JPH09101015A - 燃焼装置とそのスラグ付着除去装置 - Google Patents
燃焼装置とそのスラグ付着除去装置Info
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- JPH09101015A JPH09101015A JP25635995A JP25635995A JPH09101015A JP H09101015 A JPH09101015 A JP H09101015A JP 25635995 A JP25635995 A JP 25635995A JP 25635995 A JP25635995 A JP 25635995A JP H09101015 A JPH09101015 A JP H09101015A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高価な動力源を用いずに石炭などの燃焼装置
のバーナ近傍における火炉壁面のスラグ付着を防止する
こと。 【解決手段】 石炭等の固体燃料を空気等の圧縮性流体
を用いてバーナ4へ搬送して燃焼用空気を多段でバーナ
4へ供給するボイラ火炉などの燃焼装置において、燃焼
用空気供給ダクト(風箱3)の一部分に、片端閉のダク
トである共鳴装置(音響式加振装置)31を1本以上、
燃焼用空気の流れ方向に対してその長手方向が垂直にな
るように設置する。音響式加振装置31は、灰の除去装
置として従来から使用されているスーツブロアと比較し
て、音(圧力波)を利用することから、作用する範囲が
広く、炉壁の広範囲にわたってスラグ付着を防止するこ
とができる点に特徴がある。
のバーナ近傍における火炉壁面のスラグ付着を防止する
こと。 【解決手段】 石炭等の固体燃料を空気等の圧縮性流体
を用いてバーナ4へ搬送して燃焼用空気を多段でバーナ
4へ供給するボイラ火炉などの燃焼装置において、燃焼
用空気供給ダクト(風箱3)の一部分に、片端閉のダク
トである共鳴装置(音響式加振装置)31を1本以上、
燃焼用空気の流れ方向に対してその長手方向が垂直にな
るように設置する。音響式加振装置31は、灰の除去装
置として従来から使用されているスーツブロアと比較し
て、音(圧力波)を利用することから、作用する範囲が
広く、炉壁の広範囲にわたってスラグ付着を防止するこ
とができる点に特徴がある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粉炭燃焼装置に係
わり、特に火炉内部への灰の付着が著しい亜れき青炭な
どの低融点燃料を高効率で燃焼させるのに好適な燃焼装
置および該燃焼装置に用いるスラグ付着除去装置に関す
るものである。
わり、特に火炉内部への灰の付着が著しい亜れき青炭な
どの低融点燃料を高効率で燃焼させるのに好適な燃焼装
置および該燃焼装置に用いるスラグ付着除去装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図11に微粉炭低NOxバーナを取り付
けた微粉炭焚きボイラの系統図を示す。燃料の石炭は石
炭バンカ1に一時貯蔵された後にミル2で微粉炭に加工
される。一方、この微粉炭を風箱3内のバーナ4まで搬
送する一次空気はPAF(Primary Air Fan)5によっ
て加圧された後に、ボイラ出口部分に設けられた熱交換
器6で高温のボイラ燃焼排ガスと熱交換されて、約30
0℃まで昇温された後にミル2に送られる。昇温空気は
ミル2内部で石炭の付着水分を蒸発させた後に、微粉炭
とともにバーナ4まで送られる。バーナ4入口部分にお
ける一次空気温度は約80℃まで低下する。
けた微粉炭焚きボイラの系統図を示す。燃料の石炭は石
炭バンカ1に一時貯蔵された後にミル2で微粉炭に加工
される。一方、この微粉炭を風箱3内のバーナ4まで搬
送する一次空気はPAF(Primary Air Fan)5によっ
て加圧された後に、ボイラ出口部分に設けられた熱交換
器6で高温のボイラ燃焼排ガスと熱交換されて、約30
0℃まで昇温された後にミル2に送られる。昇温空気は
ミル2内部で石炭の付着水分を蒸発させた後に、微粉炭
とともにバーナ4まで送られる。バーナ4入口部分にお
ける一次空気温度は約80℃まで低下する。
【0003】また、二次空気、三次空気などの燃焼用空
気はFDF8により熱交換器9を経由してバーナ4の配
置される風箱3に供給される。また、ボイラ排ガスの一
部には燃焼用の高温空気が残っており、GRF(排ガス
混合ファン)10によりボイラ火炉11の底部に供給さ
れる。
気はFDF8により熱交換器9を経由してバーナ4の配
置される風箱3に供給される。また、ボイラ排ガスの一
部には燃焼用の高温空気が残っており、GRF(排ガス
混合ファン)10によりボイラ火炉11の底部に供給さ
れる。
【0004】図11の微粉炭焚きボイラに設けられる内
部式2段燃焼法による微粉炭低NOxバーナの断面構造
図を図12と図13に二種類示した。図12と図13に
はそれぞれバーナ中心軸に対して半断面部分を表示し
た。図12のバーナは二次空気と三次空気の流路が隣接
したものであり、図13のバーナは、二次空気と三次空
気の流路が離れた場合である。
部式2段燃焼法による微粉炭低NOxバーナの断面構造
図を図12と図13に二種類示した。図12と図13に
はそれぞれバーナ中心軸に対して半断面部分を表示し
た。図12のバーナは二次空気と三次空気の流路が隣接
したものであり、図13のバーナは、二次空気と三次空
気の流路が離れた場合である。
【0005】図12のバーナは起動用バーナ12の周囲
にベンチュリー13のある一次空気と微粉炭の混合流1
5が供給される一次空気流路16と二次空気流路19の
