JPH0898407A - 直列コンデンサの制御装置 - Google Patents

直列コンデンサの制御装置

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JPH0898407A
JPH0898407A JP6330272A JP33027294A JPH0898407A JP H0898407 A JPH0898407 A JP H0898407A JP 6330272 A JP6330272 A JP 6330272A JP 33027294 A JP33027294 A JP 33027294A JP H0898407 A JPH0898407 A JP H0898407A
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JP
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shaft
series capacitor
vibration component
torsional vibration
signal
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JP6330272A
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English (en)
Inventor
Chikushi Hara
築志 原
Akihisa Takei
明久 武井
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Kenichi Tanomura
顕一 田能村
Kaoru Koyanagi
薫 小柳
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Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直列コンデンサの制御装置において、SSR
の発生条件を避け、あるいは軸ねじれ振動成分の拡大を
防止または抑制しつつ、電力動揺を速やかに抑制する。 【構成】 系統から電気量を入力して、電力動揺を抑制
するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿入数を
求める電力動揺抑制制御手段8と、前記電力動揺抑制制
御手段からの制御信号を入力として、低周波共振現象が
発生し、拡大すると推定される直列コンデンサの挿入段
数を避けるように制御信号を加工する軸ねじれ共振回避
手段10と、前記軸ねじれ共振回避手段の出力信号を基
にしてスイッチの投入または開放の信号を作成し、複数
個のスイッチへ信号を出力するスイッチ投入または開放
信号作成及び出力手段9とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の送電線に直
列に複数台接続される、コンデンサとコンデンサに並列
に接続されたスイッチとから成る直列コンデンサの、ス
イッチの投入又は開放を行う制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統の運用において安定な電力供給
を行うための一方策として、長距離送電線に直列にコン
デンサを接続する方法がある。これは、コンデンサを送
電線に直列に接続することにより、送電線の誘導性リア
クタンスを等価的に減少させて、系統の安定化をはかる
もので、海外では広く適用されている。国内では関西電
力の大黒部幹線に適用されている。
【0003】適用されている直列コンデンサのほとんど
は、コンデンサ保護の観点から、系統に大外乱が発生し
過電流が流れた場合に、コンデンサを短絡する機能(バ
イパススイッチ、保護ギャップ等)は設けられている
が、大外乱により発生する電力潮流の変動を抑制するた
めのコンデンサの挿入又は短絡を能動的に行う制御装置
は設けられていない。
【0004】最近になり、複数台の直列コンデンサの挿
入又は短絡を能動的に行うことにより電力潮流の変動を
抑制し、系統の安定化効果を高めようとする制御装置が
考えられ、国内外で検討されている。図44に従来の直
列コンデンサの制御装置を示す。同図において、1は電
力系統、2は同期発電機4と電力系統1を、n台の直列
コンデンサ3を介して接続する送電線、6は同期発電機
4とタービン5を連結する回転軸である。7は電力動揺
抑制制御手段8とスイッチ投入/開放信号作成及び出力
手段9から構成される直列コンデンサの制御装置であ
る。
【0005】従来の直列コンデンサの制御装置7は、送
電電力潮流あるいは発電機角速度偏差などの電気量を検
出し、電力動揺抑制制御手段8で電力潮流の変動を抑制
するように直列コンデンサの挿入段数を算出し、複数台
の直列コンデンサの挿入又は短絡を行うための制御信号
をスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段9にて作成
し、出力する装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、直列コンデン
サが適用される電力系統では、コンデンサリアクタンス
Xc、系統線路リアクタンスXe及び同期発電機初期過
渡リアクタンスXd″などの値により決まる過渡振動成
分、
【数1】 が発生し、同期発電機の回転子励磁巻線回路やダンパー
巻線回路に、定格周波数foに対するすべり周波数成分
fo±feの脈動電流が誘起される。
【0007】通常の場合、このような過渡電流成分は電
力系統の抵抗等によって減衰するため、異常現象は発生
しない。しかし、最近の超高圧送電系統においてはその
抵抗値が小さいため、コンデンサの容量が大きいと1度
発生したこの過渡振動成分は減衰せず、逆に発散してし
まう。このような不安定現象は一般に自己励磁現象と呼
ばれ、それには次のような2つの型があることが知られ
ている。
【0008】即ち、1つは電力系統と同期発電機電気回
路のみが関与するところの不安定現象で、誘導発電機効
果と呼ばれるものである。もう1つは電力系統と同期発
電機電気回路に加えて、タービン発電機回転軸系との共
振を含む不安定現象で、軸ねじれ振動が関与する低周波
共振現象(以下、SSRと称する)と呼ばれるものであ
る。
【0009】ここで後者のSSRは次のようにして発生
するものである。基本周波数foの系統に擾乱が発生
し、同期発電機電気回路にコンデンサ容量などにより決
まる周波数feの過渡振動電流成分が重畳して流れる
と、同期発電機回転子回路にはすべり周波数fs=fo
±feの電流が誘起される。これが空隙磁束に作用し
て、周波数fsで脈動する電気的トルクが発生する。
【0010】そして、この脈動周波数fsと発電機ター
ビン回転軸系のねじれの固有振動周波数の一つfmとが
非常に接近した場合、この電気トルクにより軸ねじれ振
動が助長される。また逆に、この軸ねじれ振動は同期発
電機電機子回路に周波数feの起電圧を誘起することに
なり、放置しておくとこれら電気系と軸系との間の正帰
還結合によって発散性の不安定現象に至る。これがSS
Rである。
【0011】直列コンデンサの制御は、電力動揺に合わ
せて、これを抑制するようにスイッチの投入又は開放に
より直列コンデンサの挿入段数を変化させるものである
が、挿入段数の変化は、上述した過渡振動電流成分を発
生させる擾乱となり得る。この時、直列コンデンサの挿
入段数がSSRの発生条件を満たしているとSSRが発
生し、場合によっては振動発散現象に至る恐れがある。
又、このような軸ねじれ振動が長時間継続すると、ター
ビン発電機回転軸の疲労を増加させる原因となり、回転
軸の寿命を低減させることになる。
【0012】本発明は上記事情を鑑みてなされたもので
あり、SSRの発生条件を避け、あるいは、軸ねじれ振
動成分の拡大を防止又は抑制しつつ、電力動揺を速やか
に抑制することの可能な直列コンデンサの制御装置を提
供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係わ直列コンデンサの制御装置は、図1の構成図に示さ
れるように、同期発電機と少なくとも1台のタービン、
及びこれらを連結する回転軸により構成されるタービン
発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデ
ンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発生す
る軸ねじれ共振振動現象に関して、系統からの電気量を
入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出し、直
列コンデンサの挿入数を求める電力動揺抑制制御手段
と、前記電力動揺抑制制御手段からの制御信号を入力と
して、低周波共振現象が発生し、拡大すると推定される
直列コンデンサの挿入段数を避けるように制御信号を加
工する軸ねじれ共振回避手段と、前記軸ねじれ共振回避
手段の出力信号を基にしてスイッチの投入又は開放の信
号を作成し、複数個のスイッチへ信号を出力するスイッ
チ投入又は開放信号作成及び出力手段とを備えた。
【0014】本発明の[請求項2]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図2の構成図に示されるように、同期
発電機と少なくとも1台のタービン、及びこれらを連結
する回転軸により構成されるタービン発電機回転軸系の
軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデンサとタービン発
電機回転軸系の相互作用により発生する軸ねじれ共振振
動現象に関して、系統からの電気量を入力して電力動揺
を抑制するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿
入数を求める電力動揺抑制制御手段と、前記直列コンデ
ンサとタービン発電機回転軸系の相互作用による軸ねじ
れ共振振動現象の軸ねじれ振動成分を検出するために必
要な電圧、電流からなる電気的諸量又は角速度、軸伝達
トルクからなる機械的諸量を入力とし、当該入力信号に
含まれる軸ねじれ振動成分を検出する軸ねじれ振動成分
検出手段と、前記軸ねじれ振動成分検出手段の出力信号
を入力として、直列コンデンサの現時点の挿入段数から
増加又は減少する段数を算出する直列コンデンサ挿入段
数増減手段と、前記電力動揺抑制制御手段の出力と直列
コンデンサ挿入段数増減手段との出力を加算して入力
し、複数個のスイッチへ信号を出力するスイッチ投入又
は開放信号作成及び出力手段とを備えた。
【0015】本発明の[請求項3]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図3の構成図に示されるように[請求
項2]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力を、
電力系統内又は送電線又は発電機の瞬時有効電力潮流と
した。
【0016】本発明の[請求項4]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図4の構成図に示されるように[請求
項2]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力を、
タービン発電機の角速度とした。
【0017】本発明の[請求項5]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図5の構成図に示されるように[請求
項2]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力を、
タービン発電機の軸伝達トルクとした。
【0018】本発明の[請求項6]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図6の構成図に示されるように、同期
発電機と少なくとも1台のタービン、及びこれらを連結
する回転軸により構成されるタービン発電機回転軸系の
軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデンサとタービン発
電機回転軸系の相互作用により発生する軸ねじれ共振振
動現象に関して、系統から電気量を入力して電力動揺を
抑制するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿入
数を求める電力動揺抑制制御手段と、タービン発電機の
角速度を入力とし、当該入力信号に含まれる軸ねじれ振
動成分を検出する軸ねじれ振動成分検出手段と、前記軸
ねじれ振動成分検出手段の出力信号を入力とし、タービ
ン発電機の特定の軸ねじれ振動成分を抽出する特定軸ね
じれ振動成分抽出手段と、前記特定軸ねじれ振動成分抽
出手段の出力信号を入力として、直列コンデンサの現時
点の挿入段数から増加又は減少する段数を算出する直列
コンデンサ挿入段数増減手段と、前記電力動揺抑制制御
手段の出力と直列コンデンサ挿入段数増減手段との出力
を入力し、複数個のスイッチへ信号を出力するスイッチ
投入又は開放信号作成及び出力手段とを備えた。
【0019】本発明の[請求項7]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図7の構成図に示されるように[請求
項6]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力を、
タービン発電機の軸伝達トルクとした。
【0020】本発明の[請求項8]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図8の構成図に示されるように、同期
発電機と少なくとも1台のタービン、及びこれらを連結
する回転軸により構成されるタービン発電機回転軸系の
軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデンサとタービン発
電機回転軸系の相互作用により発生する軸ねじれ共振振
動現象に関して、系統から電気量を入力して電力動揺を
抑制するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿入
量を求める電力動揺抑制制御手段と、軸ねじれ振動成分
を算出するために必要な電気的諸量又は機械的諸量を入
力とし、当該入力信号に含まれる軸ねじれ振動成分を検
出する軸ねじれ振動成分検出手段と、前記軸ねじれ振動
成分検出手段の出力信号を入力として、タービン発電機
回転軸系の軸ねじれ振動を抑制するための直列コンデン
サの制御信号を出力する軸ねじれ振動抑制制御手段と、
前記軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号と電力動揺抑
制制御手段の出力信号を入力とし、これら2つの信号か
ら直列コンデンサの制御信号として使用するものを選択
する制御信号選択手段と、前記制御信号選択手段の出力
を入力し、複数個のスイッチへ信号を出力するスイッチ
投入又は開放信号作成及び出力手段とを備えた。
【0021】本発明の[請求項9]に係る直列コンデン
サの制御装置は、図9の構成図に示されるように[請求
項8]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力を、
電力系統内又は送電線又は発電機の瞬時有効電力潮流と
した。
【0022】本発明の[請求項10]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図10の構成図に示されるように[請
求項8]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
を、タービン発電機の角速度とした。
【0023】本発明の[請求項11]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図11の構成図に示されるように[請
求項8]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
を、タービン発電機の軸伝達トルクとした。
【0024】本発明の[請求項12]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図12の構成図に示されるように、同
期発電機と少なくとも1台のタービン、及びこれらを連
結する回転軸により構成されるタービン発電機回転軸系
の軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデンサとタービン
発電機回転軸系の相互作用により発生する軸ねじれ共振
振動現象に関して、系統から電気量を入力して電力動揺
を抑制するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿
入量を求める電力動揺抑制制御手段と、軸ねじれ振動成
分を算出するために必要なタービン発電機の角速度を入
力とし、当該入力信号に含まれる軸ねじれ振動成分を検
出する軸ねじれ振動成分検出手段と、前記軸ねじれ振動
成分検出手段の出力信号を入力として、タービン発電機
回転軸系の軸ねじれ振動を抑制するための直列コンデン
サの制御信号を出力する特定軸ねじれ振動抑制制御手段
と、前記特定軸ねじれ振動抑制制御手段の出力を入力と
して、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制す
るための直列コンデンサの制御信号を出力する軸ねじれ
