JPH09111003A - 生分解性成形品及びその製造方法 - Google Patents

生分解性成形品及びその製造方法

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JPH09111003A
JPH09111003A JP29342495A JP29342495A JPH09111003A JP H09111003 A JPH09111003 A JP H09111003A JP 29342495 A JP29342495 A JP 29342495A JP 29342495 A JP29342495 A JP 29342495A JP H09111003 A JPH09111003 A JP H09111003A
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biodegradable
biodegradable plastic
molded article
powder
organic
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JP29342495A
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English (en)
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Yoshimori Kaneoka
義守 金岡
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FUJI SEIKAN KK
Original Assignee
FUJI SEIKAN KK
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性廃材を主原料として低コストの生分解
性成形品を提供すること及びその優れた製造方法を提供
すること。 【解決手段】 乾燥機1で乾燥させたおからを粉砕機2
で微細な粉体に粉砕し、得られたおからの粉体を撹拌混
合機3のホッパー3cに投入する。他方、予めホッパー
3aに充填しておいた生分解性プラスチックを撹拌混合
機3の容器部3d内に投入し、ヒータ部3eでこれを加
熱溶融する。その後、溶融した生分解性プラスチック中
に、撹拌手段3fを駆動させつつ、ホッパー3cよりお
からの粉体を投入し、両者を撹拌混合する。割合は、生
分解性プラスチック:おからの粉体=2:8とする。こ
の後、溶融混合物を成形機4に供給し、植木鉢を成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おから、コーヒー
粕、麦芽粕、その他の生ゴミ等の有機性廃材を主原料と
して成形した生分解性成形品及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ゴミその他の種々の有機性廃
材を単にゴミとして焼却し、またはそのまま埋立処分
し、若しくは焼却して減量化した上で埋立処分すること
が行なわれている。これと同時に廃材の有効利用の観点
から再利用が検討され、例えば、都市ゴミ等の焼却灰を
原料にしてコンクリート二次製品の骨材を構成する技術
等が提案されている。あるいは、生ゴミ等に関してはこ
れを有機肥料にする技術等も提案されている。
【0003】前記種々の有機性廃材は、それ自体を有効
に活用し得る可能性を秘めており、単に埋立処分すると
か、焼却処分するとかのような扱いをすることが適当で
ないことは、既に一般的に了解されるに至っていると思
われる。しかして前記のようなその再利用を進めて骨材
を作るとか、有機肥料を作るとかは、それなりに有効性
を持つものと考えられる。しかし前者はその価値が高い
とは云えず、更に後者もその量的必要性が乏しいものと
思われる。
【0004】また他方現在では家庭用又は工業用等の種
々の物品がプラスチックで成形されるに至っており、こ
れらは安価に大量生産可能であり、極めて有用なもので
ある。しかしこれらのプラスチック成形品は、使用後、
即ち、廃材となった時点では、例えば、埋立等の廃棄処
分を行なっても土中で微生物等による分解が進められる
ことなくいつまでも残存する問題がある。
【0005】しかしてプラスチック成形品については、
このような問題を解決するために、これを化学的手法に
より分解して再利用する技術が研究され、若干の成果も
挙げつつあるが、未だ高コストであり、気軽に利用でき
る技術とはなっていないのが実状である。前記のような
プラスチックの問題点については、また別な観点から解
