JPH0872977A - 槽の粉粒体排出装置およびこれを用いた装置類 - Google Patents

槽の粉粒体排出装置およびこれを用いた装置類

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JPH0872977A
JPH0872977A JP6209481A JP20948194A JPH0872977A JP H0872977 A JPH0872977 A JP H0872977A JP 6209481 A JP6209481 A JP 6209481A JP 20948194 A JP20948194 A JP 20948194A JP H0872977 A JPH0872977 A JP H0872977A
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成美 寺嶋
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和行 秋本
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重勝 三上
Yukio Nishida
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粉粒体が貯留される槽の全高を小さくすること
ができるとともに、架橋現象を防止し粉粒体を効率良く
排出できる粉粒体貯留槽とする。 【構成】粉粒体を一時的に貯留する貯留槽1と、この貯
留槽1下部に排出装置7、8に連続する排出口6を有す
る粉粒体貯留槽において、前記貯留槽1の底部1Bを平
底にするとともに、貯留槽1内部を落下調整板4により
上側の粉粒体貯留室側2と下側の粉粒体排出室側3とに
区分し、かつ該粉粒体排出室3内の周囲に内方に向けて
気体を噴射する噴射装置5を設け、この噴射装置5に囲
まれた略中心位置に前記排出口6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉粒体が貯留される槽
の全高を小さくすることができるとともに、粉粒体を効
率良く排出できるなどの効果を有する槽の粉粒体排出装
置およびこれを用いた装置類に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、一時的に粉粒体を貯留し、下
部排出口から粉粒体を定量供給する貯留槽においては、
粉粒体自身の圧密および吸湿等による架橋現象により、
槽下部からの円滑な排出が妨げられる場合があり、これ
に対処するために、図16に示すように、貯留槽50の
下部を円錐状とするとともに、この円錐状部50Aに図
示のように、架橋現象を防止しまたは破壊するためのエ
アレータ51,51を設け、粉粒体の排出時に乾燥空気
を供給している。また、機械式ハンマリングを設けて打
撃による衝撃を与え架橋現象を破壊する場合もある。
【0003】一方、濾材層の下側より原水を供給して上
向流により濾材中を通過させて原水の濾過を行うととも
に、タンク内の濾材を連続的または間歇的に濾材層の下
面側より順次取り出し、これを洗浄して再び濾材層の上
面側に戻すようにした上向流式濾過装置が開発され、市
場に提供されている。かかる上向流式濾過装置として
は、たとえば、図17に示されるように、タンク60内
の略中央部分に縦向きにエアリフト管61およびこれに
空気を供給する空気供給管62を設け、濾材揚送用エア
リフトポンプを構成するとともに、エアリフト管61の
上部側にエアリフト管61との間に環状空間を形成した
状態で遊嵌する洗浄管63を備えた洗浄装置64を設け
た装置がある。原水は、タンク60の下部より供給さ
れ、濾材層を上向流にて通過することにより浮遊物質が
除去されて清澄な濾水となる。濾水は濾材区域を抜け濾
水区域に到達した後、濾水溢流堰65を越えて外部に排
出される。一方、濾材は、タンク60下部の円錐部60