振動抑制制御手段と、前記軸ねじれ振動抑制制御手段の
出力信号と電力動揺抑制制御手段の出力信号を入力と
し、これら2つの信号から直列コンデンサの制御信号と
して使用するものを選択する制御信号選択手段と、前記
制御信号選択手段の出力を入力し、複数個のスイッチへ
信号を出力するスイッチ投入又は開放信号作成及び出力
手段とを備えた。
【0025】本発明の[請求項13]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図13の構成図に示されるように[請
求項12]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
を、タービン発電機の軸伝達トルクとした。
【0026】本発明の[請求項14]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図14の構成図に示されるように、同
期発電機と少なくとも1台のタービン、及びこれらを連
結する回転軸により構成されるタービン発電機回転軸系
の軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデンサとタービン
発電機回転軸系の相互作用により発生する軸ねじれ共振
振動現象に関して、系統から電気量を入力して電力動揺
を抑制するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿
入量を求める電力動揺抑制制御手段と、軸ねじれ振動成
分を算出するために必要な電気的諸量又は機械的諸量を
入力とし、当該入力信号に含まれる軸ねじれ振動成分を
検出する軸ねじれ振動成分検出手段と、前記軸ねじれ振
動成分検出手段の出力信号を入力として、タービン発電
機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制するための直列コンデ
ンサのスイッチ投入又は開放タイミングをはかる信号を
出力するスイッチ投入/開放タイミング算出手段と、ス
イッチ投入/開放タイミング算出手段の出力信号と電力
動揺抑制制御手段の出力信号とを入力として、軸ねじれ
振動の抑制に有効なタイミングで直列コンデンサの制御
信号を出力するタイミング照合手段と、前記タイミング
照合手段の出力を入力とし、複数個のスイッチへ信号を
出力するスイッチ投入又は開放信号作成及び出力手段と
を備えた。
【0027】本発明の[請求項15]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図15の構成図に示されるように[請
求項14]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
を、電力系統内又は送電線又は発電機の瞬時有効電力潮
流とした。
【0028】本発明の[請求項16]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図16の構成図に示されるように[請
求項14]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
を、タービン発電機の角速度とした。
【0029】本発明の[請求項17]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図17の構成図に示されるように[請
求項14]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
を、タービン発電機の軸伝達トルクとした。
【0030】本発明の[請求項18]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図18の構成図に示されるように、同
期発電機と少なくとも1台のタービン、及びこれらを連
結する回転軸により構成されるタービン発電機回転軸系
の軸ねじれ振動、又は、前記直列コンデンサとタービン
発電機回転軸系の相互作用により発生する軸ねじれ共振
振動現象に関して、系統から電気量を入力して電力動揺
を抑制するための制御量を算出し、直列コンデンサの挿
入量を求める電力動揺抑制制御手段と、軸ねじれ振動成
分を算出するために必要なタービン発電機の角速度を入
力とし、当該入力信号に含まれる軸ねじれ振動成分を検
出する軸ねじれ振動成分検出手段と、前記軸ねじれ振動
成分検出手段の出力信号を入力として、当該入力信号の
中から前記タービン発電機回転軸系により決まる特定の
固有振動周波数成分を含む軸ねじれ振動成分のみを抽出
する特定軸ねじれ振動成分抽出手段と、抽出した特定の
固有振動周波数成分を含む軸ねじれ振動成分を入力信号
とし、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制す
るための直列コンデンサの、スイッチの投入又は開放タ
イミングをはかる信号を出力するスイッチ投入/開放タ
イミング算出手段と、前記スイッチ投入/開放タイミン
グ算出手段の出力信号と、電力系統の動揺を抑制するた
めの直列コンデンサの制御信号を入力として、軸ねじれ
振動の抑制に有効なタイミングで直列コンデンサの制御
信号を出力するタイミング照合手段と、前記タイミング
照合手段の出力を入力とし、複数個のスイッチへ信号を
出力するスイッチ投入又は開放信号作成及び出力手段と
を備えた。
【0031】本発明の[請求項19]に係る直列コンデ
ンサの制御装置は、図19の構成図に示されるように[請
求項18]において、軸ねじれ振動成分検出手段の入力
は、タービン発電機の軸伝達トルクとした。
【0032】
【作用】以下に、本発明の[請求項1]に係る直列コン
デンサの制御装置の作用を図1を用いて説明する。電力
系統1から電力動揺の制御に効果のある電気量(例え
ば、有効電力潮流など)を検出し、電力動揺抑制制御手
段8に入力する。電力動揺抑制制御手段8は、電力動揺
を効果的に抑制するための制御量を算出し、制御量に対
応する直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)を求
める。軸ねじれ共振回避手段10は電力動揺抑制制御手
段8で算出した直列コンデンサの挿入段数iが、SSR
が発生し拡大すると推定される挿入段数kと一致するな
らば、当該挿入段数を避けたスイッチ投入数i′を求め
る。スイッチ投入/開放信号作成及び出力手段7は、軸
ねじれ共振回避手段10の出力信号に基づいて、S1〜
Snのスイッチ投入又は開放信号を作成し、S1〜Sn
のスイッチへ伝送する。
【0033】以下に、本発明の[請求項2]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図2を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1と同一の作用の要素に
は同一符号を付してその説明を省略する。軸ねじれ振動
成分検出手段11は、電圧、電流などの電気的諸量又は
角速度、軸伝達トルクなどの機械的諸量を入力として、
その中に含まれる軸ねじれ振動成分を検出し、それを直
列コンデンサ挿入段数増減手段12に入力する。直列コ
ンデンサ挿入段数増減手段12は、検出された軸ねじれ
振動成分の大きさが一定期間、しきい値を越えたときに
直列コンデンサの挿入段数をm段増加又はm段減少させ
る制御信号を出力する。次に電力動揺抑制制御手段8で
算出した直列コンデンサの挿入段数iに直列コンデンサ
挿入段数増減手段12で求めた増減段数±mを加えて直
列コンデンサの挿入段数i±m(0≦i±m≦n)をス
イッチ投入/開放信号作成及び出力手段9に伝達する。
【0034】以下に、本発明の[請求項3]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図3を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1と同一の作用の要素に
は同一符号を付してその説明を省略する。軸ねじれ振動
成分検出手段111は、電力系統内又は送電線又は発電
機の瞬時有効電力潮流を入力として、その中に含まれる
軸ねじれ振動成分を検出し、それを直列コンデンサ挿入
段数増減手段121に入力する。直列コンデンサ挿入段
数増減手段121は、検出された軸ねじれ振動成分の大
きさが一定期間、しきい値を越えたときに直列コンデン
サの挿入段数をm段増加又はm段減少させる制御信号を
出力する。次に電力動揺抑制制御手段8で算出した直列
コンデンサの挿入段数iに直列コンデンサ挿入段数増減
手段121で求めた増減段数±mを加えて直列コンデン
サの挿入段数i±m(0≦i±m≦n)をスイッチ投入
/開放信号作成及び出力手段9に伝達する。
【0035】以下に、本発明の[請求項4]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図4を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1と同一の作用の要素に
は同一符号を付してその説明を省略する。軸ねじれ振動
成分検出手段112は、タービン発電機の角速度を入力
として、その中に含まれる軸ねじれ振動成分を検出し、
それを直列コンデンサ挿入段数増減手段121に入力す
る。直列コンデンサ挿入段数増減手段122は、検出さ
れた軸ねじれ振動成分の大きさが一定期間、しきい値を
越えたときに直列コンデンサの挿入段数をm段増加又は
m段減少させる制御信号を出力する。次に電力動揺抑制
制御手段8で算出した直列コンデンサの挿入段数iに直
列コンデンサ挿入段数増減手段122で求めた増減段数
±mを加えて直列コンデンサの挿入段数i±m(0≦i
±m≦n)をスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段
9に伝達する。
【0036】以下に、本発明の[請求項5]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図5を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1と同一の作用の要素に
は同一符号を付してその説明を省略する。軸ねじれ振動
成分検出手段113は、タービン発電機の軸伝達トルク
を入力として、その中に含まれる軸ねじれ振動成分を検
出し、それを直列コンデンサ挿入段数増減手段123に
入力する。直列コンデンサ挿入段数増減手段123は、
検出された軸ねじれ振動成分の大きさが一定期間、しき
い値を越えたときに直列コンデンサの挿入段数をm段増
加又はm段減少させる制御信号を出力する。次に電力動
揺抑制制御手段8で算出した直列コンデンサの挿入段数
iに直列コンデンサ挿入段数増減手段123で求めた増
減段数±mを加えて直列コンデンサの挿入段数i±m
(0≦i±m≦n)をスイッチ投入/開放信号作成及び
出力手段9に伝達する。
【0037】以下に、本発明の[請求項6]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図6を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1及び図4と同一の作用
の要素には同一符号を付してその説明を省略する。特定
軸ねじれ振動成分抽出手段171は、軸ねじれ振動成分
検出手段112の出力信号を入力として、その中に含ま
れる特定の固有振動周波数に対する軸ねじれ振動成分
(以下、特定軸ねじれ振動成分と略す)を抽出し、それ
を直列コンデンサ挿入段数増減手段124に入力する。
直列コンデンサ挿入段数増減手段124は、抽出された
特定軸ねじれ振動成分の大きさが一定期間、しきい値を
越えたときに直列コンデンサの挿入段数をm段増加又は
m段減少させる制御信号を出力する。次に電力動揺抑制
制御手段8で算出した直列コンデンサの挿入段数iに直
列コンデンサ挿入段数増減手段124で求めた増減段数
±mを加えて直列コンデンサの挿入段数i±m(0≦i
±m≦n)をスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段
9に伝達する。
【0038】以下に、本発明の[請求項7]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図7を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1及び図5と同一の作用
の要素には同一符号を付してその説明を省略する。特定
軸ねじれ振動成分抽出手段172は、軸ねじれ振動成分
検出手段113の出力信号を入力として、その中に含ま
れる特定軸ねじれ振動成分を抽出し、それを直列コンデ
ンサ挿入段数増減手段125に入力する。直列コンデン
サ挿入段数増減手段125は、抽出された特定軸ねじれ
振動成分の大きさが一定期間、しきい値を越えたときに
直列コンデンサの挿入段数をm段増加又はm段減少させ
る制御信号を出力する。次に電力動揺抑制制御手段8で
算出した直列コンデンサの挿入段数iに直列コンデンサ
挿入段数増減手段125で求めた増減段数±mを加えて
直列コンデンサの挿入段数i±m(0≦i±m≦n)を
スイッチ投入/開放信号作成及び出力手段9に伝達す
る。
【0039】以下に、本発明の[請求項8]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図8を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1及び図2と同一の作用
の要素には同一符号を付してその説明を省略する。軸ね
じれ振動抑制制御手段13は、軸ねじれ振動成分検出手
段11にて検出された軸ねじれ振動成分を入力として、
タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制するため
の制御量を算出し、制御量に対応する直列コンデンサの
挿入段数j(0≦j≦n)を求める。次に制御信号選択
手段14は、電力動揺抑制制御手段8で算出した直列コ
ンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)と軸ねじれ振動抑
制制御手段13で算出した直列コンデンサの挿入段数j
(0≦j≦n)を入力とし、状況に応じて2つの入力信
号から1つを選択し、選択した直列コンデンサの挿入段
数(i又はj)をスイッチ投入/開放信号作成及び出力
手段9に伝達する。
【0040】以下に、本発明の[請求項9]に係る直列
コンデンサの制御装置の作用を図9を用いて説明する。
同図において、既に説明した図1及び図3と同一の作用
の要素には同一符号を付してその説明を省略する。軸ね
じれ振動抑制制御手段131は、軸ねじれ振動成分検出
手段111にて検出された軸ねじれ振動成分を入力とし
て、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制する
ための制御量を算出し、制御量に対応する直列コンデン
サの挿入段数j(0≦j≦n)を求める。次に制御信号
選択手段141は、電力動揺抑制制御手段8で算出した
直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)と軸ねじれ
振動抑制制御手段131で算出した直列コンデンサの挿
入段数j(0≦j≦n)を入力とし、状況に応じて2つ
の入力信号から1つを選択し、選択した直列コンデンサ
の挿入段数(i又はj)をスイッチ投入/開放信号作成
及び出力手段9に伝達する。
【0041】以下に、本発明の[請求項10]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図10を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図4と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
軸ねじれ振動抑制制御手段132は、軸ねじれ振動成分
検出手段112にて検出された軸ねじれ振動成分を入力
として、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制
するための制御量を算出し、制御量に対応する直列コン
デンサの挿入段数j(0≦j≦n)を求める。次に制御
信号選択手段142は、電力動揺抑制制御手段8で算出
した直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)と軸ね
じれ振動抑制制御手段132で算出した直列コンデンサ
の挿入段数j(0≦j≦n)を入力とし、状況に応じて
2つの入力信号から1つを選択し、選択した直列コンデ
ンサの挿入段数(i又はj)をスイッチ投入/開放信号
作成及び出力手段9に伝達する。
【0042】以下に、本発明の[請求項11]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図11を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図5と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
軸ねじれ振動抑制制御手段133は、軸ねじれ振動成分
検出手段113にて検出された軸ねじれ振動成分を入力
として、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制
するための制御量を算出し、制御量に対応する直列コン
デンサの挿入段数j(0≦j≦n)を求める。次に制御