間に保炎器14を設置しており、該一次空気流路16の
外周に二次空気流路19と三次空気流路20を設けたバ
ーナ断面を示し、図13もベンチュリー13のある一次
空気流路16の中に保炎器14を設置しており、該一次
空気流路16の外周に二次空気流路19と三次空気流路
20が離れた場合について示したものである。図12の
バーナは起動用バーナ12の周囲の一次空気流路16に
設けられたベンチュリー13により加速された一次空気
と微粉炭の混合流15が二次空気エアレジスタ22を備
えた二次空気流路19および三次空気エアレジスタ23
を備えた三次空気流路20からそれぞれ二次空気25、
三次空気26を補給されて、微粉炭が燃焼する。このと
き、二次空気25と三次空気26はそれぞれエアレジス
タ22、23により旋回されながら火炉11内に供給さ
れる。
にベンチュリー13のある一次空気と微粉炭の混合流1
5が供給される一次空気流路16と二次空気流路19の
間に保炎器14を設置しており、該一次空気流路16の
外周に二次空気流路19と三次空気流路20を設けたバ
ーナ断面を示し、図13もベンチュリー13のある一次
空気流路16の中に保炎器14を設置しており、該一次
空気流路16の外周に二次空気流路19と三次空気流路
20が離れた場合について示したものである。図12の
バーナは起動用バーナ12の周囲の一次空気流路16に
設けられたベンチュリー13により加速された一次空気
と微粉炭の混合流15が二次空気エアレジスタ22を備
えた二次空気流路19および三次空気エアレジスタ23
を備えた三次空気流路20からそれぞれ二次空気25、
三次空気26を補給されて、微粉炭が燃焼する。このと
き、二次空気25と三次空気26はそれぞれエアレジス
タ22、23により旋回されながら火炉11内に供給さ
れる。
【0006】図13のバーナは三次空気26をバーナ中
心から離して供給し、三次空気26の燃焼域への混ざり
込みを遅らせ、大きな還元領域を作ることにより、燃焼
時のNOx生成を低減させるようにしたものである。二
次空気流路19の炉内出口部を一次空気流路16側にU
ターンさせる迂回路を設けたのは、三次空気をバーナ中
心から離して供給するためである。また、Uターン流路
を設けた理由には、排ガスの低NOx化を図ることとは
別に、二次空気流路19の折り返し部の火炉11に面し
た部分を通過する二次空気25により冷却し、この部分
にスラグが付着するのを防止することもある。これによ
り、図12のバーナより、さらに燃焼ガスの低NOx化
が図れる。
心から離して供給し、三次空気26の燃焼域への混ざり
込みを遅らせ、大きな還元領域を作ることにより、燃焼
時のNOx生成を低減させるようにしたものである。二
次空気流路19の炉内出口部を一次空気流路16側にU
ターンさせる迂回路を設けたのは、三次空気をバーナ中
心から離して供給するためである。また、Uターン流路
を設けた理由には、排ガスの低NOx化を図ることとは
別に、二次空気流路19の折り返し部の火炉11に面し
た部分を通過する二次空気25により冷却し、この部分
にスラグが付着するのを防止することもある。これによ
り、図12のバーナより、さらに燃焼ガスの低NOx化
が図れる。
【0007】図12と図13に示される二次空気流路1
9と三次空気流路20はボイラ火炉では風箱(図11の
風箱3参照)とも呼ばれる。一次空気流路16と二次空
気流路19との隔壁の炉側出口部分には、ブラフボディ
形状の保炎器14が設置されており、その後流に形成さ
れる循環流の影響で着火保炎が促進される。なぜなら
ば、循環流内部の流速は一次空気や二次空気25の平均
流速よりも遅く、燃焼に有利であるからである。また二
次空気25もしくは一次空気とこの循環領域との境界に
おいて、その流速差から渦が形成されるため乱れが大き
く、燃料や空気がこの領域に取り込まれやすい。したが
って、他のガス燃料や油燃料と比較すると燃焼(反応)
しにくい石炭などの固体燃料においても、このようなブ
ラフボディ形状を有する保炎器14を用いれば着火、保
炎の安定化の向上が図れる。
9と三次空気流路20はボイラ火炉では風箱(図11の
風箱3参照)とも呼ばれる。一次空気流路16と二次空
気流路19との隔壁の炉側出口部分には、ブラフボディ
形状の保炎器14が設置されており、その後流に形成さ
れる循環流の影響で着火保炎が促進される。なぜなら
ば、循環流内部の流速は一次空気や二次空気25の平均
流速よりも遅く、燃焼に有利であるからである。また二
次空気25もしくは一次空気とこの循環領域との境界に
おいて、その流速差から渦が形成されるため乱れが大き
く、燃料や空気がこの領域に取り込まれやすい。したが
って、他のガス燃料や油燃料と比較すると燃焼(反応)
しにくい石炭などの固体燃料においても、このようなブ
ラフボディ形状を有する保炎器14を用いれば着火、保
炎の安定化の向上が図れる。
【0008】また、図14には、ボイラ火炉内部からバ
ーナのスロート部分を見た鳥かん図を示すが、バーナ内
部の微粉炭流路や空気流路は円筒流路で形成される。バ
ーナ中心部分の流路から微粉炭と一次空気の混合流15
は直進流で火炉壁27から火炉内に噴出し、二次次空気
25と三次空気26はバーナ中心部分の流路16の回り
に設けられたバーナの風箱(図11の風箱3参照)内の
各空気流路19、20から旋回がかけられて噴出する構
成になっている。
ーナのスロート部分を見た鳥かん図を示すが、バーナ内
部の微粉炭流路や空気流路は円筒流路で形成される。バ
ーナ中心部分の流路から微粉炭と一次空気の混合流15
は直進流で火炉壁27から火炉内に噴出し、二次次空気
25と三次空気26はバーナ中心部分の流路16の回り
