JPH0869717A - 同軸ケーブル及びその製造方法 - Google Patents

同軸ケーブル及びその製造方法

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JPH0869717A
JPH0869717A JP7151191A JP15119195A JPH0869717A JP H0869717 A JPH0869717 A JP H0869717A JP 7151191 A JP7151191 A JP 7151191A JP 15119195 A JP15119195 A JP 15119195A JP H0869717 A JPH0869717 A JP H0869717A
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conductor
melting point
metal thin
thin layer
point metal
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JP7151191A
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English (en)
Inventor
Eiji Kinoshita
栄司 木下
Yoshio Watanabe
義雄 渡辺
Kazuo Chiba
一夫 千葉
Munehisa Mizutani
宗久 水谷
Yoshihiro Yokoyama
佳広 横山
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同軸ケーブルの可撓性とシールド性との両方
を維持し、従って良好な配線性と高周波帯域で使用する
のに適した電気的特性を有する。 【構成】 中心導体の上に設けられた絶縁体14の上に
ハンダペースト等を塗布し、この低融点金属薄層形成ペ
ースト18Aの上に導体編組20を施し、この導体編組
20の施工中、施工後の加熱又は導体編組の導体素線自
体の加熱によって低融点金属薄層18を形成すると共
に、この低融点金属薄層18を導体編組20の内側に融
着して外部導体を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波以上の高周
波帯域で用いられる同軸ケーブル及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波帯域で用いられる同軸ケーブル
は、一般に、中心導体とこの中心導体の上に設けられた
絶縁体とこの絶縁体の上に設けられシールド層を兼ねた
外部導体とから成っている。1つの従来技術の同軸ケー
ブルにおいては、図4に示すように、シールド層兼外部
導体16は、電気長が変動することがないように通常銅
あるいはアルミニウムのパイプ26を絶縁体14の上に
被せて形成されている。尚、図4において符号12は中
心導体を示す。しかし、この構造の同軸ケーブルは、外
部導体16が堅牢な構造を有するため、可撓性に乏し
く、従って配線時の布設を容易に行うことができないた
め配線性が低い欠点があった。
【0003】他の従来技術の同軸ケーブルは、図5及び
図6に示すように、絶縁体14の上に施された導体編組
18とこの導体編組18を埋め込むようにこの導体編組
18の上に塗布された錫被覆層28とから成るシールド
層兼外部導体16を備えている。この構造の同軸ケーブ
ルは、導体編組18の可撓性と錫被覆層28の柔軟性と
によってある程度の可撓性を有するので配線性が向上す
る。また、この構造の同軸ケーブルは、導体編組18の
上に錫被覆層28が滲み込んで融着し、導体編組18の
導体素線の空隙がこの錫被覆層28で埋められるので、
電磁波に対する高いシールド性を有していて、図4の構
造のパイプ型外部導体16を有する同軸ケーブルと同様
に高周波帯域で使用するのに適した高度に安定した電気
的特性を有する。
【0004】しかし、図5の構造の同軸ケーブルでは、
ケーブル外表面が錫被覆層28で覆われるため、同じ箇
所に数回曲げを付与すると、ケーブル外表面にクラック
が入り易く、錫被覆層28がこのクラック部分から剥離
してシールド性を低下する虞があった。また、図6に示
すように、錫被覆層28は導体編組18を埋め込むよう
に被覆するので、図4の外部導体16に比べて可撓性が
増すが、許容曲げ半径に限界があって、狭隘な場所に配
線する場合には適当でなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの課題
は、可撓性とシールド性を低下することがなく、従って
良好な配線性と高周波帯域で使用するのに適した電気的
特性とを有する同軸ケーブルを提供することにある。
【0006】本発明の他の課題は、高い可撓性とシール
ド性を有する外部導体をその内側の絶縁体の構造及び特
性に悪影響を与えることなく形成することができる同軸
ケーブルの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、中心導体とこの中心導体の上に設けられた絶縁
