JPH0875195A - 地域冷房システム - Google Patents

地域冷房システム

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JPH0875195A
JPH0875195A JP6212355A JP21235594A JPH0875195A JP H0875195 A JPH0875195 A JP H0875195A JP 6212355 A JP6212355 A JP 6212355A JP 21235594 A JP21235594 A JP 21235594A JP H0875195 A JPH0875195 A JP H0875195A
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Japan
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tank
slurry
cold heat
decomposition
pressure
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JP6212355A
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Takaaki Mochizuki
高昭 望月
Masaaki Ito
正昭 伊藤
Toshihiko Fukushima
敏彦 福島
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】包接水和物生成槽兼貯蔵槽101,分解槽兼冷
熱再分配槽102,分解槽兼冷熱再分配槽の上流側に設
置されたスラリポンプ等に代表される搬送機構106お
よび開閉弁108,分解槽兼冷熱再分配槽の下流側,生
成槽兼貯蔵槽101−分解槽兼冷熱再分配槽102間に
設置された圧縮機103および分解槽兼冷熱再分配槽1
02−圧縮機103間に設置された圧力調節器104、
それらを接続する配管105,107,圧縮機103お
よび圧力調節器104と並列に設置された開閉弁113
付きバイパス経路115,冷熱回収サイクル110から
なる地域冷房システム。圧縮機103はその吸入口を1
02側に、その突出口を101側になるように設置さ
れ、また生成槽兼貯蔵槽101および槽102内に予め
水(ホスト剤)とゲスト剤を満たす。 【効果】包摂水和物生成槽兼貯蔵槽および搬送配管の断
熱の簡略化,安定したスラリ搬送,冷熱回収温度の能動
的制御,スラリ生成用冷凍機の高効率利用等ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生成・分解温度の圧力
依存性に特徴を持つ包接水和物スラリを蓄冷材兼冷熱搬
送媒体として用いた、冷熱消費地域以外に設置された包
接水和物スラリ生成槽兼貯蔵槽と冷熱消費地域近辺に設
置された分解槽兼冷熱再分配槽の間を搬送配管で結ぶこ
とにより構成される地域冷房システムに関する。
【0002】
【従来の技術】冷熱蓄熱槽,冷熱供給槽,スラリ搬送装
置、それらを結ぶ搬送配管からなる地域冷房システムに
おいては、従来、リキッドアイス等に代表される氷スラ
リの使用が提案,検討されてきた。図2は、システムの
典型的な例を示している(例えば、地下利用都市複合エ
ネルギ供給システムに関する調査研究報告書,199
1)。同システムは、製氷槽兼貯蔵槽(蓄冷槽,冷熱生成
ステーション)201,貯蔵槽兼再分配槽(エネルギセ
ンタ)202、それらを結ぶ氷スラリ搬送配管203,
スラリポンプ204,205,冷熱消費地域112から
構成されている。同システムでは、深夜電力等を利用す
ることにより蓄冷槽201中で生成した氷スラリを貯蔵
槽兼冷熱再分配槽202に搬送し、昼間の空調等が必要
となる時間帯に、各冷熱消費地域112に再分配する形
態をとる。冷熱再分配の形は、冷熱再分配槽内に熱交換
器を取り付け、冷熱回収サイクル110により冷熱のみ
を再分配する方法や、氷スラリを冷熱消費地域に設置さ
れた熱交換器内に再分配する経路207を設置する方法
が考えられている。
【0003】一方、包接水和物を用いた蓄冷システムに
関しては、任意温度の冷熱を回収する方法として、圧力
変化や添加剤の利用が提案されているが(特開昭63−34
485号,特開昭63−271096号公報)、それらは包接水和
物生成槽,貯蔵槽,分解槽が一体となった蓄冷槽を対象
としている。また、包接水和物生成槽と貯蔵槽兼分解槽
を独立させた形態の蓄冷熱システムや包接水和物冷凍機
も提案されているが(特開平2−203138号,特開平5−18
0522号公報)、包接水和物分解温度の圧力依存性をその
