JPH089604A - 誘導電動機の回転子 - Google Patents

誘導電動機の回転子

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JPH089604A
JPH089604A JP13884994A JP13884994A JPH089604A JP H089604 A JPH089604 A JP H089604A JP 13884994 A JP13884994 A JP 13884994A JP 13884994 A JP13884994 A JP 13884994A JP H089604 A JPH089604 A JP H089604A
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JP
Japan
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rotor
conductors
end ring
induction motor
copper material
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JP13884994A
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English (en)
Inventor
Fumio Tajima
文男 田島
Haruo Oharagi
春雄 小原木
Ryoichi Naganuma
良一 長沼
Suetaro Shibukawa
末太郎 渋川
Osamu Koizumi
小泉  修
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抵抗による損失を大きくすることなく、かつ生
産性・組立性を低下させることのない電動誘導機の回転
子を提供する。 【構成】複数のバー71と一方のエンドリング72aと
は、例えば銅ダイカストによってバー71の軸方向一端
(図1中右側端)を接続部としてあらかじめ一体成形さ
れた後、回転子鉄心6に取り付けられている。他方のエ
ンドリング72bはこれらエンドリング72a及びバー
71とは別個に製作され、一体成形されたエンドリング
72a及びバー71が回転子鉄心6に組み付けられた後
に、バー71のエンドリング72aと反対側(図1中左
側端)に嵌合され、銀ロー付け等によって電気的な接続
が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機の回転子に
係わり、特に、かご型巻線を備えた誘導電動機の回転子
に関する。
【0002】
【従来の技術】かご型巻線を備えた誘導電動機の回転子
の構成において、その回転子巻線は、一般に、アルミダ
イカスト、銅、若しくはアルミダイカストと銅とを併用
して製作されており、公知技術として、例えば以下のも
のがある。 特開昭62−68049号公報 この公知技術は、回転子の導体とその両端のエンドリン
グとを、アルミダイカストで一体成形するものである。 特開平4−88854号号公報 この公知技術は、回転子の導体である銅材を、鉄心及び
鉄心と一体化されたエンドリングに設けられたスロット
に挿入後鍛造して固着させることにより、抵抗による損
失を減少させ、効率を向上させるものである。 特開平4−88855号 この公知技術は、回転子の導体である銅材を鉄心のスロ
ットに挿入した後、溶融アルミニウムを注入してエンド
リングと一体成形することにより、抵抗を減少させるも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には以下の問題点が存在する。すなわち、公知技
術においては、アルミダイカストで導体及びエンドリ
ングを一体製作できるが、アルミニウムは固有抵抗の値
が大きいので損失が大きくなる。
【0004】また公知技術においては、固有抵抗の値
が小さい一本の銅材で導体を構成するので損失を小さく
し高効率化できる。しかし、各スロットの数と同数の導
体と、エンドリングとが別個に製作されるので部品点数
が多くなり、またこれらの導体とエンドリングとを多数
箇所において溶接する工程が必要となり、さらにこの溶
接時において各導体が動くことで位置が狂い、製品に不
均一なものができるおそれがあり、生産性・組立性が低
下していた。
