JPH0873467A - エンドセリン拮抗剤、チエノピリミジン誘導体およびその製造法 - Google Patents

エンドセリン拮抗剤、チエノピリミジン誘導体およびその製造法

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JPH0873467A
JPH0873467A JP20073794A JP20073794A JPH0873467A JP H0873467 A JPH0873467 A JP H0873467A JP 20073794 A JP20073794 A JP 20073794A JP 20073794 A JP20073794 A JP 20073794A JP H0873467 A JPH0873467 A JP H0873467A
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Shuichi Furuya
修一 古矢
Nobuo Cho
展生 長
Tetsuya Otaki
徹也 大瀧
Toshifumi Watanabe
敏文 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(I)で表される化合物又はその塩を含
有してなるエンドセリン拮抗剤、新規チエノピリミジン
誘導体およびその製造法。 (式中、R1およびR2はそれぞれ水素または置換基を有
していてもよい炭化水素残基を、R3水素、または炭素
原子もしくは窒素原子を介する基を、R4は置換基を有
していてもよい炭化水素残基を、Wは化学結合あるいは
介在基を、nは1〜3の整数を示す。) 【効果】一般式(I)の新規チエノピリミジン誘導体
は、急性腎不全,心筋梗塞,肝障害,狭心症,脳梗塞,
脳血管攣縮,高血圧症,腎臓疾患,喘息,異形狭心症,
レイノー症候群,肺高血圧,外科手術ショック,慢性心
不全,動脈硬化症,心臓肥大,偏頭痛などの予防または
治療剤として、あるいは臓器の手術または移植に起因す
る臓器の機能低下の予防または治療剤として、さらに経
皮経管冠動脈形成術(PTCA)後の血管再狭窄の予防剤とし
て有利に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チエノ〔2,3−d〕
ピリミジン誘導体を含有するエンドセリン拮抗剤、チエ
ノ〔2,3−d〕ピリミジン誘導体、およびその製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年増加の見られる成人病の中でも虚血
が原因で引き起こされる、例えば脳梗塞、狭心症、心筋
梗塞、腎不全及び肝障害にはエンドセリンが関与してい
る可能性が示唆されている。エンドセリンは内皮細胞よ
り生成される21個のアミノ酸よりなるペプチドであ
り、エンドセリン−1、エンドセリン−2及びエンドセ
リン−3が得られている。以下、本明細書においては、
これらのエンドセリン群をあわせて「エンドセリン」と
総称する。エンドセリンは、これまでに見いだされた生
体内物質あるいは合成物質の中でも最も強力かつ持続的
な血管収縮作用、血圧上昇活性、心筋に対する収縮力増
強作用を有することが報告されている。これらペプチド
の作用は、血管平滑筋膜その他に存在すると考えられて
いるエンドセリン受容体を介して行われると考えられて
いる。エンドセリン受容体はエンドセリン−A受容体及
びエンドセリン−B受容体(以下両者をあわせて「エン
ドセリン受容体」と総称する)が知られている。したが
って、エンドセリン受容体に親和性を示しエンドセリン
拮抗作用を示す化合物は、虚血が原因で引き起こされる
疾患(例、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、腎不全及び肝障
害)などに対して予防・治療の可能性を有し、その開発
が大いに期待されている。これまでに、合成により得ら
れるエンドセリン拮抗作用を有する化合物としては、例
えばEP−510526号公報、EP−526708号
公報、WO−9308799号公報、ジャーナル・オブ
・メデイシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal
Chemistry),37巻,第1553-1557頁(1994年)に記載
の化合物が知られている。しかしながら、これら化合物
だけでは、いまだ充分とは言い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れたエン
ドセリン拮抗作用を有するチエノピリミジン誘導体を含
有するエンドセリン拮抗剤、新規チエノピリミジン誘導
体およびその製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
事情に鑑み、エンドセリン拮抗剤として用いることので
きる新規化合物を見いだすべく鋭意研究の結果、チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン誘導体が優れたエンドセリン
拮抗作用を有することを見いだした。本発明者らは、こ
の知見に基づいてさらに研究した結果、本発明を完成し
た。本発明は、チエノピリミジン誘導体を含有するエン
ドセリン拮抗剤、および新規チエノピリミジン誘導体ま
たはその塩およびその製造法である。
【0005】さらに、具体的には、(1)一般式(I)
【化6】 (式中、R1およびR2はそれぞれ水素または置換基を有
していてもよい炭化水素残基を、R3は水素、または炭
素原子もしくは窒素原子を介する基を、R4は置換基を
有していてもよい炭化水素残基を、Wは化学結合もしく
は介在基を、nは1〜3の整数を示す。)で表される化
合物またはその塩を含有するエンドセリン拮抗剤、
(2)急性腎不全、心筋梗塞および/または肝障害治療
剤である請求項1記載のエンドセリン拮抗剤、(3)臓
器の手術または移植に起因する臓器の機能低下の予防ま
たは治療剤である上記(1)記載のエンドセリン拮抗
剤、(4)臓器が肝臓である上記(3)記載のエンドセ
リン拮抗剤、(5)R1が水素または置換基を有してい
てもよいアルキル基である上記(1)記載のエンドセリ
ン拮抗剤、(6)R1が水素または式-(CH2)mQ(式
中、mは0〜3の整数を、Qは置換基を有していてもよ
いアリール基、置換基を有していてもよいシクロアルキ
ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示
す。)で表される基である上記(1)記載のエンドセリ
ン拮抗剤、(7)Qがハロゲン,ニトロ,シアノ,アミ
ノ,置換されていてもよいカルボキシル基,低級アルキ
レンジオキシ基または式−A−R5(式中、Aは化学結
合または介在基を、R5は低級アルキル基を示す。)で
表される基で置換されていてもよいアリール基である上
記(6)記載のエンドセリン拮抗剤、(8)アリール基
がフェニル基である上記(7)記載のエンドセリン拮抗
剤、(9)R2が水素またはアルキル基である上記
(1)記載のエンドセリン拮抗剤、(10)R2が水素
である上記(1)記載のエンドセリン拮抗剤、(11)
3が水素、アルキル基、またはアルキル基もしくはア
リール基でモノあるいはジ置換されていてもよいアミノ
基である上記(1)記載のエンドセリン拮抗剤、(1
2)R3が低級アルキル基である上記(1)記載のエン
ドセリン拮抗剤、(13)R4がそれぞれ置換基を有し
ていてもよい、アリール基,シクロアルキル基,複素環
基またはアルキル基でエステル化されていてもよいカル
ボキシル基である上記(1)記載のエンドセリン拮抗
剤、(14)R4がアルコキシ基またはアルキルチオ基
で置換されていてもよいアリール基である上記(1)記
載のエンドセリン拮抗剤、(15)介在基が式−S(O)
f−(式中、fは0〜2の整数を示す。)で表される
基、式−CO−で表される基または式−CONR6
(式中、R6は低級アルキル基を示す。)で表される基
である上記(1)記載のエンドセリン拮抗剤、(16)
化合物が、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−
6−(4−メトキシメトキシフェニル)−1−(2−メト
キシベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
(4−メトキシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジ
ル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4
(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メトキ
シメトキシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1
H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メチルチ
オメトキシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1
H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メチルチ
オメトキシフェニル)−1−(2−メトキシベンジル)チ
エノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,
3H)−ジオキソ−5−メチル−1−(2−メチルチオベ
ンジル)−6−(4−プロポキシフェニル)チエノ〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸および2,4(1H,3H)−
ジオキソ−5−メチル−1−(2−メチルチオベンジル)
−6−〔4−(2−オキソプロポキシ)フェニル〕チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸より選ばれる上記
(1)記載のエンドセリン拮抗剤、(17)一般式
(I')
【化7】 {式中、R1'は水素、低級アルキル基または式−(CH
2)mQ’〔式中、mは0〜3の整数を、Q'はハロゲ
ン,ニトロ,シアノ,アミノ,置換基を有していてもよ
いカルボキシル基,低級アルキレンジオキシまたは式−
A−R5(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R5
低級アルキル基を示す。)で表される基で置換されてい
てもよいアリール基、置換基を有していてもよいシクロ
アルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を
示す。〕で表される基を、R2は水素または置換基を有
していてもよい炭化水素残基を、R3は水素、または炭
素原子もしくは窒素原子を介する基を、R4'はそれぞれ
置換基を有していてもよいアリール基、シクロアルキル
基、複素環基または式−COOR5'(式中、R5'は水素
または低級アルキル基を示す。)で表される基を、Wは
化学結合もしくは介在基を、nは1〜3の整数を示
す。}で表される化合物またはその塩、(18)Q'が
式−A−R5(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、
5は低級アルキル基を示す。)で表される基で置換さ
れていてもよいアリール基である上記(17)記載の化
合物、(19)R1'が式−A−R5(式中、Aは化学結
合もしくは介在基を、R5は低級アルキル基を示す。)
で表される基で置換されていてもよいベンジル基である
上記(17)記載の化合物、(20)R2が水素または
アルキル基である上記(17)記載の化合物、(21)
2が水素である上記(17)記載の化合物、(22)
3が水素、アルキル基またはアルキル基あるいはアリ
ール基でモノあるいはジ置換されていてもよいアミノ基
である上記(17)記載の化合物、(23)R3が低級
アルキル基である上記(17)記載の化合物、(24)
4'が置換基を有していてもよいアリール基である上記
17記載の化合物、(25)R4'がアルコキシ基または
アルキルチオ基で置換されていてもよいアリール基であ
る上記(17)記載の化合物、(26)介在基が式−S
(O)f−(式中、fは0〜2の整数を示す。)で表され
る基、式−CO−で表される基または式−CONR6
(式中、R6は低級アルキル基を示す。)で表される基
である上記(17)記載の化合物、(27)化合物が、
2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−
メトキシメトキシフェニル)−1−(2−メトキシベンジ
ル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4
(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メトキ
シフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メトキシメトキ
シフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メチルチオメト
キシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メチルチオメト
キシフェニル)−1−(2−メトキシベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−1−(2−メチルチオベン
ジル)−6−(4−プロポキシフェニル)チエノ〔2,3−
d〕ピリミジン−3−酢酸および2,4(1H,3H)−ジ
オキソ−5−メチル−1−(2−メチルチオベンジル)−
6−〔4−(2−オキソプロポキシ)フェニル〕チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸より選ばれる上記
(17)記載の化合物、(28)一般式(II)
【化8】 〔式中、R2'は置換基を有していてもよい炭化水素残基
を、R3は水素、または炭素原子もしくは窒素原子を介
する基を、R4'はそれぞれ置換基を有していてもよいア
リール基、シクロアルキル基、複素環基または式−CO
OR5'(式中、R5'は水素または低級アルキル基を示
す。)で表される基を、R7は水素または置換基を有し
ていてもよい炭化水素残基を、Wは化学結合もしくは介
在基を、nは1〜3の整数を示す。〕で表される化合物
またはその塩を塩基で処理することを特徴とする上記
(17)記載の化合物でR1'が水素、R2が置換基を有
していてもよい炭化水素残基である化合物またはその塩
の製造法、(29)一般式(III)
【化9】 〔式中、R2'は置換基を有していてもよい炭化水素残基
を、R3は水素、または炭素原子もしくは窒素原子を介
する基を、R7は水素または置換基を有していてもよい
炭化水素残基を、nは1〜3の整数を示す。〕で表され
る化合物またはその塩を塩基で処理し、ついで親電子置
換反応に付すことを特徴とする上記(17)記載の化合
物でR1'が水素、R2が置換基を有していてもよい炭化
水素残基である化合物またはその塩の製造法および(3
0)一般式(IV)
【化10】 〔式中、R2'は置換基を有していてもよい炭化水素残基
を、R3は水素、または炭素原子もしくは窒素原子を介
する基を、R4'はそれぞれ置換基を有していてもよいア
リール基、シクロアルキル基、複素環基または式−CO
OR5'(式中、R5'は水素または低級アルキル基を示
す。)で表される基を、Wは化学結合もしくは介在基
を、nは1〜3の整数を示す。〕で表される化合物また
はその塩と一般式(V) R1''−X (V) 〔式中、R1''は低級アルキル基または式−(CH2)m
Q’〔式中、mは0〜3の整数を、Q'はハロゲン,ニ
トロ,シアノ,アミノ,置換基を有していてもよいカル
ボキシル基,低級アルキレンジオキシまたは式−A−R
5(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R5は低級ア
ルキル基を示す。)で表される基で置換されていてもよ
いアリール基、置換基を有していてもよいシクロアルキ
ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示
す。〕で表される基を、Xはハロゲンを示す。〕で表さ
れる化合物またはその塩とを反応させることを特徴とす
る上記(17)記載の化合物でR1'が低級アルキル基ま
たは式−(CH2)mQ’〔式中、mは0〜3の整数
を、Q'はハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ,置換基
を有していてもよいカルボキシル基,低級アルキレンジ
オキシまたは式−A−R5(式中、Aは化学結合もしく
は介在基を、R5は低級アルキル基を示す。)で表され
る基で置換されていてもよいアリール基、置換基を有し
ていてもよいシクロアルキル基または置換基を有してい
てもよい複素環基を示す。〕で表される基、R2が置換
基を有していてもよい炭化水素残基である化合物または
その塩の製造法に関する。
【0006】本発明の化合物およびそれを製造する際の
原料化合物(これらを総称して、本願の化合物と称する
こともある。)について更に詳しく説明する。
【0007】上記nは好ましくは1または2であり、特
に好ましくは1である。上記R1,R2,R2',R4およ
びR7で表される置換基を有していてもよい炭化水素残
基おける炭化水素残基としては、例えばアルキル(例、
メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t-
ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC1-6アルキル)、シ
クロアルキル(例、シクロプロピル,シクロペンチル,
シクロヘキシル等のC3-6シルロアルキル)、アルコキ
シアルキル(例、メトキシメチル,エトキシメチル,エ
トキシブチル,プロポキシメチル,プロポキシヘキシル
等のC1-3アルコキシC1-6アルキル)、ヒドロキシアル
キル(例、ヒドロキシメチル,ヒドロキシエチル,ヒド
ロキシブチル,ヒドロキシプロピル等のC1-6アルキ
ル)、アルケニル(例、ビニル,ブタジエニル,ヘキサ
トリエニル等のC2-6アルケニル等)、ホルミル、カル
ボキシル、アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボ
ニル,エトキシカルボニル,t-ブトキシカルボニル等の
1-6アルコキシカルボニル)、アリール(例、フェニ
ル,ナフチル,アントリル等のC6-14アリール)、アラ
ルキル(例、ベンジル,ベンツヒドリール,トリチル等
のC7-20アラルキル)などが挙げられる。該炭化水素残
基が有していてもよい置換基としては、例えばニトロ、
ヒドロキシル、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイ
ル、カルボキシル、C1-4アルコキシ-カルボニル(例、
メトキシカルボニル,エトキシカルボニル等)、スル
ホ、ハロゲン(フッ素,塩素,臭素,よう素)、C1-6
アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イ
ソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,s−ブトキ
シ,t−ブトキシ等)、C6-12アリールオキシ(例、フ
ェノキシ等)、ハロゲノC6-16アリール(例、o−,m
−またはp−クロロフェノキシ,o−,m−またはp−
ブロモフェノキシ等)、C1-6アルキルチオ(例、メチ
ルチオ,エチルチオ,n−プロピルチオ,イソプロピル
チオ,n−ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、C6-12
リールチオ(例、フェニルチオ等)、C1-6アルキルス
ルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィ
ニル等)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスル
ホニル,エチルスルホニル等)、アミノ、C1-6アシル
アミノ(例、ホルミルアミノ,アセチルアミノ,プロピ
オニルアミノ等)、モノ-またはジ-C1-4アルキルアミ
ノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピルア
ミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチ
ルアミノ,ジエチルアミノ等)、C1-6アシル(例、ホ
ルミル,アセチル,ヘキサノイル等)、C6-12アリール
-カルボニル(例、ベンゾイル等)、(a)ハロゲン(例、
フッ素,臭素,塩素,よう素),(b)C1-4アルキル
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル等)及
び(c)ハロゲノフェノキシ(例、o−,m−またはp−
クロロフェノキシ,o−,m−またはp−ブロモフェノ
キシ等)などから選ばれた1ないし4個の置換基を有し
ていてもよい例えば2−または3−チエニル、2−また
は3−フリル、3−、4−または5−ピラゾリル,2
−,4−または5−チアゾリル,3−,4−または5−
イソチアゾリル,2−,4−または5−オキサゾリル,
3−,4−または5−イソオキサゾリル,2−,4−ま
たは5−イミダゾリル,1,2,3−または1,2,4−ト
リアゾリル,1Hまたは2H−テトラゾリル,2−、3
−または4−ピリジル,2−、4−または5−ピリミジ
ル,3−または4−ピリダニジル,キノリル,イソキノ
リル,インドリル等の炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素
等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5または
6員複素環基、及びC1-10ハロアルキル(例、ジフルオ
ロメチル,トリフルオロメチル,トリフルオロエチル,
トリクロロエチル等)などから選ばれた1ないし5個の
置換基を有していてもよいほか、炭化水素基がシクロア
ルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキル
基である場合はC1-6アルキル(例、メチル,エチル,
プロピル,イソプロピル,ブチル等)などが挙げられ
る。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3であ
