JPH087525B2

JPH087525B2 - 水玉含有水流中の水玉の動きを波形状に変化させて見せる方法

Info

Publication number: JPH087525B2
Application number: JP12471791A
Authority: JP
Inventors: 正之平岡
Original assignee: 正之平岡
Priority date: 1991-04-25
Filing date: 1991-04-25
Publication date: 1996-01-29
Anticipated expiration: 2011-01-29
Also published as: JPH04324888A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、観賞または観察の目
的で噴水や滝を水玉の輝きによって美しく見せる場合
の、水玉含有水流中の水玉の動きを波形状に変化させて
見せる方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】水流に周期的な振動を与えることにより
水中音が生じ、この水中音の密なる部分が狭められた噴
出口に達すると水の分子運動が盛んになって圧力が増大
し、この分子運動の盛んな部分が噴出口から噴出する
と、噴出水流中でその部分が水玉を形成し、この水玉を
含む水流に連続ストロボ光を照射して水玉を輝かせるこ
とにより水流を表現する方法が、本出願人の発明に係わ
る特公昭６１一２６０６８号公報（特許第１３７１１５
６号）「水中音により水玉を含む水流をつくる方法」に
開示されている。

【０００３】上記の「水中音により水玉を含む水流をつ
くる方法」を利用して、観賞用の多分岐水流の噴水を得
る装置が、同じく本出願人の発明に係わる特願平２−３
２４１１６号「水中音を含む多分岐水流発生装置」とし
て出願されている。

【０００４】さらに、上記の多分岐水流に２色以上の連
続ストロボ光を交互に照射して、各噴水流にそれぞれの
色光に輝く水玉を出現させ、さらに各色ストロボ光の発
光周波数を変えることにより各色ストロボ光毎の水玉
を、動きの異なる別々のものに見せて観賞価値を高める
方法が、同じく本出願人の発明に係わる特願平２−２５
３５３３号「移動する粒状物体の識別方法」として出願
されている。

【０００５】上記した各発明の本出願人が発明した水玉
含有水流は、固定ノズルを使用するものであるから放物
線状となるか、ノズルを下向きした場合に下向き鉛直状
（但し無風状態において）となるものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】水玉含有水流が単純な
放物線状または下向き鉛直状であっても、水玉が多色に
輝いたり、水玉の動きを下降・静止・上昇と種々に変化
させることにより美しい噴水や滝を現出させることがで
きるので観賞価値は大きいのであるが、さらに水流に変
化をつけて一層高い観賞価値のものとしたいといった要
求があって、その実現手段が課題とされていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、水流に周期的
な振動を与えて水中音を入れることにより、水玉を含む
水流を発生させる水玉含有水流発生装置のノズルをベル
トに取り付けて、このベルトを往復動させる等の手段に
より該ノズルを単振動させて波形状に変化させ、その水
玉含有水流に連続ストロボ光を照射することにより、水
玉の動きを波形状に変化させて見せる方法である。

【０００８】

【作用】水玉含有水流発生装置のノズルを一定方向に単
振動させると、このノズルから噴出する水玉含有水流は
水平方向の慣性と重力による落下運動により波形状の水
玉含有水流になる。この水玉含有水流に連続ストロボ光
を照射すると、水玉が美しく輝き波形状に動き、この波
形状水流を噴水や滝に利用すると変化に富んだ観賞価値
のきわめて高いものとすることができる。

【０００９】

【実施例】以下この発明を、図面に示す実施例に基づい
て詳細説明する。図１は波形状に変化する水玉含有水流
を形成した状態の１実施例を示す正面図、図２は図１の
平面図であって、（１）は水中音を含む多分岐水流発生
装置で、この装置（１）から分岐した複数本（図では３
本）のチューブ（２），（２ａ），（２ｂ）の先端にそ
れぞれノズル（３），（３ａ），（３ｂ）設けられ、こ
のノズル（３），（３ａ），（３ｂ）はヘルト（４）に
並列して鉛直下向きに取り付けられ、このベルト（４）
は一定周期で正逆回転する駆動モーター（５）により駆
動される原動プーリー（６）と、この原動プーリー
（６）に対応する従動プーリー（７）に懸回していて、
一定周期で往復動するもので、かくしてノズル（３），
（３ａ），（３ｂ）を水平方向に単振動させることによ
り図１に示す如き波形状に変化する噴水流（８），（８
ａ），（８ｂ）が水玉（９），（９ａ），（９ｂ）を含
んで形成される。

【００１０】この噴水流（８），（８ａ），（８ｂ）に
連続ストロボ光（図示省略）を照射すると、水玉
（９），（９ａ），（９ｂ）が美しく輝いて波形状に動
く噴水流が鮮やかに確認できるものである。

【００１１】水中音を含む多分岐水流発生装置（１）
は、前記した本出願人の発明に係わる特願平２−３２４
１１６号「水中音を含む多分岐水流発生装置」の要部と
ほぼ同じ構造を持っていて、図３の縦断側面図及び図４
の平面図に詳細を示す。

