JP4595266B2 - 水和物スラリを用いた冷熱利用システム - Google Patents

水和物スラリを用いた冷熱利用システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水和物スラリ貯槽から水和物スラリを効率よく取り出して負荷へ輸送できる冷熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ゲスト化合物(テトラn−ブチルアンモニウム塩、テトラiso−アミルアンモニウム塩、テトラiso−ブチルホスホニウム塩、トリiso−アミルスルホニウム塩などの各種塩類)を含む水溶液を冷却すると、水和物(液系包接水和物)が生成される。この水和物は0℃以上の温度で生成でき、しかも潜熱が大きく冷水に比較して数倍の熱量の冷熱を貯蔵することができる。また、この水和物は微細な粒子となって水溶液中に浮遊して比較的流動性の高い水和物スラリを形成する。このため、このような水和物スラリは、空調設備などの蓄冷材または冷熱の搬送媒体として好ましい特性を有している。
【0003】
上記のような水和物スラリの冷熱を利用する従来の冷熱利用システム、例えば空調システムでは以下のようにして運転が行われる。水和物スラリ貯槽に例えばテトラn−ブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)を含む水溶液を入れてスラリ製造運転を開始する。水和物スラリ貯槽内の水溶液は水溶液ポンプによりスラリ製造用の熱交換器へ送られて冷却され、水和物スラリが製造される。この水和物スラリは水和物スラリ貯槽に貯蔵される。そして、負荷運転時に、水和物スラリ貯槽内の水和物スラリはスラリポンプにより負荷側の空調機に送られてその冷熱が利用されて水溶液となり、水溶液は水和物スラリ貯槽へ戻される。
【0004】
従来、水和物スラリ貯槽から水和物スラリを払い出すスラリポンプまでの配管としては、スラリポンプの吸い込み内口径に合った内口径を有する配管が用いられてきた。
【0005】
しかし、水和物スラリは粘度が大きく、配管内での圧力損失が大きくなると水和物スラリ貯槽からの水和物スラリの取り出しが困難になることがあった。以下、この点についてより詳細に説明する。
【0006】
水和物スラリ貯槽からスラリポンプにより水和物スラリを払い出す際に、水和物スラリの粘度が大きいため、水和物スラリ貯槽とスラリポンプとの間の吸い込み配管内での圧力損失が大きくなり、水和物スラリ貯槽の払い出し口で水和物スラリを吸い込むのに十分な吸引圧力を維持できないことがある。このような場合には、水和物スラリ中に水溶液の流路(以下、液みちという)が形成され、水和物スラリ貯槽から粘度の大きい水和物スラリを取り出せず、粘度の小さい水溶液だけを選択的に取り出すようになる問題が生じる。水和物スラリ貯槽の払い出し口での水和物スラリの流速が早い場合に液みちが形成されやすい。
【0007】
また、吸い込み配管内の圧力損失が大きくなると水和物スラリ貯槽から水和物スラリを吸い込むことが困難となるため、スラリポンプの吸い込み口における圧力を大気圧以下に設定する必要がある。このようにスラリポンプの圧力を大気圧以下にすると、水和物スラリ中の溶存空気がスラリポンプ内部あるいは接続する配管内部で気泡となるキャビテーション現象が発生する。スラリポンプのローターなどの下流では圧力は大気圧以上となり気泡は消滅するが、その際、気泡の周囲の水がぶつかり合って局所的に著しい高圧を生じ、その機械的衝撃によってスラリポンプ内面や配管内面が侵食される問題が生じる。
【0008】
このように水和物スラリの粘度が大きいため、水和物スラリ貯槽から水和物スラリを取り出す際に、液みちが形成されたり、キャビテーションが発生するなどの問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液みちやキャビテーションの生成を抑制して水和物スラリ貯槽から水和物スラリを効率よく取り出して負荷へ輸送できる冷熱利用システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、水和物スラリ貯槽と水和物スラリの冷熱を利用する負荷との間を接続する往路配管及び復路配管とからなる配管系と、往路配管に設置され、水和物スラリ貯槽から水和物スラリを払い出して負荷へ輸送するスラリポンプと、スラリポンプの吸い込み口側の往路配管と復路配管とを必要に応じて接続し、復路配管内に存在する水和物スラリが融解した水溶液を往路配管内に存在する水和物スラリに注入する水溶液注入枝管とを備える冷熱利用システムであって、水和物スラリ貯槽とスラリポンプの間における水和物スラリ貯槽側の領域の往路配管が、水溶液注入枝管と接続しており、かつスラリポンプの吐出し口側の往路配管よりも内口径が大きいことを特徴とする冷熱利用システムを提供する。