決を図ろうとする技術も提供されつつあり、これが生分
解性のプラスチックであり、土中に埋める等により環境
条件が整えば、分解して土に帰ることのできるプラスチ
ックである。もっともこの生分解性プラスチックもまた
現時点では高価であり、低廉であるべき多くの成形品の
ためには用い難いのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして先ず前記有機
性廃材に関しては、現時点では、それを単に利用すると
いうところに止まり、より有効な再利用の段階には達し
ていない。また上記プラスチック成形品に関しては、そ
の分解技術は未だ高コストで気軽に利用できる段階には
至っておらず、生分解性プラスチックもまた安価なそれ
が提供されるには至っていない。
【0007】それ故、本発明に於ては、種々の物品の成
形のために有機性廃材を利用することにより有機性廃材
の有効利用を図り、かつ生分解性プラスチックを比較的
僅かな割合でそれらに混合して成形を可能とすることに
より、全体として、低コストで生分解性の性格を持った
生分解性成形品を提供することを課題とするものであ
る。更には、生分解性の成形品でありつつ所定の環境の
もとでは充分な強度を有するそれを提供することを課題
とするものである。加えてそのような生分解性成形品の
優れた製造方法を提供することをも解決の課題とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一の構成の要旨
とするところは、有機性廃材の粉砕物である有機性粉体
と生分解性プラスチックとを均一に混合して成形した生
分解性成形品である。
【0009】前記有機性廃材としては種々のものを自由
に採用することができる。例えば、おから、コーヒー
粕、茶類の粕又は麦芽粕、あるいは食物残(米飯、パ
ン、豆腐、とうもろこし等)、その他の生ゴミ等であ
る。もっとも成形品の品質を安定させるために、一定の
用途又は目的の成形品毎に、その用途・目的等に応じ
て、特定の種類の有機性廃材を単独で又は複数種類の有
機性廃材を一定割合で混合して用いる等の工夫は必要で
ある。
【0010】前記生分解性プラスチックとしては、その
種の既存のものを使用することができるが、融点が比較
的低いものを採用するのが適当である。それは、これを
溶融して混合する際に、混合対象である有機性粉体が燃
えたり、焦げたりすることをできるだけ避けるためであ
る。なお当然のことであるが、生分解性プラスチックと
しては、生分解性の性質、即ち、自然界に於いて、適切
な湿度その他の環境条件下に置かれた場合に微生物等に
より良好に分解される性質を確実に持ったものでなけれ
ばならない。
【0011】前記有機性粉体は、できるだけ微細な粉末
に粉砕しておくことが好ましい。それは、生分解性プラ
スチックに混合して得られた成形用の混合材が成形手段
に良好に供給できるようにする趣旨である。また前記生
分解性プラスチックと前記有機性粉体の混合物に於ける
有機性粉体の割合を90%を越えない範囲とするのが適
当である。有機性粉体の割合をこれを越えたものにする
と、成形品に於ける形状を保持する保形性が不充分にな
る虞があるからである。なお有機性粉体の割合を90%
を越えない範囲にしつつ、生分解性プラスチックと有機
性粉体の割合を適切に調節することで、得られる成形品
の強度をその目的に沿う適切なものにすることができ
る。即ち、生分解性プラスチックの割合を高めることで
成形品の強度を高めることができる。
【0012】前記成形品としては、使用後に、それに適
切な環境、即ち、微生物が存在し、適当な温度・湿度等
を有する環境下におかれた場合に生分解作用が生じるの
が適当な物品の全てを対象とすることができる。もっと
も有機性廃材として、例えば、コーヒー粕を用いた場合
は、特別の処理を施さなければ、その香りが残存するこ
ととなり、その他の廃材を用いて、それがそれ独自の匂
いなり香りを有する場合には、やはり特別の処理を施さ
なければ、その匂いなり香りなりが残存することとなる
ので、それで不都合のない物品が適当であるということ
になる。勿論消臭処理乃至脱臭処理を施せば、そのよう
な限定がなくなるのは云うまでもない。
【0013】ところでこの生分解性成形品では、有機生
廃材として用いる材質如何によっては、得られた成形品
に鼠やゴキブリの食害が生じる虞があるというような問
題ががある。もっともこのような問題の生じる虞のある
材料を用いる場合には、原料である有機性粉体と生分解
性プラスチックとの混合材中に鼠の嫌う忌避剤又はゴキ
ブリの嫌う忌避剤のいずれか又はその両者を混入し、そ
