JPH0886180A - 掘削用ビット - Google Patents
掘削用ビットInfo
- Publication number
- JPH0886180A JPH0886180A JP24731994A JP24731994A JPH0886180A JP H0886180 A JPH0886180 A JP H0886180A JP 24731994 A JP24731994 A JP 24731994A JP 24731994 A JP24731994 A JP 24731994A JP H0886180 A JPH0886180 A JP H0886180A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diamond
- sintered body
- block
- bit
- melting point
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本願発明は、耐摩耗性、靱性に優れなおかつ
比較的安価で複雑な要求形状にも対処できるビットを提
供するものであり、ダイヤモンド等の超高圧焼結体の形
状面での有用性に対処することを目的とする。 【構成】 塊状のダイヤ多結晶体および／または立方晶
ＢＮ多結晶体と融点が１２００℃以下であるＡｇ−Ｃｕ
系自溶合金、Ｎｉ系自溶合金から主として構成した掘削
用ビット。
比較的安価で複雑な要求形状にも対処できるビットを提
供するものであり、ダイヤモンド等の超高圧焼結体の形
状面での有用性に対処することを目的とする。 【構成】 塊状のダイヤ多結晶体および／または立方晶
ＢＮ多結晶体と融点が１２００℃以下であるＡｇ−Ｃｕ
系自溶合金、Ｎｉ系自溶合金から主として構成した掘削
用ビット。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本願発明は、掘削用のビット、特
に超硬質材料を用いたビットに関する。
に超硬質材料を用いたビットに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、油井、天然ガスの採掘、各種縦穴
掘削、トンネル建設のためのシールドカッターなどには
その掘削用刃先には超硬合金や時にはダイヤモンド焼結
体が用いられている。しかしながら、超硬合金とダイヤ
モンド焼結体を比較してみると以下のように互いに長
所、短所をあわせ持つ。 超硬 ダイヤモンド焼結体 耐摩耗性 小 大 靱性 大 小 価格 やや高価 極めて高価 製法 真空焼結 超高圧高温
掘削、トンネル建設のためのシールドカッターなどには
その掘削用刃先には超硬合金や時にはダイヤモンド焼結
体が用いられている。しかしながら、超硬合金とダイヤ
モンド焼結体を比較してみると以下のように互いに長
所、短所をあわせ持つ。 超硬 ダイヤモンド焼結体 耐摩耗性 小 大 靱性 大 小 価格 やや高価 極めて高価 製法 真空焼結 超高圧高温
【０００３】また、掘削機構をみてみると、衝撃破壊や
圧縮粉砕のみならず時として切断破砕による場合のほう
が好ましい場合もある。例えば土壌に鉄板や鉄筋などの
人工物が埋没している場合などは圧縮粉砕は極めて非能
率でチップの損耗は激しい。また、衝撃的な破壊はほと
んど望めない。この場合には掘削中にこれらの埋没物を
切断破砕することが望ましい。従って、刃部は硬くて鋭
利な形状がよいが超硬では硬さが低くダイヤモンド焼結
体では靱性に乏しく、また製法上、複雑な形状や大きな
チップは製作が困難である。
圧縮粉砕のみならず時として切断破砕による場合のほう
が好ましい場合もある。例えば土壌に鉄板や鉄筋などの
人工物が埋没している場合などは圧縮粉砕は極めて非能
率でチップの損耗は激しい。また、衝撃的な破壊はほと
んど望めない。この場合には掘削中にこれらの埋没物を
切断破砕することが望ましい。従って、刃部は硬くて鋭
利な形状がよいが超硬では硬さが低くダイヤモンド焼結
体では靱性に乏しく、また製法上、複雑な形状や大きな