【0011】
このような構成では、水和物スラリ貯槽からスラリポンプにおける水和物スラリ貯槽側の領域の配管の内口径が大きくなっているので、配管内での圧力損失を大幅に低減できるととともに、水和物スラリ貯槽の払い出し口での吸い込み圧力を適正にでき、液みちやキャビテーションの生成を抑制できる。
【0012】
また、水溶液注入枝管を設けて水和物スラリ貯槽からスラリポンプへ到る往路配管に負荷からの水和物スラリが融解した水溶液の一部を注入するようにすると、水和物スラリの粘度が小さくなり、水溶液が戻される水溶液注入枝管との接続部分より下流の配管内の圧力損失を低減できる。
【0014】
請求項2は、前記水和物スラリ貯槽の水和物スラリの払い出し口の配管の内口径が、前記スラリポンプの吐出し口の配管の内口径の1.3倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷熱利用システムを提供する。
【0015】
請求項2の冷熱利用システムでは、水和物スラリ貯槽の水和物スラリの払い出し口の配管の内口径をスラリポンプの吐出し口の配管の内口径の1.3倍以上としたことにより、配管の内断面積が大きくなるので、配管内の圧力損失を低減して、水和物スラリ貯槽の水和物スラリの払い出し口における圧力をスラリポンプの吸い込み下限圧力以上にすることができ、水和物スラリを安定して負荷へ輸送できる。
【0016】
なお、水和物スラリ貯槽の水和物スラリの払い出し口の配管の内口径が、スラリポンプの吐出し口の配管の内口径の1.3倍未満の場合には、配管内の圧力損失を十分に低減させる効果が得られず、負荷への水和物スラリの安定輸送を実現できない。
【0017】
請求項3は、スラリポンプの吐出し口側の往路配管内に存在する水和物の固相率が13〜34%になるように、復路配管内に存在する水和物スラリが融解した水溶液を前記領域の往路配管内に存在する水和物スラリに水溶液注入枝管を通じて注入することを特徴とする請求項2に記載の冷熱利用システムを提供する。ここで固相率とは、水和物スラリ中の水和物固体粒子の重量比率である。
【0018】
請求項4は、スラリポンプの吸込み口側の往路配管と水溶液注入枝管との接続部に、往路配管の水和物スラリの流れ方向に沿ってL字型の小口径配管を設け、水和物スラリが融解した水溶液を注入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の冷熱利用システムを提供する。
【0019】
このように往路配管内の水和物スラリの流れ方向に沿ってL字型の小口径配管を設けると、配管内で負荷からの水溶液を水和物スラリの流れ方向に噴出させることができ、エゼクタ効果により水和物スラリ貯槽内の水和物スラリを往路配管内に引き込むことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1は本発明に係る冷熱利用システムを示す構成図である。図1において、水和物スラリ貯槽1には水和物スラリ2が貯蔵されている。水和物スラリ2は以下のようにして製造される。水和物スラリ貯槽1に例えばテトラn−ブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)を含む水溶液を入れてスラリ製造運転を開始する。水和物スラリ貯槽1内の水溶液は水溶液ポンプ(図示せず)によりスラリ製造用の熱交換器(図示せず)へ送られて冷却され、水和物スラリが製造される。こうして製造された水和物スラリ2は水和物スラリ貯槽1に貯蔵される。
【0022】
負荷運転時に、水和物スラリ貯槽1内の水和物スラリ2は吸い込み配管3、スラリポンプ4および吐出し配管5を通して負荷側の空調機6に送られてその冷熱が利用されて水溶液となり、水溶液は復路配管7を通して水和物スラリ貯槽1へ戻される。水和物スラリ貯槽1からスラリポンプ4に到る吸い込み配管3の内口径はスラリポンプ4の吐出し配管5の内口径の1.3倍以上になっている。また図1においては、復路配管7と吸い込み配管3に電磁弁8を介装した水溶液注入枝管9が接続されており、必要に応じて、負荷から戻る水溶液が吸い込み配管3に注入される。
【0023】
スラリポンプ4は水和物スラリ貯槽1から0.5m以上離れて設置される。水和物スラリ貯槽1内の水和物スラリ2の流動性と水和物スラリ2の液位、および負荷に供給される水和物スラリ2の流量は、スラリポンプ4により輸送可能な範囲になっている。このような条件で、吸い込み配管3の内口径がスラリポンプ4の吐出し配管5の内口径の1.3倍以上になっていると、吸い込み配管3の内断面積が十分大きいので吸い込み配管3内での圧力損失を低減してスラリポンプ4の吸い込み口における圧力をスラリポンプ4の吸い込み下限圧力以上にすることができる。したがって、水和物スラリ2を安定して負荷へ輸送できる。