信号選択手段143は、電力動揺抑制制御手段8で算出
した直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)と軸ね
じれ振動抑制制御手段133で算出した直列コンデンサ
の挿入段数j(0≦j≦n)を入力とし、状況に応じて
2つの入力信号から1つを選択し、選択した直列コンデ
ンサの挿入段数(i又はj)をスイッチ投入/開放信号
作成及び出力手段9に伝達する。
【0043】以下に、本発明の[請求項12]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図12を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図6と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
軸ねじれ振動抑制制御手段134は、特定軸ねじれ振動
成分抽出手段171にて抽出された特定軸ねじれ振動成
分を入力として、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振
動を抑制するための制御量を算出し、制御量に対応する
直列コンデンサの挿入段数j(0≦j≦n)を求める。
次に制御信号選択手段144は、電力動揺抑制制御手段
8で算出した直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦
n)と軸ねじれ振動抑制制御手段134で算出した直列
コンデンサの挿入段数j(0≦j≦n)を入力とし、状
況に応じて2つの入力信号から1つを選択し、選択した
直列コンデンサの挿入段数(i又はj)をスイッチ投入
/開放信号作成及び出力手段9に伝達する。
【0044】以下に、本発明の[請求項13]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図13を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図7と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
軸ねじれ振動抑制制御手段135は、特定軸ねじれ振動
成分抽出手段172にて抽出された特定軸ねじれ振動成
分を入力として、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振
動を抑制するための制御量を算出し、制御量に対応する
直列コンデンサの挿入段数j(0≦j≦n)を求める。
次に制御信号選択手段145は、電力動揺抑制制御手段
8で算出した直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦
n)と軸ねじれ振動抑制制御手段135で算出した直列
コンデンサの挿入段数j(0≦j≦n)を入力とし、状
況に応じて2つの入力信号から1つを選択し、選択した
直列コンデンサの挿入段数(i又はj)をスイッチ投入
/開放信号作成及び出力手段9に伝達する。
【0045】以下に、本発明の[請求項14]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図14を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図2と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
スイッチ投入/開放タイミング算出手段15は、軸ねじ
れ振動成分検出手段11にて検出された軸ねじれ振動成
分を入力として、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振
動を抑制するための、直列コンデンサのスイッチ投入又
は開放タイミングをはかる信号を算出する。タイミング
照合手段16は、スイッチ投入/開放タイミング算出手
段15で算出したスイッチ投入/開放のタイミング信号
と電力動揺抑制制御手段8で算出した直列コンデンサの
挿入段数i(0≦i≦n)を入力として、軸ねじれ振動
の抑制に有効なタイミングで直列コンデンサの挿入段数
iをスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段9に伝達
する。
【0046】以下に、本発明の[請求項15]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図15を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図3と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
スイッチ投入/開放タイミング算出手段151は、軸ね
じれ振動成分検出手段111にて検出された軸ねじれ振
動成分を入力として、タービン発電機回転軸系の軸ねじ
れ振動を抑制するための、直列コンデンサのスイッチ投
入又は開放タイミングをはかる信号を算出する。タイミ
ング照合手段161は、スイッチ投入/開放タイミング
算出手段151で算出したスイッチ投入/開放タイミン
グ信号と電力動揺抑制制御手段8で算出した直列コンデ
ンサの挿入段数i(0≦i≦n)を入力として、軸ねじ
れ振動の抑制に有効なタイミングで直列コンデンサの挿
入段数iをスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段9
に伝達する。
【0047】以下に、本発明の[請求項16]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図16を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図4と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
スイッチ投入/開放タイミング算出手段152は、軸ね
じれ振動成分検出手段112にて検出された軸ねじれ振
動成分を入力として、タービン発電機回転軸系の軸ねじ
れ振動を抑制するための、直列コンデンサのスイッチ投
入又は開放タイミングをはかる信号を算出する。タイミ
ング照合手段162は、スイッチ投入/開放タイミング
算出手段152で算出したスイッチ投入/開放タイミン
グ信号と電力動揺抑制制御手段8で算出した直列コンデ
ンサの挿入段数i(0≦i≦n)を入力として、軸ねじ
れ振動の抑制に有効なタイミングで直列コンデンサの挿
入段数iをスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段9
に伝達する。
【0048】以下に、本発明の[請求項17]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図17を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図5と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
スイッチ投入/開放タイミング算出手段153は、軸ね
じれ振動成分検出手段113にて検出された軸ねじれ振
動成分を入力として、タービン発電機回転軸系の軸ねじ
れ振動を抑制するための、直列コンデンサのスイッチ投
入又は開放タイミングをはかる信号を算出する。タイミ
ング照合手段163は、スイッチ投入/開放タイミング
算出手段153で算出したスイッチ投入/開放タイミン
グ信号と電力動揺抑制制御手段8で算出した直列コンデ
ンサの挿入段数i(0≦i≦n)を入力として、軸ねじ
れ振動の抑制に有効なタイミングで直列コンデンサの挿
入段数iをスイッチ投入/開放信号作成及び出力手段9
に伝達する。
【0049】以下に、本発明の[請求項18]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図18を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図6と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
スイッチ投入/開放タイミング算出手段154は、特定
軸ねじれ振動成分検出手段171にて抽出された特定軸
ねじれ振動成分を入力として、タービン発電機回転軸系
の軸ねじれ振動を抑制するための、直列コンデンサのス
イッチ投入又は開放タイミングをはかる信号を算出す
る。タイミング照合手段164は、スイッチ投入/開放
タイミング算出手段154で算出したスイッチ投入/開
放タイミング信号と電力動揺抑制制御手段8で算出した
直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)を入力とし
て、軸ねじれ振動の抑制に有効なタイミングで直列コン
デンサの挿入段数iをスイッチ投入/開放信号作成及び
出力手段9に伝達する。
【0050】以下に、本発明の[請求項19]に係る直
列コンデンサの制御装置の作用を図19を用いて説明す
る。同図において、既に説明した図1及び図7と同一の
作用の要素には同一符号を付してその説明を省略する。
スイッチ投入/開放タイミング算出手段155は、特定
軸ねじれ振動成分検出手段172にて抽出された特定軸
ねじれ振動成分を入力として、タービン発電機回転軸系
の軸ねじれ振動を抑制するための、直列コンデンサのス
イッチ投入又は開放タイミングをはかる信号を算出す
る。タイミング照合手段165は、スイッチ投入/開放
タイミング算出手段155で算出したスイッチ投入/開
放タイミング信号と電力動揺抑制制御手段8で算出した
直列コンデンサの挿入段数i(0≦i≦n)を入力とし
て、軸ねじれ振動の抑制に有効なタイミングで直列コン
デンサの挿入段数iをスイッチ投入/開放信号作成及び
出力手段9に伝達する。
【0051】
【実施例】以下、本発明の[請求項1]に係る直列コン
デンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明する。図
20は本発明の[請求項1]に係る直列コンデンサの制御
装置の構成を示す図である。同図において、7は本発明
による直列コンデンサの制御装置である。電力動揺抑制
制御手段は、直列コンデンサを通過する電力量Pfを検
出する潮流Pf検出部801、電力動揺を効果的に抑制
するための制御量を算出する電力動揺抑制制御部802
及び電力動揺抑制制御部802で算出した制御量をもと
にして直列コンデンサの挿入段数を算出する挿入段数算
出部803から構成される。
【0052】スイッチ投入/開放信号作成及び出力手段
は、スイッチS1〜Snの投入をコンデンサの端子間電
圧の零点で行うためにC1〜Cnの電圧V1〜Vnの瞬
時値を検出する電圧検出部902と電圧零点を検出する
電圧零点検出部904、スイッチの開放をスイッチを流
れる電流の零点で行うためにスイッチS1〜Snを流れ
る電流I1〜Inの瞬時値を検出する電流検出部903
と電流零点を検出する電流零点検出部905、そしてこ
れらの出力と最終的に決定された直列コンデンサ挿入段
数の信号を取り込み、実際にS1〜Snのスイッチへ与
える投入又は開放信号を作成し、出力するスイッチ投入
開放信号作成・出力部901から構成される。
【0053】軸ねじれ共振回避手段は、SSR発生が発
生すると予測される挿入段数を設定するSSR発生挿入
段数設定器10aと、前記SSR発生挿入段数設定器出
力と挿入段数算出部803で算出された挿入段数を比較
し、一致すれば+1又は−1を出力し、一致しない場合
は0を出力する挿入段数比較部10b及び挿入段数算出
部803の結果と、挿入段数比較部10bの結果を加算
する加算器10cとから構成される。
【0054】次に作用としては例えば、全体で8台の直
列コンデンサがあり、SSR発生挿入段数設定器出力が
5段の場合、挿入段数算出部803の出力が4段であれ
ば、SSR発生挿入段数設定器出力と一致しないため
に、挿入段数比較部10bは0を出力し、最終的な挿入
段数として4段がスイッチ投入開放信号作成・出力部9
01に送られる。
【0055】又、挿入段数算出部803の出力が5段で
あれば、SSR発生挿入段数設定器出力と一致するた
め、挿入段数比較部10bは+1を出力し、最終的な挿
入段数として6段がスイッチ投入開放信号作成・出力部
901に送られるため、SSR発生挿入段数を避けて制
御することができる。これにより、SSRの発生条件を
避けて、軸ねじれ振動成分の拡大を防止しつつ、電力動
揺を速やかに抑制することができる。本発明の[請求項
1]の直列コンデンサの制御装置によれば、SSR発生
が発生すると予測される挿入段数を避けることにより、
軸ねじれ振動成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速や
かに抑制することができる。
【0056】以下に、本発明の[請求項2]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図21は本発明の[請求項2]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905は図20と同等の
ものであり、同等の機能を有する。
【0057】軸ねじれ振動成分検出手段は、母線周波数
検出部11aと定常周波数成分除去部11bから構成さ
れる。又、直列コンデンサ挿入段数増減手段は、振動成
分波高値算出部12a、波高値比較部12b、カウンタ
部12c、挿入段数増減量算出部12d、基準波高値設
定器12e、整定期間設定器12f、カウンタリセット
整定期間設定器12h及びカウンタリセット判定部12
gから構成される。
【0058】したがって作用としては発電機の端子電圧
Eを入力として、母線周波数検出部11aで周波数を算
出する。次に、リセットフィルタなどで構成される定常
周波数成分除去部11bにおいて、検出された周波数成
分から定常周波数成分及び非常にゆっくりとした変化分
を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。11bで検出
された軸ねじれ振動成分は振動成分波高値算出部12a
へ送られて、振動成分の波高値が検出される。
【0059】波高値比較部12bでは、基準波高値設定
器12eで設定された基準波高値と検出された波高値と
を比較し、検出した振動成分の波高値が基準波高値を越
えた場合には1を出力し、基準波高値以下の場合には0
を出力する。カウンタ部12cは入力が1のときカウン
トアップし、その値を挿入段数増減量算出部12dへ送
る。
【0060】カウンタ部のリセットは、カウンタリセッ
ト判定部12gがカウンタの値が一定の状態にある期間
を算出し、カウンタリセット整定期間設定器12hの値
と比較して、整定期間を越えている場合は、カウンタ部
12cをリセットするための信号を出力する。
【0061】挿入段数増減算出部12dでは、カウンタ
部の出力と整定期間設定器12fの値を比較して、これ
が整定期間を越えている場合には、現在の直列コンデン
サの挿入段数は軸ねじれ振動を拡大する条件にあると判
断し、挿入段数を1段増加又は1段減少させるために、
+1又は−1の信号を出力する。
【0062】挿入段数算出部803の出力と挿入段数増
減量算出部12dの出力を加算することで、現状の挿入
段数が増減し、SSR発生条件を避けるように制御され
る。これにより、SSR発生挿入段数が未知であって
も、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の拡
大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することがで
きる。
【0063】本発明の[請求項2]の直列コンデンサの
制御装置によれば、軸ねじれ共振振動現象の軸ねじれ振
動成分を検出するために必要な電圧、電流などの電気的
諸量又は角速度、軸伝達トルクなどの機械的諸量を検出
し、軸ねじれ振動成分を検出し、その振動成分の波高値
が基準値を越えたときに、直列コンデンサの挿入段数を
増減させることにより、SSR発生挿入段数が未知であ
っても、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分
の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制すること
ができる。
【0064】以下に、本発明の[請求項3]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図22は本発明の[請求項3]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905は図20と同等の
ものであり、同等の機能を有する。本実施例では軸ねじ
れ振動成分検出手段の入力として瞬時有効電力潮流とし
たものである。
【0065】軸ねじれ振動成分検出手段は、定常潮流分
除去部111から構成される。又、直列コンデンサ挿入
段数増減手段は、振動成分波高値算出部121a、波高
値比較部121b、カウンタ部121c、挿入段数増減
量算出部121d、基準波高値設定器121e、整定期
間設定器121f、カウンタリセット整定期間設定器1
21h及びカウンタリセット判定部12gから構成され
る。
【0066】リセットフィルタなどで構成される定常潮
流分除去部111は、潮流Pf検出部801で検出され
た有効電力潮流Pfを入力として、検出された潮流Pf
から定常潮流成分及び非常にゆっくりとした変化分を除