うした上で成形すれば問題はない。
【0014】以上の通りであるから、本発明の一を例え
ば室内装飾品等に適用した場合には、有機性廃材の種類
及び生分解性プラスチックとの割合を適切に定めれば、
充分な強度が得られ、かつ通常の用法にしたがって用い
ればみだりに分解が開始することもない。室内で使用を
継続する場合は、通常の人の生活する環境の中では、有
機生廃材の種類及び生分解性プラスチックとの混合割合
いかんに拘らず長期の使用が可能である。このような成
形品は、使用後に、例えば、屋外の地面上に放置すれば
気象条件にもよるが数ケ月程で分解が開始する。地中に
埋めた場合は通常3ケ月程でかなり分解が進み、1年以
内には分解が完了する。
【0015】本発明の一を室外で利用する成形品に適用
した場合には、雨風に晒され、微生物類との接触の可能
性も高くなるので、有機性廃材の種類及び生分解性プラ
スチックとの割合によって若干異なるが、適切に使用で
きる期間は短くならざるを得ない。しかし殆どの場合3
ケ月〜6ケ月程度の使用には耐えられる。したがってそ
のような短期の使用で足りるような用途に用いるのが適
当となる訳である。
【0016】植木鉢やプランター等に適用した場合には
通常水分や微生物類に接触せざるを得ないので、たと
え、室内で使用しても、接触部位から分解が開始する可
能性が高い。しかし前記したように、短期の使用を目的
とする場合等には特に不都合はない。また植木鉢等に適
用した場合で、ある程度の短期の使用をした後に鉢植え
の植物を地植えにする場合等は鉢ごと地中に埋込んでし
まえば、植木鉢はいずれ分解するので好都合である。分
解のスピードは、前記したように、当然、有機性廃材の
種類及びこれと生分解性プラスチックとの割合によって
若干異なるが、地中に埋めた場合は3ケ月程でかなり分
解が進み、大抵の場合1年以内には分解が完了してしま
う。
【0017】以上のように、本発明の一によれば、有機
生廃材の有効利用ができるため、有機性廃材の埋立量が
減少する利点が得られ、加えて、成形品に生分解性プラ
スチックの割合が少ないので、これが安価になる利点も
得られる。更に得られた成形品が生分解性であるため自
然環境を損なわない利点も得られる。
【0018】本発明の二の構成の要旨とするところは、
有機性廃材を粉砕し、得られた有機性粉体を加熱溶融さ
せた生分解性プラスチックに均一に混合し、得られた溶
融混合材を成形手段で成形することによる生分解性成形
品の製造方法である。
【0019】前記有機性廃材は、前記したように、おか
ら、生ゴミ類、コーヒー粕、茶類の粕又は麦芽粕、その
他の生ゴミ類等であるが、これらは粉砕前に充分に乾燥
させるのが適当である。またこれらはできるだけ微細に
粉砕するのが適当である。前記したように、これを生分
解性プラスチックに混合して得る成形用の混合材が成形
手段に良好に供給され得るようにする趣旨である。
【0020】生分解性プラスチックとしては、前記した
ように、生分解性という観点から優れたものを選択すべ
きは当然であるが、前記のように、できるだけ融点の低
いものを選択することも重要である。熱溶融した生分解
性プラスチックに混合する有機性廃材の焦げや焼損をで
きるだけ少なくする趣旨である。また加熱溶融した生分
解性プラスチックに有機性粉体を投入し、均一に混合す
る工程及び成形手段での成形工程は、溶融生分解性プラ
スチックに混入した有機性粉体が燃焼したり焦げたりす
る現象をできるだけ少なくするために、その混合をでき
るだけスピーディに行なうことが好ましい。均一な混合
を行なうための撹拌手段としては、適当な手段を自由に
採用することができるが、以上の観点から、均一な混合
をスピーディにできる手段を採用するのが望ましい。
【0021】前記成形手段は成形品の形状や性質等に応
じて適当に選択することが可能であるが、やはり以上の
ように、有機生廃材の焦げや焼損を減少させるため、ス
ピーディに成形に入りかつスピーディに終了できる手段
が適当である。ところで、前記したように、有機性粉体
と生分解性プラスチックとの混合割合を調節することに
より、得られる生分解性成形品の強度を調節することが
できる。
【0022】したがって本発明の二の製造方法によれ
ば、前記本発明の一の成形品を品質良好に得られるもの
である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
及び二の実施の形態を説明する。図1は、本発明の二の
製造方法を実施して本発明の一の生分解性成形品、例え
ば、生分解性の植木鉢等の成形を行なうための一連の装
置の概念図を示している。
【0024】この一連の装置の概要を先ず説明する。図
