JPH0899031A - 回転機器の軸封部分における重合防止方法 - Google Patents

回転機器の軸封部分における重合防止方法

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JPH0899031A
JPH0899031A JP25927794A JP25927794A JPH0899031A JP H0899031 A JPH0899031 A JP H0899031A JP 25927794 A JP25927794 A JP 25927794A JP 25927794 A JP25927794 A JP 25927794A JP H0899031 A JPH0899031 A JP H0899031A
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JP
Japan
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liquid
polymerizable liquid
shaft
polymerization
rotating device
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Application number
JP25927794A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Tsukishiro
利彦 築城
Soichi Nomura
聡一 野村
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、重合性液体を取り扱う回転機器の
軸封部分における重合を防止し回転機器による重合性液
体の取り扱い時における問題点を解消する方法を提供す
る。 【構成】 回転機器の軸封部分の冷却液として重合性液
体の製造原料、反応溶媒または製造時の副生成物である
非重合性液体を用いる。 【効果】 重合性液体の品質を低下させることなく、回
転機器内での重合が防止され、ポンプの破損や操業の停
止といったトラブルの発生を抑えることができ、重合性
液体の製造および使用等において工業的に有利な取り扱
い方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル酸、メタクリ
ル酸(以下(メタ)アクリル酸という)、(メタ)アクリル酸
エステル等の重合性液体を取り扱う回転機器の軸封部分
における重合防止方法に関するものである。さらに具体
的には、重合性液体を取り扱う回転機器の軸封部分の冷
却液(以下注入液ともいう)として、当該重合性液体の
製造原料、反応溶媒または製造時の副生成物である非重
合性液体を使用して、回転機の軸封部分における重合を
防止する、工業的に有利な重合性液体の取扱方法に関す
るものであり、こられの重合性液体を製造および取り扱
う化学業界他で広く利用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】重合性液体は、製造工程、貯蔵もしくは
輸送中に、熱、光、その他の要因により重合し、しばし
ばトラブルが発生することが知られている。それらのト
ラブルの発生防止、すなわち、重合性液体の重合防止方
法としては、フェノチアジン等の芳香族アミン類やハイ
ドロキノン及びその誘導体等のフェノール類化合物等の
重合防止剤の添加や酸素含有ガスとの接触が有効である
ことが知られており、且つ広く採用されている方法であ
る。一方、重合性液体を取り扱う機器には、ポンプや攪
拌機等の回転機器があり、これらの機器においては、そ
の軸封部分の冷却や潤滑のために、取り扱われる液体そ
のものが冷却液として使用されているが、冷却液として
使用された重合性液体は、しばしば、モーターやベアリ
ング等の発熱により重合して、軸封部分において回転を
阻害し、ポンプの破損や操業の停止といった重大なトラ
ブルを発生させてきた。さらに、重合性液体が腐食性液
体である場合には、軸封部分の腐食により、腐食性液体
が外部に漏洩するという問題も発生させる。したがっ
て、重合性液体、特に減圧下の重合性液体を取り扱う機
器において、ポンプや攪拌機等の回転機器の軸封部分の
冷却や潤滑のために、取り扱われる重合性液体そのもの
を冷却液とすることなく、すなわち、軸封部分での重合
性液体の重合を防止し、且つ、重合性液体の品質を低下
させない方法が強く求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】重合性液体の重合防止
方法としての、フェノチアジン等の芳香族アミン類やハ
イドロキノン及びその誘導体等のフェノール類化合物等
の重合防止剤の添加や酸素含有ガスとの接触は有効であ
