JPH088872B2 - 生物抽出法 - Google Patents

生物抽出法

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JPH088872B2
JPH088872B2 JP4114188A JP11418892A JPH088872B2 JP H088872 B2 JPH088872 B2 JP H088872B2 JP 4114188 A JP4114188 A JP 4114188A JP 11418892 A JP11418892 A JP 11418892A JP H088872 B2 JPH088872 B2 JP H088872B2
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    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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    • Y10S435/821Microorganisms used in the destruction of hazardous or toxic waste

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は一般に、金属を含む産業廃棄物
からの金属の抽出のための生物工学法の分野に含まれ
る。
【0002】特に本発明は、火力発電所の廃棄物である
石炭フライアッシュ(後文では“CFA”)からの例え
ばアルミニウム及びチタンなどの有用な金属の抽出のた
めの生物抽出法に関する。本発明の方法によりCFAに
含まれる金属を可溶化し、回収し、その後精製して例え
ば塩などの有用な金属化合物、ならびに副生成物として
安全に埋め立て地に廃棄することができる、又は例えば
土壌肥料として使用することができる無毒化CFA、す
なわち毒性金属を抽出したCFAを与えることができ
る。
【0003】本発明は又、上記の本発明の生物抽出法を
行うのに有用なチオバシルス株、特にチオバシルス チ
オオキシダンス(Thiobacillus thio
oxidans)株に関する。
【0004】
【発明の背景及び先行技術】CFAは、アルミニウム
(Al)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、銅(C
u)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、セレン
(Se)、ほう素(B)などの多種類の金属を、通常不
溶性金属シリケート又は−酸化物の形で含むことが知ら
れている(Furuya,K等(1987)、Envi
ron.Sci.Technol.21,p.898−
903)。これらの金属の多くは生物に対して毒性であ
る。CFAを埋め立て地、海又は他の水路に廃棄する
と、これらの金属がCFAから浸出し、植物及び人間を
含む動物のための水源に入り込む。従ってCFAに含ま
れる種々の金属は環境及び健康に対する危険となる可能
性がある。
【0005】世界的に年間何百万トンのCFAが工業国
で廃棄され、環境汚染及びその結果公衆衛生の危険の重
大な可能性を与えている。従ってエネルギー源として石
炭を用いた発電には、副生成物として生産されるCFA
を安全に廃棄することが必要である。
【0006】しかしCFAを安全に廃棄するためのその
無毒化の従来の方法は費用がかかり、又それ自身が環境
汚染を招く可能性がある。例えば通常強酸及び高温を用
いる従来の化学的抽出(Golden,D.M.(19
86)Energy,Vol.11,No.11/1
2,p,1377−1387)は、一方で費用のかかる
機械及び化学品を必要とし、他方で例えば強酸などの副
生成化学物質を生成し、それも廃棄しなければならず、
そのまま環境及び健康に対する危険となる可能性があ
る。
【0007】従ってCFAから毒性の金属を除去するこ
とによりそれを無毒化する、経済的に受け入れられる方
法、すなわち例えばアルミニウム、チタン、コバルトな
どの有用な金属を商業的量で抽出することができ、それ
自身が毒性副生成物を生産しない方法の確立が長い間望
まれてきた。
【0008】以前に種々の酸生産バクテリア、例えばチ
オバシルス株を生物抽出法に使用して種々の金属−含有
源から金属を抽出することが計画されたが、これらの方
法の中で特にCFAの生物抽出を目的としたものはな
く、これらの方法のいずれも安全に廃棄できる生成物を
生産するのに成功せず、すなわちすべて高価で時間のか
かる中和処理を必要とする強酸を生産した。
【0009】上記の通りCFAは多くの毒性金属を含
み、従ってCFAの生物抽出に適した微生物はこれらの
毒性金属の存在下で成長することができなければならな
い。
【0010】さらに世界中の多くの火力発電所は沿岸に
位置しており、その結果無毒化するべきCFAは例えば
海水沈澱プール中に投棄した結果、海水中に存在するこ
とが多い。従ってこのCFAの生物抽出に適した微生物
は海水環境中、すなわち比較的高濃度の塩の存在下で成
長することもできなければならない。
【0011】これまでCFAの生物抽出に適した、CF
Aの存在下の海水をベースとする媒地中で成長すること
ができる酸生産微生物、例えばチオバシルス株を得られ
ることは開示されていなかった。
【0012】
【発明の目的】CFAからの金属の生物抽出のための、
環境に好ましく商業的に有用な方法の提供が本発明の目
的である。そのような生物抽出法は、CFA中に存在す
る毒性金属の存在下で成長し、これらの金属をCFAか
ら抽出して安全に廃棄できる無毒化CFAを与えること
ができる選ばれた微生物により行わなければならない。
【0013】さらに商業的に有用な金属、例えばアルミ
ニウム及びチタンなどのCFAからの回収も本発明の目
的である。
【0014】さらに上記の生物抽出法を行うのに有用な
微生物株、又は微生物株の混合物の提供は、本発明のも
うひとつの目的である。
【0015】
【発明の概略】本発明は硫酸生産チオバシルス チオオ
キシダンスのある株が、バクテリアのための窒素源を含
み、10−50%w/vの石炭フライアッシュ(CF
A)を約1%の沈降硫黄と混合して懸濁した食塩水培地
中で成長することができ、この成長培地中でチオバシル
ス チオオキシダンス株は硫酸を生産することができ、
それが今度はCFAに含まれるアルミニウム、チタン、
バナジウム、セレン、ほう素、モリブデン、コバルトな
どの金属を可溶化するという驚くべき発見に基づいてい
る。
【0016】従って本発明は、石炭フライアッシュ(C
FA)から金属を抽出するための生物抽出法において: (a)海水溶液に少なくとも1種類の窒素源を含む補足
栄養素を挿入し、その中に10−50%w/vの量のC
FAを懸濁し、初期pHが約2.5から約4.0の範囲
内に達するまで硫酸を加えることにより酸性培地を形成
し; (b)該培地中で成長し、硫酸を生産することができる
少なくとも1種類のチオバシルス チオオキシダンスの