【0005】さらに公知技術においては、銅とアルミ
ダイカストを併用することで抵抗をある程度軽減してい
るものの、上記と同様、各スロットの数と同数の導体
が別個に製作されるので部品点数が多くなり、またダイ
カスト時において各導体が動くことで位置が狂い、製品
に不均一なものができるおそれがあった。すなわち生産
性・組立性が低下していた。
【0006】本発明の目的は、抵抗による損失を大きく
することなく、かつ生産性・組立性を低下させることの
ない電動誘導機の回転子を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、誘導電動機に備えられ、シャフト
と、そのシャフトに固定された略円筒形の鉄心と、その
鉄心に形成された複数のスロットと、そのスロットに収
納された複数の導体と、前記鉄心の軸方向両端にそれぞ
れ設けられ前記導体の両端を短絡結合する第1及び第2
のエンドリングとを有する誘導電動機の回転子におい
て、前記複数の導体のそれぞれは少なくとも一部分が銅
材で構成されており、前記第1のエンドリングは少なく
とも一部分が銅材で構成されており、前記複数の導体の
銅材部分と前記第1のエンドリングの銅材部分とは、前
記複数の導体の軸方向一端を接続部として一体成形され
ていることを特徴とする誘導電動機の回転子が提供され
る。
【0008】好ましくは、前記誘導電動機の回転子にお
いて、前記複数の導体の銅材部分と前記第1のエンドリ
ングの銅材部分とは、銅ダイカストによって成形されて
いることを特徴とする誘導電動機の回転子が提供され
る。
【0009】また好ましくは、前記誘導電動機の回転子
において、前記複数の導体の銅材部分と前記第1のエン
ドリングの銅材部分とは、単一の銅の母材から塑性加工
されて成形されていることを特徴とする誘導電動機の回
転子が提供される。
【0010】さらに好ましくは、前記誘導電動機の回転
子において、前記複数の導体のそれぞれと前記第1のエ
ンドリングとは銅材で構成され、前記複数の導体と前記
第1のエンドリングとは一体成形されており、前記複数
の導体は軸方向他端において前記第2のエンドリングと
嵌合されていることを特徴とする誘導電動機の回転子が
提供される。
【0011】また好ましくは、前記誘導電動機の回転子
において、前記複数の導体のそれぞれの一部分と前記第
1のエンドリングの一部分とは銅材で構成され、前記複
数の導体の銅材部分と前記第1のエンドリングの鋼材部
分とは一体成形されており、前記複数の導体のそれぞれ
の他の部分と、前記第1のエンドリングの他の部分と、
前記第2のエンドリングとはアルミダイカストにより一
体成形されていることを特徴とする誘導電動機の回転子
が提供される。
【0012】さらに好ましくは、前記誘導電動機の回転
子において、前記アルミダイカストにより成形された複
数の導体の他の部分と第1のエンドリングの他の部分と
第2のエンドリングとは、溶融アルミニウムを前記複数
の導体の軸方向一端近傍から前記スロット内へ流し込ま
れることにより鋳込まれていることを特徴とする誘導電
動機の回転子が提供される。
【0013】また好ましくは、前記誘導電動機の回転子
において、前記複数の導体のそれぞれの銅材部分は、前
記軸方向に垂直な横断面形状が略半円状であることを特
徴とする誘導電動機の回転子が提供される。
【0014】さらに好ましくは、前記誘導電動機の回転
子において、前記複数の導体のそれぞれの銅材部分は前
記軸方向に垂直な横断面形状が略半円状であり、前記ア
ルミダイカストにより成形された複数の導体の他の部分
と第1のエンドリングの他の部分と第2のエンドリング
とは、溶融アルミニウムを前記複数の導体の軸方向一端
近傍から前記スロット内へ流し込まれることにより鋳込
まれており、前記複数の導体の銅材部分及び前記第1の
エンドリングの銅材部分は、前記複数の導体の軸方向一
端近傍において、前記軸方向に垂直な横断面積が前記軸
方向中心に向かって大きくなっていることを特徴とする
誘導電動機の回転子が提供される。
【0015】また好ましくは、前記誘導電動機の回転子
において、前記複数の導体のそれぞれの銅材部分は、前
記軸方向に垂直な横断面形状が略環状であることを特徴
とする誘導電動機の回転子が提供される。
【0016】
【作用】以上のように構成した本発明においては、複数
の導体のそれぞれ及び第1のエンドリングの少なくとも
