JPH09116900A - 符号化雑音除去装置 - Google Patents

符号化雑音除去装置

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JPH09116900A
JPH09116900A JP27235995A JP27235995A JPH09116900A JP H09116900 A JPH09116900 A JP H09116900A JP 27235995 A JP27235995 A JP 27235995A JP 27235995 A JP27235995 A JP 27235995A JP H09116900 A JPH09116900 A JP H09116900A
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JP27235995A
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English (en)
Inventor
Shuichi Watabe
秀一 渡部
Hiroyuki Katada
裕之 堅田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、背景、前景各領域、またそれらの
境界に適した平滑化処理を行うことによって、最も適す
る復号画像を得ることができる符号化雑音除去装置を提
供することを目的としている。 【解決手段】 符号化雑音処理装置において、動画像符
号化データの入力に基づき復号を行い復号画像を生成し
出力する画像復号部103と、領域情報符号化データの入
力に基づき復号を行い領域を表す2値のマスク画像を生
成し出力する領域情報復号部105と、領域情報復号部か
らの領域を表す2値のマスク画像の入力に基づいて雑音
除去のためのパラメータを領域毎に生成し出力するパラ
メータ生成部107と、パラメータ生成部からの領域毎の
パラメータの入力に基づき画像復号部103からの復号画
像の雑音除去を行い動画像を出力する雑音除去部104と
を備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル画像処
理を用い、高能率動画像符号化により劣化した画像の雑
音除去及び画像復元を行う画像処理装置の符号化雑音除
去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高能率画像符号化によって発生する代表
的な符号化雑音は、ブロック歪とモスキート雑音であ
る。前者のブロック歪は、画像を複数画素から成るブロ
ックに区切って符号化した際に欠落した信号成分によ
り、復号画像においてブロック境界部分が不連続になる
雑音である。後者のモスキート雑音は、DCT(離散コ
サイン変換)等の直交変換による符号化の際に現れるも
やもやとした雑音であり、平坦部では偽のテクスチャと
して見える。
【0003】一方、雑音混入画像の復元方法として、一
般に低域通過(ローパス)フィルタが用いられるが、上
記のような高能率動画像符号化では、特有の雑音に対し
特有のフィルタが設計されている。
【0004】その一例として、「ポストフィルタによる
符号化画像の修復」(信学会春季全国大会D-307(199
0))のブロック歪除去フィルタについて説明する。ブロ
ック歪除去フィルタは、ブロック境界画素に対して3画
素入力の非線形処理を行い、ブロック歪を除去するもの
である。対象とするブロック境界画素の値をx1、ブロ
ック外側の画素をx0、ブロック内側の画素を x2 とす
るとき、出力画素値y1は下記の数1のように表すこと
ができる。
【0005】
【数1】
【0006】数1において、Qは滑らかさを制御するス
ケーリングファクタであり、y1には、Q=0のときx1
自身を返し、Qが十分に大きい場合には入力3画素の重
み付平均値(3x0+x1+2x2)/6を返すように設
計されている。
【0007】「ポストフィルタによる符号化画像の修
復」(信学会春季全国大会D-307(1990))に記載のイプ
シロンフィルタは、対象とする画素をその近傍の画素の
重み付平均により平滑化することで、モスキート雑音及
びその他の高周波雑音を除去するものである。但し、対
象とする画素の値と近傍画素値の差がしきい値を越える
場合には、その近傍画素を平滑化処理から除外する。こ
うすることで画像に含まれるエッジ情報を保存する。
【0008】復号処理をした画像をX={xij}、フィ
ルタリング処理後の画像をY={yij}とし、xij、y
ijのそれぞれを空間座標(i,j)での画素値とする。