体とこの絶縁体の上に設けられシールド層を兼ねた外部
導体とから成っている同軸ケーブルにおいて、シールド
層を兼ねた外部導体は、絶縁体の上に形成されこの絶縁
体の融点又は分解温度以下の融点を有する低融点金属薄
層と、この低融点金属薄層の上に形成された導体編組と
から成り、低融点金属薄層は導体編組に融着されている
ことを特徴とする同軸ケーブルを提供することにある。
【0008】本発明の第2の課題解決手段は、中心導体
とこの中心導体の上に設けられた絶縁体とこの絶縁体の
上に設けられシールド層を兼ねた外部導体とから成る同
軸ケーブルを製造する方法において、絶縁体の上にこの
絶縁体の融点又は分解温度以下の融点を有する低融点金
属薄層形成ペーストを塗布し、この低融点金属薄層形成
ペーストの上に導体編組を施し、この低融点金属薄層形
成ペーストを導体編組の施しと共に又は導体編組の施し
後に加熱して溶融して低融点金属薄層を形成し、且つこ
の低融点金属薄層を導体編組に融着することを特徴とす
る同軸ケーブルの製造方法を提供することにある。
【0009】本発明の第3の課題解決手段は、中心導体
とこの中心導体の上に設けられた絶縁体とこの絶縁体の
上に設けられシールド層を兼ねた外部導体とから成る同
軸ケーブルを製造する方法において、絶縁体の上にこの
絶縁体の融点又は分解温度以下の融点を有する低融点金
属薄層形成ペーストを塗布し、導体編組を構成すべき素
線導体を加熱しながら低融点金属薄層形成ペーストの上
に導体編組を施し、低融点金属薄層形成ペーストを導体
素線の熱によって溶融して低融点金属薄層を形成し、且
つこの低融点金属薄層を導体編組に融着することを特徴
とする同軸ケーブルの製造方法を提供することにある。
【0010】また、本発明の第4の課題解決手段は、上
記の第2及び第3の課題解決手段において、低融点金属
薄層が導体編組に融着しつつある部分を所定の内周形状
及び内径を有する口金内に通過させることを特徴とする
同軸ケーブルの製造方法を提供するものである。
【0011】
【作用】このように、シールド層を兼ねた外部導体は、
絶縁体の上に低融点金属薄層を介して形成された導体編
組から成り、この低融点金属薄層は導体編組に融着され
ていると、導体編組の隙間はその下側にある低融点金属
薄層によって覆われるので、高いシールド性を維持する
ことができ、従って高周波帯域で使用されるのに適した
安定した電気的特性を有する。
【0012】外部導体の内側の低融点金属層は、その外
側の導体編組の隙間に跨がって広がっていればよく、導
体編組を埋め尽くすほど厚くなくてよく、従って可撓性
を損なうことがなく、またその最外側に可撓性を有する
導体編組があるので、同軸ケーブルの充分な可撓性を維
持することができ、従って狭隘な場所に配線する場合で
も作業性を低下することがなく、高い配線性を有するこ
とができる。
【0013】低融点金属薄層は、従来技術の錫被覆層と
は異なって導体編組の内側にあるので、ケーブルの曲げ
によってクラックが生じ難く、同一箇所に繰り返しの曲
げを付与してもクラックを生ずることがきわめて少な
い。またクラックが発生したとしても、この低融点金属
薄層の上に導体編組があるので、クラックが成長するこ
とがなく、低融点金属薄層の剥離を生ずることがなく、
従ってシール性を損なうことがない。
【0014】また、低融点金属薄層を形成するに際し
て、絶縁体表面に予め低融点金属薄層形成用のペースト
を塗布しておき、この低融点金属薄層形成ペーストを導
体編組を施しながら又は導体編組を施した後に加熱し溶
融して低融点金属薄層を形成すると同時にこの低融点金
属薄層を導体編組に融着すると、低融点金属薄層の一部
が導体編組の隙間に浸透すると共に、導体編組の内側に
融着して両者が容易に一体化し、従って外側の導体編組
がほつれることがなく、外部導体の機械的強度を低下す
ることがない。
【0015】同様に、導体編組を構成すべき導体素線を
加熱して低融点金属薄層形成ペーストの上に導体編組を
施し、低融点金属薄層の形成と共にこの低融点金属薄層
を導体編組に融着すると、低融点金属薄層の一部が導体
編組の隙間に浸透すると共に、導体編組の内側に融着し
て両者が容易に一体化し、従って同様に外側の導体編組
がほつれることがなく、外部導体の機械的強度を低下す
ることがない。
【0016】また、このように低融点金属薄層を導体編
組に融着する際に、その融着しつつある部分を所定の内
周形状及び内径を有する口金内に通過させると、導体編
組の導体素線がこの口金によって予め設定された所定の
外形及び外径に規制されながら低融点金属薄層上に整列
して低融点金属薄層と融着するため、同軸ケーブルの断
面形状及び外径寸法の精度を高めることができる。
【0017】更に、いずれの場合も、低融点金属薄層と
してその内側の絶縁体の融点又は分解温度以下の融点を
有するものが用いられるので、この低融点金属薄層を形
成するためのペーストを加熱する際に、絶縁体を損傷す
ることがなく、その電気特性に悪影響を与えることがな