る。
【0008】上記R3で表される炭素原子を介する基に
おける炭素原子を介する基としては、例えばアルキル
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC1-6アルキ
ル)、シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロペ
ンチル,シクロヘキシル等のC3-6シクロアルキル)、
アルコキシアルキル(例、メトキシメチル,エトキシメ
チル,エトキシブチル,プロポキシメチル,プロポキシ
ヘキシル等のC1-3アルコキシC1-6アルキル)、ヒドロ
キシアルキル(例、ヒドロキシメチル,ヒドロキシエチ
ル,ヒドロキシブチル,ヒドロキシプロピル等のC1-6
アルキル)、アルケニル(例、ビニル,ブタジエニル,
ヘキサトリエニル等のC2-6アルケニル等)、ホルミ
ル、カルボキシル、アルコキシカルボニル(例、メトキ
シカルボニル,エトキシカルボニル,t-ブトキシカルボ
ニル等のC1-6アルコキシカルボニル)、シアノ、アミ
ド、モノ,ジアルキルカルバモイル(例、メチルカルバ
モイル,エチルカルバモイル,ヘキシルカルバモイル,
ジメチルカルバモイル,メチルエチルカルバモイル等の
モノ,ジC1-6アルキルカルバモイル)、アミジノ、ア
リール(例、フェニル,ナフチル,アントリル等のC
6-14アリール)、アラルキル(例、ベンジル,ベンツヒ
ドリール,トリチル等のC7-20アラルキル)、炭素原子
に結合手を有する複素環基{例、2−または3−チエニ
ル,2−または3−フリル,2−または3−ピロリル,
2−、4−または5−オキサゾリル,2−,4−または
5−チアゾリル,3−,4−または5−ピラゾリル,ピ
ロリジニル,2−,4−または5−イミダゾリル,3
−,4−または5−イソオキサゾリル,3−,4−また
は5−イソチアゾリル,3−または5−(1,2,4−オ
キサジアゾリル),1,3,4−オキサジアゾリル,3−
または5−(1,2,4−チアジアゾリル),1,3,4−チ
アジアゾリル,4−または5−(1,2,3−チアジアゾ
リル),1,2,5−チアジアゾリル,1,2,3−トリア
ゾリル、1,2,4−トリアゾリル,1H−または2H−
テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、
窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む
5員環基;2−,3−または4−ピリジル−N−オキシ
ド,2−,3−または4−ピリジル,2−,4−または
5−ピリミジニル,N−オキシド−2−,4−または5
−ピリミジニル,2−または3−チオモルホリニル,2
−または3−モルホリニル,ピペリジル,ピラニル,チ
オピラニル,1,4−オキサジニル,1,4−チアジニ
ル,1,3−チアジニル,2−または3−ピペラジニ
ル,トリアジニル,オキソトリアジニル,3−または4
−ピリダジニル,ピラジニル,N−オキシド−3−また
は4−ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄
原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4
個含む6員環基;ベンゾフリル,ベンゾチアゾリル,ベ
ンゾオキサゾリル,ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニ
ル,ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル,イミダゾ〔1,
2−a〕ピリジル,トリアゾロ〔4,5−b〕ピリダジ
ニル,イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル,1,2,
4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル,ベンゾイミダ
ゾリル,キノリル,イソキノリル,シンノリニル,フタ
ラジニル,キナゾリニル,キノキサリニル,インドリジ
ニル,キノリジニル,1,8−ナフチリジニル,プリニ
ル,プテリジニル,ジベンゾフラニル,カルバゾリル,
アクリジニル,フェナントリジニル,クロマニル,ベン
ゾオキサジニル,フェナジニル,フェノチアジニル,フ
ェノキサジニル,フタラジニル,ナフチリジリル,フエ
ノキサチイニル,フェナントロリニル,チアントレニル
等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等か
ら選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む2環性または
3環性縮合環基等の炭素原子以外に例えば酸素原子、硫
黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1ないし4個含む
5ないし8員環またはその縮合環等)などが挙げられ
る。上記炭素原子を介する基は置換基を有していてもよ
く、該置換基としては、例えば(a)ヒドロキシル、(b)ア
ミノ、(c)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ(例、
メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ等)、(d)C1-6アルコキシ
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキ
シ等)および(e)ハロゲン(フッ素,塩素,臭素, よう
素)等から選ばれる1ないし4個で置換されていてもよ
いC6-14アリール(例、フェニル,ナフチル等);モノ
−またはジ−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ等);C1-4アシルアミノ(例、ホルミ
ルアミノ,アセチルアミノ等);ヒドロキシル;カルボ
キシル;ニトロ;C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ等);
1-6アルキル-カルボニルオキシ(例、アセトキシ、エ
チルカルボニルオキシ等)及びハロゲン(例、フッ素,
塩素,臭素,よう素)、後述の置換されていてもよい窒
素原子を介する基などが挙げられる。置換の数は1ない
し6、好ましくは1ないし3である。
【0009】上記R3で表される窒素原子を介する基に
おける窒素原子を介する基としては、例えばアミノ、−
NR89〔式中、R8は水素、アルキル、シクロアルキ
ル、アリール、複素環基を、R9は水素、アルキルを示
す〕で表される基、窒素原子に結合手を有する複素環基
(例、1H−1−ピロリル,1−イミダゾリル,ピラゾ
リル,インドリル,1H−1−インダゾリル,7−プリ
ニル,1−ピロリジニル,1−ピロリニル,1−イミダ
ゾリジニル,ピラゾリジニル,ピペラジニル,ピラゾリ
ニル,1−ピペリジニル,4−モルホリニル,4−チオ
モルホリニル等)などが挙げられる。該アルキル、シク
ロアルキル、アリール、複素環基は上記と同意義を有す
る。該窒素原子を介する基は置換基を有していてもよ
く、該置換基としては、例えばC1-6アルキル(例、メ
チル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソ
ブチル,sec-ブチル,tert-ブチル等)、C2-6アルケニ
ル(例、ビニル,1-メチルビニル,1-プロペニル,アリ
ル等)、C2-6アルキニル(例、エチニル,1-プロピニ
ル,プロパルギル等)、C3-6シクロアルキル(例、シ
クロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロ
ヘキシル等)、C5-7シクロアルケニル(例、シクロペ
ンテニル,シクロヘキセニル等)、C7-11アラルキル
(例、ベンジル,α-メチルベンジル,フェネチル
等)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチル等)、
1-6アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキ
シ,iso-プロポキシ,n-ブトキシ,iso-ブトキシ,sec-
ブトキシ,tert-ブトキシ等)、C6-14アリールオキシ
(例、フェノキシ等)、C1-6アルカノイル(例、ホル
ミル,アセチル,プロピオニル,n-ブチリル,iso-ブチ
リル等)、C6-14アリール-カルボニル(例、ベンゾイ
ル等)、C1-6アルカノイルオキシ(例、ホルミルオキ
シ,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,n-ブチリル
オキシ,iso-ブチリルオキシ等)、C6-14アリール-カ
ルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ等)、カルボキ
シル、C1-6アルコキシ-カルボニル(例、メトキシカル
ボニル,エトキシカルボニル,n-プロポキシカルボニ
ル,iso-プロポキシカルボニル,n-ブトキシカルボニ
ル,イソブトキシカルボニル,tert-ブトキシカルボニ
ル等)、カルバモイル基、N−モノ−C1-4アルキルカ
ルバモイル(例、N-メチルカルバモイル,N-エチルカル
バモイル,N-プロピルカルバモイル,N-イソプロピルカ
ルバモイル,N-ブチルカルバモイル等)、N,N−ジ−
1-4アルキルカルバモイル(例、N,N-ジ メチルカルバ
モイル,N,N-ジエチルカルバモイル,N,N-ジプロピルカ
ルバモイル,N,N-ジブチルカルバモイル等)、環状アミ
ノカルボニル(例、1-アジリジニルカルボニル,1-アゼ
チジニルカルボニル,1-ピロリジニルカルボニル,1-ピ
ペリジニルカルボニル,N-メチルピペラジニルカルボニ
ル,モルホリノカルボニル等)、ハロゲン(フッ素、塩
素、臭素、よう素)、モノ−,ジ−またはトリ−ハロゲ
ノ−C1-4アルキル(例、クロロメチル,ジクロロメチ
ル,トリフルオロメチル,トリフルオロエチル等)、オ
キソ基、アミジノ、イミノ基、アミノ、モノ−またはジ
1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミ
ノ,プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,ブチルアミ
ノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルアミ
ノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチルアミノ等)、炭素
原子と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素
原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含んでい
てもよい3ないし6員の環状アミノ基(例、アジリジニ
ル,アゼチジニル,ピロリジニル,ピロリニル,ピロリ
ル,イミダゾリル,ピラゾリル,イミダゾリジニル,ピ
ペリジノ,モルホリノ,ジヒドロピリジル,ピリジル,
N-メチルピペラジニル,N-エチルピペラジニル等)、C
1-6アルカノイルアミノ(例、ホルムアミド,アセタミ
ド,トリフルオロアセタミド,プロピオニルアミド,ブ
チリルアミド,イソブチリルアミド等)、ベンツアミ
ド,カルバモイルアミノ、N−C1-4アルキルカルバモ
イルアミノ(例、N-メチルカルバモイルアミノ,N-エチ
ルカルバモイルアミノ,N-プロピルカルバモイルアミ
ノ,N-イソプロピルカルバモイルアミノ,N-ブチルカル
バモイルアミノ等)、N,N−ジ−C1-4アルキルカル
バモイルアミノ(例、N,N-ジメチルカルバモイルアミ
ノ,N,N-ジエチルカルバモイルアミノ,N,N-ジプロピル
カルバモイルアミノ,N,N-ジブチルカルバモイルアミノ
等)、C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキ
シ,エチレンジオキシ等)、-B(OH)2、ヒドロキシ
ル、エポキシ(−O−)、ニトロ、シアノ、メルカプ
ト、スルホ、スルフィノ、ホスホノ、ジヒドロキシボリ
ール、スルファモイル、C1-6アルキルスルファモイル
(例、N-メチルスルファモイル,N-エチルスルファモイ
ル,N-プロピルスルファモイル,N-イソプロピルスルフ
ァモイル,N-ブチルスルファモイル等)、ジC1-6アル
キルスルファモイル(例、N,N-ジメチルスルファモイ
ル,N,N-ジエチルスルファモイル,N,N-ジプロピルスル
ファモイル,N,N-ジブチルスルファモイル等)、C1-6
アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,プロピル
チオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチオ,sec-ブチルチ
オ,tert-ブチルチオ等)、フェニルチオ、C1-6アルキ
ルスルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスル
フィニル,プロピルスルフィニル,ブチルスルフィニル
等)、フェニルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニ
ル(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル,プロピ
ルスルホニル,ブチルスルホニル等)、フェニルスルホ
ニルなどが挙げられる。置換の数は1ないし6、好まし
くは1ないし3である。
【0010】上記R4'で表される置換基を有していても
よいアリール基におけるアリール基としては、例えば単
環式または縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられる。
好ましい具体例としては、例えばフェニル、ナフチル、
アントリル、フェナントリル、アセナフチレニルなどの
6-14アリール基などが挙げられ、なかでもフェニル、
1−ナフチル、2−ナフチルなどが好ましい。また、該
アリール基は、それぞれ適当な置換基を1個以上、好ま
しくは1〜3個有していてもよく、該置換基としては、
例えば炭素数1〜3のアルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピルなど)、炭素数2〜4のアルケニル基
(例、ビニル基、アリル、2-ブテニルなど)、炭素数
3〜4の低級アルキニル基(例、プロパルギル、2-ブ
チニルなど)、炭素数3〜7のシクロアルキル基(例、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシルなど)、アリール基(例、フェニル、ナフチ
ルなど)、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれ
る1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし9員の
芳香族複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、チ
アゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルな
ど)、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1
ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし9員の非芳
香族複素環基(例、オキシラニル、アゼチジニル、オキ
セタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフ
リル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニ
ル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルな
ど)、炭素数7〜10個のアラルキル基(例、ベンジ
ル、フェニルエチルなど)、アミノ基、N-モノ置換ア
ミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルア
ミノなど炭素数1〜6個のモノアルキルアミノ基な
ど)、N,N-ジ置換アミノ基(例、ジメチルアミノ基、
ジエチルアミノ基などの炭素数1〜6個のアルキル基で
置換されたN,N-ジ置換アミノ基など)、アミジノ基、
アシル基(例えばアセチル、プロピオニル、ブチリルな
どの炭素数1〜8個のアルキルカルボニル基、例えばベ
ンゾイルなどの炭素数6〜14個のアリールカルボニル
基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルな
どの炭素数7〜8個のアラルキルカルボニル基など)、
カルバモイル基、N-モノ置換カルバモイル基(例えば
メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカ
ルバモイルなどの炭素数1〜6個のアルキルカルバモイ
ル基など)、N,N-ジ置換カルバモイル基(例えばジメ
チルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなどの炭素数
1〜6個のアルキル基で置換されたN,N-ジ置換カルバ
モイル基など)、スルファモイル基、N-モノ置換スル
ファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルス
ルファモイル、プロピルスルファモイル基などの炭素数
1〜6個のアルキル基を有するN-アルキルスルファモ
イル基など)、N,N-ジ置換スルファモイル基(例えば
ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイルなど
の炭素数1〜6個のアルキル基で置換されたN,N-ジ置
換スルファモイル基など)、カルボキシル基、炭素数1
〜3のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニルなど)、ヒドロキシル基、置換
基(例、炭素数1〜3の低級アルキル基、ハロゲン、炭
素数1〜3のアルキルチオ、水酸基など)を有していて
もよい炭素数1〜3のアルコキシ基(例、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシなど)、炭素数2〜4のアルケニル
オキシ基(例、ビニルオキシ、アリルオキシなど)、シ
クロアルキルオキシ基(例えばシクロプロピルオキシ、
シクロエチルオキシなどの炭素数3〜7個のアラルキル
オキシ基など)、アラルキルオキシ基(例えばベンジル
オキシなど炭素数7〜10個のアラルキルオキシ基な
ど)、アリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチ
ルオキシなど)、メルカプト基、炭素数1〜3のアルキ
ルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ
など)、アラルキルチオ基(例えばベンジルチオなどの
炭素数7〜10個のアラルキルチオ基など)、アリール
チオ基(例えばフェニルチオ、ナフチルチオなど)、炭
素数1〜3の低級アルキレンジオキシ(例、メチレンジ
オキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシな
ど)、スルホ基、シアノ基、アジド基、ニトロ基、ニト
ロソ基、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、よう素)
などが挙げられる。
【0011】上記R4'およびQ'で表される置換基を有
していてもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキ
ル基としては、例えば炭素数3〜10個のシクロアルキ
ル基や炭素数3〜10個のビシクロアルキル基が挙げら
れる。それらの具体例としては、例えばシクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ〔2,2,
1〕ヘプチル、ビシクロ〔2,2,2〕オクチル、ビシク
ロ〔3,2,1〕オクチル、ビシクロ〔3,2,1〕ノニ
ル、ビシクロ〔4,2,1〕ノニル、ビシクロ〔4,3,
1〕デシルなどが挙げらる。なかでも、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルが好適である。該シクロアルキル基
の置換基は、前記のアリール基の置換基と同意義であ
る。
【0012】上記R4'およびQ'で表される置換基を有
していてもよい複素環基における複素環基としては、例
えば環系を構成する原子(環原子)として、酸素
(O)、硫黄(S)、及び窒素(N)から選ばれる1な
いし4個のヘテロ原子を有する5ないし13員環の芳香
族複素環基、または飽和あるいは不飽和の非芳香族複素
環基(脂肪族複素環基)などが挙げられる。芳香族複素
環基の好適なものとして、例えばフリル、チエニル、ピ
ロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリ
ル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,
2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリ
ル、1,3,4-オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,
3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,
4-チアジアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4
-トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニ
ル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどの芳
香族単環式複素環基;例えばベンゾフラニル、イソベン
ゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソ
インドリル、1H-インダゾリル、ベンゾイミダゾリ
ル、ベンゾオキサゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、1,2-ベンゾイソチアゾリル、
