JPH09101049A - 気流生成装置 - Google Patents

気流生成装置

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JPH09101049A
JPH09101049A JP28262895A JP28262895A JPH09101049A JP H09101049 A JPH09101049 A JP H09101049A JP 28262895 A JP28262895 A JP 28262895A JP 28262895 A JP28262895 A JP 28262895A JP H09101049 A JPH09101049 A JP H09101049A
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JP
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frame member
outer frame
holding means
circumferential direction
airflow
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JP28262895A
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English (en)
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Shinichiro Nagano
紳一郎 永野
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Fujita Corp
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音を発生せず、かつ効率良く規模の大きい
旋回気流を生成する。 【解決手段】 4枚の合成繊維の布から成る羽根14は
鉛直線に対して45度傾斜させて配置され、各羽根14
の中心部の張り棒14Bは外側枠部材18の中央に配置
された円環状の内側枠部材16に接続され、外周部の張
り棒14Aは外側枠部材18に接続され、外側枠部材1
8と内側枠部材16はロッド17により連結されてい
る。4つの保持手段20は外側枠部材18をその周方向
に移動可能に保持している。各保持手段20はまた、そ
れぞれモータを有し、ローラを回転させて外側枠部材1
8を周方向に移動させる。その結果、外側枠部材18は
羽根14と共に回転し、下降気流が発生する。一方、内
側枠部材16の内側には送風機22が配設され、送風機
22は上昇気流を生成する。その結果、気流生成装置1
2の下側中央には旋回気流が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物内に形成され
た空間や屋外において旋回気流を生成する気流生成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高層ビルの内部に形成されるアトリウム
などの大空間では、上部と下部の空気の温度に大きな差
が生じる場合がある。例えば、夏期には、図12に示す
ように、アトリウム2のトップライト4直下に熱溜りと
称される高温域6が形成される。冬期には、図13に示
すように、トップライト4直下に暖気7が生成される一
方、アトリウム2内の壁部に沿って、上部から下部へと
移動する低温の気流、すなわちコールドドラフト8が発
生し、下部に低温域10が形成される。このような高温
域6や低温域10が形成されると、その領域では居住性
が著しく悪化する。
【0003】そこで、従来は高温域6や低温域10を解
消するため、アトリウム2内に多数の強力な送風機を配
置し、アトリウム2内の空気を循環させたり、あるいは
アトリウム2の外に排出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アトリウム2
の容積は極めて大きいため、送風機としては、非常に強
力なものが必要であり、また多数の送風機を配備しなけ
ればならない。その結果、送風機の運転により大きな騒
音が発生し、温度の点で居住性を改善できても、静粛性
