JPH09118761A - 強化繊維シート - Google Patents

強化繊維シート

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JPH09118761A
JPH09118761A JP27884895A JP27884895A JPH09118761A JP H09118761 A JPH09118761 A JP H09118761A JP 27884895 A JP27884895 A JP 27884895A JP 27884895 A JP27884895 A JP 27884895A JP H09118761 A JPH09118761 A JP H09118761A
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JP
Japan
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heat
reinforcing fiber
fusible
support
sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP27884895A
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English (en)
Inventor
Tomoo Sano
智雄 佐野
Shigeji Hayashi
繁次 林
Tadashi Yokochi
忠 横地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場での取り扱い性が良好で、しかも貼り付
け積層作業での樹脂の含浸性が良い強化繊維シートを提
供する。 【解決手段】 強化繊維束を一方向に配列し、且つ熱融
着性繊維を強化繊維束と直交する方向に強化繊維束の長
手方向に沿って5〜150mmの間隔で配置し融着した
強化繊維シート状物の少なくとも片面に、熱融着性ネッ
ト状支持体を融着した強化繊維シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚、橋梁、建造
物の柱等のコンクリート構造物の補修、補強或いは船
舶、自動車等の大型成形物の製造に使用される強化繊維
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂を用いて、橋梁、橋脚、建
築物の柱等のコンクリート構造物の補修、補強をするこ
と、或いは船舶、自動車等の大型構造体を製造すること
は広く知られている。その方法の1つとして、炭素繊
維、ガラス繊維、有機繊維等の強化繊維の織物等のシー
トにエポキシ等の樹脂を含浸しながら貼り付け、必要に
応じて複数枚積層して、構造物を補修、補強或いは構造
物を製造する、いわゆるハンドレイアップ成形法が広く
行われている。
【0003】そのような成形法において使用する強化繊
維のシートの形態としては、織物の他に、一方向に配列
した強化繊維の少なくとも片面に面状支持体を接着剤層
を介して接着しシート状にしたもの、或いは一方向に配
列した強化繊維に少量の樹脂を含浸し、片面に面状の支
持体を接着しシート状にしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、織物を
使用する方法は、シートとしての取り扱い性、樹脂の含
浸性は良好であるものの、強化繊維の経糸と緯糸の交点
で強度が弱く、十分な成形物の強度が得られないとか、
繊維強化材料の利点の一つである異方性を十分活かせな
いといった問題があった。
【0005】また、一方向に配列した強化繊維に支持体
を接着剤層を介して接着したシート材料では、シート面
が全面、接着剤層或いは支持体で覆われるため、含浸性
と取扱性の両立が困難であり、十分な含浸性を付与する
ためには取扱性を犠牲にしなくてはならず、強化繊維が
ばらけやすく取り扱いにくいものになるという問題があ
った。
【0006】更に、少量の樹脂を含浸した強化繊維と支
持体からなるシート材料では、強化繊維に十分なシート
材料としての取り扱い性と支持体との接着性を保持させ
るためには、相当量の樹脂を強化繊維に含浸させる必要
があり、積層作業で通常用いられる常温硬化樹脂を含浸
する上において、強化繊維の動きが支持体により強く拘
束されると共に、常温硬化樹脂の含浸が容易でなく、ま
た、前述の含浸樹脂の影響により室温での十分な硬化性
