JPH089049B2 - 鍛接鋼管自動肉厚制御方法 - Google Patents
鍛接鋼管自動肉厚制御方法Info
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- JPH089049B2 JPH089049B2 JP2413929A JP41392990A JPH089049B2 JP H089049 B2 JPH089049 B2 JP H089049B2 JP 2413929 A JP2413929 A JP 2413929A JP 41392990 A JP41392990 A JP 41392990A JP H089049 B2 JPH089049 B2 JP H089049B2
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- skelp
- stand
- wall thickness
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍛接鋼管の製造工程に
おいて、素材であるスケルプの長手方向の厚み変動に起
因する鍛接鋼管の長手方向の肉厚変動を防止する技術に
関するものである。
おいて、素材であるスケルプの長手方向の厚み変動に起
因する鍛接鋼管の長手方向の肉厚変動を防止する技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】鍛接鋼管は、スケルプと呼ばれる鋼帯を
加熱し加熱炉出側で成形後端部を厚着して製造される。
図4は、鍛接鋼管の製造図を示す。素材であるスケルプ
は、アンコイラー1によって巻き戻され、レベラー2に
よって巻きくせを直し、シャー3でスケルプの後部と次
のスケルプの前部とを切断した後、フラッシュバットウ
エルダー4によって上記スケルプ後端と次のスケルプの
先端とを溶接してエンドレス状のスケルプとなる。スケ
ルプ5は、更にピンチロール6とマグネットロール7を
経てループフロアー8に貯えられ、造管機であるミルス
タンド50の入口と速度同期している加熱炉15の前面
に設けられたピンチロール11を経て加熱炉15に入
る。加熱されたスケルプは、ミルスタンド50の第1段
目である成形ロール17によって成形され、第2段目で
ある鍛接ロール18によりパイプ状に形成される。パイ
プ状に形成されたスケルプは、第3段目以降に連続多段
配置された絞りロール(19〜30)によって徐々に減
厚または増厚され、外径圧下が加えられ、ミルスタンド
50の出側において目的とする肉厚と外径の鋼管に仕上
げられる。外径は最終スタンドのロールカリバーにより
決定され、肉厚は各スタンドのロール回転数を変更する
ことにより制御される。以上のような鍛接管製造プロセ
スにおいては、素材であるスケルプの長手方向の厚み変
動が、製品としての鋼管の長手方向肉厚変動に直接影響
してくる。これを放置しておくと、歩留りの悪化のみな
らず、時として不良品の発生につながる恐れがある。
加熱し加熱炉出側で成形後端部を厚着して製造される。
図4は、鍛接鋼管の製造図を示す。素材であるスケルプ
は、アンコイラー1によって巻き戻され、レベラー2に
よって巻きくせを直し、シャー3でスケルプの後部と次
のスケルプの前部とを切断した後、フラッシュバットウ
エルダー4によって上記スケルプ後端と次のスケルプの
先端とを溶接してエンドレス状のスケルプとなる。スケ
ルプ5は、更にピンチロール6とマグネットロール7を
経てループフロアー8に貯えられ、造管機であるミルス
タンド50の入口と速度同期している加熱炉15の前面
に設けられたピンチロール11を経て加熱炉15に入
る。加熱されたスケルプは、ミルスタンド50の第1段
目である成形ロール17によって成形され、第2段目で
ある鍛接ロール18によりパイプ状に形成される。パイ
プ状に形成されたスケルプは、第3段目以降に連続多段
配置された絞りロール(19〜30)によって徐々に減
厚または増厚され、外径圧下が加えられ、ミルスタンド
50の出側において目的とする肉厚と外径の鋼管に仕上