Aにより徐々に下降した後、前記エアリフト管61内を
上昇する過程で濾材に付着した浮遊物質が剥離され、さ
らに洗浄管63を落下する際に濾水と向流接触すること
により洗浄され、再び濾材層の上面に戻される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記粉
粒体貯留槽においては、貯留槽の下部を粉粒体の自然流
下のために円錐状としなければならず必然的に全高が高
くなり、取扱性および経済性に欠けるなどの問題を有し
ている。また、粉粒体排出時にエアレータにより架橋現
象を防止し破壊するとしても、乾燥空気の届く範囲は限
られており、粉粒体全域に及ばないないため、依然とし
て架橋現象が起こり円滑な排出が阻害される傾向にあっ
た。
【0005】また、前記上向流式濾過装置においても同
様に、濾過材を貯留するタンクの底部を円錐形としなけ
ればならず、全高が高くなるため屋内に設置する場合、
これに見合った建屋の高さが必要となるとともに、全高
の高い分だけ原水ポンプの揚程が高くなりそれだけ大き
な能力を必要とする。さらには、前記円錐底部分に濾過
に寄与しない濾材を充填しなければならず、その分余計
に濾材を必要とし不経済であるなどの問題を有してい
る。
【0006】そこで本発明の主たる課題は、粉粒体が貯
留される槽の全高を小さくすることができるとともに、
粉粒体を効率良く排出できるなどの効果を有する槽の粉
粒体排出装置を提案し、またこれを利用することにより
架橋現象を防止し円滑な排出を可能とする粉粒体貯留槽
および濾材の洗浄効果が向上し、かつ設備費の大幅なコ
ストダウンが図れる上向流式濾過装置を提案することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明に係る槽の粉粒体排出装置は、平底の槽内部を
落下調整板により上側の粉粒体貯留室側と下側の粉粒体
排出室側とに区分するとともに、該粉粒体排出室内の周
囲に内方に向けて気体または液体を噴射する噴射装置を
設け、かつこの噴射装置に囲まれた略中心位置に粉粒体
流出口を設けたことを特徴とするものである。
【0008】また、この装置を利用した粉粒体貯留装置
は、粉粒体を一時的に貯留する貯留槽と、この貯留槽下
部に排出装置に連続する排出口を有する粉粒体貯留槽に
おいて、前記貯留槽の底部を平底にするとともに、貯留
槽内部を落下調整板により上側の粉粒体貯留室側と下側
の粉粒体排出室側とに区分し、かつ該粉粒体排出室内の
周囲に内方に向けて気体を噴射する噴射装置を設け、こ
の噴射装置に囲まれた略中心位置に前記排出口を設けた
ことを特徴とする。
【0009】さらに、前記排出装置を利用した上向流式
濾過装置は、濾材層の下側より原水を供給して上向流に
より濾材中を通過させて原水の濾過を行うとともに、タ
ンク内の濾材を連続的または間歇的に濾材層の下面側よ
り順次取り出し、これを洗浄して再び濾材層の上面側に
戻すようにした連続上向流式濾過装置において、前記濾
材タンクの底部を平底にするとともに、濾材タンク内部
を落下調整板により上側の濾材貯留室側と下側の濾材排
出室側とに区分し、かつ該濾材排出室内の周囲に内方に
向けて原水を噴射する噴射装置を設け、この噴射装置に
囲まれた略中心位置に濾材取出口を設けたことを特徴と
する。この場合、濾材タンク内の略中央位置に、濾材層
を貫き縦向きに濾材取り出しのためのエアリフト管を設
けるとともに、このエアリフト管に連続して濾材洗浄装
置を設け、かつこの洗浄装置から排出された濾材を再び
濾材層の上面側に戻すようにする。また、前記エアリフ
ト管の下端吸込口に、フランジ状またはラッパ状に吸込
促進板を設けることにより、濾材の吸込を効率的かつ安
定化させることができる。
【0010】これらの装置において、前記落下調整板を
平面的に視て、互いに重なり部を持たせて配設した多数
の傾斜板とすることが望ましく、また前記噴射装置から
の流体噴射方向を中心点方向線に対して同一方向に2.