1H-ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、
シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラ
ジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カ
ルバゾリル、α-カルボリニル、β-カルボリニル、γ-
カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェ
ノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チ
アントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、
インドリジニル、ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピ
ラゾロ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピ
リジル、イミダゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ
〔1,2-b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリ
ミジニル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジ
ル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-b〕ピリダジニルな
どの芳香族縮合複素環基などが挙げられる。非芳香族複
素環基として好適には、例えばオキシラニル、アゼチジ
ニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テト
ラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒド
ロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラ
ジニルなどが挙げられる。また、該複素環基は適当な置
換基を1個以上、好ましくは1〜3個有していてもよ
く、該置換基は前記のアリール基の置換基と同意義であ
る。
【0013】上記Q'における置換基を有していてもよ
いカルボキシル基における置換基としては、例えばアル
キル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環
基等が挙げられ、これらは前記と同意義を有する。上記
Q'における低級アルキレンジオキシとしては、例えば
1-6アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ,エ
チレンジオキシ,プロピレンジオキシ,2,2−ジメチ
ルメチレンジオキシ等)が挙げられる。上記Q'におけ
るアリール基は、前記と同意義を有する。上記R1',R
1'',R5,R5'およびR6で表される低級アルキルとし
ては、例えばC1-6アルキル(例、メチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチル,t-ブチル,ペンチル,
ヘキシル等)が挙げられる。
【0014】上記WおよびAで表される介在基として
は、例えばC1-4アルキレン(例、メチレン,エチレン
等)、C1-6アルケニレン(例、ビニレン,ブタジエニ
レン等)、−(CH2)cNR10−〔式中、cは0〜3の
整数を、R10は水素またはC1-6アルキル(例、メチ
ル,エチル,ブチル等)を示す〕で表される基、−CO
−、−CONR10−(式中、R10は前記と同意義を有す
る)で表される基、−O−、−S−、−NR10S(O)e
−(式中、eは0〜2の整数を示し、R10は前記と同意
義を有する)で表される基などが挙げられる。
【0015】R1は、水素または置換基を有していても
よいアルキル基が好ましい。特に水素または式−(C
2)mQ(式中、mは0〜3の整数を、Qは置換基を有
していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい
シクロアルキル基または置換基を有していてもよい複素
環基を示す。)で表される基が特に好ましい。置換基を
有していてもよいアルキル基におけるアルキル基として
はC1-6アルキル基(例、メチル,エチル,プロピル,
ブチル,t−ブチル,ヘキシル等)、特にC1-3アルキ
ル基が好ましい。置換基としては、前記置換基を有して
いてもよい炭化水素残基が有していてもよい置換基と同
意義を有する。置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいシクロアルキル基および置換
基を有していてもよい複素環基は前記と同意義を有す
る。Qは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、置換基
を有していてもよいカルボキシル基、低級アルキレンジ
オキシまたは式−A−R6(式中、AおよびR6は前記と
同意義を有する。)で表される基で置換されていてもよ
いアリール基が好ましい。該置換基を有していてもよい
カルボキシル基および低級アルキレンジオキシは前記と
同意義を有する。該アリール基は、C6-12アリール基
(例フェニル,ナフチル等)、特にフェニル基が好まし
い。
【0016】R2は、水素またはアルキル基が好まし
い。より好ましくは、水素またはC1-6アルキル基
(例、メチル,エチル,プロピル,ブチル,t−ブチ
ル,ヘキシル等)であり、水素が特に好ましい。R
3は、水素、アルキル基またはアルキル基またはアリー
ル基でモノあるいはジ置換されていてもよいアミノ基が
好ましい。より好ましくは、C1-6アルキル基(例、メ
チル,エチル,プロピル,ブチル,t−ブチル,ヘキシ
ル等)であり、C1-3の低級アルキル基(例、メチル,
エチル,プロピル等)が特に好ましい。アルキル基また
はアリール基でモノあるいはジ置換されていてもよいア
ミノ基におけるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル
基(例、メチル,エチル,ブチル等)好ましい。またア
リール基は、炭素数6〜12のアリール基(例、フェニ
ル,ナフチル等)が好ましい。
【0017】R4は、それぞれ前述の置換基を有してい
てもよい、アリール基、シクロアルキル基、複素環基ま
たはアルキル基(例、メチル,エチル,プロピル,ブチ
ル,ヘキシル等のC1-6アルキル基)でエステル化され
ていてもよいカルボキシル基が好ましい。さらに、アル
コキシ基(例、メトキシ,エトキシ,ブトキシ,ヘキシ
ルオキシ等のC1-6アルコキシ基)またはアルキルチオ
基(例、メチルチオ,エチルチオ,ブチルチオ,ヘキシ
ルチオ等のC1-6アルキルチオ基)で置換されていても
よいアリール基(例、フェニル,ナフチル等のC6-12
リール基)が特に好ましい。該アリール基としては、フ
ェニルが特に好ましい。
【0018】Wは、化学結合、または式−S(O)f−
(式中、fは0〜2の整数を示す。),式−CO−もし
くは式−CONR11−〔式中、R11は低級アルキル基
(例、メチル,エチル,プロピル,ブチル等のC1-4
ルキル基)を示す。〕で表される介在基が好ましい。特
に好ましくは、化学結合である。R1'は、式−(C
2)mQ''〔式中、mは0〜3の整数を、Q''は式−
A−R5(式中、AおよびR5は前記と同意義を有す
る。)で表される基で置換されていてもよいアリール基
を示す。〕で表される基が好ましい。該アリール基はC
6-12(例、フェニル,ナフチル等)が好ましく、フェニ
ルが特に好ましい。
【0019】R4'は、前述の置換基を有していてもよい
アリール基が好ましい。さらにアルコキシ基(例、メト
キシ,エトキシ,ブトキシ,ヘキシルオキシ等のC1-6
アルコキシ基)またはアルキルチオ基(例、メチルチ
オ,エチルチオ,ブチルチオ,ヘキシルチオ等のC1-6
アルキルチオ基)で置換されていてもよいアリール基が
より好ましい。該アリール基は、前記と同意義を有する
が、C6-12アリール基(例、フェニル,ナフチル,アン
トリル等)、特にフェニルが好ましい。
【0020】上記一般式(I),(I')で表される化
合物またはそれらの塩の好ましい具体例として、例え
ば、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
(4−メトキシメトキシフェニル)−1−(2−メトキシ
ベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、
2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−
メトキシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)チ
エノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,
3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メトキシメト
キシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メチルチオメト
キシフェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メチルチオメト
キシフェニル)−1−(2−メトキシベンジル)チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸、2,4(1H,3
H)−ジオキソ−5−メチル−1−(2−メチルチオベン
ジル)−6−(4−プロポキシフェニル)チエノ〔2,3−
d〕ピリミジン−3−酢酸および2,4(1H,3H)−ジ
オキソ−5−メチル−1−(2−メチルチオベンジル)−
6−〔4−(2−オキソプロポキシ)フェニル〕チエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸またはそれらの塩
が挙げられる。
【0021】上記化合物(I)、化合物(I’)または
その塩は、例えば次のようにして製造することができ
る。(a)一般式(II')
【化11】 (式中、R2',R3,R4,R7,Wおよびnは前記と同
意義を有する。)で表されるまたはその塩を、塩基で処
理することにより閉環反応を行い、化合物(I)でR1
が水素、R2が置換基を有していてもよい炭化水素残基
である化合物(IV')またはその塩を製造することがで
きる。反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われ
る。該溶媒としては、例えばメタノール,エタノール,
イソプロパノール等のアルコール類、ジオキサン,テト
ラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。塩基とし
ては、例えばナトリウムメチラート,ナトリウムエチラ
ート,ナトリウムイソプロポキシド等のアルカリ金属ア
ルコキシド、水素化ナトリウム等の水素化アルカリ金属
が用いられる。使用する塩基の量は、化合物(II')1
当量に対し約1.1〜5当量、好ましくは約1.5〜3
当量を用いる。反応温度は、約10℃〜使用溶媒の沸騰
点温度、好ましくは約25℃〜使用溶媒の沸騰点温度で
ある。反応時間は、数分から数日、好ましくは約10分
〜2日である。
【0022】(b)化合物(III)またはその塩を、塩
基で処理することにより閉環反応を行い、次いで親電子
置換反応に付し式−WR4(式中、WおよびR4は前記と
同意義を有する。)で表される基を導入することによ
り、化合物(IV')またはその塩を製造することができ
る。閉環反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行わ
れる。該溶媒としては、例えばメタノール,エタノー
ル,イソプロパノール等のアルコール類、ジオキサン,
テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。塩基
としては、例えばナトリウムメチラート,ナトリウムエ
チラート,ナトリウムイソプロポキシド等のアルカリ金
属アルコキシド、水素化ナトリウム等の水素化アルカリ
金属が用いられる。使用する塩基の量は、化合物(I
I)1当量に対し約1.1〜5当量、好ましくは約1.
5〜3当量を用いる。反応温度は、約10℃〜使用溶媒
の沸騰点温度、好ましくは約25℃〜使用溶媒の沸騰点
温度である。反応時間は、数分から数日、好ましくは約
10分〜2日である。親電子置換反応としては、自体公
知の親電子置換反応が挙げられる。具体的には、例えば
ニトロ化反応(例、発煙硝酸−濃硫酸、硝酸ナトリウム
−濃硫酸を用いる反応)、アシル化反応(例、酸クロリ
ド−塩化アルミニウムを用いる反応)、ホルミル化反応
(例、オキシ塩化リン−ジメチルホルムアミドあるいは
N−メチルホルムアニリドを用いる反応)、ハロゲン化
反応(例、N−ブロモサクシニミド、臭素−ピリジン、
スルフリルクロリドを用いる反応)などが挙げられる。
親電子置換反応は、自体公知の方法によって行なうこと
ができる。具体的には、例えば以下の条件で行なう。ニ
トロ化反応:発煙硝酸−濃硫酸、硝酸ナトリウム−濃硫
酸、硝酸カリウム−濃硫酸中、約0〜80℃で行われ
る。アシル化反応:アルカノイルクロリド(例、アセチ
ルクロリド,プロピオニルクロリド等)と反応に悪影響
を及ぼさない溶媒(例、ニトロベンゼン、ニトロメタ
ン、二硫化炭素等)中、ルイス酸触媒(例、塩化アルミ
ニウム、四塩化チタン等)を用い、約0〜100℃で行
われる。ホルミル化反応:オキシ塩化リン−N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、オキ
ザリルクロリド−N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチルホルムアニリド、塩化チオニル−N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルホルムアニリドを用い、反
応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,
2−ジクロルエタン等)中あるいは無溶媒で、約15〜
130℃で行われる。ハロゲン化反応:スルフリルクロ
リド、N−クロロサクシニミド、N−ブロモサクシニミ
ド、臭素、塩素、よう素を用い、反応に悪影響を及ぼさ
ない溶媒(例、ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,2−ジクロルエタン、ピリジン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等)中、約15〜130℃で行われ
る。上記のようにして親電子置換反応により導入した置
換基を、所望によりさらに官能基変換反応に付すことも
できる。該官能基変換反応としては、 自体公知の官能基
変換反応が用いられる。具体的には、例えば還元反応、
アシル化反応、 スルホニル化反応、 アルキル化反応、ジ
アゾカップリング化反応、 ウィティッヒ反応、 ハロゲン
化反応、ハロゲン体とグリニャール試薬との反応,有機
亜鉛試薬,有機ホウ素試薬あるいは有機スズ試薬とのカ
ップリング反応などが挙げられる。
【0023】(c)上記(a)および(b)で製造した
化合物(IV')またはその塩と一般式(V') R1'''−X (V') (式中、R1'''は置換基を有していてもよい炭化水素残
基を、Xはハロゲンを示す。)で表される化合物または
その塩とを反応させることにより、化合物(I)でR2
が置換基を有していてもよい炭化水素残基である化合物
(VI)またはその塩を製造することができる。R1'''
表される置換基を有していてもよい炭化水素残基は、前
記と同意義を有する。Xで表されるハロゲンは、フッ
素,塩素,臭素およびよう素である。反応は、反応に悪
影響を及ぼさない溶媒中で行われる。該溶媒としては、
例えばテトラヒドロフラン,ジオキサンなどのエーテル
類、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド等
が挙げられる。反応は塩基性条件下(例えば炭酸カリウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−
ブトキシドなどの存在下)で行なうことが好ましい。化
合物(V')の使用量は、化合物(IV')1当量に対し、
約1〜5当量、好ましくは約1.1〜2.5当量であ
る。塩基を用いる場合、その使用量は、化合物(IV')
1当量に対し、約1〜5当量、好ましくは約1.1〜3
当量である。反応温度は、約10℃〜使用溶媒の沸騰点
温度、好ましくは約20〜130℃である。反応時間
は、数分〜数日、好ましくは約15分〜2日である。
【0024】(d)上記(c)で製造される化合物(V
I)またはその塩を、R2'を水素に変換する反応に付
し、化合物(I)でR2が水素である化合物(VII)また
はその塩を製造することができる。該R2'を水素に変換
する反応としては、例えば加水分解反応が挙げられる。
該加水分解反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で
化合物(VI)またはその塩を塩基と反応することにより
行われる。該溶媒としては、メタノール,エタノール,
イソプロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフ
ラン,ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチル
ホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、ジメチルスルホキシドなどが用いられる。塩基
としては、水酸化リチウム,水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム等の水酸化アルカリ金属、水酸化カルシウム,
水酸化バリウム等の水酸化アルカリ土類金属、炭酸カリ
ウム,炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩などが
用いられる。塩基の使用量は、化合物(VI)1当量に対
し、約1〜10当量、好ましくは約1.5〜5当量であ
る。反応温度は、約10℃〜使用溶媒の沸騰点温度、好
ましくは約15〜100℃である。反応時間は、数分〜
数日、好ましくは約15分〜2日である。
【0025】上記製造法に用いられる原料化合物(I
I),(III)およびそれらの塩は、例えば次のAまたは
B法により製造することができる。 1.A法:一般式(VIII)
【化12】 (式中、R3,R4,R7,Wおよびnは前記と同意義を
有する。)で表される化合物またはその塩、または一般
式(VIII')
【化13】 (式中、R3およびR7は前記と同意義を有する。)で表
される化合物またはその塩とイソシアナートエステル誘
導体とを反応させる方法。該イソシアナートエステル誘
導体は、例えば式R7OOC−(CH2)n−NCO(式
中、R7およびnは前記と同意義を有する。)で表され
るイソシアナートエステル誘導体が挙げられる。化合物
(VIII),(VIII')およびそれらの塩とイソシアナー
ト誘導体との反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、テトラヒドロフラン、ピリジン、ジオキサン、ベ
ンゼン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、ト
ルエン、キシレン)中、約15〜130℃、好ましくは
約25〜130℃で行われる。イソシアナート誘導体
は、化合物(VIII)または(VIII')1当量に対し、約
1〜5当量、好ましくは約1.1〜2.5当量を用い
る。反応時間は、数分から数日、好ましくは約15分〜
約2日である。
【0026】2.B法:化合物(VIII),(VIII')お
よびそれらの塩とホスゲンあるいはその等価体〔例、ビ
ス(トリクロロメチル)カーボネート等のトリホスゲ
ン、トリクロロメチルクロロフォルメート等のジホスゲ
ンなど〕と反応させて製造されるイソシアナート誘導体
にアミン〔例、式R7OOC−(CH2)n−NH2(式
中、R7およびnは前記と同意義を有する。)で表され
る化合物など〕を付加する方法。化合物(VIII),(VI
II')およびそれらの塩とホスゲンあるいはその等価体
との反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム)中、
約15〜130℃、好ましくは約25〜130℃で行わ
れる。ホスゲンあるいはその等価体は、化合物(VIII)
または(VIII')1当量に対し、約0.5〜2当量、好
ましくは約0.9〜1.1当量を用いる。反応時間は、
数分から数日、好ましくは約15分〜約2日である。ア
ミンの付加反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、ピリジン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベ
ンゼン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、ト
ルエン、キシレン)中、約15〜130℃、好ましくは
約25〜130℃で行われる。アミンは、化合物(VII
I)または(VIII')1当量に対し、約1〜5当量、好ま
しくは約1.1〜3当量を用いる。反応時間は、数分か
ら数日、好ましくは約15分〜約2日である。
【0027】なお、上記反応で用いられる化合物(VII
I)またはその塩は次のようにして製造できる。活性な
メチレン基を持つケトンあるいはアルデヒド〔例、式R
3−CO−CH2−WR4(式中、R3,R4およびWは前
記と同意義を有する。)で表される化合物(IX)〕に、
カール・ゲバルトらの方法ケミッシェ・ベリヒテ(Che
m. Ber.)99, 94-100 (1966)(K.Gewald, E.Schinke and
H.Bettcher)に記載の方法に従い、 シアノ酢酸エステル
誘導体および硫黄を反応させ化合物(VIII)またはその
塩へと変換することができる。 即ち、ケトン(例、化
合物(IX)でR3が炭素原子もしくは窒素原子を介する
基である化合物)を用いる場合、酢酸と酢酸アンモニウ
ムの存在下、シアノ酢酸エステル誘導体と反応に悪影響
