JPH088443Y2 - X線光電子分光装置 - Google Patents
X線光電子分光装置Info
- Publication number
- JPH088443Y2 JPH088443Y2 JP1990105066U JP10506690U JPH088443Y2 JP H088443 Y2 JPH088443 Y2 JP H088443Y2 JP 1990105066 U JP1990105066 U JP 1990105066U JP 10506690 U JP10506690 U JP 10506690U JP H088443 Y2 JPH088443 Y2 JP H088443Y2
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- JP
- Japan
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- monochrome
- sample
- ray photoelectron
- rays
- ray
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 この考案は試料表面原子の化学結合の情報を得るため
のX線光電子分光装置(XPS)に関する。
のX線光電子分光装置(XPS)に関する。
試料表面原子の化学結合の情報を与える有力な分析手
法としてX線光電子分光法(XPS)が広く応用されてお
り、最近の傾向として分析面積の微小化が急速に進んで
いる。微小部XPSでは、充分なスペクトル強度を得るた
めの入射X線束の強力化が必要である他、正確なケミカ
ルシフト情報を得るための高分解能条件も満たす事が必
要である。これらの要求に応えるものとして、我々はキ
ロワットオーダのX線出力が取り出せる回転対陰極型X
線源と湾曲結晶モノクロメータを組み合わせた測定法を
採用している。
法としてX線光電子分光法(XPS)が広く応用されてお
り、最近の傾向として分析面積の微小化が急速に進んで
いる。微小部XPSでは、充分なスペクトル強度を得るた
めの入射X線束の強力化が必要である他、正確なケミカ
ルシフト情報を得るための高分解能条件も満たす事が必
要である。これらの要求に応えるものとして、我々はキ
ロワットオーダのX線出力が取り出せる回転対陰極型X
線源と湾曲結晶モノクロメータを組み合わせた測定法を
採用している。
非モノクロX線と異なりモノクロXPSによる絶縁物試
料の測定では、試料帯電によるスペクトル形状の歪みが
大きな障害となる事がよく知られている。一方、Mg−X
線などの非モノクロX線の場合は、連続X線による低エ
ネルギ二次電子が適度に補給されるので、測定データと
しては遥かにまともなものとる。スペクトルプロファイ
ルの歪みは、主に場所による帯電量の不均一性に由来
し、これはまた入射X線強度の空間分布に起因するもの
と考えられる。帯電制御法の中で最も簡単な方法として
低エネルギ電子ビームを用いた中和法がよく使用される
が、試料によってはそれだけでは不十分である場合が多
い。
料の測定では、試料帯電によるスペクトル形状の歪みが
大きな障害となる事がよく知られている。一方、Mg−X
線などの非モノクロX線の場合は、連続X線による低エ
ネルギ二次電子が適度に補給されるので、測定データと
しては遥かにまともなものとる。スペクトルプロファイ
ルの歪みは、主に場所による帯電量の不均一性に由来
し、これはまた入射X線強度の空間分布に起因するもの
と考えられる。帯電制御法の中で最も簡単な方法として
低エネルギ電子ビームを用いた中和法がよく使用される
が、試料によってはそれだけでは不十分である場合が多
い。
そこで、モノクロX線照射によるX線光電子分光法に
おいて、試料の帯電を非モノクロX線の同時照射により
十分に中和し、測定スペクトル形状の歪みを十分に減少
させるべく、この考案のX線光電子分光装置は、試料の
X線光電子分光を行うX線光電子分光器と、試料にモノ
クロX線を照射するモノクロ用照射器と、その照射と同
時に上記試料に非モノクロX線を照射する非モノクロ用
照射器とを備えている。
おいて、試料の帯電を非モノクロX線の同時照射により
十分に中和し、測定スペクトル形状の歪みを十分に減少
させるべく、この考案のX線光電子分光装置は、試料の
X線光電子分光を行うX線光電子分光器と、試料にモノ
クロX線を照射するモノクロ用照射器と、その照射と同
時に上記試料に非モノクロX線を照射する非モノクロ用
照射器とを備えている。
絶縁物試料について上記中和方法を利用した実験を行
ったところ、以下の結果が得られた。
ったところ、以下の結果が得られた。
測定は理学X線光電子分光装置XPS7000を用いて行っ
た。
た。
試料として0.1mm厚のETFE(テトラフルオロエチレ
ン)フィルムを用い、ホルダーに両面テープで接着し
た。中和用電子源としてMg/AlツインアノードX線管を
利用した。
ン)フィルムを用い、ホルダーに両面テープで接着し
た。中和用電子源としてMg/AlツインアノードX線管を
利用した。
試料のX線損傷や熱ダメージなどを極力抑えるためX
線管を通常使用位置より遠ざけ、試料上へのX線束が通
常の約1/10になる様に配置した。ツイン管球からのX線
による生ずる光電子スペクトルは今回の場合バックグラ