の点で居住環境の悪化を招いていた。また、複数の送風
機を配置するので、各送風機の送風領域では強力な気流
が発生するが、その領域から外れた箇所では気流は極め
て弱く、そのため、アトリウム2内でむらなく空気を移
動させて均一な温度分布を得ることは困難であった。
【0005】一方、外部空間においても、大規模な気流
を効率良く生成できれば、環境改善に大きな効果が得ら
れる場合が多々ある。例えば、夏期の無風時などに、人
の集まる様々な場所で風を起すことができれば、その効
果は明らかである。また、交差点など排気ガスが多量に
排出されるような場所では、気流を生成して排気ガスが
一箇所に留まることを防止できる。しかし、従来はロス
が大きいため、屋外での規模の大きい気流生成はほとん
ど行われていない。
【0006】ところで、旋回気流は竜巻と同様に渦の軸
心に強い吸引力が発生するため、小規模なものは例えば
タバコの煙などの排出換気に利用されている。また、旋
回気流によって空気が撹拌されるため、より均一な換気
あるいはより均一な温度環境を実現するのに有利であ
る。しかし、アトリウム内や屋外などで、従来の送風機
を多数配置して大規模な旋回気流を生成することは効率
が非常に悪く、実用的でない。
【0007】そこで本発明の目的は、大きな騒音を発生
せず、かつ大規模な旋回気流を効率良く生成することが
可能な気流生成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、円環状の外側枠部材と、前記外側枠部材
よりも径が小さい円環状の内側枠部材と、前記外側枠部
材と内側枠部材とを連結する複数の連結部材と、前記外
側枠部材の周方向に沿った複数箇所で該外側枠部材を周
方向に移動可能に保持する複数の外側枠部材用保持手段
と、前記外側枠部材と前記内側枠部材との間に、前記内
側枠部材を中心に放射状に配置され、一端が前記外側枠
部材に固定され、他端が前記内側枠部材に固定され、外
側枠部材と共に回転することで気流を生成する複数の羽
根と、前記外側枠部材をその周方向に移動させる駆動手
段と、前記内側枠部材により前記内側枠部材の内側に支
持された送風機とを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明はまた、円環状の外側枠部材と、前
記外側枠部材の周方向に沿った複数箇所で該外側枠部材
を周方向に移動可能に保持する複数の外側枠部材用保持
手段と、前記外側枠部材よりも径が小さい円環状の内側
支持部材と、前記外側枠部材の内側中央で前記内側支持
部材を保持する内側支持部材用保持手段と、前記外側枠
部材と前記内側支持部材との間に、前記内側支持部材を
中心に放射状に配置され、一端が前記外側枠部材に固定
され、他端が前記内側支持部材にその周方向に移動可能
に結合され、外側枠部材と共に回転することで気流を生
成する複数の羽根と、前記外側枠部材をその周方向に移
動させる駆動手段と、前記内側支持部材により前記内側
支持部材の内側に支持された送風機とを備えたことを特
徴とする。本発明はまた、前記内側支持部材の外周には
その周方向に移動可能に円環状の内側枠部材が結合さ
れ、前記内側枠部材は複数の連結部材により前記外側枠
部材に連結され、前記複数の羽根の前記他端は前記内側
枠部材に連結されていることを特徴とする。
【0010】本発明はまた、前記羽根が織物まはたフィ
ルム等の膜体により形成されていることを特徴とする。
本発明はまた、前記送風機が、前記複数の羽根による気
流の向きとは逆向きに気流を生成することを特徴とす
る。本発明はまた、前記駆動手段が、前記外側枠部材を
移動可能に保持する前記保持手段の箇所において前記外
側枠部材を移動させることを特徴とする。本発明はま
た、前記駆動手段が、前記保持手段ごとに設けられてい
ることを特徴とする。本発明はまた、前記内側支持部材
用保持手段が、前記外側枠部材用保持手段から内側支持
部材に向けて延出しその延出端が内側支持部材に連結さ
れた複数の連結部材により構成されていることを特徴と
する。
【0011】本発明の気流生成装置では、保持手段によ
り保持された外側枠部材を、駆動手段によって外側枠部
材の周方向に移動させると、外側枠部材に連結された複
数の羽根が外側枠部材と共に回転し、羽根の回転に伴っ
て気流が発生する。一方、複数の羽根の中央部では、送
