JPH0896933A - プラスチック製のヒーター - Google Patents
プラスチック製のヒーターInfo
- Publication number
- JPH0896933A JPH0896933A JP25760794A JP25760794A JPH0896933A JP H0896933 A JPH0896933 A JP H0896933A JP 25760794 A JP25760794 A JP 25760794A JP 25760794 A JP25760794 A JP 25760794A JP H0896933 A JPH0896933 A JP H0896933A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heater
- plastic
- carbon
- thermoplastic resin
- injection
- Prior art date
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- Pending
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- Surface Heating Bodies (AREA)
- Control Of Resistance Heating (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 第1に、製作加工費が低減され、もってコス
ト面に優れ、第2に、洗浄も容易かつ確実に行え、汚れ
が残らず衛生的であり、第3に、故障も少なく、第4
に、自在な形状のヒーター部が得られ、最適温度分布,
効率的加熱が実現される、プラスチック製のヒーターを
提案する。 【構成】 このプラスチック製のヒーターは、熱可塑性
樹脂1製の構造部2と、カーボン3や金属が分散混入さ
れ通電により発熱する熱可塑性樹脂4製のヒーター部5
とが、射出成形され、層状の一体構造をなす。そして構
造部2は、例えばトレー形状を備え、ヒーター部5は、
例えば体積率で10%以上のカーボン3が分散混入され
るが、カーボン3は、粒子状・パウダー状やフィラー状
・繊維状をなす。又、このプラスチック製のヒーター
は、2層以上の多層構造をなし、そのうち1層がヒータ
ー部5、残りの層が構造部2となっている。
ト面に優れ、第2に、洗浄も容易かつ確実に行え、汚れ
が残らず衛生的であり、第3に、故障も少なく、第4
に、自在な形状のヒーター部が得られ、最適温度分布,
効率的加熱が実現される、プラスチック製のヒーターを
提案する。 【構成】 このプラスチック製のヒーターは、熱可塑性
樹脂1製の構造部2と、カーボン3や金属が分散混入さ
れ通電により発熱する熱可塑性樹脂4製のヒーター部5
とが、射出成形され、層状の一体構造をなす。そして構
造部2は、例えばトレー形状を備え、ヒーター部5は、
例えば体積率で10%以上のカーボン3が分散混入され
るが、カーボン3は、粒子状・パウダー状やフィラー状
・繊維状をなす。又、このプラスチック製のヒーター
は、2層以上の多層構造をなし、そのうち1層がヒータ
ー部5、残りの層が構造部2となっている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック製のヒー
ターに関する。すなわち、トレー等の構造部が一体化さ
れた、プラスチック製のヒーターに関するものである。
ターに関する。すなわち、トレー等の構造部が一体化さ
れた、プラスチック製のヒーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、航空機の機内や新幹線等の車輌
の客室内等において、搭乗員が乗客に食事や飲物等のサ
ービスを実施する際に使用されるサービスカートにあっ
ては、内部にガイドレールや棚が設けられ、食物や飲物
を載せたトレーが多数収納されると共に、各トレー毎に
面状のヒーターが設けられ、食物や飲物を暖めるように
なっている。そして、このような面状のヒーターとして
は、ニクロム線を使用したものが従来一般的に用いられ
ており、かつ、この面状のヒーターは、構造部たるトレ
ーの内側・上側に取付けられて食物や飲物を容器ごと直
接加熱するか、又は、トレーの外側・背面側に取付けら
れ、トレーを介し内側の食物や飲物を容器ごと加熱する