一部分が銅材で構成されていることにより、導体とエン
ドリングとをアルミダイカストで一体成形する場合のよ
うに抵抗を増加させることがない。また複数の導体の銅
材部分と第1のエンドリングの銅材部分とが一体成形さ
れていることにより、複数の銅材の導体とエンドリング
とを別個に製作し溶接又はアルミダイカストを行う場合
のように部品点数が多くなることがないとともに、溶接
時又はダイカスト時において導体が動き製品に不均一が
発生することがない。また、銅材の導体とエンドリング
とを溶接する場合のように電気的な接続のための多数箇
所の溶接工程を必要としない。
【0017】また、複数の導体の銅材部分と第1のエン
ドリングの銅材部分とは、銅ダイカストによって成形さ
れているか、単一の銅の母材から塑性加工されて成形さ
れていることにより、これらを一体成形する手段を実現
できる。さらに、複数の導体のそれぞれと第1のエンド
リングとは銅材で構成され、複数の導体と第1のエンド
リングとは一体成形されており、複数の導体は軸方向他
端において第2のエンドリングと嵌合されているか、若
しくは、複数の導体のそれぞれの一部分と第1のエンド
リングの一部分とは銅材で構成され、複数の導体の銅材
部分と第1のエンドリングの鋼材部分とは一体成形され
ており、複数の導体のそれぞれの他の部分と、第1のエ
ンドリングの他の部分と、第2のエンドリングとはアル
ミダイカストにより一体成形されていることにより、第
1及び第2のエンドリングで複数の導体の両端を短絡結
合することができる。また、アルミダイカストにより成
形された複数の導体の他の部分と第1のエンドリングの
他の部分と第2のエンドリングとは、溶融アルミニウム
を複数の導体の軸方向一端近傍からスロット内へ流し込
まれることにより鋳込まれていることにより、鋳込むと
きに比較的大きな鋳込み圧力を加えても、導体が動き位
置が狂うことがない。さらに、複数の導体のそれぞれの
銅材部分は、軸方向に垂直な横断面形状が略半円状であ
ることにより、銅材部分とアルミダイカスト部分とを備
えた導体を実現できる。また、複数の導体のそれぞれの
銅材部分は軸方向に垂直な横断面形状が略半円状であ
り、アルミダイカストにより成形された複数の導体の他
の部分と第1のエンドリングの他の部分と第2のエンド
リングとは、溶融アルミニウムを複数の導体の軸方向一
端近傍からスロット内へ流し込まれることにより鋳込ま
れており、複数の導体の銅材部分及び第1のエンドリン
グの銅材部分は、複数の導体の軸方向一端近傍におい
て、軸方向に垂直な横断面積が軸方向中心に向かって大
きくなっていることにより、鋳込む時に導体に加わる力
を緩和することができる。さらに、複数の導体のそれぞ
れの銅材部分は、軸方向に垂直な横断面形状が略環状で
あることにより、銅材部分とアルミダイカスト部分とを
備えた導体を実現できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図11により
説明する。本発明の第1の実施例を図1〜図4により説
明する。誘導電動機の縦断面構造を図2に示す。図2に
おいて、誘導電動機1は、ハウジング9、このハウジン
グ9の内周面に固定された固定子鉄心4、及びこの固定
子鉄心4に巻回された多相の固定子巻線5を備えた固定
子2と、シャフト8、シャフト8に固定された略円筒形
の回転子鉄心6、及び回転子鉄心6に設けられた回転子
巻線7を備えた回転子3と、エンドブラケット10と、
エンドブラケット10に設けられシャフト8を回転自在
に保持するベアリング11とを有する。
【0019】本実施例は、回転子3の構造に係わるもの
であり、その詳細を以下に説明する。本実施例による回
転子3の一部破断斜視図を図3に、図3中A方向からみ
た正面図(一部横断面図)を図4に示す。図3及び図4
において、前述したように、回転子3は、シャフト8、
回転子鉄心6、及び回転子巻線7を備えている。回転子
鉄心6は積層珪素鋼板からなっており、径方向外周近傍
に複数のスロット61が軸方向に形成されている。この
スロット61の横断面は、図1に示すように円形をなし
ている。また回転子巻線7は、複数のスロット61に収
納された複数の銅材のバー71と、回転子鉄心6の軸方
向両端にそれぞれ設けられ、複数のバー71の両端を短
絡結合する2つのエンドリング72a,72bとを有す
る。エンドリング72a,bはいずれも銅で構成されて
おり、複数のバー71に電気的に接続されている。