げられる。外径は最終スタンドのロールカリバーにより
決定され、肉厚は各スタンドのロール回転数を変更する
ことにより制御される。以上のような鍛接管製造プロセ
スにおいては、素材であるスケルプの長手方向の厚み変
動が、製品としての鋼管の長手方向肉厚変動に直接影響
してくる。これを放置しておくと、歩留りの悪化のみな
らず、時として不良品の発生につながる恐れがある。
【0003】このような問題点を解決する方法として、
従来よりスケルプの厚さを加熱炉入り側に設置した厚み
計により連続的に測定し、測定された厚み信号を、測定
点からミルスタンド迄ラインスピードと同期遅延させ、
この厚み信号に応じてミルスタンドのロール回転数を制
御することにより、鍛接鋼管の肉厚制御を実施する方法
が提案されている。その例として、特公昭54‐243
94に開示されている発明がある。ここに開示されてい
る発明は、スケルプ厚みを加熱炉前面で連続して測定
し、測定された厚み信号を制御圧延スタンドまでトラッ
キングしてスケルプの基準厚みとの差に応じて制御圧延
スタンドを制御して管長手方向の肉厚変動の内、スケル
プの肉厚変動に起因するものを制御する方法について示
されている。該文献によると、i番目スタンドのロール
回転数Niと出側パイプ速度Viとの間には、 Vi=π・ai・Ri・Ni (1) π;円周率 ai;ロール周速と出側速度との間の係数 Ri;ロールの最小径と最大径の平均 という関係があり、この係数aiは先進率ともいわれ、
通常ロール回転数(ロール周速)が大きくなると先進率
は小さくなり、ロール回転数が小さくなると先進率は大
きくなり、同一圧延条件のもとでは各スタンド毎に該先
進率は、ほぼ一定の値となるとみなしている。しかしな
がら、高精度な肉厚制御を行う場合にはこの先進率の変
動が無視できなくなる。すなわち、スケルプの肉厚変動
が入ったときに行う制御によって起こるロール回転数の
変化とともに、複数のロールの回転数差によって生じる
張力の変化に応じて先進率は変化するため、スケルプの
肉厚変動が大きい場合は高精度に肉厚制御ができないと
いう問題があった。
従来よりスケルプの厚さを加熱炉入り側に設置した厚み
計により連続的に測定し、測定された厚み信号を、測定
点からミルスタンド迄ラインスピードと同期遅延させ、
この厚み信号に応じてミルスタンドのロール回転数を制
御することにより、鍛接鋼管の肉厚制御を実施する方法
が提案されている。その例として、特公昭54‐243
94に開示されている発明がある。ここに開示されてい
る発明は、スケルプ厚みを加熱炉前面で連続して測定
し、測定された厚み信号を制御圧延スタンドまでトラッ
キングしてスケルプの基準厚みとの差に応じて制御圧延
スタンドを制御して管長手方向の肉厚変動の内、スケル
プの肉厚変動に起因するものを制御する方法について示
されている。該文献によると、i番目スタンドのロール
回転数Niと出側パイプ速度Viとの間には、 Vi=π・ai・Ri・Ni (1) π;円周率 ai;ロール周速と出側速度との間の係数 Ri;ロールの最小径と最大径の平均 という関係があり、この係数aiは先進率ともいわれ、
通常ロール回転数(ロール周速)が大きくなると先進率
は小さくなり、ロール回転数が小さくなると先進率は大
きくなり、同一圧延条件のもとでは各スタンド毎に該先
進率は、ほぼ一定の値となるとみなしている。しかしな
がら、高精度な肉厚制御を行う場合にはこの先進率の変
動が無視できなくなる。すなわち、スケルプの肉厚変動
が入ったときに行う制御によって起こるロール回転数の
変化とともに、複数のロールの回転数差によって生じる
張力の変化に応じて先進率は変化するため、スケルプの
肉厚変動が大きい場合は高精度に肉厚制御ができないと
いう問題があった。
【0004】また、 他の例として、特開昭64‐40
111号に開示されている発明がある。ここに開示され
ている発明によると制御圧延スタンドの最終スタンドの
目標回転速度を第1スタンドを基準としたマスフロー式
で演算し、中間スタンドの回転速度は基準回転速度を基
準として、速度変化率が後段スタンドに行くに従って等