チップは製作が困難である。
【０００４】また、特開平４−２１３６９１号には、焼
結体の形状とビット上における配置を工夫することによ
り正６角形状のダイヤモンド焼結体を頂角をなす刃先と
直線状の刃先とが交互に来るように配置し、欠損を著し
く軽減している例がある。しかし、掘削時には欠けたり
して本来の目的が達せられないのが現状である。さらに
ダイヤは超高圧下で焼結したものを適宜切断、加工して
目的物としているため、寸法、形状、価格面で制限があ
った。
結体の形状とビット上における配置を工夫することによ
り正６角形状のダイヤモンド焼結体を頂角をなす刃先と
直線状の刃先とが交互に来るように配置し、欠損を著し
く軽減している例がある。しかし、掘削時には欠けたり
して本来の目的が達せられないのが現状である。さらに
ダイヤは超高圧下で焼結したものを適宜切断、加工して
目的物としているため、寸法、形状、価格面で制限があ
った。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、従来の超
硬やダイヤ焼結体にない耐摩耗性、靱性に優れなおかつ
比較的安価で複雑な要求形状にも対処できるビットチッ
プを提供しようとするものである。特にダイヤモンドの
耐久性を維持しつつ、製作にかかわる工数、形状面での
有用性を改善するものである。
硬やダイヤ焼結体にない耐摩耗性、靱性に優れなおかつ
比較的安価で複雑な要求形状にも対処できるビットチッ
プを提供しようとするものである。特にダイヤモンドの
耐久性を維持しつつ、製作にかかわる工数、形状面での
有用性を改善するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明では、
ダイヤモンド砥石同様な鋭利な切り刃と強固な結合相を
備えさせるため、塊状のダイヤおよび／またはＣＢＮ焼
結体を融点が１２００℃以下の合金で結合したビットと
した。塊状とする事により、ビットのように大きな面積
をダイヤモンド焼結体で容易にカバーすることができる
ためである。また、結合材をロー材とし、作業性を容易
とし、超硬をロー付けするのと類似の作業で製作できる
ようにした。
ダイヤモンド砥石同様な鋭利な切り刃と強固な結合相を
備えさせるため、塊状のダイヤおよび／またはＣＢＮ焼
結体を融点が１２００℃以下の合金で結合したビットと
した。塊状とする事により、ビットのように大きな面積
をダイヤモンド焼結体で容易にカバーすることができる
ためである。また、結合材をロー材とし、作業性を容易
とし、超硬をロー付けするのと類似の作業で製作できる
ようにした。
【０００７】
【作用】次に、塊状とすることで変態の抑止効果が現わ
れるとともに、塊の大小、形状等を様々に選択すること
により鋭利な切り刃を多数設けることができる。特にビ
ットチップのように岩石・砂・礫等を被掘削物とする場
合には、ビットチップ全体の耐摩耗性もさることながら
掘削面における鋭利な切り刃が重要であり、一部の切り
刃が不意の作用で脱落した場合においても塊状体が新た
な切り刃となるため掘削性が持続する。
れるとともに、塊の大小、形状等を様々に選択すること
により鋭利な切り刃を多数設けることができる。特にビ
ットチップのように岩石・砂・礫等を被掘削物とする場
合には、ビットチップ全体の耐摩耗性もさることながら
掘削面における鋭利な切り刃が重要であり、一部の切り
刃が不意の作用で脱落した場合においても塊状体が新た
な切り刃となるため掘削性が持続する。
【０００８】また、材料の特性上、ダイヤ、ＣＢＮは８
００℃を越えると変態が生じ本来の材料特性を保ことが
出来ないが、塊状の焼結体とすると１２００℃まで変態
の進行が遅れダイヤはダイヤ、ＣＢＮはＣＢＮとしてそ
の本来の材料特性を保持することができ、超硬合金等に
通常使用されているロー材である銀ローでも充分である
が、より他元素との複合等を行う場合にはＮｉロー材、
アモルファスロー材、特に粉末Ｎｉローをもちいてもそ