冷熱回収方法として能動的に利用したものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記地域冷房システム
において氷スラリを使用した際には、以下のような問題
点が存在する。
【0005】(1)氷スラリの温度が0℃以下であるた
め、周囲との温度差が30℃以上になることが想定され
る。したがって、その搬送配管の断熱に留意しなければ
ならない。
【0006】(2)生成に際して0℃以下の冷熱源が必
要である。
【0007】(3)搬送配管が長くなるに伴い管内閉塞
の危険性が増す。
【0008】一方、包接水和物スラリを蓄冷材兼冷熱搬
送媒体として使用した場合、 (4)搬送するスラリの温度を約5〜20℃とする事が
できるため、搬送中における周囲との温度差を氷スラリ
を用いたシステムに比べ小さくすることができる。
【0009】(5)包摂水和物の最大生成量を、水およ
びゲスト剤の量より予測することができるため、任意濃
度の包摂水和物スラリを得ることができる。
【0010】(6)冷熱回収時に包接水和物スラリを減
圧することにより、約5〜20℃未満の任意の温度の冷
熱を得ることができる。
【0011】(7)包接水和物スラリ生成温度が約5〜
20℃と氷スラリ生成時に比べ高いため、生成時に使用
する冷凍機等の蒸発温度が高くなる。その結果、冷凍機
等の成績係数を高く維持することが可能となる。
【0012】等の氷スラリに比べ有利な点を持つ。しか
し、従来の包摂水和物を用いた蓄冷方法は、その多くが
包摂水和物生成槽,貯蔵槽,分解槽が一体となっている
ため、(4),(5)に関する利点を有効に利用していな
い。また、包摂水和物生成槽,貯蔵槽,分解槽の内一つ
以上が別の槽となっている形式では、貯蔵槽内の包摂水
和物密度を高く維持すること、もしくは、包摂水和物の
熱量的な意味における有効利用等に主眼が置かれ、包摂
水和物の利点(6)に関する考慮がなされていない。
【0013】また、特開昭63−34485 号公報には、圧力
制御によるガスクラスレート分解温度の能動的制御に関
する発明が記述されている。しかし、同発明は、本発明
における生成槽,貯蔵槽,分解槽が一体となった蓄冷槽
に関するものであるため、利点(4),(5)を有効に利
用していない。また、同発明の実施例によると、蓄冷槽
内の減圧と冷熱回収が同時に行われるため、減圧操作に
伴うガスクラスレートの分解速度と冷熱回収速度が等し
い等の場合には、同発明において期待しているようなガ
スクラスレート分解温度の能動的制御が困難となる場合
も想定される。
【0014】本発明の目的は、包接水和物が有する上記
の特徴(4)〜(7)を有効に活用することにより、効率
的な地域冷房システムを構築することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による地域冷房シ
ステムでは、包接水和物スラリを、冷熱消費地域から離
れた場所に設置された包摂水和物生成槽兼貯蔵槽におい
て臨界分解点温度に近い温度条件(約5〜20℃)で生
成し、その後、冷熱消費地域近傍に設置された分解槽兼
冷熱再分配槽もしくは冷熱再分配槽へ搬送する。包摂水
和物スラリより冷熱を回収する際には、分解槽兼冷熱再
分配槽もしくは冷熱消費地域において包摂水和物スラリ
の圧力を任意の値に調節した後、冷熱を回収する。
【0016】
【作用】包接水和物は、ハロゲン化炭水素,炭化水素,
希ガス,二酸化炭素等、分子の大きさが約3.6Å以上
約6.8Å未満の非イオン性気体もしくは非イオン性液
体と水とをある一定の温度および圧力条件下において接
触させることにより得られる化合物であり、水をホスト
剤、もう一方の気体もしくは液体をゲスト剤と呼ぶ。図
3にフロンをゲスト剤として用いた包接水和物の相平衡
の典型的な例を示す。図3中で、包接水和物は、線AB
CDより左側の領域で存在し得る。また、点Bは臨界分
解点と呼ばれ、包接水和物の性質を示す重要な指標とな
っている。
【0017】包接水和物は、生成・分解熱量が氷の融解
熱量に近い、約5〜20℃という比較的高い温度で生成
することができる、スラリ状であり搬送配管内閉塞を誘
起しにくい等の特徴を持つことが知られている。また、
氷スラリとは異なり、使用したゲスト剤の量に反応する
以上の水(ホスト剤)を加えることにより安定したスラ
リ状態を維持することができる。
【0018】以上の特徴に加え、ある温度領域における
生成・分解温度の圧力依存性の強さ(線BC部)も特徴
の一つである。この特徴を利用すると以下の操作が可能
となる。例として点E(図3)の条件下で存在する包接
水和物を考える。この包接水和物は、周囲の圧力が下が
る(点E→F)と存在し得なくなり分解する。この操作
を断熱条件下で行った場合、包接水和物の分解に伴う吸
熱は、その系全体の温度を低下させる。包接水和物の量