に設けられたバーナの風箱(図11の風箱3参照)内の
各空気流路19、20から旋回がかけられて噴出する構
成になっている。
【0009】上記した石炭燃焼ボイラなど微粉炭燃焼装
置において問題になるのは、バーナ廻りに形成されるス
ラグの付着である。バーナ近傍では、雰囲気温度が高い
ことに加えて、石炭の濃度が火炉11の他の部分と比較
して高いことから、固体壁にスラグが付着しやすい。ま
た、バーナ廻りはガス流れの循環領域になることから、
この領域に粒子が取り込まれると付着する確率が高くな
ることが、バーナ近傍でスラグ付着しやすいことの理由
としてあげられる。
置において問題になるのは、バーナ廻りに形成されるス
ラグの付着である。バーナ近傍では、雰囲気温度が高い
ことに加えて、石炭の濃度が火炉11の他の部分と比較
して高いことから、固体壁にスラグが付着しやすい。ま
た、バーナ廻りはガス流れの循環領域になることから、
この領域に粒子が取り込まれると付着する確率が高くな
ることが、バーナ近傍でスラグ付着しやすいことの理由
としてあげられる。
【0010】図14に示すように二次空気25、三次空
気26はバーナ中心部分の流路16の回りに設けられた
各空気流路19、20から旋回がかけられて噴出する構
成になっているため、燃焼灰は周囲に飛ばされることか
ら、図15に示すように主に三次空気流20の周囲の火
炉壁(伝熱壁)27の表面に付着しやすく、付着スラグ
29の層が形成される。
気26はバーナ中心部分の流路16の回りに設けられた
各空気流路19、20から旋回がかけられて噴出する構
成になっているため、燃焼灰は周囲に飛ばされることか
ら、図15に示すように主に三次空気流20の周囲の火
炉壁(伝熱壁)27の表面に付着しやすく、付着スラグ
29の層が形成される。
【0011】このほか図16にバーナ出口部分の保炎器
14の回りの燃焼用空気および微粉炭の流れとスラグ付
着状況について示すように、バーナ出口の各流体流路1
6、19、20間の表面または保炎器14表面にも付着
スラグ29が付着する。これは微粉炭と一次空気の混合
流15および二次空気25または三次空気26の巻き込
みにより壁面に灰分が付着しやすくなるためである。
14の回りの燃焼用空気および微粉炭の流れとスラグ付
着状況について示すように、バーナ出口の各流体流路1
6、19、20間の表面または保炎器14表面にも付着
スラグ29が付着する。これは微粉炭と一次空気の混合
流15および二次空気25または三次空気26の巻き込
みにより壁面に灰分が付着しやすくなるためである。
【0012】近年、国内の事業用ボイラにおいては海外
からの輸入炭を多く燃焼しており、その種類も年々増加
傾向にある。当然難燃性の石炭や灰の溶融温度が低い石
炭も含まれている。
からの輸入炭を多く燃焼しており、その種類も年々増加
傾向にある。当然難燃性の石炭や灰の溶融温度が低い石
炭も含まれている。
【0013】燃焼反応を伴わない流れの場合、ボイラ火
炉11内の火炉壁27(図14、図15)表面に粒子が
衝突して付着したり、それが固まって成長するような挙
動は見られないが、燃焼場においては火炎からの輻射や
燃焼生成ガスの接触によって、保炎器14表面が高温に
なることから、燃焼灰が溶融して図16に示すような付
着スラグ29が成長することが多い。
炉11内の火炉壁27(図14、図15)表面に粒子が
衝突して付着したり、それが固まって成長するような挙
動は見られないが、燃焼場においては火炎からの輻射や
燃焼生成ガスの接触によって、保炎器14表面が高温に
なることから、燃焼灰が溶融して図16に示すような付
着スラグ29が成長することが多い。
【0014】従来の石炭焚ボイラにおける灰(スラグ)
の除去装置としては、スーツブロア(火炉出口バンク部
分の伝熱管に付着した灰除去装置)や、ウォールブロア
(火炉内の水壁面に付着した灰の除去装置)が実用化さ
れている。
の除去装置としては、スーツブロア(火炉出口バンク部
分の伝熱管に付着した灰除去装置)や、ウォールブロア
(火炉内の水壁面に付着した灰の除去装置)が実用化さ
れている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】近年、日本国内向けの
石炭火力設備においては多種多様な石炭を燃焼するニー
ズがある。従来から選択的に石炭火力設備に用いられて
きた、れき青炭と比較すると、燃焼灰の融点が低い炭が
多く、火炉内の高温領域におけるスラッギングや、火炉
出口部分の比較的低温領域における、ファウリングが問
題になってきた。
石炭火力設備においては多種多様な石炭を燃焼するニー
ズがある。従来から選択的に石炭火力設備に用いられて
きた、れき青炭と比較すると、燃焼灰の融点が低い炭が
多く、火炉内の高温領域におけるスラッギングや、火炉
出口部分の比較的低温領域における、ファウリングが問
題になってきた。
【0016】火炉11内の高温領域にスラグが付着する
と、火炉伝熱壁(以下、水壁または火炉壁ともいう。)
27表面が断熱材で覆われることになるので、この領域
における熱伝達効率が低下して、ボイラ効率が低下する
原因になる。また、スラグがバーナ口に付着すると、こ
のスラグにより燃焼性能を妨げられることから、低NO
x燃焼を維持できなくなったり、燃焼性が悪化して燃焼
効率が低下する等の問題点を抱えている。また、作業安
全を確保するためにも火炉11内の火炉壁27表面への
スラグの付着防止や、除去が必要である。
と、火炉伝熱壁(以下、水壁または火炉壁ともいう。)
27表面が断熱材で覆われることになるので、この領域
における熱伝達効率が低下して、ボイラ効率が低下する
原因になる。また、スラグがバーナ口に付着すると、こ