株を含む培養微生物を該培地に接種し; (c)エアレーション及び撹拌により接種培地に好気性
(有気という場合もある)条件を確立し、好気性条件を
維持して発酵を誘起し、発酵培養のpHを該CFAから
抽出金属が抽出されるレベルに下げ; (d)該発酵培養をCFAラフィネート沈澱物、及びチ
オバシルス チオオキシダンス細胞と抽出金属の懸濁液
を含む上澄みに分離できるようにエアレーション及び撹
拌を中止し、沈澱物から上澄みを分離し; (e)該上澄みをミクロ濾過してチオバシルス チオオ
キシダンス細胞を分離し、それにより金属−含有濾液及
びチオバシルス チオオキシダンス細胞の濃厚懸濁液を
別々に得; (f)所望量の適した塩基を加えることにより濾液のp
Hを段階的に上げて金属含有留分を沈澱させ、各沈澱の
後に金属含有留分を回収することにより金属−含有濾液
を分別する段階を含むことを特徴とする方法を提供す
る。
【0017】本発明の実行のひとつの具体化に従い、少
なくとも1種類の該チオバシルスチオオキシダンス株を
自然環境から誘導する。その場合、補足栄養素は窒素源
の他にリン酸塩及び硫黄源ならびに必要な場合は界面活
性剤を含み、そのような具体化の場合の典型的補足栄養
素組成はリン酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫黄元素
及び界面活性剤Tween−80TMであることが好まし
い。
【0018】本発明の実行の他の具体化の場合、前以て
CFAの存在下の海水培地中で長期間成長させ、選ばれ
たCFA順化培養チオバシルス チオオキシダンスを使
用する。そのような選ばれた培養物は基本的に、CFA
及び海水から順化培養に利用できるカリウム及びリン酸
塩を補足する必要がなく、界面活性剤の添加も必要とせ
ず、この具体化の場合は基本的に硝酸アンモニウムなど
の窒素源補足で十分である。そのような順化培養の例
は、上記の段階(e)で得られるチオバシルスチオオキ
シダンス細胞濃厚懸濁液である。この濃厚細胞懸濁液
は、再循環して第2及びその後の循環工程で上記段階
(b)の培養微生物として使用することができる。
【0019】上記両具体化において、培地に挿入するC
FAの量は約10−50%w/vであり、10−20%
w/vが好ましい。
【0020】上記の段階(b)に従い培地に接種する培
養微生物は、明記のような再循環を行わない場合、選ば
れた適した培養チオバシルス チオオキシダンスをCF
Aを含まず補足栄養素を含む酸性海水溶液中で成長させ
て製造した出発培養から形成する。この培養が所望の細
胞数、例えば約2x109細胞/ml及び最適細胞成長
及び硫酸生産を示す約1.2−1.5の低pHに達した
ら、それを0.45μm好ましくは0.22μmの市販
のミクロフィルターを用いてミクロ濾過し、濃厚細胞懸
濁液を得、それが上記段階(b)で接種するのに使用す
る培養物となる。このミクロ濾過からの濾液は酸性であ
る。
【0021】培地に導入するCFAは、最初に酸性水溶
液で洗浄するのが好ましく、出発培養を上記の通りに形
成した場合は出発培養のミクロ濾過からの濾液をこの目
的に使用するのが好ましい。CFAの予備洗浄は、中で
もCFAに通常存在するヒドロキシドイオンの除去のた
めであり、もしそれらが残っていると発酵培養の初期p
Hが上がり、細胞の初期成長が遅くなるか又は培中のp
Hを2.5−4.0という所望の初期値に下げるために
比較的大量の硫酸を必要とする。
【0022】必要なら出発培養の濾液を本来の海水と混
合して洗浄に使用することができる。例えば20%v/
v酸性出発培養濾液及び80%v/v海水の混合物をC
FAの洗浄に使用する。このようにして濾液のpHを中
性又はその近辺に上げると環境に好ましい方法でそれを
処分することができ、それがさらに有益である。
【0023】上記の通り2回目及びその後の生物抽出過
程の循環で、該出発培養は1回目の過程の段階(e)で
得た濃厚細胞懸濁液の割合を増加させることも、置換し
てしまうこともできる。
【0024】上記方法の発酵段階は、上記段階(c)の
発酵培養のpHが2.0以下、例えば約1.5又はそれ
以下の値に達したら停止させることができる。上記発酵
段階を発酵培養のpHが0.4−1.0、より好ましく
は0.6−0.8の値なるまで続けるのが好ましい。
【0025】上記方法の段階(d)の上澄み及びCFA
ラフィネート沈澱物の分離は、上澄みのデカンテーショ
ン又は細胞及び抽出金属の通過に十分な大きさで、CF
Aニフィネート沈澱物の通過を遮るのに十分な小ささの
メッシュサイズのフィルターを用いた濾過により行うこ
とができる。
【0026】典型的にCFAラフィネート沈澱物は処理
する前に、例えば海水を用いて、好ましくは撹拌しなが
ら2回洗浄して沈澱物中に捕獲された抽出金属を除去す
る。最初の洗浄水は再循環し、段階(e)の金属−含有
濾液と合わせ、続いてそこから金属含有留分を沈澱させ
る(段階(f))。
【0027】段階(e)は通常0.45μm、好ましく
は0.22μmの市販のミクロフィルターを用いたミク
ロ濾過により行い、金属−含有濾液及び濃厚細胞懸濁液
を得る。この濾液中の金属は典型的に溶解及び可溶化金
属塩であり、凝集していたとしても凝集体は比較的小さ
く、すなわち上記の0.45μm好ましくは0.22μ
mフィルターを通過することができる。濃厚細胞懸濁液
に捕獲された抽出金属は、海水と撹拌しながら行う細胞
懸濁液の洗浄及び同ミクロフィルターを通す再濾過によ
り、又は濃厚細胞懸濁液を上記段階(b)に従い該培地
に接種して行う再循環により回収することができる。
【0028】分別沈澱の段階(f)は、KOH又はNa
OH水溶液などの適した塩基、例えば10N NaOH
水溶液を用いて行う。上記の通りこの沈澱は、段階
(e)の金属−含有濾液、又は必要な場合この金属−含
有濾液と洗浄CFAラフィネートの第1洗浄水の混合物
について行うことができる。
【0029】本発明は、上記方法を行うのに有用な培養
チオバシルス チオオキシダンスも提供する。この培養
は、pHが0.4という低pHで最高50%w/vのC
FAを懸濁させた補足海水溶液中で成長することができ
る少なくとも1種類のチオバシルス チオオキシダンス
株を含む。
【0030】本発明のこの特徴のひとつの具体化によ
り、本文でC,D及びG株と呼ぶ3種類のチオバシルス
チオオキシダンス株の混合培養から誘導し、上記の培
養条件で成長することができる培養チオバシルス チオ
オキシダンスを提供する。
【0031】本発明のこの特徴の別の具体化により、前
述のC,D及びG株の混合培養から誘導した、本文でM
株と呼ぶチオバシルス チオオキシダンス株を提供す
る。この株の試料をNational Collect
ion of Industrial and Mar
ine Bacteria,Aberdeen,Sco
tland(NCIMB)に受け入れ番号40453と
して供託し、チオバシルス チオオキシダンス ZYR
1と明示した。
【0032】本発明の上記方法の実行に好ましいやり方
を後文に示す。そこから本発明の方法が、経済的に受け
入れられ、環境的に好ましいCFAの無毒化の方法であ