を及ぼさない溶媒(例、ベンゼン,トルエン等)中、加
熱還流して、一旦アルキリデンシアノ酢酸エステル誘導
体とした後、硫黄および塩基(例、トリエチルアミン,
エチルジイソプロピルアミン,ジメチルアミノピリジン
等の有機塩基など)の存在下、反応に悪影響を及ぼさな
い溶媒(例、メタノール,エタノール等)中、加熱
(例、約50〜80℃)して2−アミノチオフェン誘導
体〔化合物(VIII)でR3が炭素原子もしくは窒素原子
を介する基である化合物〕を得ることができる。また、
アルデヒド〔例、化合物(IX)でR3が水素原子である
化合物〕の場合、シアノ酢酸エステル誘導体、硫黄およ
び塩基(例、トリエチルアミン,エチルジイソプロピル
アミン等の有機塩基など)の存在下、反応に悪影響を及
ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)中、加熱(例、約50〜80℃)して
2−アミノチオフェン誘導体〔化合物(VIII)でR3
水素である化合物〕を製造することができる。また、化
合物(VIII')は、カール・ゲバルトらの方法ケミッシェ
・ベリヒテ(Chem. Ber.),98, 3571-3577 (1965)(K.G
ewald),ケミッシェ・ベリヒテ(Chem. Ber.),99, 2
712-2715 (1966)(K.Gewald and E.Schinke)により合
成できる。上記製造法において、R1はR1'で表される
基、R1'''はR1''で表される基、R4はR4'で表される
基であることが好ましい。
【0028】このようにして得られる本発明の化合物の
塩としては、生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。このような塩としては、例えば無機酸(例、塩酸、
臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など)との塩、あるい
は有機酸(例、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマー
ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸など)との塩などが用いられる。さらに本発明の化合
物(I)が−COOHなどの酸性基を有している場合、
化合物(I)は、無機塩基(例、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属塩又
はアルカリ土類金属塩、アンモニアなど)又は有機塩基
(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ
ン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、
N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなど)と塩を形成
してもよい。
【0029】かくして得られる本発明の化合物又はその
塩は、例えば再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの
通常の分離手段により単離、精製することができる。か
くして化合物(I)または(I')が遊離体で得られた場
合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
って塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合に
は、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、
遊離体又は、他の塩に変換することができる。前記化合
物(II)〜(IX)の塩も化合物(I)の塩と同様な塩
が用いられる。本発明の化合物又はその塩が光学活性体
である場合は、通常の光学分割手段によりd体、l体に
分離することができる。
【0030】本発明の化合物は、低毒性であるので安全
に用いることができる。本発明のエンドセリン拮抗剤
は、例えば温血哺乳動物(例、ラット、マウス、ウサ
ギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒトなど)のエンドセリ
ン拮抗剤として用いることができる。具体的には、例え
ば急性腎不全,心筋梗塞,肝障害,狭心症,脳梗塞,脳
血管攣縮,高血圧症,腎臓疾患,喘息,異形狭心症,レ
イノー症候群,肺高血圧,外科手術ショック,慢性心不
全,動脈硬化症,心臓肥大,偏頭痛等の疾患の治療剤と
して、臓器(例、肝臓)の手術または移植に起因する臓
器の機能低下の予防または治療剤としてさらに、経皮経
管冠動脈形成術(PTCA)後の血管再狭窄の予防剤として
安全に用いることができる。特に急性腎不全,心筋梗
塞,肝障害,高血圧症,肺高血圧の治療剤として、臓器
(例、肝臓)の手術または移植に起因する臓器の機能低
下の予防または治療剤として,PTCA後の血管再狭窄の予
防剤として有効である。
【0031】化合物(I)またはその塩を例えばヒトに
投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許
容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬組成物と
して経口的または非経口的に安全に投与することができ
る。上記医薬組成物としては、経口剤(例、散剤、顆粒
剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外用剤
(例、経鼻投与製剤、経皮製剤など)、坐剤(例、直腸
坐剤、膣坐剤)などが挙げられる。これらの製剤は、製
剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法に
より製造することができる。本発明の化合物(I)また
はその塩は分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アト
ラスパウダー社製、米国)、HOC 60(日光ケミカルズ
製)ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチ
ルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコールな
ど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、
ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤
に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油な
どの植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あ
るいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすること
ができる。
【0032】経口投与製剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明に化合物(I)またはその塩をたとえば
賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤
(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、
デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセル
ロースなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000な
ど)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味
のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体
公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤
とすることができる。そのコーティング剤としては、例
えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイ
ーン 80、ブルロニック F 68、セルロースアセ
テートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテート
サクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,
メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、
ベンガラ,二酸化チタン等)などが用いられる。腸溶性
製剤とする場合、腸溶相と薬剤含有相との間に両相の分
離を目的として、自体公知の方法により中間相を設ける
ことが好ましい。
【0033】外用剤とするには、自体公知の方法に従
い、本発明の化合物(I)またはその塩を固状、半固状
または液状の外用投与剤とすることができる。たとえ
ば、上記固状のものとしては、化合物(I)またはその
塩をそのまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、マン
ニトール、デンプン、微結晶セルロースなど)、増粘剤
(例、天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合
体など)などを添加、混合して粉状の組成物とする。上
記液状のものとしては、注射剤の場合とほとんど同様
で、油性あるいは水性懸濁剤とする。半固状の場合は、
水性または油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよ
い。また、これらはいずれも、pH調節剤(例、炭酸、
リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防
腐剤(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタ
ノール、塩化ベンザルコニウムなど)などを加えてもよ
い。たとえば坐剤とするには、自体公知の方法に従い、
本発明の化合物(I)またはその塩を油性または水性の
固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。
上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪
酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイ
ナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸
〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製,ド
イツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、
綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤として
は、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリ
コール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セ
ルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体な
どが挙げられる。一日投与量は、症状の程度;患者の年
齢、性別、体重、感受性差;投与の時期、間隔、医薬製
剤の性質、調剤、種類;有効成分の種類などによって異
なり、特に限定されないが、通常、温血哺乳動物1kg
体重あたり約0.01〜150mg、好ましくは約0.1
〜100mgであり、更に好ましくは0.5〜50mg
であり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。
【0034】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるべきものでは
ない。1H-NMRスペクトルは内部標準としてテトラメ
チルシランを用いて、バリアン GEMINI 200(200M
Hz)型スペクトルメーターまたはブルッカ AM-500
(500MHz)型スペクトロメーターで測定し、全δ
値をppmで示した。また、以下に用いる記号は次のよう
な意味を有する。 s:シングレット,d:ダブレット,t:トリプレット,
q:カルテット,dt:ダブルトリプレット,m:マルチレ
ット,br:幅広い,J:結合定数 参考例1 2−アミノ−5−フェニルチオフェン−3−カルボン酸
エチルエステルの製造:シアノ酢酸エチル(6.1g,5
0mmol)、硫黄(1.61g,50mmol)、トリエチルアミ
ン(3.5ml,25mmol)、ジメチルホルムアミド(10m
l)の混合物に、45℃でかくはんしながら、 フェニルア
セトアルデヒド(50%ジエチルフタレート溶液; 12.
05g,50mmol)を20分間で滴下した。45℃で9
時間かくはんした後、 反応液を濃縮して得られた残さを
酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4 )後、 溶媒を減圧下に留去した。 残さをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、 エーテル-
へキサンから結晶化させて微黄色板状晶(5.55g,4
5%)を得た。 mp 124.5-125.5℃ (文献値; 123-124℃). 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
4.30 (2H, d, J=7.1Hz),5.97 (2H, br), 7.17-7.46 (6
H, m). IR (KBr): 3448, 3320, 1667, 1590, 1549 cm-1.
【0035】参考例2 2−アミノ−4−メチル−5−(4−メトキシフェニル)
チオフェン−3−カルボン酸エチルエステルの製造:4-
メトキシフェニルアセトン(16.5g,0.10mol)、
シアノ酢酸エチル(12.2g,0.10mol)、酢酸アン
モニウム(1.55g,20mmol)、酢酸(4.6ml,8
0mmol)およびベンゼン(20ml)の混合物を、ディーン
スターク装置で生成する水を除きながら、24時間加熱
還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮し、残さをジクロ
ルメタンと重曹水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し
乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られ
た残さのエタノール(30ml)溶液に、硫黄(3.21g,
0.10mol)とジエチルアミン(10.4ml,0.10mol)
を加え、50〜60℃で2時間かくはんした後、反応液
を濃縮して得られる残さを酢酸エチルで抽出した。抽出
液を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下
に留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、エーテル-へキサンから結晶化させて、淡
黄色板状晶(11.5g,40%)を得た。 mp 79-80℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
2.28(3H, s), 3.83 (3H,s), 4.31 (2H, q, J=7.1Hz),
6.05 (2H, brs), 6.91 (2H, d, J=8.8Hz), 7.27(2H, d,
J=8.8Hz). IR (KBr): 3426, 3328, 1651, 1586, 1550, 1505, 1485
cm-1. FAB-MS m/z: 291 (M+).
【0036】参考例3 2−アミノ−4−メチル−5−フェニルチオフェン−3
−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例2に記載し
た方法と同様にして、4-フェニルアセトンの代わりに
フェニルアセトン(11.6g,86.5mmol)を用い、 シ
アノ酢酸エチル(10.5g,86.5mmol)、酢酸アンモ
ニウム(1.34g,17.4mmol)、 酢酸(3.96ml,6
9.2mmol)、 硫黄(2.78g,86.5mmol)およびジエ
チルアミン(8.95ml,86.5mmol)から、無色針状晶
(9.05g,40%)を得た。 mp 64-65℃ (エーテル-ヘキサンより再結晶, 文献値;
95℃). 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
2.33 (3H, s), 4.32 (2H, q, J=7.1Hz), 6.09 (2H, b
r), 7.24-7.42 (5H, m). IR (KBr): 3388, 3278, 1665, 1584, 1549, 1481 cm-1.
【0037】参考例4 2−アミノ−4−メチル−5−(3,4−メチレンジオ
キシフェニル)チオフェン−3−カルボン酸エチルエス
テルの製造:参考例2に記載した方法と同様にして、4
-フェニルアセトンの代わりに3,4−メチレンジオキ
シフェニルアセトン(5.34g,30mmol)を用い、 シ
アノ酢酸エチル(3.65g,30mmol)、酢酸アンモニ
ウム(0.46g,6mmol)、酢酸(1.37ml,24mmo
l)、 硫黄(0.90g,28.25mmol)およびジエチル
アミン(2.92ml,28.25mmol)から、淡黄色粉末
状晶(2.90g,34%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.37 (3H, t, J=7.1Hz),
2.29 (3H, s), 4.31 (2H, q, J=7.1Hz), 5.99 (2H, s),
6.82 (3H, s).
【0038】参考例5 2−アミノ−4−メチル−5−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)チオフェン−3−カルボン酸エチルエステルの
製造:参考例2に記載した方法と同様にして、4-フェ
ニルアセトンの代わりに3,4−ジメトキシフェニルア
セトン(5.0ml,28.7mmol)を用い、 シアノ酢酸エ
チル(0.44g,5.74mmol)、酢酸アンモニウム
(3.49g,28.7mmol)、 酢酸(1.32ml,2
3.0mmol)、 硫黄(0.90g,28.0mmol)および
ジエチルアミン(2.9ml,28.0mmol)から、淡黄色
粉末状晶(3.09g,34%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.38 (3H, t, J=7.1Hz),
2.30 (3H, s), 3.89(3H, s), 3.91(3H, s), 4.32 (2H,
q, J=7.1Hz), 6.07 (2H, s), 6.74-6.89 (3H,m).
【0039】参考例6 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチルチエノ〔2,
3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステルの製造:
2−アミノ−4−メチル−チオフェン−3−カルボン酸
エチルエステル(10.0g,54.0mmol)のピリジン
溶液(25ml)にエチルイソシアナートアセテート(9.
1ml,81.1mmol)を45〜50℃で滴下し、さらに
2時間かくはんした。反応液を濃縮乾固して得られた残
さを酢酸エチル-稀塩酸で分配した。 水層を酢酸エチル
で抽出し、抽出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(Mg
SO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残さを
酢酸エチルから再結晶して無色針状結晶(16.1g)
を得た。この結晶(12.0g, 38.2mmol)をエ
タノール(150ml)に懸濁させ、これにナトリウムエト
キシド〔金属ナトリウム(1.95g,84.8mmol)と
エタノール(70ml)から調製〕を加えた後、室温で1時
間かくはんした。反応液に氷冷下2N塩酸(45ml)を加
え、エタノールを減圧下留去した。析出した結晶をろ取
し、水−エタノールで洗い、五酸化リン上で減圧下に乾
燥し、エタノールから再結晶して無色針状結晶(9.5
0g, 93%)を得た。 mp 229-230℃.
【0040】参考例7 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−ニトロ−5−メチル
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエス
テルの製造:参考例6で得られた化合物(4.0g,1
4.9mmol)に濃硫酸(15ml)を加え、氷冷下硝酸ナト
リウム(1.33g,15.7mmol)の濃硫酸(25ml)
溶液を15分間かけて滴下した。滴下終了後も氷冷下1
時間撹拌した。反応液を氷水にあけ、酢酸エチル−テト
ラヒドロフラン混合溶媒で抽出した。抽出液を食塩水で
洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。
得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して白色固体(4.08g,86%)を得た。得られ
た固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して黄色針状
結晶を得た。 mp 214-215℃. 1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.35 (3H, t, J=7.1H
z), 2.95 (3H,s), 4.30 (2H, q, J=7.1Hz), 4.75 (2H,
s), 10.66(1H, brs). IR (KBr): 3530, 1760, 1719, 1676, 1549, 1444, 1321
cm-1.