このとき、フィルタリング処理値yijは、座標(i,
j)の近傍Ω={(i+p,j+q)|−N≦p,q≦
N}の画素値xi+p j+qから、下記数2のように計算さ
れる。
【0009】
【数2】
【0010】ここでは、(2N+1)×(2N+1)の
方形の近傍を考えており、また、Nはフィルタサイズと
呼ばれるものであり、cpqはフィルタ係数である。そし
て、E(x) は、
【0011】
【数3】
【0012】となる関数であり、εがエッジか否かを判
定するしきい値である。
【0013】次いで、従来の符号化雑音除去装置につい
て、図4及び図5のブロック図を用いて説明する。図4
は従来の符号化雑音除去装置であり、復号装置401と
雑音除去装置402から構成される。図4の符号化雑音
除去装置は、入力された動画像符号化データが、復号装
置401の画像復号部403により復号され、雑音除去
装置402においてパラメータ記憶部405に基づいて
雑音除去部404により雑音除去され、動画像が出力さ
れるものである。
【0014】図4の雑音除去装置402について、図5
のブロック図を用いて、より詳細に説明する。図5に示
すように、雑音除去部404はブロック歪除去フィルタ
処理部501とイプシロンフィルタ処理部502から成
り、パラメータ記憶部405にはあらかじめ与えた固定
の値が記録されている。まず、ブロック歪除去フィルタ
処理部501で、スケーリングファクタ記憶部503に
あるスケーリングファクタQを用いて、復号装置401
から出力された復号画像に上記の数1の処理を行う。次
に、イプシロンフィルタ処理部502で、しきい値記憶
部504にあるしきい値ε、フィルタサイズ記憶部50
5にあるフィルタサイズN、及びフィルタ係数記憶部5
06にあるフィルタ係数cpqを用いて、ブロック歪除去
フィルタ処理部501から出力される画像に上記の数2
の処理を行い、出力動画像が得られる。
【0015】ここで、ブロック歪除去フィルタとイプシ
ロンフィルタを組み合わせる雑音除去フィルタは、全体
として、ブロック歪除去フィルタによってブロック歪に
よる偽のエッジをなまらせてから、イプシロンフィルタ
によって画像のエッジを保存しつつ平滑化するように働
く。そして、雑音除去フィルタは、幾つかのパラメータ
を含んでいる。つまり、雑音除去フィルタは、ブロック
歪除去フィルタにおけるスケーリングファクタQ、イプ
シロンフィルタにおけるしきい値ε、フィルタサイズ
N、及びフィルタ係数 cpqを含む。従来のものでは、こ
れらの値として、処理する画像の性質に合わせて固定の
ものが用いられていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の符
号化雑音処理装置において、ブロック歪除去フィルタと
イプシロンフィルタを組み合わせる雑音除去フィルタで
は、同一のパラメータ値を用いて画面全体の平滑化処理
を行っていた。その一方、近年の高能率動画像符号化の
研究では、画面を背景領域と前景(物体)領域とに分
け、より重要である前景領域に多くの符号量を割り当て
ることで効率的な画像伝送・蓄積を行う階層的符号化が
多く検討されている。この階層的符号化では、背景領域
と前景領域で解像度が異なった復号画像が得られる。
【0017】しかしながら、このような階層的符号化に
よる復号画像に対して、従来のパラメータ固定の雑音除
去フィルタは十分ではない。また、従来のイプシロンフ
ィルタでは、低解像度の背景領域に合わせパラメータを
設定すると高解像度の前景領域がなまり過ぎ、逆に前景
領域に合わせた場合には背景の雑音除去が十分に行われ
ないという問題があった。
【0018】さらに、イプシロンフィルタのしきい値ε
のみで画像に含まれるエッジの処理を行うには十分でな
い場合も多く、エッジを保存するための他の処理が必要
であるという問題があった。
【0019】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、背景、前景各領域、またそ
れらの境界に適した平滑化処理を行うことによって、最
も適する復号画像を得ることができる符号化雑音除去装
置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、動画像符号化データに基づき復号を行
い復号画像を生成する復号装置と、復号装置からの復号
画像の雑音除去を行う雑音除去装置から構成される符号
化雑音処理装置において、動画像符号化データの入力に
基づき復号を行い復号画像を生成し出力する画像復号部
と、領域情報符号化データの入力に基づき復号を行い領
域を表す2値のマスク画像を生成し出力する領域情報復
