JPH087963Y2 - プラズマ加熱装置を備えたタンディッシュ - Google Patents

プラズマ加熱装置を備えたタンディッシュ

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JPH087963Y2
JPH087963Y2 JP1989118630U JP11863089U JPH087963Y2 JP H087963 Y2 JPH087963 Y2 JP H087963Y2 JP 1989118630 U JP1989118630 U JP 1989118630U JP 11863089 U JP11863089 U JP 11863089U JP H087963 Y2 JPH087963 Y2 JP H087963Y2
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molten steel
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tundish
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JP1989118630U
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裕則 山本
裕計 近藤
輝之 長谷川
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日本鋼管株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、プラズマトーチにより溶鋼を加熱する装置
を備えたタンディッシュに関するもので、溶鋼を効率よ
く加熱できる構造のタンディッシュを提供するものであ
る。
[従来の技術] 溶鋼を鋼片に連続鋳造するにあたり、取鍋とモールド
の間にタンディッシュを配置し、そのタンディッシュ内
を堰で仕切りかつ溶鋼表面に置いた保温材と不活性ガス
の導入とにより無酸化雰囲気に保つことは従来より行わ
れており、それにより介在物あるいは巻き込みスラグの
分離をしあるいは鋳造速度を安定に保ちあるいは溶鋼温
度を安定に保ち高品質の鋼の製造を行ってきた。
近年、連続鋳造においては、より清浄で、かつより偏
析の少ない鋼を作りながら、ノズルの詰まり等の操業阻
害の無い操業を目的とし、タンディッシュ内の溶鋼を加
熱する操業方法が行われている。この場合の加熱源とし
ては、溶鋼の汚染がなく、容積あたりの発熱密度が高い
プラズマアークを用いることが好ましい。プラズマアー
ク加熱は、タンディッシュの上部にアーク発生用電極と
してプラズマトーチを装備してアークを発生させ、溶鋼
を加熱するものである。
ところが、周知のごとく、プラズマアーク加熱では、
加熱は一方向から行われるので、溶鋼全体の加熱が不均
一になる。このため、熱効率の低下、耐火物の局所的溶
損、ノズルの詰まり等連続鋳造の操業に多大の支障を来
す原因となっている。この対策の一つとして、加熱部の
溶鋼の流速を大きくする手段により溶鋼全体を均一加熱
を図った提案がある(特開昭59-163062号公報)。
この提案は、第6図に示すように、タンディッシュの
底壁16にオーバーフロー堰32が設けてあり、このオーバ
ーフロー堰32を内在せしめる様に上部から溶鋼中に浸漬
する加熱室31を設けている。この加熱室31の溶鋼上流側
壁33の下端は、オーバーフロー堰32の上端よりも上にあ
り、加熱室31の頂壁にはオーバーフロー堰32より上流側
の溶鋼面を指向させてプラズマトーチ13を設けている。
30はタンディッシュ、34は取鍋、21はロングノズルを示
す。そして、取鍋34から注ぎ込まれた溶鋼は加熱室31内
で加熱され、オーバーフロー堰32を乗り越えて流れ、溶
鋼鋳込み装置6によって鋳型に鋳込まれるようになって
いる。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来技術には次のような問題点が
ある。
加熱室下方にオーバーフロー堰を設け加熱室内での溶
鋼の流速を大きくする装置であるが、オーバーフロー堰
がプラズマトーチよりも下流側にあって、流れを加速す
る駆動力が吸い出し力であるため、ホットスポット(プ
ラズマアークの溶鋼側加熱中心部分)表層と深層に拡散
した加速力が作用する。ホットスポットに十分な流速を
与えるためには、オーバーフロー堰の高さを高くする対
策をとることになり、鋳造完了後の残溶鋼が増して非経
済的であったり、連連鋳造(複数ヒートの取鍋を順次交
換して連続鋳造を行う操業)が制約されるという問題が
ある。