の特性を維持することができ、さらに粉末Ｎｉローでは
塊状の超硬合金を加えてもよく、耐摩耗性に劣る結合部
が改善され材料全体としての耐摩耗性がさらに向上す
る。また、超硬の替わりに例えば密度がより近似してい
るサーメット、セラミックス、ファイバーなどの添加も
可能である。なかでもＷ2 Ｃ−ＷＣ共晶体は硬さも高く
かつ金属との濡れ性も良好なため好ましい材料である。
００℃を越えると変態が生じ本来の材料特性を保ことが
出来ないが、塊状の焼結体とすると１２００℃まで変態
の進行が遅れダイヤはダイヤ、ＣＢＮはＣＢＮとしてそ
の本来の材料特性を保持することができ、超硬合金等に
通常使用されているロー材である銀ローでも充分である
が、より他元素との複合等を行う場合にはＮｉロー材、
アモルファスロー材、特に粉末Ｎｉローをもちいてもそ
の特性を維持することができ、さらに粉末Ｎｉローでは
塊状の超硬合金を加えてもよく、耐摩耗性に劣る結合部
が改善され材料全体としての耐摩耗性がさらに向上す
る。また、超硬の替わりに例えば密度がより近似してい
るサーメット、セラミックス、ファイバーなどの添加も
可能である。なかでもＷ2 Ｃ−ＷＣ共晶体は硬さも高く
かつ金属との濡れ性も良好なため好ましい材料である。
【０００９】ダイヤおよび／またはＣＢＮの塊状多結晶
体は温度１２００℃以上、圧力３万気圧以上の高温高圧
下で焼結されたものを用いる。また、それらの例えばス
ローアウェイチップ等の使用済みのものを粒度調整した
ものでも良い。ダイヤおよび／またはＣＢＮの表面に焼
結助剤を被覆すると１３００℃以下５００気圧以下のホ
ットプレスでも変態せずに焼結体が得られる。この焼結
体を塊状にして本発明に用いることができる。
体は温度１２００℃以上、圧力３万気圧以上の高温高圧
下で焼結されたものを用いる。また、それらの例えばス
ローアウェイチップ等の使用済みのものを粒度調整した
ものでも良い。ダイヤおよび／またはＣＢＮの表面に焼
結助剤を被覆すると１３００℃以下５００気圧以下のホ
ットプレスでも変態せずに焼結体が得られる。この焼結
体を塊状にして本発明に用いることができる。
【００１０】
【実施例】ダイヤモンド焼結体としては、通常の超高圧
・高温で製作したダイヤモンド焼結体の使用済みスロー
アウェイチップを台金よりはずして、粉砕し塊状とした
ものを使用した。また、結合材としては、４Ａｇ−５０
Ｃｕ−４６Ｚｎの銀ろう（融点８６０℃）、２０Ｎｉ−
６０Ｃｕ−２０Ｚｎの洋銀（融点約１１００℃）を使用
した。次に、これらの材料をもちいて、超硬基体上に溶
着し、ビットを作製した。なお、より結合部の耐摩耗性
が要求される時に使用するＷ2 Ｃ−ＷＣ共晶体も併せて
製作した。
・高温で製作したダイヤモンド焼結体の使用済みスロー
アウェイチップを台金よりはずして、粉砕し塊状とした
ものを使用した。また、結合材としては、４Ａｇ−５０
Ｃｕ−４６Ｚｎの銀ろう（融点８６０℃）、２０Ｎｉ−
６０Ｃｕ−２０Ｚｎの洋銀（融点約１１００℃）を使用
した。次に、これらの材料をもちいて、超硬基体上に溶
着し、ビットを作製した。なお、より結合部の耐摩耗性
が要求される時に使用するＷ2 Ｃ−ＷＣ共晶体も併せて
製作した。
【００１１】ビットチップのダイヤ塊状体−自溶合金結
合部は、ダイヤ塊状体等の密度が結合部より小さいた
め、塊状体が表面近傍に分散する傾向があり、Ｗ2 Ｃ−
ＷＣ共晶体を加えたものはその密度が大きいため基体側
に分散する傾向があった。これらを、外径６５ｍｍの鋼
製コアービットの表面に作成した。尚、比較のためダイ
ヤモンド焼結体としては同組成のものも製作した。
合部は、ダイヤ塊状体等の密度が結合部より小さいた
め、塊状体が表面近傍に分散する傾向があり、Ｗ2 Ｃ−
ＷＣ共晶体を加えたものはその密度が大きいため基体側
に分散する傾向があった。これらを、外径６５ｍｍの鋼
製コアービットの表面に作成した。尚、比較のためダイ
ヤモンド焼結体としては同組成のものも製作した。
【００１２】このコアービットで、一軸圧縮強度１４０