のスラグにより燃焼性能を妨げられることから、低NO
x燃焼を維持できなくなったり、燃焼性が悪化して燃焼
効率が低下する等の問題点を抱えている。また、作業安
全を確保するためにも火炉11内の火炉壁27表面への
スラグの付着防止や、除去が必要である。
【0017】従来のスーツブロアやウォールブロアは、
圧縮性の流体をノズルから吹き出してその圧力で付着ス
ラグ29(図16)を吹き飛ばしていた。しかし、この
方法では吹き飛ばす範囲が狭いことや、吹き飛ばす際に
周囲の灰を同伴することから、伝熱管表面にこれらが吹
き付きられ、磨耗が起こるなどの問題点が指摘されてい
た。
圧縮性の流体をノズルから吹き出してその圧力で付着ス
ラグ29(図16)を吹き飛ばしていた。しかし、この
方法では吹き飛ばす範囲が狭いことや、吹き飛ばす際に
周囲の灰を同伴することから、伝熱管表面にこれらが吹
き付きられ、磨耗が起こるなどの問題点が指摘されてい
た。
【0018】また、これらスーツブロア装置やウォール
ブロア装置を稼動させるためには高価な動力源である圧
縮空気や蒸気を必要とすることから、発電効率を低下さ
せる因子として働くので、できるだけこれらの装置の稼
働は減らすことが必要とされている。
ブロア装置を稼動させるためには高価な動力源である圧
縮空気や蒸気を必要とすることから、発電効率を低下さ
せる因子として働くので、できるだけこれらの装置の稼
働は減らすことが必要とされている。
【0019】本発明の課題は高価な動力源を用いずに石
炭などの燃焼装置のバーナ近傍における火炉壁面のスラ
グ付着を防止することである。本発明の課題は特別の装
置を用いないで効果的に燃焼装置内に付着した灰を除去
することである。
炭などの燃焼装置のバーナ近傍における火炉壁面のスラ
グ付着を防止することである。本発明の課題は特別の装
置を用いないで効果的に燃焼装置内に付着した灰を除去
することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成によって達成される。すなわち、石炭等の固体燃料
を用いるバーナの燃料噴出口近傍に燃焼用空気流に共鳴
する振動を起こさせて壁面にスラグが付着することを防
止する燃焼装置のスラグ付着除去装置、または、石炭等
の固体燃料を空気等の圧縮性流体を用いてバーナへ搬送
して燃焼用空気を多段でバーナへ供給する燃焼装置にお
いて、燃焼用空気供給ダクトの一部分に、片端閉のダク
トである共鳴装置を1本以上、燃焼用空気の流れ方向に
対してその長手方向が垂直になるように設置する燃焼装
置のスラグ付着除去装置である。
構成によって達成される。すなわち、石炭等の固体燃料
を用いるバーナの燃料噴出口近傍に燃焼用空気流に共鳴
する振動を起こさせて壁面にスラグが付着することを防
止する燃焼装置のスラグ付着除去装置、または、石炭等
の固体燃料を空気等の圧縮性流体を用いてバーナへ搬送
して燃焼用空気を多段でバーナへ供給する燃焼装置にお
いて、燃焼用空気供給ダクトの一部分に、片端閉のダク
トである共鳴装置を1本以上、燃焼用空気の流れ方向に
対してその長手方向が垂直になるように設置する燃焼装
置のスラグ付着除去装置である。
【0021】本発明の燃焼装置のスラグ付着除去装置
は、共鳴周波数が可聴領域の下限である20Hz以下に
なるように共鳴装置の片端閉ダクト長を4m以上にする
ことができる。また、共鳴装置の片端閉ダクトと燃焼用
空気ダクトとの接合部分に、可動構造の入口遮蔽板を設
けること、入口遮蔽板を自動操作もしくは遠隔操作で開
閉できる手段を設けること、共鳴装置の片端閉ダクトの
閉側に加振装置を取り付けること、燃焼装置の前壁側に
取り付けた加振装置と、後壁側に取り付けた加振装置の
振幅の位相を調整する位相調整装置を設けること、燃焼
装置内に圧力センサを取り付け、燃焼装置壁面の圧力が
最大になるように位相調整装置を制御する構成などとす
ることができる。また、本発明には前記スラグ付着除去
装置を備えた石炭焚きボイラ火炉その他の固体粉末燃料
を用いる燃焼装置が含まれる。
は、共鳴周波数が可聴領域の下限である20Hz以下に
なるように共鳴装置の片端閉ダクト長を4m以上にする
ことができる。また、共鳴装置の片端閉ダクトと燃焼用
空気ダクトとの接合部分に、可動構造の入口遮蔽板を設
けること、入口遮蔽板を自動操作もしくは遠隔操作で開
閉できる手段を設けること、共鳴装置の片端閉ダクトの
閉側に加振装置を取り付けること、燃焼装置の前壁側に
取り付けた加振装置と、後壁側に取り付けた加振装置の
振幅の位相を調整する位相調整装置を設けること、燃焼
装置内に圧力センサを取り付け、燃焼装置壁面の圧力が
最大になるように位相調整装置を制御する構成などとす
ることができる。また、本発明には前記スラグ付着除去
装置を備えた石炭焚きボイラ火炉その他の固体粉末燃料
を用いる燃焼装置が含まれる。
【0022】本発明は、付着スラグ除去手段として音響
式加振装置を用いることで、バーナゾーンに付着した灰
の除去が容易に行えることを見いだしたことにより完成
した。音響式加振装置は、基本的には燃焼用空気の乱れ
が起振源となる。空気の流れに対して垂直方向に片端閉
のダクト(共鳴管)を設けるが、その接合部分における
渦生成で共鳴する。共鳴周波数はダクトの内部の空気の
音速とダクト長さで一義的に決まり、1/4波長の周波
数になる。周波数は、 (2×n+1)×C/4/L n:0、1、2、…の整数、 C:音速(m/s)、 L:ダクト長さ(m) で計算できる。
式加振装置を用いることで、バーナゾーンに付着した灰
の除去が容易に行えることを見いだしたことにより完成
した。音響式加振装置は、基本的には燃焼用空気の乱れ
