JPH0876806A - 空調システムのモデリング方法及びモデリング装置 - Google Patents

空調システムのモデリング方法及びモデリング装置

Info

Publication number
JPH0876806A
JPH0876806A JP20747894A JP20747894A JPH0876806A JP H0876806 A JPH0876806 A JP H0876806A JP 20747894 A JP20747894 A JP 20747894A JP 20747894 A JP20747894 A JP 20747894A JP H0876806 A JPH0876806 A JP H0876806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air conditioning
data
conditioning system
model
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20747894A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Matsuba
匡彦 松葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP20747894A priority Critical patent/JPH0876806A/ja
Publication of JPH0876806A publication Critical patent/JPH0876806A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空調システムのモデリングを行う。 【構成】 データ処理装置から2つの入力データが出力
され、制御信号として冷水バルブ、蒸気バルブに加えら
れる(ステップ101)。センサによって室内に供給す
る空気の温度が測定され、温度データがデータ処理装置
に出力される。処理装置は、これらのデータから空調シ
ステムのARモデルを作成する(ステップ104)。次
に、ARモデルから冷水バルブ用の入力データに係る冷
却系のモデル、蒸気バルブ用の入力データに係る加熱系
のモデルを作成する(ステップ106)。そして、処理
装置は、これらのモデルから冷却系、加熱系のPIDパ
ラメータを決定する(ステップ107)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調機と外部環境を含
む空調システムのモデリングを行うモデリング方法及び
モデリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は室内等に供給する空気の温度制御
を行う空調機のブロック図である。1aは図示しない熱
源プラントから供給される冷水の流量を調節する冷水バ
ルブ、1bは同様に蒸気の流量を調節する蒸気バルブ、
2aは冷水バルブ1aを通して送られてきた冷水により
空気を冷却する冷水コイル、2bは蒸気バルブ1bを通
して送られてきた蒸気により空気を加熱する蒸気コイ
ル、3は送風機、4は図示しない室内に供給する空気A
ir2の温度を測定する温度センサ、8はPIDコント
ローラ、Air1は外気と室内の空気との混合気であ
る。
【0003】この空調機は、混合気Air1を冷水コイ
ル2aによって冷却するか、又は蒸気コイル2bによっ
て加熱し、空気Air2を送風機3によって室内に送り
込むものである。PIDコントローラ8は、温度センサ
4の測定値に基づいて冷水バルブ1a、蒸気バルブ1b
の制御信号を演算し、各バルブに出力する。この制御信
号が各バルブの図示しない変換器に入力され、この変換
器がバルブを駆動する。このようにして、バルブの開
度、つまり冷水、蒸気の流量が制御されることにより、
給気温度制御が行われている。そして、このようなPI
Dコントローラ8のパラメータは、例えば限界感度法に
よって決定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の空調機は限界感
度法などによってコントローラのPIDパラメータを求
めており、このような手法では、空調機と外部環境を含
む空調システムの特性を直接把握できないので、例えば
ハンチング等の問題点が発生してPIDパラメータを変
更する必要がある場合に、理論的な見地から解決策を検
討することができないという問題点があった。本発明
は、上記課題を解決するためになされたもので、空調シ
ステムの特性を記述するモデルが得られるモデリング方
法及びモデリング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の空調システムの
モデリング方法は、空調機にα種類の制御信号を与えて
空調制御を行わせることにより、この空調機と外部環境
を含む空調システムにα種類の入力を与えると共に、空
調システムのβ種類の出力を測定し、制御信号のデータ
及び測定した出力データに基づいて空調システムのAR
モデルを作成し、このARモデルより空調システムにお
ける入出力関係を表すα×β種類のモデルを作成するも
のである。また、α×β種類のモデルよりα×β種類の
PIDパラメータを作成するものである。
【0006】また、制御信号に基づいて駆動されるα種
類の空調手段を有する空調機と、空調機と外部環境を含
む空調システムのβ種類の出力を測定するセンサと、こ
のセンサの出力をディジタル信号に変換するA/D変換