号部と、その領域情報復号部からの領域を表す2値のマ
スク画像の入力に基づいて雑音除去のためのパラメータ
を領域毎に生成し出力するパラメータ生成部と、そのパ
ラメータ生成部からの領域毎のパラメータの入力に基づ
き画像復号部からの復号画像の雑音除去を行い動画像を
出力する雑音除去部とを備えて構成している。
【0021】本発明の符号化雑音除去装置によれば、領
域毎のパラメータの入力に基づき復号画像の雑音除去を
行うので、復号画像の領域毎に雑音除去を調整すること
ができる。
【0022】また、本発明では、動画像符号化データに
基づき復号を行い復号画像を生成する復号装置と、復号
装置からの復号画像の雑音除去を行う雑音除去装置から
構成される符号化雑音処理装置において、動画像符号化
データの入力に基づき復号を行い復号画像を生成し出力
する画像復号部と、領域情報符号化データの入力に基づ
き復号を行い領域を表す2値のマスク画像を生成し出力
する領域情報復号部と、その領域情報復号部からの2値
のマスク画像の入力に基づいて領域を表す連続値のマス
ク画像を作成し出力する重み情報作成部と、その重み情
報作成部からの領域を表す連続値のマスク画像の入力に
基づいて雑音除去のためのパラメータを画素毎に生成し
出力するパラメータ生成部と、そのパラメータ生成部か
らの画素毎のパラメータの入力に基づき画像復号部から
の復号画像の雑音除去を行い動画像を出力する雑音除去
部とを備えて構成している。
【0023】本発明の符号化雑音除去装置によれば、領
域を表す連続値のマスク画像に基づく画素毎のパラメー
タによって、復号画像の雑音除去を行うので、復号画像
の画素毎に雑音除去の強弱を調整することができる。
【0024】また、本発明では、動画像符号化データに
基づき復号を行い復号画像を生成する復号装置と、復号
装置からの復号画像の雑音除去を行う雑音除去装置から
構成される符号化雑音処理装置において、動画像符号化
データの入力に基づき復号を行い復号画像を生成し出力
する画像復号部と、その画像復号部からの復号画像の入
力に基づき領域情報として領域を表す2値のマスク画像
を生成し出力する領域情報生成部と、その領域情報生成
部からの2値のマスク画像の入力に基づいて領域を表す
連続値のマスク画像を作成し出力する重み情報作成部
と、その重み情報作成部からの領域を表す連続値のマス
ク画像の入力に基づいて雑音除去のためのパラメータを
画素毎に生成し出力するパラメータ生成部と、そのパラ
メータ生成部からの画素毎のパラメータの入力に基づき
画像復号部からの復号画像の雑音除去を行い動画像を出
力する雑音除去部とを備えて構成している。
【0025】本発明の符号化雑音除去装置によれば、領
域情報符号化データが入力されなくとも、復号画像の入
力に基づき領域情報として領域を表す2値のマスク画像
を生成し出力する領域情報生成部を備えているので、領
域を表す連続値のマスク画像に基づく画素毎のパラメー
タによって、復号画像の雑音除去を行うことができ、復
号画像の画素毎に雑音除去の強弱を調整することが可能
となる。
【0026】更に、本発明では、上記の符号化雑音除去
装置において、雑音除去部が符号化ブロックの境界に発
生する歪を除去するブロック歪除去フィルタ処理部を備
えたものとしている。
【0027】本発明の符号化雑音除去装置によれば、ブ
ロック歪除去フィルタ処理部を備えているので、符号化
ブロックの境界に発生する歪を除去することができる。
【0028】更に、本発明では、上記の符号化雑音除去
装置において、雑音除去部が画像本来のエッジを保存し
つつ空間周波数の高い雑音を除去するイプシロンフィル
タ処理部を備えたものとしている。
【0029】本発明の符号化雑音除去装置によれば、イ
プシロンフィルタ処理部を備えているので、画像本来の
エッジを保存しつつ空間周波数の高い雑音を除去するこ
とができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態につ
いて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1
の実施形態の符号化雑音除去装置を示すブロック図であ
る。図1に示すように、この符号化雑音除去装置は、復
号装置101と雑音除去装置102とから構成される。
そして、復号装置101は画像復号部103、領域情報
復号部105、及び重み情報作成部106を備えおり、
雑音除去装置102は雑音除去部104及びパラメータ
生成部107を備えている。
【0031】復号装置101において、従来のものと同
様に、画像復号部103では動画像符号化データに基づ