去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。111で検出され
た軸ねじれ振動成分は振動成分波高値算出部121へ送
られ、ここで振動成分の波高値が検出される。
【0067】波高値比較部121bでは、基準波高値設
定器121eで設定された基準波高値と検出された波高
値とを比較し、検出した振動成分の波高値が基準波高値
を越えた場合には1を出力し、基準波高値以下の場合に
は0を出力する。カウンタ部12cは入力が1のときカ
ウントアップし、その値を挿入段数増減量算出部121
dへ送る。
【0068】カウンタ部のリセットは、カウンタリセッ
ト判定部121gがカウンタの値が一定の状態にある期
間を算出し、カウンタリセット整定期間設定器121h
の値と比較して、整定期間を越えている場合は、カウン
タ部121cをリセットするための信号を出力する。挿
入段数増減量算出部121dでは、カウンタ部の出力と
整定期間設定器121fの値を比較して、整定期間を越
えている場合には、現在の直列コンデンサの挿入段数は
軸ねじれ振動を拡大する条件にあると判断し、挿入段数
を1段増加又は1段減少させるために、+1又は−1の
信号を出力する。
【0069】挿入段数算出部801の出力と挿入段数増
減量算出部121dの出力を加算することで、現状の挿
入段数が増減し、SSR発生条件を避けるように制御さ
れる。これにより、SSR発生挿入段数が未知であって
も、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の拡
大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することがで
きる。
【0070】本発明の[請求項3]の直列コンデンサの
制御装置によれば、電力系統の順次有効電力潮流を検出
し、軸ねじれ振動成分を検出し、その振動成分の波高値
が基準値を越えたときに、直列コンデンサの挿入段数を
増減させることにより、SSR発生挿入段数が未知であ
っても、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分
の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制すること
ができる。
【0071】以下に、本発明の[請求項4]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図23は本発明の[請求項4]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905は図20と同等の
ものであり、同等の機能を有する。本実施例では軸ねじ
れ振動成分検出手段の入力としてタービン発電機の角速
度としたものである。
【0072】軸ねじれ振動成分検出手段は、角速度検出
部112aと定常角速度分除去部112bから構成され
る。又、直列コンデンサ挿入段数増減手段は、振動成分
波高値算出部122a、波高値比較部122b、カウン
タ部122c、挿入段数増減量算出部122d、基準波
高値設定器122e、整定期間設定器122f、カウン
タリセット整定期間設定器122h及びカウンタリセッ
ト判定部122gから構成される。
【0073】次に作用について説明すると、発電機の角
速度を角速度検出部112aで検出する。次にリセット
フィルタなどで構成される定常角速度分除去部112a
は、検出された角速度から定角速度成分及び非常にゆっ
くりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出
す。112bで検出された軸ねじれ振動成分は振動成分
波高値算出部122aへ送られ、振動成分の波高値が検
出される。
【0074】波高値比較部122bでは、基準波高値設
定器122eで設定された基準波高値と検出された波高
値とを比較し、検出した振動成分の波高値が基準波高値
を越えた場合には1を出力し、基準波高値以下の場合に
は0を出力する。カウンタ部122cは入力が1のとき
カウントアップし、その値を挿入段数増減量算出部12
2dへ送る。
【0075】カウンタ部のリセットは、カウンタリセッ
ト判定部122gがカウンタの値が一定の状態にある期
間を算出し、カウンタリセット整定期間設定器122h
の値と比較して、整定期間を越えている場合は、カウン
タ部122cをリセットするための信号を出力する。挿
入段数増減量算出部122dでは、カウンタ部の出力と
整定期間設定器122fの値を比較して、整定期間を越
えている場合には、現在の直列コンデンサの挿入段数は
軸ねじれ振動を拡大する条件にあると判断し、挿入段数
を1段増加又は1段減少させるために、+1又は−1の
信号を出力する。
【0076】挿入段数算出部803の出力と挿入段数増
減量算出部122dの出力を加算することで、現状の挿
入段数が増減し、SSR発生条件を避けるように制御さ
れる。これにより、SSR発生挿入段数が未知であって
も、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の拡
大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することがで
きる。
【0077】本発明の[請求項4]の直列コンデンサの
制御装置によれば、発電機の角速度を検出し、軸ねじれ
振動成分を検出し、その振動成分の波高値が基準値を越
えたときに、直列コンデンサの挿入段数を増減させるこ
とにより、SSR発生挿入段数が未知であっても、SS
Rの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の拡大を防止
しつつ、電力動揺を速やかに抑制することができる。
【0078】以下に、本発明の[請求項5]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図24は本発明の[請求項5]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905は図20と同等の
ものであり、同等の機能を有する。本実施例では軸ねじ
れ振動成分検出手段の入力として、タービン発電機の軸
伝達トルクとしたものである。
【0079】軸ねじれ振動成分検出手段は、軸伝達トル
ク検出部113aと定常軸伝達トルク分除去部113b
から構成される。又、直列コンデンサ挿入段数増減手段
は、振動成分波高値算出部123a、波高値比較部12
3b、カウンタ部123c、挿入段数増減量算出部12
3d、基準波高値設定器123e、整定期間設定器12
3f、カウンタリセット整定期間設定器123h及びカ
ウンタリセット判定部123gから構成される。
【0080】次に作用について説明すると、発電機ター
ビン軸系の軸伝達トルクT1を軸伝達トルク検出部11
3aで検出する。次にリセットフィルタなどで構成され
る定常軸伝達トルク分除去部113bは、検出された軸
伝達トルクT1から定常軸伝達トルク成分及び非常にゆ
っくりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り
出す。
【0081】113bで検出された軸ねじれ振動成分は
振動成分波高値算出部123aへ送られ、振動成分の波
高値が検出される。波高値比較部123bでは、基準波
高値設定器123eで設定された基準波高値と検出した
波高値とを比較し、検出された振動成分の波高値が基準
波高値を越えた場合には1を出力し、基準波高値以下の
場合には0を出力する。
【0082】カウンタ部123cは入力が1のときカウ
ントアップし、その値を挿入段数増減量算出部123d
へ送る。カウンタ部のリセットは、カウンタリセット判
定部123gがカウンタの値が一定の状態にある期間を
算出し、カウンタリセット整定期間設定器123hの値
と比較して、整定期間を越えている場合は、カウンタ部
122cをリセットするための信号を出力する。
【0083】挿入段数増減量算出部123dでは、カウ
ンタ部の出力と整定期間設定器123fの値を比較し
て、整定期間を越えている場合には、現在の直列コンデ
ンサの挿入段数は軸ねじれ振動を拡大する条件にあると
判断し、挿入段数を1段増加又は1段減少させるため
に、+1又は−1の信号を出力する。
【0084】挿入段数算出部803の出力と挿入段数増
減量算出部123dの出力を加算することで、現状の挿
入段数が増減し、SSR発生条件を避けるように制御さ
れる。これにより、SSR発生挿入段数が未知であって
も、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の拡
大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することがで
きる。
【0085】本発明の[請求項5]の直列コンデンサの
制御装置によれば、発電機の軸伝達トルクを検出し、軸
ねじれ振動成分を検出し、その振動成分の波高値が基準
値を越えたときに、直列コンデンサの挿入段数を増減さ
せることにより、SSR発生挿入段数が未知であって
も、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の拡
大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することがで
きる。
【0086】以下に、本発明の[請求項6]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図25は本発明の[請求項6]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905,112a,1
12bは図23と同等のものであり、同等の機能を有す
る。
【0087】特定軸ねじれ振動成分検出手段は、特定軸
ねじれ振動成分抽出ゲインブロック171a〜171f
と加算器170から構成される。直列コンデンサ挿入段
数増減手段は、第1モード成分波高値算出部124a,
第1モード成分波高値比較部124b、第1モード成分
カウンタ部124c、挿入段数増減量算出部1,124
d、基準波高値設定器1,124e、整定期間設定器
1,124f、カウンタリセット整定期間設定器1,1
24h及びカウンタリセット判定部1,124g及び、
第2モード成分波高値算出部124i、第2モード成分
波高値比較部124j、第2モード成分カウンタ部12
4k、挿入段数増減量算出部2,124l、基準波高値
設定器2,124m、整定期間設定器2,124n、カ
ウンタリセット整定期間設定器2,124p及びカウン
タリセット判定部2,124oから構成される。
【0088】次に作用について説明すると、発電機の角
速度ωg、タービン1の角速度ω1及びタービン2の角
速度ω2を夫々角速度検出部112aで検出する。次に
リセットフィルタなどで構成される定常角速度分除去部
112bは、検出された夫々の角速度ωg,ω1,ω2
から定常角速度成分及び非常にゆっくりとした変化分を
除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0089】軸ねじれ振動成分には、タービン発電機軸
系の複数の固有振動数が重畳されており、ゲインブロッ
ク171a〜171fを使用して、複数の固有振動数
(実施例では2つ)の振動成分を分離・抽出する。抽出
された特定軸ねじれ振動成分(以下、モード振動成分と
称す)は第1モード成分波高値算出部124aへ送ら
れ、第1モード成分の波高値が検出される。
【0090】第1モード成分波高値比較部124bで
は、基準波高値設定器124eで設定された基準波高値
と検出された波高値とを比較し、検出した振動成分の波
高値が基準波高値を越えた場合には1を出力し、基準波
高値以下の場合には0を出力する。第1モード成分カウ
ンタ部124cは入力が1のときカウントアップし、そ
の値を挿入段数増減量算出部1,124dへ送る。
【0091】カウンタ部のリセットは、カウンタリセッ
ト判定部1,124gがカウンタの値が一定の状態にあ
る期間を算出し、カウンタリセット整定期間設定器1,
124hの値と比較して、整定期間を越えている場合
は、カウンタ部1,124cをリセットするための信号
を出力する。
【0092】挿入段数増減量算出部1,124dでは、
カウンタ部の出力と整定期間設定器1,124fの値を
比較して、整定期間を越えている場合には、現在の直列
コンデンサの挿入段数は第1モード振動成分を拡大する
条件にあると判断し、挿入段数を1段増加又は1段減少
させるために、+1又は−1の信号を出力する。
【0093】第2モード成分も第1モード成分と同様な
機能で働き、現在の直列コンデンサの挿入段数が第2モ
ード振動成分を拡大する条件にあると判断した場合、挿
入段数を1段増加又は1段減少させるために、+1又は
−1の信号を出力する。挿入段数算出部803の出力と
挿入段数増減量算出部1,124d及び挿入段数増減量
算出部2,124lの出力を加算することで、現状の挿
入段数が増減し、SSR発生条件を避けるように制御さ
れる。
【0094】以上の作用により、SSR発生挿入段数が
未知であっても、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ
振動成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制
することができる。又、タービン発電機系の質点数が増
えても制御対象モードが増えるだけで制御装置の基本構
成は変わらない。
【0095】本発明の[請求項6]の直列コンデンサの
制御装置によれば、発電機の複数の角速度を検出し、特
定軸ねじれ振動成分を検出し、その振動成分の波高値が
基準値を越えたときに、直列コンデンサの挿入段数を増
減させることにより、SSR発生挿入段数が未知であっ
ても、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動成分の
拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することが
できる。
【0096】以下に、本発明の[請求項7]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図26は本発明の[請求項7]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905,113a,1
13bは図24と同等のものであり、同等の機能を有す
る。そして本実施例では軸ねじれ振動成分検出手段の入
力としてタービン発電機の軸伝達トルクとしたものであ
り、2つのタービンを用いた例である。
【0097】特定軸ねじれ振動成分検出手段は、特定軸
ねじれ振動成分抽出ゲインブロック172a〜172d
と加算器170から構成される。直列コンデンサ挿入段
数増減手段は、第1モード成分波高値算出部125a,
第1モード成分波高値比較部125b、第1モード成分
カウンタ部125c、挿入段数増減量算出部1,125
d、基準波高値設定器1,125e、整定期間設定器
1,125f、カウンタリセット整定期間設定器1,1
25h及びカウンタリセット判定部1,125g及び、
第2モード成分波高値算出部125i、第2モード成分
波高値比較部125j、第2モード成分カウンタ部12
5k、挿入段数増減量算出部2,125l、基準波高値
設定器2,125m、整定期間設定器2,125n、カ
ウンタリセット整定期間設定器2,125p及びカウン
タリセット判定部2,125oから構成される。
【0098】次に作用について説明すると、左側のター
ビン2からその右側にあるタービン1への軸伝達トルク
T2及びタービン1から発電機への軸伝達トルクT1を
それぞれ軸伝達トルク検出部113aで検出する。次に
リセットフィルタなどで構成される定常軸伝達トルク分
除去部113bは、検出された夫々の軸伝達トルクT1
及びT2から定常軸伝達トルク成分及び非常にゆっくり
とした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0099】軸ねじれ振動成分には、タービン発電機軸
系の複数の固有振動数が重畳されており、ゲインブロッ
ク172a〜172dを使用して、複数の固有振動数
(実施例では2つ)の振動成分を分離・抽出する。抽出
された特定軸ねじれ振動成分(以下、モード振動成分と
称す)は第1モード成分波高値算出部125aへ送ら
れ、第1モード成分の波高値が検出される。
【0100】第1モード成分波高値比較部125bで
は、基準波高値設定器125eで設定された基準波高値
と検出された波高値とを比較し、検出された振動成分の
波高値が基準波高値を越えた場合には1を出力し、基準
波高値以下の場合には0を出力する。第1モード成分カ
ウンタ部125cは入力が1のときカウントアップし、
その値を挿入段数増減量算出部1,125dへ送る。
【0101】カウンタ部のリセットは、カウンタリセッ
ト判定部1,125gがカウンタの値が一定の状態にあ
る期間を算出し、カウンタリセット整定期間設定器1,
125hの値と比較して、整定期間を越えている場合
は、カウンタ部1,125cをリセットするための信号
を出力する。
【0102】挿入段数増減量算出部1,125dでは、
カウンタ部の出力と整定期間設定器1,125fの値を
比較して、整定期間を越えている場合には、現在の直列
コンデンサの挿入段数は第1モード振動成分を拡大する
条件にあると判断し、挿入段数を1段増加又は1段減少
させるために、+1又は−1の信号を出力する。
【0103】第2モード成分も第1モード成分と同様な