が得られず、特に深部硬化性に劣るといった問題があっ
た。
【0007】本発明は、道路の橋脚、橋梁、建造物の柱
等のコンクリート構造物の補修、補強或いは船舶、自動
車等の構造物の製造に使用される強化繊維シートにおい
て、現場での取り扱い性が良好で、しかも貼り付け積層
作業での樹脂の含浸性が良く、通常この作業で用いられ
る樹脂の常温硬化性を大きく阻害することもなく、硬化
後十分な補強効果或いは機械的特性を発現する強化繊維
シートの提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、強化繊維束を
一方向に配列し、且つ熱融着性繊維を強化繊維束と直交
する方向に強化繊維束の長手方向に沿って5〜150m
mの間隔で配置し融着した強化繊維シート状物の少なく
とも片面に、熱融着性ネット状支持体を融着した強化繊
維シートによって上記課題を解決するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポイントは、強化繊維束
を一方向に配列し、且つ熱融着性繊維を強化繊維束と直
交する方向に強化繊維束の長手方向に沿って間隔をおい
て配置し融着する点にあり、これによって、強化繊維の
損傷が少なくなり、かつ強化繊維表面を覆い隠す面積が
少なくてすむので、樹脂の含浸性を犠牲にすることがな
く、またシートの幅方向と厚み方向の強化繊維の解れと
強化繊維の蛇行が防止できるので、十分なシート材料と
しての取り扱い性を確保することができる。
【0010】本発明に使用される強化繊維束としては、
炭素繊維、ガラス繊維、或いはアラミド繊維等の有機繊
維等、通常強化繊維として使用される高強度或いは高弾
性の繊維の束がそのまま使用できる。さらにこれらの繊
維を混合したものを使用しても、もちろん差し支えな
い。
【0011】本発明に使用される熱融着性繊維として
は、室温以上の温度で溶融し接着性を示す(この温度を
熱融着温度と呼ぶ)繊維、又は熱融着性を示す物質を表
面に配する繊維、或いは熱融着性繊維と融着性を示さな
い繊維との交絡糸等が挙げられる。具体的には、ポリエ
チレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等の
繊維及びそれらの繊維を易融着処理した繊維、或いはガ
ラス繊維等の繊維表面にこのような熱融着可能な物質を
コートした繊維、ガラス繊維とナイロン糸を交絡処理し
た繊維等を例示することが出来る。熱融着温度は室温で
の取扱が十分確保される範囲で低い方が好ましく、30
〜150℃が適当であり、50〜120℃がより好まし
い。
【0012】本発明では、先ず強化繊維束を一方向に配
列し、且つ熱融着性繊維を強化繊維束と直交する方向に
強化繊維束の長手方向に沿って間隔をおいて配置し融着
することにより強化繊維シート状物を形成する。ここで
言う配置とは、強化繊維束の表面に熱融着性繊維を単に
置くこと、又は強化繊維束を経糸に用い、熱融着性繊維
を緯糸に用いて織ること、或いは両者を絡ませること等
を意味する。
【0013】配置する間隔は、5mm以上150mm以
下が好ましい。より好ましくは、10mm以上100m
m以下である。配置する間隔が5mmよりも小さいと、
強化繊維の拘束が強すぎて樹脂の含浸性の低下をきた
す。また150mmよりも大きいとシートとしての取り
扱い性が低下する傾向があり好ましくない。配置後、加
熱ロール等により適切な温度、圧力で熱融着性繊維を融
着することにより強化繊維は拘束されシート状となる。
【0014】次いでシート状物の少なくとも片面に熱融
着性ネット状支持体が融着される。この熱融着性ネット
状支持体としては、上記熱融着性繊維からなるネット状
支持体が好適に用いられ、特に鞘部に熱融着性を示す、
たとえば低融点の熱可塑性樹脂を配した芯鞘複合繊維を
用いた熱融着性ネット状支持体は、融着が容易で、融着
後も支持体としての機能を十分保持できるので好まし
い。その熱融着温度は、前記熱融着性繊維と同様に室温
での取り扱い性が十分確保される範囲で低い方が好まし
く、30 〜150℃が適当であり、50 〜120℃が
より好ましい。
【0015】熱融着性ネット状支持体のネットの目開き
は、樹脂の含浸性の観点からは、広い方が好ましく、目
開き部分の多角形の一辺が1mm以上であって、その目
開き面積が10mm2以上であることが好ましい。一辺
が2.5mm以上で目開き面積が15mm2以上であれ
