で反射されることはなく、高精
度の測長が可能となる。超音波センサー(6)による測定
データは、図3に示す制御装置(15)による分注ヘッド
(2)の高さ位置の制御に供される。
【0038】即ち、超音波センサー(6)による測定結果
に基づいてヘッド駆動装置(1)を動作させ、分注ヘッド
(2)に装着されているピペットチップ(31)の先端面を、
反応容器(5)の穴(51)内の試薬(52)の液面から0.2〜
0.6mmの高さに位置せしめる。その後、分注ヘッド
(2)のノズル(21)に連繋するプランジャー機構(図示省
略)の動作によって、ピペットチップ(31)内の試薬を反
応容器(5)の穴(51)へ吐出する。この際、ピペットチッ
プ(31)から吐出される試薬は滴状となって、反応容器
(5)の穴(51)内の試薬(52)の液面と接触し、表面張力が
開放されることによって、反応容器(5)上へ滴下するこ
とになる。
【0039】又、分注台(10)上の各容器が分注台(10)に
凹設した容器設置部と正常に嵌合せずに、容器が傾斜し
て設置された状態を検知するべく、本実施例では、図7
に示す傾き検知モードの設定が可能である。傾き検知モ
ードでは、先ず図7のステップS21にて、前記第1穴
の中心位置を出発点として、超音波センサーをX軸方向
に移動させて、前述の第2次走査を行ない、これによっ
て超音波センサーから得られるデータをメモリに格納す
る。次にステップS22では、メモリに格納されている
データから、容器上面の高さを表わすデータDxを抽出
し、ステップS23にて、該データDxが所定の上限閾
値Saよりも小さく、且つ所定の下限閾値Sbよりも大
きいかどうかを判断する(図8参照)。
【0040】そして、ステップS23の判断結果がNO
のときはエラー表示を行なう。該判断結果がYESのと
きは、ステップS24にて超音波センサーを第1穴の中
心位置へ復帰させた後、ステップS25にて、超音波セ
ンサーをY軸方向に移動させて、同様の第2次走査を行
ない、これによって超音波センサーから得られるデータ
をメモリに格納する。次にステップS26では、メモリ
に格納されているデータから、容器上面の高さを表わす
データDyを抽出し、ステップS27にて、該データD
yが所定の上限閾値Saよりも小さく、且つ所定の下限
閾値Sbよりも大きいかどうかを判断する。
【0041】そして、ステップS27の判断結果がNO
のときはエラー表示を行ない、該判断結果がYESのと
きは手続きを終了する。上記手続きによれば、容器の異
常な傾きを検知することにより、容器が正常に設置され
ている状態を確認した上で、容器の種類判別や分注作業
を行なうことが出来る。
【0042】上記分注装置に於いては、分注作業におけ
る液面位の測定を目的として装備された超音波センサー
(6)が、容器の種類の判別にも兼用されるので、容器の
種類判別のために特別なセンサーの装備は不要であり、
装置の構成が複雑となることはない。
【0043】上記実施の形態の説明は、本発明を説明す
るためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を
限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許
請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能で
あることは勿論である。例えば、上述の容器判別の為の
第2次走査では、X軸方向のみの1次元走査を行なって
いるが、穴の配列パターンが多様な容器を対象とする場
合には、X軸方向及びY軸方向の2次元走査を行なうこ
とが有効である。
【0044】又、上記実施例では、穴ピッチによって容
器を判別しているが、穴の個数や直径、深さ等を検知し
て、更に判別精度を上げることも可能である。更に、穴
の配列をパターンマッチング手法によって検知し、容器
の判別を行なうことも可能である。更に又、容器の判別
にニューロ解析を利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分注装置の外観を表わす斜視図で
ある。
【図2】該分注装置に装備された超音波センサー及び筒
片の断面図である。
【図3】該分注装置に装備された制御装置の構成を表わ
すブロック図である。