【0020】バー71及びエンドリング72a,72b
の詳細構造を図1に示す。図1及び図3において、複数
のバー71と一方のエンドリング72aとは、例えば銅
ダイカストによってバー71の軸方向一端(図1中右側
端)を接続部としてあらかじめ一体成形された後、回転
子鉄心6に取り付けられている。他方のエンドリング7
2bはこれらエンドリング72a及びバー71とは別個
に製作され、一体成形されたエンドリング72a及びバ
ー71が回転子鉄心6に組み付けられた後に、バー71
のエンドリング72aと反対側(図1中左側端)に嵌合
され、銀ロー付け等によって電気的な接続が行われる。
【0021】本実施例によれば、複数のバー71が銅材
で構成されているので、バーとエンドリングとをアルミ
ダイカストで一体成形する従来技術のように抵抗を増加
させることがない。また複数のバー71とエンドリング
72aとは一体成形されているので、複数の銅材のバー
とエンドリングとを別個に製作し溶接又はアルミダイカ
ストを行う従来技術のように部品点数が多くなることが
ないとともに、溶接時又はダイカスト時においてバーが
動き製品に不均一が発生することがない。また、銅材の
バーとエンドリングとを溶接する従来技術のように電気
的な接続のための多数箇所の溶接工程を必要としない。
よって生産性・組立性が低下することがない。そしてこ
のとき、一体成形する方法として、バー71とエンドリ
ング72a,bとを回転子鉄心6内で銅ダイカストによ
り一体成形する方法も考えられるが、銅の融点が120
0度以上であることから回転子鉄心6の特性を悪化させ
る懸念がある。しかし本実施例の回転子3によれば、あ
らかじめバー71とエンドリング72aとを回転子鉄心
6の外部で一体成形した後に回転子鉄心6に取り付ける
ので、回転子鉄心6に悪い影響を与えずに製作すること
が可能となる。
【0022】なお、上記実施例においては、複数のバー
71とエンドリング72aとを銅ダイカストによって一
体成形したが、これに限られず、例えば単一の銅の母材
から塑性加工によってこれら複数のバー71とエンドリ
ング72aとを一体成形しても良い。この場合も同様の
効果を得る。また、上記実施例においては、スロット6
1の横断面形状が円形の場合について示したが、これに
限られず、例えばなす型でも良く、また二重かご型構成
であっても良い。これらの場合でも同様の効果を得るこ
とができる。
【0023】本発明の第2の実施例を図5〜図7により
説明する。本実施例は、一体成形されるバーとエンドリ
ングとの構成が異なる実施例である。第1の実施例と同
等の部材には同一の符号を付す。本実施例による回転子
103の一部破断斜視図を図5に、図5中B方向からみ
た正面図(一部横断面図)を図6に示す。図5及び図6
において、回転子103が第1の実施例の回転子3と異
なる主要な点は、複数のバー171のそれぞれが、銅材
で構成されたバーエレメント171Aとアルミダイカス
トで成形されたバーエレメント171Bとからなり、ま
たバー171の軸方向一端(図5中右側)のエンドリン
グ172aが、銅材で構成されたエンドリングエレメン
ト172a1とアルミダイカストで成形されたエンドリ
ングエレメント172a2とからなり、バーエレメント
171Aとエンドリングエレメント172a1とは回転
子鉄心6に取り付けられる前にあらかじめ銅ダイカスト
若しくは塑性加工により一体成形されており、またバー
エレメント171Bとエンドリングエレメント172a
2とバー171の軸方向他端(図5中左側)のエンドリ
ング172bとはアルミダイカストで一体成形されてい
ることである。このアルミダイカストにおいては、回転
子鉄心6にバーエレメント171Aとエンドリングエレ
メント172a1とを取り付けた後、溶融アルミニウム
をバー171の軸方向一端(図5中右側)近傍からスロ
ット61内へ流し込むことによりバーエレメント171
Bとエンドリングエレメント172a2とエンドリング
172bとを鋳込む。すなわち鋳込み時には既にバーエ
レメント171Aとエンドリングエレメント172a1
とが連結されて配置されているので、この連結側である
軸方向一端近傍から比較的大きな鋳込み圧力を加えても
バーエレメント171Aが動いて位置が狂うことがな
い。よって製品に不均一が生じるのを防止できる。
【0024】バーエレメント171A及びエンドリング