ようになっていた。
の客室内等において、搭乗員が乗客に食事や飲物等のサ
ービスを実施する際に使用されるサービスカートにあっ
ては、内部にガイドレールや棚が設けられ、食物や飲物
を載せたトレーが多数収納されると共に、各トレー毎に
面状のヒーターが設けられ、食物や飲物を暖めるように
なっている。そして、このような面状のヒーターとして
は、ニクロム線を使用したものが従来一般的に用いられ
ており、かつ、この面状のヒーターは、構造部たるトレ
ーの内側・上側に取付けられて食物や飲物を容器ごと直
接加熱するか、又は、トレーの外側・背面側に取付けら
れ、トレーを介し内側の食物や飲物を容器ごと加熱する
ようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。第1
に、面状のヒーターとトレー等の構造部とは各々別体を
なし、個別に製作された後、面状のヒーターがトレー等
の構造部の内側や外側に取付けられていたので、製作加
工費がかさみコスト高となる、という問題が指摘されて
いた。第2に、面状のヒーターとトレー等の構造部と
は、各々別体をなすと共に容易には取外し不能に取付け
られており、両者の構造も複雑で表面的な凹凸も多かっ
た。もって、使用後の洗浄に手間取り洗浄が不確実とな
りやすく、汚れが残りがちで不衛生である、という問題
も指摘されていた。第3に、面状のヒーターやトレー等
の構造部の構造が複雑であり、特に面状のヒーターは、
ニクロム線等の電気配線を要するので故障が生じやす
い、との指摘もあった。第4に、面状のヒーターは、ト
レー等の構造体の内側や外側に取付けられるので、自体
の形状が制限され3次元的形状とはしにくく、もって最
適温度分布,効率的加熱が実現されにくい、という問題
もあった。
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。第1
に、面状のヒーターとトレー等の構造部とは各々別体を
なし、個別に製作された後、面状のヒーターがトレー等
の構造部の内側や外側に取付けられていたので、製作加
工費がかさみコスト高となる、という問題が指摘されて
いた。第2に、面状のヒーターとトレー等の構造部と
は、各々別体をなすと共に容易には取外し不能に取付け
られており、両者の構造も複雑で表面的な凹凸も多かっ
た。もって、使用後の洗浄に手間取り洗浄が不確実とな
りやすく、汚れが残りがちで不衛生である、という問題
も指摘されていた。第3に、面状のヒーターやトレー等
の構造部の構造が複雑であり、特に面状のヒーターは、
ニクロム線等の電気配線を要するので故障が生じやす
い、との指摘もあった。第4に、面状のヒーターは、ト
レー等の構造体の内側や外側に取付けられるので、自体
の形状が制限され3次元的形状とはしにくく、もって最
適温度分布,効率的加熱が実現されにくい、という問題
もあった。
【0004】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、例え
ばトレー形状をなす熱可塑性樹脂製の構造部と、カーボ
ン等が分散混入され通電により発熱する熱可塑性樹脂製
のヒーター部とが、射出成形され層状の一体構造をなす
ことにより、第1にコスト面に優れ、第2に洗浄も容易
で、第3に故障が少なく、第4に最適温度分布も得られ
やすい、プラスチック製のヒーターを提案することを目
的とする。
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、例え
ばトレー形状をなす熱可塑性樹脂製の構造部と、カーボ
ン等が分散混入され通電により発熱する熱可塑性樹脂製
のヒーター部とが、射出成形され層状の一体構造をなす
ことにより、第1にコスト面に優れ、第2に洗浄も容易
で、第3に故障が少なく、第4に最適温度分布も得られ
やすい、プラスチック製のヒーターを提案することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このプラスチック製
のヒーターは、熱可塑性樹脂製の構造部と、カーボンや
金属が分散混入され通電により発熱する熱可塑性樹脂製
のヒーター部とが、射出成形され層状の一体構造をな
す。次に、請求項2については次のとおり。すなわち、
このプラスチック製のヒーターは、請求項1記載のヒー
ターにおいて、該構造部は、トレーとしての形状を備