が十分に存在した場合、その一部が分解することによ
り、再び、その圧力における平衡条件に到達することが
できる(点F→G)。つまり、圧力を制御することにより
任意の分解温度を得ることができる(点E→G)。
【0019】上記の包摂水和物に関する操作を利用する
と、本発明の主目的である以下の地域冷房システムの構
築が可能となる。
【0020】包接水和物スラリを、冷熱消費地域から離
れたところに設置された包摂水和物生成槽兼貯蔵槽で臨
界分解点温度に近い温度条件(約5〜20℃)で生成す
る。生成操作終了後、包摂水和物スラリを冷熱消費地域
近傍に設置された分解槽兼冷熱再分配槽へ搬送する。こ
の搬送の後、断熱条件下で包摂水和物スラリの圧力を任
意の値に調節、その後、冷熱を回収する。以上の操作に
より、包摂水和物内に蓄えられた冷熱を任意の温度レベ
ルの冷熱として回収することができる。
【0021】
【実施例】図1は、包接水和物スラリを利用した地域冷
房システムの一実施例である。同システムは、包接水和
物生成槽兼貯蔵槽101,分解槽兼冷熱再分配槽10
2,分解槽兼冷熱再分配槽102の上流側に設置された
スラリポンプ等に代表される搬送機構106および開閉
弁108,分解槽兼冷熱再分配槽102と生成槽兼冷熱
貯蔵槽101とを接続する配管105,圧縮機・圧力調
節器と並列に設置された開閉弁113付きバイパス経路
115、および冷熱回収サイクル110からなる。配管
105の管路上には、圧縮機103がその吸入口が生成
槽兼貯蔵槽101側,吐出口が分解槽兼冷熱再分配槽10
2側となるように接続されている。また、同配管105
の管路上には、分解槽兼冷熱貯蔵槽102と圧縮機10
3の間に圧力調節器104が接続されている。なお、圧
縮機103および圧力調節器104が接続された配管10
5は、生成槽兼貯蔵槽101および分解槽兼冷熱再分配
槽102の上部に接続されている。一方、配管105と
並列に設置されたバイパス経路115の一方の端は、分
解槽兼冷熱再分配槽102の貯蔵限界高さの位置に接続
されている。同図中の分解槽兼冷熱再分配槽を省略し、
生成槽,貯蔵槽,再分配槽を同一にした形態も考えられ
るが、分解槽兼冷熱再分配槽を設置し、其処からの冷熱
の再分配を行った場合の方が、搬送配管107における
熱ロス,必要となる配管の延べ長さ,配管内における圧
力損失等の面で有利である。また、図8に示したシステ
ムのように、圧縮機103および開閉弁113の下流側
において、ゲスト剤搬送用の配管105と水搬送用の配
管115を合流させた場合、その後の配管を一本にでき
るため、配管敷設費用低減等の面で有利となる。
【0022】生成槽兼貯蔵槽101および分解槽兼冷熱
再分配槽102内には、ホスト剤である水およびHFC
−134a,HFC−134,HFC−143,HFC
−141b等に代表されるゲスト剤を予め貯蔵しておく
ものとする。蓄冷時には、包接水和物スラリを生成槽兼
貯蔵槽101において生成する。この際、生成槽と貯蔵
槽を別の槽にし、生成槽で生成した包接水和物に任意の
量の水を加え、任意の濃度の包接水和物スラリを得られ
るようにしてもよい。なお、生成・貯蔵時の圧力は、ス
ラリ搬送中における圧力損失を考慮し、分解槽兼冷熱再
分配槽における圧力が、その温度における分解圧力以下
にならない様にしておく必要がある。一方、生成・貯蔵
時における温度は、生成分解温度が比較的高いと目され
る臨界分解点温度付近(約5〜20℃)であることが望
ましい。つまり、包接水和物を臨界分解点温度にきわめ
て近い温度,臨界分解点圧力に圧力損失分を加えた以上
の圧力の状態で生成・貯蔵するのが最良である。
【0023】スラリ搬送時には、開閉弁108,113
を開けた状態で搬送機構106を動作させ、包接水和物
スラリを搬送する。包接水和物は水よりも重いため、ス
ラリの搬送に際しては、スラリを生成槽兼貯蔵槽101
の底部から採取すると共に分解槽兼冷熱再分配槽102
の下方から注入する。この結果、包接水和物は同槽の下
方に蓄積してゆくと共に、余分な水は同槽上部より搬送
配管115を通して生成槽兼貯蔵槽101へと搬送され
るため、分解槽兼冷熱再分配槽内の包接水和物濃度を搬
送中の濃度に比べ濃くすることができる。つまり、分解
槽兼冷熱再分配槽内の蓄冷密度を高めることが可能とな
るため、同槽を小型化することができる。なお、この流
入・流出口の設置方法は、その上下位置を変えることに
より、氷スラリへの適用も可能である。
【0024】冷熱回収時には、開閉弁108,113を
閉じ、その後、圧縮機103および圧力調節器104を
動作させることにより、分解槽兼冷熱再分配槽102内
の圧力を制御する。臨界分解点温度以下の温度レベルの
冷熱を得る際には、同槽内を、圧縮機103および圧力