差数列的(直線的)に増加するように制御することによ
り、製品肉厚制度の向上を図るとしている。しかるに、
該文献では目標回転数をマスフロー式により演算し制御
スタンドへ回転数指令を出す際に、ピッチダイヤ(ロー
ルの周速と鋼管の速度が一致するロールの径)を一定と
して計算しているため、スケルプの肉厚変動が大きい場
合は、ピッチダイヤがスケルプの肉厚変動に応じて変化
するために高精度な鋼管の肉厚制御ができないという欠
点を有していた。
111号に開示されている発明がある。ここに開示され
ている発明によると制御圧延スタンドの最終スタンドの
目標回転速度を第1スタンドを基準としたマスフロー式
で演算し、中間スタンドの回転速度は基準回転速度を基
準として、速度変化率が後段スタンドに行くに従って等
差数列的(直線的)に増加するように制御することによ
り、製品肉厚制度の向上を図るとしている。しかるに、
該文献では目標回転数をマスフロー式により演算し制御
スタンドへ回転数指令を出す際に、ピッチダイヤ(ロー
ルの周速と鋼管の速度が一致するロールの径)を一定と
して計算しているため、スケルプの肉厚変動が大きい場
合は、ピッチダイヤがスケルプの肉厚変動に応じて変化
するために高精度な鋼管の肉厚制御ができないという欠
点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するためになされたものであり、造管中に先進率
またはピッチダイヤを連続して補正することにより、鍛
接鋼管の高精度な自動肉厚制御方法を提供することにあ
る。更に詳しくいえば、予め設定したスケルプの厚み偏
差と先進率またはピッチダイヤの関係に従って、これか
ら制御しようとするスケルプの厚み偏差に応じて連続し
て先進率またはピッチダイヤを補正して、マスフロー式
により各スタンドのロール回転数を制御する方法を提供
することを目的とする。
を解決するためになされたものであり、造管中に先進率
またはピッチダイヤを連続して補正することにより、鍛
接鋼管の高精度な自動肉厚制御方法を提供することにあ
る。更に詳しくいえば、予め設定したスケルプの厚み偏
差と先進率またはピッチダイヤの関係に従って、これか
ら制御しようとするスケルプの厚み偏差に応じて連続し
て先進率またはピッチダイヤを補正して、マスフロー式
により各スタンドのロール回転数を制御する方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は鍛接鋼管製造工程において、加熱炉前面に
設置した厚さ計により鍛接鋼管の素材であるスケルプ
(熱延鋼板の鋼帯)の長手方向の厚さを連続して測定
し、 前記厚さ計により測定された厚さ信号を加熱炉後
面に連続多段配置された制御圧延スタンドまでラインス
ピードと同期遅延させ、該遅延された厚み信号と予め設
定された基準厚み信号の差である厚み偏差信号に基づい
て前記制御圧延スタンドを制御して、管の長手方向の肉
厚変動のうちスケルプの厚さ変動に起因する肉厚変動を
制御する方法において、厚み偏差信号と先進率またはピ
ッチダイヤとの関係をサイズ、鋼種別に予め設定し、上
記関係に従って、これから制御しようとするスケルプの
厚み偏差に応じて前記制御圧延スタンドでの先進率また
はピッチダイヤを連続して補正し、マスフロー一定の原
理に従って、各スタンドの回転数を制御することによ
り、管の長手方向の肉厚変動を抑制することを特徴とす
る鍛接鋼管の自動肉厚制御方法。
に、本発明は鍛接鋼管製造工程において、加熱炉前面に
設置した厚さ計により鍛接鋼管の素材であるスケルプ
(熱延鋼板の鋼帯)の長手方向の厚さを連続して測定
し、 前記厚さ計により測定された厚さ信号を加熱炉後
面に連続多段配置された制御圧延スタンドまでラインス
ピードと同期遅延させ、該遅延された厚み信号と予め設
定された基準厚み信号の差である厚み偏差信号に基づい
て前記制御圧延スタンドを制御して、管の長手方向の肉
厚変動のうちスケルプの厚さ変動に起因する肉厚変動を
制御する方法において、厚み偏差信号と先進率またはピ
ッチダイヤとの関係をサイズ、鋼種別に予め設定し、上