【図4】判別対象となるチップホルダー、試薬容器及び
反応容器の斜視図である。
【図5】第1次走査の制御手続きを表わすフローチャー
トである。
【図6】第2次走査の制御手続きを表わすフローチャー
トである。
【図7】容器の傾き検出手続きを表わすフローチャート
である。
【図8】超音波センサーの出力波形及びサンプリングデ
ータの変化を表わす図である。
【図9】第1次走査及び第2次走査の軌跡を表わす図で
ある。
【図10】従来の分注装置の一部破断正面図である。
【図11】従来の超音波センサーによる液面位の計測状
態を示す一部破断正面図である。
【符号の説明】
(1) ヘッド駆動装置 (2) 分注ヘッド (21) ノズル (3) チップホルダー (31) ピペットチップ (4) 試薬容器 (41) 穴 (5) 反応容器 (51) 穴 (6) 超音波センサー (7) 筒片

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッド駆動装置の出力部に、液体を吸
    入、吐出すべき分注ヘッドを取り付けた分注装置に於い
    て、分注ヘッドの側部には、測定対象へ向けて超音波を
    発信すると共に、測定対象にて反射されて戻ってくる超
    音波を受信して、超音波の発信から受信までの時間計測
    に基づいて測定対象までの距離を測定する超音波センサ
    ーが、下向きに取り付けられ、該超音波センサーには、
    ヘッド駆動装置の動作を制御するための制御装置が接続
    され、該制御装置は、表面に複数の穴が凹設された容器
    を測定対象として、超音波センサーによって該容器の表
    面を走査するための走査制御手段と、該走査によって得
    られる測定データに基づいて、容器の種類を判別する容
    器判別手段とを具え、該判別結果に応じてヘッド駆動装
    置を制御することを特徴とする分注装置。
  2. 【請求項2】 測定対象となる容器は、分注ヘッドによ
    って吸入すべき試薬を注入するための複数の穴が表面に
    凹設されている試薬容器、分注ヘッドによって試薬を吐
    出するための複数の穴が表面に凹設されている反応容
    器、或いは、分注ヘッドに装着すべきピペットチップを
    収容するための複数の穴が表面に凹設されているチップ
    ホルダーである請求項1に記載の分注装置。
  3. 【請求項3】 走査制御手段は、容器の表面を所定方向
    に所定距離だけ走査して、容器表面の穴の中心位置を検
    知し、超音波センサーを穴の中心位置に初期設定するた
    めの第1次走査制御部と、超音波センサーを前記初期設
    定位置から穴配列方向へ移動させて、容器の表面を走査
    するための第2次走査制御部とを具えている請求項1又
    は請求項2に記載の分注装置。
  4. 【請求項4】 容器判別手段は、超音波センサーから得
    られる測定データに基づいて、容器表面の穴の配列ピッ
    チを検知し、該検知結果に基づいて容器の種類を判別す
    る請求項1乃至請求項3の何れかに記載の分注装置。
  5. 【請求項5】 制御装置は、超音波センサーから得られ
    る測定データに基づいて、分注台に設置された容器の異
    常な傾きを検知する傾き検知手段を具えている請求項1
    乃至請求項4の何れかに記載の分注装置。
  6. 【請求項6】 制御装置は、超音波センサーを容器の穴
    の中心位置に設置して、該超音波センサーから得られる
    測定データに基づいて、該容器の穴に注入されている液
    体の液面位を検知し、該検知結果に基づいて分注ヘッド
    の位置を制御する分注制御手段を具えている請求項1乃
    至請求項5の何れかに記載の分注装置。
  7. 【請求項7】 超音波センサーの超音波出射部には、中
    央部に超音波通路を設けた筒片が下向きに取り付けら
    れ、該筒片の超音波通路は、測定対象の穴の中で、最も
    小さい穴の開口形状と同等、或いは該開口形状よりも小
    さい断面形状を有している請求項1乃至請求項6の何れ
    かに記載の分注装置。
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