いて、復号が行われる。このとき、動画像の符号化の段
階で生成された動画像符号化データに対応する領域情報
符号化データも、復号装置101に入力される。なお、
この領域情報とは、動画像内の物体や部品の領域形状を
表すものである。
【0032】領域情報符号化データは、領域情報復号部
105に入力されると、ここで、画像内の座標(i,
j)が前景(1)及び背景(0)のいずれの領域に属す
るかを表す2値のマスク画像が復号され出力される。そ
して、この2値のマスク画像は、重み情報作成部106
に入力され、0から1までの連続値をとるマスク画像が
生成される。ここで、連続値をとるマスク画像とは、背
景領域で0をとり、前景領域で1をとり、また、領域の
境界では0から1の間の値を背景領域から前景領域まで
滑らかに変化するようにとったマスク画像である。
【0033】本発明は、このマスク画像M={mij}を
用いることにより、領域に応じて平滑化の強さが変えら
れるよう、従来のブロック歪除去フィルタ及びイプシロ
ンフィルタを改良するものである。
【0034】具体的には、図1に示すように、雑音除去
装置102において、パラメータ生成部107にて、重
み情報作成部106から出力されたマスクmijを用い
て、座標(i,j)毎にパラメータ値を生成し、生成さ
れたパラメータを用いて前述の数1及び数2の雑音除去
を行うものである。
【0035】図1の雑音除去装置102について、図2
のブロック図を用いて、更に詳しく説明する。図2に示
すように、雑音除去部104はブロック歪除去フィルタ
処理部201及びイプシロンフィルタ処理部202から
成るものである、そして、パラメータ生成部107は各
フィルタに必要なパラメータの決定部、即ち、スケーリ
ングファクタ決定部203、しきい値決定部204、フ
ィルタサイズ決定部205、及びフィルタ係数決定部2
06から成るものである ここで、雑音除去装置102での処理について説明す
る。パラーメータ生成部107のスケーリングファクタ
決定部203では、ブロック歪除去フィルタに用いるス
ケーリングファクタQを計算する。まず、背景領域での
スケーリングファクタQ[0]と前景領域でのスケーリ
ングファクタQ[1]をあらかじめ与えておく。また、
背景領域は前景領域に比べ強い平滑化が必要であるた
め、Q[0]>Q[1]とする。そして、マスクの値m
(0≦m≦1)に対応するスケーリングファクタQを下
記数式のように与える。
【0036】Q=(1−m)Q[0]+mQ[1] スケーリングファクタ決定部203はこのQの値を雑音
除去部104に出力し、ブロック歪除去フィルタ処理部
201で前述の数1の処理を行う。
【0037】パラメータ生成部107のしきい値決定部
204では、マスク画像に基づき、イプシロンフィルタ
に用いるしきい値εを計算する。背景領域でのしきい値
ε[0] と前景領域でのしきい値ε[1] をあらかじ
め与えておく。また、背景領域は前景領域に比べ強い平
滑化が必要であるため、ε[0]>ε[1]とする。そ
して、マスクの値m(0≦m≦1)に対応するしきい値
εを下記数式のように与える。
【0038】ε=(1−m)ε[0]+mε[1] パラメータ生成部107のフィルタサイズ決定部205
では、マスク画像に基づき、イプシロンフィルタに用い
るフィルタサイズNを決定する。フィルタサイズNも上
記のQ、εと同様に線形式で計算することが可能である
が、フィルタサイズは小さな自然数の範囲に限定される
のが通常であるので、しきい値によって振り分けるのが
自然である。例えばN[0]=3、N[1]=1の場
合、下記数4のようにおく。
【0039】
【数4】
【0040】なお、ここで、m1、m2は適当なしきい値
である。
【0041】パラメータ生成部107のフィルタ係数決
定部206では、マスク画像に基づき、イプシロンフィ
ルタに用いるフィルタ係数cpqを計算する。フィルタ係
数cpqは他のパラメータと異なり、値の大小を調節する
のではなく、その値の広がりの度合を調節する。背景領
域では平滑化を強くかけるために周りに大きく広がった
フィルタを用い、前景領域では解像度を保つために中心
が鋭く切り立ったフィルタを用いることが望ましい。
【0042】本発明では、そのような条件をガウス関数
を用いることで実現するものであり、フィルタの広がり
具合はガウス関数の分散により制御することができる。
従って、上記の条件に合わせて、背景領域での分散σ2
[0]を大きな値とし、前景領域での分散σ2[1]を
小さくとる。そして、分散σ2をマスクm(0≦m≦
1)を用いて線形に変化させると、下記数式のようにな
る。