本考案は係る事情に鑑みてなされたものであって、溶
鋼を均一に加熱することができる溶鋼加熱装置を備えた
タンディッシュを提供することを目的とする。
[考案が解決するための手段] 上記の目的を解決するために、本考案によるタンディ
ッシュは、溶鋼を加熱するプラズマトーチを備え、取鍋
から溶鋼を受ける受鋼室と溶鋼を加熱する加熱室と溶鋼
を鋳型に注入する注入室とからなるタンディッシュであ
って、加熱室は、タンディッシュ側壁と、受鋼室と加熱
室とを仕切る第一の堰と、加熱室と注入室とを仕切る第
二の堰と、加熱室カバーと、タンディッシュ底壁とに囲
まれ、加熱室カバーは頂部にプラズマトーチが貫通する
穴を有し、第一の堰はタンディッシュ底壁側下部に溶鋼
流入口を有し、第二の堰は通常時溶鋼面より下に溶鋼流
出口を有しているタンディッシュにおいて、プラズマト
ーチと第一の堰との間の加熱室内の底壁に第一の堰に設
けた溶鋼流入口に対向して衝突堰が配置され、この衝突
堰の幅は溶鋼流入口の幅より広く、かつ、高さは溶鋼流
入口の高さより高いことを特徴とするプラズマ加熱装置
を備えたタンディッシュである。
[作用] 受鋼室から加熱室に入る溶鋼は、第一の堰の下部に設
けた溶鋼流入口から流入する。この溶鋼流入口に対向し
て加熱室の底壁に衝突堰が配置されており、この衝突堰
の幅は溶鋼流入口の幅より広く、かつその高さは溶鋼流
入口の高さより高いため、溶鋼流入口から加熱室に流入
する殆ど全ての溶鋼流は、この衝突堰に衝突するので、
衝突堰の下流側に上向きの溶鋼流が形成される。そし
て、衝突堰よりも溶鋼の下流側に位置させてプラズマト
ーチを配置し、前記溶鋼の上向流の溶鋼面を加熱する。
このため、ホットスポットにおける溶鋼の流速が大き
く、常に新鮮な溶鋼をホットスポットに供給するので、
溶鋼流れをよどみなく均一に加熱する。
[実施例] 本考案の実施例を添付図面を参照しながら説明する。
第1図〜第4図は本考案に係わるタンディッシュの一
実施例の概略図で、第1図は平面断面図、第2図は正面
断面図、第3図は側面断面図、第4図は第3図の部分拡
大図である。1はタンディッシュで第1図に示すごとく
平面形状がT字型をなしている。このタンディッシュ1
は加熱室3、注入室4,4よりなる本体2と取鍋34からの
溶鋼を受け入れる受鋼室5よりなり、受鋼室5は、第1
図に示すように、本体2中央部の加熱室3に接して配置
されている。このようなT字型タンディッシュ1におい
て、本体2の両側に配置された注入室4には溶鋼鋳込み
装置6があり、この溶鋼鋳込み装置6は第2図に示すよ
うに浸漬ノズル7とストッパ8によって構成されてい
る。
加熱室3と受鋼室5は第一の堰9によって仕切られ、
加熱室3と注入室4は第二の堰10,10(本体2の長手方
向に配置した2枚の堰)によって仕切られている。加熱
室3の上部にはカバー11が設けられている。そして、カ
バー11には孔12が設けられており、この孔12を貫通させ
加熱室3内に向けてプラズマトーチ13が配置されてい
る。
上記第一の堰9の下部には溶鋼流入口14を設けてあ
り、受鋼室5から加熱室3に入る溶鋼の流れがアンダー
フローになるようにしている。また、第二の堰10,10に
は溶鋼流出口15が複数設けられている。この溶鋼流出口
15はタンディッシュ使用時における通常の溶鋼面よりも
下に位置している。
さらに、加熱室3の底壁16には衝突堰17が配置されて
いる。この衝突堰17の形状および配置は次のようになっ
ている。衝突堰17の大きさは、幅が溶鋼流入口14の幅よ
り広く、高さが溶鋼流入口14の高さより高いことを要件
とする。そして、その配置は、第4図のごとく、溶鋼流
入口14の上端と衝突堰17の上端を結ぶ線Aとプラズマト
ーチ13が指向する線Bとの交点Cと、ダンディッシュ本
体上端との距離lはタンディッシュの深さDに対して少
なくとも0.5未満であることを要する。
なお、第2図において、18はプラズマ加熱用アノード
であり、19は覗き窓でありプラズマアークの状況や溶鋼
加熱室3内の溶鋼の挙動を観察するために設けられてい
る。
上記プラズマトーチ13は第3図に示すごとく昇降旋回
装置20により支持されている。また、受鋼室5には、取
鍋3内の溶鋼を受け入れるためのロングノズル21を備え
ている。
上記タンディッシュを用いた連続鋳造について説明す
る。受鋼室5に受け入れた溶鋼は第一の堰9の下部に設
けた溶鋼流入口14から溶鋼加熱室3内に流入する。溶鋼
加熱室3内に流入した溶鋼は衝突堰17に衝突して上向き
の流れを形成し、溶鋼表面に向かって流れる。溶鋼表面
に達した溶鋼はプラズマアークにより加熱される。この
際、加熱部分における溶鋼の流れは速く、溶鋼の攪拌も