調節器104を用いて減圧する。この結果、包接水和物
を断熱条件下で減圧した場合と同様になり、包接水和物
の一部が強制的な分解を生じ、同槽内温度を下げる。同
槽内の温度レベルが一定になった後、冷熱回収サイクル
110を動作させ、空調等を行う。分解後に生じたゲス
ト剤蒸気成分は、圧縮機103により圧縮され、生成槽
兼貯蔵槽に搬送される。なお、冷熱回収中に圧縮機10
3および圧力調節器104を停止させた場合、包接水和
物スラリの分解により、その中に含まれているゲスト剤
の蒸発が生じ、同槽内圧力の自律的回復が生じる。した
がって、冷熱回収中は圧力調節機構104および圧縮機
103は動作させ続けなければならない。
【0025】図4に他の実施例を示す。図4のシステム
は、包接水和物生成槽兼貯蔵槽101,再分配槽401,再
分配槽の上流側に設置されたスラリポンプ等に代表され
る搬送機構106,再分配槽の下流に設置された開閉弁
402,スラリポンプ等に代表される搬送機構403お
よびキャピラリやニードルバルブに代表される減圧器4
04,各消費地域112に設置された熱交換器,冷熱消
費地域112と生成槽兼貯蔵槽101を含ぶ配管10
5、および配管105と並列に設置された開閉弁113
付きバイパス経路115からなる。前述と同様に、配管
105には、吸入口が生成槽兼貯蔵槽101側,吐出口
が消費地域112側となるように圧縮機103が接続さ
れている。また、前述と同様に、配管105の管路上の
消費地域112と圧縮機103の間に圧力調節器104
が、接続されている。各消費地域への搬送配管405は
再分配槽401の下部に、バイパス経路115の一方の
端は、前述のように、再分配槽401の貯蔵限界高さの
位置に接続されている。なお、包摂水和物スラリを断熱
条件下において減圧するため、配管405の管路上の減
圧器−冷熱消費地域間に断熱配管部406が設置されて
いる。同図中の再分配槽401を省略した形態も考えら
れるが、再分配槽401を設置した場合、搬送配管10
7の径を大きくすることができるため、圧力損失等の面
で有利である。また、再分配槽401から取り出される
包接水和物スラリ量の変動的な需要に対しても対応可能
となるため、熱負荷の変動に適応するといった面からも
有効である。
【0026】前述と同様に、水(ホスト剤)およびゲス
ト剤は生成槽兼貯蔵槽と再分配槽の両槽に予め貯蔵して
おくものとする。また、前述と同様の理由により、包接
水和物を臨界分解点の温度にきわめて近い温度,臨界分
解点圧力に圧力損失分を加えた以上の圧力の状態で生成
・貯蔵するのが最良である。
【0027】スラリ搬送時には、開閉弁113を開け、
開閉弁402を閉めた状態で搬送機構106を動作さ
せ、包接水和物スラリを搬送する。なお、前述と同様の
理由により、スラリを生成槽兼貯蔵槽101の底部から
採取すると共に再分配槽401の下方から注入してい
く。
【0028】冷熱回収時には、開閉弁113を閉じると
共に開閉弁402を開けた後、搬送機構403,減圧器
404,圧縮機103および圧力調節器104を動作さ
せ、各消費地域に設置された熱交換器内の圧力を制御す
る。この結果、包接水和物は、断熱配管部406内にお
いて、断熱条件下で減圧された場合と同様になり、スラ
リの温度は低下する。なお、包接水和物スラリの分解に
より生じたゲスト剤および水は、圧力調節器104,圧
縮機103および搬送配管105を通して生成槽兼貯蔵
槽101に搬送される。
【0029】図5に、図4のシステムにおいて使用する
熱交換ユニットの一実施例を示す。同熱交換ユニット5
05は、図4中に示された減圧器404,熱交換器,圧
縮機103,圧力調節器104が一体となった構造を有
しており、減圧器404,断熱配管406,熱交換器5
03,圧縮機103,圧力調節器104から構成され
る。断熱配管406は包接水和物スラリを断熱条件下で
減圧させる為、つまり、そのスラリの温度を変化させる
為に必要となる。なお、この断熱配管の長さは、搬送中
の包接水和物スラリの温度,冷熱回収温度(例えば0
℃),包接水和物の分解速度および単位質量当たりの分
解熱量,包接水和物スラリの濃度,比重および比熱,断
熱配管中における包水和物スラリの平均流速等を用いて
算出される長さ以上とする。
【0030】図6に、本発明において使用されるスラリ
搬送機構106の一実施例を示す。スラリ搬送機構10
6は、スラリポンプに代表される搬送装置を用いること
が可能である。しかし、包摂水和物は、その比重が水よ
りも重いため、単なるスラリポンプ等を用いた場合、搬
送中に沈殿してしまい、生成槽兼貯蔵槽より搬送した包
摂水和物の全てが分解槽兼冷熱再分配槽(もしくは冷熱
再分配槽)に到達しない場合が想定される。この様な事
態を避けるために、図1,図4のシステムで使用するス