０ｋｇ／ｃｍ2 で砂礫質の地層を掘削した。ビット回転
数は１２０ｒｐｍで、ビット荷重を一定にして一定距離
掘削し、その損傷状態を観察した。本願発明のダイヤ塊
状体−自溶合金結合部は表面のダイヤ塊状体が摩耗し、
結合部も摩耗されているが、塊状体の脱落等はなく正常
な状態で摩耗が進行していた。Ｗ2 Ｃ−ＷＣ共晶体を加
えたものも同様な形態であった。ダイヤモンド焼結体を
使用したものは、局部的に負荷がかかり、外周部に欠け
が観察された。
０ｋｇ／ｃｍ2 で砂礫質の地層を掘削した。ビット回転
数は１２０ｒｐｍで、ビット荷重を一定にして一定距離
掘削し、その損傷状態を観察した。本願発明のダイヤ塊
状体−自溶合金結合部は表面のダイヤ塊状体が摩耗し、
結合部も摩耗されているが、塊状体の脱落等はなく正常
な状態で摩耗が進行していた。Ｗ2 Ｃ−ＷＣ共晶体を加
えたものも同様な形態であった。ダイヤモンド焼結体を
使用したものは、局部的に負荷がかかり、外周部に欠け
が観察された。
【００１３】
【発明の効果】本願発明は、ダイヤモンド焼結体の形状
面での制約を減少させるため、ダイヤ焼結体の塊状体を
用い、さらに塊状体をロー材を用いて結合することによ
り、また、塊状体とすることにより特定の形状を用いず
に、例えば使用済みのスローアウェイチップ等を使用す
ることもでき、製作が容易である。また耐摩耗性等にお
いても十分な性能を発揮した。
面での制約を減少させるため、ダイヤ焼結体の塊状体を
用い、さらに塊状体をロー材を用いて結合することによ
り、また、塊状体とすることにより特定の形状を用いず
に、例えば使用済みのスローアウェイチップ等を使用す
ることもでき、製作が容易である。また耐摩耗性等にお
いても十分な性能を発揮した。
Claims (3)
- 【請求項１】 掘削用刃先に用いるダイヤおよび／また
はＣＢＮ焼結体において、基体となる超硬合金の表面
に、ダイヤおよび／またはＣＢＮ焼結体の塊状体を、融
点が１２００℃以下の合金で結合したことを特徴とする
掘削用ビット。 - 【請求項２】 請求項１記載の掘削用ビットチップにお
いて、Ａｇ−Ｃｕ系自溶合金を主として結合したことを
特徴とする掘削用ビット。 - 【請求項３】 請求項１記載の掘削用ビットチップにお
いて、Ｎｉ系自溶合金を主として結合したことを特徴と
する掘削用ビット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24731994A JPH0886180A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | 掘削用ビット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24731994A JPH0886180A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | 掘削用ビット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0886180A true JPH0886180A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=17161635
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24731994A Pending JPH0886180A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | 掘削用ビット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0886180A (ja) |
-
1994
- 1994-09-14 JP JP24731994A patent/JPH0886180A/ja active Pending
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