ることが結論される。
【0033】ここで本発明を以下の実施例及び付随の表
ならびに図においてより詳細に記載するが、これらは本
発明を制限するものではない。
【0034】
【実施例】実施例1海水−ベース微生物成長培地 同一の海岸、すなわちイスラエルのネスジオナ近くのパ
ルマヒムから約30mの位置から地中海の海水を繰り返
しポンプで汲み上げた。海水の組成をしばしば監視し、
その典型的元素組成を表1に示す。海水に3.5gのK
2PO4、0.2−0.3gのNH4SO4、10g/の
元素(すなわち沈降粉末)硫黄及び0.2mlのTwe
en−80TMを補足し、塩基性海水−ベース成長培地、
SSWを得、その典型的元素組成も表1に示す。前記の
海水−ベース培地は、Baldensperger,
J.等、Arch.Microbiol.99,323
−329(1974)の開示された培地に対応すること
に注意するべきである。
【0035】900mlの海水に硫黄以外のすべての成
分を溶解し、0.22μmのフィルターを用いて溶液を
濾過することによりそれぞれ100mlの上記海水−ベ
ース培地を調製した。硫黄は別に100mlの海水中の
懸濁液として用意し、上記濾液溶液に加する。使用した
硫黄は一般に汚染物を含まないが、どのような汚染をも
防ぐために硫黄懸濁液を蒸気中で約30分煮沸する。こ
の蒸煮は連続3日繰り返すことができる。その後蒸煮硫
黄懸濁液を上記の濾液溶液に加え、通常pHを約3.0
に調節して、表2に化学組成を示す最終的海水−ベース
培地を得る。水道水−ベース成長培地も海水−ベース培
地との比較として表2に示す。この水道水−ベース培地
は、いくつかの微生物株成長の最初の培地として使用し
た。従って表2から明らかな通り、水道水−ベース培地
に含まれる硫酸マグネシウム、塩化カルシウム及び硫酸
第1鉄は海水−ベース培地から省略することができる。
さらにリン酸カリウムも石炭フライアッシュ(CFA)
を含む海水−ベース培地から省略することができる。
【0036】上記の海水−ベース培地を所望の微生物を
得るための選択過程で使用した。しかし1度選択株が得
られたら、選択株の日常的成長のめたの培地の調製に上
記の特別な硫黄の処理及び無菌処理は必要でない。以下
の実施例で示す生物抽出法のために調製する培地も硫黄
処理又は無菌処理は必要でなく、すべての培地成分を上
記の通りに混合することが必要である。
【0037】微生物が石炭フライアッシュ(CFA)の
存在下の海水中で成長する能力を分析するためのいくつ
かの実験で、前記の海水に窒素源として1.0gの硝酸
アンモニウムのみを加えて補足した海水−ベース培地を
調製した。
【0038】
【表1】 表1 海水(パルマヒム)及び それから誘導した海水−ベース培地(SSW)の化学組成 ─────────────────────────────────── 海水 SSW g/L g/L ナトリウム 14.0 14.0 カリウム 0.50 1.60 ほう素 0 0 カルシウム 0.514 0.549 アルミニウム 0 0 マグネシウム 1.6 1.6 鉄 0 0 チタン 0 0 亜鉛 0.0 14 0.014 ニッケル 0 0 モリブデン 0 0 銅 0.0075 0.0043 コバルト 0 0 カドミウム 0 0 クロム 0 0 硫酸塩 3.39 3.39 リン酸塩 0.013 2.4 セレン 0 0 ひ素 0 0 水銀 0 0 バナジウム 0 0 マンガン 0 0 ───────────────────────────────────
【0039】
【表2】 表2 チオバシルス成長のための培地の組成 ─────────────────────────────────── 水道水−ベース 海水−ベース 成分 (g/L) (g/L) ─────────────────────────────────── (NH42SO4 0.2 0.2 MgSO4・7H2O 0.5 − CaCl2 0.25 − KH2PO4 3.5 3.5 FeSO4 0.005 − Tween−80TM 200μL 200μL 硫黄(沈降) 10.0 10.0 ───────────────────────────────────実施例2 石炭フライアッシュ(CFA) CFAは、イスラエルのハデラの“マオア デイビッ
ド”発電所の燃焼石炭から得た。良く混合したCFAの
山から試料を得た。このCFA試料の典型的金属酸化物
組成を表3に示す(イスラエル電力会社のBoker,
Y.IEC Report ECD−87−6,198
7を参照)。これらの金属酸化物の他に、CFAは種々
の微生物、植物及び動物に有毒なCd,Cu,Ni,C
o,Cr,Zn,Va,Mo,Se,Bなどの種々の金
属も含む。
【0040】
【表3】 表3 石炭フライアッシュ(CFA)の酸化物の化学組成 ─────────────────────────────────── 酸化物 SiO2 48 Al23 30 Fe23 5.7 CaO 7.2 MgO 2.5 TiO2 1.3 K2O 0.6 Na2O 0.4 SO3 3.7 P25 0.9 ───────────────────────────────────実施例3 微生物株の供給源 以下の供給源から基となる3種類のチオバシルス チオ
オキシダンスの株を得た: 1)C株:熱水から単離したチオバシルス チオオキシ
ダンス Vulc 6T(Sulfatara,イタリ
アのナプレスの近く)。この株はFederalIns
titute for Geoscience and
Natural Resources,Hannov
er Germanyから得た。
【0041】2)D株:Hannover,Germa
nyの近くのHarz Mountainsの採鉱水か
ら単離したチオバシルス チオオキシダンス Ram
8T。この株もFederal Institute
for Geoscienceand Natural
Resources,Hannover Germa
nyから得た。
【0042】3)G株:American Type
Culture Collection(ATCC),
Rockville,MD,USAに受け入れ番号AT
CC8085として供託されたチオバシルス チオオキ
シダンス株。この株は、ATCCから購入した。
【0043】実施例4 CFAを含む海水−ベース培地で成長することができ、
CFAからの金属の生物抽出に適したチオバシルス チ
オオキシダンス株の単離及び選択 海水培地(実施例1)中に50%w/vのCFA(実施
例2)を懸濁させた培地に、3種類の基となる株(実施
例3)の混合物を接種した。上記条件下、すなわち食塩
水環境下で及び実施例2に記載のCFA中に含まれる種
々の毒性金属又は金属酸化物、すなわちAl23,Ti
2,Mo,Se,B,Ni,Cu,Co及びCrなど
の存在下で成長できる生存性チオバシルス チオオキシ
ダンス株の選択のために、この混合培養を4カ月以上成
育した。2カ月の培養の後のpHの減少により混合培養
中の少なくともいくらかのバクテリアの生存能力が観察
され、約3.0の最初のpHは3カ月の培養の後約0.