い。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細にのべ
ると、図1は本発明に係る同軸ケーブル10を示し、こ
の同軸ケーブル10は、中心導体12と、この中心導体
12の上に設けられた絶縁体14と、この絶縁体14の
上に設けられシールド層を兼ねた外部導体16とから成
っている。中心導体12は、銀メッキ銅被覆鋼線又は銅
撚線等の適宜の導体から成り、また絶縁体14は、フッ
素樹脂等の安定した絶縁性、成形性及び耐熱性を有する
絶縁物から成っている。この絶縁体14は、中心導体の
全長に被覆して形成されている。
【0019】外部導体16は、図1及び図2に示すよう
に、絶縁体14の上に形成されこの絶縁体14の融点又
は分解温度以下の融点を有する低融点金属薄層18と、
この低融点金属薄層18の上に形成された導体編組20
とから成り、低融点金属薄層18は導体編組20に融着
されている。この低融点金属薄層18は、絶縁体14の
融点又は分解温度以下の融点を有する金属、例えばハン
ダ又は錫から形成される。
【0020】この低融点金属薄層18は、適宜の手段で
導体編組20に融着することができるが、例えば図3に
示すような方法で加熱融着することができる。即ち、図
3(A)に示すように、絶縁体14の上にハンダペース
トの如き低融点金属薄層形成ペースト18Aを均一に連
続的に塗布し、次いで図3(B)に示すように、この低
融点金属薄層形成ペースト18Aの上に導体素線22を
編んで導体編組20を形成する。その後、この導体編組
20が施された同軸ケーブル全体を電気炉内を通過させ
て導体編組20の上から低融点金属薄層形成ペースト1
8Aを加熱溶融する。その結果、図3(C)に示すよう
に、低融点金属薄層18が形成されると同時に、この低
融点金属薄層18は導体編組20の隙間20a内に充填
され、導体編組20の導体素線22の内側に融着され
る。尚、低融点金属薄層形成ペースト18Aを加熱する
手段は、電気炉の他に電気バーナ又はガスバーナ等とす
ることもできる。
【0021】このように、シールド層を兼ねた外部導体
16は、絶縁体14の上に低融点金属薄層18を介して
形成された導体編組20から成っていると、低融点金属
薄層18が導体編組20の隙間を塞ぐため、導体素線2
2が相互に隙間なく電気的導通状態で接続されて同軸ケ
ーブル10の全表面が金属で覆われることになるので、
同軸ケーブル10は高いシールド性を維持することがで
き、従って高周波帯域で使用されるのに適した安定した
電気的特性を有する。
【0022】また、低融点金属層18は、その外側の導
体編組20の隙間を覆っていればよく、従来技術の錫被
覆層のように導体編組20を埋め込むほどの厚みを必要
としないため、その外側の導体編組20と共に可撓性を
有するので、同軸ケーブル自体に充分な可撓性を付与す
ることができ、従って狭隘な場所に配線する場合でも作
業性を低下することがなく、高い配線性を有することが
できる。
【0023】更に、このように、外部導体16の隙間を
塞ぐ低融点金属薄層18が導体編組20の下側にある
と、曲げ許容半径が改善される上に、同軸ケーブル10
の曲げによってケーブル表面にクラックが生じ難く、同
一箇所に繰り返しの曲げを付与してもクラックを生じ難
い。また、クラックが生じたとしても、このクラックは
その上の導体編組20によって成長が抑制されるので、
低融点金属薄層18が剥離することがない。一方、導体
編組20は、低融点金属薄層18に融着されているの
で、ほつれることがなく、その機械的強度を低下するこ
とがない。
【0024】既にのべたように、低融点金属薄層18
は、その内側の絶縁体の融点又は分解温度以下の融点を
有するものが用いられるので、この低融点金属薄層形成
ペースト18Aを加熱する際に、絶縁体14を損傷する
ことがなく、その電気特性に悪影響を与えることがな
い。
【0025】上記実施例では、低融点金属薄層形成ペー
スト18Aは、導体編組20を施した後加熱されたが、
若し可能であれば、導体編組20を施しながら加熱して
もよい。また、導体編組20を施す直前に、導体編組2
0を形成すべき導体素線22自体を加熱してこの導体素
線22を介して低融点金属薄層形成ペースト18Aを間
接的に加熱してもよい。このような導体素線の加熱は、
編組口金にヒータを取付けて行なうことができる。この
導体素線の加熱を介して低融点金属薄層形成ペースト1
8Aを加熱する際には、導体素線の加熱温度及び編組速
度(線速)は、絶縁体14が軟化又は化学的に分解する
温度よりも低く保たれ、且つ低融点金属薄層の溶融後導
体編組の隙間に浸透するのに充分な温度が絶縁体の材質
に応じて0.5秒以上5秒以下の範囲持続するように設
定される。また、いずれの場合も、導体編組20に内向
きの張力がかけられていると、低融点金属薄層形成ペー
スト18Aが加熱溶融されたときに、図2及び図3
(C)に示すように、導体編組20が部分的に低融点金
属薄層18内に埋め込まれて両者が一層確実に一体化す
る。
【0026】また、上記のいずれの製造方法において