エレメント172a1との詳細構造を図7に示す。図示
するように、それぞれのバーエレメント171Aは、軸
方向に垂直な横断面形状が略半円状となっており、スロ
ット61の内径側に収納される構造となっている。すな
わちこれによって、エンドリングエレメント172a2
とエンドリング172bと一体にアルミダイカストされ
たバーエレメント171Bがスロット61の外径側に収
納されることとなる(図6参照)。このとき、バーエレ
メント171Aの固定という点からは、例えばバーエレ
メント171Aのエンドリング172b側を回転子鉄心
6より軸方向に若干長くすると共に、エンドリング17
2a側と同様に若干内径側に突起させた形状とすること
でより強く固定することができる。
【0025】その他の構成は第1の実施例とほぼ同様で
ある。
【0026】本実施例によれば、複数のバー171は、
アルミダイカスト部分であるバーエレメント171Bを
有するのでバー171としては第1の実施例のバー71
よりも抵抗は若干増加するものの、銅材部分であるバー
エレメント171Aを有するのでバーとエンドリングと
をアルミダイカストで一体成形する従来技術ほどには抵
抗を増加させない。また第1の実施例と同様、バーエレ
メント171Aとエンドリングエレメント172a1
は一体成形されているので、従来技術のように生産性・
組立性が低下することがなく、かつ回転子鉄心6に悪影
響を与えることがない。
【0027】なお、スロット61外周側のバーエレメン
ト171Bとして例えば高強度のアルミニウムを使用す
ると、かご型導体として強度が強く、高速に適しかつ回
転子導体の抵抗が低くすることができる。これによっ
て、小形軽量・高効率の誘導電動機を構成することがで
きる。これは例えば電気自動車の駆動電動機として見れ
ば、高速回転の電動機とすることで小形軽量にすること
ができ、かつ回転子導体の抵抗を減らすことによって損
失を低減することができる。したがってバッテリの限ら
れたエネルギーで運転する電気自動車の最も良い駆動電
動機となる。また、回転子において、損失の発生が少な
くなると、回転子の温度上昇が少なくなり、ベアリング
の寿命も長くなり、故障の少なく、かつバッテリの一充
電走行距離を長くできる電気自動車駆動電動機を提供す
ることができる。
【0028】また、上記実施例の構造に加え、溶融アル
ミニウムを流し込む位置付近のエンドリングエレメント
172a1及びバーエレメント171Aの横断面積を変
化させて鋳込みをより円滑にする構成がある。この変形
例を図8により説明する。本変形例の回転子153の一
部破断斜視図を図8に示す。第2の実施例と共通の部材
には同一の符号を付す。図8において、本変形例の回転
子153が第2の実施例の回転子103と異なる点は、
銅材で一体成形されたエンドリングエレメント172a
1及びバーエレメント171Aが、バーエレメント17
1の軸方向一端(図8右側端)近傍において、軸方向に
垂直な横断面積が、軸方向中心に向かって(図中右から
左へ向かって)大きくなっていることである。これによ
り、鋳込む時にバーエレメント171Aにかかる力を緩
和することができるので、位置の狂いを確実に防止し製
品の不均一の発生をより確実に防止することができる。
【0029】本発明の第3の実施例を図9〜図11によ
り説明する。本実施例は、一体成形されるバーとエンド
リングとの構成が異なる実施例である。第1及び第2の
実施例と同等の部材には同一の符号を付す。本実施例に
よる回転子203の一部破断斜視図を図9に、図9中C
方向からみた正面図(一部横断面図)を図10に示す。
【0030】図9及び図10において、回転子203
は、第1の実施例と同様に、バーエレメント271Aと
エンドリングエレメント272a1とが回転子鉄心6に
取り付けられる前にあらかじめ銅ダイカスト若しくは塑
性加工により一体成形されており、またバーエレメント
271Bとエンドリングエレメント272a2とエンド
リング272bとはアルミダイカストで一体成形されて
いる。そして、回転子203が第2の実施例の回転子1
03と異なる主要な点は、バーエレメント271Aの構
造である。この詳細構造を図11に示す。図11に示す
ように、それぞれのバーエレメント271Aは、軸方向
に垂直な横断面形状が略環状となっており、スロット6
1の外周円を形成する構造となっている。これにより、
エンドリングエレメント272a2とエンドリング27