【0041】参考例8 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メトキシベン
ジル)−5−メチル−6−ニトロチエノ〔2,3−d〕ピ
リミジン−3−酢酸エチルエステルの製造:水素化ナト
リウム(60%油状物;0.125g,3.13mmol)の
ジメチルホルムアミド(2ml)懸濁液に氷冷窒素気流下、
参考例7で得られた化合物(0.912g,5.87mmo
l)のジメチルホルムアミド(6ml)溶液を滴下した。同温
で20分間かくはん後、2-メトキシベンジルクロリド
(0.92g,5.87mmol)のジメチルホルムアミド
(1ml)溶液を滴下した。反応液を室温で12時間、60
℃で24時間かくはんした後、 反応液を濃縮して得られ
る残さを酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液で分配し
た。 水層を酢酸エチルで抽出し、抽出液をあわせて食塩
水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去し
た。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して淡黄色固体(0.70g,56%)を得た。
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色粉末結晶を得
た。 mp 175-177℃ . 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.2Hz),
2.97 (3H, s), 3.90(3H,s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz),
4.79 (2H, s), 5.24 (2H, s), 6.90-6.97 (2H, m),
7.17-7.37 (2H, m). IR (KBr): 2970, 1740, 1721, 1678, 1547, 1489 cm-1.
【0042】参考例9 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルチオベ
ンジル)−5−メチル−6−ニトロチエノ〔2,3−d〕
ピリミジン−3−酢酸エチルエステルの製造:参考例8
に記載した方法と同様にして、2-メトキシベンジルク
ロリドの代わりに2-メチルチオベンジルクロリド
(1.24g,7.18mmol)を用い、淡黄色粉末状晶
(1.33g,62%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
2.57 (3H, s), 2.98(3H,s), 4.27 (2H, q, J=7.1Hz),
4.82 (2H, s), 5.36 (2H, s), 6.99-7.36 (4H, m).
【0043】参考例10 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルチオベ
ンジル)−5−メチル−6−アセタミドチエノ〔2,3−
d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステルの製造:参考
例9で得られた化合物(1.10g,2.45mmol)を
酢酸(50ml)に溶解させ鉄粉(0.72g,12.3
mmol)を加えて、80℃で4時間撹拌した。反応液を濃
縮して得られる残さを酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で分配した。 水層を酢酸エチルで抽出し、抽
出液をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶
媒を減圧下に留去した。得られた残さをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製して淡黄色固体(1.2g)
を得、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して黄色板状結
晶(0.79g,70%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
2.16 (3H, s), 2.37(3H,s), 4.26 (2H, s), 4.82 (2
H, q, J=7.1Hz), 5.30 (2H, s), 6.96-7.36 (4H, m),
7.87(1H, s).
【0044】参考例11 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メトキシベン
ジル)−5−メチル−6−アセタミドチエノ〔2,3−
d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステルの製造:参考
例8で得られた化合物から参考例10に記載した方法と
同様にして、無色粉末状晶(0.09g,29%)を得
た。 mp 233-234℃ . 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.1Hz),
2.16 (3H, s), 2.34(3H,s), 3.91(3H, s), 4.27 (2H,
q, J=7.1Hz), 4.80 (2H, s), 5.18 (2H, s),6.81-6.9
0 (2H, m), 7.04-7.08 (1H, m), 7.20-7.28(1H, m),
8.11(1H, s). IR (KBr): 3296, 1760, 1700, 1644, 1586, 1553, 1493
cm-1.
【0045】参考例12 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−ブロモ−5−メ
チルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチル
エステル 参考例6で得られた化合物(3.50g,13.05mmol)とN-ブロ
モこはく酸イミド(2.55g,14.35mmol)およびクロロホル
ム(360ml)の混合物を3時間加熱還流した。冷却後、反応
液をクロロホルムと食塩水で分配し、水層をクロロホル
ムで抽出し、 有機層をあわせて乾燥(MgSO4)後、 溶媒を
減圧下に留去した。 得られた残渣を酢酸エチルとn−ヘ
キサンにより再結晶して白色結晶(3.15g,67%)を得た。 mp 189-190℃.1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.34 (3H, t, J=7.2Hz),
2.40 (3H, s), 4.28 (2H, q, J=7.2Hz), 4.76 (2H, s),
10.20 (1H, s). IR (KBr): 1748, 1717, 1657, 1572, 1437 cm-1.
【0046】参考例13 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−ブロモ−5−メ
チル−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステルの製造:参
考例12で得られた化合物(2.00g,5.76mmol)のジメチル
ホルムアミド(30ml)溶液に、炭酸カリウム(1.19g,8.64
mmol)、ヨウ化カリウム(0.19g,1.15mmol)、2−メチ
ルチオベンジルクロリド(1.99g,11.52mmol)を加え室
温で16時間撹拌した。反応液を濃縮して得られる残渣を
酢酸エチルと食塩水で分配した。水層を酢酸エチルで抽
出し食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下に留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して、白色粉末(2.12g,76%)を得た。 mp 150-151℃.1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.1Hz),
2.44 (3H, s), 2.55 (3H, s), 4.24 (2H, q, J=7.1Hz),
4.82 (2H, s), 5.29 (2H, s), 6.97-7.34 (4H,m). IR (KBr): 1746, 1707, 1669, 1475 cm-1.
【0047】実施例1 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−フェニルチエノ
〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル
(化合物1)の製造:参考例1で得られた化合物(2.0
g,8.09mmol)のピリジン溶液(8ml)にエチルイソシ
アナートアセテート(1.4ml,12.5mmol)を滴下し、
45℃で2時間かくはんした。反応液を濃縮乾固して得
られた残さをエタノール(20ml)に懸濁させ、これにナ
トリウムエトキシド〔金属ナトリウム(0.38g,1
6.5mmol)とエタノール(15ml)から調製〕を加えた
後、室温で3時間かくはんした。反応液に氷冷下2N塩
酸(10ml)を加え、エタノールを減圧下留去した。析出
した結晶をろ取し、水−エタノールで洗い、五酸化リン
上で減圧下に乾燥し白色粉末(2.57g,96%)を得
た。元素分析用のサンプルとして、得られた粉末をエタ
ノールから再結晶して無色結晶を得た。 mp 279-280.5℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3-DMSO-d6) δ: 1.29 (3H, t, J=
7.2Hz), 4.23 (2H, q, J=7.2Hz), 4.75 (2H, s), 7.26-
7.55 (6H, m), 12.08 (1H, s). IR (KBr): 3140, 2986, 1745, 1725, 1659, 1566, 154
7, 1483 cm-1.
【0048】実施例2 参考例1、 2、 3で得られた化合物を原料として、 実施
例1に記載した方法と同様の方法で、〔表1〕に列挙し
た化合物を製造した。
【化14】
【表1】 表1の化合物5については、以下に示す方法にても製造
した。 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−メトキシ
フェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジ
ン−3−酢酸エチルエステルの製造:参考例2で得られ
た化合物(0.58g,2.00mol)とトリホゲン(0.42g,1.40mmo
l)のジオキサン(10ml)溶液を100℃で3時間撹拌した。反
応液を濃乾涸して得られる残渣とエチルグリシン(0.51
g,5.00mmol)のピリジン(10ml)溶液を室温で30分間撹拌
した。反応液を減圧下濃縮し、ジクロルメタンと希薄塩
酸で分配した。水層をジクロルメタンで抽出し抽出液を
乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下に留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
た。得られた残渣をエタノール(5ml)に懸濁させこれに
ナトリウムエトキシド〔金属ナトリウム(0.07g,3.00mmo
l)とエタノール(3ml)から調製〕を加えた後、室温で3時
間撹拌した。反応液に氷冷下2N 塩酸(4ml)を加え、エタ
ノールを減圧下留去した。析出した結晶をろ取し、水-
エタノールで洗浄し五酸化リン上で減圧下に乾燥し白色
粉末(0.53g,71%)を得た。
【0049】実施例3 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−
ニトロフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−
酢酸エチルエステル(化合物10)の製造:実施例2で
得られた化合物4(0.50g,1.45mmol)の濃硫酸
(3ml)溶液に氷冷下、硝酸ナトリウム(0.125g,
1.47mmol)の濃硫酸(3.5ml)溶液を滴下した。同温
で1時間かくはんした後、反応液を氷水にあけ、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し乾燥(MgS
4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残さを酢
酸エチルから再結晶して黄色結晶(0.285g,50
%)を得た。 mp 276-278℃. 1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.22 (3H, t, J=7.1H
z), 2.52 (3H,s), 4.16 (2H, q, J=7.1Hz), 4.61 (2H,
s), 7.77 (2H, d, J=8.9Hz), 8.31 (2H, d, J=8.9Hz),
12.61 (1H, brs). IR (KBr): 2928, 1748, 1721, 1659, 1597, 1568, 152
0, 1460, 1348 cm-1.
【0050】実施例4 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−
3−酢酸エチルエステル(化合物11)の製造:水塩化
アルミニウム(2.90g,21.7mmol)とメチルジスル
フィド(2.45ml,27.2mmol)とジクロルメタン(6
0ml)の混合物に氷冷下、実施例2で得た化合物5(2.
0g,5.34mmol)のジクロルメタン(40ml)溶液を滴
下した。室温で20時間かくはんした後、反応混合物を
氷水にあけ、減圧下にジクロルメタンを留去した。得ら
れた懸濁液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗
浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得
られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製して白色粉末(1.64g,85%)を得た。元素分析
用のサンプルとして、得られた粉末を酢酸エチルから再
結晶して無色結晶を得た。 mp 240-242℃. 1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.22 (3H, t, J=7.1H
z), 2.37 (3H, s), 4.15 (2H, q,J=7.1Hz), 4.59 (2H,
s), 6.85 (2H, d, J=8.6Hz), 7.26 (2H, d, J=8.6Hz),
9.73 (1H,s), 12.39 (1H, s). IR (KBr): 3356, 2992, 1720, 1690, 1667, 1611, 159
3, 1568, 1537, 1502 cm-1.
【0051】実施例5 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メトキシベン
ジル)−6−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−
3−酢酸エチルエステル(化合物12)の製造:水素化
ナトリウム(60%油状物;61mg,1.53mmol)のジメ
チルホルムアミド(3ml)懸濁液に氷冷窒素気流下、実施
例1で得られた化合物1(0.50g,1.51mmol)のジ
メチルホルムアミド(6ml)溶液を滴下した。同温で20
分間かくはん後、2-メトキシベンジルクロリド(0.72
g,4.60mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液を
滴下した。反応液を室温で22時間かくはんした後、 反
応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチル-テトラヒド
ロフランと塩化アンモニウム水溶液で分配した。 水層を
酢酸エチルで抽出し、抽出液をあわせて食塩水で洗浄し
乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られ
た残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て淡黄色粉末(0.463g,68%)を得た。元素分析
用のサンプルとして、得られた粉末を酢酸エチルから再
結晶して無色結晶を得た。 mp 182-183.5℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
3.90 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.2Hz), 4.83 (2H,
s), 5.27 (2H, s), 6.88-6.95 (2H, m), 7.14-7.18
(1H, m),7.25-7.51 (6H, m), 7.53 (1H, s). IR (KBr): 2996, 1750, 1709, 1667, 1557, 1526, 149
9, 1473 cm-1.
【0052】実施例6 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,4−ジメトキ
シベンジル)−6−(4−メトキシフェニル)−5−メ
チルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチル
エステル(化合物13)の製造:実施例2で得られた化
合物5(0.73g,1.95mmol)の無水テトラヒド
ロフラン(THF)溶液(25ml)に、2,4−ジメト
キシベンジルアルコール(0.49g,2.91mmol)
及びトリ−n−ブチルホスフィン(0.91ml,3.65
mmol)を加え撹拌した。この溶液に窒素気流下、アジド
カルボニルジピペリジン(0.92g,3.55mmol)
を加えた。窒素気流下室温で6時間、さらに60度Cで
18時間撹拌した。冷後反応液を酢酸エチル-塩化ナト
リウム水溶液で分配した。 水層を酢酸エチルで抽出し、
抽出液をあわせて再度食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )
後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して無色粉末(0.3
7g,27%)を得た。得られた粉末をエチルエーテル
−n-ヘキサンから再結晶して無色結晶を得た。 mp 110-111℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
2.48(3H, s), 3.77 (3H,s), 3.83(6H, s), 4.25 (2H,
q, J=7.2Hz), 4.82 (2H, s), 5.16 (2H, s),6.40-6.4
5 (2H, m), 6.93(2H, d, J=8.9Hz), 7.07-7.11(1H, m),
7.28 (2H, d,J=8.9Hz). IR (KBr): 2974, 1754, 1711, 1663, 1613, 1589, 152
8, 1510, 1477cm-1.
【0053】実施例7 実施例1、2、 3、17、18、19、27、29で
得られた化合物を原料として、 実施例5に記載した方法
と同様にして、〔表2〕,〔表3〕,〔表4〕および
〔表5〕に列挙した化合物を調製した。
【化15】
【表2】
【表3】
【表4】
【化16】
【表5】
【0054】実施例8 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルスルフ
ィニルベンジル)−6−(4−メトキシフェニル)−5−
メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチ
ルエステル(化合物61)の製造:実施例7で得られた
化合物34(0.35g,0.685mmol)のジクロル
メタン溶液(10ml)にm−クロル過安息香酸(0.2
6g,0.753mmol)のジクロルメタン溶液(10m
l)を氷冷下滴下した。滴下終了後、さらに0℃にて30
分間撹拌した。反応混合物を5%炭酸水素ナトリウム水
溶液にあけ、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をあわ
せ食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に
留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して無色アモルファス結晶(0.26
g,72%)を得た。 mp 90-95℃. 1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1H
z), 2.50 (3H, s), 2.83(3H, s), 3.83(3H, s), 4.25
(2H, q,J=7.1Hz), 4.82(2H, s), 5.19(1H, d, J=16.2H
z), 5.49(1H, d, J=16.2Hz), 6.93(2H, d, J=8.8Hz),
7.23-7.57(5H, m), 8.05(1H, d, J=7.8Hz). IR (KBr): 1748, 1709, 1665, 1609, 1564, 1535 cm-1.
【0055】実施例9 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルスルホ
ニルベンジル)−6−(4−メトキシフェニル)−5−メ
チルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチル
エステル(化合物62)の製造:実施例6で得られた化
合物34(0.35g,0.685mmol)のジクロルメ
タン溶液(10ml)にm−クロル過安息香酸(0.52
g,1.51mmol)のジクロルメタン溶液(10ml)を氷
冷下滴下した。滴下終了後、さらに0℃にて1時間、次
いで室温にて4時間撹拌した。反応混合物を5%炭酸水
素ナトリウム水溶液にあけ、水層を酢酸エチルで抽出
し、有機層をあわせ食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )
後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して淡黄色固体
(0.37g,99%)を得た。酢酸エチル-ヘキサンか
ら再結晶させて無色結晶(0.25g,67%)を得た。 mp 141-144℃. 1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 1.28 (3H, t, J=7.1H
z), 2.53 (3H, s), 3.26(3H, s), 3.84(3H, s), 4.23
(2H, q,J=7.1Hz), 4.79(2H, s), 5.64(2H, s), 6.94(2
H, d, J=8.9Hz), 7.22-7.32(3H, m), 7.48-7.64(2H,
m), 8.11(1H, d, J=7.6Hz). IR (KBr): 1742, 1705, 1661, 1533, 1477, 1377 cm-1.
【0056】実施例10 5−ブロモメチル−2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−
(2−メトキシベンジル)−6−フェニルチエノ〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物6
3)の製造:実施例7で得た化合物23(0.20g,
0.431mmol)、N-ブロモサクシニミド(80mg,0.
45mmol)、α,α'-アゾビスイソブチロニトリル(7m
g,0.043mmol)および四塩化炭素(5ml)の混合物を
2時間加熱還流した。冷後不溶物をろ去し、ろ液をクロ
ロホルムで希釈した。有機層を食塩水で洗浄し乾燥(M
gSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。 得られた残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した後、
エーテル-ヘキサンから結晶化させて無色結晶(0.20
4g,87%)を得た。 mp 123-124℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.1Hz),
3.87 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.80 (2H,
s), 4.86 (2H, s), 5.26 (2H, s), 6.88-6.96 (2H,
m), 7.15-7.19 (1H, m), 7.25-7.58 (6H, m). IR (KBr): 2974, 1754, 1713, 1663, 1555, 1531, 149
3, 1479 cm-1.
【0057】実施例11 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メトキシベン
ジル)−5−{(N−メチル−N−フェニル)アミノメチ
ル}−6−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3
−酢酸エチルエステル(化合物64)の製造:実施例10
で得た化合物63(0.72g,1.32mmol)のジメチル
ホルムアミド(6ml)溶液に、トリエチルアミン(0.28
ml,2.0mmol)続いてN-メチルアニリン(0.22ml,
2.03mmol)を加えた。室温で4時間かくはんした後、
反応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチルと食塩水で
分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をあわせ
て食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に
留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して、白色アモルファス(0.45g,6
0%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
2.60 (3H, s), 3.86 (3H,s), 4.25 (2H, q, J=7.2Hz),
4.72 (2H, s), 4.84 (2H, s), 5.26 (2H, s), 6.65-6.