も、図7に示すように、低融点金属薄層18が導体編組
20に融着しつつある部分を、所定の内周形状及び内径
を有するダイス30等の口金内に通過させてもよい。こ
れにより、導体編組20の導体素線20が、このダイス
30等の口金によって予め設定された所定の形状及び外
径に規制されながら低融点金属薄層18上に整列して、
この低融点金属薄層18と融着するため、同軸ケーブル
10の断面形状及び外径寸法の精度を高めることができ
る。低融点金属薄層形成ペースト18Aが溶融により柔
軟な状態となっているため、導体編組20の導体素線2
2の整列状態が乱れやすい傾向にある場合には、特に有
益である。なお、ダイス30の内周形状及び内径は、所
望の同軸ケーブル10の外形及び外径を考慮して設定す
る。
【0027】次に、本発明の幾つかの具体例を比較例と
共に以下にのべる。 (具体例1)外径が0.92mmの銀メッキ銅被覆鋼線
の中心導体に外径が2.98mmのフッ素樹脂の絶縁体
を押出し被覆した後、この絶縁体の上に平均0.10m
mの厚みでハンダペースト(低融点金属薄層形成ペース
ト)を均一に連続して塗布した。その後、この低融点金
属薄層形成ペーストの上に外径0.12mmの軟銅線を
15mmのピッチで編んで密度が90%の導体編組を施
した。その後、この導体編組と共にケーブル全体を電気
炉に通過させてハンダペースト(低融点金属薄層形成ペ
ースト)を約300℃以下の温度で約2秒加熱して図3
(C)に示すように導体編組に融着した低融点金属薄層
を形成した。このようにして形成された同軸ケーブルの
外径は3.58mmであった。尚、低融点金属薄層の厚
みは、0.05mmであった。
【0028】(比較例1及び2)中心導体及び絶縁体の
材質、外径を具体例1と同じとし、この絶縁体の上に図
4に示す構造の外径が3.58mmの銅パイプの外部導
体を施して同軸ケーブルを形成し(比較例1)、また中
心導体及び絶縁体の材質及び外径を具体例1と同じと
し、この絶縁体の上に図5に示す構造の導体編組及びそ
の上の錫被覆層とから成る外部導体を施して外径が3.
58mmの同軸ケーブルを形成した(比較例2)。この
導体編組は、外径0.10mmの軟銅線を具体例1と同
じくピッチ15mmで絶縁体の上に編み、また錫被覆層
はこの導体編組を埋め込むように厚み0.2mmで形成
した。
【0029】(具体例1並びに比較例1及び2の電気的
特性試験)具体例1のサンプルと比較例1及び2のサン
プルとを10本づつ用意し、これらのサンプルについて
電気的特性を比較試験した結果、1〜18GHまでの周
波数で伝送損失、漏話特性等の電気的特性はほぼ同じで
あり、具体例1のサンプルは、比較例1及び2のサンプ
ルに対してこれらの電気的特性に1%以上の差異が認め
られなかった。
【0030】(具体例1並びに比較例1及び2の曲げ試
験)比較例1のサンプルの許容曲げ半径を1とすると、
比較例2のサンプルの曲げ許容半径は0.95〜1.0
1であり、また具体例1のサンプルの曲げ許容半径は
0.75〜0.81であり、平均でも曲げ許容半径が2
0%以上改善されたことが確認された。
【0031】(具体例1及び比較例2の繰返し曲げ試
験)具体例1及び比較例2のすべてのサンプルについて
同一箇所に曲げ半径10mmで曲げ角度180°の曲げ
を繰返し付与したところ、比較例2のサンプルでは4〜
8回、平均で5.5回の曲げで表面にクラックが発生
し、またこのクラックが発生した後、曲げを付与し続け
ると、クラックが成長して平均15回目の曲げの付与で
錫被覆層が剥離した。これに対して具体例1のサンプル
では15〜26回、平均20.3回の曲げでクラックが
発生したが、低融点金属薄層の外側に導体編組があるた
め、このクラックは成長することがなく、50回以上の
曲げを繰返し付与しても低融点金属薄層の剥離が生ずる
ことがなかった。
【0032】(具体例2)外径が0.51mmの銀メッ
キ銅被覆鋼線の中心導体に外径が1.68mmのフッ素
樹脂の絶縁体を押出し被覆した後、この絶縁体の上に平
均0.10mmの厚みでハンダペースト(低融点金属薄
層形成ペースト)を均一に連続して塗布した。その後、
この低融点金属薄層形成ペーストの上に外径0.10m
mの軟銅線を13mmのピッチで編んで密度が90%の
導体編組を施した。その後、この導体編組と共にケーブ
ル全体を電気炉に通過させてハンダペースト(低融点金
属薄層形成ペースト)を約300℃以下の温度で約2秒
加熱して図3(C)に示すように導体編組に融着した低
融点金属薄層を形成した。このようにして形成された同
軸ケーブルの外径は2.20mmであった。尚、低融点
金属薄層の厚みは、当初の半分の厚み0.05mmであ
った。
【0033】(比較例3及び4)中心導体及び絶縁体の
材質、外径を具体例2と同じとし、この絶縁体の上に図
4に示す構造の外径が2.20mmの銅パイプの外部導
体を施して同軸ケーブルを形成し(比較例3)、また中
心導体及び絶縁体の材質及び外径を具体例2と同じと
し、この絶縁体の上に図5に示す構造の導体編組及びそ
の上の錫被覆層とから成る外部導体を施して外径が2.