記関係に従って、これから制御しようとするスケルプの
厚み偏差に応じて前記制御圧延スタンドでの先進率また
はピッチダイヤを連続して補正し、マスフロー一定の原
理に従って、各スタンドの回転数を制御することによ
り、管の長手方向の肉厚変動を抑制することを特徴とす
る鍛接鋼管の自動肉厚制御方法。
【0007】
【作用】本発明においては、スケルプの厚み変動をキャ
ンセルすべく行う制御によってロール回転数が変化し、
複数のロール回転数差によって生じる張力の変化が起こ
っても、先進率またはピッチダイヤを連続して補正して
マスフロー式により上記回転数制御を実施しているた
め、どのようなスケルプの厚み変動があっても、高精度
に鋼管の厚み制御を行うことが可能となる。
ンセルすべく行う制御によってロール回転数が変化し、
複数のロール回転数差によって生じる張力の変化が起こ
っても、先進率またはピッチダイヤを連続して補正して
マスフロー式により上記回転数制御を実施しているた
め、どのようなスケルプの厚み変動があっても、高精度
に鋼管の厚み制御を行うことが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1において、X線厚み計10が予熱炉
12の前面に設置されスケルプ5の長手方向の厚みを連
続して測定する。測定された厚み信号は、X線厚み計の
後面に設置したピンチロール11に取り付けられた測長
用のPLG31(パルスジェネレータ)の信号と共に、
制御用計算機34に送られ制御用計算機内で、ライン速
度に同期して造管機であるミルスタンド50迄トラッキ
ング遅延される。スケルプ5は予熱炉12、リターンド
ラム13、ターンアラウンド14、加熱炉15を経由し
てミルスタンド50に導入される。スケルプは、加熱炉
後面に配置されたプリフォームロール16によりスケル
プ両エッジ部を鍛接時の衝合位置に倣わせるように制御
され、ミルスタンド50に導かれ、第1段目の成形ロー
ル17により成形され、鍛接ロール18によってパイプ
状に形成される。パイプ状に形成されたスケルプは、鍛
接ロール18から下流の絞りロール(19〜30)によ
って徐々に減厚、外径圧下が加えられ、最終段の絞りロ
ール30出側において目的とする肉厚と外径の鋼管40
に仕上げられる。本発明の自動肉厚制御は、絞りロール
20をピポットスタンドとして20〜30の各スタンド
を対象として、制御用計算機34で実施される。
して説明する。図1において、X線厚み計10が予熱炉
12の前面に設置されスケルプ5の長手方向の厚みを連
続して測定する。測定された厚み信号は、X線厚み計の
後面に設置したピンチロール11に取り付けられた測長
用のPLG31(パルスジェネレータ)の信号と共に、
制御用計算機34に送られ制御用計算機内で、ライン速
度に同期して造管機であるミルスタンド50迄トラッキ
ング遅延される。スケルプ5は予熱炉12、リターンド
ラム13、ターンアラウンド14、加熱炉15を経由し
てミルスタンド50に導入される。スケルプは、加熱炉
後面に配置されたプリフォームロール16によりスケル
プ両エッジ部を鍛接時の衝合位置に倣わせるように制御
され、ミルスタンド50に導かれ、第1段目の成形ロー
ル17により成形され、鍛接ロール18によってパイプ
状に形成される。パイプ状に形成されたスケルプは、鍛
接ロール18から下流の絞りロール(19〜30)によ
って徐々に減厚、外径圧下が加えられ、最終段の絞りロ
ール30出側において目的とする肉厚と外径の鋼管40
に仕上げられる。本発明の自動肉厚制御は、絞りロール
20をピポットスタンドとして20〜30の各スタンド
を対象として、制御用計算機34で実施される。
【0009】以下、本発明の制御フロー図を図3で説明
する。先ず、今から造管するサイズ、鋼種に基ずいて、
予め図2に示すような目標ストレッチパターンを各ロー
ル毎に、図1に示す上位のプロセスコンピュータ35内
で演算し、これにより各ロールの回転数を初期設定して
造管を行う。次に、前記した如く、X線厚み計10、及
び測長用PLG31によりスケルプの長手方向の厚み変
動がトラッキング遅延されると、予め決められた各スタ