器と、α種類の入力データをアナログ信号に変換して制
御信号として空調機に出力するD/A変換器と、このD
/A変換器にα種類の入力データを出力すると共に、A
/D変換器から出力されたβ種類の出力データを受け取
り、入力データ及び出力データに基づいて空調システム
のARモデルを作成し、このARモデルより空調システ
ムにおける入出力関係を表すα×β種類のモデルを作成
するデータ処理装置とを有するものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、空調機にα種類の制御信号が
与えられることにより空調システムにα種類の入力が与
えられ、その結果として空調システムのβ種類の出力が
測定される。そして、制御信号のデータ及び測定データ
に基づいて空調システムのARモデルが作成され、この
ARモデルからシステムの入出力関係を表すα×β種類
のモデルが作成される。また、α×β種類のモデルより
α×β種類のPIDパラメータが作成される。
【0008】また、データ処理装置が入力データを出力
することにより、D/A変換器を介して空調機にα種類
の制御信号が与えられ、センサによって空調システムの
β種類の出力が測定される。A/D変換器を介してセン
サのデータを受け取ったデータ処理装置は、入出力デー
タに基づいて空調システムのARモデルを作成し、この
ARモデルよりシステムの入出力関係を表すα×β種類
のモデルを作成する。
【0009】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示す空調システム
のモデリング方法を説明するためのフローチャート図、
図2はこのモデリング方法で使用するモデリング装置の
ブロックであり、図3と同一の部分には同一の符号を付
してある。
【0010】図2において、5は温度センサ4の出力を
ディジタル信号に変換するA/D変換器である。6はデ
ータ処理装置であり、後述するD/A変換器に入力デー
タを出力すると共に、A/D変換器5から出力された出
力データを受け取り、入出力データに基づいて空調シス
テムのARモデルを作成し、このARモデルよりシステ
ムの入出力関係を表すモデルを作成し、このモデルより
PIDパラメータを決定する。7は入力データをアナロ
グ信号に変換して制御信号として空調機に出力するD/
A変換器である。
【0011】このモデリング装置は、図3に示した空調
機のPIDコントローラをA/D変換器5、データ処理
装置6、D/A変換器7に置き換えたものである。そし
て、冷水バルブ1a及び冷水コイル2aと、蒸気バルブ
1b及び蒸気コイル2bとが2種類の空調手段をそれぞ
れ構成している。
【0012】次に、このようなモデリング装置の動作を
説明する。最初に、データ処理装置6は、0〜100%
で全閉から全開まで動作する冷水バルブ1aおよび蒸気
バルブ1bの制御信号となる入力ホワイトノイズデータ
を生成する。これらのホワイトノイズデータは、平均値
が60〜70%で標準偏差が5〜15%の互いに独立
(無相関)な制御信号となるデータである。
【0013】そして、サンプリング周期を決定した後に
(図1ステップ100)、この2つのホワイトノイズデ
ータをD/A変換器7に出力する。D/A変換器7は、
データをアナログ変換し制御信号として冷水バルブ1
a、蒸気バルブ1bに出力する(ステップ101)。こ
うして、図示しない室内に供給される空気の冷却制御、
加熱制御が行われる。
【0014】また、データ処理装置6は、入力ホワイト
ノイズデータの出力後に、温度データを収集する。すな
わち、温度センサ4が室内に供給される空気Air2の
温度を測定し、このセンサ4の出力がA/D変換器5で
温度データに変換されてデータ処理装置6に出力され
る。そして、データ処理装置6は、入力ホワイトノイズ
データと得られた温度データを記憶する(ステップ10
2)。
【0015】次に、データ処理装置6は、あらかじめ設
定されたサンプル数だけデータを取り終えたかどうかを
判定し(ステップ103)、取り終えていない場合には
再びステップ101に戻って入力データの出力と温度デ
ータの取得を繰り返す。なお、本実施例では上記サンプ
ル数を340サンプルとし、初めの100サンプルを捨
てた240サンプルで後述するモデリングを行うこと
で、初期のトレンドの影響を避けている。
【0016】ステップ101、102の入力データの出
力と温度データの取得をサンプリング周期(例えば15
秒)ごとに繰り返して必要なサンプル数だけデータを取
り終えると、ステップ103における判定がYesとな
るので、次にデータ処理装置6は、室内に供給する空気
Air2の温度に影響を及ぼす外部環境(例えば、外気
温度、外気湿度、空調機に供給される混合気Air1の
温度など)と空調機とを含む空調システムのモデリング
を以下のように行う(ステップ104)。
【0017】この空調システムを記述する手法として、
ARモデルによる同定手法が用いられる。ARモデル
(自己回帰モデル:autoregressive model)は、定常確
率過程を記述する代表的な統計モデルであり、時刻kに
おける値X[k]をk以前のp個の値X[k−m]、
(m=1、2、・・・、p)の線形結合で表す。そし
て、このモデルを次数pのARモデルと呼ぶ。本実施例
では、2つの入力ホワイトノイズデータと温度データと
いう2入力1出力系の入出力関係を有するシステムをモ
デリングするため、次元rがr=3となる3次元のAR
モデルを用いる。この3次元のARモデルを次式に示