【0024】
また、水和物スラリ貯槽1から水和物スラリ2を吸い込む際に、十分な吸引圧力を有しているので、液みちが形成されることがない。また、スラリポンプ4の吸い込み口における圧力を大気圧以上に保つことができるので、キャビテーションが発生することがない。
【0025】
水和物スラリ貯槽の水和物スラリの払い出し口の配管の内口径(D1)が、スラリポンプの吐出し口の配管の内口径(D2)の1.3倍以上であることが好ましい根拠を説明する。
【0026】
水和物スラリ貯槽の水和物スラリの液面高さを2m、配管内の水和物スラリの流速を2m/sec、水和物スラリ貯槽とスラリポンプ間の配管長さを0.5mとした場合について、払い出し配管の圧力損失のポンプ吸込側揚程に対する比と、D1/D2との関係を実験により求めた結果を図2に示す。
【0027】
スラリポンプの吸い込み口における圧力をスラリポンプの吸い込み下限圧力以上に保つためには、安全率を1.1〜1.5とすると、払い出し配管の圧力損失のポンプ吸込側揚程に対する比を0.8程度以下にすることが必要であり、D1/D2を1.3以上とすることが好ましい。
【0028】
他の液面高さ、流速などの条件でも、D1/D2を概ね1.3以上にすることが好ましいことが確認された。
【0029】
なお、図1の構成に限らず、スラリポンプ4の吸い込み配管3取り付け部の内口径をスラリポンプ3の吐出し配管5の内口径の1.3倍以上にしてもよい。この場合、水和物スラリ貯槽1からスラリポンプ3へ到る全領域にわたって吸い込み配管3の内口径が大きくなっているので、吸い込み配管3内での圧力損失を大幅に低減できるととともに、水和物スラリ貯槽1の払い出し口での水和物スラリ2の流速が遅くなり、液みちの生成を抑制できる。
【0030】
また、水溶液注入枝管9に設けられた電磁弁8を開くことにより、負荷から戻される水和物スラリが融解した水溶液を、復路配管7から吸い込み配管3内の水和物スラリへ注入すれば、水溶液が戻される水溶液注入枝管9との接続部分より下流の吸い込み配管3内の水和物スラリの粘度が小さくなり圧力損失を低減できる。
【0031】
図3に本発明の他の実施形態における吸い込み配管3と水溶液注入枝管9との接続部を拡大して示す。図2においては、吸い込み配管3に水溶液を注入するためのボス10が2つ設けられており、これらのボス10に吸い込み配管3内の水和物スラリ2の流れ方向に沿うようにL字型の小口径配管11が取り付けられている。
【0032】
このような構成では、小口径配管11の先端から吸い込み配管3内へ、負荷から戻る水溶液を水和物スラリの流れ方向に噴出させることができるので、エゼクタ効果により水和物スラリ貯槽1内の水和物スラリ2を吸い込み配管3内に引き込むことができる。
【0033】
図4は本発明の他の実施形態における冷熱利用システムを示す構成図である。水溶液を冷却して、水和物スラリを生成する冷凍機12と、冷凍機12により製造された水和物スラリを貯蔵する水和物スラリ貯槽1と、水和物スラリ貯槽1から水和物スラリを払い出して負荷側の空調機6へ輸送するスラリポンプ4と、水和物スラリ貯槽1とスラリポンプ4とを接続する吸い込み配管3と、スラリポンプ4から空調機6への吐出し配管5と、空調機6と水和物スラリ貯槽1とを接続する復路配管7と、復路配管7と吸い込み配管3とを接続し復路配管7内に存在する水和物スラリが融解した水溶液を吸い込み配管3内に存在する水和物スラリに注入する水溶液注入枝管9と、吐き出し配管5と復路配管7とを接続するバイパス配管13とを備える。吸い込み配管3の内口径は吐出し配管5の内口径よりも大きくなっている。
【0034】
水和物スラリ2は以下のようにして製造される。水和物スラリ貯槽1には例えばテトラn−ブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)を含む水溶液を入れてスラリ製造運転を開始する。水溶液注入枝管9を遮断し、弁15、16を閉じ、空調機6への水和物スラリの輸送を遮断するとともに弁14を開いてバイパス配管13を開放し、水和物スラリ貯槽1、スラリポンプ4、バイパス配管13、冷凍機12の系統を循環させて水和物スラリを製造する。バイパス配管13を設けることにより水和物スラリおよび水溶液が循環する経路を短くできるので、効率的に水和物スラリを製造できる。一方、水和物スラリを負荷側の空調機6に供給する場合には、水溶液注入枝管9を必要に応じて開放するとともにバイパス配管13を遮断する。
【0035】