ンド毎の減肉率により、各スタンドでの減肉量Δtiを
制御用計算機34で演算する。さらに、前記スケルプの
長手方向の厚み変動がトラッキング遅延されたタイミン
グと同期して、ピボットスタンド下流の各絞りロールで
の管速を厚み変動分に追従するように制御用計算機34
で次式にて決定する。 ΔVi=h(Δti) (2) ここで、関数hは、マスフロー一定によりサイズ、品種
毎に決定される。次にスケルプ厚変動Δtに応じたピッ
チダイヤPDi(Δt)を制御用計算機34内で次式に
より演算する。 PDi(Δt)=PDi0×I(Δt) (3) ここで、PDi0はスケルプ厚変動がない場合の各
制御スタンドでのピッチダイヤで、関数Iはスケルプ厚
変動分とピッチダイヤの変化率の関係を示す関数であ
り、関数Iは予め次のようにして決定する。
する。先ず、今から造管するサイズ、鋼種に基ずいて、
予め図2に示すような目標ストレッチパターンを各ロー
ル毎に、図1に示す上位のプロセスコンピュータ35内
で演算し、これにより各ロールの回転数を初期設定して
造管を行う。次に、前記した如く、X線厚み計10、及
び測長用PLG31によりスケルプの長手方向の厚み変
動がトラッキング遅延されると、予め決められた各スタ
ンド毎の減肉率により、各スタンドでの減肉量Δtiを
制御用計算機34で演算する。さらに、前記スケルプの
長手方向の厚み変動がトラッキング遅延されたタイミン
グと同期して、ピボットスタンド下流の各絞りロールで
の管速を厚み変動分に追従するように制御用計算機34
で次式にて決定する。 ΔVi=h(Δti) (2) ここで、関数hは、マスフロー一定によりサイズ、品種
毎に決定される。次にスケルプ厚変動Δtに応じたピッ
チダイヤPDi(Δt)を制御用計算機34内で次式に
より演算する。 PDi(Δt)=PDi0×I(Δt) (3) ここで、PDi0はスケルプ厚変動がない場合の各
制御スタンドでのピッチダイヤで、関数Iはスケルプ厚
変動分とピッチダイヤの変化率の関係を示す関数であ
り、関数Iは予め次のようにして決定する。
【0010】図4はピッチダイヤPDiを一定としてマ
スフロー一定の関係から目標減肉代に相当する加減速指
令を制御用モーターに出力したときに実際に減肉された
量を示したものである。なお、負の減肉とは実際には増
肉となる。造管現象が、減肉量が変わってもピッチダイ
ヤが一定であれば、図4中に示した破線Aのようにな
る。しかしながら、実際の造管現象では、減肉量の変化
による制御用ロールの回転数変更によってピッチダイヤ
も変化するため、ピッチダイヤ一定とした場合は目標減
肉代と実績減肉代の関係は図4中に示した実線Bのよう
になる。そこで、実線Bを減肉量Δtの関数f(Δt)
としたときに、スケルプ板厚変動に応じたピッチダイヤ
を演算する式(3)は、次式で示される。 PDi(Δt)=PDi0×I(Δt) =PDi0×f(Δt)/Δt (4) 以上のようにして(3)式を予め決定する。次に、ピボ
ットスタンド下流のロール回転数加減速指令を次式によ
り制御用計算機34内で演算する。 ΔNi=ΔVi/(π×PDi(Δt)) (5) 次に、i番目スタンドより下流のスタンドでのサクセシ
ブ分の回転数を各スタンド毎に演算し、前記の式(5)
で演算した回転数にそれぞれ上乗せし制御用計算機34
から各スタンドロール駆動主管盤33に対して各スタン
ドロール回転駆動用電動機の速度指令を与えることによ
り回転数制御を実施して、目標の肉厚、外径を有する鋼
管を制度良く造管する。また、減肉量とピッチダイヤの
関係が各制御スタンド毎にわかる場合には、各制御スタ
ンド毎に減肉量に応じてピッチダイヤを補正しながら各
制御スタンドのロール回転数を制御してもよい。以上の
制御は、ピッチダイヤの代わりに先進率を代用して、制
御しようとするスケルプ厚変動と先進率の関係または各
スタンド毎の減肉率と先進率の関係を求めて制御を実施
しても同等の結果が得られることは、明かである。
スフロー一定の関係から目標減肉代に相当する加減速指
令を制御用モーターに出力したときに実際に減肉された