5〜7.5°の振り角を付けることが望ましい。
【0011】
【作用】本発明においては、落下調整板により上側の粉
粒体貯留室側と下側の粉粒体排出室側とに区分する。落
下調整板より僅かづつ落下する粉粒体は、前記粉粒体排
出室側内において、噴射装置からの噴射流体によって中
央に集められ、該排出室側より排出される。したがっ
て、従来の槽のように、槽下部に円錐部を必要としない
ため、その分全高を低くすることができる。本発明者等
の試算によれば、本発明に係る排出装置の適用により、
槽の全高を20〜30%程度低減することができる。ま
た、貯留槽の場合、前記噴射装置から噴射される乾燥気
体が前記落下調整板を通りかつ槽内に貯留された全粉粒
体間を上昇するため、架橋現象を発生させず粉粒体を円
滑に排出することが可能となる。
【0012】また、上向流式濾過装置に適用する場合に
は、濾材排出室内において噴射装置から噴射される原水
によって濾材が洗浄されるため洗浄効果が向上する。ま
た、運転重量が軽くなり、屋内設置の場合は特に有利と
なる。さらに全高が低くなるため、原水ポンプの揚程が
低くなり、ポンプ能力も低いもので足りるようになり、
濾材量も本発明者等の試算によれば45〜55%程度低
減でき、従来に比べて格段に経済的となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳述する。
先ず最初に、本発明に係る粉粒体排出構造を貯留タンク
に適用した場合について説明する。図1において、貯留
タンク1は、底部1Bが本発明に従って実質的に平底と
され、略中央部分に窪んだ排出口6を有し、この排出口
6に連続して開閉制御のためのスライドゲートバルブ7
が設けられているとともに、定量切出しのためにロータ
リーバルブ8が設けられている。また、上部の蓋部1A
には粉粒体受入口1aが形成されているとともに、空気
放出口1bが形成され、後述の空気流入管5から噴射さ
れる乾燥空気が外部に放出されるようになっている。
【0014】本発明においては、前記貯留タンク1内の
底部寄りに、水平配置の落下調整板4が配設され、タン
ク1内空部を上側の粉粒体貯留室2と下側の粉粒体排出
室3(以下、単に排出室ともいう。)とに区分され、か
つ前記粉粒体排出室3内の周囲には内面側に多数の噴射
ノズル5a、5a…が形成されたリング状の空気流入管
5が配設されている。前記落下調整板4は、たとえば図
6に示されるように、適宜の傾斜角θ1 およびピッチP
(このピッチPによってθ2 が決定される。)で配設さ
れた多数の傾斜板40.40…により構成されており、
その配置態様としては好ましくは、たとえば、図4に示
される六角形状などの多角形状に、または図5に示され
るように、槽が平面方形である場合には四角形状などの
ように適宜の多角形状に、全ての傾斜板40、40…が
中心側に向けて傾斜するように配置されている。かかる
傾斜板40においては、前記θ1 +θ2 の角度を粉粒体
の安息角と同等か若しくは若干小さくすることにより、
空気流入管5からの噴射が停止している時は、密実状態
となり図6の右方側に示すように粉粒体の落下せずに停
止している。しかし、前記空気流入管5からの空気が噴
射され、該傾斜板40、40間を通り抜ける時には、図
6の左方側に示されるように、粉粒体が流動化し緩むこ
とにより粉粒体排出室3内に流下する。なお、図1にお
いて、落下調整板4の中央部に形成された傘8は、粉粒
体が堆積するデッドゾーンとならないようにするための
ものである。
【0015】また、前記落下調整板4の他の態様として
は、図7に示されるように、適宜のピッチで多数の粉粒
体落下孔41a、41a…が形成された多孔板41を使
用することもできるし、また図8および図9に示される
ように、上下方向に間隔をおいて2枚の多孔板42、4
3をそれぞれの粉粒体落下孔42a、43a…が互いに
千鳥状となるように配置することができる。この場合、
各多孔板42、43の孔径D1,2 と間隔Sおよび孔ピ
ッチHP1,HP2 は、前記傾斜板40と同様に、上側多孔板
42の落下孔42aと下側多孔板43の落下孔43aと
の縁を結んだ角度θを、粉粒体の安息角と同程度とする
ことにより、通過空気がないときは停滞し、通過空気が
あるときには緩んで排出室3に流下する。さらに、図1
0および図11に示されるように、ある程度の厚みを持
たせ落下孔44a〜46aをテーパ状とした多孔板44
〜46を用いることもできる。この場合、前記落下孔4