20mmの同軸ケーブルを形成した(比較例4)。この
導体編組は、外径0.08mmの軟銅線を具体例2と同
じくピッチ13mmで絶縁体の上に編み、また錫被覆層
はこの導体編組を埋め込むように厚み0.2mmで形成
した。
【0034】(具体例2並びに比較例3及び4の電気的
特性試験)具体例2のサンプルと比較例3及び4のサン
プルとを10本づつ用意し、これらのサンプルについて
電気的特性を比較試験した結果、1〜18GHまでの周
波数で伝送損失、漏話特性等の電気的特性はほぼ同じで
あり、具体例2のサンプルは比較例3及び4のサンプル
に対してこれらの電気的特性に2%以上の差異は認めら
れなかった。
【0035】(具体例2並びに比較例3及び4の曲げ試
験)比較例3のサンプルの許容曲げ半径を1とすると、
比較例4のサンプルの曲げ許容半径は0.98〜1.0
3であり、また具体例2のサンプルの曲げ許容半径は
0.77〜0.82であり、平均で曲げ許容半径が20
%以上改善されたことが確認された。
【0036】(具体例2及び比較例4の繰返し曲げ試
験)具体例2及び比較例4のすべてのサンプルについて
同一箇所に曲げ半径10mmで曲げ角度180°の曲げ
を繰返し付与したところ、比較例4のサンプルでは6〜
9回、平均で8.0回の曲げで表面にクラックが発生
し、またこのクラックが発生した後、曲げを付与し続け
ると、クラックが成長して平均18回目の曲げの付与で
錫被覆層が剥離した。これに対して具体例2のサンプル
では22〜29回、平均25.6回の曲げでクラックが
発生したが、低融点金属薄層の外側に導体編組があるた
め、このクラックは成長することがなく、50回以上の
曲げを繰返し付与しても低融点金属薄層の剥離が生ずる
ことがなかった。
【0037】(具体例3)外径が0.92mmの銀メッ
キ銅被覆鋼線の中心導体に外径が2.98mmのフッ素
樹脂の絶縁体を押出し被覆した後、この絶縁体の上に平
均0.10mm厚でハンダペースト(低融点金属薄層形
成ペースト)を均一に連続して塗布した。その後、この
低融点金属薄層形成ペーストの上に外径0.12mmの
軟銅線を15mmのピッチで編んで密度が90%の導体
編組を施したが、この導体編組を施す直前に導体編組を
構成すべき導体素線を編組口金部分に組み込まれたヒー
タによって加熱した。この編組口金のヒータ温度及び編
組の製造速度(導体素線の線速)は、ハンダペースト
(低融点金属薄層形成ペースト)を約300℃以下の温
度で約2秒加熱するように設定した。このようにして導
体編組の加熱を介して低融点金属薄層を形成すると同時
に、この低融点金属薄層を加熱溶融して図3(C)に示
すように導体編組に融着した。このようにして形成され
た同軸ケーブルの外径は3.58mmであった。尚、低
融点金属薄層の厚みは、0.05mmであった。
【0038】(比較例5及び6)中心導体、絶縁体及び
外部導体の材質、外径を比較例1と全く同じとして図4
に示す構造のパイプ型外部導体を有する同軸ケーブルを
形成し(比較例5)、また中心導体、絶縁体及び外部導
体の材質及び外径を比較例2と全く同じとして図5に示
す構造の導体編組及びその上の錫被覆層とから成る外部
導体を有する同軸ケーブルを形成した(比較例6)。
【0039】(具体例3並びに比較例5及び6の電気的
特性試験)具体例3のサンプルと比較例5及び6のサン
プルとを10本づつ用意し、これらのサンプルについて
電気的特性を比較試験した結果、1〜18GHまでの周
波数で伝送損失、漏話特性等の電気的特性はほぼ同じで
あり、具体例3のサンプルは比較例5及び6のサンプル
に対してこれらの電気的特性に2%以上の差異は認めら
れなかった。
【0040】(具体例3並びに比較例5及び6の曲げ試
験)比較例5のサンプルの許容曲げ半径を1とすると、
比較例6のサンプルの曲げ許容半径は0.95〜1.0
1であり、また具体例3のサンプルの曲げ許容半径は
0.78〜0.85であり、平均でも曲げ許容半径が1
5%以上改善されたことが確認された。
【0041】(具体例3及び比較例6の繰返し曲げ試
験)具体例3及び比較例6のすべてのサンプルについて
同一箇所に曲げ半径10mmで曲げ角度180°の曲げ
を繰返し付与したところ、比較例6のサンプルでは4〜
8回、平均で5.5回の曲げで表面にクラックが発生
し、またこのクラックが発生した後、曲げを付与し続け
ると、クラックが成長して平均15回目の曲げの付与で
錫被覆層が剥離した。これに対して具体例3のサンプル
では15〜22回、平均19.3回の曲げでクラックが
発生したが、低融点金属薄層の外側に導体編組があるた
め、このクラックは成長することがなく、50回以上の