え、該ヒーター部は、体積率で10%以上のカーボンが
分散混入されてなる。
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このプラスチック製
のヒーターは、熱可塑性樹脂製の構造部と、カーボンや
金属が分散混入され通電により発熱する熱可塑性樹脂製
のヒーター部とが、射出成形され層状の一体構造をな
す。次に、請求項2については次のとおり。すなわち、
このプラスチック製のヒーターは、請求項1記載のヒー
ターにおいて、該構造部は、トレーとしての形状を備
え、該ヒーター部は、体積率で10%以上のカーボンが
分散混入されてなる。
【0006】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。このプラスチック製のヒーターは、例
えばトレー形状をなす熱可塑性樹脂製の構造部と、例え
ば体積率で10%以上のカーボン等が分散混入され、通
電により発熱する熱可塑性樹脂製のヒーター部と、から
なる。そして、このような構造部とヒーター部とが、射
出成形されると共に、層状の一体構造をなす。そこで、
このプラスチック製のヒーターは、第1に、製作加工が
簡単容易であり、コスト面に優れている。第2に、構造
が簡単であり凹凸も少ないので、容易かつ確実に洗浄で
きる。第3に、構造が簡単であり、電気配線を要しない
ので、故障が少ない。第4に、ヒーター部は、3次元的
形状等、自在な形状のものが容易に得られるので、最適
温度分布,効率的加熱が実現される。
ように作用する。このプラスチック製のヒーターは、例
えばトレー形状をなす熱可塑性樹脂製の構造部と、例え
ば体積率で10%以上のカーボン等が分散混入され、通
電により発熱する熱可塑性樹脂製のヒーター部と、から
なる。そして、このような構造部とヒーター部とが、射
出成形されると共に、層状の一体構造をなす。そこで、
このプラスチック製のヒーターは、第1に、製作加工が
簡単容易であり、コスト面に優れている。第2に、構造
が簡単であり凹凸も少ないので、容易かつ確実に洗浄で
きる。第3に、構造が簡単であり、電気配線を要しない
ので、故障が少ない。第4に、ヒーター部は、3次元的
形状等、自在な形状のものが容易に得られるので、最適
温度分布,効率的加熱が実現される。
【0007】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4は本発
明の実施例を示し、図1の(1)図は、構造部が射出成
形された段階の正断面説明図、図1の(2)図は、次に
ヒーター部が射出成形された段階の正断面説明図であ
る。図2の(1)図は、ヒーター部の成形用に1対のホ
ッパーを備えた射出成形機を用いた場合の正断面説明
図、図2の(2)図は、2色射出成形機を用いた場合の
正断面説明図である。図3はプラスチック製のヒーター
の正断面説明図であり、(1)図,(2)図,(3)
図,(4)図,(5)図は、それぞれ第1例,第2例,
第3例,第4例,第5例を示す。図4の(1)図は、カ
ーボン粒子が分散混入されたヒーター部の部分拡大図、
図4の(2)図は、カーボンフィラーが分散混入された
ヒーター部の部分拡大図である。
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4は本発
明の実施例を示し、図1の(1)図は、構造部が射出成
形された段階の正断面説明図、図1の(2)図は、次に
ヒーター部が射出成形された段階の正断面説明図であ
る。図2の(1)図は、ヒーター部の成形用に1対のホ
ッパーを備えた射出成形機を用いた場合の正断面説明
図、図2の(2)図は、2色射出成形機を用いた場合の
正断面説明図である。図3はプラスチック製のヒーター
の正断面説明図であり、(1)図,(2)図,(3)
図,(4)図,(5)図は、それぞれ第1例,第2例,
第3例,第4例,第5例を示す。図4の(1)図は、カ
ーボン粒子が分散混入されたヒーター部の部分拡大図、
図4の(2)図は、カーボンフィラーが分散混入された
ヒーター部の部分拡大図である。
【0008】このプラスチック製のヒーターは、熱可塑
性樹脂1製の構造部2と、カーボン3や金属が分散混入
され通電により発熱する熱可塑性樹脂4製のヒーター部
5とが、射出成形され層状の一体構造をなす。以下これ
らについて詳述する。まず、構造部2の熱可塑性樹脂1