が起振源となる。空気の流れに対して垂直方向に片端閉
のダクト(共鳴管)を設けるが、その接合部分における
渦生成で共鳴する。共鳴周波数はダクトの内部の空気の
音速とダクト長さで一義的に決まり、1/4波長の周波
数になる。周波数は、 (2×n+1)×C/4/L n:0、1、2、…の整数、 C:音速(m/s)、 L:ダクト長さ(m) で計算できる。
【0023】共鳴周波数は20Hz以下であれば、人間
の可聴域からはずれることから騒音にはならない、ま
た、このような低周波数であれば、音響を炉内へ放出し
ても、減衰が小さく直接火炉壁の付着灰に作用すること
から灰の除去に有効である。
の可聴域からはずれることから騒音にはならない、ま
た、このような低周波数であれば、音響を炉内へ放出し
ても、減衰が小さく直接火炉壁の付着灰に作用すること
から灰の除去に有効である。
【0024】また、本発明の音響式加振装置は、灰の除
去装置として従来から使用されているスートブロアと比
較して、音(圧力波)を利用することから、作用する範
囲が広く、火炉壁の広範囲にわたってスラグ付着を防止
することができる点に特徴がある。図9に、伝熱壁の表
面に付着した燃焼灰の剥離除去原理を示した。
去装置として従来から使用されているスートブロアと比
較して、音(圧力波)を利用することから、作用する範
囲が広く、火炉壁の広範囲にわたってスラグ付着を防止
することができる点に特徴がある。図9に、伝熱壁の表
面に付着した燃焼灰の剥離除去原理を示した。
【0025】音波は縦波であることから、粗密圧力波が
本発明の共鳴装置から発信される。共鳴装置はバーナの
風箱3(図11参照)に設置されるので、当該バーナ口
から圧力波が射出され、対向壁にぶつかる。図9には、
この対向壁(伝熱壁)の表面に付着した燃焼灰の剥離状
況の時間経過を番号1〜3の順序で示す。
本発明の共鳴装置から発信される。共鳴装置はバーナの
風箱3(図11参照)に設置されるので、当該バーナ口
から圧力波が射出され、対向壁にぶつかる。図9には、
この対向壁(伝熱壁)の表面に付着した燃焼灰の剥離状
況の時間経過を番号1〜3の順序で示す。
【0026】対向壁(伝熱壁)表面に付着した燃焼灰に
対して圧力波が入射すると、対向壁(伝熱壁)表面から
粒子が剥離し、浮き上がる。しかし、この状態では完全
に粒子は除去できない。浮き上がった粒子は周囲のガス
流れによって輸送され、当該対向壁(伝熱壁)から粒子
が除去される。
対して圧力波が入射すると、対向壁(伝熱壁)表面から
粒子が剥離し、浮き上がる。しかし、この状態では完全
に粒子は除去できない。浮き上がった粒子は周囲のガス
流れによって輸送され、当該対向壁(伝熱壁)から粒子
が除去される。
【0027】図9で説明したような現象から次のことが
分かる。 音波発生装置と気体の流れの相乗効果で、粒子を火炉
壁面から剥離除去できる。 もともと粒子は流れの少ない場所に付着しやすいこと
から、音波発生装置と従来のスーツブロアの併用が効果
的である。 灰が著しく火炉壁表面に付着する前から、音波を連続
もしくは間欠的に発生させて、付着防止対策を実施する
のが効果的である。
分かる。 音波発生装置と気体の流れの相乗効果で、粒子を火炉
壁面から剥離除去できる。 もともと粒子は流れの少ない場所に付着しやすいこと
から、音波発生装置と従来のスーツブロアの併用が効果
的である。 灰が著しく火炉壁表面に付着する前から、音波を連続
もしくは間欠的に発生させて、付着防止対策を実施する
のが効果的である。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を次に説明す
る。本発明は特別の加振源を必要としないで、効果的に
火炉内に付着した灰を除去する装置に関する。本発明の
適用される燃焼装置は図11の微粉炭焚きボイラ火炉の
系統図に示すものである。
る。本発明は特別の加振源を必要としないで、効果的に
火炉内に付着した灰を除去する装置に関する。本発明の
適用される燃焼装置は図11の微粉炭焚きボイラ火炉の
系統図に示すものである。
【0029】本発明におけるスラグ付着除去装置(共鳴
装置)は、図11に示すバーナ4の風箱3(燃焼用空気
をバーナ4に送るダクト)に直接取り付ける。図1は火
炉11の壁面のバーナ風箱3部分を火炉11の外部から
見た図であり、バーナ4の風箱3への当該スラグ付着除
去装置(共鳴装置)31の取り付け方を示している。通
常風箱3には火炉11の中央部分で左右に分断する分割
壁32が設けられている。このため、図1に示した例で
は共鳴装置31から発せられる音波は、共通の風箱3を
持つ2つのバーナ4部分へ供給され、さらに燃焼用の二
次空気や三次空気とともに、炉内に放出される。
装置)は、図11に示すバーナ4の風箱3(燃焼用空気
をバーナ4に送るダクト)に直接取り付ける。図1は火
炉11の壁面のバーナ風箱3部分を火炉11の外部から
見た図であり、バーナ4の風箱3への当該スラグ付着除
去装置(共鳴装置)31の取り付け方を示している。通
常風箱3には火炉11の中央部分で左右に分断する分割
壁32が設けられている。このため、図1に示した例で
は共鳴装置31から発せられる音波は、共通の風箱3を
持つ2つのバーナ4部分へ供給され、さらに燃焼用の二
次空気や三次空気とともに、炉内に放出される。
【0030】また、ブラフボディ型保炎器付きバーナ4
においては、低融点炭の燃焼時のスラグ防止対策が不可
欠であるが、特に図14などに示すバーナ4の近傍の火
炉11の火炉壁面27にスラグが付着するのを防止する
には、音波による加振が有効である。なぜならば、火炉
11の出口部分などに従来から用いられているスーツブ
ロア(蒸気や空気吹き付けで灰を除去する装置)がバー