機能で働き、現在の直列コンデンサの挿入段数が第2モ
ード振動成分を拡大する条件にあると判断した場合、挿
入段数を1段増加又は1段減少させるために、+1又は
−1の信号を出力する。挿入段数算出部803の出力と
挿入段数増減量算出部1,125d及び挿入段数増減量
算出部2,125lの出力を加算することで、現状の挿
入段数が増減し、SSR発生条件を避けるように制御さ
れる。
【0104】以上の作用により、SSR発生挿入段数が
未知であっても、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ
振動成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制
することができる。又、タービン発電機系の質点数が増
えても制御対象モードが増えるだけで制御装置の基本構
成は変わらない。
【0105】本発明の[請求項7]の直列コンデンサの
制御装置によれば、発電機の複数の軸伝達トルクを検出
し、特定軸ねじれ振動成分を検出し、その振動成分の波
高値が基準値を越えたときに、直列コンデンサの挿入段
数を増減させることにより、SSR発生挿入段数が未知
であっても、SSRの発生条件を避けて、軸ねじれ振動
成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制する
ことができる。
【0106】以下に、本発明の[請求項8]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図27は本発明の[請求項8]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905,11a,11
bは図21と同等のものであり、同等の機能を有する。
【0107】軸ねじれ振動抑制制御手段は、軸ねじ振動
抑制制御部13aと挿入段数算出部13bから構成され
る。又、制御信号選択手段は制御切換判定部14aと制
御切換用スイッチ回路14b及び制御切換整定期間設定
器14cから構成される。
【0108】次に作用について説明すると、発電機の端
子電圧Eを入力として、母線周波数検出部11aにて周
波数を算出する。次に、リセットフィルタなどで構成さ
れる定常周波数成分除去部11bにおいて、検出された
周波数成分から定常周波数成分及び非常にゆっくりとし
た変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0109】11bで検出された軸ねじれ振動成分は軸
ねじれ振動成分は軸ねじれ振動抑制制御部13aへ送ら
れ、対象とする軸ねじれ振動成分の周波数領域のダンピ
ングを向上させるように制御信号を出力する。図28に軸
ねじれ振動抑制制御部13aの伝達関数構成例を示す。
【0110】図28の例は、複数の位相補償ブロックと
軸ねじれ振動成分の周波数領域での効果のみ持たせるた
めのバンドパスフィルタから構成された例である。軸ね
じれ振動抑制制御部13aの構成は、対象とする軸ねじ
れ振動成分や、入力信号に応じて構成される。
【0111】次に、挿入段数算出部13bは軸ねじれ振
動抑制制御部13aの出力信号に応じて、直列コンデン
サの挿入段数を算出する。制御切換判定部14aは、制
御切換整定期間設定器14cで設定された期間、電力動
揺抑制制御手段の出力信号(挿入段数)iが変化しない
場合に、電力動揺が十分収まっていると判断し、制御切
換用スイッチ回路14bを軸ねじれ振動抑制制御手段の
方へ切り換える。
【0112】軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号jが
制御切換整定期間設定器14cで設定された期間、又
は、電力動揺が発生した場合には、制御切換用スイッチ
回路14bを電力動揺抑制制御手段の方へ切り換える。
制御は電力動揺の抑制が主目的であるので、電力動揺抑
制制御を優先する。これにより、電力動揺の発生してい
ない状態でも、対象とする軸ねじれ振動成分を抑制し、
その拡大を防止することができる。
【0113】本発明の[請求項8]の直列コンデンサの
制御装置によれば、軸ねじれ共振振動現象の軸ねじれ振
動成分を検出するために必要な電圧、電流などの電気的
諸量又は角速度、軸伝達トルクなどの機械的諸量を検出
し、軸ねじれ振動成分を検出し、対象とする軸ねじれ振
動成分の周波数領域のダンピングを向上させるように直
列コンデンサの挿入段数を算出し、制御することによ
り、電力動揺の発生していない状態でも、対象とする軸
ねじれ振動成分を抑制し、その拡大を防止することがで
きる。
【0114】以下に、本発明の[請求項9]に係る直列
コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図29は本発明の[請求項9]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図である。同図において、1〜
7及び801〜803、901〜905,111は図22
と同等のものであり、同等の機能を有する。本実施例で
は軸ねじれ振動成分検出手段の入力として瞬時有効電力
潮流としたものである。
【0115】軸ねじれ振動抑制制御手段は、軸ねじ振動
抑制制御部131aと挿入段数算出部131bから構成
される。又、制御信号選択手段は制御切換判定部141
aと制御切換用スイッチ回路141b及び制御切換整定
期間設定器141cから構成される。
【0116】次に作用について説明すると、リセットフ
ィルタなどで構成される定常潮流除去部111は、潮流
Pf検出部801で検出された有効電力潮流Pfを入力
として、検出された潮流Pfから定常潮流成分及び非常
にゆっくりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を
取り出す。
【0117】111で検出された軸ねじれ振動成分は軸
ねじれ振動抑制制御部131aへ送られ、対象とする軸
ねじれ振動成分の周波数領域のダンピングを向上させる
ように制御信号を出力する。軸ねじれ振動抑制制御部1
31aの構成は、対象とする軸ねじれ振動成分や、入力
信号に応じて構成される。
【0118】次に、挿入段数算出部131bは軸ねじれ
振動抑制制御部131aの出力信号に応じて、直列コン
デンサの挿入段数を算出する。制御切換判定部141a
は、制御切換整定期間設定器141cで設定された期
間、電力動揺抑制制御手段の出力信号(挿入段数)iが
変化しない場合に、電力動揺が十分収まっていると判断
し、制御切換用スイッチ回路141bを軸ねじれ振動抑
制制御手段の方へ切り換える。
【0119】軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号jが
制御切換整定期間設定器141cで設定された期間、又
は、電力動揺が発生した場合には、制御切換用スイッチ
回路14bを電力動揺抑制制御手段の方へ切り換える。
制御は電力動揺の抑制が主目的であるので、電力動揺抑
制制御を優先する。これにより、電力動揺の発生してい
ない状態でも、対象とする軸ねじれ振動成分を抑制し、
その拡大を防止することができる。
【0120】本発明の[請求項9]の直列コンデンサの
制御装置によれば、電力系統の瞬時有効電力潮流を検出
し、軸ねじれ振動成分を検出し、対象とする軸ねじれ振
動成分の周波数領域のダンピングを向上させるように直
列コンデンサの挿入段数を算出し、制御することによ
り、電力動揺の発生していない状態でも、対象とする軸
ねじれ振動成分を抑制し、その拡大を防止することがで
きる。
【0121】以下に、本発明の[請求項10]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図30は本発明の[請求項10]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,112a,
112bは図23と同等のものであり、同等の機能を有す
る。本実施例では、軸ねじれ振動成分検出手段の入力と
してタービン発電機の角速度としたものである。
【0122】軸ねじれ振動抑制制御手段は、軸ねじれ振
動抑制制御部132aと挿入段数算出部132bから構
成される。又、制御信号選択手段は制御切換判定部14
2aと制御切換用スイッチ回路142b及び制御切換整
定期間設定器142cから構成される。
【0123】次に作用について説明すると、発電機の角
速度を角速度検出部112aで検出する。次にリセット
フィルタなどで構成される定常角速度分除去部112b
は、検出された角速度から定常角速度成分及び非常にゆ
っくりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り
出す。112bで検出された軸ねじれ振動成分は軸ねじ
れ振動抑制制御部132aへ送られ、対象とする軸ねじ
れ振動成分の周波数領域のダンピングを向上させるよう
に制御信号を出力する。軸ねじれ振動抑制制御部132
aの構成は、対象とする軸ねじれ振動成分や、入力信号
に応じて構成される。
【0124】次に、挿入段数算出部132bは軸ねじれ
振動抑制制御部132aの出力信号に応じて、直列コン
デンサの挿入段数を算出する。制御切換判定部142a
は、制御切換整定期間設定器142cで設定された期
間、電力動揺抑制制御手段の出力信号(挿入段数)iが
変化しない場合に、電力動揺が十分収まっていると判断
し、制御切換用スイッチ回路142bを軸ねじれ振動抑
制制御手段の方へ切り換える。
【0125】軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号jが
制御切換整定期間設定器142cで設定された期間、又
は、電力動揺が発生した場合には、制御切換用スイッチ
回路142bを電力動揺抑制制御手段の方へ切り換え
る。制御は電力動揺の抑制が主目的であるので、電力動
揺抑制制御を優先する。これにより、電力動揺の発生し
ていない状態でも、対象とする軸ねじれ振動成分を抑制
し、その拡大を防止することができる。
【0126】本発明の[請求項10]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の角速度を検出し、軸ねじ
れ振動成分を検出し、対象とする軸ねじれ振動成分の周
波数領域のダンピングを向上させるように直列コンデン
サの挿入段数を算出し、制御することにより、電力動揺
の発生していない状態でも、対象とする軸ねじれ振動成
分を抑制し、その拡大を防止することができる。
【0127】以下に、本発明の[請求項11]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図31は本発明の[請求項11]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,113a,
113bは図24と同等のものであり、同等の機能を有す
る。本実施例では、軸ねじれ振動成分検出手段の入力と
してタービン発電機の軸伝達トルクとしたものである。
【0128】軸ねじれ振動抑制制御手段は、軸ねじれ振
動抑制制御部133aと挿入段数算出部133bから構
成される。又、制御信号選択手段は制御切換判定部14
3aと制御切換用スイッチ回路143b及び制御切換整
定期間設定器143cから構成される。
【0129】次に作用について説明すると、発電機ター
ビン軸系の軸伝達トルクT1を軸伝達トルク検出部11
3aで検出する。次にリセットフィルタなどで構成され
る定常軸伝達トルク分除去部113bは、検出された軸
伝達トルクT1から定常軸伝達トルク成分及び非常にゆ
っくりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り
出す。
【0130】113bで検出された軸ねじれ振動成分は
軸ねじれ振動抑制制御部133aへ送られ、対象とする
軸ねじれ振動成分の周波数領域のダンピングを向上させ
るように制御信号を出力する。軸ねじれ振動抑制制御部
133aの構成は、対象とする軸ねじれ振動成分や、入
力信号に応じて構成される。
【0131】次に、挿入段数算出部133bは軸ねじれ
振動抑制制御部133aの出力信号に応じて、直列コン
デンサの挿入段数を算出する。制御切換判定部143a
は、制御切換整定期間設定器143cで設定された期
間、電力動揺抑制制御手段の出力信号(挿入段数)iが
変化しない場合に、電力動揺が十分収まっていると判断
し、制御切換用スイッチ回路143bを軸ねじれ振動抑
制制御手段の方へ切り換える。
【0132】軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号jが
制御切換整定期間設定器143cで設定された期間、又
は、電力動揺が発生した場合には、制御切換用スイッチ
回路143bを電力動揺抑制制御手段の方へ切り換え
る。制御は電力動揺の抑制が主目的であるので、電力動
揺抑制制御を優先する。これにより、電力動揺の発生し
ていない状態でも、対象とする軸ねじれ振動成分を抑制
し、その拡大を防止することができる。
【0133】本発明の[請求項11]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の軸伝達トルクを検出し、
軸ねじれ振動成分を検出し、対象とする軸ねじれ振動成
分の周波数領域のダンピングを向上させるように直列コ
ンデンサの挿入段数を算出し、制御することにより、電
力動揺の発生していない状態でも、対象とする軸ねじれ
振動成分を抑制し、その拡大を防止することができる。
【0134】以下に、本発明の[請求項12]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図32は本発明の[請求項12]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,112a,
112b,170,171a〜171fは図25と同等の
ものであり、同等の機能を有する。
【0135】軸ねじれ振動抑制制御手段は、第1モード
振動成分を制御対象とする軸ねじれ振動抑制制御部1,
134aと挿入段数算出部1,134b及び第2モード
振動成分を制御対象とする軸ねじれ振動抑制制御部2,
134cと挿入段数算出部2,134dから構成され
る。制御信号選択手段は制御切換判定部144aと制御
切換用スイッチ回路144b及び制御切換整定期間設定
器144cから構成される。
【0136】次に作用について説明する。発電機の角速
度ωg、右側のタービン1の角速度ω1及び左側のター
ビン2の角速度ω2を夫々角速度検出部112aで検出
する。次にリセットフィルタなどで構成される定常角速
度分除去部112bは、検出された夫々の角速度ωg,
ω1,ω2から定常角速度成分及び非常にゆっくりとし
た変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0137】軸ねじれ振動成分には、タービン発電機軸
系の複数の固有振動数が重畳されており、ゲインブロッ
ク171a〜171fを使用して、複数の固有振動数
(実施例では2つ)の振動成分を分離・抽出する。抽出
された第1モード振動成分は軸ねじれ振動抑制制御部
1,134aへ、第2モード振動成分は軸ねじれ振動抑
制制御部2,134cへ送られ、夫々制御対象とするモ
ード振動成分の周波数領域のダンピングを向上させるよ
うに制御信号を出力する。
【0138】軸ねじれ振動抑制制御部134a及び軸ね
じれ振動抑制制御部134cの構成は、対象とするモー
ド振動成分や入力信号に応じて構成される。次に、挿入
段数算出部1,134bは軸ねじれ振動抑制制御部1,
134aの出力信号に応じて、直列コンデンサの挿入段
数jを算出する。
【0139】同様にして、挿入段数算出部2,134d
は軸ねじれ振動抑制制御部2,134cの出力信号に応
じて、直列コンデンサの挿入段数hを算出する。制御切
換判定部144aは、制御切換整定期間設定器144c
で設定された期間、電力動揺抑制制御手段の出力信号
(挿入段数)iが変化しない場合に、電力動揺が十分収
まっていると判断し、制御切換用スイッチ回路144b
を軸ねじれ振動抑制制御手段の方へ切り換える。
【0140】電力動揺抑制制御手段の出力信号(挿入段
数)iが変化しない場合でかつ、例えば、第1モード振
動成分の軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号jが制御
切換整定期間設定器144cで設定された期間変化しな
い場合には、第2モード振動成分の軸ねじれ振動抑制制
御手段へ切り換える。第1モード振動成分の軸ねじれ振
動抑制制御手段の出力信号jと第2モード振動成分の軸
ねじれ振動抑制制御手段の出力信号hが制御切換整定期
間設定器144cで設定された期間変化しない場合、又
は、電力動揺が発生した場合には、制御切換用スイッチ
回路144bを電力動揺抑制制御手段の方へ切り換え
る。
【0141】制御は電力動揺の抑制が主目的であるの
で、電力動揺抑制制御を優先する。第1モード振動成分
と第2モード振動成分の優先順位は、軸系の機械ダンピ
ングの弱いモードを優先する。これにより、電力動揺の
発生していない状態でも、対象とする軸ねじれ振動成分
を抑制し、その拡大を防止することができる。又、ター
ビン発電機軸系の質点数が増えても制御対象モードが増
えるだけで制御装置の基本構造は変わらない。
【0142】本発明の[請求項12]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の複数の角速度を検出し、