としては、ナイロン系,ポリプロピレン系,ポリスチレ
ン系のものが、代表的に用いられる。又、ヒーター部5
の熱可塑性樹脂4としては、上述した構造部2の熱可塑
性樹脂1と同じものや、ポリエーテルイミド等の耐熱性
を備えたものが用いられる。ヒーター部5のカーボン3
は、数ミクロンから数10ミクロン程度の粒子状・パウ
ダー状(図4の(1)図参照)や、フィラー状・繊維状
(図4の(2)図参照)のものが用いられる。そしてヒ
ーター部5では、熱可塑性樹脂4中に、カーボン3が体
積率10%以上で分散混入されている。なお、このよう
なカーボン3に代え、鉄粉,その他の金属粉を用いるこ
とも可能である。
性樹脂1製の構造部2と、カーボン3や金属が分散混入
され通電により発熱する熱可塑性樹脂4製のヒーター部
5とが、射出成形され層状の一体構造をなす。以下これ
らについて詳述する。まず、構造部2の熱可塑性樹脂1
としては、ナイロン系,ポリプロピレン系,ポリスチレ
ン系のものが、代表的に用いられる。又、ヒーター部5
の熱可塑性樹脂4としては、上述した構造部2の熱可塑
性樹脂1と同じものや、ポリエーテルイミド等の耐熱性
を備えたものが用いられる。ヒーター部5のカーボン3
は、数ミクロンから数10ミクロン程度の粒子状・パウ
ダー状(図4の(1)図参照)や、フィラー状・繊維状
(図4の(2)図参照)のものが用いられる。そしてヒ
ーター部5では、熱可塑性樹脂4中に、カーボン3が体
積率10%以上で分散混入されている。なお、このよう
なカーボン3に代え、鉄粉,その他の金属粉を用いるこ
とも可能である。
【0009】次に、このプラスチック製のヒーターの射
出成形について述べる。図1の例では、まず図1の
(1)図に示したように、射出成形機Aのホッパー6か
ら供給された熱可塑性樹脂1が、加熱シリンダ7中で溶
融流動化された後、ラム8のプランジャにてノズル9か
ら、湯道10を介し固定金型治具11と可動金型治具1
2間に、射出される。もって、まず射出成形機Aにて、
トレー形状の下層たる構造部2が、射出成形される。そ
して図1の(2)図に示したように、このように射出成
形された構造部2が、その可動金型治具12と共に別の
射出成形機Bへと移動される。それから、射出成形機B
のホッパー6から供給され、分散混入されたカーボン3
を含む熱可塑性樹脂4が、加熱シリンダ7中で溶融流動
化された後、ラム8のプランジャにてノズル9から、湯
道10を介し固定金型治具11と可動金型治具12間
に、射出される。もって射出成形機Bにて、ヒーター部
5が、前述した下層たる構造部2上に、その上層として
射出成形される。このようにして、トレー形状の構造部
2とヒーター部5とが射出成形され、層状の一体構造を
なすプラスチック製のヒーターが製作される。
出成形について述べる。図1の例では、まず図1の
(1)図に示したように、射出成形機Aのホッパー6か
ら供給された熱可塑性樹脂1が、加熱シリンダ7中で溶
融流動化された後、ラム8のプランジャにてノズル9か
ら、湯道10を介し固定金型治具11と可動金型治具1
2間に、射出される。もって、まず射出成形機Aにて、
トレー形状の下層たる構造部2が、射出成形される。そ
して図1の(2)図に示したように、このように射出成
形された構造部2が、その可動金型治具12と共に別の
射出成形機Bへと移動される。それから、射出成形機B
のホッパー6から供給され、分散混入されたカーボン3
を含む熱可塑性樹脂4が、加熱シリンダ7中で溶融流動
化された後、ラム8のプランジャにてノズル9から、湯
道10を介し固定金型治具11と可動金型治具12間
に、射出される。もって射出成形機Bにて、ヒーター部
5が、前述した下層たる構造部2上に、その上層として
射出成形される。このようにして、トレー形状の構造部
2とヒーター部5とが射出成形され、層状の一体構造を
なすプラスチック製のヒーターが製作される。
【0010】なお、ヒーター部5の原材料たるカーボン
3と熱可塑性樹脂4に関しては、予めペレット化してお
く場合と、ペレット化しない場合とがある。すなわち、
熱可塑性樹脂4中に所定比率でカーボン3を分散混入
し、予め練り合わせてペレット化したものを、射出成形
機Bのホッパー6に投入する場合と、これによらず、熱
可塑性樹脂4とカーボン3とを、一定比率で別々に射出
成形機Bのホッパー6に、直接投入する場合もある。図