ナ4の近傍の火炉壁面27に設置できないからである。
スーツブロアをバーナ4の近傍の火炉壁面27に設置で
きない理由はスーツブロアの耐熱性と流体吹き付けによ
って燃焼が阻害されるからである。
においては、低融点炭の燃焼時のスラグ防止対策が不可
欠であるが、特に図14などに示すバーナ4の近傍の火
炉11の火炉壁面27にスラグが付着するのを防止する
には、音波による加振が有効である。なぜならば、火炉
11の出口部分などに従来から用いられているスーツブ
ロア(蒸気や空気吹き付けで灰を除去する装置)がバー
ナ4の近傍の火炉壁面27に設置できないからである。
スーツブロアをバーナ4の近傍の火炉壁面27に設置で
きない理由はスーツブロアの耐熱性と流体吹き付けによ
って燃焼が阻害されるからである。
【0031】本発明におけるスラグ付着除去装置31の
発振周波数は該装置31の長さでほぼ決まり、共鳴周波
数を可聴領域から外すために、その長さは約4m以上に
なることから、この図1には各バーナ段の風箱3に共鳴
装置31を風箱3の高さ方向に取り付けた構造を示し
た。また、図2にはボイラ火炉11の側断面の視図(燃
焼用空気ダクト33は断面を示す)を示した。図2の左
側が缶前、右側が缶後であり、缶前後にバーナ(図示せ
ず)が対向配列される。
発振周波数は該装置31の長さでほぼ決まり、共鳴周波
数を可聴領域から外すために、その長さは約4m以上に
なることから、この図1には各バーナ段の風箱3に共鳴
装置31を風箱3の高さ方向に取り付けた構造を示し
た。また、図2にはボイラ火炉11の側断面の視図(燃
焼用空気ダクト33は断面を示す)を示した。図2の左
側が缶前、右側が缶後であり、缶前後にバーナ(図示せ
ず)が対向配列される。
【0032】図1と図2には、バーナ配列が3段対向で
あり、合計24本のバーナ4(缶前12本、缶後12
本)の配列例を示した。各段にバーナ4は4列配置され
ており、その配列のうち風箱3の中央部分を分割壁32
で左右に分けた構造とした。
あり、合計24本のバーナ4(缶前12本、缶後12
本)の配列例を示した。各段にバーナ4は4列配置され
ており、その配列のうち風箱3の中央部分を分割壁32
で左右に分けた構造とした。
【0033】このような構造の場合には、各々の風箱3
に共鳴装置31を取り付けるのが効果的である。なぜな
らば、共鳴装置31からバーナ4までの距離が長い場合
には、圧力波(音圧)が著しく減衰することによる。
に共鳴装置31を取り付けるのが効果的である。なぜな
らば、共鳴装置31からバーナ4までの距離が長い場合
には、圧力波(音圧)が著しく減衰することによる。
【0034】図3には、共鳴装置31の内部の音波振動
モード35を表し、図中破線で表した波線は音圧の程度
を示す。共鳴装置31内部の音圧は、共鳴装置31の閉
端部分で最大になり、風箱3側で最小となる。一方、圧
力の伝播速度はその逆となる。
モード35を表し、図中破線で表した波線は音圧の程度
を示す。共鳴装置31内部の音圧は、共鳴装置31の閉
端部分で最大になり、風箱3側で最小となる。一方、圧
力の伝播速度はその逆となる。
【0035】図4には、共鳴装置31と風箱3との連結
部位での音の発生機構を模式的に示した。矢印で示す燃
焼用空気流は、共鳴装置31に対して垂直方向に流れ
る。共鳴装置31の入口部分のエッジ部分31aで、共
鳴装置31内部に流れる渦が発生し、これが起振源にな
る。すなわち、共鳴装置31の駆動源(エネルギー)
は、燃焼用空気の圧力損失でまかなわれるために、基本
的には特別の加振装置を必要としない。
部位での音の発生機構を模式的に示した。矢印で示す燃
焼用空気流は、共鳴装置31に対して垂直方向に流れ
る。共鳴装置31の入口部分のエッジ部分31aで、共
鳴装置31内部に流れる渦が発生し、これが起振源にな
る。すなわち、共鳴装置31の駆動源(エネルギー)
は、燃焼用空気の圧力損失でまかなわれるために、基本
的には特別の加振装置を必要としない。
【0036】しかし、より効果的に音波を発生し、強力
な音圧を得るためには、共鳴装置31に加振装置36が
あった方が良い場合もある。図5と図6に、当該共鳴装
置31に加振装置36を取り付けた構造を示した。
な音圧を得るためには、共鳴装置31に加振装置36が
あった方が良い場合もある。図5と図6に、当該共鳴装
置31に加振装置36を取り付けた構造を示した。
【0037】図5に示す共鳴装置31は円筒形状であ
り、その端部に加振装置36を取り付けた構造である。
図6に示すものは拡大ホーン管形状の共鳴装置31の閉
端部に加振装置36を取り付けたものである。共鳴装置
31は図5に示す円筒形状よりも、図6に示すホーン状
の拡大管のほうが、より大きな音圧を得ることができ
る。
り、その端部に加振装置36を取り付けた構造である。
図6に示すものは拡大ホーン管形状の共鳴装置31の閉
端部に加振装置36を取り付けたものである。共鳴装置
31は図5に示す円筒形状よりも、図6に示すホーン状
の拡大管のほうが、より大きな音圧を得ることができ
る。
【0038】共鳴装置31を使用しない場合は図7に示
すように共鳴装置31の開口端部にしゃ断装置38を設
ける。また、加振装置36を有する共鳴装置31におい
ては、ボイラ缶前後に配置した場合、次のような不具合
点が発生する。すなわち、ボイラ缶前後で同時に振動を
発生させた場合、圧力波の位相が重なってしまうことか
ら、音圧の減衰が生じ、火炉壁面27への付着スラグ2
9(図15、図16参照)の除去が効果的に行われない
ことである。
すように共鳴装置31の開口端部にしゃ断装置38を設
ける。また、加振装置36を有する共鳴装置31におい