す。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、X[k−m]は時刻kに対してm
サンプル前の値を示し、パラメータA[m]はX[k−
m]の重みを示している。また、X[k]、X[k−
m]、E[k]は3×1行列、A[m]は3×3行列で
あり、次式となる。
【0020】
【数2】
【0021】
【数3】
【0022】
【数4】
【0023】式(2)中のx1は冷水バルブ1a用の入
力ホワイトノイズデータ、x2は蒸気バルブ1b用の入
力ホワイトノイズデータ、x3は温度データである。ま
た、残差項E[k]は平均値が0であり、その任意の要
素ei、ej(i、j=1、2、3)について、次式が
成立するような3次元ホワイトノイズである。 cov{ei(k)、ej(k+τ)}=δσ ・・・(5)
【0024】式(5)において、cov{}はei
(k)とej(k+τ)の共分散、τは時間差、σはe
i(k)とej(k)の共分散、δはτ=0のとき1、
τ≠0のとき0である。また、任意のei(k)とxj
(k−θ)、(θ=1、2、・・・)との共分散は0で
ある。
【0025】データ処理装置6は、データx1(k)、
x2(k)、x3(k)から次数pとパラメータを求
め、このようなARモデルを作成する。まず、データx
i(k)、(i=1、2、3)から平均値の除去を行う
ために、平均値xi*をデータごとに次式のように求め
る。
【0026】
【数5】
【0027】ここで、Nはデータ数であり(すなわち、
k=1、2・・・、N)、本実施例ではN=240であ
る。そして、xi(k)−xi*、すなわちデータxi
(k)から平均値xi*を減算して平均値を除去し、得
られた結果を新たなデータxi(k)とする。次いで、
任意のxi、xj(i、j=1、2、3)について相関
関数を次式のように求める。
【0028】
【数6】
【0029】ただし、λ=0、1、・・・、Lであり、
またCij(0)=Cji(0)である。このLはN/
5r程度、本実施例では2N1/2 /rとしている。そし
て、式(7)によって求めた相関関数Cij(λ)を要
素として持つような3×3行列を次式のようにC[λ]
とする。
【0030】
【数7】
【0031】次に、次数をMとしたときのARモデルの
パラメータをAM [m](m=1、2、・・・、M)と
し、次式を適用してAM [m]を計算する。
【0032】
【数8】
【0033】
【数9】
【0034】
【数10】
【0035】 DM =hMM -1 ・・・(12) HMTMM -1 ・・・(13) AM+1 [m]=AM [m]−DMM [M+1−m] (ただし、m=M+1が成立する場合はAM+1 [m]=DM ) ・・(14) BM+1 [m]=BM [m]−HMM [M+1−m] (ただし、m=M+1が成立する場合はBM+1 [m]=HM ) ・・(15) AICM =Nlog(|dM |)+2Mr2 ・・・(16)
【0036】式(9)〜(15)の計算は全て3×3行
列に関するものであり、TC[m]、TMはそれぞれC
[m]、hM の転置行列、fM -1 、dM -1 はfM 、dM
の逆行列、|dM |はdM の行列式の値である。そし
て、式(9)〜(16)の計算は、A0 [n]、B0
[n](ただし、n=1、2、・・・、L)を零行列と
して、まず次数M=0のときの計算を行う。
【0037】すなわち、式(9)〜(13)によりd
0 、h0 、f0 、D0 、H0 が得られるので、式(1
4)、(15)によりA1 [m]、B1 [m]が計算さ
れる。次いで、次数M=1とし、A1 [m]、B1
[m]を使ってA2 [m]、B2[m]を求める。以
降、同様にしてM=L迄の計算を行い、情報量基準AI
M が最小となる次数Mをモデルの適切な次数として採
用する。
【0038】こうして決定した次数MのパラメータAM
[m] が式(1)、(3)に示したARモデルのパラ
メータA[m]となり、決定したMにより次数p=Mと
なる。また、ARモデルの残差項E[k]は式(1)〜
(3)にデータx1、x2、x3、パラメータA[m]
を代入することで求めることができる。以上のようにし
て空調システムのARモデルが作成される。
【0039】次に、データ処理装置6は、求めたARモ
デルからサンプリング周期の妥当性を評価する(ステッ
プ105)。この評価基準としては、ARモデルの次数
pと残差項E[k]を用いる。まず、モデルの次数pと
しては3次又は4次を適当とし、これよりも次数pが低
いときにはサンプリング周期が長すぎるので短くし、逆
に次数pが高いときにはサンプリング周期が短すぎるの
で長くする。また、E[k]の任意の要素ei、ej
(i、j=1、2、3)について、共分散σijを求め、
共分散行列Eσを次式のように求める。
【0040】
【数11】
【0041】この共分散行列Eσの対角要素(σ11、σ
22、σ33)以外の非対角要素が0.2以上の場合にはサ
ンプリング周期が長すぎるので短くし、逆に非対角要素
が0.1以下の場合にはサンプリング周期が短すぎるの
で長くする。このような評価基準によってサンプリング
周期の妥当性を評価し、妥当でない場合には再びステッ
プ100に戻ってサンプリング周期を変更し、上記と同
様にデータ測定、ARモデルの作成を行う。そして、サ
ンプリング周期が妥当という評価結果が出たときに、最
終的なARモデルが完成する。
【0042】次に、データ処理装置6は、こうして求め
たARモデルから冷水バルブ1a用の入力データx1に