4a、45aのテーパは粉粒体貯留部2との境界部で最
小径となるようにする。これにより、空気の噴射速度が
増すに従って粉粒体の流動化および緩みが促進され粉粒
体の流下が円滑となる。また、複数配置の場合の下側多
孔板46の落下孔46aのテーパは上側に向けて拡大す
るように形成する。これにより、下側多孔板46の上面
において粉粒体が堆積するデッドゾーンを無くし、排出
室3にスムーズに流下させることができる。
【0016】一方、空気流入管5は、図3に示されるよ
うに、リング管5Aの内方側に適宜の間隔で多数の噴射
ノズル5a、5a…を設けたもので、排出室3内に流下
した粉粒体を略中央部に集合させる機能を有する。前記
各噴射ノズル5aは平面的に視て、同一方向に若干の振
り角αを付けて取り付けられ、噴射される空気により中
心部に向かう渦流が形成される。排出室3内に流下した
粉粒体は、この噴射空気に乗って中央側に移送され、風
力の弱まった渦の中心部に集められ、該部分に形成され
た排出口6より排出される。
【0017】また、前記空気流入管5に対しては、噴射
空気を供給するための空気流入ラインが形成されてい
る。前記空気流入ラインは、貯留ライン10と排出ライ
ン11とからなり、それぞれにライン10、11に自動
弁12・15、流量計13・16、調節弁14・17を
備えている。粉粒体をタンク1内に貯留したままの状態
では、排出ラインを閉じたままで、貯留ライン10側の
自動弁12を間歇的に開き、空気等の乾燥気体を空気流
入管5および噴射ノズル5aを介し排出室3内に少量供
給する。供給空気は、傾斜板40を通り、粉粒体内に入
り粒子間を通過してタンク1上部の空気放出口1bより
外に排出される。なお、供給風量は、貯留ライン10の
調節弁14により粉粒体が傾斜板40より落下しない程
度に調節される。
【0018】また、粉粒体の排出を行う場合には、排出
ライン11の自動弁15を開いて乾燥気体を排出室3に
供給する。供給された空気が傾斜板40間を通過して上
昇するときに、傾斜板40上に堆積している粉粒体が流
動化するとともに緩み、排出室3に落下する。落下した
粉粒体は、前記流入管5からの噴射空気により中央部に
集められ、排出口6から排出される。供給風量は、排出
ライン11の調節弁17により粉粒体の排出量に見合う
ように調節される。また、供給ラインの切換えは、各ラ
イン10、11の自動弁12、15をシーケンス制御す
ることにより行われる。
【0019】以上、かかる本発明貯留タンクによれば、
貯留時には微量の乾燥空気が排出室3および落下調整板
4を通り、粉粒体の下部全面から通気されるので、粉粒
体の全量にわたり除湿が図られ、架橋現象が防止され
る。また、排出時には調整された空気量が上向流にて供
給されるので、粉粒体の流下作用と同時に流動化により
架橋現象が破壊でき円滑な排出が可能となる。
【0020】次いで、本発明を上向流式濾過装置に対し
て適用した場合について詳述する。図2において、タン
ク20は、前記貯留タンクの場合と同様に、底部20B
が本発明に従って実質的に平底とされ、タンク20内の
底部寄りに、水平配置の落下調整板4が配設され、タン
ク1内空部を上側の濾材貯留室2と下側の濾材排出室3
とに区分され、かつ前記濾材排出室3内の周囲には内面
側に多数の噴射ノズル5a、5a…が形成されたリング
状の原水流入管5が配設されている。
【0021】また、タンク20内の略中央部分に縦向き
に濾材揚送用のエアリフト管21およびこれに空気を供
給する空気供給管26が設けられエアリフト式ポンプが
構成されているとともに、その上部側にはエアリフト管
21との間に環状空間を形成した状態で遊嵌する洗浄管
22を備えた洗浄装置23が設けられている。また、こ
の洗浄装置23の内部には、飛散防止板24が内設され
ているとともに、洗浄排水のための堰管25が設けられ
ている。他方、タンク20の上部には、濾水溢流堰27
が配設され、この濾水溢流堰27を越えた濾過水を排出
するようになっている。
【0022】原水は、タンク20の下部より原水排出室
5に供給され、噴射ノズル5a、5a…より排出室3内
に噴射される。原水は、落下調整板4の間を通り、濾材
層を上向流にて通過することにより浮遊物質が除去され
て清澄な濾水となる。濾水は濾材区域を抜け濾水区域9
に到達した後、濾水溢流堰27を越えて外部に流出す
る。
【0023】一方、原水の浮遊物質を捕捉したことによ
り汚れた濾材は、原水が落下調整板4の間を通過するこ