2の(1)図の射出成形機Bは、後者の場合に使用さ
れ、2個のホッパー6に熱可塑性樹脂4とカーボン3と
がそれぞれ投入され、もって、加熱シリンダ7中で両者
が攪拌,混合される。
3と熱可塑性樹脂4に関しては、予めペレット化してお
く場合と、ペレット化しない場合とがある。すなわち、
熱可塑性樹脂4中に所定比率でカーボン3を分散混入
し、予め練り合わせてペレット化したものを、射出成形
機Bのホッパー6に投入する場合と、これによらず、熱
可塑性樹脂4とカーボン3とを、一定比率で別々に射出
成形機Bのホッパー6に、直接投入する場合もある。図
2の(1)図の射出成形機Bは、後者の場合に使用さ
れ、2個のホッパー6に熱可塑性樹脂4とカーボン3と
がそれぞれ投入され、もって、加熱シリンダ7中で両者
が攪拌,混合される。
【0011】又、上述したところは、各層毎に可動金型
治具12を移動させ、射出成形機A,B等を順次変えて
各層を成形して行く、一般的な射出成形方式によるが、
射出成形方式はこれに限定されず、例えば2色射出成形
機や3色射出成形機を用いる多色射出成形方式にて、こ
のプラスチック製のヒーターを製作することも可能であ
る。すなわち、図2の(2)図に示したように、1対の
固定金型治具11と可動金型治具12に対し、複数台
(図示例では2台)の射出成形機A,Bを予め連結して
おいて、下層そして上層の順に順次射出を実施すること
によっても、トレー形状の構造部2とヒーター部5とが
射出成形され、層状の一体構造をなすプラスチック製の
ヒーターを得ることができる。
治具12を移動させ、射出成形機A,B等を順次変えて
各層を成形して行く、一般的な射出成形方式によるが、
射出成形方式はこれに限定されず、例えば2色射出成形
機や3色射出成形機を用いる多色射出成形方式にて、こ
のプラスチック製のヒーターを製作することも可能であ
る。すなわち、図2の(2)図に示したように、1対の
固定金型治具11と可動金型治具12に対し、複数台
(図示例では2台)の射出成形機A,Bを予め連結して
おいて、下層そして上層の順に順次射出を実施すること
によっても、トレー形状の構造部2とヒーター部5とが
射出成形され、層状の一体構造をなすプラスチック製の
ヒーターを得ることができる。
【0012】さて、このようにして製作されるプラスチ
ック製のヒーターについては、各種のものが考えられ
る。例えば図1,図2,図3の(1)図に示したよう
に、トレー形状の構造部2を下層としヒーター部5を上
層とした2層構造のもののほか、図3の(2)図,
(3)図,(4)図,(5)図等に示した多層構造のも
のも可能である。すなわち、前述した射出成形に際し、
例えば上層たるヒーター部5に先立ち、下層たる構造部
2を予め2層構造としておいたり、又、上層たるヒータ
ー部5の表面側に、更に表面層たる構造部2を設けたも
のも可能である。つまり、このプラスチック製のヒータ
ーは、2層以上の多層構造をなすと共に、そのうち1層
がヒーター部5、残りの層が構造部2となっている。更
に、構造部2とヒーター部5とが全体的に層状をなすの
ではなく、図3の(3)図,(4)図に示したように、
ヒーター部5が構造部2中にて部分的に層状をなす例も
考えられる。又、全体的に絶縁性が低い場合には、ヒー
ター部5の上下に絶縁層たる構造部2を設けて、ヒータ
ー部5をサンドイッチすることにより、熱や感電面にお
ける安全性が向上する。
ック製のヒーターについては、各種のものが考えられ
る。例えば図1,図2,図3の(1)図に示したよう
に、トレー形状の構造部2を下層としヒーター部5を上
層とした2層構造のもののほか、図3の(2)図,
(3)図,(4)図,(5)図等に示した多層構造のも
のも可能である。すなわち、前述した射出成形に際し、
例えば上層たるヒーター部5に先立ち、下層たる構造部
2を予め2層構造としておいたり、又、上層たるヒータ
ー部5の表面側に、更に表面層たる構造部2を設けたも
のも可能である。つまり、このプラスチック製のヒータ
ーは、2層以上の多層構造をなすと共に、そのうち1層
がヒーター部5、残りの層が構造部2となっている。更
に、構造部2とヒーター部5とが全体的に層状をなすの
ではなく、図3の(3)図,(4)図に示したように、
ヒーター部5が構造部2中にて部分的に層状をなす例も
考えられる。又、全体的に絶縁性が低い場合には、ヒー
ター部5の上下に絶縁層たる構造部2を設けて、ヒータ