4に達した。このpHの減少は、培養中に残った生存バ
クテリアによる硫酸生産を示している。培養をさらに少
なくとも1カ月同培地中に保存し、すなわち残存バクテ
リアを培地中の上記毒性金属、特に少なくとも4,00
0ppmの量で存在するアルミニウムの存在による選択
圧下においたままにした。その後残存バクテリアをCF
Aを含む新しい培地に移し、さらに少なくとも7日培養
して選択した生存バクテリアを成長させた。
【0044】さらに行ったこのような培養期間又は成長
サイクルは典型的に、50%w/vのCFAの存在下の
上記海水培地中で行い、培地の初期pHは約3.0であ
り、7−14日成長させた前の培地の10%v/vの量
で新しい培地を接種した(又は基になる培養の場合約4
カ月間)。上記の成長サイクルの最後に(混合株の基に
なる培養の後に少なくとも3サイクルが必要である)、
(i)海水−ベース成長培地中、(ii)成長培地に加
えるCFA(50%w/v)中に含まれる量の毒性金属
及び金属酸化物の存在下;及び(iii)培地の酸性条
件下、すなわち最初がpH3.0で長い培養期間(1カ
月かそれ以上)後に生存成長バクテリアによる硫酸生産
の結果約pH0.4から約0.8に減少する条件下で成
長することができる選ばれたチオバシルス チオオキシ
ダンスバクテリアを含むことを特徴とする最終的混合培
養を得ることができた。
【0045】上記の選択した混合培養のチオバシルスは
M株と命名し、前記の親株と区別した。このM株の純粋
培養物の試料を、1991年11月4日にNation
alCollection of Industria
l and MarineBacteria(NCIM
B)に受け入れ番号NCIMB 40453にて供託
し、チオバシルス チオオキシダンス ZYR 1と示
した。
【0046】チオバシルス チオオキシダンスM株の最
適成長条件の決定のために多くの実験も行った。それに
より、これらのチオバシルスの最適成長は、1%の元素
硫黄、硝酸アンモニウム(1g/−)及び最高50%の
CFAを補足し、最初のpH値が約3.0の海水−ベー
ス培地により得られることが明らかになった。さらにT
ween−80TMを200μl/−(すなわち200p
pm)の濃度で最初に成長培地に加えると、水中の硫黄
の混和性が増し、バクテリアの成長速度が増加すること
がわかった。この効果は、最初の培養の10%v/vの
接種により開始する、CFAを含むその後の培養ではあ
まり強くない。
【0047】実施例5: 基になるチオバシルス チオオキシダンスC,D及びG
株に対するチオバシルスチオオキシダンスM株(NCI
MB)の比較分析 (a)実施例4に述べた通り、基になる3種類のC,D
及びG株に50%w/vのCFAを含む培地を接種する
ことにより開始した混合培養の成長を繰り返した後、M
株を選択した。試験実験においてC,D,G及びM株
を、10%w/vのCFAを含む前記海水培地中で別々
に成長させた。
【0048】このような条件下でM株は成長性が良く、
G株は成長が可能であるが、C及びD株は両方とも10
%のCFAの存在下で成長することができないことが観
察された。しかしC及びD株は10%のCFAの存在
下、すなわちこのCFA中に含まれる種々の金属及び/
又は金属酸化物の存在下で成長できないが、これらの株
の供給源であるFederal Institute
for Geosciences and Natur
al Resources,Hannover,Ger
many,のDr.Boseckerによるデータは、
非−誘発/非−適応C及びD株は1,000ppmのC
u,Ni及びCrの存在下で成長でき、D株は50,0
00ppmのNiの存在下でさえ生存することを示して
いるに注意しなければならない。従ってこれは、M株が
新規チオバシルス チオオキシダンス株であり、基とな
るC,D及びG株の混合物の誘導体であり、Cu,Ni
及びCrの他にCFA中に含まれる金属及び/又は金属
酸化物に抵抗性である、例えばAl,Ti,Co,S
e,Mo,B,Vaなどに抵抗性であることを特徴とす
るらしいことを示している。この点に関して、M株が1
0,000ppmのAlの存在下でも生存できることに
注意しなければならない。
【0049】(b)蛋白質プロファイル分析において、
チオバシルス チオオキシダンスC,D,G及びM株に
より生産された蛋白質をSDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS−PAGE)により分析した。
【0050】それぞれの株を200mlの培養フラスコ
に入れたpHが2.5−3.0の海水培地(CFAを含
まない)500ml中で、撹拌しながら30℃の温度で
48時間成長させた。その後この培養の300mlを遠
心により濃縮し(750x)濃厚細胞懸濁液を200μ
lの0.9%NaCl溶液(H2O中)に再懸濁した。
再懸濁細胞を遠心し(Eppendorf)、上澄みを
捨て、10mMのトリス、1.0mMのEDTA、2.
5%のSDSを含むpHが8.0のSDS緩衝液100
μlにペレット化細胞を再懸濁した。得られた全細胞懸
濁液を5分間煮沸し、β−メルカプトエタノールを最終
濃度が5%になるまで加えた。煮沸全細胞懸濁液のそれ
ぞれからの試料に、高速電気泳動装置(Pharmac
ia,Sweden)で各試料ウェル当たり約1μlの
ポリアクリルアミドゲルを負荷し、65Vで1時間電気
泳動を行った。上記の電気泳動実験に分子量マーカー標
準試料も含んで行い、それは以下の蛋白質を含んでい
た:α−ラクトアルブミン−分子量14,400;トリ
プシン−インヒビター−分子量20,100;カルボニ
ックアンヒドラーゼ−分子量30,000;オバルブミ
ン−分子量43,000;アルブミン−分子量67,0
00;及びPHB−ヒドロキシラーゼβ−分子量94,
000。
【0051】電気泳動蛋白質バンドを染色し(Coom
assieのブリリアントブルー)、標準的方法で展開
し、結果を図1に示す。図1において、列1及び2は上
記の分子量マーカーに対応するバンドを示し、それぞれ
の分子量は図の左端に示してあり、3−6列はそれぞれ
示した通りD,C,M及びG株に対応し、図の右端の矢
印は、SDS−PAGE法の間の蛋白質の移動の方向を
示す。図1から、4株の蛋白質バンドの数は少ないこと
が観察され、各株により生産される蛋白質の数が比較的
少ないことを示している。さらにC,D及びG株の蛋白
質バンドプロファイルは部分的にのみ類似しており、こ
れらの株が密接に関連してはいないことを示している。
しかしG及びM株の蛋白質バンドプロファイルは非常に
類似しており、M株がおそらくG株から誘導されたもの
であることを示している。
【0052】しかし、上記の電気泳動は単に約32mm
の距離で蛋白質を分離できるだけであり、従ってG及び
M株からの蛋白質の大きさにおける小さい差は、このに
ような電気泳動分離によって分解することはできないこ
とに注意しなければならない。さらにSDS−PAGE
により分析した上記株は、非−選択的条件下、すなわち
CFAを含まず比較的高pH(pH2.5−3.0)で
成長させており、すなわち培養は0.4−0.8の低p
Hに達するのに十分な程長く成長していないので、図1
で観察された蛋白質バンドは、非−誘発条件下の株によ
り生産される蛋白質を示しており、従って誘発条件下
(CFA,低pH)で種々の株、特にG及びM株により
生産される蛋白質の変化を上記SDS−PAGE分析に
おいて解明することは期待できない。
【0053】(c)従って第2のSDS−PAGE分析
を行い、その方法は上記の通りであるがG及びM株のみ
を比較し、誘発G及びM株の試料も含めた。各G及びM
株を別々に培養フラスコ中で、培地(海水培地)を50
%w/vのCFAで補足し、pH3.0とし、撹拌しな
がら成長させる(100ml培養物/500ml培養フ
ラスコ)ことにより誘発を行った。培養物を7−10日
間インキュベートし、その段階でpHは上記の通り0.