係る冷却系(冷水系)のモデル、蒸気バルブ1b用の入
力データx2に係る加熱系(蒸気系)のモデルを以下の
ように作成する(ステップ106)。まず、式(1)か
ら温度データx3についての式を求めると次式となる。
【0043】
【数12】
【0044】そして、式(18)にz変換を行って変形
すると次式となる。 U3X3(z)=U1X1(z)+U2X2(z) ・・・(19) ここで、X1(z)、X2(z)、X3(z)はそれぞ
れx1、x2、x3のz変換であり、またU1、U2、
U3は次式となる。 U1=(Q311 zp-1 +Q312 zp-2 +・・・+Q31p ) ・・・(20) U2=(Q321 zp-1 +Q322 zp-2 +・・・+Q32p ) ・・・(21) U3=(zp −P331 zp-1 −P332 zp-2 −・・・−P33p ) ・(22)
【0045】ところで、上記で求めたARモデルは、入
力となるホワイトノイズデータx1、x2、出力となる
温度データx3の関係を包括するモデルであるが、AR
モデルは線形なシステムに適用したものであることか
ら、冷却系の入力データx1に係る離散時間系伝達関数
D1(z)、加熱系の入力データx2に係る離散時間系
伝達関数D2(z)を用いて空調システムの入出力関係
を次式のように記述することができる。 X3(z)=D1(z)X1(z)+D2(z)X2(z) ・・・(23)
【0046】したがって、式(19)〜(23)によ
り、D1(z)、D2(z)を次式のように求めること
ができる。 D1(z)=U1/U3 =(Q311 zp-1 +Q312 zp-2 +・・・+Q31p ) /(zp −P331 zp-1−P332 zp-2−・・・−P33p ) ・・・(24) D2(z)=U2/U3 =(Q321 zp-1 +Q322 zp-2 +・・・+Q32p ) /(zp −P331 zp-1 −P332 zp-2 −・・・−P33p ) ・・(25)
【0047】パラメータQ311 〜Q31p 、Q321 〜Q32
p 、P331 〜P33p はARモデルのパラメータA[m]
で得られているので、データ処理装置6は、式(2
4)、(25)を用いて伝達関数D1(z)、D2
(z)を計算する。次いで、データ処理装置6は、得ら
れた離散時間系伝達関数D1(z)、D2(z)を連続
時間系伝達関数G1(s)、G2(s)にそれぞれ変換
する。
【0048】 G1(s)、G2(s) =(b1 +b2 s+・・・+bp sp-1 ) /(1+a1 s+a2 s2 +・・・+ap sp ) ・・・(26) この計算は、まず離散時間系伝達関数D1(z)、D2
(z)の極をそれぞれ求め、極の形態(正の実数極、負
の実数極、複素極、重極)別に、あらかじめ導出してお
いた連続時間系との対応を表す式を解くことによって伝
達関数G1(s)、G2(s)のパラメータb1 〜bp
、a1 〜ap を求める。
【0049】こうして、2入力1出力系の入出力関係を
包括するARモデルから冷却系のモデル(伝達関数G1
(s))、加熱系のモデル(伝達関数G2(s))を得
ることができる。次に、データ処理装置6は、例えば部
分モデルマッチング法(北森ほか:制御対象の部分的知
識に基づく制御系の設計手法、計測自動制御学会論文
集、15-4,549/555(1979))を用いて、伝達関数G1
(s)、G2(s)からそれぞれ冷却系、加熱系のPI
Dパラメータ(ゲイン、積分時間、微分時間)を決定す
る(ステップ107)。
【0050】以上のようにして、空調システムにおける
入出力関係を表す2種類のモデルが作成され、これらの
モデルから2種類のPIDパラメータが作成される。こ
れらのPIDパラメータは、同一の外部環境下で得られ
たものなので、空調機の動作を協調させることが容易と
なる。
【0051】すなわち、異なるPIDパラメータを使用
して冷却系、加熱系をそれぞれ同時に動作させる場合に
は、上記で求めた2種類のパラメータが同一環境下で関
連しているため、冷却系、加熱系を協調動作させること
が容易となる。また、1種類のパラメータを使用して冷
却系、加熱系を同時に動作させる場合には、2種類のパ
ラメータから冷却系、加熱系のバランスを考慮した1種
類のパラメータを求めることができ、同様に協調動作を
行わせることができる。
【0052】以上のようにして、空調システムにおける
入出力関係を表す2種類のモデルが作成され、これらの
モデルから2種類のPIDパラメータが作成される。な
お、本実施例では、空調機に2種類の制御信号を与えて
空調制御を行わせることにより、空調システムに2種類
の入力を与え、空調システムから温度データを得ること
で、冷水系、加熱系の入出力関係を表す2種類のモデル
を同時に得ることができるが、2種類以上のモデルを得
ることもできる。
【0053】例えば、本実施例の空調機に加湿制御を行
う空調手段を加え、この空調機に冷却、加熱、加湿とい
う3(これをαとする)種類の制御信号を与えて空調制
御を行わせることにより、空調システムにα種類の入力
を与える。そして、温度データの他に湿度データを測定
することで2(これをβとする)種類の出力を得る。こ
のような場合には、ARモデルの次元をα+βとし、こ
のARモデルを上記と同様に作成することで、空調シス
テムの入出力関係を表すα×β種類のモデル(伝達関
数)を同時に作成することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、空調システムにα種類
の入力を与えてβ種類の出力を測定し、この入出力デー