量を示したものである。なお、負の減肉とは実際には増
肉となる。造管現象が、減肉量が変わってもピッチダイ
ヤが一定であれば、図4中に示した破線Aのようにな
る。しかしながら、実際の造管現象では、減肉量の変化
による制御用ロールの回転数変更によってピッチダイヤ
も変化するため、ピッチダイヤ一定とした場合は目標減
肉代と実績減肉代の関係は図4中に示した実線Bのよう
になる。そこで、実線Bを減肉量Δtの関数f(Δt)
としたときに、スケルプ板厚変動に応じたピッチダイヤ
を演算する式(3)は、次式で示される。 PDi(Δt)=PDi0×I(Δt) =PDi0×f(Δt)/Δt (4) 以上のようにして(3)式を予め決定する。次に、ピボ
ットスタンド下流のロール回転数加減速指令を次式によ
り制御用計算機34内で演算する。 ΔNi=ΔVi/(π×PDi(Δt)) (5) 次に、i番目スタンドより下流のスタンドでのサクセシ
ブ分の回転数を各スタンド毎に演算し、前記の式(5)
で演算した回転数にそれぞれ上乗せし制御用計算機34
から各スタンドロール駆動主管盤33に対して各スタン
ドロール回転駆動用電動機の速度指令を与えることによ
り回転数制御を実施して、目標の肉厚、外径を有する鋼
管を制度良く造管する。また、減肉量とピッチダイヤの
関係が各制御スタンド毎にわかる場合には、各制御スタ
ンド毎に減肉量に応じてピッチダイヤを補正しながら各
制御スタンドのロール回転数を制御してもよい。以上の
制御は、ピッチダイヤの代わりに先進率を代用して、制
御しようとするスケルプ厚変動と先進率の関係または各
スタンド毎の減肉率と先進率の関係を求めて制御を実施
しても同等の結果が得られることは、明かである。
【0011】図5に本発明を実施しない場合(ピッチダ
イヤを一律として制御したとき)を、図6に本発明を実
施した場合を、図7に制御せずに造管した結果を示す。
鍛接鋼管の肉厚のばらつきは、無制御に比べてピッチダ
イヤを一律として制御した方が小さく、ピッチダイヤを
一律として制御したものより本発明を実施して制御した
方がさらに小さくなっている。
イヤを一律として制御したとき)を、図6に本発明を実
施した場合を、図7に制御せずに造管した結果を示す。
鍛接鋼管の肉厚のばらつきは、無制御に比べてピッチダ
イヤを一律として制御した方が小さく、ピッチダイヤを
一律として制御したものより本発明を実施して制御した
方がさらに小さくなっている。
【0012】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明により入り側
スケルプの長手方向厚み変動に伴う、鍛接鋼管の長手方
向の肉厚変動を、制御すべき厚み変動に応じて各スタン
ドでのピッチダイヤまたは先進率を造管中に連続して補
正することにより精度良く制御することができる。本発
明の方法を応用すれば、電縫鋼管製造工程にストレッチ
レデューサーを持つ場合や、シームレス鋼管製造工程に
ストレッチレデューサーを持つ場合などに相当の成果が
得られる。
スケルプの長手方向厚み変動に伴う、鍛接鋼管の長手方
向の肉厚変動を、制御すべき厚み変動に応じて各スタン
ドでのピッチダイヤまたは先進率を造管中に連続して補
正することにより精度良く制御することができる。本発
明の方法を応用すれば、電縫鋼管製造工程にストレッチ
レデューサーを持つ場合や、シームレス鋼管製造工程に
ストレッチレデューサーを持つ場合などに相当の成果が
得られる。
【0013】
【図1】本発明のシステム構成を示す説明図、
【図2】代表的サイズのスタンド毎の目標ストレッチ係
数及びスタンド毎の目標ロール回転数を示すグラフ、
数及びスタンド毎の目標ロール回転数を示すグラフ、
【図3】制御フロー図、
【図4】代表的なサイズにおけるピッチダイヤを一定と
して、マスフロー一定により制御したときの鍛接鋼管の
目標減肉代と実績減肉代の関係を示した図、
して、マスフロー一定により制御したときの鍛接鋼管の
目標減肉代と実績減肉代の関係を示した図、
【図5】本発明を実施しない場合(ピッチダイヤを一律
として制御したとき)の造管結果を示す図、