ては、ボイラ缶前後に配置した場合、次のような不具合
点が発生する。すなわち、ボイラ缶前後で同時に振動を
発生させた場合、圧力波の位相が重なってしまうことか
ら、音圧の減衰が生じ、火炉壁面27への付着スラグ2
9(図15、図16参照)の除去が効果的に行われない
ことである。
【0039】図8により、この音圧減衰現象について説
明する。ボイラ缶前から発せられた圧力波とボイラ缶後
から発せられた圧力波が、ボイラ火炉壁面27で逆位相
になる場合には、相互の圧力が相殺されてゼロになって
しまうことから、付着スラグ29などの除去に寄与しな
い。したがって、ボイラ水壁面27の圧力振幅を計測し
て、最も振幅が大きくなるようにボイラ缶前と缶後の振
幅に位相をかけるようにすることが好ましい。
明する。ボイラ缶前から発せられた圧力波とボイラ缶後
から発せられた圧力波が、ボイラ火炉壁面27で逆位相
になる場合には、相互の圧力が相殺されてゼロになって
しまうことから、付着スラグ29などの除去に寄与しな
い。したがって、ボイラ水壁面27の圧力振幅を計測し
て、最も振幅が大きくなるようにボイラ缶前と缶後の振
幅に位相をかけるようにすることが好ましい。
【0040】図10に缶前と缶後の振幅を最大にする装
置を示した。このシステムの構成は、缶前後に設けられ
た加振装置36と該加振装置36に振動をアンプ37を
介して発信する発信機39と各々の位相を制御する位相
制御装置40、さらに、火炉壁表面27の圧力振幅を計
測するセンサ41と該センサ41からの圧力振幅を電圧
に変換するアンプ43、これをディジタル信号に変換す
るA/Dコンバータ44および最大振幅を計算するCP
U45からなる。CPU45は火炉壁の壁面圧力が最大
になる位相を計算して、位相差値を位相制御装置40に
与えるものであり、図10に示す装置を用いてボイラ火
炉壁面27における効果的な灰除去が可能となる。
置を示した。このシステムの構成は、缶前後に設けられ
た加振装置36と該加振装置36に振動をアンプ37を
介して発信する発信機39と各々の位相を制御する位相
制御装置40、さらに、火炉壁表面27の圧力振幅を計
測するセンサ41と該センサ41からの圧力振幅を電圧
に変換するアンプ43、これをディジタル信号に変換す
るA/Dコンバータ44および最大振幅を計算するCP
U45からなる。CPU45は火炉壁の壁面圧力が最大
になる位相を計算して、位相差値を位相制御装置40に
与えるものであり、図10に示す装置を用いてボイラ火
炉壁面27における効果的な灰除去が可能となる。
【0041】
【発明の効果】本発明になるボイラ火炉スラグ付着除去
装置によれば、通常の微粉炭バーナで成し得なかったバ
ーナ部での超低NOx化が内部保炎器焼損、スラグ付着
なしに可能となり、脱硝装置におけるアンモニア消費量
を削減できる。
装置によれば、通常の微粉炭バーナで成し得なかったバ
ーナ部での超低NOx化が内部保炎器焼損、スラグ付着
なしに可能となり、脱硝装置におけるアンモニア消費量
を削減できる。
【図1】 本発明の一実施例のボイラ火炉スラグ付着除
去装置の火炉取り付け図(缶前配置図)である。
去装置の火炉取り付け図(缶前配置図)である。
【図2】 図1の火炉側面図である。
【図3】 本発明の一実施例の共鳴装置音波振動モード
を表す図である。
を表す図である。
【図4】 図3の共鳴装置入口部分での起振源発生状況
を示す拡大図である。
を示す拡大図である。
【図5】 本発明の一実施例の共鳴装置に加振装置を加
えた図である。
えた図である。
【図6】 本発明の一実施例の共鳴装置に加振装置を加
えた図である。
えた図である。
【図7】 本発明の一実施例の流路遮蔽装置を有する共
鳴装置の図である。
鳴装置の図である。
【図8】 本発明の一実施例の共鳴装置のボイラ缶前後
での圧力振幅の相互作用を説明する図である。
での圧力振幅の相互作用を説明する図である。
【図9】 本発明の共鳴装置による燃焼灰の付着剥離現
象を説明する図である。
象を説明する図である。
【図10】 本発明の一実施例のボイラ火炉の缶前と缶
後に加振装置を有するスラグ除去装置を取り付けた場
合、各々の加振装置の位相制御装置を示す図である。
後に加振装置を有するスラグ除去装置を取り付けた場
合、各々の加振装置の位相制御装置を示す図である。
【図11】 本発明が適用される石炭焚きボイラ概略系
統図である。
統図である。
【図12】 石炭焚きボイラバーナの断面図である。
【図13】 石炭焚きボイラバーナの断面図である。
【図14】 本発明が適用される石炭焚きボイラ火炉内
から見た微粉炭バーナ鳥かん図である。
から見た微粉炭バーナ鳥かん図である。
【図15】 石炭焚きボイラ火炉内から見た微粉炭バー
ナ回りのスラグ付着状況を表す鳥かん図である。
ナ回りのスラグ付着状況を表す鳥かん図である。
【図16】 従来型の石炭焚きボイラのバーナの微粉炭
バーナ出口部分における、燃焼灰(スラグ)付着状況を
表す断面図である。
バーナ出口部分における、燃焼灰(スラグ)付着状況を
表す断面図である。
1 石炭バンカ 2 ミル 3 バーナの風箱 4 バーナの風箱 5 PAF 6 熱交換器 8 FDF 10 GRF 11 火炉 12 起動用バー
ナ 13 ベンチュリー 14 保炎器 15 一次空気と微粉炭の混合 16 一次空気流
路 20 三次空気流路 22 二次空気エ
アレジスタ 23 三次空気エアレジスタ 25 二次空気 26 三次空気 27 火炉の内壁
面 29 付着スラグ 31 スラグ付着
除去装置(共鳴装置) 32 分割壁 33 燃焼用空気
ダクト 35 音波振動モード 36 加振装置 38 しゃ断装置 39 発信機 40 位相制御装置 41 火炉壁表面