風機によって例えば上記気流とは反対の向きに気流が発
生する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について図面
を参照して説明する。図1は本発明の気流生成装置の一
例を示す概略斜視図である。気流生成装置12は、4枚
の羽根14、円環状の内側枠部材16、円環状の外側枠
部材18、4つの保持手段20、送風機22などにより
構成されている。内側枠部材16は外側枠部材18の内
側で双方の中心を合致させてほぼ同一の水平面上に配設
され、内側枠部材16と外側枠部材18の間は、放射状
に延在する複数の細径のロッド17(連結部材に相当)
により連結され、内側枠部材16と外側枠部材18は一
体化されている。
【0013】羽根14は、帯状の、例えばヨットの帆に
用いられるような合成繊維の布等からなる膜体で構成さ
れ、長手方向の両端部には、羽根14を短軸方向で広げ
た状態に維持する張り棒14A、14Bが装着されてい
る。羽根14を構成する膜体は軽くて十分な強度が得ら
れるものであればどのようなものでもよく、従って、例
えば綿などの布を用いることも可能であり、また、織物
以外にも合成樹脂などのフィルムにより羽根14を形成
してもよい。
【0014】4枚の羽根14は、図1に示すように、隣
接するものどうしが本実施例では90度の角度を成して
放射状に配置され、4枚の羽根14の中心側の端部を成
す張り棒14Bは、内側枠部材16にロープあるはワイ
ヤにより連結されている。一方、4枚の羽根14の外周
側の端部を成す張り棒14Aは、外側枠部材18に軸1
8Aを介して接続されている。ここで、各張り棒14
A、14Bは鉛直線に対して所定の角度だけ傾斜させた
状態で内側枠部材16と外側枠部材18に取り付けられ
ている。具体的には、本実施例では、外側枠部材18の
外側から見て、鉛直線に対して時計回りに45度回転さ
せた状態で取り付けられている。
【0015】4つの保持手段20はそれぞれ、例えば、
床において正方形の頂点の位置に配置された4本の同じ
高さの支柱23(図2)上に取り付けられ、外側枠部材
18はこれらの保持手段20により保持されている。外
側枠部材18および保持手段20は詳しくは図2に示す
ような形状および構造となっている。外側枠部材18の
断面は水平部18Bと垂直部18CとでL字形に形成さ
れ、水平部18Bの内側端面に羽根14の張り棒14A
が軸18Aを介して取り付けられている。張り棒14A
は上述したように傾斜させて軸18Aに接続されてい
る。一方、垂直部18Cは保持手段20に係合して保持
手段20からの脱落が阻止され、また駆動される部分と
なっている。
【0016】保持手段20の断面形状は概ねコの字形で
あるが、下側の内面端には上方に突出する縁20Aが形
成されている。この縁20Aと外側枠部材18の垂直部
18Cとの間には鉛直な軸を中心に回転可能なローラ2
6が介在されている。このローラ26により、外側枠部
材18は保持手段20から脱落することが阻止される。
また、ローラ26は鉛直軸を中心に回転可能であるか
ら、外側枠部材18はその周方向に移動可能である。
【0017】一方、外側枠部材18の垂直部18Cの下
方には、保持手段20の内底面20B上に支持された水
平な軸を中心にローラ28が配設されている。外側枠部
材18の垂直部18Cの下面はこのローラ28に当接
し、外側枠部材18はこのローラ28により、周方向に
移動可能な状態で支持されている。各保持手段20はそ
の外側にモータ30を備えており、その回転軸は所定の
動力伝達手段を介してローラ28の上記軸に連結されて
いる。モータ30は、地上に設置された不図示の送風制
御装置にケーブルによって電気的に接続され、送風制御
装置の制御のもとで、必要な回転方向および回転速度で
回転する。
【0018】外側枠部材18の水平部18Bの上面には
給電用の円環状のレール32、34が並設されている。
これらのレール32、34はそれぞれ電気的絶縁材料か
ら成るスペーサ40、42を介して水平部18Bの上面
に取り付けられており、また、不図示のケーブルにより
送風機22に電気的に接続されている。各レール32、
34の上面には、それぞれバネにより下方に付勢された
導電材料から成る摺動子36、38が当接している。こ