2bと一体にアルミダイカストされるバーエレメント2
71Bは、スロット61の内径側に収納されることとな
る(図10参照)。
【0031】その他の構成は第2の実施例とほぼ同様で
ある。本実施例によっても、第2の実施例と同様の効果
を得る。
【0032】なお、上記第1〜第3の実施例において
は、本発明を回転型のモータ駆動に適用した場合の実施
例について示したが、リニアモータ駆動にも適用するこ
とができる。また、同期電動機のダンパー巻線等にも使
用可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、複数の導体のそれぞれ
及び第1のエンドリングの少なくとも一部分が銅材で構
成されているので、抵抗を増加させることがない。よっ
て損失を増加させないので効率の低下を防止できる。ま
た複数の導体の銅材部分と第1のエンドリングの銅材部
分とが一体成形されているので、部品点数が多くなるこ
とがないとともに、溶接時又はダイカスト時において導
体が動き製品に不均一が発生することがない。また、多
数箇所の溶接工程を必要としない。したがって、生産性
・組立性が低下することがない。
【0034】また、アルミダイカストにより成形された
複数の導体の他の部分と第1のエンドリングの他の部分
と第2のエンドリングとは、溶融アルミニウムを複数の
導体の軸方向一端近傍からスロット内へ流し込まれて鋳
込まれているので、鋳込むときに比較的大きな鋳込み圧
力を加えても、導体が動き位置が狂うことがない。よっ
て製品に不均一が生じることがない。さらに、複数の導
体のそれぞれの銅材部分は軸方向に垂直な横断面形状が
略半円状であり、アルミダイカストにより成形された複
数の導体の他の部分と第1のエンドリングの他の部分と
第2のエンドリングとは、溶融アルミニウムを複数の導
体の軸方向一端近傍からスロット内へ流し込まれて鋳込
まれており、複数の導体の銅材部分及び第1のエンドリ
ングの銅材部分は、複数の導体の軸方向一端近傍におい
て、軸方向に垂直な横断面積が軸方向中心に向かって大
きくなっているので、鋳込む時に導体に加わる力を緩和
することができる。よって、製品の不均一の発生をより
確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による回転子のバー及び
エンドリングの詳細構造を示す斜視図である。
【図2】誘導電動機の構造を示す縦断面図である。
【図3】図1に示した回転子の一部破断斜視図である。
【図4】図1に示した回転子の正面図(一部横断面図)
である。
【図5】本発明の第2の実施例による回転子の構造を示
す一部破断斜視図である。
【図6】図5に示した回転子の正面図(一部横断面図)
である。
【図7】図5に示した回転子のバー及びエンドリングの
詳細構造を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例の変形例による回転子の
構造を示す一部破断斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施例による回転子の構造を示
す一部破断斜視図である。
【図10】図9に示した回転子の正面図(一部横断面
図)である。
【図11】図9に示した回転子のバー及びエンドリング
の詳細構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 誘導電動機 3 回転子 6 回転子鉄心 7 回転子巻線 8 シャフト 61 スロット 71 バー(導体) 72a エンドリング(第1のエンドリング) 72b エンドリング(第2のエンドリング) 103 回転子 107 回転子巻線 153 回転子 171 バー(導体) 171A,B バーエレメント(導体) 172a エンドリング(第1のエンドリング) 172a1,a2 エンドリングエレメント 172b エンドリング(第2のエンドリング) 203 回転子 207 回転子巻線 271 バー(導体) 271A,B バーエレメント(導体) 272a エンドリング(第1のエンドリング) 272a1,a2 エンドリングエレメント 272b エンドリング(第2のエンドリング)
フロントページの続き (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小泉 修 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機に備えられ、シャフトと、そ