圧力振幅計測センサ 43 圧力振幅電圧変換アンプ 44 A/Dコン
バータ 45 最大振幅を計算するCPU
ナ 13 ベンチュリー 14 保炎器 15 一次空気と微粉炭の混合 16 一次空気流
路 20 三次空気流路 22 二次空気エ
アレジスタ 23 三次空気エアレジスタ 25 二次空気 26 三次空気 27 火炉の内壁
面 29 付着スラグ 31 スラグ付着
除去装置(共鳴装置) 32 分割壁 33 燃焼用空気
ダクト 35 音波振動モード 36 加振装置 38 しゃ断装置 39 発信機 40 位相制御装置 41 火炉壁表面
圧力振幅計測センサ 43 圧力振幅電圧変換アンプ 44 A/Dコン
バータ 45 最大振幅を計算するCPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廻 信康 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内
Claims (10)
- 【請求項1】 石炭等の固体燃料を用いるバーナの燃料
噴出口近傍に燃焼用空気流に共鳴する振動を起こさせて
壁面にスラグが付着することを防止する燃焼装置のスラ
グ付着除去装置。 - 【請求項2】 石炭等の固体燃料を空気等の圧縮性流体
を用いてバーナへ搬送し、燃焼用空気を多段でバーナへ
供給する燃焼装置において、燃焼用空気供給ダクトの一
部分に、片端閉のダクトである共鳴装置を1本以上、燃
焼用空気の流れ方向に対してその長手方向が垂直になる
ように設置することを特徴とする燃焼装置のスラグ付着
除去装置。 - 【請求項3】 共鳴周波数が可聴領域の下限である20
Hz以下になるように共鳴装置の片端閉ダクト長を4m
以上にすることを特徴とする請求項2記載の燃焼装置の
スラグ付着除去装置。 - 【請求項4】 共鳴装置の片端閉ダクトと燃焼用空気ダ
クトとの接合部分に、可動構造の入口遮蔽板を設けるこ
とを特徴とする請求項2または3記載の燃焼装置のスラ
グ付着除去装置。 - 【請求項5】 入口遮蔽板を自動操作もしくは遠隔操作
で開閉できる手段を設けたことを特徴とする請求項2な
いし4のいずれかに記載の燃焼装置のスラグ付着除去装
置。 - 【請求項6】 共鳴装置の片端閉ダクトの閉側に加振装
置を取り付けたことを特徴とする請求項2ないし5のい
ずれかに記載の燃焼装置のスラグ付着除去装置。 - 【請求項7】 燃焼装置の前壁側に取り付けた加振装置
と、後壁側に取り付けた加振装置の振幅の位相を調整す
る位相調整装置を設けたことを特徴とする請求項6記載
の燃焼装置の付着除去装置。 - 【請求項8】 燃焼装置内に圧力センサを取り付け、燃
焼装置壁面の圧力が最大になるように位相調整装置を制
御する請求項2ないし7のいずれ記載の燃焼装置のスラ
グ付着除去装置。 - 【請求項9】 請求項1ないし8記載のいずれかのスラ
グ付着除去装置を備えたことを特徴とする燃焼装置。 - 【請求項10】 燃焼装置が石炭焚きボイラ火炉である
ことを特徴とする請求項9記載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25635995A JPH09101015A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 燃焼装置とそのスラグ付着除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25635995A JPH09101015A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 燃焼装置とそのスラグ付着除去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09101015A true JPH09101015A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17291591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25635995A Pending JPH09101015A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 燃焼装置とそのスラグ付着除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09101015A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012114370A1 (ja) * | 2011-02-22 | 2012-08-30 | バブコック日立株式会社 | 燃焼装置 |
-
1995
- 1995-10-03 JP JP25635995A patent/JPH09101015A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012114370A1 (ja) * | 2011-02-22 | 2012-08-30 | バブコック日立株式会社 | 燃焼装置 |
JPWO2012114370A1 (ja) * | 2011-02-22 | 2014-07-07 | バブコック日立株式会社 | 燃焼装置 |
JP5743115B2 (ja) * | 2011-02-22 | 2015-07-01 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 燃焼装置 |
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