72 (3H,m), 6.88-6.96 (2H, m), 7.10-7.37 (9H, m). IR (KBr): 2966, 1752, 1711, 1667, 1601, 1560, 153
1, 1493, 1473 cm-1.
【0058】実施例12 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(2−メトキシベンジル)−5−メチルチ
エノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステ
ル(化合物65)の製造:実施例4で得られた化合物1
1(0.60g,1.66mmol)のピリジン(8ml)溶液に、
無水酢酸(3ml,31.8mmol)を加え、室温で3時間か
くはんした。反応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチ
ルと希塩酸で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、有
機層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶
媒を減圧下に留去した。残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、白色アモルファス(0.57
g)を得た。得られたアモルファスのジメチルホルムア
ミド(5ml)溶液に、炭酸カリウム(0.38g,2.75m
mol)と2-メトキシベンジルクロリド(0.65g,4.1
5mmol)を加え、室温で22時間かくはんした。反応液
を濃縮して得られる残さを酢酸エチルと食塩水で分配し
た。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をあわせて食塩
水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去し
た。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して、白色アモルファス(0.60g)を得た。このアモ
ルファスをメタノール(18ml)およびテトラヒドロフラ
ン(12ml)の混合溶媒に溶解させ、これに炭酸カリウム
(0.313g,2.26mmol)の水溶液(8ml)を滴下し
た。室温で30分間かくはんした後、氷冷下反応液に1
N塩酸(5ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留
去した。残さをエーテルで結晶化させて、無色結晶(0.
496g,62%)を得た。 mp 207-208℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.1Hz),
2.43 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.27 (2H, q, J=7.1Hz),
4.85 (2H, s), 5.19 (2H, s), 5.78 (1H, s), 6.74-6.
91 (4H,m), 7.05-7.11 (3H, m), 7.21-7.30 (1H, m). IR (KBr): 3350, 2976, 1756, 1698, 1649, 1613, 156
6, 1537, 1483 cm-1.
【0059】実施例13 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(2−メチルチオベンジル)−5−メチル
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエス
テル(化合物66)の製造:実施例4で得られた化合物
11(0.60g,1.66mmol)のピリジン(8ml)溶液
に、無水酢酸(3ml,31.8mmol)を加え、室温で3時
間かくはんした。反応液を濃縮して得られる残さを酢酸
エチルと希塩酸で分配した。水層を酢酸エチルで抽出
し、有機層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )
後、溶媒を減圧下に留去した。残さをシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して、白色アモルファス(0.
57g)を得た。得られたアモルファスのジメチルホル
ムアミド(5ml)溶液に、炭酸カリウム(0.38g,2.
75mmol)と2-メチルチオベンジルクロリド(0.65
g,4.15mmol)を加え、室温で22時間かくはんし
た。反応液を濃縮して得られる残さを酢酸エチルと食塩
水で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をあ
わせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧
下に留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して、白色アモルファス(0.60g)を得
た。このアモルファスをメタノール(18ml)およびテト
ラヒドロフラン(12ml)の混合溶媒に溶解させ、これに
炭酸カリウム(0.313g,2.26mmol)の水溶液(8m
l)を滴下した。室温で30分間かくはんした後、氷冷下
反応液に1N塩酸(5ml)を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒
を減圧下に留去した。残さをエーテルで結晶化させて、
無色結晶(4.33g,78%)を得た。 mp 177-178℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.2Hz),
2.45 (3H, s), 2.52(3H,s), 4.28 (2H, q, J=7.2Hz),
4.87 (2H, s), 5.28 (2H, s), 5.75 (1H, s), 6.78 (2
H, d, J=8.6Hz), 6.97-7.14(4H, m), 7.21-7.34 (2H,
m). IR (KBr): 3346, 2978, 1752, 1700, 1651, 1613, 159
1, 1564, 1535, 1481cm-1.
【0060】実施例14 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−エトキシフェ
ニル)−1−(2−メトキシベンジル)−5−メチルチエ
ノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル
(化合物67)の製造:水素化ナトリウム(60%油状
物;14mg,0.35mmol)のジメチルホルムアミド(1m
l)懸濁液に氷冷窒素気流下、実施例12で得られた化合
物65(0.15g,0.31mmol)のジメチルホルムアミ
ド(3ml)溶液を滴下した。同温で30分間かくはん後、
ヨードエタン(0.13ml,1.63mmol)を滴下した。反
応液を室温で2時間半かくはんした後、反応液を濃縮し
て得られる残さを酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液
で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、抽出液をあわ
せて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下
に留去した。得られた残さを酢酸エチル-ヘキサンから
再結晶して無色結晶(0.119g,75%)を得た。 mp 133-134℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.1Hz),
1.43 (3H, t, J=7.0Hz),2.49 (3H, s), 3.87 (3H, s),
4.05 (2H, q, J=7.0Hz), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.83
(2H, s), 5.24 (2H, s), 6.86-6.94 (4H, m), 7.09-7.
14 (1H, m), 7.22-7.31 (3H, m). IR (KBr): 2984, 1758, 1707, 1665, 1607, 1562, 153
5, 1477 cm-1.
【0061】実施例15 実施例12で得られた化合物を原料として、 実施例14
に記載した方法と同様の方法で、 〔表6〕に列挙した化
合物を製造した。
【化17】
【表6】
【0062】実施例16 実施例13で得られた化合物を原料として、 実施例14
に記載した方法と同様の方法で、 〔表7〕に列挙した化
合物を製造した。
【化18】
【表7】
【0063】実施例17 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(N’−フェニルピ
ペラジニルスルファモイル)−5−メチルチエノ〔2,
3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物
87)の製造:参考例6で得られた化合物(0.54g,
2.0mmol)とクロルスルホン酸(4ml)とを混合し、7
0℃で1時間撹拌した。冷後、反応液を氷水にあけ、酢
酸エチルで抽出した。有機層をあわせて食塩水で洗浄し
乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られ
た残さをジメチルホルムアミド(DMF)(6ml)に溶
解させ、トリエチルアミン(0.61ml,4.38mmo
l)及び1−フェニルピペラジン(0.34ml, 2.2
3mmol)を氷冷下加え、さらに1時間撹拌した。反応液
を濃縮して得られる残さを酢酸エチル−テトラヒドロフ
ランと稀塩酸で分配した。水層を酢酸エチル−テトラヒ
ドロフランで抽出し、有機層をあわせて食塩水で洗浄し
乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去して固体
(0.38g)を得た。得られた固体をエタノール(30m
l)に溶解させ、濃硫酸(0.1ml)を加えて、14時間加熱
還流した。冷後、反応液を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液で分配した。水層を酢酸エチルで抽出
し、有機層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )
後、溶媒を減圧下に留去した。シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、白色固体(0.135g、14
%)を得た。酢酸エチルから再結晶して、無色結晶を得
た。 mp 259-260℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.21 (3H, t, J=7.2Hz),
2.66 (3H, s), 3.23(8H,s), 4.14 (2H, q, J=7.1Hz),
4.57 (2H, s), 6.77-6.94(3H, m), 7.16-7.25(2H, m). IR (KBr): 3138, 1740, 1721, 1680, 1651, 1603, 156
4, 1520, 1497cm-1.
【0064】実施例18 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−ベンゾイル−5−メ
チルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチル
エステル(化合物88)の製造:参考例6で得られた化
合物(0.54g,2.0mmol)のニトロメタン懸濁液
(10ml)に、窒素気流下塩化アルミニウム(1.13
g,8.47mmol)及び塩化ベンゾイル(0.48ml,
4.14mmol)を加えた。滴下後2時間さらに40℃で
6時間撹拌した。冷後、反応液を氷水にあけ、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残
さを、エーテル−酢酸エチルから再結晶して、無色結晶
(0.56g,74%)を得た。 mp 202-203℃. 1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.22 (3H, t, J=7.2Hz),
2.45 (3H, s), 4.15(2H,q, J=7.2Hz), 4.59(2H, s), 7.
51-7.74(5H, m). IR (KBr): 3190, 1734, 1709, 1678, 1609, 1557, 1553
cm-1.
【0065】実施例19 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−メトキシベン
ゾイル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン
−3−酢酸エチルエステル(化合物89)の製造:実施
例18に記載した方法と同様にして、塩化ベンゾイルの
代わりに4−メトキシベンゾイルクロリド(0.515
g,3.0mmol)を用い、無色板状晶(0.34g,42
%)を得た。 mp 209-211℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
2.51 (3H, s), 3.90(3H,s), 4.26(2H, q, J=7.1Hz), 4.
76(2H, s), 6.97(2H, d, J=8.9Hz), 7.77(2H, d, J=8.9
Hz). IR (KBr): 3124, 2972, 1734, 1669, 1593, 1562, 154
3, 1510cm-1.
【0066】実施例20 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルチオベ
ンジル)−6−(4−メトキシベンズアミド)−5−メ
チルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチル
エステル(化合物90)の製造:参考例10で得られた
化合物(0.60g,1.30mmol)のジクロルメタン
溶液(35ml)に4−ジメチルアミノピリジン(0.0
27g,0.23mmol)及びトリエチルアミン(0.3
5ml,2.5mmol)を加えた。この溶液に4−メトキシ
ベンゾイルクロリド(0.3ml,2.6mmol)のジクロ
ルメタン溶液(5ml)を滴下した。滴下終了後、室温下
1.5時間撹拌した。反応液をジクロルメタンと飽和食
塩水で分配した。水層をジクロルメタンで抽出し、有機
層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒
を減圧下に留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して、白色アモルファス(0.46g)を得
た。得られた、アモルファス(0.3g,0.52mmo
l)をメタノール(6ml)およびテトラヒドロフラン
(6ml)の混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム水溶液
(炭酸カリウム0.15gと水3mlから予製)を加え、
10分間室温で撹拌した。反応液に0℃にて1規定塩酸
(1.5ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
あわせて食塩水で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減
圧下に留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製して、白色粉末状晶(0.20g,70%)を得、
酢酸エチル−ヘキサンより再結晶した。 mp 199-200℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
2.53 (3H, s), 2.58(3H,s), 3.88(3H, s), 4.25(2H, q,
J=7.2Hz), 4.84 (2H, s), 5.34(2H, s), 6.94-7.33(7
H, m), 7.80(1H, d). IR (KBr): 3358, 2982, 1746, 1702, 1661, 1607, 1493
cm-1.
【0067】実施例21 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メトキシベン
ジル)−6−ベンズアミド−5−メチルチエノ〔2,3
−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物9
1)の製造:参考例11で得られた化合物から、4−メ
トキシベンゾイルクロリドの代わりに塩化ベンゾイルを
用い、実施例20に記載した方法と同様にして、無色粉
末状晶(0.06g,53%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.29 (3H, t, J=7.1Hz),
2.51 (3H, s), 3.91(3H, s), 4.24(2H, q, J=7.1Hz),
4.81(2H, s), 5.25(2H, s), 6.83-6.91(2H, m),7.05-7.
09(1H, m), 7.21-7.30(1H, m), 7.46-7.59(3H, m), 7.8
2-7.87(2H, m),8.05(1H, s).
【0068】実施例22 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メトキシベン
ジル)−6−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−
3−酢酸(化合物92)の製造:実施例5で得た化合物
12(0.20g,0.44mmol)をメタノール(6ml)とテ
トラヒドロフラン(12ml)の混合溶媒に溶解させ、これ
に1N水酸化ナトリウム(2ml,2mmol)を滴下した。室
温で3時間かくはんした後、氷冷下反応液に1N塩酸
(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水
で洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去し
た。残さをエタノールで再結晶して、淡黄色結晶(0.1
53g,82%)を得た。 mp 272-273℃. 1H-NMR (200MHz, DMSO-d6) δ: 3.88 (3H, s), 4.62
(2H, s), 5.18 (2H, s),6.86-6.94 (1H, m), 7.06-7.
10 (2H, m), 7.28-7.45 (4H, m), 7.62-7.66 (2H, m),
7.72 (1H, s). IR (KBr): 3128, 1730, 1710, 1659, 1560, 1526, 149
7, 1475 cm-1.
【0069】実施例23 実施例2、 6、7、8、9、11、12、13、14、
15、16、19、20、21、30、31、33、3
4、35、36で得られた化合物を原料として、 実施例
22に記載した方法と同様の方法で、 〔表8〕、〔表
9〕、〔表10〕、〔表11〕、〔表12〕に列挙した
化合物を製造した。
【化19】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【化20】
【表12】
【0070】実施例24 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルチオ
ベンジル)−6−(4−アミノフェニル)−5−メチル
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエス
テル(化合物171)の製造:実施例7(化合物36)
で得られた化合物(3.0g,6.48mmol)のエタノ
ール溶液(40ml)に鉄粉(1.2g)及び濃塩酸
(2.0ml)を加えて30分間加熱還流した。冷後反応
液をセライト(10g)濾過し、濾液を減圧下濃縮乾固
した。得られた残渣を酢酸エチル(100ml)と飽和炭
酸水素ナトリウム(30ml)とに分配した。水層を酢酸
エチルで抽出し、有機層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。生成した固
体を酢酸エチル−イソプロピルエーテルより再結晶し、
無色プリズム晶(2.08g,69%)を得た。 mp 172-173℃. 1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.0Hz),
2.49 (3H, s), 2.52(3H,s), 3.80(2H, br s), 4.25(2H,
q, J=7.1Hz), 4.84 (2H, s), 5.33(2H, s), 6.66(2H,
d, J=8.3Hz), 7.02(1H, d. J=7.7Hz), 7.12(2H, d, J=
8.3Hz), 7.14(1H,t, J=8.1Hz), 7.25(1H, t, J=8.1Hz),
7.33(1H, d, J=7.8Hz).
【0071】実施例25 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルチオベ
ンジル)−6−〔4−(1−ピロリル)フェニル〕−5
−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エ
チルエステル(化合物172)の製造:実施例24で得
られた化合物(0.3g,0.65mmol)の酢酸溶液
(5ml)に2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン
(0.086g)及び酢酸ナトリウム(53mg)を加え
て30分間加熱還流した。冷後反応液を減圧下濃縮乾固
し、得られた残渣を酢酸エチル(50ml)と飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(30ml)とに分配した。水層を酢酸
エチル(30ml)で抽出し、有機層をあわせて食塩水で
洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、白色固体を得、酢酸エチルより再結晶して、無色プ
リズム晶(0.28g,80%)を得た。 mp 156-158 ℃. 1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.0Hz),
2.53 (3H, s), 2.60(3H,s), 4.26(2H, q, J=7.1Hz), 4.
85 (2H, s), 5.35(2H, s), 6.36(2H, s), 7.03(1H, d,
J=7.7z), 7.09(2H, d, J=8.3Hz), 7.15(1H, t, J=7.6H
z), 7.28(1H, t,J=7.4Hz), 7.34(1H, d. J=7.7Hz), 7.3
5-7.50(4H, m).
【0072】実施例26 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−メチルチオベ
ンジル)−6−〔4−(1−ピロリル)フェニル〕−5
−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸
(化合物173)の製造:実施例25で得られた化合物
(0.10g,0.18mmol)をメタノール(10ml)及
びテトラヒドロフラン(10ml)の混合溶液に溶解さ
せ、次いで1規定水酸化ナトリウム水溶液(2ml)を加
えて、室温下3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮乾固
し、得られた残渣を酢酸エチル(50ml)と1規定希塩
酸水溶液(3ml)とに分配した。水層を酢酸エチル(3
0ml)で抽出し、有機層をあわせて食塩水で洗浄し乾燥
(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、白色固体
を得、エタノール−酢酸エチルより再結晶して、淡黄色
粉末晶(0.05g,53%)を得た。 mp 192-197 ℃. 1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ: 2.52 (3H, s), 2.55(3H,
s), 4.59 (2H, s), 5.21(2H, s), 6.28(2H, s), 7.00
(2H, d, J=7.6z), 7.14(1H, t, J=7.0Hz), 7.33(1H, t,
J=7.98Hz), 7.40(2H, s), 7.46(2H, d, J=8.3Hz), 7.6
4(2H, d, J=8.3Hz).