ラリ搬送機構106は、図6に示した様な、空気圧縮機
601,スラリ搬送機602,スラリ搬送配管603,
搬送配管の下側に設置された空気注入口604,空気注
入口604と空気圧縮機601の間に設置された周期的
な開閉を行う開閉弁605から構成されるものが考えら
れる。なお、同搬送機構に使用する開閉弁605および
空気圧縮機601の代わりに、長周期の脈動を持つ空気
圧縮機を用いても良い。同搬送機構106は、スラリ搬
送機で搬送中のスラリに圧縮空気を送り込み、図7の様
なプラグ流を作り出すことを目的とする。図7の様な流
れを作り出すことにより、包摂水和物を一カ所に堆積さ
せることなく包摂水和物スラリの搬送を行うことができ
る。なお、本搬送機構を使用する際には、分解槽兼冷熱
再分配槽(もしくは冷熱再分配槽)入口に空気のトラッ
プを設け、同槽内への空気の混入を防ぐ必要がある。ま
た、同搬送機構は氷スラリの搬送方法としても有効であ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明において述べた地域冷房システム
を構築することにより、以下の効果を得ることができ
る。
【0032】(1)包接水和物スラリを臨界分解点温度
近傍の温度、つまり、氷スラリ生成・搬送温度に比べ高
い温度で生成・搬送することができるため、生成槽兼貯
蔵槽および包接水和物スラリ搬送配管の断熱を氷スラリ
使用時に比べ簡略化することが可能となる。
【0033】(2)(1)と同様の理由により、包接水
和物スラリ生成時に必要とされる冷凍機の蒸発温度を高
くすることができる。したがって、その成績係数を、氷
スラリ生成時に比べ高く維持することが可能となる。
【0034】(3)氷スラリを利用したシステムとは異
なり、生成分解温度の圧力依存性を利用することによ
り、冷熱回収時における包接水和物スラリの温度、つま
り得られる冷熱の温度レベルをある程度任意に変化させ
ることが可能となる。
【0035】したがって、氷スラリを用いた地域冷房シ
ステムに比べ、効率的なシステムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】包接水和物を用いた地域冷房システムの系統
図。
【図2】氷スラリを用いた地域冷房システムの系統図。
【図3】フロン系包接水和物の特性図。
【図4】包接水和物を用いた地域冷房システムの系統
図。
【図5】図4のシステムで用いる熱交換ユニットの説明
図。
【図6】スラリ搬送機構の説明図。
【図7】プラグ流の説明図。
【図8】包接水和物を用いた地域冷房システムの系統
図。
【符号の説明】
109,114…熱交換器、111…冷凍機、206…
氷スラリ、501…包接水和物搬送用配管、502…断
熱材、504…フィン、701…包摂水和物スラリ、7
02…空気、703…搬送配管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】包接水和物スラリすなわちホスト分子が水
    である包摂化合物を冷熱貯蔵兼輸送媒体として利用した
    地域冷房システムにおいて、包接水和物スラリ生成槽兼
    貯蔵槽,分解槽兼冷熱再分配槽,分解槽兼冷熱再分配槽
    の上流および下流側に設置された圧力調節機構,スラリ
    搬送機構、それらを結ぶ搬送配管から構成されることを
    特徴とする地域冷房システム。
JP6212355A 1994-09-06 1994-09-06 地域冷房システム Pending JPH0875195A (ja)

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JP6212355A JPH0875195A (ja) 1994-09-06 1994-09-06 地域冷房システム

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JP6212355A JPH0875195A (ja) 1994-09-06 1994-09-06 地域冷房システム

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JP6212355A Pending JPH0875195A (ja) 1994-09-06 1994-09-06 地域冷房システム

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JPH11351774A (ja) * 1998-06-05 1999-12-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空調冷凍装置
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