行われるので、均一な加熱がなされる。加熱された溶鋼
は左右に分流して第二の堰10,10の流出口15を通過して
溶鋼鋳込み装置6,6側に流入する。そして浸漬ノズル7,7
から鋳型(図示せず)へ鋳込まれる。
次に、上記タンディッシュを用いた溶鋼の加熱結果に
ついて説明する。加熱は下記に示す条件で実施した。結
果は第1表に示す。
プラズマ加熱条件 溶鋼流量 :2〜4T/分 トーチ先端と溶鋼面の距離:350mm 電圧 :120V 電流 :5000A 加熱室内雰囲気 :Ar100% プラズマトーチのガス流量:150l/分 突堰の配置 タンディッシュ本体上端からの距離(l):250mm タンディッシュの深さに対するlの比 :0.37 なお、比較のために、プラズマ加熱条件だけを同じに
し、第6図の従来技術によって堰を配置した場合につい
ても行った。この結果は第5図および第1表に示す。
第5図は加熱効率を示すグラフであり、加熱室内の溶
鋼上に存在するスラグ厚との関係を表した図である。こ
の図で明らかなように、本発明を実施した場合の熱効率
は従来技術に対して大幅に向上しており、溶鋼流がよど
みなく均一に加熱されたことを示している。また、溶鋼
上に伝熱を阻害するスラグが存在しても、良好な熱効率
が得られた。そして、第1表は耐火物の溶損(介在物に
よる汚染の進行を示す)を示す表であって、本発明実施
時の溶損は従来技術の結果に対し非常に少なく、清浄化
効果の高いプラズマ加熱ができた。
[考案の効果] 本考案においては、加熱室内の底壁に、受鋼室と加熱
室との間を仕切る第一の堰に設けた溶鋼流入口に対向さ
せて衝突堰が配置されており、この衝突堰はプラズマト
ーチと第一の堰との間に位置しているので、加熱箇所に
おける溶鋼の流速が大きく、したがって単位時間当たり
の加熱面積が増加し、溶鋼の加熱が均一に行われ、熱効
率が大幅に向上する。
更に、局部加熱の度合いが少なくなるので、タンディ
ッシュ内の耐火物の溶損が減少する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案に係わるタンディッシュの一実
施例の概略図で、第1図は平面断面図、第2図は正面断
面図、第3図は側面断面図、第4図は第3図の部分拡大
図、第5図は加熱効率を示すグラフ図、第6図は従来の
タンディッシュの縦断面図である。 1……タンディッシュ、2……本体、3……加熱室、4
……注入室、5……受鋼室、9……第一の堰、10……第
二の堰、11……加熱室カバー、12……孔、13……プラズ
マトーチ、14……溶鋼流入口、15……溶鋼流出口、16…
…底壁、17……衝突堰、34……取鍋。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶鋼を加熱するプラズマトーチを備え、取
    鍋から溶鋼を受ける受鋼室と溶鋼を加熱する加熱室と溶
    鋼を鋳型に注入する注入室とからなるタンディッシュで
    あって、加熱室は、タンディッシュ側壁と、受鋼室と加
    熱室とを仕切る第一の堰と、加熱室と注入室とを仕切る
    第二の堰と、加熱室カバーと、タンディッシュ底壁とに
    囲まれ、加熱室カバーは頂部にプラズマトーチが貫通す
    る孔を有し、第一の堰はタンディッシュ底壁側下部に溶
    鋼流入口を有し、第二の堰は通常時溶鋼面より下に溶鋼
    流出口を有しているタンディッシュにおいて、 プラズマトーチと第一の堰との間の加熱室内の底壁に前
    記溶鋼流入口に対向して衝突堰が配置され、この衝突堰
    の幅は溶鋼流入口の幅より広く、かつ、高さは溶鋼流入
    口の高さより高いことを特徴とするプラズマ加熱装置を
    備えたタンディッシュ。
JP1989118630U 1989-10-09 1989-10-09 プラズマ加熱装置を備えたタンディッシュ Expired - Lifetime JPH087963Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59163062A (ja) * 1983-03-09 1984-09-14 Nippon Steel Corp タンデイツシユ内溶鋼の加熱装置
JPS6021166A (ja) * 1983-07-15 1985-02-02 Nisshin Steel Co Ltd 連続鋳造用タンデイツシユ
JPS6195755A (ja) * 1984-10-16 1986-05-14 Kawasaki Steel Corp タンデイシユ内溶融金属の加熱方法

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