ー部5をサンドイッチすることにより、熱や感電面にお
ける安全性が向上する。
【0013】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。このプラスチック製の
ヒーターは、例えばトレー形状をなす熱可塑性樹脂1製
の構造部2と、例えば体積率で10%以上のカーボン3
等が分散混入された熱可塑性樹脂4製のヒーター部5
と、からなり、ヒーター部5は、両端に電極をつないで
通電することにより、抵抗熱にて発熱する特性を備えて
いる。そして、このような構造部2とヒーター部5と
が、射出成形され層状の一体構造をなす。そして、この
プラスチック製のヒーターは、例えば、航空機の機内や
新幹線等の車輌の客室内等において、搭乗員が乗客に食
物や飲物等のサービスを実施する際に使用される。すな
わち、このような用途に用いられるサービスカートの内
部には、ガイドレールや棚が設けられており、このガイ
ドレールや棚上に、トレー形状のプラスチック製のヒー
ターが多数収納され、その上に食物や飲物がその容器と
共に載せられている。もって適宜、食物や飲物が加熱さ
れ暖められると共に、乗客へのサービスに供される。
いる。そこで以下のようになる。このプラスチック製の
ヒーターは、例えばトレー形状をなす熱可塑性樹脂1製
の構造部2と、例えば体積率で10%以上のカーボン3
等が分散混入された熱可塑性樹脂4製のヒーター部5
と、からなり、ヒーター部5は、両端に電極をつないで
通電することにより、抵抗熱にて発熱する特性を備えて
いる。そして、このような構造部2とヒーター部5と
が、射出成形され層状の一体構造をなす。そして、この
プラスチック製のヒーターは、例えば、航空機の機内や
新幹線等の車輌の客室内等において、搭乗員が乗客に食
物や飲物等のサービスを実施する際に使用される。すな
わち、このような用途に用いられるサービスカートの内
部には、ガイドレールや棚が設けられており、このガイ
ドレールや棚上に、トレー形状のプラスチック製のヒー
ターが多数収納され、その上に食物や飲物がその容器と
共に載せられている。もって適宜、食物や飲物が加熱さ
れ暖められると共に、乗客へのサービスに供される。
【0014】さてそこで、このプラスチック製のヒータ
ーは、次の第1,第2,第3,第4のようになる。第1
に、例えばトレー形状をなす構造部2とヒーター部5と
は、射出成形され層状の一体構造をなす。つまり、この
プラスチック製のヒーターでは、前述したこの種従来例
のように、これらが、各々個別に製作された後に取付け
られる訳ではなく、一体構造で射出成形されたヒーター
部5に通電用の電極を付設するだけで製作が完了し、製
作加工が簡単容易であり、コスト面に優れている。
ーは、次の第1,第2,第3,第4のようになる。第1
に、例えばトレー形状をなす構造部2とヒーター部5と
は、射出成形され層状の一体構造をなす。つまり、この
プラスチック製のヒーターでは、前述したこの種従来例
のように、これらが、各々個別に製作された後に取付け
られる訳ではなく、一体構造で射出成形されたヒーター
部5に通電用の電極を付設するだけで製作が完了し、製
作加工が簡単容易であり、コスト面に優れている。
【0015】第2に、例えばトレー形状をなす構造部2
とヒーター部5とが、射出成形にて、層状の一体構造と
されている。そこで、このプラスチック製のヒーター
は、一体構造となっている分だけ、前述したこの種従来
例に比し構造が簡単であり表面的な凹凸も少ないので、
使用後等の洗浄に手間取らず、容易かつ確実に洗浄でき
る。
とヒーター部5とが、射出成形にて、層状の一体構造と
されている。そこで、このプラスチック製のヒーター
は、一体構造となっている分だけ、前述したこの種従来
例に比し構造が簡単であり表面的な凹凸も少ないので、
使用後等の洗浄に手間取らず、容易かつ確実に洗浄でき
る。
【0016】第3に、例えばトレー形状の構造部2とヒ
ーター部5とが、層状の一体構造をなし、構造が簡単で
ある。特に、前述したこの種従来例のように、ヒーター
のニクロム線等の電気配線を要せず、ヒーター部5の両
端に通電用の電極をつなぎ込むだけでよい。もってこれ
らにより、このプラスチック製のヒーターは故障が少な
い。
ーター部5とが、層状の一体構造をなし、構造が簡単で
ある。特に、前述したこの種従来例のように、ヒーター