【0043】 σ2=(1−m)σ2[0]+mσ2[1] すると、フィルタ係数cpqは、下記数5で計算される。
【0044】
【数5】
【0045】そして、しきい値決定部204、フィルタ
サイズ決定部205、フィルタ係数決定部206の出力
を用いて、雑音除去部104のイプシロンフィルタ処理
部202で、前述の数2の処理を行う。
【0046】以上のように、本実施形態での処理は、マ
スクの値(m)を用いて、各パラメータの値を2値でな
く、中間の値もとるようにしているので、復号画像の画
素毎に雑音除去の調整をして処理することができるもの
である。
【0047】なお、上記のことから、フィルタ係数cpq
の形を変えることの効果は、フィルタサイズNを変える
ことをある程度兼ねているがわかる。そのため、実際に
はフィルタサイズNを固定とし、フィルタサイズ決定部
205を省略してもよい。
【0048】また、重み情報作成部106を通さずに、
領域情報が2値のマスク画像で与えられた場合も、連続
値マスク画像の場合と同様に、雑音除去処理を行えばよ
い。但し、この場合には、実際のパラメータ生成部10
7での処理は、マスクが0か1かで返すパラメータの値
を切替えるだけとなり、余分な計算は省略して簡略な装
置を構成することが可能となる。しかし、2値のマスク
画像を用いた雑音除去の場合、前景と背景の境界で急激
な解像度の変化による偽のエッジが現れ、動画像にした
際に目について不快なものとなる場合がある。そのよう
な問題を回避するために、雑音除去装置に重み情報作成
部106を設けることも可能である。
【0049】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。第1の実施形態で述べたイプシロンフィルタで
用いられているフィルタは、しきい値付きの重み付平均
に基づく平滑化フィルタということになるが、しかし、
平均値に基づく平滑化フィルタでは、エッジの保存性に
限界がある。そこで、本実施形態では、更にエッジの保
存性の高い雑音除去フィルタとして、イプシロンフィル
タの重み付平均に基づく平滑化フィルタを重み付メジア
ンフィルタで置き換えたものとしている。
【0050】第2の実施形態の符号化雑音除去装置の構
成は、図1及び図2を用いて説明した第1の実施形態と
同様のものであるが、図2におけるイプシロンフィルタ
処理部202とフィルタ係数決定部206での処理が異
なり、これについて、以下に説明する。
【0051】まず、イプシロンフィルタ処理部202で
の処理について説明する。メジアンフィルタは、近傍画
素の画素値をソートしその中央値を返値とするフィルタ
であり、画素値がそのまま保存されるのでエッジ保存性
の高い平滑化フィルタである。本実施形態では、しきい
値付きの重み付メジアンフィルタを用いる。座標(i,
j)にて、近傍Ωの画素値をその大きさを基にソートす
る。このとき、重み(フィルタ)係数がcpqであれば、
画素値xi+p j+qがcpq個あるものとしてカウントす
る。従って、ここで用いる重み係数cpqは、自然数で与
えられ画素の重要度に応じて、大きな値をとるものであ
る。但し、差xi+p j+q−xijの絶対値がしきい値εを
越える場合にはカウントされない。このようにしてソー
トされた中の中央値を、フィルタリング処理値yijとす
る。
【0052】一方、フィルタ係数決定部206では、上
記の重み係数cpqを出力する。重み付平均に基づく場合
と同様、重み付メジアンフィルタの重み係数cpqの値の
広がりの度合、あるいはフィルタサイズは、ガウス関数
を基に分散σ2の値によって制御することとする。加え
て、各々のフィルタ係数cpqが適当な自然数となるよう
に、フィルタ中央での重みc0をあらかじめ与えてお
き、重み係数cpqを下記数6により計算する。
【0053】
【数6】
【0054】ここで、<・> は小数点第1位の四捨五入
演算を表し、従って、重み係数cpqの値を自然数に整え
ている。フィルタ中央での重みc0の大小は、分散σ2
与えられたフィルタのカウント数を底上げするように作
用し、フィルタサイズを制御する意味も持つ。また、フ
ィルタ中央での重みc0=1とし、背景領域の分散σ
2[0]と前景領域の分散σ2[1] を適当に与える
と、重み無しのメジアンフィルタを用いてフィルタサイ
ズのみを制御した場合と同等の処理を行うことも可能で
ある。
【0055】次に、本発明の第3の実施形態を説明す
る。第3の実施形態の構成を図3のブロック図に示す。
第3の実施形態が上記第1及び第2の実施形態と異なる
点は、復号装置301から復号画像のみが出力されるこ
とである。即ち、第3の実施形態の符号化雑音除去装置