曲げを繰返し付与しても低融点金属薄層の剥離が生ずる
ことがなかった。
【0042】(具体例4)外径が0.51mmの銀メッ
キ銅被覆鋼線の中心導体に外径が1.68mmのフッ素
樹脂の絶縁体を押出し被覆した後、この絶縁体の上に平
均0.10mmの厚みでハンダペースト(低融点金属薄
層形成ペースト)を均一に連続して塗布した。その後、
この低融点金属薄層形成ペーストの上に外径0.10m
mの軟銅線を13mmのピッチで編んで密度が90%の
導体編組を施したが、この導体編組を施す直前に導体編
組を構成すべき導体素線を編組口金部分に組み込まれた
ヒータによって加熱した。この編組口金のヒータ温度及
び編組の製造速度(導体素線の線速)は、ハンダペース
ト(低融点金属薄層形成ペースト)を約300℃以下の
温度で約2秒加熱するように設定した。このようにして
導体編組の加熱を介して低融点金属薄層を形成し、同時
にこの低融点金属薄層を加熱溶融して図3(C)に示す
ように導体編組に融着した。このようにして形成された
同軸ケーブルの外径は2.20mmであった。尚、低融
点金属薄層の厚みは、0.05mmであった。
【0043】(比較例7及び8)中心導体、絶縁体及び
外部導体の材質、外径を比較例3と全く同じとして図4
に示す構造のパイプ型外部導体を有する同軸ケーブルを
形成し(比較例7)、また中心導体、絶縁体及び外部導
体の材質及び外径を比較例4と全く同じとして図5に示
す構造の導体編組及びその上の錫被覆層とから成る外部
導体を有する同軸ケーブルを形成した(比較例8)。
【0044】(具体例4並びに比較例7及び8の電気的
特性試験)具体例4のサンプルと比較例7及び8のサン
プルとを10本づつ用意し、これらのサンプルについて
電気的特性を比較試験した結果、1〜18GHまでの周
波数で伝送損失、漏話特性等の電気的特性はほぼ同じで
あって具体例4のサンプルは比較例7及び8のサンプル
に対してこれらの電気的特性に3%以上の差異は認めら
れなかった。
【0045】(具体例4並びに比較例7及び8の曲げ試
験)比較例7のサンプルの許容曲げ半径を1とすると、
比較例8のサンプルの曲げ許容半径は0.98〜1.0
3であり、また具体例4のサンプルの曲げ許容半径は
0.81〜0.85であり、平均で曲げ許容半径が15
%以上改善されたことが確認された。
【0046】(具体例4及び比較例8の繰返し曲げ試
験)具体例4及び比較例8のすべてのサンプルについて
同一箇所に曲げ半径10mmで曲げ角度180°の曲げ
を繰返し付与したところ、比較例8のサンプルでは6〜
9回、平均で8.0回の曲げで表面にクラックが発生
し、またこのクラックが発生した後、曲げを付与し続け
ると、クラックが成長して平均18回目の曲げの付与で
錫被覆層が剥離した。これに対して具体例4のサンプル
では20〜24回、平均22.3回の曲げでクラックが
発生したが、低融点金属薄層の外側に導体編組があるた
め、このクラックは成長することがなく、50回以上の
曲げを繰返し付与しても低融点金属薄層の剥離が生ずる
ことがなかった。
【0047】(具体例5)外径が0.92mmの銀メッ
キ銅被覆鋼線の中心導体に外径が2.98mmのフッ素
樹脂の絶縁体を押出し被覆した後、この絶縁体の上に平
均0.10mmの厚みでハンダペースト(低融点金属薄
層形成ペースト)を均一に連続して塗布した。その後、
この低融点金属薄層形成ペーストの上に外径0.12m
mの軟銅線を15mmのピッチで編んで密度が90%の
導体編組を施すと同時に、この導体編組と共にケーブル
全体を電気炉に通過させてハンダペースト(低融点金属
薄層形成ペースト)を約300℃以下の温度で約2秒加
熱して図3(C)に示すように導体編組に融着した低融
点金属薄層を形成し、この際、図7に示すように、ケー
ブルのうちこの低融点金属薄層が導体編組に融着しつつ
ある部分を内径3.58mmのダイス内に通過させた。
すなわち、導体編組の施しと共に、低融点金属薄層形成
ペーストを加熱溶融して低融点金属薄層を形成した点及
びダイスを通過させた点を除き、前述した具体例1と全
く同様に設定した。尚、ダイスは、具体的には、導体編
組の施し完了直後の位置に設置した。
【0048】このようにして形成された同軸ケーブルに
つき、特にその外径に詳細に着目したところ、外径は
3.58±0.05mmであり、所望の寸法公差の範囲
内に制御することができた。尚、この具体例5の同軸ケ
ーブルの低融点金属薄層の厚みは、当初の半分の厚み
0.05mmであった。また、この具体例5の同軸ケー
ブルの電気的特性試験、曲げ試験及び繰り返し曲げ試験
の結果は、具体例1とほぼ同様で、比較例1及び比較例