タからARモデルを作成することにより、空調システム
の入出力関係を表すα×β種類のモデルを作成すること
ができるので、これらのモデルによって空調システムの
特性を直接、かつ容易に把握することができ、システム
を再現することも容易となる。また、1回の測定でα×
β種類のモデルを同時に作成することができ、モデルご
とに測定を行う必要がなくなる。
【0055】また、α×β種類のモデルよりα×β種類
のPIDパラメータを作成することができ、これらのP
IDパラメータが同一の外部環境下で得られたものなの
で、空調機の動作を協調させることが容易となる。
【0056】また、モデリング装置を空調機、センサ、
A/D変換器、D/A変換器、データ処理装置から構成
することにより、空調システムの特性を記述するモデル
が得られるモデリング装置を簡単な構成で実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す空調システムのモデ
リング方法を説明するためのフローチャート図である。
【図2】 図1のモデリング方法で使用するモデリング
装置のブロックである。
【図3】 空調機のブロック図である。
【符号の説明】
1a…冷水バルブ、1b…蒸気バルブ、2a…冷水コイ
ル、2b…蒸気コイル、3…送風機、4…温度センサ、
5…A/D変換器、6…データ処理装置、7…D/A変
換器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調機にα種類の制御信号を与えて空調
    制御を行わせることにより、この空調機と外部環境を含
    む空調システムにα種類の入力を与えると共に、空調シ
    ステムのβ種類の出力を測定し、 制御信号のデータ及び測定した出力データに基づいて空
    調システムのARモデルを作成し、 このARモデルより空調システムにおける入出力関係を
    表すα×β種類のモデルを作成することを特徴とする空
    調システムのモデリング方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空調システムのモデリン
    グ方法において、 前記α×β種類のモデルよりα×β種類のPIDパラメ
    ータを作成することを特徴とする空調システムのモデリ
    ング方法。
  3. 【請求項3】 制御信号に基づいて駆動されるα種類の
    空調手段を有する空調機と、 空調機と外部環境を含む空調システムのβ種類の出力を
    測定するセンサと、 このセンサの出力をディジタル信号に変換するA/D変
    換器と、 α種類の入力データをアナログ信号に変換して前記制御
    信号として空調機に出力するD/A変換器と、 このD/A変換器にα種類の入力データを出力すると共
    に、前記A/D変換器から出力されたβ種類の出力デー
    タを受け取り、入力データ及び出力データに基づいて空
    調システムのARモデルを作成し、このARモデルより
    空調システムにおける入出力関係を表すα×β種類のモ
    デルを作成するデータ処理装置とを有することを特徴と
    する空調システムのモデリング装置。
JP20747894A 1994-08-31 1994-08-31 空調システムのモデリング方法及びモデリング装置 Pending JPH0876806A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20747894A JPH0876806A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 空調システムのモデリング方法及びモデリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20747894A JPH0876806A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 空調システムのモデリング方法及びモデリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0876806A true JPH0876806A (ja) 1996-03-22

Family

ID=16540421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20747894A Pending JPH0876806A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 空調システムのモデリング方法及びモデリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0876806A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996020602A1 (en) * 1994-12-30 1996-07-11 Buckman Laboratories International, Inc. Synergistic combinations of 2-(thiocyanomethylthio)benzothiazole and thiophanate compounds useful as fungicides
JP2013502659A (ja) * 2009-08-21 2013-01-24 ヴィジレント コーポレイション データセンタ冷却ユニットを効率的に調整する方法及び装置