として制御したとき)の造管結果を示す図、
【図6】本発明を実施したときの造管結果を示す図、
【図7】制御をせずに造管したときの結果を示す図、
【図8】鍛接鋼管のミルスタンド迄の製造ラインを示す
図である。
図である。
【符号の説明】 1 アンコイラー 2 レベラー 3 シャー 4 フラッシュバットウェルダー 5 スケルプ 6 ピンチロール 7 マグネットロール 8 ループフロアー 10 X線厚み計 11 ピンチロール 12 予熱炉 13 リターンドラム 14 ターンアラウンド 15 加熱炉 16 プリフォームロール 17 成形ロール 18 鍛接ロール 19〜30 絞りロール 18‐a〜30‐a ロール駆動用電動機 31 測長用PLG 32 回転検出器 33 ロール駆動主幹盤 34 制御用計算機 35 プロセスコンピュータ 36 操作盤 40 鋼管 50 ミルスタンド
Claims (1)
- 【請求項1】 鍛接鋼管製造工程において、加熱炉前面
に設置した厚さ計により鍛接鋼管の素材であるスケルプ
(熱延鋼板の鋼帯)の長手方向の厚さを連続して測定
し、前記厚さ計により測定された厚さ信号を加熱炉後面
に連続多段配置された制御圧延スタンドまでラインスピ
ードと同期遅延させ、該遅延された厚み信号と予め設定
された基準厚み信号の差である厚み偏差信号に基づい
て、前記制御圧延スタンドを制御して、管の長手方向の
肉厚変動のうちスケルプの厚さ変動に起因する肉厚変動
を制御する方法において、厚み偏差信号と先進率または
ピッチダイヤとの関係を予め設定し、上記関係に従っ
て、これから制御しようとするスケルプの厚み偏差に応
じて前記制御圧延スタンドでの先進率またはピッチダイ
ヤを連続して補正し、マスフロー一定の原理に従って、
各スタンドの回転数を制御することにより、管の長手方
向の肉厚変動を抑制することを特徴とする鍛接鋼管の自
動肉厚制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2413929A JPH089049B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 鍛接鋼管自動肉厚制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2413929A JPH089049B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 鍛接鋼管自動肉厚制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04313416A JPH04313416A (ja) | 1992-11-05 |
JPH089049B2 true JPH089049B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=18522478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2413929A Expired - Lifetime JPH089049B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 鍛接鋼管自動肉厚制御方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH089049B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4661370B2 (ja) * | 2005-05-31 | 2011-03-30 | Jfeスチール株式会社 | 電縫鋼管の製造方法 |
-
1990
- 1990-12-26 JP JP2413929A patent/JPH089049B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04313416A (ja) | 1992-11-05 |
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