れらの摺動子36、38は電気的絶縁材料から成るスペ
ーサ44を介して保持手段20内部の天井面に取り付け
られ、そして、不図示のケーブルにより、上記送風制御
装置に電気的に接続されている。
【0019】内側の内側枠部材16の中心には送風機2
2が配置され、図3に示すように、送風機22の取り付
けは、内側枠部材16に送風機22のフレーム24が取
着されることでなされている。送風機22は、上述した
ように給電用のレール32、34に所定のケーブル(図
示せず)を通じて電気的に接続されており、摺動子3
6、38を介して送風制御装置から電力の供給を受けて
回転する。送風機22の羽根22Aは、その送風方向が
前記羽根14による送風方向とは反対の向きの上向きと
なるように形成されている。
【0020】次に、このように構成された気流生成装置
の動作を説明する。送風を行う場合には、上記送風制御
装置より各保持手段20のモータ30に給電され、各モ
ータ30は送風制御装置の制御のもとで、必要な回転方
向および回転速度で回転する。モータ30が回転する
と、その回転軸は所定の動力伝達手段を介してローラ2
8に連結されているので、ローラ28も回転し、各保持
手段20の箇所において、外側枠部材18は駆動され、
その周方向に移動し、外側枠部材18、複数の羽根1
4、内側枠部材16、送風機22のフレーム24が一体
的に回転する。
【0021】各羽根14が上述のような傾斜角となって
いるので、送付制御装置は、外側枠部材18が図1に示
す矢印Aの方向に回転するようにモータ30の回転方向
を設定し、その結果、羽根14の回転により下降気流が
生成される。一方、上記送風制御装置は、送風機22に
も、摺動子36、38およびレール32、34を通じて
給電し、送風機22の羽根22Aの回転駆動により前記
羽根14の気流とは逆の上昇気流を生成させる。
【0022】すなわち、図4に示すように、羽根14の
回転によって、下降気流46が発生し、一方、送風機2
2によって上昇気流48が発生する。この場合、羽根1
4の回転速度は低速(例えば約10r.p.m)で、送
風機22の羽根22Aの回転速度は高速(例えば約10
0〜200r.p.m)であるので、それぞれ下降気流
と上昇気流が確実に生じる。その結果、この気流生成装
置12の下方中央には旋回気流50が生成される。従っ
て、このような気流生成装置12を、例えば車の通行量
の多い交差点付近に設置した場合には、気流生成装置1
2により生成される旋回気流により、車から排出される
多量の排気ガスを極めて効果的に排除することができ
る。また、このような気流生成装置12を、図12、図
13に示したアトリウム2内に設置し場合には、気流生
成装置12によって生成される旋回気流により、アトリ
ウム2内の空気は循環撹拌され、高温域6や低温域10
は効果的に解消される。
【0023】次に、第2の実施例について説明する。図
5に示すこの実施例が図1の気流生成装置12と異なる
のは、特に内側枠部材16と外側枠部材18を二重化し
て強度を高めている点においてである。すなわち、第2
の実施例の気流生成装置12’では、上述した内側枠部
材16の代りに、直径の等しい2つの円環状の内側枠部
材56、58が上下に所定の間隔をおいて配置され、ま
た、上述した外側の外側枠部材18の代りに、直径の等
しい2つの円環状の外側枠部材60、62が上下に、内
側枠部材56、58と同じ間隔をおいて配置されてい
る。
【0024】内側枠部材56、58の中心には気流生成
装置12と同様に、送風機22が配置され内側枠部材5
6、58に取り付けられている。内側枠部材56、58
と外側枠部材60、62との間には、本実施例では、8
枚の羽根14が、内側枠部材56、58を中心にして放
射状に配置されている。内側枠部材56と58との間に
は、図6により詳しく示すように、周方向に一定の間隔
で8本の例えばロッド64が掛け渡されている。一方、
各羽根14の中心側の端部を成す張り棒14Bには、そ
の中央の箇所に、軸64Aが送風機22の方向に突設さ
れており、各軸64Aの先端をそれぞれ上記ロッド64
の中央の箇所に固着することにより、張り棒14Bがロ
ッド64に接続されている。ここで、各張り棒14B
は、本実施例では、外側から見て時計方向に45度傾斜
させた状態で、各ロッド64に接続されている。