ウンドとして寄与するので、強度はできるだけ低く、か
つ測定範囲内でほぼ一定である事が望ましい。Alアノー
ドでは、モノクロX線による光電子ピークと重なり、ス
ペクトルが複雑化するだけなので、Mgアノード側を用い
た。
線管を通常使用位置より遠ざけ、試料上へのX線束が通
常の約1/10になる様に配置した。ツイン管球からのX線
による生ずる光電子スペクトルは今回の場合バックグラ
ウンドとして寄与するので、強度はできるだけ低く、か
つ測定範囲内でほぼ一定である事が望ましい。Alアノー
ドでは、モノクロX線による光電子ピークと重なり、ス
ペクトルが複雑化するだけなので、Mgアノード側を用い
た。
第1図はETFEフィルムからのClsスペクトルを示す。M
g−X線の励起条件は、励起電圧6KV固定、電子電流Iは
2mA〜18mA(12W〜108W)である。出力12W〜36Wではまだ
中和が不完全であり、ピーク右側に尾を引いたプロファ
イルを示している。出力増加と共に中和が進み対称性が
向上して行く傾向が見えるが、10mA(60W)以上では大
きな変化は無いと言える。
g−X線の励起条件は、励起電圧6KV固定、電子電流Iは
2mA〜18mA(12W〜108W)である。出力12W〜36Wではまだ
中和が不完全であり、ピーク右側に尾を引いたプロファ
イルを示している。出力増加と共に中和が進み対称性が
向上して行く傾向が見えるが、10mA(60W)以上では大
きな変化は無いと言える。
AlモノクロX線の出力に依存して帯電量が変化し、適
切な中和を起こさせるための励起条件が異なる事が予想
されるため、840W(14KV−60mA)と2560W(16KV−160m
A)の2つの場合について測定した。
切な中和を起こさせるための励起条件が異なる事が予想
されるため、840W(14KV−60mA)と2560W(16KV−160m
A)の2つの場合について測定した。
第2図はMg−X線6KV−10mA(60W)の同時照射で得ら
れたスペクトルと従来の中和電子銃(電子エネルギ3e
V)のみを用いて測定したものの比較を示す。結果とし
て60W程度のMg−X線の照射でほぼ同等のスペクトルプ
ロファイルを得ることができた。
れたスペクトルと従来の中和電子銃(電子エネルギ3e
V)のみを用いて測定したものの比較を示す。結果とし
て60W程度のMg−X線の照射でほぼ同等のスペクトルプ
ロファイルを得ることができた。
第1図はモノクロX線(2560W)によるClsスペクトルを
示す特性図、第2図および第3図はAlモノクロX線およ
びMg−X線を同時照射したこの考案の場合と中和電子銃
のみを用いた従来の場合とにおけるスペクトルを、異な
るAlモノクロX線出力について示す特性図である。
示す特性図、第2図および第3図はAlモノクロX線およ
びMg−X線を同時照射したこの考案の場合と中和電子銃
のみを用いた従来の場合とにおけるスペクトルを、異な
るAlモノクロX線出力について示す特性図である。
Claims (1)
- 【請求項1】試料のX線光電子分光を行うX線光電子分
光器と、試料にモノクロX線を照射するモノクロ用照射
器と、その照射と同時に上記試料に非モノクロX線を照
射する非モノクロ用照射器とを備えてなるX線光電子分
光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990105066U JPH088443Y2 (ja) | 1990-10-04 | 1990-10-04 | X線光電子分光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990105066U JPH088443Y2 (ja) | 1990-10-04 | 1990-10-04 | X線光電子分光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0461050U JPH0461050U (ja) | 1992-05-26 |
JPH088443Y2 true JPH088443Y2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=31850606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990105066U Expired - Lifetime JPH088443Y2 (ja) | 1990-10-04 | 1990-10-04 | X線光電子分光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH088443Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5794637A (en) * | 1980-12-04 | 1982-06-12 | Jeol Ltd | Electronic spectroscope |
-
1990
- 1990-10-04 JP JP1990105066U patent/JPH088443Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0461050U (ja) | 1992-05-26 |
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