り、重合性液体の製造工程及び取り扱いの際に一般的に
これら重合防止剤は10〜50000ppm 使用され十分
な効果をあげている。しかしながら、重合性液体をを取
り扱う機器において、ポンプや攪拌機等の回転機器の軸
封部分の冷却や潤滑のために、当該重合性液体そのもの
を冷却液(注入液)としなければならない場合において
は、単純に重合防止剤を添加又は増量しただけでは、該
重合性液体の重合を完全には防止できず、しばしば、該
重合性液体が重合して、軸封部分において回転を阻害
し、ポンプの破損や操業の停止といった重大なトラブル
を発生させてきている。さらに、重合を完全に防止しよ
うとして、重合防止剤を多量添加することは、重合性液
体の製品価値を低下させることになるため、採用し難い
方法である。これらのトラブルは、特に重合性液体を減
圧下に取り扱う際によりしばしば発生し、蒸留等の操作
を困難にしている。本発明者等は、以上の様な重合性液
体を取り扱う際に、回転機器において発生する問題点を
解消すべく種々検討したのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解消するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完
成するに至ったのである。すなわち、本発明は重合性液
体を取り扱う回転機器の軸封部分の冷却液として当該重
合性液体の製造原料、反応溶媒または製造時の副生成物
である非重合性液体を用いることを特徴とする回転機器
の軸封部分における重合防止方法に関するものである。
【0005】以下に本発明をさらに詳しく説明する。本
発明における重合性液体としては、多岐にわたるものが
適用され、その具体例を挙げれば、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2-
エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸ならびにそのアル
キルエステルもしくはシクロアルキルエステル、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ
(メタ)アクリレート等の多官能の(メタ)アクリレート等
のビニル系不飽和化合物等である。本発明における回転
機器としては、ポンプ及び攪拌機を代表的なものとして
挙げることができ、それらの軸封部分とは、回転軸の密
封部分(気密維持構造部)において冷却液を使用する型
式のものが挙げられ、広く採用されているものが挙げら
れる。より具体的には、注液用ダブルパッキング、注液
用ダブルグランド、メカニカルシールによるダブル封液
と補助注液の併用型(ポンプ その設備設計・運転・保
守:日本機械学会 水力学・水力機械部門委員会編、丸
善株式会社出版)等が挙げられるがこれらによって本発
明の回転機器と軸封部分が限定されるものではない。本
発明で用いられる当該重合性液体の製造原料、反応溶媒
または製造時の副生成物である非重合性液体としては、
製造に使用される原料アルコールゆ共沸剤等の重合性の
ない製造原料、もしくは製造時に副生成する水や高沸点
成分等の重合性のない副生成物等が挙げられる。使用さ
れるべきそれらの非重合性液体としては、軸封部分での
シール性が良好な場合(注入液が取扱い液へ漏れ込まな
い場合)は、取扱い液への注入液の混入が生ぜす、取扱
い液の品質を低下させる恐れがないので、格別に選択す
る必要はないが、一般的に、軸封部分は摩耗により漏れ
込みが懸念されるので、その様な場合は、重合性液体の
品質を低下させない、次工程以降に影響を及ぼさない或
いは次工程以降、例えば蒸留工程等で分離除去されるも
のを選択して使用するのが好ましい。また、製造原料お
よび副生成物を冷却して、モーターやベアリング等のポ
ンプ内部で発生する熱をより有効に除去するのは好まし
い方法である。
【0006】
【作用】本発明では、重合性液体を取り扱うポンプや攪
拌機等の回転機器の軸封部分の冷却液として、当該重合
性液体の製造原料、反応溶媒または製造時の副生成物で
ある非重合性液体を用いることにより、回転機器の軸封
部分での該重合性液体の重合を防止し、ポンプの破損や
操業の停止といったトラブルの発生を抑えることがで
き、冷却液に選択の幅があり、非腐食性液体を選択する
ことが可能で、軸封部分からの腐食性液体の漏洩による
トラブルも抑えることができるのである。
【0007】
【実施例】以下に、本発明について実施例および比較例
を挙げて詳細に説明する。 実施例1 アクリル酸90重量%、水5重量%、重合防止剤として
ハイドロキノンモノメチルエーテル2000ppm を含む
温度100±3℃、圧力90±3Torrの粗アクリル酸
の精留塔塔底液の加熱器への循環用のポンプとして、二
重のメカニカルシールによる封液および注入液を使用す