【0025】各羽根14の外周側の端部を成す張り棒1
4Aには、図7に示すように、本実施例では2本の軸6
0A、62Aが外向きに突設されており、それぞれの先
端は外側枠部材60、62に固着されている。この張り
棒14Aも、張り棒14Bと同様、45度傾斜させた状
態で外側枠部材60、62に取り付けられている。な
お、上側の外側枠部材60と内側枠部材56との間、お
よび下側の外側枠部材62と内側枠部材58との間には
それぞれ前記複数の細径のロッド17(不図示)が掛け
渡され、前記第1実施例と同様に外側枠部材60、62
と内側枠部材56、58が一体化されている。
【0026】この気流生成装置12’では、外側枠部材
60、62が二重になっているので、保持手段も各外側
枠部材60、62ごとに設けられている。本実施例で
は、図5に示すように、それぞれ4つの保持手段66、
68が、所定の高さで、円筒形の壁70に取り付けら
れ、枠60は保持手段66により、枠62は保持装置6
8によりそれぞれ保持されている。各保持手段66、6
8は基本的に上記保持手段20と同じ構造となってい
る。
【0027】すなわち、保持手段66、68の下部に配
置されたローラ(上記ローラ28に相当)によって各外
側枠部材60、62が支持され、一方、保持手段66、
68の内側に配置されたローラ(上記ローラ26に相
当)によって保持装置からの脱落が阻止されている。そ
して、下部に配置された上記ローラをモータにより回転
させることにより各外側枠部材60、62が駆動され
る。ただし、モータによる駆動は一方の保持手段におい
てのみ行う構成とすることも可能である。
【0028】また、外側枠部材62の上面には、送風機
22に電力を供給するための不図示の2本のレール(上
記レール32、34に相当)が配置されており、保持装
置68にはこれらのレールに電気的に接触する摺動子
(上記摺動子36、38に相当)が配設されている。
【0029】このように、この気流生成装置12’で
は、外側および内側の枠部材を二重化し、また、羽根1
4を8枚に増やし、そして、外側枠部材60、62のそ
れぞれを保持手段66、68によって保持しているの
で、装置全体の強度が高まり、その結果、送風機22と
してより強力なものを用いても、その荷重に十分耐える
ものとなっている。従って、8枚に増やした羽根14に
よって強い下降気流を生成し、一方、容量の大きい送風
機22を用いて強い上昇気流を生成することができ、一
層強力な旋回気流を発生することが可能となる。
【0030】なお、羽根14の傾斜を変化させることに
よって生成される気流の強さを変化させることができる
が、羽根14の傾斜角は、例えばつぎのようにして変化
させることができる。すなわち、軸60A、62A(図
7参照)を外側枠部材60、62に対して回転可能な状
態で取り付けておき、保持手段66、68の間隔を変え
ることによって、外側枠部材60、62の間隔を変化さ
せる。その結果、図8に示すように、外側枠部材60、
62の間隔を広くした場合には(図8の(A))、羽根
14の傾斜角は小さく(すなわち、鉛直に近い)、外側
枠部材60、62の間隔を狭くした場合には(図8の
(B))、羽根14の傾斜角は大きくなる(すなわち、
水平に近い)。なお、外側枠部材60、62の間隔の変
更は、保持手段66、68の上下の間隔を変化させるこ
とにより行え、保持手段66、68の間隔は、例えば、
鉛直に配置され右ネジと左ネジを有するボールネジで保
持手段66、68を支持し、ボールネジを回転させるこ
とにより、保持手段66、68を上下に互いに逆向き移
動させればよい。
【0031】また、内側の内側枠部材56、58と羽根
14の張り棒14Bとを連結する軸64Aについても回
転可能な構造とすることにより、羽根14の中心側にお
いても効果的に羽根14の傾斜を変化させることができ
る。具体的には、例えば、図9のに示すように、軸64
Aの先端には歯車72を取り付ける。一方、内側枠部材
56と58との間に、円環状の挟持部材74、76を上
下に一定の間隔をおいて、内側枠部材56、58に対し
てその周方向に移動可能に取り付ける。挟持部材74の
下面および挟持部材76の上面にはそれぞれ、歯車72
に係合する歯が形成されており、挟持部材74、76に
よって歯車72を挟持し、歯車72の歯を、挟持部材7