とにより、該落下調整板4上に堆積している濾材が流動
化し、その密度を緩めるため、濾材は排出室3に流下
し、原水流入管5から噴射される原水の流れに乗って中
心部に集められる。中心部に集められた濾材は、連続的
または間歇的にエアリフト管21内に供給された空気の
上昇流に誘引されてエアリフト管21内を揚送される。
この間、空気と原水と汚れた濾材とが混合接触すること
により濾材表面に付着した浮遊物質が剥離される。濾材
がその後エアリフト間21の上端開口から外に流出し、
その重力により洗浄管22とエアリフト管21との環状
空間を緩やかに落下する。この際、洗浄管22の下側か
ら上昇する濾水と向流接触することにより再び置換洗浄
され、濾材区域の上面に戻される。
【0024】エアリフト管21を濾材とともに上昇した
原水および洗浄管22内で濾材の洗浄に利用された濾水
は洗浄排水となり、洗浄装置23内に設置された堰管2
5より外部に排出される。なお、エアリフト管21の上
部に位置する飛散防止板24は、エアリフト管21より
吹き上げられる濾材の飛散を防止している。なお、濾材
の洗浄機構としては、他にたとえばエジェクター方式に
よりまたは槽外に設けたエアリフト管により連続的また
は間歇的に取り出し洗浄した後、再び濾材区域の上面に
戻す機構とすることもできる。
【0025】また、前記エアリフト管21の下端吸込口
部には、図12に示されるように、フランジ状に適宜の
形状の吸込促進板28を設けている。底板20Bとの間
に吸込空間を形成することにより、吸込促進板28の下
空間および周辺部において吸込流速が増加し集砂作用が
助長されることにより、濾材を効率的に吸い込み、エア
リフト管21の揚送性能を格段に安定させる作用を営
む。また、前記吸込促進板としては、図13に示される
ように、下端吸込口をラッパ状に開口させた吸込促進板
29とすることもできる。
【0026】〔実験例1〕本実験例1では、空気(原
水)流入管5に形成された噴射ノズル5aの水平振り角
αの好適な範囲について求めるための実験を行った。実
験は、図14に示されるように、1600mmφのリング
管5Aの内面に計16個の噴射ノズル5aを設けた流入
管5を用い、噴射ノズル5aの角度を種々変化させて、
中心部に集積する粉粒体の体積V,集合径Φおよびその
高さhを求めた。その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1より、集合した粉粒体の体積Vが最も
多く、かつ集合径Φの最も小さい振り角5°のケースが
最も好ましいことが判明した。集合した粉粒体の体積と
振り角との関係をグラフ化した図15より、振り角αの
範囲としては、2.5〜7.5°の範囲が望ましいこと
が判明した。
【0029】〔実験例2〕本実施例2においては、上向
流式濾過装置におけるリフト管21の下側吸込口部に設
けた吸込促進板28の好適な寸法を求めるための試験を
行った。試験は、濾過速度を200m/日としかつエア
リフト管21への空気供給量を40Nl/ 分とし、吸込促
進板28の径を種々変化させて揚砂量の変化を調べた。
その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2より、板径200mmφの場合に揚砂量
が最大となる結果を得た。しかし、板径200mmφの場
合と板径300mmφの場合の揚砂量に大きな違いはな
く、吸込促進板20の径としては200mmφ以上とする
ことで十分な効果が得られることが判明した。
【0032】〔実験例3〕本実験例3では、傾斜板40
の好適な角度範囲について試験を行った。濾材の流下量
は、濾過装置の濾過面積毎に適性濾材循環量に見合った
量であることが望ましい。したがって、本実験機(タン
ク径;φ1600mm、濾過面積;2m2 、濾材;有効径
約1mm,均等係数1.4 以下) における適性流下量は、濾
過速度が200m/日の場合で8〜11リットル/分、3
00m/日の場合で12〜17リットル/分程度となるた
め、試験は、前記濾材循環量範囲内となる傾斜角度範囲
を見つけることにより行う。具体的には、傾斜板40の
配置角度θ1 を固定し、間隔Pから一義的に決定される
θ2 を種々変化させてθ1 +θ2 の値を25〜35°の
間で変化させ、濾材の流下量を調べた。その結果を表3
に示す。なお、エアリフトの空気供給量は20Nl/分
とした。
【0033】
【表3】
【0034】表3の結果より、傾斜板40の傾斜角度と
しては、θ1 +θ2 =30°程度となるように選定する