1中、1は種々の有機性廃材、例えば、おから、コーヒ
ー粕、茶殻その他を乾燥することのできる乾燥機であ
り、この乾燥機1は、その乾燥した有機性廃材を供給す
べく次段の粉砕機2に接続してある。この接続は、この
例では、若干高所に位置する乾燥機1の出口からそれよ
り低い位置に位置する粉砕機2の受給口に接続するシュ
ートで行なわれている。乾燥機1の出口には開閉手段が
備えられており、これが開かれると、乾燥した有機性廃
材が粉砕機2に滑落して供給されるようになっている。
【0025】この粉砕機2は、この例では、乾燥した有
機性廃材をすりつぶす構成である。この粉砕機2の排出
口は、撹拌混合機3に構成されている三つのホッパー3
a、3b、3cのうちの二つ、例えば、ホッパー3b、
3cに配管で接続する。配管の途中にはバルブを挿入
し、粉砕機2で粉砕された有機性廃材の粉体(有機性粉
体)を選択的にホッパー3b又は3cのいずれかに供給
できるようにしておくことは云うまでもない。
【0026】前記撹拌混合機3は、その容器部3dの内
壁にヒータ部3eを構成し、かつ内部には撹拌手段3f
を備えたものであり、ホッパー3aを通じて容器部3d
内に投入する生分解性プラスチックを前記ヒータ部3e
で加熱溶融し、引き続いてホッパー3b、3cを通じて
有機性粉体を同容器部3d内に投入し、これらと溶融し
た生分解性プラスチックとを、前記撹拌手段3fで撹拌
混合するものである。なお3gは上記撹拌手段3fを駆
動するモータ部である。
【0027】前記撹拌混合機3は溶融した生分解性プラ
スチックと有機生粉体との混合物を供給すべく成形機4
にパイプ体を介して接続する。この例では成形機4は射
出成形機とした。
【0028】以上の一連の装置を用いて、例えば、図2
に示すような植木鉢Pの成形を行なう。有機生廃材とし
ては、この例では、おからを用いることとし、多量の水
分を含んだそれを乾燥機1に投入し、乾燥させる。充分
乾燥したそれを次の粉砕機2に移し、これを微細な粉体
にまで粉砕する。その後、こうして生じたおからの粉体
を撹拌混合機3のホッパー3cに投入し、他方、予めホ
ッパー3aに充填しておいた生分解性プラスチックをそ
のダンパーを開いて撹拌混合機3の容器部3d内に投入
する。予め又は同時にヒータ部3eを加熱駆動させ、容
器部3dに投入された生分解性プラスチックを加熱溶融
する。
【0029】なおここでは、生分解性プラスチックとし
て生分解性の脂肪族ポリエステルを用いた。ここで用い
たそれは融点が約96℃でかなり低い方に属するもので
ある。しかして前記ヒータ部3eにおける加熱動作は1
30℃〜220℃程で行なうことが適当であり、そのよ
うに制御した。
【0030】こうして生分解性プラスチックが溶融状態
となった時点以降に、撹拌手段3fを駆動させつつ、前
記ホッパー3cのダンパーを開いて容器部3d内に前記
おからの粉体を、生分解性プラスチック:おからの粉体
=2:8の割合で投入し、溶融した生分解性プラスチッ
クと撹拌混合させる。両者をできるだけスピーディに均
一に混合する。なおこの場合、前記生分解性プラスチッ
クとして融点の低いタイプのそれを用いたので、おから
の粉体の焦げ等の問題を殆ど生じさせることなく撹拌混
合を行なうことができた。
【0031】この後、均一に混合した生分解性プラスチ
ックとおからの粉体との溶融混合物をパイプ体を介して
前記成形機4に供給する。成形機4では、前記したよう
に、射出成形動作が行なわれ、植木鉢Pが成形される。
得られた植木鉢Pにはごく僅かにおからの匂いが残って
いた。また着色していないので、概ねおからの色になっ
た。必要があれば、着色は一般の技法により当然可能で
あるが、その場合はその色になるのは云うまでもない。
【0032】得られた植木鉢Pは、図2に示すように、
その各寸法が、直径d:150mm、高さh:160mm、
厚みt:5mmに構成されたものであり、前記したよう
に、生分解性プラスチック:おからの粉体=2:8の割
合の材料で成形したものであるため、生分解生プラスチ
ックのみで成形するものにくらべ、遥かに低額な成形品
となし得た。しかもそれにも拘らず充分に強度の高いも
のとなし得た。因に、この植木鉢Pを高さ1.5mの位
置からコンクリート面に落下させたが割れ等の損傷は生
じなかった。また成年男子5人に、順次、両手で、上部
開口部の両側(図2中x、xの部位)を掴んで力一杯拡
開方向に引張る動作をさせてみたところ、若干拡開方向
に変形するが、力を緩めれば元に戻り、割れ等は生じな
かった。
【0033】他方、成形品がこのような植木鉢Pの場合
には、使用中に水分、肥料及び微生物の存在する土壌等