図4の冷熱利用システムでも図1と同様に、水溶液注入枝管9を設けて水和物スラリ貯槽1からスラリポンプ4へ到る吸い込み配管3に負荷からの水和物スラリが融解した水溶液の一部を注入するようにしているので、水和物スラリの粘度が小さくなり水溶液が戻される水溶液注入枝管9との接続部分より下流の配管内の圧力損失を低減できる。また、水和物スラリ貯槽1からスラリポンプ4における水和物スラリ貯槽1側の領域の配管の内口径が大きくなっているので、配管内での圧力損失を大幅に低減できるととともに、水和物スラリ貯槽1の払い出し口での吸い込み圧力を適正にでき、液みちやキャビテーションの生成を抑制できる。
【0036】
図1および図4の冷熱利用システムでは、復路配管7内に存在する水和物スラリが融解した水溶液の固相率はほぼ0%から3%以下となっており、水和物スラリ貯槽1内に存在する水和物スラリの固相率はほぼ40%以下である。この冷熱利用システムでは、スラリポンプ4からの吐出し配管5内に存在する水和物スラリの固相率が13〜34%になるように、復路配管7内に存在する水和物スラリが融解した水溶液を吸い込み配管3内に存在する水和物スラリに水溶液注入枝管を通じて注入することが好ましい。このような条件で運転することにより、水和物スラリの粘度を適正な範囲とすることができ、配管内の圧力損失を小さくでき、空調機6へ水和物スラリを輸送するときのスラリポンプの輸送動力を低減できる。以下、水和物スラリ固相率の適正な範囲の根拠について説明する。
【0037】
図5にスラリポンプからの吐出し配管内に存在する水和物スラリの固相率とスラリポンプの輸送動力との関係を示す。この図は、水和物スラリによる冷熱輸送量と同等の冷熱を冷水により輸送する場合の輸送動力を基準とした水和物スラリによる輸送動力をスラリポンプ動力比として表し、水和物スラリの固相率との関係を実験により求めた結果を示している。この図から、水和物スラリの固相率が13〜34%の範囲ではスラリポンプ動力比が1以下となり、冷水を用いる場合に比べて輸送動力が低減できる効果があることがわかる。このように水和物スラリの固相率が13〜34%になるようにすることにより、水和物スラリを輸送するスラリポンプの輸送動力を低減でき、設備費、運転費を低減できる。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、水和物スラリ貯槽から水和物スラリを効率よく取り出して負荷へ輸送できる冷熱利用システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る冷熱利用システムの構成図。
【図2】払い出し配管口径/吐出し配管口径の比と、吐出し配管圧損/ポンプ吸込側揚程との関係を示す図。
【図3】本発明の他の実施形態における吸い込み配管と水溶液注入枝管との接続部を拡大して示す図。
【図4】本発明の他の実施形態に係る冷熱利用システムの構成図。
【図5】水和物スラリの固相率とスラリポンプ動力比との関係を示す図。
【符号の説明】
1…水和物スラリ貯槽
2…水和物スラリ
3…吸い込み配管
4…スラリポンプ
5…吐出し配管
6…空調機
7…復路配管
8…電磁弁
9…水溶液注入枝管
10…ボス
11…小口径配管
12…冷凍機
13…バイパス配管
14、15、16…弁

Claims (4)

  1. 水和物スラリ貯槽と水和物スラリの冷熱を利用する負荷との間を接続する往路配管及び復路配管とからなる配管系と、往路配管に設置され、水和物スラリ貯槽から水和物スラリを払い出して負荷へ輸送するスラリポンプと、スラリポンプの吸い込み口側の往路配管と復路配管とを必要に応じて接続し、復路配管内に存在する水和物スラリが融解した水溶液を往路配管内に存在する水和物スラリに注入する水溶液注入枝管とを備える冷熱利用システムであって、水和物スラリ貯槽とスラリポンプの間における水和物スラリ貯槽側の領域の往路配管が、水溶液注入枝管と接続しており、かつスラリポンプの吐出し口側の往路配管よりも内口径が大きいことを特徴とする冷熱利用システム。
  2. 前記水和物スラリ貯槽の水和物スラリの払い出し口の配管の内口径が、前記スラリポンプの吐出し口の配管の内口径の1.3倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷熱利用システム。
  3. スラリポンプの吐出し口側の往路配管内に存在する水和物の固相率が13〜34%になるように、復路配管内に存在する水和物スラリが融解した水溶液を前記領域の往路配管内に存在する水和物スラリに水溶液注入枝管を通じて注入することを特徴とする請求項2に記載の冷熱利用システム。
  4. スラリポンプの吸込み口側の往路配管と水溶液注入枝管との接続部に、往路配管の水和物スラリの流れ方向に沿ってL字型の小口径配管を設け、水和物スラリが融解した水溶液を注入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の冷熱利用システム。
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