2との対比でも同様な結果であった。
【0049】(具体例6)外径が0.51mmの銀メッ
キ銅被覆鋼線の中心導体に外径が1.68mmのフッ素
樹脂の絶縁体を押出し被覆した後、この絶縁体の上に平
均0.10mmの厚みでハンダペースト(低融点金属薄
層形成ペースト)を均一に連続して塗布した。その後、
この低融点金属薄層形成ペーストの上に外径0.10m
mの軟銅線を13mmのピッチで編んで密度が90%の
導体編組を施すと同時に、この導体編組と共にケーブル
全体を電気炉に通過させてハンダペースト(低融点金属
薄層形成ペースト)を約300℃以下の温度で約2秒加
熱して図3(C)に示すように導体編組に融着した低融
点金属薄層を形成し、この際、図7に示すように、ケー
ブルのうちこの低融点金属薄層が導体編組に融着しつつ
ある部分を内径2.20mmのダイス内に通過させた。
すなわち、導体編組の施しと共に、低融点金属薄層形成
ペーストを加熱溶融して低融点金属薄層を形成した点及
びダイスを通過させた点を除き、前述した具体例2と全
く同様に設定した。尚、ダイスは、具体的には、導体編
組の施し完了直後の位置に設置した。
【0050】このようにして形成された同軸ケーブルに
つき、特にその外径に詳細に着目したところ、外径は
2.20±0.05mmであり、所望の寸法公差の範囲
内に制御することができた。尚、この具体例5の同軸ケ
ーブルの低融点金属薄層の厚みは、当初の半分の厚み
0.05mmであった。また、この具体例6の同軸ケー
ブルの電気的特性試験、曲げ試験及び繰り返し曲げ試験
の結果は、具体例2とほぼ同様で、比較例1及び比較例
2との対比でも同様な結果であった。
【0051】尚、いずれの具体例でも、低融点金属薄層
の融点は、その下側のフッ素樹脂の絶縁体の融点又は熱
分解温度以下であるので、この絶縁体の特性を損なうこ
とがないことが確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、シール
ド層を兼ねた外部導体は、絶縁体の上に低融点金属薄層
を介して形成された導体編組から成り、この低融点金属
薄層は導体編組に融着されているので、導体編組の隙間
はその下側にある低融点金属薄層によって覆われるた
め、高いシールド性を維持することができ、従って高周
波帯域で使用されるのに適した安定した電気的特性を有
する同軸ケーブルを提供することができる。
【0053】外部導体の内側の低融点金属薄層は、その
外側の導体編組の隙間に跨がって広がっていればよく、
導体編組を埋め込むほど厚くなくてよく、従って可撓性
を損なうことがなく、またその最外側に可撓性を有する
導体編組があるので、同軸ケーブルの充分な可撓性を維
持することができ、従って狭隘な場所に配線する場合で
も作業性を低下することがなく、高い配線性を有するこ
とができる実益がある。
【0054】低融点金属薄層は、従来技術の錫被覆層と
は異なって導体編組の内側にあるので、許容曲げ半径を
改善することができる上にケーブルの曲げによってクラ
ックが生じ難く、同一箇所に繰り返しの曲げを付与して
もクラックを生ずることがなく、またクラックが生じた
としてもこのクラックはその外側の導体編組によって成
長が抑制されるため、低融点金属薄層が剥離することが
なく、従ってシールド性を低下することがない。
【0055】また、この低融点金属薄層を予め絶縁体表
面に低融点金属薄層形成ペーストを塗布しておき、その
後導体編組を施しながら又は導体編組を施した後にこの
低融点金属薄層形成ペーストを加熱し溶融して低融点金
属薄層を形成すると同時にこの低融点金属薄層を導体編
組に融着すると、低融点金属薄層の一部が導体編組の隙
間に浸透すると共に、導体編組の内側に融着して両者が
容易に一体化し、従って外側の導体編組がほつれること
がなく、従って外部導体の機械的強度を低下することが
ない。
【0056】同様に、導体編組を構成すべき導体素線を
加熱して低融点金属薄層形成ペーストの上に導体編組を
施すと、低融点金属薄層の形成と共に低融点金属薄層を
導体編組に融着することができるので、低融点金属薄層
の一部が導体編組の隙間に浸透すると共に、導体編組の
内側に融着して両者が容易に一体化し、従って外側の導
体編組がほつれることがなく、外部導体の機械的強度を
低下することがない。
【0057】また、このように低融点金属薄層を導体編
組に融着する際に、その融着しつつある部分を所定の内
周形状及び内径を有する口金内に通過させているため、
導体編組の導体素線がこの口金によって予め設定された
所定の外形及び外径に規制されながら低融点金属薄層上