のが望ましいことが判明した。これは、使用している濾
材の水中での安息角とほぼ同等の値であり、安息角を超
えると流下砂量が急激に多くなることが判明した。ま
た、流量(濾過速度)が大きくなるに従って流下砂量が
増大することも判明した。
【0035】さらに実験を繰り返して、流下砂量と
θ1 、θ1 +θ2 との関係を調べた。この結果、θ1
θ2 の値が同じでも、θ1 の値が大きくなるに従って流
下砂量が大きくなることも判明した。
【0036】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明排出装置によれ
ば、粉粒体が貯留される槽の全高を小さくすることがで
きるとともに、粉粒体を効率良く排出できるなどの効果
を有するものとなる。また、これを適用することにより
架橋現象を防止し円滑な排出を可能とする粉粒体貯留槽
が得られるとともに、濾材の洗浄効果が高くかつ設備費
の大幅なコストダウンが図れる上向流式濾過装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉粒体貯留槽の縦断面図である。
【図2】本発明に係る上向流式濾過装置の縦断面図であ
る。
【図3】図1および図2のIII −III 線矢視図である。
【図4】図1および図2のIV−IV線矢視図である。
【図5】傾斜板の他の例の平面図である。
【図6】傾斜板の要部拡大断面図である。
【図7】落下調整板の他の例を示す断面図である。
【図8】落下調整板の他の例を示す断面図である。
【図9】図8の一部破断平面図である。
【図10】落下調整板の他の例を示す断面図である。
【図11】落下調整板の他の例を示す断面図である。
【図12】吸込促進板を取付けた状態の縦断面図であ
る。
【図13】他の吸込促進板を取付けた状態の縦断面図で
ある。
【図14】実験例1の試験要領説明図である。
【図15】実験例1における粉粒体集合体積とノズル振
り角との関係図である。
【図16】従来の粉粒体貯留槽の縦断面図である。
【図17】従来の上向流式濾過装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…貯留タンク、2…粉粒体貯留室、3…粉粒体排出
室、4…落下調整板、5…空気(原水)流入管、5a…
噴射ノズル、6…排出口、7…スライドゲート、8…ロ
ータリーバルブ、9…濾水区域、10…貯留ライン、1
1…排出ライン、12・15…自動弁、13・16…流
量計、14・17…調節弁、20…タンク、21…エア
リフト管、22…洗浄管、23…洗浄装置、24…飛散
防止板、25…堰管、26…空気供給管、27…濾水溢
流堰、28…吸込促進板、40…傾斜板、41〜46…
多孔板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】さらに、前記排出装置を利用した上向流式
濾過装置は、濾材層の下側より原水を供給して上向流に
より濾材中を通過させて原水の濾過を行うとともに、タ
ンク内の濾材を連続的または間歇的に濾材層の下面側よ
り順次取り出し、これを洗浄して再び濾材層の上面側に
戻すようにした上向流式濾過装置において、前記濾材タ
ンクの底部を平底にするとともに、濾材タンク内部を落
下調整板により上側の濾材貯留室側と下側の濾材排出室
側とに区分し、かつ該濾材排出室内の周囲に内方に向け
て原水を噴射する噴射装置を設け、この噴射装置に囲ま
れた略中心位置に濾材取出口を設けたことを特徴とす
る。この場合、濾材タンク内の略中央位置に、濾材層を
貫き縦向きに濾材取り出しのためのエアリフト管を設け
るとともに、このエアリフト管に連続して濾材洗浄装置
を設け、かつこの洗浄装置から排出された濾材を再び濾
材層の上面側に戻すようにする。また、前記エアリフト
管の下端吸込口に、フランジ状またはラッパ状に吸込促
進板を設けることにより、濾材の吸込を効率的かつ安定
化させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明においては、前記貯留タンク1内の
底部寄りに、水平配置の落下調整板4が配設され、タン
ク1内空部を上側の粉粒体貯留室2と下側の粉粒体排出
室3(以下、単に排出室ともいう。)とに区分され、か
つ前記粉粒体排出室3内の周囲には内面側に多数の噴射
ノズル5a、5a…が形成されたリング状の空気流入管
5が配設されている。前記落下調整板4は、たとえば図
6に示されるように、適宜の傾斜角θ1 およびピッチP