のニクロム線等の電気配線を要せず、ヒーター部5の両
端に通電用の電極をつなぎ込むだけでよい。もってこれ
らにより、このプラスチック製のヒーターは故障が少な
い。
【0017】第4に、ヒーター部5は、構造部2と共に
層状の一体構造に射出成形される。従ってヒーター部5
は、前述したこの種従来例のように自体の形状が平面的
なもの等に制限されることなく、3次元的形状等の自在
な形状のものが容易に得られる。もって、このプラスチ
ック製のヒーターでは、このようなヒーター部5によ
り、必要箇所への最適温度分布,効率的加熱が、確実に
実現される。
層状の一体構造に射出成形される。従ってヒーター部5
は、前述したこの種従来例のように自体の形状が平面的
なもの等に制限されることなく、3次元的形状等の自在
な形状のものが容易に得られる。もって、このプラスチ
ック製のヒーターでは、このようなヒーター部5によ
り、必要箇所への最適温度分布,効率的加熱が、確実に
実現される。
【0018】
【発明の効果】本発明に係るプラスチック製のヒーター
は、以上説明したように、例えばトレー形状をなす熱可
塑性樹脂製の構造部と、カーボン等が分散混入され通電
により発熱する熱可塑性樹脂製のヒーター部とが、射出
成形され層状の一体構造をなすことにより、次の効果を
発揮する。
は、以上説明したように、例えばトレー形状をなす熱可
塑性樹脂製の構造部と、カーボン等が分散混入され通電
により発熱する熱可塑性樹脂製のヒーター部とが、射出
成形され層状の一体構造をなすことにより、次の効果を
発揮する。
【0019】第1に、コスト面に優れている。すなわ
ち、構造部とヒーター部が層状に射出成形されるので、
前述したこの種従来例に比し製作加工費が低減され、コ
スト面に優れている。
ち、構造部とヒーター部が層状に射出成形されるので、
前述したこの種従来例に比し製作加工費が低減され、コ
スト面に優れている。
【0020】第2に、洗浄も容易である。すなわち、構
造部とヒーター部が層状の一体構造をなすので、洗浄が
容易かつ確実に行え、前述したこの種従来例のように、
汚れが残ることもなく衛生的である。
造部とヒーター部が層状の一体構造をなすので、洗浄が
容易かつ確実に行え、前述したこの種従来例のように、
汚れが残ることもなく衛生的である。
【0021】第3に、故障も少ない。すなわち、構造部
とヒーター部が層状の一体構造をなし、特に、前述した
この種従来例のように電気配線を要しないので、故障が
少ない。
とヒーター部が層状の一体構造をなし、特に、前述した
この種従来例のように電気配線を要しないので、故障が
少ない。
【0022】第4に、最適温度分布が得られやすい。す
なわち、ヒーター部が層状に射出成形され自在な形状の
ものが得られるので、前述したこの種従来例に比し、最
適温度分布,効率的加熱が確実に実現される。このよう
に、この種従来例に存した問題点が一掃される等、本発
明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
なわち、ヒーター部が層状に射出成形され自在な形状の
ものが得られるので、前述したこの種従来例に比し、最
適温度分布,効率的加熱が確実に実現される。このよう
に、この種従来例に存した問題点が一掃される等、本発
明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図1】本発明に係るプラスチック製のヒーターの実施
例を、射出成形機と共に示した正断面説明図であり、
(1)図は、構造部が射出成形された段階を、(2)図
は、次にヒーター部が射出成形された段階を示す。
例を、射出成形機と共に示した正断面説明図であり、
(1)図は、構造部が射出成形された段階を、(2)図
は、次にヒーター部が射出成形された段階を示す。
【図2】同実施例を、他の射出成形機と共に示した正断
面説明図であり、(1)図は、ヒーター部の成形用に1
対のホッパーを備えた射出成形機を用いた場合を、
(2)図は、2色射出成形機を用いた場合を示す。
面説明図であり、(1)図は、ヒーター部の成形用に1
対のホッパーを備えた射出成形機を用いた場合を、
(2)図は、2色射出成形機を用いた場合を示す。
【図3】本発明に係るプラスチック製のヒーターの実施
例の正断面説明図であり、(1)図,(2)図,(3)
図,(4)図,(5)図は、それぞれ、第1例,第2