6−0.8に下がる。G及びM株の標準培養も培地にC
FAを含まずに同様の方法で成長させた。上記の通り培
養を濃縮し、SDS−PAGE分析用の試料を調製し
た。この分析のSDS−PAGEゲルは、大きさの類似
した蛋白質バンドの分離を良くすることができる10−
15%勾配ゲルを使用した。さらにこのゲルは、上記の
低分子量蛋白質マーカーの他に高分子量蛋白質マーカ
ー:分子量67,000、分子量140,000、分子
量232,000、分子量440,000及び分子量6
69,000も含んだ。図2において、列1及び2は、
上記の分子量マーカーに対応するバンドを示し、それぞ
れの分子量を図の左端に示してあり、列3−6はG及び
M株の培養からの種々の試料を示し、その中で列3及び
5はCFAの非存在下で成長した株を示し、列4及び6
はCFAの存在下で成長した株を示し、図の右端の矢印
はSDS−PAGE法の間の蛋白質の移動の方向を示
す。
【0054】図2に示すこの分析の結果により以下が示
される。CFAの存在下で両方を成長させた時、G及び
M株の間に認識できる差はなかった(列4及び6−それ
ぞれG及びM株)。CFAの非存在下で両方を成長させ
た時、G及びM株の間に認識できる差はなく(列3及び
5−それぞれG及びM株)、この結果は上記の図1に示
された結果と一致した。しかし、CFAの非存在下及び
CFAの存在下で成長させた株の間で差が認められる
(列4に対する列3−G株;及び列6に対する列5−M
株)。このような差には、CFAの存在下で成長させた
株の場合の分子量が約30,000の蛋白質バンドの消
失又は減少、ならびにCFAの存在下で成長させた株の
場合の分子量が約43,000の蛋白質バンドの強度の
増加が含まれる。分子量67,000のちょうど下に、
類似の強度の増加又は新しい蛋白質バンドの可能性さえ
現れる(列1−上記低分子量マーカー;及び列2−上記
高分子量マーカーにおけるマーカー蛋白質に関する前記
の分子量決定)。
【0055】従って上記により、G及びM株は両方共C
FAの存在下で成長させると、CFAの非存在下で成長
させた場合と比較して、分子量が約43,000,6
7,000及び67,000近辺により大量の又は新し
い蛋白質を生産し、CFAの存在下で成長させると分子
量が30,000の蛋白質の生産をやめるか又は大きく
減少させると結論することができる。
【0056】実施例6 選択したチオバシルス チオオキシダンスM株(NCI
MB 40453)の活性保存培養の保存及びその日常
的培養 ポリプロピレン振盪フラスコ中で、10%w/vのCF
Aを補足した海水−ベース成長培地(実施例2)で30
℃にて撹拌しながら保存培養中で、単離し選択したM株
(実施例4)の成長を継続的に維持した。バクテリア細
胞による正常な硫酸生産によりpHが減少する少なくと
も7日間の培養の後、周期的に水酸化アンモニウムの添
加により培養のpHを3.0に調節しなおす。約2週間
の間隔で培養中の最終濃度が約1%w/vとなるように
元素硫黄を補充する。通常このような保存培養は、50
0mlの振盪フラスコにそれぞれ100mlの培養物を
入れて成長させる。
【0057】CFAから種々の金属を抽出するためのC
FA生物抽出の目的に培養を使用する場合、1−50%
w/vのCFAを含む新しい培地に保存培養からの10
%v/vの接種剤を加え、培養のpHを2.5−3.0
に調節することによりM株の上記保存培養を誘発又は順
化させる。上記の新しい培地の調製のためにCFAを加
える場合、最初にCFAに0.05M−0.1Mの硫酸
をフラッシする。0.1Mの硫酸を用いてフラッシした
場合、フラッシしたCFAが培地に加えられるとpHを
約3.0−4.0に調節し、対数状態の短い培養を促進
する、すなわちバクテリアの成長が速く、接種後短期間
で対数状態又は急速成長状態に達する。
【0058】これらの誘発培養につき、バクテリア数及
び培地のpHの減少速度の標準的決定、すなわち培養中
の硫酸生産により;及びShendrikar,A.