4、76の歯に係合させる。
【0032】そして、羽根14の傾斜角を変更する場合
には、挟持部材74、76を互いに反対の方向に回転さ
せ、歯車72、従って軸64Aを回転させ、羽根14の
傾斜角を変更する。例えば、挟持部材74、76をそれ
ぞれ矢印B、Cの方向に回転させた場合には、軸64A
は矢印Dの方向に回転する。
【0033】なお、前記実施例では、外側枠部材18、
複数の羽根14、内側枠部材16、送風機22のフレー
ム24を一体的に回転させた場合について説明したが、
モータ30により外側枠部材18や羽根14のみを回転
させ、送風機22のフレームを静止させておくようにし
てよい。この場合には、図10、図11に示すように、
例えば、外側枠部材18よりも径が小さい円環状の内側
支持部材102を設け、外側枠部材18から内方に延在
する上方に凸状の複数の細径のロッド104により内側
支持部材102を保持する。そして、内側枠部材16
を、内側支持部材102に設けたガイド部102A内に
おいて支軸を水平にしたローラ110、支軸を鉛直にし
たローラ112により回転可能に支持する。このよう
に、内側支持部材102により送風機22、すなわち送
風機22のフレーム24を支持して静止させておく場合
には、送風機22に給電するケーブルはロッド104に
沿わせて配設すればよく、従って、保持手段20からブ
ラシ等を省略できる。更に、この場合、各羽根14の内
端を連結する内側枠部材16を設けず、各羽根14の内
端を内側支持部材102のガイド部102Aに個別に移
動可能に結合するようにするようにしてもよい。また、
気流の向きは鉛直方向に限らず、外側枠部材18や内側
枠部材16を水平面に対して傾斜させ、あるいは鉛直面
内に配置することで、鉛直に対して傾斜させた方向や水
平方向に気流を発生させるようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の気流生成装
置では、保持手段により保持された外側枠部材を、駆動
手段によって外側枠部材の周方向に移動させると、外側
枠部材に連結された複数の羽根が外側枠部材と共に回転
する。そして、各羽根はその送風方向に対して所定の角
度だけ傾斜しているので、羽根の回転に伴って気流が発
生する。一方、送風機によって、複数の羽根の中央部で
は上記送風方向と反対の方向に気流が発生するので、そ
の結果、上記羽根の送風方向側には、旋回気流が発生す
る。
【0035】従って、本発明では、従来の送風機と比べ
て巨大な羽根を用いることができるので、外側枠部材、
すなわち羽根の回転数を高くしなくても十分な気流を生
成することができ、その結果、騒音を発生することなく
大規模な旋回気流を効率良く発生することができる。ま
た、従来のように多数の送風機を配備する場合に比べ
て、生成される気流にむらがなく、かつ旋回気流によっ
て空気は撹拌されるので、均一な温度分布ならびに均一
な換気を実現できる。さらに、屋外でも大規模な旋回気
流を効率良く生成できるので、夏期の熱環境の改善や、
交差点などでの排気ガスの拡散に有効である。また、保
持手段や駆動手段も含めて各構成要素は、建物の壁や天
井に埋め込まれることなく露出しているので、装置の保
守が容易である。また、同じ理由により、装置の設置お
よび撤去を容易に行える。そして、このような気流生成
装置をアトリウムなどに設置した場合には、帆船の帆の
ような大きな羽根が空間内を比較的低速で回転すること
になるので、演出効果も得られる。また、羽根に文字や
絵を描いて、コマーシャル媒体として利用することも可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気流生成装置の一例を示す斜視図
である。
【図2】気流生成装置の一部を詳しく示す部分側面図で
ある。
【図3】気流生成装置を示す側面図である。
【図4】気流生成装置により発生する気流を示す断面側
面図である。
【図5】本発明による気流生成装置の他の例を示す斜視
図である。
【図6】気流生成装置の一部を示す斜視図である。
【図7】気流生成装置の一部を示す側面図である。
【図8】気流生成装置の変形例の機能を説明するための
説明図である。
【図9】気流生成装置の変形例の一部を詳しく示す斜視
図である。
【図10】本発明による気流生成装置の他の例を示す斜