る軸封構造をもつボリュートポンプを使用し、注入液に
は水を使用した所、トラブルもなく、1年間問題なく運
転ができた。
【0008】実施例2 アクリル酸メチル20重量%、アクリル酸10重量%、
メタノール5重量%、水5重量%、その他各種成分60
重量%、重合防止剤としてハイドロキノンモノメチルエ
ーテル1500ppm を含む粗アクリル酸メチルの反応液
(温度110±5℃、圧力760±5Torr)の反応液
加熱器への循環用のポンプとして、二重のメカニカルシ
ールによる封液および注入液を使用する軸封構造をもつ
ボリュートポンプを使用し、注入液には5℃まで冷却し
たメタノールを使用した所、トラブルもなく、1年間問
題なく運転ができた。
【0009】実施例3 アクリル酸90重量%、水5重量%、重合防止剤として
ハイドロキノンモノメチルエーテル2000ppm を含む
粗アクリル酸(温度30±10℃r)を貯蔵する製造工程
中間品貯蔵タンクの攪拌機として、二重のメカニカルシ
ールによる封液および注入液を使用する軸封構造をもつ
攪拌機を使用して、注入液には水を使用した所、2年間
以上トラブルもなく、順調な運転ができた。
【0010】比較例1 実施例1と同様の箇所に、同型のボリュートポンプを使
用し、注入液としては精留塔塔底液そのものを使用した
所、数時間後にポンプ内の重合トラブルにより、運転を
停止した。
【0011】比較例2 実施例2と同様の箇所に、同型のボリュートポンプを使
用し、注入液としては反応液そのものを使用した所、数
時間後にポンプ内の重合および腐蝕トラブルにより、運
転を停止した。
【0012】比較例3 実施例3と同様の箇所に、同型の攪拌機を使用し、注入
液としては、粗アクリル酸そのものを使用した所、2週
間後にポンプ内の重合および腐蝕トラブルにより、運転
を停止した。
【0013】
【発明の効果】重合性液体を取り扱うポンプや攪拌機等
の回転機器の軸封部分の冷却液として、当該重合性液体
の製造原料、反応溶媒または製造時の副生成物である非
重合性液体を用いることにより、重合性液体の品質を低
下させることなく、回転機器内での重合が防止され、ポ
ンプの破損や操業の停止といったトラブルの発生を抑え
ることができ、さらには腐食性液体の軸封部分からの漏
洩によるトラブルも解消させることがだき、重合性液体
の製造および使用等において工業的に有利な取り扱い方
法を提供できるものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性液体を取り扱う回転機器の軸封部
    分の冷却液として当該重合性液体の製造原料、反応溶媒
    または製造時の副生成物である非重合性液体を用いるこ
    とを特徴とする回転機器の軸封部分における重合防止方
    法。
  2. 【請求項2】 重合性液体がアクリル酸、メタクリル酸
    またはそれらのエステルであり、当該重合性液体の製造
    原料、反応溶媒または製造時の副生成物が、アルコール
    または水であることを特徴とする請求項1の回転機器の
    軸封部分における重合防止方法。
  3. 【請求項3】 回転機器がポンプであることを特徴とす
    る請求項1の回転機器の軸封部分における重合防止方
    法。
  4. 【請求項4】 回転機器が攪拌機であることを特徴とす
    る請求項1の回転機器の軸封部分における重合防止方
    法。
JP25927794A 1994-09-29 1994-09-29 回転機器の軸封部分における重合防止方法 Pending JPH0899031A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044401A1 (fr) * 2001-11-22 2003-05-30 Mitsubishi Chemical Corporation Procede et dispositif d'alimentation de liquide de polymerisation
JP2012016886A (ja) * 2010-07-08 2012-01-26 Sumitomo Chemical Co Ltd 脱揮押出機、並びに、それを用いた重合体組成物の脱揮押出方法及びメタクリル系重合体の製造方法

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US7413615B2 (en) 2001-11-22 2008-08-19 Mitsubishi Chemical Corporation Method of transferring polymerizable liquid and apparatus for transfer
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