D.及びEnsor,D.S.,Adv.Enviro
n.Sci.Technol.17,53−111(1
986)に記載の方法に従った標準的ICP分析による
溶解量の増加、すなわち抽出元素の増加により、その成
長レベル及びその生物抽出効率に関する分析を繰り返し
た。
【0059】実施例7 発酵系 2種類の発酵系を適用する: a)2.0リットルのガラスの“Bioflo”モデル
C 30発酵系(New Branswick Sci
entific,Edison,NJ,USA)。この
系は、成長培養へのCFAの導入(1−50%w/v)
のための長期間培養及び大規模発酵培養のための高速成
長、対数状態培養の調製に使用した。
【0060】b)14.0リットルの“Magnafe
rm”発酵系(New Branswick Scie
ntific,Edison,NJ,USA)。この系
は、頂点にポリプロピレンのヘッドプレートを持ち、ポ
リプロピレン撹拌装置及びそれに埋め込んだ制御プロー
ブを備えたガラスの培養容器から成る。
【0061】上記の発酵系のいずれかで培養を成長させ
る場合、発酵器の温度は30℃に保持し、pHを監視し
て制御し、空気流及び撹拌速度を手動で制御し、最大培
養成長及び細胞生存率を与える所望のレベルを得る。典
型的発酵プロファイルを図4に示す。図4は14−30
日の培養細胞を示し、培養中の細胞数の顕著な増加と共
に培地中に硫酸を放出する生存細胞の成長に伴う培地の
pHの一定の減少が見られる。
【0062】実施例8 生物抽出法 以下において、成長するチオバシルス チオオキシダン
スM株(NCIMB40453)(実施例4)の作用に
よりCFAを濾過し、そこから金属を抽出する典型的生
物抽出法を記載する。この方法の工程系統図を図3に示
す。
【0063】図3に示す通り、成長する振盪フラスコ培
養(実施例6)から小規模の出発培養を取り、14−
“Magnaferm”型発酵器(実施例7)中で9−
成長培地にそれを接種することにより、方法の発酵段階
のための出発培養(1)を調製する。成長培地は、KH
2PO4、(NH42SO4、元素硫黄及びTween−
80TMを補足した海水−ベース培地であるか、あるいは
実施例1に記載の通り硝酸アンモニウムをバクテリアの
ための窒素源として補足しただけの海水−ベース培地で
あることもできる。
【0064】成長振盪フラスコ培養から取る、発酵のた
めの出発培養の調製用の接種剤の量は、初期細胞数が約
2x108細胞/mlとなるのに十分な量(又は9−成
長培地中に合計約18x1011細胞)である。その後上
記接種培地を400−600rpmで撹拌し、溶解酸素
(DO)量を約6ppmに保つために空気を発酵器の底
から1−2−/分の速度で散布する。5.0MのKOH
又は15%のNH4OHを培養に導入することができる
自動滴定器(2)を用いて培養のpHを3.0に保つ。
培養は、約5日間又はバクテリア数が培養1ml当たり
約2x109細胞に達するまでインキュベートする。こ
の成長サイクルの最後にpH調節器をはずし、さらに3
−5日間でバクテリアの硫酸生産によりpHを1.2−
1.5に下げ、この段階の培養が出発培養(1)とな
る。
【0065】生物抽出法の発酵段階は、5−の上記出発
培養(1)を取り、0.45μmのミクロ濾過膜カート
リッジ(3)(PeliconTM系に入れられた膜面積
が15ft2の0.45μmカートリッジ、Milli
pore Corp.,I1.,U.S.A.)を通すミク
ロ濾過によりその中のバクテリア細胞を濃縮し、濃縮細
胞懸濁液を、磁気駆動ポリプロピレンヘッドを用いた標
準装置などの循環装置及び空気の入り口(4)を備えた
50−のプラスチック容器中の35−の新しい海水培地
(上記)に移すことにより開始する。この発酵培養培地
中のバクテリアの初期力価は1−2x108細胞/ml
である。発酵培地の初期pHは、上記のように15%N
4OHなどの塩基の添加(5)により滴定してpH
3.5に制御する。その後培養のpHが約2.5に下が
る約1−2日後まで発酵培養を成長させる。この段階で
10kgの洗浄CFA(6)を上記発酵培養に加えるこ
とにより、方法の生物抽出段階が開始する。洗浄CFA
(6)は、上記ミクロ濾過段階の酸性上澄み液(7)
(約5−)を取り、海水(8)で希釈し(1:5希
釈)、循環装置を備えた40−50−の適した容器中に
約25−の希釈上澄み液を得ることにより調製する
(9)。10kgのCFA(10)(実施例3)を希釈
上澄み液(9)中に懸濁し、約1時間懸濁液を循環させ
て洗浄する。循環を止め、洗浄CFA(6)を落ち着か
せ、例えばCFAの洗浄の間のヒドロキシドイオンの放
出により中和された洗浄溶液(又は中和溶液)の上澄み
液(11)を排水し、捨てる。
【0066】発酵培養(12)への洗浄CFA(6)の
添加の後、この培養のpHを最高4.0まで上げる。例
えば洗浄CFA中にまだ存在する大量のヒドロキシドイ
オンの放出によりpHがもっと高い値に上昇する場合、
硫酸の添加によりpHを4に調節するか又は洗浄CFA
の添加後pHが4.0よりずっと低い場合、上記のよう
なNH4OHなどの塩基の添加によりpHを約4.0と
することができる。その後、継続的混合及び空気供給条
件(磁気駆動循環及び底における空気の散布)下で培養
温度を25℃−40℃として上記培養をインキュベート
することにより生物抽出発酵(14)を行う。培養のp
Hが0.5に達するまでインキュベーションを続け、通
常これは2−3週間の発酵で起こる。この段階で循環及
び空気供給を止めることにより生物抽出段階を終結す
る。その後生物抽出CFAを容器の底に落ち着かせ、残
りの濁った上澄みを、ミクロ濾過装置(16)が上記の
0.45μmPeliconTM系(Millipore
Corp.,IL,USA)である透明器(15)、
例えばサイクロン分離器を通して容器からポンプで汲み
上げ、透明の金属−含有濾液(17)(約35−)及び
濃厚バクテリア懸濁液(18)を得る。落ち着かせた生
物抽出後のCFA(19)を30−の新しい海水で2回
洗浄する(20)。第1の洗浄上澄み液(21)は透明
金属−含有濾液(17)と合わせ、第2の洗浄CFA懸
濁液(又は安定化CFA)(22)は、投棄するか又は
さらに処理する。上記の金属−含有濾液及び第1の生物
抽出CFA洗浄液を合わせた液(23)(合計体積が約
65−)を以下の実施例に述べるように加工してその中
に含まれる種々の金属を得る。
【0067】上記の濃厚バクテリア細胞懸濁液(18)
は、次の洗浄CFA(6)の10kgバッチの添加前に
このバクテリア懸濁液を出発培養からのミクロ濾過接種
剤に加えることにより再循環して別の生物発酵段階を開
始し、強力な、すなわち速い初期発酵成長相(4)を得
ることができる。これに関して、上記生物抽出法を行う
ためにそこから5−を採取した最初の9−出発培養も補
充して本方法の次の循環に使用することができる。この
場合、5−の新しい海水培地を残った4−の出発培地
(1)に加え、再成長させて前記の所望の培養pH及び
細胞数を得る。この第2循環の出発培養及びその後の出
発培養は、最初の細胞数がずっと高く、すなわち1x1
9細胞/m−以上なので最初よりずっと短時間で所望
の細胞数及び培養pHに達する。