【００１２】すなわち、（１１）は底付円筒、（１２）
は本体円筒、（１３）は蓋であって、底付円筒（１１）
の上端に本体円筒（１２）の下端が、弾性材料からなる
振動膜（１４）を挟んで接続され、この本体円筒（１
２）の下端近くの周壁に給水パイプ（１５）が設けら
れ、さらに本体円筒（１２）の上端を蓋（１３）により
塞いでいて、この蓋（１３）には裏面の中央に逆円錐体
（１６）が本体円筒（１２）の中心部に垂下していると
ともに、上面の外周に近い円周上に複数本（図では１２
本）の水流分岐パイプ（１７）が上向きに設けてあっ
て、チューブ（２），（２ａ），（２ｂ）・・・が接続
される。

【００１３】振動膜（１４）の下面中央には円筒状の可
動コイル（１８）が取り付けられており、外部からリー
ド線（１９）によって交流電流が供給される。

【００１４】（２０）は固定永久磁石で、底付円筒（１
１）の内部に振動膜（１４）との間に間隙（２２）を隔
てて嵌め込まれており、上面中央にリング状溝（２１）
が形成されていて、可動コイル（１８）の下半部がこの
リング状溝（２１）に、内・外周に隙間を持って嵌入さ
れていて、可動コイル（１８）を駆動するための磁界を
作る作用をなすものである。

【００１５】（２３）はスポンジで、可動コイル（１
８）の円筒内部の振動膜（１４）と固定永久磁石（２
０）の間の間隙（２２）に介在して、振動膜（１４）が
可動コイル（１８）の重みや水圧で垂れ下がるのを防止
している。

【００１６】以上の構成により、給水パイプ（１５）か
ら水を本体円筒（１２）内に供給し、リード線（１９）
から可動コイル（１８）に交流電流を流すと、可動コイ
ル（１８）は固定永久磁石（２０）の磁界の力を受けて
交流周波数と等しい周波数で振動し、それにつれて振動
膜（１４）が振動することとなり、その振動が本体円筒
（１２）内の水を振動させて水中音が発生し、この水中
音は本体円筒（１２）の内周と逆円錐体（１６）の外周
とにより形成される、横断面がリング状で上方に向かう
に従って狭められる空間に充満している水中を上昇し
て、１２本の水流分岐パイプ（１７）からチューブ
（２），（２ａ），（２ｂ）・・・に入り、ノズル
（３），（３ａ），（３ｂ）・・・に達して水中音が圧
縮され、水に強く作用してノズル（３），（３ａ），
（３ｂ）・・・から噴出する噴水流（８），（８ａ），
（８ｂ）・・・中に水玉（９），（９ａ），（９ｂ）・
・・をつくる。この水玉（９），（９ａ），（９ｂ）・
・・の単位時間当たりの発生数は交流電流の周波数と等
しくなる。

【００１７】水中音を含む多分岐水流発生装置（１）の
水中音発生源の交流電流の周波数または、連続ストロボ
光の発光周期のどちらか一方を一定とし他方を変化させ
ると、噴水流（８），（８ａ），（８ｂ）中の水玉
（９），（９ａ），（９ｂ）の動きが下降・静止・上昇
と種々に変化して一層美しく見せることができる。例え
ば、水中音の振動数を３６００r.p.m とし、発光周期３
５００r.p.m ，３６００r.p.m ，３７００r.p.m の連続
ストロボ光を照射すると、（ア）３５００r.p.m の場合水玉（９），（９ａ），（９ｂ）が、波形状の噴水流
（８），（８ａ），（８ｂ）中を下降する。（イ）３６００r.p.m の場合水玉（９），（９ａ），（９ｂ）が、波形状の噴水流
（８），（８ａ），（８ｂ）中で静止する。（ウ）３７００r.p.m の場合水玉（９），（９ａ），（９ｂ）が、波形状の噴水流
（８），（８ａ），（８ｂ）中を上昇する。

【００１８】噴水流を波形状に変化させる手段として、
上記したノズル（３），（３ａ），（３ｂ）を取り付け
たベルト（４）を往復動させる方法の他に、例えばノズ
ルを取り付けた板をカムやシリンダーやラックとピニオ
ンを用いて往復動させる等の方法を用いることも可能で
ある。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したこの発明に係わ水玉含有水
流中の水玉の動きを波形状に変化させて見せる方法によ
れば、流水に水中音を入れることにより発生する水玉含
有水流を、ノズルを単振動させることによって波形状に
変化させることができ、この水玉を含む波形状の噴水流
により噴水や滝を形成してこれに連続ストロボ光を照射
すると、水玉が美しく輝き、波形状の動きの変化に富ん
だ観賞価値の高い噴水や滝が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示す正面図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】水中音を含む多分岐水流発生装置の１実施例を
示す中央縦断側面図である。

【図４】図３に示す水中音を含む多分岐水流発生装置の
平面図である。

【符号の説明】

１水中音を含む多分岐水流発生装置２，２ａ，２ｂチューブ３，３ａ，３ｂノズル４ベルト５駆動モーター６原動プーリー７従動プーリー８，８ａ，８ｂ噴水流９，９ａ，９ｂ水玉

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水流に水中音を入れることにより、水玉
を含む水流を発生させるノズルを適宜物体に取り付けて
該物体を往復動させることにより単振動させて波形状の
水玉含有水流になし、その水流に連続ストロボ光を照射
することを特徴とする、水玉含有水流中の水玉の動きを
波形状に変化させて見せる方法。