    のシャフトに固定された略円筒形の鉄心と、その鉄心に
    形成された複数のスロットと、そのスロットに収納され
    た複数の導体と、前記鉄心の軸方向両端にそれぞれ設け
    られ前記導体の両端を短絡結合する第1及び第2のエン
    ドリングとを有する誘導電動機の回転子において、 前記複数の導体のそれぞれは少なくとも一部分が銅材で
    構成されており、前記第1のエンドリングは少なくとも
    一部分が銅材で構成されており、前記複数の導体の銅材
    部分と前記第1のエンドリングの銅材部分とは、前記複
    数の導体の軸方向一端を接続部として一体成形されてい
    ることを特徴とする誘導電動機の回転子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体の銅材部分と前記第1のエンドリ
    ングの銅材部分とは、銅ダイカストによって成形されて
    いることを特徴とする誘導電動機の回転子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体の銅材部分と前記第1のエンドリ
    ングの銅材部分とは、単一の銅の母材から塑性加工され
    て成形されていることを特徴とする誘導電動機の回転
    子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体のそれぞれと前記第1のエンドリ
    ングとは銅材で構成され、前記複数の導体と前記第1の
    エンドリングとは一体成形されており、前記複数の導体
    は軸方向他端において前記第2のエンドリングと嵌合さ
    れていることを特徴とする誘導電動機の回転子。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体のそれぞれの一部分と前記第1の
    エンドリングの一部分とは銅材で構成され、前記複数の
    導体の銅材部分と前記第1のエンドリングの鋼材部分と
    は一体成形されており、前記複数の導体のそれぞれの他
    の部分と、前記第1のエンドリングの他の部分と、前記
    第2のエンドリングとはアルミダイカストにより一体成
    形されていることを特徴とする誘導電動機の回転子。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記アルミダイカストにより成形された複数の導
    体の他の部分と第1のエンドリングの他の部分と第2の
    エンドリングとは、溶融アルミニウムを前記複数の導体
    の軸方向一端近傍から前記スロット内へ流し込まれるこ
    とにより鋳込まれていることを特徴とする誘導電動機の
    回転子。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体のそれぞれの銅材部分は、前記軸
    方向に垂直な横断面形状が略半円状であることを特徴と
    する誘導電動機の回転子。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体のそれぞれの銅材部分は前記軸方
    向に垂直な横断面形状が略半円状であり、前記アルミダ
    イカストにより成形された複数の導体の他の部分と第1
    のエンドリングの他の部分と第2のエンドリングとは、
    溶融アルミニウムを前記複数の導体の軸方向一端近傍か
    ら前記スロット内へ流し込まれることにより鋳込まれて
    おり、前記複数の導体の銅材部分及び前記第1のエンド
    リングの銅材部分は、前記複数の導体の軸方向一端近傍
    において、前記軸方向に垂直な横断面積が前記軸方向中
    心に向かって大きくなっていることを特徴とする誘導電
    動機の回転子。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の誘導電動機の回転子にお
    いて、前記複数の導体のそれぞれの銅材部分は、前記軸
    方向に垂直な横断面形状が略環状であることを特徴とす
    る誘導電動機の回転子。
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