CN105571048A (zh) * 2014-11-10 2016-05-11 开利公司 群动态环境控制
JP2017174011A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 株式会社Kelk 半導体ウェーハの温度制御装置、および半導体ウェーハの温度制御方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996020602A1 (en) * 1994-12-30 1996-07-11 Buckman Laboratories International, Inc. Synergistic combinations of 2-(thiocyanomethylthio)benzothiazole and thiophanate compounds useful as fungicides
JP2013502659A (ja) * 2009-08-21 2013-01-24 ヴィジレント コーポレイション データセンタ冷却ユニットを効率的に調整する方法及び装置
US9317045B2 (en) 2009-08-21 2016-04-19 Vigilent Corporation Method and apparatus for efficiently coordinating data center cooling units
CN105571048A (zh) * 2014-11-10 2016-05-11 开利公司 群动态环境控制
JP2017174011A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 株式会社Kelk 半導体ウェーハの温度制御装置、および半導体ウェーハの温度制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Calvino et al. The control of indoor thermal comfort conditions: introducing a fuzzy adaptive controller
CN101216715B (zh) 用神经元网络调节参数的pid控制温度仪表及其控制方法
Zajic et al. Modelling of an air handling unit: a Hammerstein-bilinear model identification approach
CN108803647B (zh) 一种用于航天器姿态控制的无模型数据驱动控制方法
JP2604036B2 (ja) エンジン試験制御装置
CN111520878A (zh) 一种基于rbf神经网络的空调温控系统及其控制方法
EP3137865A1 (en) System and method for monitoring a state of a fluid in an indoor space as well as a climate control system
Zhang et al. A genetic-algorithm-based experimental technique for determining heat transfer coefficient of exterior wall surface
JPH0876806A (ja) 空調システムのモデリング方法及びモデリング装置
JP3468816B2 (ja) 冷暖房調節装置
JP2001082782A (ja) 空調制御装置
CN114838452B (zh) 一种应用于变风量系统的智能风阀及系统和控制方法
CN113591410B (zh) 针对博物馆展陈空间气流组织可视化的监测数据同化方法
CN110909492A (zh) 一种基于极端梯度提升算法的污水处理过程软测量方法
JP2000242323A (ja) プラント運転ガイダンスシステム
Engel et al. Modeling of Automotive HVAC Systems Using Long Short-Term Memory Networks
CN109840307A (zh) 一种室内温湿度场快速预测系统及方法
Sousa et al. Internal model control with a fuzzy model: application to an air-conditioning system
Frahm et al. Development and validation of grey-box multi-zone thermal building models
CN115407658A (zh) 确定暖通空调系统时序间因果关系的方法、装置及介质
Azarbani et al. Optimal state estimation of air handling unit system without humidity sensor using unscented kalman filter
JPH06323595A (ja) 空気調和装置の運転制御装置
Xu et al. A humidity integrated building thermal model
JP3548114B2 (ja) 空調制御装置
Blasco et al. Nonlinear parametric model identification with Genetic Algorithms. Application to a Thermal Process