【0073】実施例27 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−ブチリル
フェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジ
ン−3−酢酸エチルエステル(化合物174)の製造:
実施例2で得られた化合物4(0.39g,1.10mm
ol)のニトロベンゼン(10ml)溶液に氷冷窒素雰囲気
下、塩化アルミニウム(0.63g,4.75mmol)を
加えた。同温で30分間撹拌後、ブチリルクロリド
(0.21ml,2.20mmol)を滴下した。反応液を5
0℃で3日間撹拌した後、氷水に注ぎ、酢酸エチルと食
塩水で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し抽出液を乾
燥(MgSO 4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て白色アモルファス(0.05g,11%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.03 (3H, t, J=7.2Hz),
1.32 (3H, t, J=7.2Hz),1.77 (2H, sext, J=7.2Hz), 2.
54 (3H,s), 2.98 (2H, t, J=7.2Hz), 4.27 (2H,q, J=7.
2Hz), 4.78 (2H,s), 7.51 (2H, d, J=8.4Hz), 8.02 (2
H, d, J=8.4Hz),10.20 (1H, s). FAB-MS m/z: 415.1 (MH+).
【0074】実施例28 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−クロロメ
チルフェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリ
ミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物175)の製
造:実施例2で得られた化合物4(1.60g,4.6
5mmol)のニトロメタン(40ml)溶液に氷冷窒素雰囲
気下、塩化アルミニウム(2.60g,19.50mmo
l)を加えた。同温で30分間撹拌後、メトキシアセチ
ルクロリド(0.64ml,7.00mmol)を滴下した。
同温で1時間撹拌後、室温で2時間撹拌した。反応液を
氷水に注ぎ、酢酸エチルと食塩水で分配した。水層を酢
酸エチルで抽出し抽出液を乾燥(MgSO4 )後、溶媒
を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して白色粉末(0.74g,
41%)を得た。 mp 177-179℃.1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
2.50 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.63 (2H, s),
4.78 (2H, s),7.39 (2H, d, J=8.1Hz), 7.47 (2H, d,
J=8.1Hz), 9.92 (1H, s). IR (KBr): 3242, 3004, 1738, 1659, 1560, 1526, 1493
cm-1.
【0075】実施例29 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−エチルチ
オメチルフェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕
ピリミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物176)
の製造:実施例28で得られた化合物(0.30g,
0.76mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液
に 冷却下、よう化カリウム(0.13g,0.76mm
ol)、エタンチオール(1.00ml,11.90mmo
l)、エチルジイソプロピルアミン(0.16ml,0.
92mmol)を加え、同温で30分間撹拌した後、室温で
4時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルと
塩化アンモニウム水溶液で分配した。水層を酢酸エチル
で抽出し抽出液を乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下
に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して油状物(0.16g,50%)を
得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.21-1.29 (6H, m), 2.41
-2.52 (5H, m), 3.73 (2H, s), 4.21 (2H, q, J=7.1H
z), 4.78 (2H, s), 7.29 (2H, q, J=8.5Hz), 7.35(2H,
d, J=8.5Hz), 11.18 (1H, s). FAB-MS m/z: 419.1 (MH+).
【0076】実施例30 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2ーアミノベ
ンジル)−5−メチル−6−(4−メトキシフェニル)
チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエス
テル(化合物177)の製造:実施例7で得られた化合
物32(0.60g,1.18mmol)の酢酸(25ml)
溶液に、鉄粉(0.37g,5.89mmol)を加え、8
0℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エ
チルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配した。水層
を酢酸エチルで抽出し抽出液を乾燥(MgSO4 )後、
溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルとn−ヘ
キサンにより結晶化して白色粉末(0.45g,80
%)を得た。 mp 138-140℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
2.47 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz),
4.77 (2H, br s), 4.82 (2H, s), 5.16 (2H, s), 6.63
-6.73(2H, m), 6.94-7.36 (6H, m). IR (KBr): 1754, 1705, 1636, 1562, 1528, 1502 cm-1. FAB-MS m/z: 480 (MH+).
【0077】実施例31 2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−〔2−(N−メ
チルアミノ)ベンジル〕−5−メチル−6−(4−メト
キシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−
酢酸エチルエステル(化合物178)の製造:氷冷下、
無水酢酸(1.00ml,1.06mmol)にぎ酸(0.5
0ml,13.30mmol)を滴下して加えた後、55℃で
2時間撹拌し室温まで冷却した。この溶液を−20℃に
冷却し、実施例30で得られた化合物(0.30g,
0.62mmol)を加え、同温で30分間撹拌した。反応
液を減圧下濃縮し、白色粉末(0.45g,80%)を
得た。得られた白色粉末(0.30g,0.59mmol)
のテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、氷冷下ジメチ
ルスルフィドほう酸(0.25ml,2.50mmol)を滴
下して加えた。同温で30分間撹拌した後、加熱還流を
2時間行った。反応液を0℃に冷却しメタノール(1m
l)を加えた後、室温で1時間撹拌した。これに10N
エタノール性塩化水素(0.50ml)を加え加熱還流を
30分間行った。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルと
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配した。水層を酢酸
エチルで抽出し抽出液を乾燥(MgSO4 )後、溶媒を
減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルとn−ヘキサン
により再結晶して白色結晶(0.16g,55%)を得
た。 mp 188-189℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.1Hz),
2.46 (3H, s), 2.82 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.26 (2
H, q, J=7.1Hz), 4.83 (2H, s), 5.15 (2H, s), 6.59-
6.69(2H, m), 6.95 (2H, q, J=8.8Hz), 7.21-7.36 (4H,
m). IR (KBr): 1742, 1696, 1647, 1607, 1570, 1535 cm-1. FAB-MS m/z: 494 (MH+).
【0078】実施例32 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−ブロモメチル−
1−(2ーメトキシベンジル)−6−(4−メトキシメ
トキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3
−酢酸エチルエステル(化合物179)の製造:実施例
15で得られた化合物68(0.69g,1.32mmo
l)、N−ブロモこはく酸イミド(0.234mg,1.
32mmol)、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル
(22mg,0.13mmol)および四塩化炭素(30ml)
の混合物を1.5時間加熱還流した。冷後不溶物をろ去
し、ろ液をクロロホルムで希釈した。有機層を食塩水で
洗浄し乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減圧下に留去し
た。得られた残渣を酢酸エチルとn−ヘキサンにより再
結晶して白色結晶(0.93g,82%)を得た。 mp 102-105℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
3.50 (3H, s), 3.88 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.2Hz),
4.79 (2H, s), 4.86 (2H, s), 5.22 (2H, s), 5.25 (2
H, s), 6.88-7.50 (8H, m). IR (KBr): 1746, 1707, 1665, 1607, 1528, 1479 cm-1.
【0079】実施例33 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−アセトキシメチ
ル−1−(2ーメトキシベンジル)−6−(4−メトキ
シメトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン
−3−酢酸エチルエステル(化合物180)の製造:実
施例32で得られた化合物(0.30g,0.50mmo
l)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、炭酸カ
リウム(0.10g,0.74mmol)、酢酸カリウム
(0.10g,0.99mmol)を加えた。室温で17時
間半撹拌した後、反応液を濃縮して得られる残渣を酢酸
エチルと飽和食塩水で分配した。水層を酢酸エチルで抽
出し、有機層をあわせて乾燥(MgSO4 )後、溶媒を
減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製して、白色アモルファス(0.
24g,83%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.1Hz),
2.07 (3H, s), 3.49 (3H, s), 3.88 (3H, s), 4.24 (2
H, q, J=7.1Hz), 4.83 (2H, s), 5.20 (2H, s), 5.24
(4H, s), 6.88-7.30 (8H, m). IR (KBr): 1744, 1711, 1667, 1539, 1483 cm-1.
【0080】実施例34 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−トリフル
オロメタンスルホニルオキシフェニル)−5−メチル−
1−(2−メチルチオベンジル)チエノ〔2,3−d〕
ピリミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物181)
の製造:氷冷下、実施例13で得られた化合物63
(1.00g,2.01mmol)とエチルジイソプロピル
アミン(0.42ml,2.41mmol)のジクロルメタン
(20ml)溶液に無水トリフルオロメタンスルホン酸
(0.37ml,2.21mmol)を加え、同温で30分間
撹拌した後室温で4時間撹拌した。反応液をジクロルメ
タンと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配した。水層
をジクロルメタンで抽出し抽出液を乾燥(MgSO4
後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して白色アモルファ
ス(1.05g,83%)を得た。1 H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.2Hz),
2.53 (3H, s), 2.54 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.2Hz),
4.85 (2H, s), 5.35 (2H, s), 7.01-7.44(8H, m).IR
(KBr): 1750, 1711, 1669, 1562, 1528, 1475 cm-1. FAB-MS m/z: 628.9 (MH+).
【0081】実施例35 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−ビフェニ
ル)−5−メチル−1−(2−メチルチオベンジル)チ
エノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステ
ル(化合物182)の製造:アルゴン雰囲気下、実施例
34で得られた化合物(0.40g,0.64mmol)と
フェニルほう酸(0.08g,0.64mmol)と2M炭
酸ナトリウム水溶液(1.60ml,3.20mmol)の
1,2−ジメトキシエタン(20ml)溶液にテトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.11g,
0.10mmol)を加え、4時間加熱還流した。反応液を
酢酸エチルで希釈し、不溶物を濾過して除去した。得ら
れた濾液を酢酸エチルと飽和食塩水で分配した。水層を
酢酸エチルで抽出し、有機層をあわせて乾燥(MgSO
4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、酢酸エチ
ルとn−ヘキサンにより再結晶して白色結晶(0.24
g,67%)を得た。 mp 159-160℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.32 (3H, t, J=7.2Hz),
2.55 (3H, s), 2.59 (3H, s), 4.27 (2H, q, J=7.2Hz),
4.87 (2H, s), 5.37 (2H, s), 7.03-7.64 (13H,m). IR (KBr): 1742, 1709, 1661, 1533, 1475, 1446 cm-1. FAB-MS m/z: 557.2 (MH+).
【0082】実施例36 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−1−
(2−メチルチオベンジル)−6−(4−メトキシエチ
ルフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
酸エチルエステル(化合物183)の製造:アルゴン雰
囲気下、参考例13で得られた化合物(0.40g,
0.83mmol)と4−メトキシエチルフェニルほう酸
(0.22g,1.24mmol)と2M炭酸ナトリウム水
溶液(2.10ml,4.20mmol)の1,2−ジメトキ
シエタン(20ml)溶液にテトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(0.14g,0.13mmol)を
加え、5時間加熱還流した。反応液を酢酸エチルで希釈
し、不溶物を濾過して除去した。得られた濾液を酢酸エ
チルと飽和食塩水で分配した。水層を酢酸エチルで抽出
し、有機層をあわせて乾燥(MgSO4 )後、溶媒を減
圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して、酢酸エチルとn−ヘキサン
により再結晶して白色結晶(0.19g,43%)を得
た。 mp 126-128℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J=7.2Hz),
2.51 (3H, s), 2.54 (3H, s), 2.89 (2H, t, J=6.9Hz),
3.35 (3H, s), 3.61 (2H, t, J=6.9Hz), 4.26 (2H, q,
J=7.2Hz), 4.86 (2H, s), 5.34 (2H, s), 7.05-7.40
(8H, m). IR (KBr): 1754, 1709, 1663, 1477 cm-1. FAB-MS m/z: 539.2 (MH+).
【0083】実施例37 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−チエニル−5−
メチル−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ〔2,
3−d〕ピリミジン−3−酢酸エチルエステル(化合物
184)の製造:実施例36と同様の方法で、参考例1
3で得られた化合物(0.40g,0.83mmol)に4
−メトキシエチルフェニルほう酸の代わりに3−チオフ
ェンほう酸(0.32g,1.24mmol)を使い、2M
炭酸ナトリウム(2.1ml,4.2mmol)、1,2−ジ
メトキシエタン(20ml)、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム(0.20g,0.17mmol)
を用いて、収率45%で化合物184を製造した。 mp 119-121℃.1 H-NMR (200MHz,CDCL3) δ:1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 2.
54(3H, s), 2.57 (3H, s), 4.25 (2H, q, J=7.1Hz), 4.
85 (2H, s), 5.34 (2H, s), 7.00-7.35 (7H, m). IR (KBr): 1079, 1665, 1541, 1477 cm-1.
【0084】実施例38 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−{4−(3−チ
エニル)フェニル}−5−メチル−1−(2−メチルチ
オベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
酸エチルエステル(化合物185)の製造:実施例35
と同様の方法で、実施例34で得られた化合物(0.3
3g,0.35mmol)にフェニルほう酸の代わりに3−
オチフェンほう酸(0.14g,1.09mmol)を使
い、2M炭酸ナトリウム(1.3ml,2.6mmol)、
1,2−ジメトキシエタン(15ml),テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(0.11g,0.
10mmol)を用いて、収率50%で化合物185を製造
した。 mp 166-168℃. 1H-NMR (200MHz, CDCL3) δ: 1.31 (3H, t, J=7.1Hz),
2.54 (3H, s), 2.57 (3H, s), 4.26 (2H, q, J=7.1Hz),
4.86 (2H, s), 5.36 (2H, s), 7.01-7.64 (11H,m). IR (KBr): 1736, 1707, 1665, 1475 cm-1.
【0085】実施例39 2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−1−
(2−メチルチオベンジル)6−(4−プロピオニルア
ミノフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−
酢酸エチルエステル(化合物186)の製造:実施例2
4で得られた化合物(0.30g,0.61mmol)のジ
クロロメタン(10ml)溶液にトリエチルアミン(0.
10ml,0.73mmol)続いてN,N−ジメチルアミノ
ピリジン(1.5mg,0.12mmol)、プロピオニルク
ロリド(0.11ml,1.22mmol)を加えた。室温で
1時間撹拌した後、反応液をジクロロメタンと塩化アン
モニウム水溶液で分配した。水層をジクロロメタンで抽
出し、有機層をあわせて飽和食塩水で洗浄し乾燥(Mg
SO4 )後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、酢酸
エチルとn−ヘキサンにより再結晶して無色結晶(0.
25g,74%)を得た。 mp 218-219℃. 1H-NMR (200MHz, CDCL3) δ: 1.22-1.34 (6H, m), 2.41
(2H, q, J=7.5Hz), 2.51 (3H, s), 2.53 (3H, s), 4.2
6 (2H, q, J=7.1Hz), 4.85 (2H, s), 5.32 (2H,s), 7.0
0-7.56 (8H, m). IR (KBr): 1707, 1661, 1537, 1479 cm-1.
【0086】実施例40 2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−チエニル−5−
メチル−1−(2−メチルチオベンジル)チエノ〔2,
3−d〕ピリミジン−3−酢酸(化合物187)の製
造:実施例37で得られた化合物(0.10g,0.2
1mmol)を1N水酸化ナトリウム水溶液(1.03ml,
1.03mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)、エタノ
ール(3ml)を用いて、実施例22に記載した方法と同
様の方法で加水分解し収率59%で化合物187を製造
した。 mp 255-257℃. 1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 2.53 (3H, s), 2.58 (3H,
s), 4.64 (2H, s), 5.20 (2H, s), 6.98 (1H, d, J=7.
5Hz), 7.15 (1H, t, J=7.5Hz), 7.23-7.45(3H, m), 7.6
7-7.71 (2H, m). IR (KBr): 1696, 1659, 1535, 1477 cm-1.