は、第1及び第2の実施形態と同様に、復号装置301
及び雑音除去装置302から構成されるが、第1及び第
2の実施形態と異なり、復号装置301に画像復号部3
03は備えているが、領域情報復号部及び重み情報作成
部を備えておらず、領域情報符号化データも入力されな
い。その代わりに、雑音除去装置302には、復号装置
301の画像復号部303から出力された復号画像を用
いて領域情報(2値画像のマスク画像)を生成する領域
情報生成部305、2値のマスク画像(領域情報)から
連続値をとるマスク画像を作成する重み情報作成部30
6、及びパラメータ生成部307が備えられている。
【0056】ここで、領域情報生成部305での処理に
ついて説明する。領域情報生成部305では、既存の微
分処理あるいはしきい値処理に基づくエッジ検出手段、
または領域成長法やその他のセグメンテーション手段に
より、画像復号部303から出力された復号画像を用い
て、領域を表す2値のマスク画像を生成することができ
る。あるいは、高効率動画像符号化データに含まれる動
き情報を利用して、画像から動いている領域(背景も動
いている場合には動きの異なる領域)を切り出して、こ
れを前景領域としマスクの値1を与え、背景にマスクの
値0を与えることによっても、領域情報を生成すること
ができる。但し、領域情報の生成法については、本発明
が上記のものに限定されるものではなく、他の方法を用
いても良い。
【0057】これ以降の処理は、第1の実施形態又は第
2の実施形態と同様にして行えるものである。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、下記の
ような効果を奏することができる。
【0059】(1)雑音除去のために用いるパラメータ
を領域情報(2値マスク画像)を利用して各領域毎に変
えられるようにしたことで、復号画像の領域毎に雑音除
去の強弱を調整することが可能となり、前景と背景とい
った解像度の異なる領域が存在する復号画像であっても
復号時の解像度情報を失わずに適切な雑音除去が行うこ
とができる。
【0060】(2)雑音除去のために用いるパラメータ
を、領域情報の領域境界部を滑らかに変化する連続値と
した重み情報(連続値マスク画像)を利用して、各画素
毎に変えられるようにしたことで、前記(1)におい
て、復号画像の領域毎に雑音除去の強弱を調整し、解像
度の異なる領域が存在する復号画像であっても、復号時
の解像度情報を失わずに、適切な雑音除去が可能である
ことに加え、領域境界での急激な解像度の変化による偽
のエッジが現れるのを防ぎ、良質な動画像が得ることが
できる。
【0061】(3)本発明は、雑音除去装置側で領域生
成手段及び重み情報作成手段を用意することにより、領
域情報が含まれない符号化データであっても適用が可能
となるものであり、もっと一般的な復号画像の符号化雑
音除去にも適応し得るものである。
【0062】(4)領域情報を利用するブロック歪除去
フィルタを用いることで、復号画像に含まれるブロック
歪を適切に除去することが可能となる。
【0063】(5)領域情報を利用するイプシロンフィ
ルタを用いることで、復号画像に含まれるモスキート雑
音などの高周波雑音を適切に除去することが可能とな
る。
【0064】(6)前記(4)及び(5)の領域情報を
利用するブロック歪除去フィルタ及びイプシロンフィル
タを組み合わせて用いることにより、高能率符号化のた
めに発生する特有の符号化雑音を効率的に除去し良質な
動画像を得る雑音除去が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による符号化雑音除去装置の第1及び第
2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における雑音除去装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明による符号化雑音除去装置の第3の実施
形態の構成を示すブロック図である。
【図4】従来の符号化雑音除去装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】図4における雑音除去装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