特定軸ねじれ振動成分を抽出し、対象とする軸ねじれ振
動成分の周波数領域のダンピングを向上させるように直
列コンデンサの挿入段数を算出し、制御することによ
り、電力動揺の発生していない状態でも、対象とする軸
ねじれ振動成分を抑制し、その拡大を防止することがで
きる。
【0143】以下に、本発明の[請求項13]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図33は本発明の[請求項13]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,113a,
113b,170,172a〜172dは図26と同等の
ものであり、同等の機能を有する。
【0144】軸ねじれ振動抑制制御手段は、第1モード
振動成分を制御対象とする軸ねじれ振動抑制制御部1,
135aと挿入段数算出部1,135b及び第2モード
振動成分を制御対象とする軸ねじれ振動抑制制御部2,
135cと挿入段数算出部2,135dから構成され
る。制御信号選択手段は制御切換判定部145aと制御
切換用スイッチ回路145b及び制御切換整定期間設定
器145cから構成される。
【0145】次に作用について説明すると、左側のター
ビン2から右側のタービン1への軸伝達トルクT2及び
タービン1から発電機への軸伝達トルクT1を夫々軸伝
達トルク検出部113aで検出する。次にリセットフィ
ルタなどで構成される定常軸伝達トルク分除去部113
bは、検出された夫々の軸伝達トルクT1及びT2から
定常軸伝達トルク成分及び非常にゆっくりとした変化分
を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0146】軸ねじれ振動成分には、タービン発電機軸
系の複数の固有振動数が重畳されており、ゲインブロッ
ク172a〜172dを使用して、複数の固有振動数
(実施例では2つ)の振動成分を分離・抽出する。抽出
された第1モード振動成分は軸ねじれ振動抑制制御部
1,135aへ、第2モード振動成分は軸ねじれ振動抑
制制御部2,135cへ送られ、夫々制御対象とするモ
ード振動成分の周波数領域のダンピングを向上させるよ
うに制御信号を出力する。
【0147】軸ねじれ振動抑制制御部135a及び軸ね
じれ振動抑制制御部135cの構成は、対象とするモー
ド振動成分や入力信号に応じて構成される。次に、挿入
段数算出部1,135bは軸ねじれ振動抑制制御部1,
135aの出力信号に応じて、直列コンデンサの挿入段
数jを算出する。同様にして、挿入段数算出部2,13
5dは軸ねじれ振動抑制制御部2,135cの出力信号
に応じて、直列コンデンサの挿入段数hを算出する。
【0148】制御切換判定部145aは、制御切換整定
期間設定器145cで設定された期間、電力動揺抑制制
御手段の出力信号(挿入段数)iが変化しない場合に、
電力動揺が十分収まっていると判断し、制御切換用スイ
ッチ回路145bを軸ねじれ振動抑制制御手段の方へ切
り換える。
【0149】電力動揺抑制制御手段の出力信号(挿入段
数)iが変化しない場合でかつ、例えば、第1モード振
動成分の軸ねじれ振動抑制制御手段の出力信号jが制御
切換整定期間設定器145cで設定された期間変化しな
い場合には、第2モード振動成分の軸ねじれ振動抑制制
御手段へ切り換える。
【0150】第1モード振動成分の軸ねじれ振動抑制制
御手段の出力信号jと第2モード振動成分の軸ねじれ振
動抑制制御手段の出力信号hが制御切換整定期間設定器
145cで設定された期間変化しない場合、又は、電力
動揺が発生した場合には、制御切換用スイッチ回路14
5bを電力動揺抑制制御手段の方へ切り換える。制御は
電力動揺の抑制が主目的であるので、電力動揺抑制制御
を優先する。第1モード振動成分と第2モード振動成分
の優先順位は、軸系の機械ダンピングの弱いモードを優
先する。
【0151】これにより、電力動揺の発生していない状
態でも、対象とする軸ねじれ振動成分を抑制し、その拡
大を防止することができる。又、タービン発電機軸系の
質点数が増えても制御対象モードが増えるだけで制御装
置の基本構造は変わらない。
【0152】本発明の[請求項13]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の複数の軸伝達トルクを検
出し、特定軸ねじれ振動成分を抽出し、対象とする軸ね
じれ振動成分の周波数領域のダンピングを向上させるよ
うに直列コンデンサの挿入段数を算出し、制御すること
により、電力動揺の発生していない状態でも、対象とす
る軸ねじれ振動成分を抑制し、その拡大を防止すること
ができる。
【0153】以下に、本発明の[請求項14]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図34は本発明の[請求項14]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,11a,1
1bは図21と同等のものであり、同等の機能を有する。
【0154】スイッチ投入/開放タイミング算出手段は
挿入段数増減チェック部15a、軸ねじれ振動成分波形
の正ピーク時点検出部15b及び負ピーク時点検出部1
5c、段数増加時タイミング算出部15d及び段数減少
時タイミング算出部15eから構成される。又、タイミ
ング照合手段は、論理和回路16aと前値保持回路16
bから構成される。
【0155】次に作用について説明すると、発電機の端
子電圧Eを入力として、母線周波数検出部11aで周波
数を算出する。次にリセットフィルタなどで構成される
定常周波数成分除去部11bにおいて、検出された周波
数成分から定常周波数成分及び非常にゆっくりとした変
化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0156】11bで検出された軸ねじれ振動成分は、
正ピーク時点検出部15b及び負ピーク時点検出部15
cへ送られ、夫々、ピーク時点では1の信号を出力し、
ピーク以外では0の信号を出力する。挿入段数増減チェ
ック部15aでは、電力動揺抑制制御手段の出力である
直列コンデンサの挿入段数の変化をチェックし、挿入段
数が1段増加する場合には+1を、1段減少する場合に
は−1を、段数の変化がない場合には0を出力する。
【0157】段数増加時タイミング算出部15dは、正
ピーク時点検出部15bの出力信号と挿入段数増減チェ
ック部15a出力信号を入力とし、挿入段数増加でかつ
正ピーク時点の場合に1の信号を出力し、前記条件以外
では0を出力する。同様に、段数減少時タイミング算出
部15eは、負ピーク時点検出部15cの出力信号と挿
入段数増減チェック部15a出力信号を入力とし、挿入
段数減少でかつ負ピーク時点の場合に1の信号を出力
し、前記条件以外では0を出力する。
【0158】ここで、直列コンデンサの投入/開放タイ
ミングによる軸ねじれ振動抑制の原理を説明する。直列
コンデンサを含む系統では、擾乱発生時に電気系LC振
動成分が発生し、これが電気的トルクの変化として現れ
る。直列コンデンサの補償度変化も擾乱として考えら
れ、電気的トルクの変化を引き起こす。ここでは、簡単
な2質点系の軸系モデルを用いて、電気的トルクの変化
による軸伝達トルクの応動を解析的に求めてみる。
【0159】図35は簡単なタービン発電機軸系である。
図35において、M1,M2は慣性定数、D1,D2は自
己ダンピング定数、Bは相互ダンピング定数、Kは軸バ
ネ定数、T1は軸伝達トルク、Teは電気的トルク、T
mはタービン入力トルク、ω1,ω2は角速度である。
図35においては、次の運動方程式が成立する。
【0160】
【数2】
【0161】
【数3】
【0162】(9) 式はタービン入力トルクTmと電気的
トルクTeに対する軸伝達トルクT1の応動を表す運動
方程式である。ここで、タービン入力トルクTmの変化
はなく一定であると仮定し、制動項を無視しているの
で、時刻t=0で、Tmo=Teo=T1o,dT1/dt=
0として、(9) 式を解く。
【0163】さて、電気的トルクがステップ変化した時
の軸伝達トルクの応動を(9) 式を用いて求める。擾乱発
生時と擾乱除去時では電気的トルクはステップ状に変化
するので、この変化を数式で模擬的に表すと次式とな
る。
【0164】
【数4】
【0165】
【数5】
【0166】
【数6】
【0167】従って、図38に示すように軸伝達トルクの
振動を検出して、最良のタイミングで直列コンデンサの
投入開放を行うことで軸伝達トルクの振動を最小に抑え
ることができる。即ち、直列コンデンサの開放は電気的
トルクを減少させるステップ変化であるので軸伝達トル
ク振動振幅の負ピークで行い、逆に直列コンデンサの投
入は電気的トルクを増加させるステップ変化であるの
で、軸伝達トルク振動振幅の正ピークで行えば、軸伝達
トルクの振動を最小に抑え込むことができ、助長するこ
とはなくなる。
【0168】次に、段数増加時タイミング算出部15d
と段数減少時タイミング算出部15eの出力信号は論理
和回路16aへ入力され、その出力は前値保持回路16
bへ送られる。前値保持回路16bは、挿入段数算出部
803の出力である挿入段数を、論理和回路16aの信
号が1の場合は、そのまま出力し、論理輪回路16aの
信号が0の場合は直前の挿入段数を保持して出力する。
【0169】本発明の[請求項14]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、電力系統の瞬時有効電力潮流を検
出し、軸ねじれ振動成分を検出し、最良のタイミングで
直列コンデンサの投入開放を行うことにより、軸伝達ト
ルクの振動を最小に抑え込むことができ、軸ねじれ振動
成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制する
ことができる。
【0170】以下に、本発明の[請求項15]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図39は本発明の[請求項15]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,111は図
22と同等のものであり、同等の機能を有する。本実施例
では軸ねじれ振動成分検出手段の入力として、瞬時有効
電力潮流を用いたものである。
【0171】スイッチ投入/開放タイミング算出手段は
挿入段数増減チェック部151a、軸ねじれ振動成分波
形の正ピーク時点検出部151b及び負ピーク時点検出
部151c、段数増加時タイミング算出部151d及び
段数減少時タイミング算出部151eから構成される。
又、タイミング照合手段は、論理和回路161aと前値
保持回路161bから構成される。
【0172】リセットフィルタなどで構成される定常潮
流除去部111は、潮流Pf検出部801で検出された
有効電力潮流Pfを入力として、検出された潮流Pfか
ら定常潮流成分及び非常にゆっくりとした変化分を除去
し、軸ねじれ振動成分を取り出す。111で検出された
軸ねじれ振動成分は、正ピーク時点検出部151b及び
負ピーク時点検出部151cへ送られ、夫々、ピーク時
点では1の信号を出力し、ピーク以外では0の信号を出
力する。
【0173】挿入段数増減チェック部151aでは、電
力動揺抑制制御手段の出力である直列コンデンサの挿入
段数の変化をチェックし、挿入段数が1段増加する場合
には+1を、1段減少する場合には−1を、段数の変化
がない場合には0を出力する。
【0174】段数増加時タイミング算出部151dは、
正ピーク時点検出部151bの出力信号と挿入段数増減
チェック部151a出力信号を入力とし、挿入段数増加
でかつ正ピーク時点の場合に1の信号を出力し、前記条
件以外では0を出力する。同様に、段数減少時タイミン
グ算出部151eは、負ピーク時点検出部151cの出
力信号と挿入段数増減チェック部151a出力信号を入
力とし、挿入段数減少でかつ負ピーク時点の場合に1の
信号を出力し、前記条件以外では0を出力する。
【0175】次に段数増加時タイミング算出部151d
と段数減少時タイミング算出部151eの出力信号は論
理和回路161aへ入力され、その出力は前値保持回路
161bへ送られる。前値保持回路161bは、挿入段
数算出部803の出力である挿入段数を、論理和回路1
61aの信号が1の場合はそのまま出力し、論理和回路
161aの信号が0の場合は直前の挿入段数を保持して
出力する。
【0176】本発明の[請求項15]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、電力系統の瞬時有効電力潮流を検
出し、軸ねじれ振動成分を検出し、最良のタイミングで
直列コンデンサの投入開放を行うことにより、軸伝達ト
ルクの振動を最小に抑え込むことができ、軸ねじれ振動
成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制する
ことができる。
【0177】以下に、本発明の[請求項16]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図40は本発明の[請求項16]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,112a,
112bは図23と同等のものであり、同等の機能を有す
る。本実施例では軸ねじれ振動成分検出手段の入力とし
て、タービン発電機の角速度を用いたものである。
【0178】スイッチ投入/開放タイミング算出手段は
挿入段数増減チェック部152a、軸ねじれ振動成分波
形の正ピーク時点検出部152b及び負ピーク時点検出
部152c、段数増加時タイミング算出部152d及び
段数減少時タイミング算出部152eから構成される。
又、タイミング照合手段は、論理和回路162aと前値
保持回路162bから構成される。
【0179】次に作用について説明すると、発電機の角
速度を角速度検出部112aで検出する。次にリセット
フィルタなどで構成される定常角速度分除去部112b
は、検出された角速度から定常角速度成分及び非常にゆ
っくりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り
出す。112bで検出された軸ねじれ振動成分は、正ピ
ーク時点検出部152b及び負ピーク時点検出部152
cへ送られ、夫々、ピーク時点では1の信号を出力し、
ピーク以外では0の信号を出力する。
【0180】挿入段数増減チェック部152aでは、電
力動揺抑制制御手段の出力である直列コンデンサの挿入
段数の変化をチェックし、挿入段数が1段増加する場合
には+1を、1段減少する場合には−1を、段数の変化
がない場合には0を出力する。段数増加時タイミング算
出部152dは、正ピーク時点検出部152bの出力信
号と挿入段数増減チェック部152a出力信号を入力と
し、挿入段数増加でかつ正ピーク時点の場合に1の信号
を出力し、前記条件以外では0を出力する。
【0181】同様に、段数減少時タイミング算出部15
2eは、負ピーク時点検出部152cの出力信号と挿入
段数増減チェック部152a出力信号を入力とし、挿入
段数減少でかつ負ピーク時点の場合に1の信号を出力
し、前記条件以外では0を出力する。次に段数増加時タ
イミング算出部152dと段数減少時タイミング算出部
152eの出力信号は論理和回路162aへ入力され、
その出力は前値保持回路162bへ送られる。前値保持
回路162bは、挿入段数算出部803の出力である挿
入段数を、論理和回路162aの信号が1の場合はその
まま出力し、論理和回路162aの信号が0の場合は直
前の挿入段数を保持して出力する。
【0182】本発明の[請求項16]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の角速度を検出し、軸ねじ
れ振動成分を検出し、最良のタイミングで直列コンデン
サの投入開放を行うことにより、軸伝達トルクの振動を
最小に抑え込むことができ、軸ねじれ振動成分の拡大を
防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することができ
る。
【0183】以下に、本発明の[請求項17]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図41は本発明の[請求項17]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,113a,
113bは図24と同等のものであり、同等の機能を有す
る。本実施例では軸ねじれ振動成分検出手段の入力とし
て、タービン発電機の軸伝達トルクを用いたものであ
る。
【0184】スイッチ投入/開放タイミング算出手段は
挿入段数増減チェック部153a、軸ねじれ振動成分波
形の正ピーク時点検出部153b及び負ピーク時点検出
部153c、段数増加時タイミング算出部153d及び
段数減少時タイミング算出部153eから構成される。
又、タイミング照合手段は、論理和回路163aと前値
保持回路163bから構成される。
【0185】次に作用について説明すると、発電機ター
ビン軸系の軸伝達トルクT1を軸伝達トルク検出部11
3aで検出する。次にリセットフィルタなどで構成され
る定常軸伝達トルク分除去部113bは、検出された軸
伝達トルクT1から定常軸伝達トルク成分及び非常にゆ
っくりとした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り
出す。
【0186】113bで検出された軸ねじれ振動成分