視図である。
【図11】気流生成装置の一部を詳しく示す部分側面図
である。
【図12】アトリウム内の熱環境を示す断面側面図であ
る。
【図13】アトリウム内の熱環境を示す他の断面側面図
である。
【符号の説明】
12、12’ 気流生成装置 14 羽根 14A、14B 張り棒 16、56、58 内側枠部材 18、60、62 外側枠部材 20、66、68 保持手段 22 送風機 24 送風機のフレーム 30 モータ 102 内側支持部材 104 ロッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状の外側枠部材と、 前記外側枠部材よりも径が小さい円環状の内側枠部材
    と、 前記外側枠部材と内側枠部材とを連結する複数の連結部
    材と、 前記外側枠部材の周方向に沿った複数箇所で該外側枠部
    材を周方向に移動可能に保持する複数の外側枠部材用保
    持手段と、 前記外側枠部材と前記内側枠部材との間に、前記内側枠
    部材を中心に放射状に配置され、一端が前記外側枠部材
    に固定され、他端が前記内側枠部材に固定され、外側枠
    部材と共に回転することで気流を生成する複数の羽根
    と、 前記外側枠部材をその周方向に移動させる駆動手段と、 前記内側枠部材により前記内側枠部材の内側に支持され
    た送風機と、 を備えたことを特徴とする気流生成装置。
  2. 【請求項2】 円環状の外側枠部材と、 前記外側枠部材の周方向に沿った複数箇所で該外側枠部
    材を周方向に移動可能に保持する複数の外側枠部材用保
    持手段と、 前記外側枠部材よりも径が小さい円環状の内側支持部材
    と、 前記外側枠部材の内側中央で前記内側支持部材を保持す
    る内側支持部材用保持手段と、 前記外側枠部材と前記内側支持部材との間に、前記内側
    支持部材を中心に放射状に配置され、一端が前記外側枠
    部材に固定され、他端が前記内側支持部材にその周方向
    に移動可能に結合され、外側枠部材と共に回転すること
    で気流を生成する複数の羽根と、 前記外側枠部材をその周方向に移動させる駆動手段と、 前記内側支持部材により前記内側支持部材の内側に支持
    された送風機と、 を備えたことを特徴とする気流生成装置。
  3. 【請求項3】 前記内側支持部材の外周にはその周方向
    に移動可能に円環状の内側枠部材が結合され、前記内側
    枠部材は複数の連結部材により前記外側枠部材に連結さ
    れ、前記複数の羽根の前記他端は前記内側枠部材に連結
    されている請求項2記載の気流生成装置。
  4. 【請求項4】 前記羽根は織物まはたフィルム等の膜体
    により形成されている請求項1または2記載の気流生成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記送風機は、前記複数の羽根による気
    流の向きとは逆向きに気流を生成する請求項1または2
    記載の気流生成装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段は、前記外側枠部材を移動
    可能に保持する前記保持手段の箇所において前記外側枠
    部材を移動させる請求項1または2記載の気流生成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記駆動手段は、前記保持手段ごとに設
    けられている請求項6記載の気流生成装置。
  8. 【請求項8】 前記内側支持部材用保持手段は、前記外
    側枠部材用保持手段から内側支持部材に向けて延出しそ
    の延出端が内側支持部材に連結された連結部材により構
    成されている請求項2記載の気流生成装置。
JP28262895A 1995-10-03 1995-10-03 気流生成装置 Pending JPH09101049A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023140304A1 (ja) * 2022-01-20 2023-07-27 畠山昭弘 吸引装置

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