【0068】実施例9 金属回収 図3に示す通り、金属−含有濾液及び生物抽出され洗浄
されたCFA(実施例8)からの第1洗浄上澄み液を合
わせた出発溶液(23)を加工して例えばAl,Ti,
Fe及びCoなどの種々の金属を回収する。チタン及び
アルミニウムの濃縮及びその後の精製に関して図3に示
したこの金属回収法は、上記出発溶液(23)からの連
続した金属沈澱(24−27)により行う。各沈澱段階
は、出発溶液に10N NaOHを加え、溶液のpHを
上げ金属を溶液から沈澱させることにより誘起される。
pHの上昇は段階的に行い、各段階で所望のpHを得、
各段階で沈澱金属を集める。従ってこれらの沈澱からの
最終的上澄み液(28)は中和溶液であり、CFA洗浄
(6)からの中和溶液(11)と共に安全に捨てること
ができる。
【0069】この回収法により得られる典型的金属沈澱
プロファイルを表4に示す。この表から、例えばほとん
どのアルミニウムがpH3.1−4.7で溶液から沈澱
し、ほとんどのチタンがpH1.5−3.1で溶液から
沈澱することが明らかである。
【0070】しかし表4から明らかな通り上記沈澱金属
は種々の金属の濃縮混合物であり、その精製された形態
ではない。さらに表4はこの方法で沈澱する種々の金属
の選ばれた例を与えているだけであり、各沈澱留分のす
べての金属含有物を示しているわけではない。この目的
のために、1系列の生物抽出実験及びそれに続く沈澱の
後に集めた沈澱金属混合物を分析する別の試験を行っ
た。これらの試験の結果を表5,6及び7に示す。これ
らはそれぞれアルミニウム濃縮粉末、チタン濃縮粉末及
びコバルト濃縮粉末に関する。
【0071】アルミニウム濃縮粉末(表5)は、pH
3.1−4.7で沈澱した上記抽出物の1.0gを取
り、乾燥し、それを0.1NのHClに溶解して標準的
ICP分析を行った。
【0072】チタン濃縮粉末(表6)は、それぞれ上記
の通り乾燥した抽出沈澱である2種類の試料M1及びM
2をpH1.5で1gづつ取り、これらを0.1NのH
Clに溶解して標準的ICP分析を行った。
【0073】同様に、コバルト濃縮粉末(表7)は、p
H9.0で乾燥した抽出沈澱1gの試料を取り、それを
0.1NのHClに溶解して標準的ICP分析を行っ
た。
【0074】上記の各濃縮粉末から純粋な形態で所望の
金属を得るため、熔融などの基本的に周知の標準法を行
うこともできる。
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】 表6 チタン濃縮粉末の分析 ─────────────────────────── 元素 重量% M1 M2 ─────────────────────────── Na 1.00 0.10 Ni <0.10 <0.10 Ca 0.30 0.30 Al 6.58 6.05 Mg 0.80 0.80 Fe 8.60 10.00 K 0.20 2.40 Ti 0.218 0.253 Mn <0.10 <0.10 Co 0.054 0.050 S 8.60 8.70 Si 2.70 2.70 P 4.90 5.70 ───────────────────────────
【0078】
【表7】 上記実施例8及び9で述べた生物抽出及び金属回収法を
多数回繰り返し、又無機酸(1.0M H2SO4)のみ
を用いたCFAの抽出と比較し、以下の結論及び追加の
観察を行った: (a)チオバシルスは、培養中でそれが生産した硫酸を
経てCFA粒子と相互作用する。チタンは、最高培養成
長に達してから通常数日以内に主にpH1.0で抽出さ
れる。モリブデン、セレン及びほう素などの毒性元素
は、培養のpHが約1.4に落ちた時に抽出され、処理
CFAをこの段階で無毒性にする。
【0079】(b)無機酸を適用すると、アルミニウム
が2段階で抽出される: (i)24時間続く高速段階;及び (ii)約35日間の低速定常速度の段階。
【0080】(c)無機酸を抽出剤として使用した場
合、アルミニウム及びチタンの抽出収率は主に温度に影
響される。1%のCFAの場合、温度が30℃から60
℃に上がると収率は2倍、すなわち10%から20%に
なる。又、所望のpHにおけるインキュベーションの持
続も収率に影響する:インキュベーションが長い程収率
が高い。無機酸を使用した場合、インキュベーションの
延長による収率の増加は24時間後に小さくなる。しか
し、チオバシルス チオオキシダンス培養を適用した場
合、酸濃度が低いのでより長い期間酸の作用を保つこと
が重要であり、酸がインキュベーション中を通じて生産
されるので上記金属の抽出収率は、上記の通り金属の抽
出のための所望のpHにおける培養の持続期間に影響さ
れる。生物酸、すなわちチオバシルスにより生産される
酸(発酵培養中約0.2MのH2SO4)による金属の抽
出収率は無機酸(0.1MのH2SO4)の場合に匹敵
し、過程がいくらか長いが、これは無機酸を用いる抽出
がより高価で大量の酸、酸に耐性の機械及び酸性副生成
物をその処理の前に中和するための大量の塩基を必要と
するという事実により帳消しになる。
【0081】(d)チオバシルスの最適成長は、1%の
元素硫黄、硝酸アンモニウム及び最高50%のCFAを
補足し、pHが約3.0の海水−ベース培地中で達成さ
れる。CFA中の初期存在量の約14%になるアルミニ
ウムの最高抽出率、及び約20%になるチタンの最高抽
出率は、わずか10−20%のCFAを補足した上記培
養中で得られる。最高の結果を得るために、培養は十分
エアレーションし、撹拌し、1x109細胞/ml以上
の成長を支え、pHを0.8−0.6に下げなければな
らない。
【0082】上記の(実施例8及び9)生物抽出法及び
続く金属回収に関して、これが一方で環境的に好ましい
方法であり、他方で濃縮粉末中のアルミニウム、チタン
及びコバルトの量を考慮すると経済的に存続可能な方法
であることは明らかである。世界で年間何百万トンのC
FAが生産されることを考えると、上記方法を大規模に
適用して何トンものこれら有用な金属を得ることが可能
である。方法そのものは再循環できる硫酸生産バクテリ
アを比較的安価な発酵器及び培地(海水は豊富で自由で
ある)中で使用しており、安価である。方法の副生成物
は無毒性で、安全に投棄でき、生物抽出CFAは、例え
ば埋め立て材料又は土壌肥料として使用することさえで
きる。CFA中に最初に存在する金属の一部が抽出され
るだけであるが(表4−7により明らかな通り)、生物
抽出CFAに残る金属は溶解が非常に困難な金属であ
り、つまりこの処理CFAに、いわゆる“酸性雨”を含
む通常の環境条件を与えても金属は滲出しない。さらに
金属回収法には、酸性金属−含有溶液からの、塩基を用
いた金属の沈澱が含まれ、その結果捨てる上澄み液が基
本的に中性のpHとなり、そのままで環境に受け入れら
れる。
【0083】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
【0084】1.石炭フライアッシュ(CFA)から金
属を抽出するための生物抽出法において: (a)海水溶液に少なくとも1種類の窒素源を含む補足
栄養素を挿入し、その中に10−50%w/vの量のC
FAを懸濁し、初期pHが約2.5から約4.0の範囲
内に達するまで硫酸を加えることにより酸性培地を形成