は、正ピーク時点検出部152b及び負ピーク時点検出
部153cへ送られ、夫々、ピーク時点では1の信号を
出力し、ピーク以外では0の信号を出力する。挿入段数
増減チェック部153aでは、電力動揺抑制制御手段の
出力である直列コンデンサの挿入段数の変化をチェック
し、挿入段数が1段増加する場合には+1を、1段減少
する場合には−1を、段数の変化がない場合には0を出
力する。
【0187】段数増加時タイミング算出部153dは、
正ピーク時点検出部153bの出力信号と挿入段数増減
チェック部153a出力信号を入力とし、挿入段数増加
でかつ正ピーク時点の場合に1の信号を出力し、前記条
件以外では0を出力する。同様に、段数減少時タイミン
グ算出部153eは、負ピーク時点検出部153cの出
力信号と挿入段数増減チェック部153a出力信号を入
力とし、挿入段数減少でかつ負ピーク時点の場合に1の
信号を出力し、前記条件以外では0を出力する。
【0188】次に段数増加時タイミング算出部153d
と段数減少時タイミング算出部153eの出力信号は論
理和回路163aへ入力され、その出力は前値保持回路
163bへ送られる。前値保持回路163bは、挿入段
数算出部803の出力である挿入段数を、論理和回路1
63aの信号が1の場合は、そのまま出力し、論理和回
路163aの信号が0の場合は直前の挿入段数を保持し
て出力する。
【0189】本発明の[請求項17]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の軸伝達トルクを検出し、
軸ねじれ振動成分を検出し、最良のタイミングで直列コ
ンデンサの投入開放を行うことにより、軸伝達トルクの
振動を最小に抑え込むことができ、軸ねじれ振動成分の
拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制することが
できる。
【0190】以下に、本発明の[請求項18]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図42は本発明の[請求項18]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,112a,
112b,170,171a〜171fは図25と同等の
ものであり、同等の機能を有する。
【0191】スイッチ投入/開放タイミング算出手段は
挿入段数増減チェック部154a、第1モード成分を対
象とする軸ねじれ振動成分波形の正ピーク時点検出部
1,154b及び負ピーク時点検出部1,154c、段
数増加時タイミング算出部1,154d及び段数減少時
タイミング算出部1,154eと、第2モード成分を対
象とする軸ねじれ振動成分波形の正ピーク時点検出部
2,154f及び負ピーク時点検出部2,154g、段
数増加時タイミング算出部2,154h及び段数減少時
タイミング算出部2,154iから構成される。又、タ
イミング照合手段は、論理和回路164aと前値保持回
路164b及び対象モード切換スイッチ回路164cか
ら構成される。
【0192】次に作用について説明すると、発電機の角
速度ωg、右側のタービン1の角速度ω1及び左側のタ
ービン2の角速度ω2を夫々角速度検出部112aで検
出する。次にリセットフィルタなどで構成される定常角
速度分除去部112bは、検出された夫々の角速度ω
g,ω1,ω2から定常角速度成分及び非常にゆっくり
とした変化分を除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0193】軸ねじれ振動成分には、タービン発電機軸
系の複数の固有振動数が重畳されており、ゲインブロッ
ク171a〜171fを使用して、複数の固有振動数
(実施例では2つ)の振動成分を分離・抽出する。抽出
された第1モード振動成分は正ピーク時点検出部1,1
54b及び負ピーク時点検出部1,154cへ、第2モ
ード振動成分は正ピーク時点検出部2,154f及び負
ピーク時点検出部2,154gへ送られ、正ピーク時点
検出部154b及び負ピーク時点検出部154cへ送ら
れ、夫々、ピーク時点では1の信号を出力し、ピーク以
外では0の信号を出力する。
【0194】挿入段数増減チェック部154aでは、電
力動揺抑制制御手段の出力である直列コンデンサの挿入
段数の変化をチェックし、挿入段数が1段増加する場合
には+1を、1段減少する場合には−1を、段数の変化
がない場合には0を出力する。
【0195】段数増加時タイミング算出部1,154d
は第1モード振動成分に対して、正ピーク時点検出部
1,154bの出力信号と挿入段数増減チェック部15
4a出力信号を入力とし、挿入段数増加でかつ正ピーク
時点の場合に1の信号を出力し、前記条件以外では0を
出力する。
【0196】同様に、段数減少時タイミング算出部1,
154eは、負ピーク時点検出部1,154cの出力信
号と挿入段数増減チェック部154a出力信号を入力と
し、挿入段数減少でかつ負ピーク時点の場合に1の信号
を出力し、前記条件以外では0を出力する。
【0197】段数増加時タイミング算出部2,154h
及び段数減少時タイミング算出部2,154iは第2モ
ード振動成分に対して上記の段数増加時タイミング算出
部1,154d及び段数減少時タイミング算出部1,1
54eと同様な機能を持ち、0又は1の信号を出力す
る。
【0198】次に、段数増加時タイミング算出部1,1
54dと段数減少時タイミング算出部1,154eの出
力信号、段数増加時タイミング算出部1,154hと段
数減少時タイミング算出部2,154iの出力信号は夫
々2つの論理和回路164aへ入力され、その出力は対
象モード切換スイッチ回路164cへ送られ、予めスイ
ッチで設定された対象モードの信号が前値保持回路16
4bへ送られる。値保持回路164bは、挿入段数算出
部803の出力である挿入段数を、論理和回路164a
の信号が1の場合はそのまま出力し、論理和回路164
aの信号が0の場合は直前の挿入段数を保持して出力す
る。
【0199】本発明の[請求項18]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の複数の角速度を検出し、
特定軸ねじれ振動成分を検出し、最良のタイミングで直
列コンデンサの投入開放を行うことにより、軸伝達トル
クの振動を最小に抑え込むことができ、軸ねじれ振動成
分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制するこ
とができる。
【0200】以下に、本発明の[請求項19]に係る直
列コンデンサの制御装置の実施例を図面を用いて説明す
る。図43は本発明の[請求項19]に係る直列コンデン
サの制御装置の構成を示す図である。同図において、1
〜7及び801〜803、901〜905,113a,
113b,170,172a〜172dは図26と同等の
ものであり、同等の機能を有する。
【0201】スイッチ投入/開放タイミング算出手段は
挿入段数増減チェック部155a、第1モード成分を対
象とする軸ねじれ振動成分波形の正ピーク時点検出部
1,155b及び負ピーク時点検出部1,155c、段
数増加時タイミング算出部1,155d及び段数減少時
タイミング算出部1,155eと、第2モード成分を対
象とする軸ねじれ振動成分波形の正ピーク時点検出部
2,155f及び負ピーク時点検出部2,155g、段
数増加時タイミング算出部2,155h及び段数減少時
タイミング算出部2,155iから構成される。又、タ
イミング照合手段は、論理和回路165aと前値保持回
路165b及び対象モード切換スイッチ回路165cか
ら構成される。
【0202】次に作用について説明する。左側のタービ
ン2から右側のタービン1への軸伝達トルクT2及びタ
ービン1から発電機への軸伝達トルクT1を夫々軸伝達
トルク検出部113aで検出する。次にリセットフィル
タなどで構成される定常軸伝達トルク分除去部113b
は、検出された夫々の軸伝達トルクT1及びT2から定
常軸伝達トルク成分及び非常にゆっくりとした変化分を
除去し、軸ねじれ振動成分を取り出す。
【0203】軸ねじれ振動成分には、タービン発電機軸
系の複数の固有振動数が重畳されており、ゲインブロッ
ク172a〜172dを使用して、複数の固有振動数
(実施例では2つ)の振動成分を分離・抽出する。抽出
された第1モード振動成分は正ピーク時点検出部1,1
55b及び負ピーク時点検出部1,155cへ、第2モ
ード振動成分は正ピーク時点検出部2,155f及び負
ピーク時点検出部2,155gへ送られ、正ピーク時点
検出部155b及び負ピーク時点検出部155cへ送ら
れ、夫々、ピーク時点では1の信号を出力し、ピーク以
外では0の信号を出力する。
【0204】挿入段数増減チェック部155aでは、電
力動揺抑制制御手段の出力である直列コンデンサの挿入
段数の変化をチェックし、挿入段数が1段増加する場合
には+1を、1段減少する場合には−1を、段数の変化
がない場合には0を出力する。
【0205】段数増加時タイミング算出部1,155d
は第1モード振動成分に対して、正ピーク時点検出部
1,155bの出力信号と挿入段数増減チェック部15
5a出力信号を入力とし、挿入段数増加でかつ正ピーク
時点の場合に1の信号を出力し、前記条件以外では0を
出力する。
【0206】同様に、段数減少時タイミング算出部1,
155eは、負ピーク時点検出部1,155cの出力信
号と挿入段数増減チェック部155a出力信号を入力と
し、挿入段数減少でかつ負ピーク時点の場合に1の信号
を出力し、前記条件以外では0を出力する。
【0207】段数増加時タイミング算出部2,155h
及び段数減少時タイミング算出部2,155iは第2モ
ード振動成分に対して上記の段数増加時タイミング算出
部1,155d及び段数減少時タイミング算出部1,1
55eと同様な機能を持ち、0又は1の信号を出力す
る。
【0208】次に、段数増加時タイミング算出部1,1
55dと段数減少時タイミング算出部1,155dの出
力信号、段数増加時タイミング算出部1,155hと段
数減少時タイミング算出部2,155iの出力信号は夫
々2つの論理和回路165aへ入力され、その出力は対
象モード切換スイッチ回路165cへ送られ、予めスイ
ッチで設定された対象モードの信号が前値保持回路16
5bへ送られる。前値保持回路165bは、挿入段数算
出部803の出力である挿入段数を、論理和回路165
aの信号が1の場合はそのまま出力し、論理和回路16
5aの信号が0の場合は直前の挿入段数を保持して出力
する。
【0209】本発明の[請求項19]の直列コンデンサ
の制御装置によれば、発電機の複数の軸伝達トルクを検
出し、特定軸ねじれ振動成分を検出し、最良のタイミン
グで直列コンデンサの投入開放を行うことにより、軸伝
達トルクの振動を最小に抑え込むことができ、軸ねじれ
振動成分の拡大を防止しつつ、電力動揺を速やかに抑制
することができる。
【0210】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればS
SRの発生条件を避け、あるいは軸ねじれ振動成分の拡
大を防止または抑制しつつ、電力動揺を速やかに抑制す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の[請求項1]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図2】本発明の[請求項2]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図3】本発明の[請求項3]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図4】本発明の[請求項4]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図5】本発明の[請求項5]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図6】本発明の[請求項6]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図7】本発明の[請求項7]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図8】本発明の[請求項8]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図9】本発明の[請求項9]に係る直列コンデンサの
制御装置の構成を示す図。
【図10】本発明の[請求項10]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図11】本発明の[請求項11]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図12】本発明の[請求項12]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図13】本発明の[請求項13]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図14】本発明の[請求項14]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図15】本発明の[請求項15]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図16】本発明の[請求項16]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図17】本発明の[請求項17]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図18】本発明の[請求項18]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図19】本発明の[請求項19]に係る直列コンデンサ
の制御装置の構成を示す図。
【図20】本発明の[請求項1]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図21】本発明の[請求項2]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図22】本発明の[請求項3]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図23】本発明の[請求項4]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図24】本発明の[請求項5]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図25】本発明の[請求項6]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図26】本発明の[請求項7]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図27】本発明の[請求項8]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図28】軸ねじれ振動抑制制御系の伝達関数構成例を示
す図。
【図29】本発明の[請求項9]の直列コンデンサの制御
装置の実施例の構成を示す図。
【図30】本発明の[請求項10]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図31】本発明の[請求項11]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図32】本発明の[請求項12]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図33】本発明の[請求項13]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図34】本発明の[請求項14]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図35】2質点のタービン発電機軸系を示す図。
【図36】最悪タイミングにおける電気的トルクの変化と
軸伝達トルクの応動波形を示す図。
【図37】最良タイミングにおける電気的トルクの変化と
軸伝達トルクの応動波形を示す図。
【図38】最良タイミングによる直列コンデンサの投入/
開放を説明する図。
【図39】本発明の[請求項15]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図40】本発明の[請求項16]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図41】本発明の[請求項17]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図42】本発明の[請求項18]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図43】本発明の[請求項19]の直列コンデンサの制
御装置の実施例の構成を示す図。
【図44】従来の直列コンデンサの制御装置の構成を示す
図。
【符号の説明】
1 電力系統 2 送電線 3 n台の直列コンデンサ 4 同期発電機 5 タービン 6 回転軸 7 直列コンデンサの制御装置 8 電力動揺抑制制御手段 9 スイッチ投入/開放信号作成及び出力手段 10 軸ねじれ共振回避手段 11,111,112,113 軸ねじれ振動成分検出