に整列して低融点金属薄層と融着するので、同軸ケーブ
ルの断面形状及び外径寸法の精度を高めることができ
る。
【0058】更に、いずれの場合も、低融点金属薄層と
してその内側の絶縁体の融点又は分解温度以下の融点を
有するものが用いられるので、この低融点金属薄層形成
ペーストを加熱する際に、絶縁体を損傷することがな
く、その電気特性に悪影響を与えることがなく、良好な
特性を有する同軸ケーブルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る同軸ケーブルの切り口を示す斜視
図である。
【図2】図1の同軸ケーブルに用いられる外部導体の拡
大展開斜視図である。
【図3】本発明に係る同軸ケーブルの外部導体を形成す
る工程を順次示し、同図(A)は絶縁体の上に塗布され
た低融点金属薄層形成ペーストの拡大断面図、同図
(B)は同図(A)の低融点金属薄層形成ペーストの上
に編んで形成された導体編組の一部の拡大斜視図、同図
(C)は低融点金属薄層形成ペーストを加熱溶融して導
体編組に融着された状態の拡大断面図である。
【図4】1つの従来技術の同軸ケーブルの切り口を示す
斜視図である。
【図5】他の従来技術の同軸ケーブルの切り口を示す斜
視図である。
【図6】図5の同軸ケーブルの導体編組と錫被覆層との
関係を示す一部拡大断面図である。
【図7】本発明に係る同軸ケーブルの外部導体を形成す
る他の実施例の工程のうち、低融点金属薄層が導体編組
に融着しつつある部分をダイス内に通過させる状態の拡
大断面図である。
【符号の説明】
10 同軸ケーブル 12 中心導体 14 絶縁体 16 外部導体 18 低融点金属薄層 20 導体編組 20a 隙間 22 導体素線 30 ダイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 宗久 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 横山 佳広 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心導体と前記中心導体の上に設けられ
    た絶縁体と前記絶縁体の上に設けられシールド層を兼ね
    た外部導体とから成っている同軸ケーブルにおいて、前
    記シールド層を兼ねた外部導体は、前記絶縁体の上に形
    成され前記絶縁体の融点又は分解温度以下の融点を有す
    る低融点金属薄層と、前記低融点金属薄層の上に形成さ
    れた導体編組とから成り、前記低融点金属薄層は前記導
    体編組に融着されていることを特徴とする同軸ケーブ
    ル。
  2. 【請求項2】 中心導体と前記中心導体の上に設けられ
    た絶縁体と前記絶縁体の上に設けられシールド層を兼ね
    た外部導体とから成る同軸ケーブルを製造する方法にお
    いて、前記絶縁体の上に前記絶縁体の融点又は分解温度
    以下の融点を有する低融点金属薄層形成ペーストを塗布
    し、その上に導体編組を施し、前記低融点金属薄層形成
    ペーストを前記導体編組の施しと共に又は前記導体編組
    の施し後に加熱し溶融して低融点金属薄層を形成し、且
    つ前記低融点金属薄層を前記導体編組に融着することを
    特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
  3. 【請求項3】 中心導体と前記中心導体の上に設けられ
    た絶縁体と前記絶縁体の上に設けられシールド層を兼ね
    た外部導体とから成る同軸ケーブルを製造する方法にお
    いて、前記絶縁体の上に前記絶縁体の融点又は分解温度
    以下の融点を有する低融点金属薄層形成ペーストを塗布
    し、導体編組を構成すべき素線導体を加熱しながら前記
    低融点金属薄層形成ペーストの上に導体編組を施し、前
    記低融点金属薄層形成ペーストを前記導体素線の熱によ
    って溶融して低融点金属薄層を形成し、且つ前記低融点
    金属層を前記導体編組に融着することを特徴とする同軸
    ケーブルの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3のいずれかに記載
    の同軸ケーブルの製造方法であって、前記低融点金属薄
    層が前記導体編組に融着しつつある部分を所定の内周形
    状及び内径を有する口金内に通過させることを特徴とす
    る同軸ケーブルの製造方法。
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