がこれに接触するので、たとえ、室内で使用しても、そ
れらの接触部位から分解が開始する可能性がある。しか
しその程度の環境条件であれば、この場合は、3ケ月〜
6ケ月程度の使用には差し支えがなかった。したがって
短期の使用を目的とする場合に適当である。またこのよ
うな植木鉢Pの場合は、ある程度の短期(3ケ月未満
等)の使用の後にそれに植えられている植物を地植えに
する場合等に適当である。即ち、このような場合は、植
物の根を植木鉢Pごと地中に埋めてしまえば、この植木
鉢Pは概ね1年以内では分解してしまうので好都合であ
る。
【0034】なおこの植木鉢Pは主原料がおからなの
で、鼠やゴキブリ等の被害を受ける可能性が若干ある
が、これは成形時に忌避剤等を必要に応じて混合してお
く等により避けることができるのは前記した通りであ
る。
【0035】次に以上と同一の一連の装置を用いて同一
の方法により有機性廃材の種類のみを変え、二種以上の
それを混合し、又は混合割合を変えて、同じ寸法の植木
鉢Pを成形した例を説明する。
【0036】例1 生分解性プラスチック:おからの粉体=3:7として成
形した植木鉢Pの場合。 生分解性プラスチックの割合が大きくなっただけ強度が
増した。即ち、この植木鉢Pを高さ1.5mの位置から
コンクリート面に落下させたが割れ等の損傷は全く生じ
なかった。また成年男子5人に、順次、両手で、上部開
口部の両側(図2中x、xの部位)を掴んで力一杯拡開
方向に引張る動作をさせてみると、若干拡開方向に変形
するが、生分解性プラスチック:おからの粉体=2:8
として成形した前記植木鉢Pの場合より、変形量は小さ
くなった。勿論その変形は、力を緩めれば元に戻り、割
れ等の損傷は生じなかった。
【0037】得られた植木鉢Pにごく僅かにおからの匂
いが残っていること、また着色していないので、概ねお
からの色になったこと等は、生分解性プラスチック:お
からの粉体=2:8として成形した前記植木鉢Pの場合
と同様である。また植木鉢Pとして用いた場合の耐久性
や分解の容易性等に関してもほぼ同様である。鼠やゴキ
ブリの被害の問題に関しても同様であるが、これは成形
時に忌避剤等を必要に応じて混合しておくこと等により
避けることができるのは前記した通りである。
【0038】例2 生分解性プラスチック:麦茶粕粉体:紅茶粕粉体:おか
ら粉体=2:2:4:2、即ち、生分解性プラスチッ
ク:有機性廃材=2:8として成形した植木鉢Pの場
合。 有機性廃材として三種のものを混合したが、生分解性プ
ラスチックの割合は例1の場合より小さく、最初に示し
た例と同じであり、同じような強度になった。即ち、こ
の植木鉢Pを高さ1.5mの位置からコンクリート面に
落下させたが割れ等の損傷は全く生じなかった。また成
年男子5人に、順次、両手で、上部開口部の両側(図2
中x、xの部位)を掴んで力一杯拡開方向に引張る動作
をさせてみると、若干拡開方向に変形するが、変形量
は、生分解性プラスチック:おからの粉体=2:8とし
て成形した前記植木鉢Pの場合とほぼ同等となった。勿
論その変形は力を緩めれば回復し、割れ等の損傷は生じ
なかった。
【0039】得られた植木鉢Pには前記三種の廃材の匂
いが僅かに残った。また着色していないので、概ね前記
三種の廃材の混合色になった。また植木鉢Pとして用い
た場合の耐久性や分解の容易性等に関しては前記最初の
例及び例1とほぼ同様となった。おからの割合が少ない
ので、鼠やゴキブリの被害は殆どなさそうなレベルとな
った。
【0040】例3 生分解性プラスチック:コーヒー粕粉体=2:8として
成形した植木鉢Pの場合。 例2の場合と同等の強度となった。即ち、この植木鉢P
を高さ1.5mの位置からコンクリート面に落下させた
が割れ等の損傷は全く生じなかった。また成年男子5人
に、順次、両手で上部開口部の両側(図2中x、xの部
位)を掴んで力一杯拡開方向に引張る動作をさせたとこ
ろ、若干拡開方向に変形するが、その変形量は、最初の
例の植木鉢Pの場合、即ち、生分解性プラスチック:お
からの粉体=2:8として成形した前記植木鉢Pの場合
とほぼ同等となった。勿論その変形は力を緩めれば回復
し、割れ等の損傷は生じなかった。
【0041】得られた植木鉢Pにはかなり強いコーヒー
の香りが残っていた。また着色していないので明らかな
コーヒー色になった。また植木鉢Pとして用いた場合の
耐久性や分解の容易性等に関しては、最初の例の植木鉢
Pの場合とほぼ同等となった。ただし鼠やゴキブリの被
害は全く生じないものとなった。
【0042】更にまた、前記と同一の一連の装置を用い
て、同一の方法により、有機性廃材としておからを用