し; (b)該培地中で成長し、硫酸を生産することができる
少なくとも1種類のチオバシルス チオオキシダンスの
株を含む培養微生物を該培地に接種し; (c)エアレーション及び撹拌により接種培地に有気条
件を確立し、有気条件を維持して発酵を誘起し、発酵培
養物のpHを該CFAから抽出金属が抽出されるレベル
に下げ; (d)該発酵培養物をCFAラフィネート沈澱物、及び
チオバシルス チオオキシダンス細胞と抽出金属の懸濁
液を含む上澄みに分離できるようにエアレーション及び
撹拌を中止し、沈澱物から上澄みを分離し; (e)該上澄みをミクロ濾過してチオバシルス チオオ
キシダンス細胞を分離し、それにより金属−含有濾液及
びチオバシルス チオオキシダンス細胞の濃厚懸濁液を
別々に得; (f)所望量の適した塩基を加えることにより濾液のp
Hを段階的に上げて金属含有留分を沈澱させ、各沈澱の
後に金属含有留分を回収することにより金属−含有濾液
を分別する段階を含むことを特徴とする方法。
【0085】2.第1項に記載の方法において、培地が
10−20%w/vのCFAを含むことを特徴とする方
法。
【0086】3.第1又は2項に記載の方法において、
少なくとも1種類の該チオバシルスチオオキシダンス株
を自然環境から誘導し、培地にリン、窒素及び硫黄を補
足することを特徴とする方法。
【0087】4.第3項に記載の方法において、培地に
リン酸カリウム、硫酸アンモニウム、元素硫黄及び界面
活性剤を補足することを特徴とする方法。
【0088】5.第1又は2項に記載の方法において、
該微生物培養が前以てCFAの存在下で長期間成長させ
た選択順化チオバシルス チオオキシダンス培養であ
り、培地に窒素源のみを補足することを特徴とする方
法。
【0089】6.第5項に記載の方法において、該窒素
源が硝酸アンモニウムであることを特徴とする方法。
【0090】7.第1−6項のいずれかに記載の方法に
おいて、接種に用いるチオバシルスチオオキシダンス培
養を、初期pHが約2.5−4.0の酸性補足海水溶液
中、CFAの非存在下で、細胞数が約2x109細胞/
mlに達し、培地のpHが約1.2−1.5に下がるま
でチオバシルス チオオキシダンスを培養し、得られた
培養をミクロ濾過して濃厚細胞懸濁液及び酸性濾液を別
々に得ることにより調製することを特徴とする方法。
【0091】8.第1−7項のいずれかに記載の方法に
おいて、該チオバシルス チオオキシダンス培養を本文
でC,D及びG株と呼ぶ3種類のチオバシルス チオオ
キシダンス株の混合培養から誘導することを特徴とする
方法。
【0092】9.第1−7項のいずれかに記載の方法に
おいて、チオバシルス チオオキシダンス ZYR
1,NCIMB 40453を使用することを特徴とす
る方法。
【0093】10.第1−9項のいずれかに記載の方法
において、該培地に導入するCFAを最初に酸性溶液で
洗浄することを特徴とする方法。
【0094】11.第10項に記載の方法において、第
7項に従って得た酸性濾液を含む海水溶液で洗浄を行う
ことを特徴とする方法。
【0095】12.第1−11項のいずれかに記載の方
法において、第1項の段階(c)の発酵培養のpHが
2.0以下に達した時に発酵を停止することを特徴とす
る方法。
【0096】13.第12項に記載の方法において、発
酵培養のpHが約1.5かそれ以下の値になった時に発
酵を停止することを特徴とする方法。
【0097】14.第13項に記載の方法において、発
酵培養のpHが0.4−1.0の値になった時に発酵を
停止することを特徴とする方法。
【0098】15.第14項に記載の方法において、発
酵培養のpHが0.6−0.8の値になった時に発酵を
停止することを特徴とする方法。
【0099】16.第1−15項のいずれかに記載の方
法において、第1項の段階(d)で得られる該CFAラ
フィネートを集め、新しい海水で洗浄することを特徴と
する方法。
【0100】17.第16項に記載の方法において、該
CFAラフィネートの第1の洗浄からの海水を再循環
し、第1項の段階(e)で得られる金属抽出のための濾
液と合わせることを特徴とする方法。
【0101】18.チオバシルス チオオキシダンス
ZYR 1,NCIMB 40453の純粋培養物。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例5に記載の種々のチオバシルス
チオオキシダンス株のゲル電気泳動分析の図である。
【図2】図2は、実施例5に記載のチオバシルス チオ
オキシダンスG及びM株のゲル電気泳動比較分析の図で
ある。
【図3】図3は、実施例8及び9に記載の本発明の方法
の工程系統図である。
【図4】図4は、実施例7に記載の発酵法の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:01) (72)発明者 モシエ・デイ・ホワイト イスラエル・リシヨンレジオン75203・ハ ゲフエンストリート19/19 (72)発明者 ジヨセフ・シー・フレミング イスラエル・ネスジオナ70400ハイリシム ストリート20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭フライアッシュ(CFA)から金属
    を抽出するための生物抽出法において: (a)海水溶液に少なくとも1種類の窒素源を含む補足
    栄養素を挿入し、その中に10−50%w/vの量のC
    FAを懸濁し、初期pHが約2.5から約4.0の範囲
    内に達するまで硫酸を加えることにより酸性培地を形成
    し; (b)該培地中で成長し、硫酸を生産することができる
    少なくとも1種類のチオバシルス チオオキシダンス
    (Thiobacillus thiooxidan
    s)の株を含む培養微生物を該培地に接種し; (c)エアレーション及び撹拌により接種培地に好気性
    条件を確立し、好気性条件を維持して発酵を誘起し、該
    CFAから抽出金属が抽出されるレベルに発酵培養のp
    Hを下げ; (d)該発酵培養をCFAラフィネート沈澱物、及びチ
    オバシルスチオオキシダンス細胞と抽出金属の懸濁液を
    含む上澄みに分離できるようにエアレーション及び撹拌
    を中止し、沈澱物から上澄みを分離し; (e)該上澄みをミクロ濾過してチオバシルス チオオ
    キシダンス細胞を分離し、それにより金属−含有濾液及
    びチオバシルス チオオキシダンス細胞の濃厚懸濁液を
    別々に得; (f)所望量の適した塩基を加えることにより濾液のp
    Hを段階的に上げて金属含有留分を沈澱させ、各沈澱の
    後に金属含有留分を回収することにより金属−含有濾液
    を分別する段階を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 Cd,Cu,Ni,Co,Cr,Zn,
    Va,Mo,Se,Al,Ti及びBからなる群より選
    ばれる1種以上の金属に耐性を有し、かつ海水をベース
    とする培地中で増殖しうるチオバシルス チオオキシダ
    ス。
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