101,301 復号装置 102,302 雑音除去装置 103,303 画像復号部 104,304 雑音除去部 105 領域情報復号部 106,306 重み情報作成部 107,307 パラメータ生成部 201 ブロック歪除去フィルタ処理部 202 イプシロンフィルタ処理部 203 スケーリングファクタ決定部 204 しきい値決定部 205 フィルタサイズ決定部 206 フィルタ係数決定部 305 領域情報生成部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像符号化データに基づき復号を行い
    復号画像を生成する復号装置と、復号装置からの復号画
    像の雑音除去を行う雑音除去装置から構成される符号化
    雑音処理装置において、 前記動画像符号化データの入力に基づき復号を行い復号
    画像を生成し出力する画像復号部と、 領域情報符号化データの入力に基づき復号を行い領域を
    表す2値のマスク画像を生成し出力する領域情報復号部
    と、 該領域情報復号部からの領域を表す2値のマスク画像の
    入力に基づいて雑音除去のためのパラメータを領域毎に
    生成し出力するパラメータ生成部と、 該パラメータ生成部からの領域毎のパラメータの入力に
    基づき前記画像復号部からの復号画像の雑音除去を行い
    動画像を出力する雑音除去部とを備えたことを特徴とす
    る符号化雑音除去装置。
  2. 【請求項2】 動画像符号化データに基づき復号を行い
    復号画像を生成する復号装置と、復号装置からの復号画
    像の雑音除去を行う雑音除去装置から構成される符号化
    雑音処理装置において、 前記動画像符号化データの入力に基づき復号を行い復号
    画像を生成し出力する画像復号部と、 領域情報符号化データの入力に基づき復号を行い領域を
    表す2値のマスク画像を生成し出力する領域情報復号部
    と、 該領域情報復号部からの2値のマスク画像の入力に基づ
    いて領域を表す連続値のマスク画像を作成し出力する重
    み情報作成部と、 該重み情報作成部からの領域を表す連続値のマスク画像
    の入力に基づいて雑音除去のためのパラメータを画素毎
    に生成し出力するパラメータ生成部と、 該パラメータ生成部からの画素毎のパラメータの入力に
    基づき前記画像復号部からの復号画像の雑音除去を行い
    動画像を出力する雑音除去部とを備えたことを特徴とす
    る符号化雑音除去装置。
  3. 【請求項3】 動画像符号化データに基づき復号を行い
    復号画像を生成する復号装置と、復号装置からの復号画
    像の雑音除去を行う雑音除去装置から構成される符号化
    雑音処理装置において、 前記動画像符号化データの入力に基づき復号を行い復号
    画像を生成し出力する画像復号部と、 該画像復号部からの復号画像の入力に基づき領域情報と
    して領域を表す2値のマスク画像を生成し出力する領域
    情報生成部と、 該領域情報生成部からの2値のマスク画像の入力に基づ
    いて領域を表す連続値のマスク画像を作成し出力する重
    み情報作成部と、 該重み情報作成部からの領域を表す連続値のマスク画像
    の入力に基づいて雑音除去のためのパラメータを画素毎
    に生成し出力するパラメータ生成部と、 該パラメータ生成部からの画素毎のパラメータの入力に
    基づき前記画像復号部からの復号画像の雑音除去を行い
    動画像を出力する雑音除去部とを備えたことを特徴とす
    る符号化雑音除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の符号化雑音
    除去装置において、前記雑音除去部が符号化ブロックの
    境界に発生する歪を除去するブロック歪除去フィルタ処
    理部を備えたことを特徴とする符号化雑音除去装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の符号化
    雑音除去装置において、前記雑音除去部が画像本来のエ
    ッジを保存しつつ空間周波数の高い雑音を除去するイプ
    シロンフィルタ処理部を備えたことを特徴とする符号化
    雑音除去装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100594459B1 (ko) * 2004-11-23 2006-07-03 엘지전자 주식회사 화상데이터 최적디코딩기능이 구비된 이동통신단말기 및그 제어방법
CN110169059A (zh) * 2017-01-13 2019-08-23 谷歌有限责任公司 视频代码化的复合预测

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