い、おからと生分解性プラスチックと混合割合を変えて
成形したテストピースTについて説明する。テストピー
スTは、図3に示すように、全体の長さL1:80mm、
中間細径部の長さL2:50mm、端部の径D1:20m
m、中間細径部の径D2:10mmに成形したものであ
る。
【0043】例4 生分解性プラスチック:おから=2:8の割合で混合し
た混合材で成形した場合。 引張試験値: 61.5kgf(78.3kgf/cm
2) 例5 生分解性プラスチック:おから=2:3の割合で混合し
た混合材で成形した場合。 引張試験値: 160.5kgf(204.5kgf/
cm2
【0044】したがって生分解性プラスチックの割合を
高めれば強度が高くなることが分かる。
【0045】
【発明の効果】本発明の一及び二によれば、低コスト
で、生分解性の成形品を得ることができる。その成形品
の用途に応じた強度を生分解性プラスチックの割合を変
えることで容易に得られ、いずれにしても屋外に放置
し、又は地中に埋込む等の処理をすれば、比較的短期間
に分解されるものとなったものである。
【0046】成形品の主な原材料として有機性廃材を用
いるのでその有効利用が図れるとともに、処分すべき廃
材を減少させることができる。また本発明の二の製造方
法によれば、前記本発明の一の成形品を品質良好に得ら
れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二の製造方法を実施して本発明の一の
生分解性成形品の成形を行なうための一連の装置の概念
図。
【図2】成形された植木鉢の断面図。
【図3】成形されたテストピースの側面図。
【符号の説明】
1 乾燥機 2 粉砕機 3 撹拌混合機 3a、3b、3c ホッパー 3d 容器部 3e ヒータ部 3f 撹拌手段 3g モータ部 4 成形機 P 植木鉢 T テストピース

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃材の粉砕物である有機性粉体と
    生分解性プラスチックとを均一に混合して成形した生分
    解性成形品。
  2. 【請求項2】 前記有機性粉体の割合を90%を越えな
    い範囲とした請求項1の生分解性成形品。
  3. 【請求項3】 原料である有機性粉体と生分解性プラス
    チックとの混合材中に鼠の嫌う忌避剤を混入して成形し
    た請求項1の生分解性成形品。
  4. 【請求項4】 原料である有機性粉体と生分解性プラス
    チックとの混合材中にゴキブリの嫌う忌避剤を混入して
    成形した請求項1の生分解性成形品。
  5. 【請求項5】 有機性廃材を粉砕し、得られた有機性粉
    体を加熱溶融させた生分解性プラスチックに均一に混合
    し、得られた溶融混合材を成形手段で成形することによ
    る生分解性成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記有機性廃材を、その粉砕前に乾燥さ
    せることとした請求項5の生分解性成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記有機性粉体を加熱溶融させた生分解
    性プラスチックに混合する前に、該有機性粉体に脱臭処
    理を施すこととした請求項5の生分解性成形品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 有機性粉体と生分解性プラスチックとの
    混合割合を調節することにより、得られる生分解性成形
    品の強度を調節することとした請求項5の生分解性成形
    品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000027222A1 (fr) * 1998-11-05 2000-05-18 Ajinomoto Co., Inc. Procede de classification de tissus specifiques de graines oleagineuses ou cerealieres et poudres finement broyees
JP2009143065A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Seed:Kk 転写具
JP2023023143A (ja) * 2021-08-04 2023-02-16 群馬県 おから混練樹脂の製造方法

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