例,第3例,第4例,第5例を示す。
例の正断面説明図であり、(1)図,(2)図,(3)
図,(4)図,(5)図は、それぞれ、第1例,第2
例,第3例,第4例,第5例を示す。
【図4】そのヒーター部の部分拡大図であり、(1)図
はカーボン粒子が分散混入された例を、(2)図はカー
ボンフィラーが分散混入された例を示す。
はカーボン粒子が分散混入された例を、(2)図はカー
ボンフィラーが分散混入された例を示す。
1 熱可塑性樹脂 2 構造部 3 カーボン 4 熱可塑性樹脂 5 ヒーター部 6 ホッパー 7 加熱シリンダ 8 ラム 9 ノズル 10 湯道 11 固定金型治具 12 可動金型治具 A 射出成形機 B 射出成形機
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の構造部と、カーボンや
金属が分散混入され通電により発熱する熱可塑性樹脂製
のヒーター部とが、射出成形され層状の一体構造をなす
こと、を特徴とするプラスチック製のヒーター。 - 【請求項2】 請求項1記載のプラスチック製のヒータ
ーであって、該構造部は、トレーとしての形状を備え、
該ヒーター部は、体積率で10%以上のカーボンが分散
混入されていること、を特徴とするプラスチック製のヒ
ーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25760794A JPH0896933A (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | プラスチック製のヒーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25760794A JPH0896933A (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | プラスチック製のヒーター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0896933A true JPH0896933A (ja) | 1996-04-12 |
Family
ID=17308623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25760794A Pending JPH0896933A (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | プラスチック製のヒーター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0896933A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018159882A1 (ko) * | 2017-03-03 | 2018-09-07 | 유신정밀공업 주식회사 | 발열 구조물 |
FR3071430A1 (fr) * | 2017-09-25 | 2019-03-29 | Compagnie Plastic Omnium | Procede de fabrication d'une piece de vehicule en matiere plastique comprenant au moins une piste chauffante injectee |
-
1994
- 1994-09-27 JP JP25760794A patent/JPH0896933A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018159882A1 (ko) * | 2017-03-03 | 2018-09-07 | 유신정밀공업 주식회사 | 발열 구조물 |
FR3071430A1 (fr) * | 2017-09-25 | 2019-03-29 | Compagnie Plastic Omnium | Procede de fabrication d'une piece de vehicule en matiere plastique comprenant au moins une piste chauffante injectee |
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