(このピッチPによってθ2 が決定される。)で配設さ
れた多数の傾斜板40.40…により構成されており、
その配置態様としては好ましくは、たとえば、図4に示
される六角形状などの多角形状に、または図5に示され
るように、槽が平面方形である場合には四角形状などの
ように適宜の多角形状に、全ての傾斜板40、40…が
中心側に向けて傾斜するように配置されている。かかる
傾斜板40においては、前記θ1 +θ2 の角度を粉粒体
の安息角と同等か若しくは若干小さくすることにより、
空気流入管5からの噴射が停止している時は、密実状態
となり図6の右方側に示すように粉粒体落下せずに停
止している。しかし、前記空気流入管5からの空気が噴
射され、該傾斜板40、40間を通り抜ける時には、図
6の左方側に示されるように、粉粒体が流動化し緩むこ
とにより粉粒体排出室3内に流下する。なお、図1にお
いて、落下調整板4の中央部に形成された傘18は、粉
粒体が堆積するデッドゾーンとならないようにするため
のものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】図2のIII −III 線矢視図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 29/08 540 A (72)発明者 西田 幸雄 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平底の槽内部を落下調整板により上側の粉
    粒体貯留室側と下側の粉粒体排出室側とに区分するとと
    もに、該粉粒体排出室内の周囲に内方に向けて気体また
    は液体を噴射する噴射装置を設け、かつこの噴射装置に
    囲まれた略中心位置に粉粒体流出口を設けたことを特徴
    とする槽の粉粒体排出装置。
  2. 【請求項2】粉粒体を一時的に貯留する貯留槽と、この
    貯留槽下部に排出装置に連続する排出口を有する粉粒体
    貯留槽において、 前記貯留槽の底部を平底にするとともに、貯留槽内部を
    落下調整板により上側の粉粒体貯留室側と下側の粉粒体
    排出室側とに区分し、かつ該粉粒体排出室内の周囲に内
    方に向けて気体を噴射する噴射装置を設け、この噴射装
    置に囲まれた略中心位置に前記排出口を設けたことを特
    徴とする粉粒体貯留装置。
  3. 【請求項3】濾材層の下側より原水を供給して上向流に
    より濾材中を通過させて原水の濾過を行うとともに、タ
    ンク内の濾材を連続的または間歇的に濾材層の下面側よ
    り順次取り出し、これを洗浄して再び濾材層の上面側に
    戻すようにした連続上向流式濾過装置において、 前記濾材タンクの底部を平底にするとともに、濾材タン
    ク内部を落下調整板により上側の濾材貯留室側と下側の
    濾材排出室側とに区分し、かつ該濾材排出室内の周囲に
    内方に向けて原水を噴射する噴射装置を設け、この噴射
    装置に囲まれた略中心位置に濾材取出口を設けたことを
    特徴とする上向流式濾過装置。
  4. 【請求項4】濾材タンク内の略中央位置に、濾材層を貫
    き縦向きに濾材取り出しのためのエアリフト管を設ける
    とともに、このエアリフト管に連続して濾材洗浄装置を
    設け、かつこの洗浄装置から排出された濾材を再び濾材
    層の上面側に戻すようにした請求項3記載の上向流式濾
    過装置。
  5. 【請求項5】前記エアリフト管の下端吸込口に、フラン
    ジ状またはラッパ状に吸込促進板を設けた請求項4記載
    の上向流式濾過装置。
  6. 【請求項6】前記落下調整板が平面的に視て、互いに重
    なり部を持たせて配設した多数の傾斜板である請求項1
    〜5記載の装置。
  7. 【請求項7】前記噴射装置からの流体噴射方向を中心点
    方向線に対して同一方向に2.5〜7.5°の振り角を
    付けた請求項1〜6記載の装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017014687A1 (en) * 2015-07-17 2017-01-26 Da Innovation Method and apparatus for water treatment

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