手段 12,121,122,123,124,125 直列
コンデンサ挿入段数増減手段 171,172 特定軸ねじれ振動成分抽出手段 13,131,132,133,134,135 軸ね
じれ振動抑制制御手段 14,141,142,143,144,145 制御
信号選択手段 15,151,152,153,154,155 スイ
ッチ投入/開放タイミング算出手段 16,161,162,163,164,165 タイ
ミング照合手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 直樹 東京都調布市西つつじケ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内 (72)発明者 田能村 顕一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 小柳 薫 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の送電線に複数個の直列コンデ
    ンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直列
    コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御し
    て電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制御
    装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統からの電気
    量を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出
    し、直列コンデンサの挿入数を求める電力動揺抑制制御
    手段と、前記電力動揺抑制制御手段からの制御信号を入
    力として、低周波共振現象が発生し、拡大すると推定さ
    れる直列コンデンサの挿入段数を避けるように制御信号
    を加工する軸ねじれ共振回避手段と、前記軸ねじれ共振
    回避手段の出力信号を基にしてスイッチの投入又は開放
    の信号を作成し、複数個のスイッチへ信号を出力するス
    イッチ投入又は開放信号作成及び出力手段とを備えたこ
    とを特徴とする直列コンデンサの制御装置。
  2. 【請求項2】 電力系統の送電線に複数個の直列コンデ
    ンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直列
    コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御し
    て電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制御
    装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統からの電気
    量を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出
    し、直列コンデンサの挿入数を求める電力動揺抑制制御
    手段と、前記直列コンデンサとタービン発電機回転軸系
    の相互作用による軸ねじれ共振振動現象の軸ねじれ振動
    成分を検出するために必要な電圧、電流からなる電気的
    諸量又は角速度、軸伝達トルクからなる機械的諸量を入
    力とし、当該入力信号に含まれる軸ねじれ振動成分を検
    出する軸ねじれ振動成分検出手段と、前記軸ねじれ振動
    成分検出手段の出力信号を入力として、直列コンデンサ
    の現時点の挿入段数から増加又は減少する段数を算出す
    る直列コンデンサ挿入段数増減手段と、前記電力動揺抑
    制制御手段の出力と直列コンデンサ挿入段数増減手段と
    の出力を加算して入力し、複数個のスイッチへ信号を出
    力するスイッチ投入又は開放信号作成及び出力手段とを
    備えたことを特徴とする直列コンデンサの制御装置。
  3. 【請求項3】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、電
    力系統内又は送電線又は発電機の瞬時有効電力潮流とし
    たことを特徴とする請求項2記載の直列コンデンサの制
    御装置。
  4. 【請求項4】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、タ
    ービン発電機の角速度としたことを特徴とする請求項2
    記載の直列コンデンサの制御装置。
  5. 【請求項5】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、タ
    ービン発電機の軸伝達トルクとしたことを特徴とする請
    求項2記載の直列コンデンサの制御装置。
  6. 【請求項6】 電力系統の送電線に複数個の直列コンデ
    ンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直列
    コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御し
    て電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制御
    装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統から電気量
    を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出し、
    直列コンデンサの挿入数を求める電力動揺抑制制御手段
    と、タービン発電機の角速度を入力とし、当該入力信号
    に含まれる軸ねじれ振動成分を検出する軸ねじれ振動成
    分検出手段と、前記軸ねじれ振動成分検出手段の出力信
    号を入力とし、タービン発電機の特定の軸ねじれ振動成
    分を抽出する特定軸ねじれ振動成分抽出手段と、前記特
    定軸ねじれ振動成分抽出手段の出力信号を入力として、
    直列コンデンサの現時点の挿入段数から増加又は減少す
    る段数を算出する直列コンデンサ挿入段数増減手段と、
    前記電力動揺抑制制御手段の出力と直列コンデンサ挿入
    段数増減手段との出力を入力し、複数個のスイッチへ信
    号を出力するスイッチ投入又は開放信号作成及び出力手
    段とを備えたことを特徴とする直列コンデンサの制御装
    置。
  7. 【請求項7】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、タ
    ービン発電機の軸伝達トルクとしたことを特徴とする請
    求項6記載の直列コンデンサの制御装置。
  8. 【請求項8】 電力系統の送電線に複数個の直列コンデ
    ンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直列
    コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御し
    て電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制御
    装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統から電気量
    を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出し、
    直列コンデンサの挿入量を求める電力動揺抑制制御手段
    と、軸ねじれ振動成分を算出するために必要な電気的諸
    量又は機械的諸量を入力とし、当該入力信号に含まれる
    軸ねじれ振動成分を検出する軸ねじれ振動成分検出手段
    と、前記軸ねじれ振動成分検出手段の出力信号を入力と
    して、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制す
    るための直列コンデンサの制御信号を出力する軸ねじれ
    振動抑制制御手段と、前記軸ねじれ振動抑制制御手段の
    出力信号と電力動揺抑制制御手段の出力信号を入力と
    し、これら2つの信号から直列コンデンサの制御信号と
    して使用するものを選択する制御信号選択手段と、前記
    制御信号選択手段の出力を入力し、複数個のスイッチへ
    信号を出力するスイッチ投入又は開放信号作成及び出力
    手段とを備えたことを特徴とする直列コンデンサの制御
    装置。
  9. 【請求項9】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、電
    力系統内又は送電線又は発電機の瞬時有効電力潮流とし
    たことを特徴とする請求項8記載の直列コンデンサの制
    御装置。
  10. 【請求項10】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    タービン発電機の角速度としたことを特徴とする請求項
    8記載の直列コンデンサの制御装置。
  11. 【請求項11】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    タービン発電機の軸伝達トルクとしたことを特徴とする
    請求項8記載の直列コンデンサの制御装置。
  12. 【請求項12】 電力系統の送電線に複数個の直列コン
    デンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直
    列コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御
    して電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制
    御装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統から電気量
    を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出し、
    直列コンデンサの挿入量を求める電力動揺抑制制御手段
    と、軸ねじれ振動成分を算出するために必要なタービン
    発電機の角速度を入力とし、当該入力信号に含まれる軸
    ねじれ振動成分を検出する軸ねじれ振動成分検出手段
    と、前記軸ねじれ振動成分検出手段の出力信号を入力と
    して、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制す
    るための直列コンデンサの制御信号を出力する特定軸ね
    じれ振動抑制制御手段と、前記特定軸ねじれ振動抑制制
    御手段の出力を入力として、タービン発電機回転軸系の
    軸ねじれ振動を抑制するための直列コンデンサの制御信
    号を出力する軸ねじれ振動抑制制御手段と、前記軸ねじ
    れ振動抑制制御手段の出力信号と電力動揺抑制制御手段
    の出力信号を入力とし、これら2つの信号から直列コン
    デンサの制御信号として使用するものを選択する制御信
    号選択手段と、前記制御信号選択手段の出力を入力し、
    複数個のスイッチへ信号を出力するスイッチ投入又は開
    放信号作成及び出力手段とを備えたことを特徴とする直
    列コンデンサの制御装置。
  13. 【請求項13】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    タービン発電機の軸伝達トルクとしたことを特徴とする
    請求項12記載の直列コンデンサの制御装置。
  14. 【請求項14】 電力系統の送電線に複数個の直列コン
    デンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直
    列コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御
    して電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制
    御装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統から電気量
    を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出し、
    直列コンデンサの挿入量を求める電力動揺抑制制御手段
    と、軸ねじれ振動成分を算出するために必要な電気的諸
    量又は機械的諸量を入力とし、当該入力信号に含まれる
    軸ねじれ振動成分を検出する軸ねじれ振動成分検出手段
    と、前記軸ねじれ振動成分検出手段の出力信号を入力と
    して、タービン発電機回転軸系の軸ねじれ振動を抑制す
    るための直列コンデンサのスイッチ投入又は開放タイミ
    ングをはかる信号を出力するスイッチ投入/開放タイミ
    ング算出手段と、スイッチ投入/開放タイミング算出手
    段の出力信号と電力動揺抑制制御手段の出力信号とを入
    力として、軸ねじれ振動の抑制に有効なタイミングで直
    列コンデンサの制御信号を出力するタイミング照合手段
    と、前記タイミング照合手段の出力を入力とし、複数個
    のスイッチへ信号を出力するスイッチ投入又は開放信号
    作成及び出力手段とを備えたことを特徴とする直列コン
    デンサの制御装置。
  15. 【請求項15】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    電力系統内又は送電線又は発電機の瞬時有効電力潮流と
    したことを特徴とする請求項14記載の直列コンデンサ
    の制御装置。
  16. 【請求項16】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    タービン発電機の角速度としたことを特徴とする請求項
    14記載の直列コンデンサの制御装置。
  17. 【請求項17】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    タービン発電機の軸伝達トルクとしたことを特徴とする
    請求項14記載の直列コンデンサの制御装置。
  18. 【請求項18】 電力系統の送電線に複数個の直列コン
    デンサを直列接続し、系統の外乱発生に際して、前記直
    列コンデンサに対して並列に設けたスイッチを開閉制御
    して電力動揺を抑制するようにした直列コンデンサの制
    御装置において、同期発電機と少なくとも1台のタービ
    ン、及びこれらを連結する回転軸により構成されるター
    ビン発電機回転軸系の軸ねじれ振動、又は、前記直列コ
    ンデンサとタービン発電機回転軸系の相互作用により発
    生する軸ねじれ共振振動現象に関して、系統から電気量
    を入力して電力動揺を抑制するための制御量を算出し、
    直列コンデンサの挿入量を求める電力動揺抑制制御手段
    と、軸ねじれ振動成分を算出するために必要なタービン
    発電機の角速度を入力とし、当該入力信号に含まれる軸
    ねじれ振動成分を検出する軸ねじれ振動成分検出手段
    と、前記軸ねじれ振動成分検出手段の出力信号を入力と
    して、当該入力信号の中から前記タービン発電機回転軸
    系により決まる特定の固有振動周波数成分を含む軸ねじ
    れ振動成分のみを抽出する特定軸ねじれ振動成分抽出手
    段と、抽出した特定の固有振動周波数成分を含む軸ねじ
    れ振動成分を入力信号とし、タービン発電機回転軸系の
    軸ねじれ振動を抑制するための直列コンデンサの、スイ
    ッチの投入又は開放タイミングをはかる信号を出力する
    スイッチ投入/開放タイミング算出手段と、前記スイッ
    チ投入/開放タイミング算出手段の出力信号と、電力系
    統の動揺を抑制するための直列コンデンサの制御信号を
    入力として、軸ねじれ振動の抑制に有効なタイミングで
    直列コンデンサの制御信号を出力するタイミング照合手
    段と、前記タイミング照合手段の出力を入力とし、複数
    個のスイッチへ信号を出力するスイッチ投入又は開放信
    号作成及び出力手段とを備えたことを特徴とする直列コ
    ンデンサの制御装置。
  19. 【請求項19】 軸ねじれ振動成分検出手段の入力は、
    タービン発電機の軸伝達トルクとしたことを特徴とする
    請求項18記載の直列コンデンサの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7825640B2 (en) 2004-07-09 2010-11-02 Microgen Engine Corporation Holding B.V. Connecting a prime mover driven alternator to a circuit with an existing alternating current

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