ばより好ましい。一方、強化繊維のほつれ、切断時の取
り扱い性の観点からは、目開きは小さいことが好まし
く、一辺が20mm以下で、目開き面積が、500mm
2以下であることが好ましい。従って、熱融着性ネット
状支持体のネットの目開き面積の好ましい範囲は10〜
500mm2である。また、熱融着性ネット状支持体の
目付は、得られる成型物の機械的特性、特に層間剪断強
度の観点から20g/m2以下が好ましい。
【0016】熱融着性ネット状支持体は、取り扱い性の
点から、前記強化繊維シート状物の両面に配置するのが
好ましい。この場合でも熱融着性ネット状支持体の目開
きの程度、及びその目付が前記範囲であれば樹脂の含浸
性は特に問題とならない。さらに、強化繊維シート状物
の引き揃え幅よりも熱融着性ネット状支持体の幅を広く
とって融着することは、強化繊維の幅方向の末端部の解
れを防止することができ、シート材料としての取り扱い
性を向上する上で効果がある。
【0017】強化繊維シート状物と熱融着性ネット状支
持体から、本発明の強化繊維シートを得る方法として
は、強化繊維シートの片面又は両面に熱融着性ネット状
支持体を配置し、加熱ロール、ベルトプレス等に通して
熱融着温度以上に加熱圧着する方法が好適に用いられ
る。
【0018】以下実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【実施例】
【0019】(実施例)強化繊維束として三菱レイヨン
社製炭素繊維束(パイロフィルTR−30G:フィラメ
ント数12000本)を用い、2.5mm間隔300m
m幅で一方向に目板を用いて引揃え、炭素繊維束に直交
する方向に炭素繊維束列の両面に交互に25mm間隔で
(つまり片面では50mm間隔で)ガラス長繊維(45
0番手)と低融点ナイロンフィラメント(50デニー
ル)を撚糸した熱融着性繊維を配置し、温度90℃、圧
力1kg/cm2に設定した加熱ローラ間に5m/分の
速度で通して融着し、強化繊維のシート状物を得た。
【0020】次いで、得られたシート状物の両面に、熱
融着性ネット状支持体[日石シートパレットシステム株
式会社コンウエネットON5050(目付7g/m2
目開き8mm×8mm、目開き面積64mm2)]を配
置し、温度100℃、圧力1kg/cm2に設定したベ
ルトプレス(アサヒ繊維機械工業株式会社ヒュージング
プレス)に40秒かけて通過させることにより、熱融着
性ネット状支持体を融着して本発明の強化繊維シートを
得た。得られた強化繊維シートは、取り扱い性及び樹脂
含浸性とも良好であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の強化繊維シートは、現場での取
り扱い性が良好で、しかも貼り付け積層作業での樹脂の
含浸性が良く、通常この作業で用いられる樹脂の常温硬
化性を大きく阻害することもなく、硬化後十分な補強効
果或いは機械的特性を発現する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維束を一方向に配列し、且つ熱融
    着性繊維を強化繊維束と直交する方向に強化繊維束の長
    手方向に沿って5〜150mmの間隔で配置し融着した
    強化繊維シート状物の少なくとも片面に、熱融着性ネッ
    ト状支持体を融着した強化繊維シート。
  2. 【請求項2】 熱融着性繊維と熱融着性ネット状支持体
    の熱融着温度が、30〜150℃である請求項1記載の
    強化繊維シート。
  3. 【請求項3】 熱融着性ネット状支持体の目付が20g
    /m2以下、目開き面積が10〜500mm2である請求
    項1又は2記載の強化繊維シート。
JP27884895A 1995-10-26 1995-10-26 強化繊維シート Pending JPH09118761A (ja)

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JP27884895A JPH09118761A (ja) 1995-10-26 1995-10-26 強化繊維シート

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JPH09118761A true JPH09118761A (ja) 1997-05-06

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