【0087】実施例41 実施例23で製造した化合物131(100mg),ラク
トース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニール
アルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを
用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例42 実施例23で製造した化合物131(5g)を注射用蒸
留水に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22
μmのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、
100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例43 実施例23で製造した化合物115(100mg),ラク
トース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニール
アルコール4m,gおよびステアリン酸マグネシウム1m
gを用いて、常法により錠剤を製造する。
【0088】実施例44 実施例23で製造した化合物115(5g)を注射用蒸
留水に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22
μmのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザ
ルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイ
アルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、
100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例45 実施例23で製造した化合物144(100mg),ラク
トース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニール
アルコール4m,gおよびステアリン酸マグネシウム1m
gを用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例46 実施例23で製造した化合物144(5g)を1M水酸
化ナトリウム水溶液15mlに溶解し、0.1M塩酸を加
え溶液のpHを7.6に調整し、注射用蒸留水を加えて
全量を100mlとした。この液を0.22μmのメンブラ
ンフィルター(住友電気工業(株)又はザルトリウス社
製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに2mlず
つ分注し、これを常法により凍結乾燥し、100mg/バ
イアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 実施例47 実施例23で製造した化合物145(100mg),ラク
トース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニール
アルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを
用いて、常法により錠剤を製造する。 実施例48 実施例23で製造した化合物145(5g)を1M水酸
化ナトリウム水溶液15mlに溶解し、0.1M塩酸を
加え溶液のpHを7.6に調整し、注射用蒸留水を加え
て全量100mlとした。この液を0.22μmのメンブラ
ンフィルター(住友電気工業(株)又はザルトリウス社
製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに2mlず
つ分注し、これを常法により凍結乾燥し、100mg/バ
イアルの凍結乾燥注射剤を製造する。
【0089】試験例1 エンドセリン・レセプターアッセイ:エンドセリン−A
受容体はブタ心室心筋画分及びEA−3膜画分(ヒ
ト)、エンドセリン−B受容体はウシ大脳膜画分を、ア
ッセイ・バッファー〔20mMトリス−HCI,2mM
EGTA(ethyleneglycol bis(2-aminoethylether)te
traacetic acid),5mM マグネシウムアセテイト,
0.1% BSA(牛血清アルブミン),0.03% Na
3,0.5mM PMSF(phenylmethylsulfonyl fluo
ride),20μg/ml ロイペプチン,4μg/ml E−6
4(ペプチド研究所製),1μg/ml ペプスタチン、
(pH7.2)〕で希釈し、ブタ心室心筋画分は12μg
/ml、ウシ大脳膜画分は180μg/mlとする。各10
0μlを分注し、5nM〔125I〕エンドセリン−1(2
μl)を添加する。サンプルのジメチルスルホキシド溶
液(3μl)を添加し、25℃、60分間インキュベー
ションした。また、最大結合量(B0)及び非特異的結
合量(NSB)を測定するために、ジメチルスルホキシ
ド(3μl)あるいは、エンドセリン−1(10-5M)
を含むジメチルスルホキシド溶液(3μl)を添加した
ロットもインキュベーションした。0.05%CHAP
S(3-〔(3-cholamidopropyl)dimethylammonio〕-1-pro
panesulfonate)−アッセイ・バファー(1.5ml)を添
加し、GF/Fガラス繊維ろ紙(商品名、ワットマン社
(イギリス)製)でろ過、さらに同バッファー(1.5m
l)で洗浄した。ろ紙の〔125I〕をγ−カウンターで計
測し、サンプル添加時の結合量(B),最大結合量(B
0)及び非特異的結合量(NSB)を測定し、下記の
〔数1〕の計算式に従い計算してPercent Maximum Bind
ing(PMBと略記する。)を求めた。またPMB=5
0%を与える濃度をIC50値として求めた。本発明の化
合物についてのIC50値を下記の〔表13〕に示す。
【数1】
【表13】
【0090】試験例2 エンドセリン・レセプターアッセイ:エンドセリン(E
T)受容体はヒトエンドセリン−A(ETA)受容体を
発現させた昆虫細胞(Sf9)膜画分、及びヒトエンドセ
リン−B(ETB)受容体を発現させた昆虫細胞(Sf9)
膜画分をアッセイ・バッファー〔20 mM Tris-HCl,
2 mM EGTA(ethyeneglycol bis(2-aminoethylether)t
etraacetic acid), 5mM マグネシウムアセテイト,
0.1% BSA(牛血清アルブミン),0.03% N
aN3 ,0.5mM PMSF(phenylmethylsulfonyl f
luoride),20μg/ml ロイペプチン,4μg/ml E
−64(ペプチド研究所製),1μg/mlペプスタチン
(pH 7.2)〕で希釈し、ヒトETA受容体を発現
させた昆虫細胞(Sf9)膜画分は1.4μg/ml、ヒト
ETB受容体を発現させた昆虫細胞(Sf9)膜画分は
0.7μg/mlとする。各100μlを分注し、5nM〔
125I〕エンドセリン−1(2μl)を添加する。サンプ
ルのジメチルスルホキシド溶液(3μl)を添加し25
℃60分間インキュベーションした。また、最大結合量
(B0)及び非特異的結合量(NSB)を測定するため
に、ジメチルスルホキシド(3μl)あるいは、エンド
セリン−1(10-5M)を含むジメチルスルホキシド溶
液(3μl)を添加したロットもインキュベートした。
0.05% CHAPS(3-〔3-cholamidopropyl)dimeth
ylammonio〕-1-propanesulfonate)−アッセイ・バッフ
ァー(1.5ml)を添加し、GF/Fガラス繊維濾紙
(商品名、ワットマン社製、イギリス)で濾過、さらに
同バッファー(1.5ml)で洗浄した。濾紙の
125I〕をγ−カウンターで計測し、実験例1と同様
にしてPercent Maximum Binding(PMBと略記する)を
求めた。またPMB=50%を与える濃度をIC50値と
して求めた。本発明の化合物についてのIC50値を下記
の〔表14〕に示す。
【表14】
【0091】
【発明の効果】本発明のチエノピリミジン誘導体を含有
するエンドセリン拮抗剤は、急性腎不全,心筋梗塞,肝
障害,狭心症,脳梗塞,脳血管攣縮,高血圧症,腎臓疾
患,喘息,異形狭心症,レイノー症候群,肺高血圧,外
科手術ショック,慢性心不全,動脈硬化症,心臓肥大,
偏頭痛などの予防または治療剤として、あるいは臓器の
手術または移植に起因する臓器の機能低下の予防または
治療剤として、さらに経皮経管冠動脈形成術(PTCA)後の
血管再狭窄の予防剤として有利に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/505 ADS AED C07D 333/38 (72)発明者 渡邊 敏文 大阪府河内長野市南貴望ケ丘17番地3号

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ水素または置換基を有
    していてもよい炭化水素残基を、R3は水素、または炭
    素原子もしくは窒素原子を介する基を、R4は置換基を
    有していてもよい炭化水素残基を、Wは化学結合もしく
    は介在基を、nは1〜3の整数を示す。)で表される化
    合物またはその塩を含有するエンドセリン拮抗剤。
  2. 【請求項2】急性腎不全、心筋梗塞および/または肝障
    害治療剤である請求項1記載のエンドセリン拮抗剤。
  3. 【請求項3】臓器の手術または移植に起因する臓器の機
    能低下の予防または治療剤である請求項1記載のエンド
    セリン拮抗剤。
  4. 【請求項4】臓器が肝臓である請求項3記載のエンドセ
    リン拮抗剤。
  5. 【請求項5】R1が水素または置換基を有していてもよ
    いアルキル基である請求項1記載のエンドセリン拮抗
    剤。
  6. 【請求項6】R1が水素または式-(CH2)mQ(式中、m
    は0〜3の整数を、Qは置換基を有していてもよいアリ
    ール基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基ま
    たは置換基を有していてもよい複素環基を示す。)で表
    される基である請求項1記載のエンドセリン拮抗剤。
  7. 【請求項7】Qがハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ,
    置換されていてもよいカルボキシル基,低級アルキレン
    ジオキシ基または式−A−R5(式中、Aは化学結合ま
    たは介在基を、R5は低級アルキル基を示す。)で表さ
    れる基で置換されていてもよいアリール基である請求項
    6記載のエンドセリン拮抗剤。
  8. 【請求項8】アリール基がフェニル基である請求項7記
    載のエンドセリン拮抗剤。
  9. 【請求項9】R2が水素またはアルキル基である請求項
    1記載のエンドセリン拮抗剤。
  10. 【請求項10】R2が水素である請求項1記載のエンド
    セリン拮抗剤。
  11. 【請求項11】R3が水素、アルキル基、またはアルキ
    ル基もしくはアリール基でモノあるいはジ置換されてい
    てもよいアミノ基である請求項1記載のエンドセリン拮
    抗剤。
  12. 【請求項12】R3が低級アルキル基である請求項1記
    載のエンドセリン拮抗剤。
  13. 【請求項13】R4がそれぞれ置換基を有していてもよ
    い、アリール基,シクロアルキル基,複素環基またはア
    ルキル基でエステル化されていてもよいカルボキシル基
    である請求項1記載のエンドセリン拮抗剤。
  14. 【請求項14】R4がアルコキシ基またはアルキルチオ
    基で置換されていてもよいアリール基である請求項1記
    載のエンドセリン拮抗剤。
  15. 【請求項15】介在基が式−S(O)f−(式中、fは0
    〜2の整数を示す。)で表される基、式−CO−で表さ
    れる基または式−CONR6−(式中、R6は低級アルキ
    ル基を示す。)で表される基である請求項1記載のエン
    ドセリン拮抗剤。
  16. 【請求項16】化合物が、2,4(1H,3H)−ジオキソ
    −5−メチル−6−(4−メトキシメトキシフェニル)−
    1−(2−メトキシベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリ
    ミジン−3−酢酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−
    メチル−6−(4−メトキシフェニル)−1−(2−メチ
    ルチオベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3
    −酢酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6
    −(4−メトキシメトキシフェニル)−1−(2−メチル
    チオベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
    酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
    (4−メチルチオメトキシフェニル)−1−(2−メチル
    チオベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−
    酢酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
    (4−メチルチオメトキシフェニル)−1−(2−メトキ
    シベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
    酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−1−
    (2−メチルチオベンジル)−6−(4−プロポキシフェ
    ニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸および
    2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−1−(2−
    メチルチオベンジル)−6−〔4−(2−オキソプロポキ
    シ)フェニル〕チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
    酸より選ばれる請求項1記載のエンドセリン拮抗剤。
  17. 【請求項17】一般式 【化2】 {式中、R1'は水素、低級アルキル基または式−(CH
    2)mQ'〔式中、mは0〜3の整数を、Q'はハロゲ
    ン,ニトロ,シアノ,アミノ,置換基を有していてもよ
    いカルボキシル基,低級アルキレンジオキシまたは式−
    A−R5(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R5
    低級アルキル基を示す。)で表される基で置換されてい
    てもよいアリール基、置換基を有していてもよいシクロ
    アルキル基または置換基を有していてもよい複素環基を
    示す。〕で表される基を、R2は水素または置換基を有
    していてもよい炭化水素残基を、R3は水素、または炭
    素原子もしくは窒素原子を介する基を、R4'はそれぞれ
    置換基を有していてもよいアリール基、シクロアルキル
    基、複素環基または式−COOR5'(式中、R5'は水素
    または低級アルキル基を示す。)で表される基を、Wは
    化学結合もしくは介在基を、nは1〜3の整数を示
    す。}で表される化合物またはその塩。
  18. 【請求項18】Q'が式−A−R5(式中、Aは化学結合
    もしくは介在基を、R5は低級アルキル基を示す。)で
    表される基で置換されていてもよいアリール基である請
    求項17記載の化合物。
  19. 【請求項19】R1'が式−A−R5(式中、Aは化学結
    合もしくは介在基を、R5は低級アルキル基を示す。)
    で表される基で置換されていてもよいベンジル基である
    請求項17記載の化合物。
  20. 【請求項20】R2が水素またはアルキル基である請求
    項17記載の化合物。
  21. 【請求項21】R2が水素である請求項17記載の化合
    物。
  22. 【請求項22】R3が水素、アルキル基またはアルキル
    基あるいはアリール基でモノあるいはジ置換されていて
    もよいアミノ基である請求項17記載の化合物。
  23. 【請求項23】R3が低級アルキル基である請求項17
    記載の化合物。
  24. 【請求項24】R4'が置換基を有していてもよいアリー
    ル基である請求項17記載の化合物。
  25. 【請求項25】R4'がアルコキシ基またはアルキルチオ
    基で置換されていてもよいアリール基である請求項17
    記載の化合物。
  26. 【請求項26】介在基が式−S(O)f−(式中、fは0
    〜2の整数を示す。)で表される基、式−CO−で表さ
    れる基または式−CONR6−(式中、R6は低級アルキ
    ル基を示す。)で表される基である請求項17記載の化
    合物。
  27. 【請求項27】化合物が、2,4(1H,3H)−ジオキソ
    −5−メチル−6−(4−メトキシメトキシフェニル)−
    1−(2−メトキシベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリ
    ミジン−3−酢酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−
    メチル−6−(4−メトキシフェニル)−1−(2−メチ
    ルチオベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3
    −酢酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6
    −(4−メトキシメトキシフェニル)−1−(2−メチル
    チオベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
    酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
    (4−メチルチオメトキシフェニル)−1−(2−メチル
    チオベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−
    酢酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−
    (4−メチルチオメトキシフェニル)−1−(2−メトキ
    シベンジル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
    酸、2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−1−
    (2−メチルチオベンジル)−6−(4−プロポキシフェ
    ニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢酸および
    2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−1−(2−
    メチルチオベンジル)−6−〔4−(2−オキソプロポキ
    シ)フェニル〕チエノ〔2,3−d〕ピリミジン−3−酢
    酸より選ばれる請求項17記載の化合物。
  28. 【請求項28】一般式 【化3】 〔式中、R2'は置換基を有していてもよい炭化水素残基
    を、R3は水素、または炭素原子もしくは窒素原子を介
    する基を、R4'はそれぞれ置換基を有していてもよいア
    リール基、シクロアルキル基、複素環基または式−CO
    OR5'(式中、R5'は水素または低級アルキル基を示
    す。)で表される基を、R7は水素または置換基を有し
    ていてもよい炭化水素残基を、Wは化学結合もしくは介
    在基を、nは1〜3の整数を示す。〕で表される化合物
    またはその塩を塩基で処理することを特徴とする請求項
    17記載の化合物でR1'が水素、R2が置換基を有して
    いてもよい炭化水素残基である化合物またはその塩の製
    造法。
  29. 【請求項29】一般式 【化4】 〔式中、R2'は置換基を有していてもよい炭化水素残基
    を、R3は水素、または炭素原子もしくは窒素原子を介
    する基を、R7は水素または置換基を有していてもよい
    炭化水素残基を、nは1〜3の整数を示す。〕で表され
    る化合物またはその塩を塩基で処理し、ついで親電子置
    換反応に付すことを特徴とする請求項17記載の化合物
    でR1'が水素、R2が置換基を有していてもよい炭化水
    素残基である化合物またはその塩の製造法。
  30. 【請求項30】一般式 【化5】 〔式中、R2'は置換基を有していてもよい炭化水素残基
    を、R3は水素、または炭素原子もしくは窒素原子を介
    する基を、R4'はそれぞれ置換基を有していてもよいア
    リール基、シクロアルキル基、複素環基または式−CO
    OR5'(式中、R5'は水素または低級アルキル基を示
    す。)で表される基を、Wは化学結合もしくは介在基
    を、nは1〜3の整数を示す。〕で表される化合物また
    はその塩と一般式 R1''−X 〔式中、R1''は低級アルキル基または式−(CH2)m
    Q’〔式中、mは0〜3の整数を、Q'はハロゲン,ニ
    トロ,シアノ,アミノ,置換基を有していてもよいカル
    ボキシル基,低級アルキレンジオキシまたは式−A−R
    5(式中、Aは化学結合もしくは介在基を、R5は低級ア
    ルキル基を示す。)で表される基で置換されていてもよ
    いアリール基、置換基を有していてもよいシクロアルキ
    ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示
    す。〕で表される基を、Xはハロゲンを示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩とを反応させることを特徴とす
    る請求項17記載の化合物でR1'が低級アルキル基また
    は式−(CH2)mQ’〔式中、mは0〜3の整数を、
    Q'はハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ,置換基を有
    していてもよいカルボキシル基,低級アルキレンジオキ
    シまたは式−A−R5(式中、Aは化学結合もしくは介
    在基を、R5は低級アルキル基を示す。)で表される基
    で置換されていてもよいアリール基、置換基を有してい
    てもよいシクロアルキル基または置換基を有していても
    よい複素環基を示す。〕で表される基、R2が置換基を
    有していてもよい炭化水素残基である化合物またはその
    塩の製造法。
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